JP4154794B2

JP4154794B2 - 電池パッケージ

Info

Publication number: JP4154794B2
Application number: JP08678299A
Authority: JP
Inventors: 義明和仁; 昌嗣塩田; 徹市川
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1999-03-29
Filing date: 1999-03-29
Publication date: 2008-09-24
Anticipated expiration: 2019-03-29
Also published as: US20010040115A1; JP2000281129A; US6427841B2; EP1043245A2; EP1043245A3

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、販売等のために展示される複数の電池を収納する電池パッケージに関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来から、電池は、複数個を一組として販売等する際に、これらを展示、陳列等するためにまとめて一個の電池パッケージ内に収納されている。このような電池パッケージとしては、合成樹脂製のシート状のカバー部材と、厚紙や合成樹脂製フィルム等を用いた台紙とにより構成された、いわゆるブリスタパックが知られている。
【０００３】
従来のブリスタパックは、カバー部材に電池収納部を構成する一つの凹部が熱成形等によって膨出形成され、この凹部内に複数個の電池をまとめて収納している。ブリスタパックは、カバー部材に形成された電池収納部の開口部を台紙によって封止して収納した電池を保持し、電池の脱落を防止する。
【０００４】
上述したブリスタパックは、感熱感圧用の接着剤や感熱フィルムによってカバー部材と台紙とが接着され、電池収納部を封止している。このため、従来のブリスタパックは、開封して電池収納部から電池を取り出す際にはカバー部材に接着された台紙が剥離されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のブリスタパックは、上述したように複数の電池が一個の電池収納部にまとめて収納されているため、一度開封すると電池収納部から使う予定の有無にかかわらず全部の電池が脱落する。したがって、従来のブリスタパックにおいては、脱落したままで未だ使用されていない電池と既に使い終わった電池との区別が困難となり、未使用の電池と使用済みの電池とが混在するおそれがある。このように、未使用電池と使用済電池とが混在した場合には、使用済み電池を使用したり、未使用電池を廃棄してしまう等の問題が生じる。
【０００６】
また、従来のブリスタパックは、一度開封されてしまうと電池収納部の開口部を封止する台紙が剥離されているため、再度電池を収納して保持することができない。このように、従来のブリスタパックは、開封された時点で収納容器としての機能を失ってしまい、用途が開封前における電池の収納に限定されて使い勝手が悪い。
【０００７】
そこで、本発明は、複数収納されている電池の中で使用する予定のある電池だけを取り出し可能にするとともに、開封後も電池収納用の容器として使用できる電池パッケージを提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
上述した目的を達成する本発明に係る電池パッケージは、一方主面側に開口して複数の電池を一本ずつ収納し、凹部の深さが電池の直径より幅広に形成された複数の電池収納部が一体に膨出形成されたカバー部材と、カバー部材の一方主面に貼り付けられ、電池収納部の開口部を封止する台紙とを備えて構成される。電池収納部は、カバー部材の幅方向と平行にかつ所定の間隔をおいてそれぞれが独立して形成され、収納される電池の中心よりも開口側の部位に、収納される電池の外径よりも電池収納部の内径を幅狭にし、電池と台紙との間に間隔が生じるように電池を保持する電池保持部が形成され、台紙には、少なくとも複数の電池収納部の間に対応する位置にミシン目が形成されると共に、台紙のミシン目とミシン目との間には、一方の側縁近傍に不溶着部が設けられ、所定の間隔の部分を含むカバー部材の一方主面に貼り付けられる。
