JPH0885569A

JPH0885569A - 収納装置

Info

Publication number: JPH0885569A
Application number: JP24715894A
Authority: JP
Inventors: Chikako Togashi; 千賀子冨樫
Original assignee: Sony Corp
Current assignee: Sony Corp
Priority date: 1994-09-14
Filing date: 1994-09-14
Publication date: 1996-04-02

Abstract

(57)【要約】【目的】開封後の再利用を可能となすとともに、開封
時の台紙の損傷を防止し、台紙の表面に施された表示部
の保護を図る。【構成】物品を収納する収納部１５の開口部１２の周
縁に接合片１６を設けた収納体１１と、収納体１１の開
口部１２を閉塞して接合片１６に接合される台紙１３と
を備え、収納体１１の収納部１５側であって、接合片１
６との接合部近傍に位置して台紙１３に切込み部３０を
設ける。さらに、台紙１３の収納体１１によって覆われ
る一方の面の切込み部３０で囲まれた領域内に表示部２
７が設けられる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、物品を収納する収納部
を設けた収納体の開口部側に厚紙等からなる台紙を接合
することによって、物品の収納を行う収納装置に関す
る。

【０００２】

【従来の技術】従来、イヤホンや接続コード、さらには
電池等の物品の収納装置として、合成樹脂の成形体によ
って形成された収納体と、この収納体の開口部側に接合
されてこの開口部を閉塞する厚紙等の台紙とからなる収
納装置が用いられている。

【０００３】この収納装置は、図８に示すように、合成
樹脂の薄板材を成形して形成した収納体１と、この収納
体１の底面側に形成された開口部２を閉塞する台紙３と
から構成されてなる。

【０００４】収納体１は、収納した物品を外部から透視
し得るように、透明若しくは半透明な合成樹脂製の薄板
材を成形して形成されてなるものであって、中央部に膨
出形成された物品の収納部４が設けられている。この収
納部４の開口部２となされた底面側の周縁全周に亘っ
て、台紙３への接合片５が設けられている。

【０００５】一方、台紙３は、収納体１の開口部２を閉
塞するとともに、接合片５が接合される得るように、収
納体１の平面形状と略等しい大きさに形成されてなる。
また、台紙３は、複数枚の紙材が積層された厚紙から形
成されてなり、収納体１の接合片５が接合される一方の
面側に熱溶着剤が被着されてなる。

【０００６】そして、図９に示すように構成された収納
装置に、収納物品の収納を行うには、収納体１の収納部
４に収納物品を収納させた状態で、収納体１の開口部２
を閉塞するようにして、接合片５に台紙３を重ね合わせ
る。そして、台紙３に重ね合わせられた接合片５の部分
を加熱することにより、熱溶着剤が溶融し、接合片５と
台紙３との接合が行われ、図９に示すように、収納体１
への物品の収納が行われる。

【０００７】

【発明が解決使用とする課題】上述のように構成された
従来の収納装置は、収納体１内に収納された収納物品を
取り出すための開封は、互いに接合された収納体１の接
合片５と台紙３とを剥離することによって行われる。こ
のとき、接合片５に接合された台紙３の表層部３ａが、
図１０に示すように接合片５側に接合されたまま剥離
し、台紙３の一方の面側の内方に亘って剥ぎ取られてし
まう。このように、収納体１の接合片５と台紙３とを一
度剥離すると、少なくとも一方の面側が損傷されてしま
うため、台紙３を再使用することができなくなってしま
う。

【０００８】そして、収納装置に収納する物品の欠落や
収納した物品に傷があるなどして、収納物品の再収納を
必要とする場合に、この収納装置を一度開封してしまう
と、台紙３が損傷され、さらに台紙３の表層部３ａの一
部が剥離して収納体１の接合片５に被着してしまうた
め、再度この台紙３と収納体１を利用して新たな物品の
再収納を行うことができなくなってしまう。すなわち、
この種の収納装置の再利用を行うことができない。

【０００９】また、合成樹脂の薄板材を成形して形成し
た収納体１と厚紙の台紙３とからなる収納装置にあって
は、台紙３を利用して、収納される物品の種類や機能、
さらには、取り扱い説明を示す文字や図柄等からなる表
示部が印刷により施されている。従来の収納装置にあっ
ては、印刷により設けられる表示部は、収納装置を開封
する場合に損傷を受けにくい部分である台紙３の収納体
１が接合されない外方に臨む他方の面である裏面側に設
けられる。

