JP5855404B2 - 荷電粒子ビーム装置および荷電粒子ビーム描画装置 - Google Patents

荷電粒子ビーム装置および荷電粒子ビーム描画装置 Download PDF

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本発明は、荷電粒子ビーム装置および荷電粒子ビーム描画装置に係り、例えば、電子ビームが通過する電子光学系に用いる電磁レンズを搭載した装置に関する。
半導体デバイスの微細化の進展を担うリソグラフィ技術は半導体製造プロセスのなかでも唯一パターンを生成する極めて重要なプロセスである。近年、LSIの高集積化に伴い、半導体デバイスに要求される回路線幅は年々微細化されてきている。これらの半導体デバイスへ所望の回路パターンを形成するためには、高精度の原画パターン(レチクル或いはマスクともいう。)が必要となる。ここで、電子線(電子ビーム)描画技術は本質的に優れた解像性を有しており、高精度の原画パターンの生産に用いられる。また、電子ビームは、かかる優れた解像性からパターン描画の他にも、電子顕微鏡等にも用いられる。そして、電子ビームを収束等させる電子光学系では、電磁レンズが用いられる。
図22は、電磁レンズの構成の一例を示す概念図である。電磁レンズは、電子ビームの光軸を取り囲むように配置されるコイル15とコイルを取り囲むヨーク11で構成される。そして、ヨーク11には、コイル15で作られた高密度な磁力線を外部に漏洩させる切欠きGが形成されている。図22では、コイル15で作られた磁力線がヨーク11自体を通過する際の方向が矢印で示されている。コイル15の励磁を高めることでコイル15磁場を高め、かかるコイル磁場によって電子ビームの光軸上の磁場を高めて電子ビームを収束させる。ここで、収差を抑えるべく、かかるコイルへの励磁を高めていくと、ヨーク11が飽和してしまう。
図23は、ヨーク材の磁束密度と磁場との関係の一例を示すグラフである。ここでは、ヨーク材として、鉄を用いた場合を示している。図23に示すように、コイルによる磁場(H)を高めていくと、最初はヨーク内の磁束密度(B)もそれに応じて大きくなるが、ある程度の大きさで飽和してしまい、それ以上、ヨーク内の磁束密度を高めることが困難になってしまう。そのため、ヨークの飽和によりそれ以上に電子ビームの光軸上の磁場を高めることが困難になってしまうといった問題があった。その結果、電子ビームによる収差を十分に低減することが困難であった。なお、本明細書においては便宜上、図23に示した材料において材料中磁束密度が1.6Tを越える場合を材料が飽和した場合と定義して議論する。
ここで、電磁レンズに関連して、共通の磁気回路をもつ永久磁石とコイルとが、光軸に沿って並ぶように配置され、永久磁石とコイルを取り囲むようにヨークが形成され、そして、ヨークの光軸側の面の永久磁石の位置と、コイルの位置にそれぞれ切欠きを設けた電磁コイルが開示されている(例えば、特許文献1参照)。かかる電磁コイルでは、コイルによる磁場をコイル側の切欠きから光軸側に漏洩させ、永久磁石とコイルの合成磁場を永久磁石側の切欠きから光軸側に漏洩させることで実質2つのレンズを制御するというものである。しかしながら、かかる構成においてもヨークの飽和は同様に発生するため、上述した電子ビームの光軸上の磁場をヨーク自身の特性上の飽和以上に高めることは困難である。
特開平5−128986号公報
上述したように、ヨークの飽和により電子ビームの光軸上の磁場を高めることに限界が生じてしまうといった問題があった。その結果、電子ビームによる収差を十分に低減することが困難であった。
そこで、本発明は、かかる問題を克服し、ヨーク自身の特性上の飽和による限界を超えた磁場を発生させることが可能な電磁レンズを搭載したビーム装置を提供することを目的とする。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム装置は、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
コイルと、コイルを内側に配置するヨークと、発生させる磁力線がヨーク自体を通過することによって、発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向に閉ループを構成するように配置された永久磁石とを有し、前記荷電粒子ビームを屈折させる電磁レンズと、
を備え
前記コイルは、前記永久磁石が配置されていない場合における前記ヨーク自体の特性に起因する飽和状態になる磁場の大きさよりも大きい磁場を前記荷電粒子ビームの軸上に発生させることを特徴とする。
また、上述したヨークは、コイルを取り囲み、
永久磁石は、コイルを取り囲むヨークの内壁のうち、一端がヨークの荷電粒子ビームの光軸側の内壁部分と接続し、他端がヨークの荷電粒子ビームの光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置されるように構成すると好適である。
本発明の他の態様の荷電粒子ビーム装置は、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
コイルと、コイルを内側に配置し、荷電粒子ビームの光軸側にレンズ磁場を発生させる1つのギャップが形成されたヨークと、発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向になるようにギャップに配置された永久磁石とを有し、荷電粒子ビームを屈折させる電磁レンズと、
