JP5858567B2 - 電池パッケージ - Google Patents

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Description

本発明は、円筒形電池を販売する際に用いられる電池パッケージに関する。
円筒形電池の販売には、円筒形電池をパッケージして展示や陳列を行う手法が用いられている。こうした電池パッケージの多くは、ブリスタパックが用いられている。
ブリスタパックは、合成樹脂製の透視可能なカバー部材と台紙(蓋体に相当)とを組み合わせた構造で、一般的にはカバー部材に円筒形電池の外形にならう形状で電池収納部を膨出成形し、この電池収納部内に円筒形電池を収め、同電池収納部の開口を台紙で封止する構造が用いられる。
ところで、円筒形電池の販売では、同電池の外装表面に印刷されているラベルなどの印刷内容を顧客に見せることが重要である。そのため、電池のブリスタパックでは、パッケージされた円筒形電池を所定位置や所定向きに保持して、印刷内容の方向を統一し、電池収納部を通し、印刷内容が明瞭に目視されるようにしている。
こうした円筒形電池の保持には、特許文献1に開示されているように電池収納部のうち円筒形電池の両端部と向き合う両端側の端壁部に、それぞれ円筒形電池の電池本体を構成する外装部の両端側の外周角部と弾性的に当接する保持部を形成して、円筒形電池を所定の姿勢に保持する構造が用いられている。
特開2004−103472号公報
ところで、円筒形電池は、各部の寸法が規格(JIS規格)で定められているものの、単三といった同じ規格の電池でも、同規格の公差内の上限や下限に設計寸法を定め、この設計寸法値から、電池材料が収容される電池本体の大きさ(容量)を若干変えることが行われている。つまり、電池本体の寸法公差内のばらつきを利用して、高容量用、高出力用など複数の種類を形成することが行われている。
具体的には、同じ単三の電池でも、電池材料を収めた円筒形の電池本体は、例えば標準より、直径寸法やプラス端子周りの肩と呼ばれるプラス端子周りの電池本体端からマイナス側の端部までの長さ寸法を長くしたものなど、電池本体の大きさが異なる複数の種類があり、同じ規格内でも、電池本体の大きさは、かなりばらつきを有する。
ところが、特許文献1のような電池収納部の側壁に保持部を形成したブリスタパック(電池パッケージ)は、所定の円筒形電池の規格に合わせて製作してあるだけで、電池寸法のばらつき、すなわち電池本体の外形の違いには対応できない。
すなわち、ブリスタパックは、円筒形電池の規格内の一つの種類に準じて製作するため、同じブリスタパックの電池収納部に、外形が小さい種類の電池、具体的には電池本体の径寸法が小さい円筒形電池を収めるようになると、円筒形電池の保持が緩くなり、円筒形電池が周方向に回転変位して、視認しやすい位置の位置決めた印刷内容の位置がずれ、商品の展示性能を損なってしまう。反対に同じブリスタパックの電池収納部に、電池本体の外形が大きい種類の電池、具体的には直径寸法が大きく、長さ寸法が長い種類の電池を収めるようになると、円筒形電池を保持する保持力が過大となり、円筒形電池の印刷面を傷付けてしまうおそれがある。
つまり、引用文献1は、円筒形電池の寸法公差が大きくなる部位を保持部で押さえ付ける構造のため、電池本体の大きさ(電池寸法)の種類のある円筒形電池では、電池の種類毎に保持部の変形量がばらつき、円筒形電池に適正な保持力を確保することが難しい。
この対処として、公差内の異なる設計寸法の円筒形電池の外形に応じたブリスタパックを複数種、用いることが考えられる。
これだと、確かに同じ規格の複数種の円筒形電池を良好に保持できるが、電池本体の大きさのばらつきの都度、専用のブリスタパックを新たに製作しなければならないため、かなりコスト的負担が強いられてしまう。
