JP5858344B2 - リニア駆動シリンダおよびリニア駆動シリンダの駆動モータ構造 - Google Patents

Description

本発明は、駆動装置に関し、とりわけ回転運動を直線往復運動に変換するリニア駆動シリンダおよびその駆動モータ構造の改良に関する。

従来のリニア駆動シリンダは主に駆動モータと、駆動ロッドアセンブリ、駆動モータと駆動ロッドアセンブリを連動するためのウォームとウォームホイールと、上記各アセンブリの外側を覆うハウジングとを備えており、前記駆動モータの部分には、駆動モータ自身のケーシングと、前記駆動モータケーシングと、前記モータケーシング内に設けられている固定子および回転子とを備えているものであり、さらには駆動モータ全体（駆動モータのケーシングを含む）をリニア駆動シリンダのハウジング内に収容するとともに、リニア駆動シリンダのハウジングにより位置決めおよび規制などの構造を提供して、リニア駆動シリンダのハウジング内に駆動モータを安定的に設けることで、ウォームおよびウォームホイールにより駆動ロッドアセンブリの昇降作用を連動することができる。

ハウジングの大きさは往々にして物品が場所をとるか否かの重要の要因になり、そしてハウジングがさらに小型化することでその占有空間を減らすことができるか否かは、その内部に構成されている構成要素も重要な影響を及ぼす重点となる。従来のリニア駆動シリンダは設計において極力ハウジングおよびその内部の各部材の間を密着させるようにすることで、そのハウジングが占める空間を縮小しているものの、現在既に頭打ちになってきている。したがって、勢い、各部材に存在する必要性から新たに設計を考慮し、リニア駆動シリンダ本来の機能を損なうことなく、さらに小型化する目的を達成する必要がある。

これに鑑み、本発明者は上記した欠点を改善するとともに解決し、特に潜心研究をかさねて学理上の運用を合わせて、ついに設計が合理的でかつ上記欠点を効果的に改善する本発明を開示することになった。

本発明の主な目的は、リニア駆動シリンダで駆動モータのケーシング部分を覆い、直接駆動モータを内蔵してかつ固定および規制を提供することで、駆動モータ自身のケーシングを省略できるリニア駆動シリンダおよびその駆動モータ構造の改良を提供するものである。言い換えれば、前記駆動モータはケースレスモータであって、固定子と回転子しか備えず、リニア駆動シリンダのハウジング部分で固定子および回転子に直接固定および規制を提供し、ひいてはリニア駆動シリンダでの駆動モータが占める容積空間を縮小して、小型化の目的を達成するものである。

上記目的を達成するために、本発明では、リニア駆動シリンダとしてのハウジングと、前記ハウジング内に設けられている固定子および回転子とを備えており、ハウジングは下部部材と上部部材とを有し、しかも下部部材は上部部材が覆うように設けられることでハウジング内部を中空状として、そして固定子は回転子の外側に設けられており、このうち下部部材および上部部材の内壁には間隔を空けて配列されている複数の下部リブおよび上部リブがそれぞれ突設されることで、固定子の対応する外壁面に当接しており、さらに、下部部材および上部部材の後側内壁には窪んだ下部軸キャビティおよび上部軸キャビティがそれぞれ形成されており、前記上部、下部軸キャビティは回転子の回転シャフトの後端をその中に支承するのに供され、また、下部部材および上部部材の前側内壁には下部軸ホルダおよび上部軸ホルダがそれぞれ形成されており、前記上部、下部軸ホルダは回転子の回転シャフトの先端をその上に枢設するのに供されるリニア駆動シリンダおよびその駆動モータ構造の改良を提供する。

上記目的を達成するために、本発明では、リニア駆動シリンダとしてのハウジングと、前記ハウジング内に設けられている固定子および回転子とを備えており、ハウジングは下部部材と上部部材とを有し、しかも下部部材は上部部材が覆うように設けられることでハウジング内部を中空状として、下部部材にはウォームロッド、ウォームおよびウォームホイールを載置する伸縮ロッドカバーが延在しており、そして固定子は回転子の外側に設けられており、このうち下部部材および上部部材の内壁には間隔を空けて配列されている複数の下部リブおよび上部リブがそれぞれ突設されることで、固定子の対応する外壁面に当接しており、さらに、下部部材および上部部材の後側内壁には窪んだ下部軸キャビティおよび上部軸キャビティがそれぞれ形成されており、前記上部、下部軸キャビティは回転子の回転シャフトの後端をその中に支承するのに供され、また、下部部材および上部部材の前側内壁には下部軸ホルダおよび上部軸ホルダがそれぞれ形成されており、前記上部、下部軸ホルダは回転子の回転シャフトの先端をその上に枢設するのに供されるリニア駆動シリンダを提供する。