を備え
前記永久磁石の磁力線は、前記ヨーク自体を通って閉ループを構成し、
前記コイルは、前記永久磁石が配置されていない場合における前記ヨーク自体の特性に起因する飽和状態になる磁場の大きさよりも大きい磁場を前記荷電粒子ビームの軸上に発生させることを特徴とする。
また、永久磁石とヨークの内壁との間に双方と接触して配置され、永久磁石とヨークの内壁とを接続する非磁性体をさらに備えると好適である。
本発明の一態様の荷電粒子ビーム描画装置は、
試料を載置するステージと、
荷電粒子ビームを放出する放出部と、
コイルと、コイルを内側に配置し、荷電粒子ビームの光軸側にレンズ磁場を発生させる1つのギャップが形成されたヨークと、発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向になるようにギャップに配置された永久磁石とを有し、荷電粒子ビームを屈折させる電磁レンズと、
電磁レンズによって屈折させられた荷電粒子ビームを試料上に偏向する偏向器と、
を備え
前記永久磁石の磁力線は、前記ヨーク自体を通って閉ループを構成し、
前記コイルは、前記永久磁石が配置されていない場合における前記ヨーク自体の特性に起因する飽和状態になる磁場の大きさよりも大きい磁場を前記荷電粒子ビームの軸上に発生させることを特徴とする。
本発明によれば、ヨーク自身の特性上の飽和による限界を超えた磁場を発生させることができる。
実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。 実施の形態1における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態1における電磁コイルの他の一例の構成を示す断面図である。 実施の形態1の比較例となる永久磁石を配置しない場合のシミュレーションモデルを示す図である。 図4のモデルにおける励磁が小さい場合の軸上磁場分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 図4のモデルにおけるヨークの飽和を考慮しない場合の像面位置と必要な励磁とその際の倍率と球面収差係数とのシミュレーション結果を示すグラフである。 図4のモデルにおける励磁が小さい場合のヨーク自体の磁束密度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 図4のモデルにおける励磁が大きい場合のヨーク自体の磁束密度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 図4のモデルに実施の形態1を適用した場合における励磁が大きい場合のヨーク自体の磁束密度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施の形態1と図4のモデルとにおける励磁が大きい場合の軸上磁場分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施の形態1における永久磁石が発生させる軸上磁場分布のシミュレーション結果を示すグラフである。 実施の形態1と図4のモデルとにおける結像特性を比較したシミュレーション結果を示す図である。 実施の形態2における電磁コイルの一例の構成と軸上磁場とを示す断面図である。 実施の形態3における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態4における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態5における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態6における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態7における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態8における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。 実施の形態9における走査型電子顕微鏡の構成を示す概念図である。 実施の形態10における走査型透過電子顕微鏡の構成を示す概念図である。 電磁レンズの構成の一例を示す概念図である。 ヨーク材の磁束密度と磁場との関係の一例を示すグラフである。
以下、実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは、電子ビームに限るものではなく、イオンビーム等の荷電粒子を用いたビームでも構わない。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1における描画装置の構成を示す概念図である。図1において、描画装置100は、描画部150と制御部160とを備えている。描画装置100は、荷電粒子ビーム描画装置の一例となる。そして、描画装置100は、基板101に所望するパターンを描画する。