そこで、本発明の目的は、円筒形電池の電池寸法のばらつきの影響を受けにくい電池パッケージを提供することにある。
記目的を達成するために本発明の第1の実施形態は、電池収納部のうち円筒形電池のプラス極側の端部と向き合う端壁に、円筒形電池のプラス極を形成するプラス端子の端面部を押え付ける第1の押付部を形成し、電池収納部のうち円筒形電池のマイナス極側の端部と向き合う端壁に、円筒形電池のマイナス極の端面部を押え付け、第1の押付部と協同して円筒形電池を挟み込む第2の押付部を形成した。
ここで、円筒形電池は、同じ規格内であれば、プラス極の端面部から反対のマイナス極の端面部までの長さ距離は、ほとんど変わらず、公差内での設計寸法の違いにより、高容量や高出力化などに種類分けされても、電池材料を収めた電池本体の大きさが違うだけである。
そのため、上記構成によると、第1,2の押付部により、円筒形電池は、電池公差の小さい区間、すなわちほとんど寸法の変化のないプラス端子の端面部から反対側のマイナス極の端面部までの間の区間を用いて保持される。このことは、円筒形電池は、公差のばらつきの影響が小さい部分で保持されるから、公差内で大きさが大きくばらつく円筒形電池でも、共通な保持構造で、適正な保持力が確保され、良好な円筒形電池の保持が実現される。
本発明の第2の実施形態は、最小の力で円筒形電池に回り止めが施せるよう、第2の押付部は、円筒形電池のマイナス極の端面の最外周部分を押え付けるとした。
本発明の第3の実施形態は、効果的に円筒形電池が保持されるよう、第2の押付部は、円筒形電池のマイナス極の端面を挟んだ直径方向両側の角部分をそれぞれ押え付けるものとし、最小の力で、円筒形電池に回り止めが施せるうえ、第1の押付部と協同の三点支持がもたらす締め付けにより、電池寸法が異なっても、円筒形電池が回転したり、脱落したりせずに保持されるようにした。
本発明の第4の実施形態は、どのような円筒形電池の向きでも対応できるよう、電池収納部の各端壁を、円筒形電池の端面中央を挟んだ両側の端壁部分に設けられ、当該端壁部分をそれぞれ円筒形電池から離れるにしたがい円筒形電池の端面中央に向う方向に傾斜させ、円筒形電池のマイナス側の端面の最外周端と当接可能な当接面を形成する一対の傾斜壁と、当接面と所定の段差を有して一対の傾斜壁部間に設けられ、円筒形電池のプラス側のプラス端子の端面だけと当接可能な端子当接壁とを有してなり、端子当接壁から第1の押付部を構成し、一対の傾斜壁から第2の押付部を構成し、電池収容部の両端側の端壁を、円筒形電池の向きが変わっても保持が可能な対称構造とした。
本発明の第1の実施形態によれば、円筒形電池は、ほとんど寸法の変化のないプラス端子の端面部から反対側のマイナス極の端面部までの間の区間を用いて保持するから、共通の保持構造で、規格の公差内で異なる大きさをもつどのような円筒形電池でも、適正な保持力が確保され、無用な回転を生じたり、過大な保持力で保持させたりせずに、良好に保持することができる。
したがって、円筒形電池の電池寸法のばらつきの影響を受けにくい電池パッケージが提供でき、電池パッケージのコストの低減を図ることができる。
本発明の第2の実施形態によれば、さらに上記効果に加え、第2の押付部は、円筒形電池のマイナス極の端面の最外周部分を押えるから、最小の力で円筒形電池に回り止めを施すことができる。
本発明の第3の実施形態によれば、さらに上記効果に加え、第1の押付部と協同の三点支持により、簡単な構造で、電池寸法が異なっても、円筒形電池を、回転したり脱落したりせずに、効果的に保持することができる。
本発明の第4の実施形態によれば、さらに上記効果に加え、円筒形電池を保持する端壁は対称構造なので、どのような円筒形電池の向きで電池収納部に収納されても、良好に円筒形電池が保持できる。特に電池収納部を収容ケースとして用いる場合は、電池の向きを考慮せずに収めることができるから、高い利便性をもたらす。