【００１０】しかし、収納される物品が、イヤホンや接
続コードの如き電子装置の付属品にあっては、適合機種
や機能、さらに取り扱いの具体的な指示など必要とする
説明書きも極めて多量となる。そのため、台紙３の裏面
のみでは、必要な説明書きを印刷することができない。
そこで、必要な説明書きを印刷した印刷物を用意し、こ
の印刷物を収納物品とともに収納装置内に収納するよう
にしている。このように、別体の印刷物を用意すると、
収納装置内に収納する物品が増加してしまい、収納作業
が複雑になってしまうばかりか材料費が増加してしてし
まう。

【００１１】このような問題点を解消するため、台紙３
の裏面に加えて、収納体１の接合片５が接合され一方の
面にも取り扱い説明等の文字や図柄等からなる表示部を
印刷することが考えられる。

【００１２】しかし、台紙３の接合片５が接合される一
方の面側は、上述したように、収納装置を開封する際
に、台紙３を構成する表層部３ａの剥離が生じ損傷を受
けてしまう。その結果、台紙３の一方の面に施した印刷
による取り扱い説明等の文字や図柄等からなる表示部が
損傷され、読み取りができなくなってしまう。

【００１３】そこで、本発明は、一度開封した後も再利
用を可能となす収納装置を提供することを目的とする。

【００１４】また、本発明は、収納体の接合片が接合さ
れ台紙の一方の面側に取り扱い説明等の文字や図柄を損
傷させることなく開封することを可能となし、台紙の表
裏２面を有効に利用して大量の取り扱い説明等の文字や
図柄等からなる表示部を施すことを可能となす収納装置
を提供することを目的とする。

【００１５】

【課題を達成するための手段】本発明に係る収納装置
は、上述のような目的を達成するため、物品を収納する
収納部の開口部の周縁に接合片を設けた収納体と、上記
収納体の開口部を閉塞するとともに、上記収納体の接合
片が接合される台紙とを備え、上記台紙の上記接合片と
の接合部近傍位置であって、上記接合部の内周側に位置
して切込み部を設けるようにしたものである。

【００１６】さらに、本発明に係る収納装置は、台紙に
切込み部を設けることに加えて、上記台紙の上記収納体
によって覆われる一方の面に表示部を設けるようにした
ものである。

【００１７】

【作用】本発明に係る収納装置は、収納体の接合片と収
納体の開口部を閉塞する台紙とを突合せ接合することに
よって、物品の収納が行われる。そして、互いに接合さ
れた収納体の接合片と台紙とを剥離することによって開
封が行われ、収納した物品の取り出しが行われる。

【００１８】そして、互いに接合された収納体の接合片
と台紙とを剥離する際、切込み部により、接合片に接合
した台紙の表層部の剥離が規制される。

【００１９】

【実施例】以下、本発明の具体的な実施例を図面を参照
して説明する。本発明に係る収納装置は、図１に示すよ
うに、合成樹脂の薄板材を成形して形成した収納体１１
と、この収納体１１の底面側に形成された開口部１２を
閉塞する台紙１３と、開口部１２を介して収納体１１内
に嵌合する如く収納配設される収納物品保持体１４とか
ら構成されてなる。

【００２０】この収納装置を構成する収納体１１は、収
納した物品を外部から透視し得るように、透明若しくは
半透明なポリスチレン等の合成樹脂製の薄板材を成形し
て形成されてなるものであって、中央部に半円状に膨出
形成された物品の収納部１５が設けられている。この収
納部１５の開口部１２となされた底面側の周縁全周に亘
って、台紙１３への接合片１６がリング状に突設されて
いる。この接合片１６の一部には、吊り下げ用の係合穴
１７を穿設した吊り下げ片１８が一体に突設されてい
る。この吊り下げ片１８が突設された側と対向する側に
は、半球状をなす収納体１１の方向を示す方形状の補助
突片１９が突設されている。

【００２１】また、台紙１３は、収納体１１の底面側の
開口部１２を閉塞するとともに、接合片１６が接合され
る得るように、収納体１１の底面側の平面形状と略等し
い大きさに形成されてなる。すなわち、台紙１３は、図
１に示すように、収納体１１の開口部１２を閉塞する閉
塞部２０の外周側に、収納体１１に設けた接合片１６が
突合せ接合される接合部２１が設けられている。この接
合部２１の一部には、収納体１１に設けた吊り下げ片１
８が突合せ接合される補助吊り下げ片２２が突設されて
いる。この補助吊り下げ片２２には、収納体１１の吊り
下げ片１８に突合せ接合されたときに、この吊り下げ片
１８に穿設した吊り下げ用の係合穴１７に連通する補助
係合穴２３が穿設されている。また、補助吊り下げ片２
２が突設された側と対向する側には、収納体１１に突設
された補助突片１９に突合せ接合される補助接合片２４
が突設されている。