描画部150は、電子鏡筒102、及び描画室103を有している。電子鏡筒102内には、電子銃201、照明レンズ202、第1の成形アパーチャ203、投影レンズ204、成形偏向器205、第2の成形アパーチャ206、コントラストアパーチャ214、縮小レンズ212、対物レンズ207、第1の対物偏向器209、第2の対物偏向器208及び第3の対物偏向器210が配置されている。また、描画室103内には、移動可能に配置されたXYステージ105が配置されている。XYステージ105上には、基板101(試料)が配置されている。基板101としては、半導体装置を製造するための露光用マスク基板或いは半導体装置を製造するための半導体基板(ウェハ)等が含まれる。また、露光用マスク基板には、レジストが塗布されたマスクブランクスが含まれる。電子鏡筒102内において電子光学系が構成され、照明レンズ202、投影レンズ204、縮小レンズ212、及び対物レンズ207は、例えば、電磁レンズが用いられ、共に、光軸20を取り囲むように順に配置される。電子ビーム200は、照明レンズ202、投影レンズ204、縮小レンズ212、及び対物レンズ207によってそれぞれ屈折させられ、かかる作用により電子ビーム200はそれぞれ収束させられる。
ここで、図1では、実施の形態1を説明する上で必要な構成を記載している。描画装置100にとって、通常、必要なその他の構成を備えていても構わない。図1の例では、3段の対物偏向器を使って、電子ビーム200を3段偏向することにより基板101上の所望の位置へとビームを照射する例が示されているが、かかる構成に限るものではない。1段の対物偏向器を使って、1段偏向してもよいし、主副2段の対物偏向器を使って、2段偏向してもよい。或いは、4段以上の対物偏向器で偏向してもよい。
電子銃201(放出部)から放出された電子ビーム200は、照明レンズ202により矩形例えば長方形の穴を持つ第1の成形アパーチャ203全体を照明する。ここで、電子ビーム200をまず矩形例えば長方形に成形する。そして、第1の成形アパーチャ203を通過した第1のアパーチャ像の電子ビーム200は、投影レンズ204により第2の成形アパーチャ206上に投影される。その際、成形偏向器205によって、かかる第2の成形アパーチャ206上での第1のアパーチャ像は偏向制御され、ビーム形状と寸法を変化させる(可変成形を行なう)ことができる。かかる可変成形はショット毎に行なわれる。かかる可変成形は、一般に、ショット毎に異なるビーム形状と寸法に成形される。そして、第2の成形アパーチャ206を通過した第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、コントラストアパーチャ214を通過することで当該ショットに関係ないビームが制限される(ビームoff)。コントラストアパーチャ214を通過した電子ビーム200は、縮小レンズ212で縮小され、対物レンズ207により基板101上に焦点を合わせる。また、電磁レンズによって屈折させられた第2のアパーチャ像の電子ビーム200は、第1の対物偏向器209、第2の対物偏向器208、及び第3の対物偏向器210によって基板101上に偏向され、基板101の所望する位置に照射される。ここでは、第1の対物偏向器209、第2の対物偏向器208、及び第3の対物偏向器210によって3段偏向され、連続的に移動するXYステージ105に配置された基板101の所望する位置に照射される。
ここで、上述したように、照明レンズ202、投影レンズ204、縮小レンズ212、及び対物レンズ207といった各電磁レンズは、電子ビーム200の光軸を取り囲むように配置されるコイルとコイルを取り囲むヨークで構成される。そして、ヨークには、コイルで作られた高密度な磁力線を電子ビーム200の光軸側に漏洩させる切欠きG(隙間、或いはギャップともいう。)が形成されている。しかし、かかる構成のままでは、上述したように、ヨーク自体の特性により決まってしまう飽和現象により、コイルへの励磁を高めても、電子ビーム200の光軸に発生させる磁場には限界があった。そこで、実施の形態1では、永久磁石を用いて、かかるヨーク自体の特性により決まってしまう飽和現象による限界を超えた磁場を電子ビーム200の光軸に発生させる電磁レンズを説明する。ここでは、特に、収差の低減が求められる対物レンズ207に対して適用する場合を説明するが、これに限るものではない。他の照明レンズ202、投影レンズ204、及び縮小レンズ212といった各電磁レンズの1つ以上のレンズ、或いはすべてのレンズに適用しても好適である。
図2は、実施の形態1における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図2において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク10とコイル14と永久磁石12とを有している。ヨーク10は、コイル14を内側に配置する。また、ヨーク10は、電子ビーム200の光軸20側にレンズ磁場を発生させる1つの切欠きGが形成される。図2の例では、切欠きGは、電子ビーム200の光軸20側のヨーク10の面に形成されている。特に、ここでは、光軸20側のヨーク10の面の下部側に形成されている。また、コイル14によって発生させられた磁力線がヨーク10自体を通過する際の向き(方向)が矢印30で示されている。図2の例では、コイル14は、電子ビーム200の光軸20側のヨーク10の断面において電子ビーム200の進む方向(図2では下向き)に磁力線を発生させる。