本発明の第1の実施形態に係る電池パッケージの全体を示す斜視図。 同電池パッケージを分解した斜視図。 図1中のA−A線に沿う電池収納部の断面図。 図3中のB部を拡大して示す断面図。 図3中のC部を拡大して示す断面図。 本発明の第2の実施形態に係る電池パッケージの全体を示す斜視図。 同電池パッケージの蓋体の一部を分解した同電池パッケージの背面から見た斜視図。
以下、本発明を図1ないし図5に示す第1の実施形態にもとづいて説明する。
図1は、本発明が適用された電池パッケージであるところのブリスタパック1の全体を示し、図2は同ブリスタパック1を分解した状態を示している。
図1,2のブリスタパック1は、所定規格の円筒形電池、例えば4本の単三の円筒形電池20を並行に配置してパッケージするものである。このブリスタパック1の構造を説明をすると、同ブリスタパック1は、透視可能なカバー部材2と、同カバー部材2に組み付く蓋体10とを有して構成される。
このうちカバー部材2は、図2に示されるように例えば略矩形の透明なPET(ポリエチレンテレフタレート)シート2aの略全域に、表側へ膨出する膨出成形を施して形成される。膨出成形は、PET(ポリエチレンテレフタレート)シートの略全域を、並べた4本の円筒形電池20の全体の外形にならう形状で、PET(ポリエチレンテレフタレート)シート2aの表側へ膨出させてなる。これで、カバー部材2の四辺で囲まれる部位に山形状の電池収納部3を形成している。そして、電池収納部3の開口部であるシート裏面に開口した出入口3a(図2に一部だけ図示)から、個別に四本の円筒形電池20を電池収納部3内へ収納できるようにしている。
蓋体10は、例えば図2に示されるように吊下げ用のハンガ部11が、天地(上下)方向上側、ここでは紙面左側に形成された長方形状の厚紙12と、同厚紙12の背面に取着された合成樹脂製のカバーシート13とを有して構成される。厚紙12の幅方向は、カバー部材2の幅方向(ここでは電池長さ方向に相当)の寸法に準じた寸法をもつ。ハンガ部11の有る辺を除くカバーシート13の三辺には、表面側へ逆L字形に張り出す縁部13aが形成されている。このうち幅方向両側の縁部13aにて、蓋体10の表側に、PETシート2a(カバー部材2)の幅方向両側の縁部2bとスライド可能に嵌り合う組付用の溝部15を形成している。
同構造により、図1,2に示されるようにカバー部材2の両側の縁部2bを蓋両側の溝部15内に差込みながら、カバー部材2全体を蓋体10の表側の所定位置に配置すると、四本の円筒形電池15を収めたカバー部材2が蓋体10と組み付き、また電池収納部3の出入口3a(PETシート2aの開放部分)が蓋体10にて封止される。なお、残る蓋体10の縁部13aは、カバー部材2の差込み端と当接して、カバー部材2を定位置に位置決めるストッパーをなす。
また電池収納部3の、各円筒形電池20の端部と向き合う各端壁3bには、円筒形電池20を両端側から挟み付けて保持する保持部16が設けられている。同保持部16には、同じ規格内で、電池本体20aの外形が異なる複数種の電池、すなわち規格内の公差範囲の上限や下限を設計寸法に定めて、電池材料を収める電池本体20aの大きさを若干変え、容量や出力の特性を変えた複数種の電池、つまり同一規格内で電池寸法のばらつく円筒形電池20を良好に保持できるようにした工夫が施されている。
ここで、円筒形電池20aは、単三など同じ規格内であれば、どのような種類でも、プラス極の端面部19から反対のマイナス極の端面部22までに至る長さ距離L1(図2)は、ほとんど変わらず、変わるのは電池材料を収める電池本体20aの外形(図2;長さL2,直径D2)だけである。そこで、保持部16には、このほとんど変わらない(電池の公差が小)、円筒形電池20のプラス極の端面部19から反対のマイナス極の端面部22までの区間に着目して、円形形電池20を両端側から挟み付けて保持する構造が採用されている。