【０００９】
上述した構成を有する本発明に係る電池パッケージによれば、カバー部材の幅方向と平行にかつ所定の間隔をおいてそれぞれが独立して形成され、且つ開口縁近傍が電池の外径に比して狭く形成された電池収納部に、電池が、所定の間隔の部分を含むカバー部材の一方主面に貼り付けられる台紙によって電池収納部の開口部が封止されて、一本ずつ収納、保持される。このため、本発明に係る電池パッケージは、ミシン目とミシン目の間の不溶着部を引っ張ることによって、ミシン目とミシン目の間の台紙のみが剥離されて電池収納部が開封され、使用する予定のある電池だけを取り出し、使用しない電池は電池収納部に開封されないまま収納、保持することが可能とされ、さらに使用済の電池を電池収納部内に再度収納可能とされる。また、本発明に係る電池パッケージによれば、電池保持部が電池と台紙との間に間隔が生じるように電池を電池収納部に保持する。このため、本発明に係る電池パッケージは、電池収納部内に収納された電池が台紙に対して与える負荷がなくなり、輸送等の段階における台紙の剥離を防止する。
【００１０】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る電池パッケージの具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、本実施の形態においては、本発明に係る電池パッケージの一例として、２本の円筒形電池を収納可能に構成されたブリスタパック１について説明する。
【００１１】
ブリスタパック１は、図１に示すように、ブリスタカバー２と、このブリスタカバー２の一方の主面（以下、単に背面と称する。）に貼り付けられる台紙３とにより構成される。ブリスタパック１は、店頭において一組として販売等のために展示される２本の円筒形電池１０ａ及び１０ｂ（以下、特に個別に説明する場合を除いて円筒形電池１０と総称する。）を収納する。
【００１２】
ブリスタカバー２には、例えばポリエチレンテレフタレート（ＰＥＴ）等の合成樹脂材料を使用する。ブリスタカバー２は、図１及び図２に示すように、略矩形を呈する透明なＰＥＴ製シートの長手方向の一端部寄りに、円筒形電池１０と同数の電池収納部４ａ及び４ｂ（以下、特に個別に説明する場合を除いて電池収納部４と総称する。）が一体に膨出形成されている。
【００１３】
電池収納部４は、図１及び図３に示すように、ブリスタカバー２の背面に開口する凹部であり、その内径が収納される円筒形電池１０の直径Ｂと略同一に形成される。電池収納部４は、膨出したブリスタカバー２の他方の主面（以下、単に表面と称する。）側が収納される円筒形電池１０の形状に合わせて円弧状を呈するかまぼこ型に形成されている。電池収納部４ａと電池収納部４ｂとは、ブリスタカバー２の幅方向と平行にかつ所定の間隔をおいてそれぞれが独立して形成される。
【００１４】
電池収納部４には、開口縁近傍に相対向して内方に突出する二対の、すなわち４個の突起５が設けられる。突起５は、その相互間の間隔Ａが円筒形電池１０の直径Ｂよりも幅狭となり、その先端部分が収納された円筒形電池１０の外周に接触するように形成される。
【００１５】
電池収納部４は、図３に示すように、収納される電池の中心よりも開口側の開口縁近傍に設けられ、電池収納部４の内径の一部を円筒形電池１０の直径Ｂよりも幅狭にして先端部分が円筒形電池１０に接触する突起５によって収納された円筒形電池１０が表面側に押さえつけられて保持される。このため、ブリスタパック１は、台紙３によって開口部が封止されずに開封された状態であっても電池収納部４内に収納された円筒形電池１０が容易に脱落しない。また、ブリスタパック１は、電池収納部４の表面側に円筒形電池１０が押さえつけられて保持されるため、種類、製造者等が視認できるように配置された円筒形電池１０が電池収納部４内で回転することを防止する。なお、ブリスタパック１においては、電池収納部４に形成される突起５の数は特に限定されるものではない。
【００１６】