よって、図2において、電子ビーム200の光軸20の右手側の断面では、コイル14によって発生させられた磁力線がヨーク10自体の内部を左回りに回っている。逆に、電子ビーム200の光軸20の左手側の断面では、コイル14によって発生させられた磁力線がヨーク10自体の内部を右回りに回っている。そして、実施の形態1では、切欠きGに永久磁石12を配置する。その際、永久磁石12は、発生させる磁力線の方向(矢印32)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石12が発生させる磁力線がヨーク10自体を通過することによって、永久磁石12が発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向にヨーク10自体を通って閉ループを構成する。閉ループを構成することで、永久磁石12が発生させる磁力線とコイル14が発生させる磁力線とがヨーク10自体の内部で打ち消し合い、コイル14が発生させたヨーク10自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク10自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。よって、コイル14への励磁を高めて、本来、ヨーク10自体の特性から飽和状態になるはずのコイル磁場を発生させたとしても、ヨーク10がまだ飽和状態に達しないようにできる。
ここで、永久磁石12として、逆磁性に強い磁石が好適である。例えば、サマリウムコバルト磁石が好適である。しかし、これに限るものではない。ネオジウム鉄磁石等でも構わない。また、永久磁石12は特性が劣化しないように図示しないが冷却されるように構成されるとなお好適である。
また、上述した例では、永久磁石12の幅寸法が、ヨーク10の切欠きG部の厚さと同じ寸法になっているが、これに限るものではない。永久磁石12は、ヨーク10からはみ出していてもよい。ヨーク10からはみ出した場合でも、例えば、永久磁石12による電子ビーム200の光軸20上磁場の大きさが、コイル14による電子ビーム200の光軸20上磁場の1/100以下になる寸法までに抑えると好適である。或いは、ヨーク10から凹んでいても構わない。
ここで、永久磁石12とヨーク10の切欠きGの内壁との間に薄い非磁性体16,18を挟んでも好適である。非磁性体16,18は、それぞれ永久磁石の両側に配置される。また、非磁性体16,18は、共に、永久磁石12とヨーク10の双方と接触して配置され、永久磁石12とヨーク10の内壁とを接続する。非磁性体16,18を挟むことで永久磁石12がヨーク10から取り外せなくなることを防止できる。非磁性体16,18の厚さは、例えば、切欠きG寸法の1/10以下にすると好適である。
図3は、実施の形態1における電磁コイルの他の一例の構成を示す断面図である。図3において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク10とコイル14と永久磁石12とを有している。図3では、ヨーク10の下面に1つの切欠きGが形成される。特に、ヨーク10の下面のうち、電子ビーム200の光軸20寄りに形成されると好適である。そして、かかる切欠きGに永久磁石12を配置する。その際、永久磁石12は、発生させる磁力線の方向(矢印32)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される点は同様である。かかる構成によっても永久磁石12が発生させる磁力線がヨーク10自体を通過することによって、永久磁石12が発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向にヨーク10自体を通って閉ループを構成する。閉ループを構成することで、永久磁石12が発生させる磁力線とコイル14が発生させる磁力線とがヨーク10自体の内部で打ち消し合い、コイル14が発生させたヨーク10自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク10自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。よって、図3の構成において、コイル14への励磁を高めて、本来、ヨーク10自体の特性から飽和状態になるはずのコイル磁場を発生させたとしても、ヨーク10がまだ飽和状態に達しないようにできる。
図4は、実施の形態1の比較例となる永久磁石を配置しない場合のシミュレーションモデルを示す図である。図4のモデルでは、ヨーク10とコイル14とを有している。そして、コイル14を取り囲むようにヨーク10が配置される。ヨーク10の下面のうち、電子ビーム200の光軸20寄りに切欠きGが形成される。また、ヨーク10の壁面の厚さtをt=0.01m、切欠きGの幅gをg=0.01mとする。ヨーク10の下面の高さ位置をz=0とし、ヨーク10の上面の高さ位置をz=0.1mとする。また、ヨーク10の下面の高さ位置から像面までの距離がz=zimとし、電子ビームの加速電圧を50kVとした。
図5は、図4のモデルにおける励磁が小さい場合の軸上磁場分布のシミュレーション結果を示すグラフである。縦軸が磁場Bz(T)、横軸が高さ位置zを示す。小さい励磁として、1200ATが電磁レンズにかけられた場合を示している。励磁が小さい場合、上述したように、ヨーク10が鉄で形成される場合、ヨーク10はまだ飽和磁場まで達していない。そのため、最大4.3×10−2(T)まで電子ビーム200の光軸20上に磁場を発生させることができる。