同構造には、電池収納部3のうち各円筒形電池20のプラス極側の端部と向き合う各端壁3bの中央部に、円筒形電池20のプラス極を形成する端子、すなわち端部中央から突き出ているプラス端子21の端面部を押え付けるプラス押付部17(本願の第1の押付部に相当)を形成し、マイナス極側の端部と向き合う各端壁3bの両側部に、円筒形電池15のマイナス極の端面部22を押え付けるマイナス押付部23(本願の第2の押付部に相当)を形成した構造が用いられる。これで、ほとんど寸法の変化のない、プラス端子21の端面部19から反対側のマイナス極の端面部22までの区間を保持する構造とし、この保持構造で、同じ規格の公差内で異なる大きさをもつどのような種類の円筒形電池20でも保持できるようにしている。
特に本実施形態では、電池収納部3に収められる向きが左右どちらでも対応できるよう、円筒形電池15のプラス極、マイナス極と向き合う双方の端壁3bには、プラス押付部17とマイナス押付部23との双方を形成した構造が採用されている。同構造が図1〜図5に渡り示されている。なお、図3は端壁3bの断面を示し、図4,5は同端壁3bの一部を拡大した断面をそれぞれ示している。
各端壁3bの各部分を説明すると、図1〜図3に示されるように端壁3bのうち、円筒形電池20の端面中央を挟んだ両側(出入口3aの両側)の端壁部分には、一対の傾斜壁25が形成されている。一対の傾斜壁25は、同端壁部分を同円筒形電池20の端面から離れるしたがい円筒形電池20の端面中央に向う方向に傾斜させた壁で形成されている。この傾斜壁25の壁面から、図3および図4に示されるように円筒形電池20のマイナス側の端面部22の最外周となる、端面22aの最外周部分、具体的にはマイナス極の端面22aを挟んだ直径方向両側の角部22bとそれぞれ弾性的に当接する当接面27を形成している。この一対の傾斜壁25にて、円筒形電池15のマイナス極の端面22aの最外周部分(角部22a)を押え付けるマイナス押付部23を構成している。
また円筒形電池20の端面中央と対応する部位となる一対の傾斜壁部25間には、当接壁29(本願の端子当接壁に相当)が形成されている。当接壁29は、規格内の複数種の円筒形電池20のプラス端子21の周りに有る、いわゆる肩と呼ばれる電池本体20aの角部20bと接触することがないよう、一対の傾斜壁25間に形成してある。具体的には当接壁29は、図3に示されるように当接面27から所定の距離α、段差させた地点(プラス端子21の突出長より小)に壁を形成してなる。これで、電池本体20aのプラス側の端部(角部20b)が傾斜壁部25と接触せず、円筒形電池20のプラス端子21の端面21aだけが当接壁29と弾性的に当接する構造にしている。この当接壁29にて、プラス端子21の端面部19を押え付けるプラス押付部17を構成している。
こうした同じ端壁3bにプラス押付部17、マイナス押付部23の両方を形成することで、円筒形電池20の向きが変わっても、ほとんど寸法の変化のない、プラス端子21の端面部19をなす端面21aから反対側のマイナス極の端面部22をなす最外の角部22aまでの区間を用いて挟み込むという、共通な三点の支持構造で、同じ規格内で大きさの異なる円筒形電池20の保持が行なえるようにしている。
すなわち、同保持について説明すると、今、例えば傾斜壁25の当接面27は、単三の規格内の公差の下限を設計寸法として生産された円筒形電池20にしたがい形成されているとする。
ここで、単三の規格の円筒形電池20を展示や陳列を行うために、電池収納部3内に、単三の規格の円筒形電池20を収めて、パッケージするとする。
このとき円筒形電池20は、外装に印刷面30(図2に図示)が印刷されているため、同印刷面30に記載された印刷内容の方向が統一化されるよう、背面に有る出入口3aから、所定の向き、ここでは左側にプラス極、右側にマイナス極を配置し、印刷面30が電池収納部3の正面側(凸側)と正対する向きで、電池収納部3内に収める。