本発明の立体分解図である。 本発明の立体組立図である。 本発明の切断断面図である。 本発明の他の実施例の断面図である。

審査に際して本発明の特徴および技術内容をより詳細に理解するためには、以下の本発明に関する詳細な説明および図面を参照されたい。ただし、添付する図面は参考および説明用に過ぎず、本発明を限定するためのものではない。

それぞれ本発明の立体分解図および立体組立図である図１および図２を参照されたい。本発明はリニア駆動シリンダおよびその駆動モータ構造の改良であって、リニア駆動シリンダとしての駆動モータのハウジング１と、前記駆動モータの固定子２と、前記駆動モータの回転子３とを備えている。

上記構造において、ハウジング１は前記リニア駆動シリンダの筐体部分を構成するためのものであり、下部部材１０と上部部材１１とを備えており、前記下部部材１０は上部部材１１を覆うように設けられることでハウジング１内部を中空状とし、かつ前記下部部材１０はリニア駆動シリンダのその他部材（例えばウォームロッド、ウォームおよびウォームホイール、および前記ウォームロッドに連結されている減速ギヤ組など）を載置するための伸縮ロッドカバー１２などの部位が延在している。ただし、伸縮ロッドカバー１２などの部位は公知技術であって、本発明で請求する範疇でないため、特段に説明しない。

前記駆動モータの固定子２および回転子３は前記下部部材１０および上部部材１１内に設けられるとともに、前記固定子２は回転子３の外側に設けられている。そして本発明で開示する実施例において、前記固定子２は中空のスリーブ２０と、前記スリーブ２０内壁に設けられている複数の磁性素子２１とを備えており、そして前記回転子３は回転シャフト３０と、前記回転シャフト３０上に設けられている巻線３１とを備えており、このうち巻線３１は固定子２のスリーブ２０内に配置されて各磁性素子２１と電磁誘導し、そして下部部材１０上にはそれぞれ回転シャフト３０の一方側にそれぞれ対応する二つのブラシホルダ１３が設けられており、各ブラシホルダ１３内はモータブラシ１３０が設けられて回転シャフト３０に電気的に接触することにより、前記駆動モータを構成する。

図３を合わせて参照されたい。本発明は主にハウジング１の下部部材１０および上部部材１１内壁箇所には、下部部材１０および上部部材１１に位置決めおよび規制を行う機構がそれぞれ設けられることで、前記駆動モータによりそのケーシングを省略する場合に、ハウジング１の下部部材１０および上部部材１１はその体積を縮小することができる。詳細に言えば、前記下部部材１０内壁には間隔を空けて配列されている複数の下部リブ１００が突設されることで、下部部材１０の対応する外壁面に当接しており、そして前記上部部材１１内壁にも間隔を空けて配列されている複数の上部リブ１１０が突設されることで、上部部材１１の対応する外壁面に当接していることで、前記上部、下部リブ１１０、１００により上部、下部部材１１、１０を固定子１０上に密着させる駆動モータの位置決めおよび規制の作用を提供している。また、下部部材１０の後側内壁には窪んだ下部軸キャビティ１０１が形成されており、そして上部部材１１の後側内壁には窪んだ上部軸キャビティ１１１が形成されており、前記上部、下部軸キャビティ１１１、１０１は回転子３の回転シャフト３０の後端をその中に支承するのに供される。同時に、下部部材１０の前側内壁には下部軸ホルダ１０２が形成されており、そして上部部材１１の前側内壁には上部軸ホルダ１１２が形成されており、前記上部、下部軸ホルダ１１２、１０２は回転子３の回転シャフト３０の先端をその上に枢設するのに供される。このように、前記駆動モータによりそのケーシングを省略した後には、ハウジング１の上部、下部部材１１、１０により直接前記駆動モータの固定子２および回転子３の回転シャフト３０に対しての位置決めおよび規制を行うことで、ハウジング１はさらに小型化して、部品点数はさらに少なく、コストはさらに低く、組み立てがさらに簡易になるなどの実用的な効果を兼ね備えることになる。