図6は、図4のモデルにおけるヨークの飽和を考慮しない場合の像面位置と必要な励磁とその際の倍率と球面収差係数とのシミュレーション結果を示すグラフである。図6では、励磁が1200ATの時の磁場分布で、励磁に比例する場合を想定している。
物面位置を固定して、像面位置を変えることを考える。像面を物面に近づけると、球面収差係数Csが小さくなり、また倍率Mも小さくなる。これは微細なビームを得る上で好都合である。しかしながら、必要な励磁は増加する。
図7は、図4のモデルにおける励磁が小さい場合のヨーク自体の磁束密度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。小さい励磁として、1200ATが電磁レンズにかけられた場合を示している。図7に示すように、図4のモデルにおけるヨーク10では、コイルに励磁した場合、電子ビーム200の光軸20側の部分が最も磁束密度が高密度になることを示している。しかし、励磁が小さい場合、図7に示すように、上述したように、ヨーク10が鉄で形成される場合、ヨーク10内で高密度になっている箇所でもヨーク10はまだ飽和磁場まで達していないことがわかる。
図8は、図4のモデルにおける励磁が大きい場合のヨーク自体の磁束密度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。大きい励磁として、4200ATが電磁レンズにかけられた場合を示している。上述したように、図4のモデルにおけるヨーク10では、コイルに励磁した場合、電子ビーム200の光軸20側の部分Aが最も磁束密度が高密度になる。そして、励磁が大きい場合、図8に示すように、上述したように、ヨーク10が鉄で形成される場合、ヨーク10内で高密度になっている箇所においてヨーク10が飽和磁場に達していることがわかる。よって、実施の形態1では、かかる飽和磁場に達している部分Aの磁場を下げる。
図9は、図4のモデルに実施の形態1を適用した場合における励磁が大きい場合のヨーク自体の磁束密度分布のシミュレーション結果を示すグラフである。ここでは、図4のモデルの切欠きGに永久磁石を配置した場合を示している。永久磁石は発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向になるように配置される点はいうまでもない。かかる構成により、永久磁石12が発生させる磁力線がヨーク10自体を通って閉ループを構成する。閉ループを構成することで、永久磁石12が発生させる磁力線とコイル14が発生させる磁力線とがヨーク10自体の内部で打ち消し合う。その結果、図9に示すように、ヨーク10の磁束密度が最も高密度になる部分Aにおいても、殆どの領域でヨーク10が飽和磁場まで達しないようにできる。
図10は、実施の形態1と図4のモデルとにおける励磁が大きい場合の軸上磁場分布のシミュレーション結果を示すグラフである。点線で示すグラフBは、図4のモデルにおける励磁が大きい場合の軸上磁場分布を示す。実線で示すグラフCは、実施の形態1における励磁が大きい場合の軸上磁場分布を示す。図4のモデルにおいてヨークが飽和するほどの大きい磁場をかけた場合、図10に示すように、電子ビーム200の光軸上の最大磁場も制限され、図10の例では、0.1Tまでしか高くできないことがわかる。また、かかる場合には、異なる高さ位置zにおいて磁場が漏れてしまうことがわかる。これに対して、実施の形態1では、永久磁石12によってヨーク10自体の内部の磁束密度が小さくなっているため、飽和せず、電子ビーム200の光軸上の最大磁場を、図4のモデルより高くできる。図10の例では、0.153(T)まで高くできる。このように、図10の例では、約50%増しにできる。さらに、異なる高さ位置zにおける磁場の漏れを抑制できる。
図11は、実施の形態1における永久磁石が発生させる軸上磁場分布のシミュレーション結果を示すグラフである。図11に示すように、永久磁石が発生させる軸上磁場は、最大でも3.7×10−3(T)であり、コイルへの励磁による磁場に比べて十分に小さい。よって、実施の形態1では、永久磁石が発生させる軸上磁場を無視できる程度に抑えることができる。
図12は、実施の形態1と図4のモデルとにおける結像特性を比較したシミュレーション結果を示す図である。図12では、一例として、像面位置zim=−16mmで計算している。図4のモデルにおいて、ヨークの飽和を仮に考慮しない場合、励磁は4156ATが必要となり、その際の倍率Mは0.063、球面収差係数は1.10×10−2にできる。しかし、実際には、図4のモデルにおいて、ヨークの飽和が影響するので、励磁は3724ATまでしかかけられず、その際の倍率Mは0.47、球面収差係数は17.9×10−2と大きくなってしまう。これに対して、実施の形態1では、励磁は4085ATまで上げることができ、その際の倍率Mは0.062、球面収差係数は1.09×10−2にできる。
以上のように、実施の形態1によれば、ヨーク自身の特性上の飽和による限界を超えた磁場を発生させることができる。よって、電子ビーム200の光軸上の磁場を高めることができ、収差を低減できる。
実施の形態2.