同収納に伴い、図3および図5中の実線に示されるように円筒形電池20のマイナス極の端面22aやプラス極の端面21aは、電池収納部3の端壁3bとそれぞれ向き合う。
このうちマイナス極側では、図3および図5に示されるようにマイナス極の端面22の最外周となる角部22bの二点(電池中心を挟んだ二点)が、端壁3bの両側に有る各傾斜壁25の壁面と弾性的に当接する。各傾斜壁25は、この当接に伴い変形する。この傾斜壁25の弾性復帰力により、円筒形電池20を反対のプラス極側へ押し付ける。
一方、プラス極側では、図3および図4に示されるように電池本体20aの肩と称される角部20bは傾斜壁25と触れず、プラス端子21の端面21aだけが、傾斜壁25間に存する当接壁29と弾性的に当接する。当接壁29は、この当接に伴い変形する。この当接壁29の弾性復帰力により、円筒形電池15を反対側、すなわちマイナス極側へ押し付ける。
こうした押し付けにより、電池収納部3内の円筒形電池20は、ほとんど寸法の変化のないプラス端子21の端面部19から反対側のマイナス極の端面部22までの区間の挟み込みにより保持される。特に円筒形電池20は、プラス端子21の端面21aとマイナス極の最外周の角部22b(二点)とで挟み込む三点の支持により安定して保持される
ここで、電池収納部3に収められる円筒形電池20が、上記のような規格内の公差の下限で設計された種類の電池でなく、例えば規格内の公差の上限を設計寸法とし、公差のばらつきを利用して、高容量用、高出力用などの種類となる円筒形電池20Hであるとする。
同円筒形電池20Hは、先の円筒形電池20を標準品とした場合、電池本体20aの外形寸法は、円筒形電池20より大きい(公差内の上限を設計寸法とするため)。図3中の実線に示す円筒形電池20を標準品とすると、例えば同円筒形電池20Hは、図3〜図5中の二点鎖線で示されるように当該標準品よりも電池本体20aの直径寸法や長さ寸法が、若干、大きい。
しかし、円筒形電池20Hでも、プラス極の端面部から反対側のマイナス極の端面部22までの距離L1は、標準品とはほとんど変化はない。
そのため、電池収納部3に収められる円筒形電池20Hは、図3〜図5に示されるように寸法の変化が見られないプラス極の端面21a、マイナス極の角部22bを挟み込んで保持される。つまり、外形寸法が大きくばらつく電池本体20aの外装部のプラス極側、マイナス極側の間は挟み込まれない(外形の変化する外装部には依存しない)。
これにより、円筒形電池20Hも、図3〜図5のように寸法変化のほとんどないプラス極の端面21aを当接壁29で押し付け、マイナス極の端面22aの最外周の二点を傾斜壁25で押し付けるという、上記標準品と同じく、三点支持で安定して保持される。
こうした当接壁29(第1の押付部)、傾斜壁25(第2の押付部)により、種類毎の保持力の差は格段に小さく抑えられ、同一の規格内での電池本体15aの大きさが異なる種類の円筒形電池20、20Hでも、外形変化の影響を受けず、適正な保持力で保持することができる。
したがって、蓋体10と組み合わせて、円筒形電池20(あるいは20H)をパッケージすれば、共通な保持構造、すなわち共通な電池パッケージで、同一規格内で外形寸法の異なる複数種の円筒形電池15を良好に保持することができる。つまり、電池寸法のばらつきの影響を受けにくいパッケージを実現することができる。
特に円筒形電池20(20H)のマイナス極の最外周部分を押さえ付けると、最小の力で、円筒形電池20(あるいは20H)に回り止めを施すことができる。しかも、プラス端子21とマイナス極の最外周のプラス端子21を挟んだ二点とで行う三点支持は、簡単な構造で、電池本体20aの大きさが異なっても、円筒形電池20(あるいは20h)が回転したり、脱落したりすることなく、効果的に円筒形電池20(あるいは20H)を保持することができる。