さらに、図４に示すように、本発明では前記二つのブラシホルダ１３内に弾性素子１３１がそれぞれ設けられており、前記弾性素子１３１はその対応するモータブラシ１３０を回転シャフト３０箇所に向けて当接させることで、モータブラシ１３０と回転シャフト３０との間の電気的な接触を維持する。また、前記下部部材１０の下部軸キャビティ１０１および下部軸ホルダ１０２は着脱可能な方式で下部部材１０の内壁上に組付けることができるものであって、前記着脱可能な方式は例えば凹、凸による密着結合などである。

したがって、上記した構造構成により、本発明のリニア駆動シリンダおよびその駆動モータ構造の改良が得られる。

したがって、本発明のリニア駆動シリンダおよびその駆動モータ構造の改良により、リニア駆動シリンダ自体で駆動モータのケーシング部分を覆うことができ、直接駆動モータをその中に設けるとともに固定および位置決めを提供して、駆動モータ自身のケーシングを省略することで、小型化の目的を達成することができる。

上記をまとめるに、本発明は所期の使用目的を達成して、公知の欠点を解決することができことは明確であり、また極めて高い新規性および進歩性を備えており、発明特許の出願要件に合致することから、ここに特許法に基づき特許を出願するものであって、詳査されるとともに本願に特許査定されることで、発明者の権利が保障されることを切望する。

ただし、上記したものは本発明の好ましい可能な実施例に留まるものであって、これ故に本発明の特許範囲を限定すべきではないため、本発明の明細書および図面内容を運用してなされる等価の技術、手段などの変化は、同様にいずれも本発明の範囲内に含まれることを合わせて言明しておきたい。

１ハウジング
２固定子
３回転子
１０下部部材
１１上部部材
１２伸縮ロッドカバー
１３ブラシホルダ
２０スリーブ
２１磁性素子
３０回転シャフト
３１巻線
１００下部リブ
１０１下部軸キャビティ
１０２下部軸ホルダ
１１０上部リブ
１１１上部軸キャビティ
１１２上部軸ホルダ
１３０モータブラシ
１３１弾性素子

Claims (3)