また、電池収納部４は、ブリスタカバー２に対して形成される凹部の深さが円筒形電池１０の直径Ｂよりもやや幅広に形成される。このため、ブリスタパック１は、後述するようにブリスタカバー２に台紙３を貼り付けた際に、円筒形電池１０と台紙３との間に間隔Ｃが生じ、電池収納部４内に収納された円筒形電池１０が台紙３に対して与える負荷がなくなり、輸送等の段階における台紙３の剥離を防止する。
【００１７】
ブリスタカバー２においては、上述した電池収納部４及び突起５が平坦な略矩形状のＰＥＴ製シートに対して、真空成形を施すことにより成形される。
【００１８】
また、ブリスタカバー２には、長手方向の他方の端部、すなわち電池収納部４が形成されない側の端部近傍に、店頭等にブリスタパック１をつり下げて陳列する際にピン等が挿通されるカバー側ハンガー孔６が形成される。
【００１９】
台紙３は、上述したブリスタカバー２の背面に貼り付けられて電池収納部４を封止する。台紙３には、ブリスタカバー２の投影面と同一形状に形成された厚紙やＰＥＴ等の合成樹脂材料製フィルムを使用する。
【００２０】
台紙３には、図１に示すように、幅方向に平行な３条の第１のミシン目７ａ、第２のミシン目７ｂ及び第３のミシン目７ｃ（以下、特に個別に説明する場合を除いてミシン目７と総称する。）が形成されている。第１のミシン目７ａ、第２のミシン目７ｂ及び第３のミシン目７ｃは、各々の間に電池収納部４ａ又は電池収納部４ｂが位置するように形成される。なお、ブリスタパック１においては、少なくとも電池収納部４ａと電池収納部４ｂとの間に位置する第２のミシン目７ｂが形成されていれば良い。
【００２１】
台紙３は、ブリスタカバー２の一方主面がブリスタカバー２の背面側に貼り付けられる接着面となり、ホットメルト接着剤が塗布される。なお、台紙３においては、ブリスタカバー２との接着面となる一方主面を感熱フィルムでラミネートしてもよく、この他ブリスタカバー２に対して接着されるような処理が施されていればよい。
【００２２】
また、台紙３の第１のミシン目７ａと第３のミシン目７ｃとの間には、一方の側縁近傍に上述したホットメルト接着剤の塗布や感熱フィルムによるラミネート等の処理がなされない不溶着部８が設けられる。不溶着部８は、詳細を後述するように台紙３をブリスタカバー２から剥離する際の剥がし代となる。
【００２３】
台紙３は、ブリスタカバー２に形成されたカバー側ハンガー孔６に対応する位置に、店頭等にブリスタパック１を陳列される際にピン等が挿通される台紙側ハンガー孔９が形成される。
【００２４】
ブリスタパック１においては、ブリスタカバー２の背面側の平坦部分と、台紙３の接着面とが対向するように重ね合わされ、台紙３の上から加熱、加圧することにより接着される。
【００２５】
上述した構成を有するブリスタパック１は、収納された２本の円筒形電池１０のうち、使用するものだけを取り出し可能とされる。具体的には、ブリスタパック１においては、円筒形電池１０ｂを一本だけ取り出す際に、ミシン目７ｂとミシン目７ｃの間の不溶着部８を引っ張ることによって、ミシン目７ｂとミシン目７ｃの間の台紙３のみがブリスタカバー２から剥離されて、図４に示すように電池収納部４ｂだけが開封される。ブリスタパック１においては、電池収納部４ｂの表面側から背面側に押圧することにより、円筒形電池１０ｂが突起５から外れて電池収納部４ｂから取り出される。また、ブリスタパック１においては、電池収納部４ａが開封されていないため、未使用の円筒形電池４ａの保管が容易となる。
【００２６】
使用された円筒形電池１０ｂは、背面側の開口から表面側に押し込んで突起５によって保持することにより脱落を防止でき、再度電池収納部４ｂに収納可能とされる。このように、ブリスタパック１は、電池収納部４が開封された後であっても、使用済みの電池を収納する容器として使用できる。また、ブリスタパック１は、使用済みの円筒形電池１０ｂを収納しても、台紙３の有無、すなわち電池収納部４が開封されているか否かにより、未使用電池と使用済み電池の区別も容易にとなる。したがって、ブリスタパック１においては、未使用電池と使用済み電池との混入によって、使用済み電池を誤って使用することや未使用電池の廃棄が防止される。
【００２７】