【００２２】ここで用いられる台紙１３は、図２に示す
ように、複数枚の紙材２５ａを積層した基材２５の表面
であって、収納体１１の接合片１６が接合される一方の
面側に化粧用の白紙の表層紙２６を設けた厚紙により形
成されてなる。

【００２３】そして、台紙１３の収納体１１によって覆
われる一方の面には、図１に示すように、収納される物
品の種類や機能、さらには、取り扱い説明を示す文字や
図柄等からなる表示部２７が印刷により施されている。
この表示部２７は、収納体１１の接合片１６が接合され
ることがない台紙１３の閉塞部２０の領域内に設けられ
ている。また、台紙１３の一方の面と対向する裏面側と
なる他方の面にも、図３に示すように、収納される物品
の種類や機能、さらには、取り扱い説明を示す文字や図
柄等からなる他の表示部２８が印刷により施されてい
る。

【００２４】さらに、台紙１３の一方の面側には、図２
に示すように、収納体１１の接合片１６を接合するため
の熱溶着剤２９が塗布されている。この熱溶着剤２９
は、印刷等の手法を用いて塗布されてなる。

【００２５】そして、台紙１３には、閉塞部２０と接合
部２１との境界部近傍に位置して、一方の面側から切込
み部３０が穿設されている。この切込み部３０は、互い
に接合される接合片１６と接合部２１とを剥離する際
に、台紙１３の内方の閉塞部２０方向に裂け目が入るこ
とを規制するものであって、接合片１６が接合される接
合部２１より稍々閉塞部２０内に進入した内方側に位置
して円周状に連続して設けられている。この切込み部３
０は、台紙１３の接合片１６が接合される一方の面側か
ら穿設されてなるものであって、図２に示すように、台
紙１３の厚さ方向の中途部に至る深さを有するいわゆる
台紙１３を半切りする状態で設けられている。

【００２６】さらに、収納される物品を保持して収納体
１１内に収納される収納物品保持体１４は、合成樹脂製
の薄板材を成形して形成されてなるものであって、図１
に示すように、上面に収納物品としてのイヤホン装置３
５の一対の電気音響変換部３６，３６を収納保持する物
品保持部３１，３１が設けられている。また、収納物品
保持体１４の周面には、一対の電気音響変換部３６，３
６から引き出された接続コード３７，３７の引き出し方
向を案内し、この接続コード３７，３７を収納物品保持
体１４の裏面側の内方に導く案内溝３２，３２が設けら
れている。

【００２７】上述のように構成された収納体１１、台紙
１３及び収納物品保持体１４とからなる収納装置に収納
物品としてのイヤホン装置３５を収納するには、収納物
品保持体１４にイヤホン装置３５を保持させる。すなわ
ち、イヤホン装置３５は、一対の電気音響変換部３６，
３６を物品保持部３１，３１に収納保持させ、接続コー
ド３７，３７を案内溝３２，３２の沿わせて収納物品保
持体１４の裏面側に導き、収納物品保持体１４内に巻回
して収納する。このイヤホン装置３５を保持した収納物
品保持体１４を、開口部１２を介して収納部１５内に嵌
合する如く収納する。

【００２８】次に、台紙１３を、開口部１２を閉塞する
ようにして、収納体１１に重ね合わせる。このとき、台
紙１３の熱溶着剤２９が塗布された一方の面側が、収納
体１１への重ね合わせ面となされる。台紙１３が収納体
１１に重ねあわせられたとき、台紙１３の補助吊り下げ
片２２及び補助接合片２４は、収納体１１の吊り下げ片
１８及び補助突片１９にそれぞれ位置合わせが図られて
重ね合わせられる。そして、吊り下げ片１８及び補助突
片１９にそれぞれ補助吊り下げ片２２及び補助接合片２
４が重ね合わせられることにより、収納体１１の接合片
１６が台紙１３の接合部２１上に位置合わせが図られて
重ね合わせられる。