そのうえ、電池収納部3の各端壁3bに、マイナス極の端面最外周の角部22bに当接する一対の傾斜壁25と、プラス端子21の端面21aだけに当接する当接壁24を設けると、円筒形電池20(20H)の向きが変わっても保持が可能な対称構造となり、どのような円筒形電池15の向きで電池収納部3に収納されても、良好に円筒形電池20(20H)を保持することができる。特に電池収納部3を収容ケースとして用いる場合、電池の向きを考慮せずに収めたりすることができる。このため、カバー部材2は、扱いやすくなり、高い利便性をもたらす。
図6および図7は、本発明の第2の実施形態を示す。
本実施形態は、共通な保持構造を、第1の実施形態のようなカバー部材2と蓋体10とを、縁部2bと溝部15との組み合わせにより固定するブリスタパック1でなく、図6に示されるようにカバー部材2を蓋体10の表側に貼り付け、図7に示されるように例えば蓋体10に、ミシン目(図示しない)を施して、出入口3aを塞ぐ蓋部分10aだけが外せるようにしたブリスタパック1に適用したものである。
このような電池パッケージでも、第1の実施形態と同様の効果を奏する。但し、図6および図7において、第1の実施形態と同じ部分には同一符号を付してその説明を省略した。
なお、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々可変して実施しても構わない。例えば上述した実施形態では、単三の円筒形電池を例に挙げたが、これに限らず、他の規格の円筒形電池でもよい。
1 ブリスタパック(電池パッケージ)
2 カバー部材
3 電池収納部
3a 出入口(開口部)
3b 端壁
10 蓋体
19 プラス極の端面部
20,20H 円筒形電池
20a 電池本体
21 プラス端子
22 マイナス極の端面部
25 傾斜壁(第2の押付部)
29 当接壁(端子当接壁:第1の押付部)

Claims (2)

  1. 円筒形電池を収納する電池収納部が膨出した透視可能なカバー部材と、前記電池収納部の開口部を封止するように前記カバー部材に組み付く蓋体とを有して構成される電池パッケージにおいて、
    前記電池収納部のうち前記円筒形電池のプラス極側の端部と向き合う端壁に形成され、前記円筒形電池のプラス極を形成するプラス端子の端面部だけを押え付ける第1の押付部と、
    前記電池収納部のうち前記円筒形電池のマイナス極側の端部と向き合う端壁に形成され、前記円筒形電池のマイナス極の端面部を押え付け、前記第1の押付部と協同して前記円筒形電池を挟み込む第2の押付部と、を具備し、
    前記第2の押付部は、前記円筒形電池のマイナス極の端面の最外周部分を押え付けるものであり、前記円筒形電池のマイナス極の端面を挟んだ直径方向両側の角部分をそれぞれ押え付けるものであることを特徴とする電池パッケージ。
  2. 円筒形電池を収納する電池収納部が膨出した透視可能なカバー部材と、前記電池収納部の開口部を封止するように前記カバー部材に組み付く蓋体とを有して構成される電池パッケージにおいて、
    前記電池収納部のうち、前記円筒形電池を長手方向両側から押え付ける二組の端壁の各端壁は、
    前記円筒形電池のプラス端子に向き合う場合に前記プラス端子の端面だけに当接する端子当接壁と、
    前記円筒形電池の端面中央を挟んだ両側の端壁部分に設けられ、前記端壁部分をそれぞれ円筒形電池から離れるにしたがい前記円筒形電池の端面中央に向う方向に傾斜させ、前記円筒形電池のマイナス極側に向き合う場合に前記円筒形電池のマイナス極側の端面の最外周の角部と当接する当接面を形成する一対の傾斜壁と、の双方が形成された電池パッケージ。
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