なお、実施の形態として示すブリスタパック１は、上述したように２本の円筒形電池１０を幅方向に平行に配列して収納する構成としたが、本発明の電池パッケージはこのような構成に限定されないことは勿論である。電池パッケージは、３本以上の電池を収納するものであっても良く、また例えば図５に示すブリスタパック２０のように、２本の円筒形電池１０を長手方向に平行に配列して収納するものであってもよい。ブリスタパック２０においては、台紙３にミシン目７がＴ字状に形成されている以外は上述したブリスタパック１と同様に構成されかつ使用される。
【００２８】
上述したブリスタパック１又はブリスタパック２０においては、台紙にミシン目７を形成したが、ミシン目７を形成せずに台紙３がまとめて剥離される構成としてもよい。このような場合でも、電池収納部４が収納される電池ごとに複数、独立して形成されているため、使用する電池だけが取り出され、また使用しない電池は開封後も突起５によって脱落せずに電池収納部４内に保持されるため、開封後も電池を収納する容器として使用される。
【００２９】
【発明の効果】
上述した構成を有する本発明に係る電池パッケージによれば、カバー部材の幅方向と平行にかつ所定の間隔をおいてそれぞれが独立して形成され、且つ開口縁近傍が電池の外径に比して狭く形成された電池収納部に、電池が、所定の間隔の部分を含むカバー部材の一方主面に貼り付けられる台紙によって電池収納部の開口部が封止されて、一本ずつ収納、保持されることで、ミシン目とミシン目の間の不溶着部を引っ張ることによって、ミシン目とミシン目の間の台紙のみが剥離されて電池収納部が開封され、使用する予定のある電池だけを取り出し、使用しない電池は電池収納部に開封されないまま収納、保持することができる。また、本発明に係る電池パッケージによれば、使用済の電池を電池収納部内に再度収納でき、開封後も容器として使用できる。更に、本発明に係る電池パッケージによれば、電池保持部が電池と台紙との間に間隔が生じるように電池を電池収納部に保持しているので、電池収納部内に収納された電池が台紙に対して与える負荷がなくなり、輸送等の段階における台紙の剥離を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】２本の円筒形電池を収納可能に構成されたブリスタパックの分解斜視図である。
【図２】ブリスタカバーの正面図である。
【図３】ブリスタパックの要部縦断面図である。
【図４】ブリスタパックの背面図であり、台紙が一部剥離された状態を示す図である。
【図５】２本の円筒形電池を収納可能に構成されたブリスタパックの他の実施の形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
１ブリスタパック，２ブリスタカバー，３台紙，４電池収納部，５突起，７ミシン目，８不溶着部，１０円筒形電池

Claims

一方主面側に開口して複数の電池を一本ずつ収納し、凹部の深さが該電池の直径より幅広に形成された複数の電池収納部が一体に膨出形成されたカバー部材と、
上記カバー部材の一方主面に貼り付けられ、上記電池収納部の開口部を封止する台紙とを備えて構成され、
上記電池収納部は、上記カバー部材の幅方向と平行にかつ所定の間隔をおいてそれぞれが独立して形成され、収納される電池の中心よりも開口側の部位に、収納される電池の外径よりも上記電池収納部の内径を幅狭にし、上記電池と上記台紙との間に間隔が生じるように電池を保持する電池保持部が形成され、
上記台紙は、少なくとも上記複数の電池収納部の間に対応する位置にミシン目が形成されると共に、該台紙のミシン目とミシン目との間には、一方の側縁近傍に不溶着部が設けられ、上記所定の間隔の部分を含む上記カバー部材の一方主面に貼り付けられる電池パッケージ。
上記電池保持部は、上記電池収納部の開口縁近傍に内方に向かって突出して形成される突起である請求項１に記載の電池パッケージ。
上記台紙は、上記カバー部材と対向する主面にホットメルト接着剤が塗布され、該ホットメルト接着剤によって上記所定の間隔の部分を含む上記カバー部材の一方主面に貼り付けられる請求項１に記載の電池パッケージ。
上記台紙は、上記カバー部材と対向する主面が感熱フィルムでラミネートされ、該感熱フィルムによって上記所定の間隔の部分を含む上記カバー部材の一方主面に貼り付けられる請求項１に記載の電池パッケージ。