1. 下部部材（１０）と上部部材（１１）とを有し、かつ前記下部部材（１０）は前記上部部材（１１）が覆うように設けられることで内部を中空状とする、リニア駆動シリンダとしてのハウジング（１）と、
   前記ハウジング（１）内に設けられている固定子（２）と、
   前記ハウジング（１）内に設けられるとともに、前記固定子（２）がその外側に設けられている回転子（３）と、を備えたリニア駆動シリンダの駆動モータ構造であって、
   前記下部部材（１０）および前記上部部材（１１）の内壁には間隔を空けて配列されている複数の下部リブ（１００）および上部リブ（１１０）がそれぞれ突設されることで、前記固定子（２）の対応する外壁面に当接しており、さらに、前記下部部材（１０）および前記上部部材（１１）の後側内壁には窪んだ下部軸キャビティ（１０１）および上部軸キャビティ（１１１）がそれぞれ形成されており、前記上部軸キャビティ（１１１）、前記下部軸キャビティ（１０１）は前記回転子（３）の回転シャフト（３０）の後端をそれぞれ前記上部軸キャビティ（１１１）、前記下部軸キャビティ（１０１）の中に支承するのに供され、また、前記下部部材（１０）および前記上部部材（１１）の前側内壁には下部軸ホルダ（１０２）および上部軸ホルダ（１１２）がそれぞれ形成されており、前記上部軸ホルダ（１１２）、前記下部軸ホルダ（１０２）は前記回転子（３）の回転シャフト（３０）の先端をそれぞれ前記上部軸ホルダ（１１２）、前記下部軸ホルダ（１０２）の上に枢設するのに供され、
   前記下部部材（１０）の前記下部軸キャビティ（１０１）および前記下部軸ホルダ（１０２）は凹、凸による密着結合を用いた着脱可能な方式で前記下部部材（１０）の内壁上に組付けられ、
   前記固定子（２）は中空のスリーブ（２０）と、前記スリーブ（２０）内壁に設けられている複数の磁性素子（２１）とを備え、
   前記回転子（３）は回転シャフト（３０）と、前記回転シャフト（３０）上に設けられている巻線（３１）とを備えており、かつ前記巻線（３１）が前記固定子（２）の前記中空のスリーブ（２０）内に配置されている各々の前記磁性素子（２１）と電磁誘導し、
   前記下部部材（１０）上にはそれぞれ前記回転シャフト（３０）の一方側にそれぞれ対応する二つのブラシホルダ（１３）が設けられており、各々の前記ブラシホルダ（１３）内はモータブラシ（１３０）が設けられて前記回転シャフト（３０）に電気的に接触するのに供され、
   前記二つのブラシホルダ（１３）内に弾性素子（１３１）がそれぞれ設けられており、前記弾性素子（１３１）は対応する前記モータブラシ（１３０）を前記回転シャフト（３０）と電気的に接触する箇所に向けて当接させることで、前記モータブラシ（１３０）と前記回転シャフト（３０）との間の電気的な接触を維持する、ことを特徴とするリニア駆動シリンダの駆動モータ構造。
2. 下部部材（１０）と上部部材（１１）とを有し、かつ前記下部部材（１０）は前記上部部材（１１）が覆うように設けられることで内部を中空状として、前記下部部材（１０）にはウォームロッド、ウォームおよびウォームホイールを載置する伸縮ロッドカバー（１２）が延在している、リニア駆動シリンダとしてのハウジング（１）と、
   前記ハウジング（１）内に設けられている固定子（２）と、
   前記ハウジング（１）内に設けられるとともに、前記固定子（２）がその外側に設けられている回転子（３）と、を備えたリニア駆動シリンダであって、
   前記下部部材（１０）および前記上部部材（１１）の内壁には間隔を空けて配列されている複数の下部リブ（１００）および上部リブ（１１０）がそれぞれ突設されることで、前記固定子（２）の対応する外壁面に当接しており、さらに、前記下部部材（１０）および前記上部部材（１１）の後側内壁には窪んだ下部軸キャビティ（１０１）および上部軸キャビティ（１１１）がそれぞれ形成されており、前記上部軸キャビティ（１１１）、前記下部軸キャビティ（１０１）は前記回転子（３）の回転シャフト（３０）の後端をそれぞれ前記上部軸キャビティ（１１１）、前記下部軸キャビティ（１０１）の中に支承するのに供され、また、前記下部部材（１０）および前記上部部材（１１）の前側内壁には下部軸ホルダ（１０２）および上部軸ホルダ（１１２）がそれぞれ形成されており、前記上部軸ホルダ（１１２）、前記下部軸ホルダ（１０２）は前記回転子（３）の回転シャフト（３０）の先端をそれぞれ前記上部軸ホルダ（１１２）、前記下部軸ホルダ（１０２）の上に枢設するのに供され、
   前記下部部材（１０）の前記下部軸キャビティ（１０１）および前記下部軸ホルダ（１０２）は凹、凸による密着結合を用いた着脱可能な方式で前記下部部材（１０）の内壁上に組付けられ、
   前記固定子（２）は中空のスリーブ（２０）と、前記スリーブ（２０）内壁に設けられている複数の磁性素子（２１）とを備え、
   前記回転子（３）は回転シャフト（３０）と、前記回転シャフト（３０）上に設けられている巻線（３１）とを備えており、かつ前記巻線（３１）が前記固定子（２）の前記スリーブ（２０）内に配置されている各々の前記磁性素子（２１）と電磁誘導し、
   前記下部部材（１０）上にはそれぞれ前記回転シャフト（３０）の一方側にそれぞれ対応する二つのブラシホルダ（１３）が設けられており、各々の前記ブラシホルダ（１３）内はモータブラシ（１３０）が設けられて前記回転シャフト（３０）に電気的に接触するのに供され、
   前記二つのブラシホルダ（１３）内に弾性素子（１３１）がそれぞれ設けられており、前記弾性素子（１３１）は対応する前記モータブラシ（１３０）を前記回転シャフト（３０）と電気的に接触する箇所に向けて当接させることで、前記モータブラシ（１３０）と前記回転シャフト（３０）との間の電気的な接触を維持する、ことを特徴とするリニア駆動シリンダ。
3. 前記ウォームロッドには減速ギヤ組がさらに連結されている、ことを特徴とする請求項２に記載のリニア駆動シリンダ。