【００２９】次に、台紙１３の接合部２１上に重ね合わ
せられた接合片１６、補助吊り下げ片２２及び補助接合
片２４上に重ね合わせられた補助吊り下げ片２２及び補
助接合片２４の部分を加熱して、台紙１３上に塗布した
熱溶着剤２９を溶融させ、収納体１１及び台紙１３の互
いに重ね合わせられた部分を接合する。このように収納
体１１及び台紙１３の接合が行われることにより、収納
体１１に台紙１３が一体化され、図４に示すように、収
納物品としてのイヤホン装置３５の収納体１１への収納
が行われる。

【００３０】そして、収納体１１と台紙１３が互いに位
置合わせが図られて重ね合わせられ接合されてなるの
で、接合片１６は接合部２１上に正確に位置決めが図ら
れて接合される。従って、台紙１３に設けた切込み部３
０は、図５に示すように、接合部２１に接合された接合
片１６の内周側に沿って、この接合片１６が接合されな
い収納部１５側に位置させられる。

【００３１】そして、図４に示すようにイヤホン装置３
５を収納した収納装置を開封して取り出しを行うには、
収納体１１と台紙１３の互いに接合された部分を剥離す
る。このとき、収納体１１の接合片１６から突出した補
助接合片２４あるいは補助吊り下げ片２２の先端側を剥
離開始位置とすることによって、接合片１６の台紙１３
からの剥離を容易に行うことができる。

【００３２】ところで、互いに接合された接合片１６と
接合部２１とを剥離する際、図６及び図７にに示すよう
に、台紙１３の表層部分の表層紙２６及び基材２５を構
成する紙材２５ａの一部が接合片１６に接合されたまま
剥ぎ取られる。このとき、表層紙２６及基材２５の紙材
２５ａの剥ぎ取りは、互いに接合された収納体１１と台
紙１３の内周側に位置して穿設された切込み部３０によ
って規制される。すなわち、台紙１３の表層部の剥ぎ取
りや破れ線は、接合部２１の部分においてのみ生じ、閉
塞部２０内に進入することが防止され、この閉塞部２０
内に施された表示部２８の損傷が防止される。

【００３３】また、本発明に係る収納装置は、開封する
際、台紙１３の収納体１１に接合された切込み部３０の
外周側部分のみが剥離し、表示部２８の損傷が防止され
てなるので、台紙１３の再利用が可能となる。

【００３４】

【発明の効果】上述したように、本発明に係る収納装置
は、互いに接合された収納体の接合片と台紙とを剥離す
る際、切込み部により、接合片に接合した台紙の表層部
の剥離が規制されてなるので、接合されない部分の損傷
を防止することができるので、台紙の再利用が可能とな
る。従って、収納物品の再収納を必要とする場合に、同
一の台紙及び収納体を用いて収納することができる。

【００３５】また、互いに接合された収納体の接合片と
台紙とを剥離する際、台紙の接合部以外の部分の損傷が
防止されてなるので、収納体の接合面側に施した表示部
あるいは表示部が施される部分の保護が図られる。従っ
て、台紙の収納体が接合される面にまで、収納される物
品の種類や機能、さらには、取り扱い説明を示す文字や
図柄等からなる表示部を施すことができ、別体の印刷物
等を用いることなく記載する情報量の増大が図られる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に係る収納装置の分解斜視図である。

【図２】本発明に係る収納装置を構成する厚紙の部分拡
大断面図である。

【図３】本発明に係る収納装置を構成する厚紙の底面図
である。

【図４】物品を収納した状態の収納装置の斜視図であ
る。

【図５】本発明に係る収納装置の概略断面図である。

【図６】収納装置の開封状態を示す斜視図である。

【図７】収納体と台紙を剥離した状態の断面図である。

【図８】従来の収納装置の分解斜視図である。

【図９】物品を収納した状態の従来の収納装置の斜視図
である。

【図１０】従来の収納装置の開封状態を示す斜視図であ
る。

【符号の説明】１１収納体１２収納体の開口部１３台紙１６接合片２０台紙の閉塞部２１接合部２６台紙の表層紙２７表示部３０切込み部

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】物品を収納する収納部の開口部の周縁に
接合片を設けた収納体と、上記収納体の開口部を閉塞するとともに、上記収納体の
接合片が接合される台紙とを備え、上記台紙の上記接合片との接合部近傍位置であって、上
記接合部の内周側に位置して切込み部を設けてなる収納
装置。
【請求項２】上記台紙は、上記収納体によって覆われ
る一方の面に表示部が設けられてなる請求項１記載の収
納装置。