電磁レンズの構成例は、実施の形態1で説明した構成に限るものではない。実施の形態2では、他の構成例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態1と同様である。
図13は、実施の形態2における電磁コイルの一例の構成と軸上磁場とを示す断面図である。図13(a)では、実施の形態2における電磁コイルの一例の構成を示している。図13(b)では、実施の形態2における電磁コイルに大小の励磁をかけた場合の軸上磁場分布の一例を示している。図13(a)において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク110と2段に形成されたコイル115,116と永久磁石12とを有している。ヨーク110は、コイル115,116を内側に配置する。また、ヨーク110は、電子ビーム200の光軸20側にレンズ磁場を発生させる1つの切欠きGが形成される。図13の例では、切欠きGは、電子ビーム200の光軸20側のヨーク10の面に形成されている。特に、ここでは、光軸20側のヨーク10の面における、コイル115,116の間の位置に相当する位置に形成されている。また、コイル115,116によって発生させられた磁力線がヨーク110自体を通過する際の向き(方向)が矢印30で示されている。図13(a)の例では、コイル115,116は、電子ビーム200の光軸20側のヨーク110の断面において電子ビーム200の進む方向(図13では下向き)に磁力線を発生させる。よって、図13(a)において、電子ビーム200の光軸20の右手側の断面では、コイル115,116によって発生させられた磁力線がヨーク110自体の内部を左回りに回っている。逆に、電子ビーム200の光軸20の左手側の断面では、コイル115,116によって発生させられた磁力線がヨーク110自体の内部を右回りに回っている。そして、実施の形態2では、切欠きGに永久磁石12を配置する。その際、永久磁石12は、発生させる磁力線の方向(矢印32)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石12が発生させる磁力線がヨーク110自体を通過することによって、永久磁石12が発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向にヨーク10自体を通って閉ループを構成する。このように、複数のコイル115,116が配置されている場合でも、永久磁石によって閉ループを構成することで、コイル115,116が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。その結果、ヨーク110が飽和するほどの大きい磁場をかけた場合でも、図13(b)に示すように、電子ビーム200の光軸上の磁場をヨーク自身の特性上の飽和による光軸上の限界磁場より高めることができる。
実施の形態3.
電磁レンズの構成例は、実施の形態1,2で説明した構成に限るものではない。実施の形態3では、他の構成例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態1と同様である。
図14は、実施の形態3における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図14において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク110とコイル114と2つの永久磁石112,113とを有している。ヨーク110は、コイル114を内側に配置する。また、ヨーク110は、電子ビーム200の光軸20側にレンズ磁場を発生させる1つの切欠きGが形成される。図14の例では、切欠きGは、電子ビーム200の光軸20側のヨーク10の面に形成されている。特に、ここでは、光軸20側のヨーク110の面の中央部に相当する位置に形成されている。また、コイル114によって発生させられた磁力線がヨーク110自体を通過する際の向き(方向)が矢印30で示されている。図14の例では、コイル114は、電子ビーム200の光軸20側のヨーク110の断面において電子ビーム200の進む方向(図14では下向き)に磁力線を発生させる。よって、図14において、電子ビーム200の光軸20の右手側の断面では、コイル114によって発生させられた磁力線がヨーク110自体の内部を左回りに回っている。逆に、電子ビーム200の光軸20の左手側の断面では、コイル114によって発生させられた磁力線がヨーク110自体の内部を右回りに回っている。そして、実施の形態3では、切欠きGに永久磁石12を配置するのではなく、他の位置に配置する。
図14において、永久磁石112,113は、コイル114を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク110の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク110の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。具体的には、永久磁石112は、ヨーク110内の空間においてコイル114より上部に配置される。そして、コイル114を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク110の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク110の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。その際、永久磁石112は、発生させる磁力線の方向(矢印31)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石112の一端側から発生した磁力線がヨーク10自体の光軸20側の部分からヨーク10自体の上部、そして、ヨーク110自体の光軸20側とは反対側の部分を通って、永久磁石112の他端に戻るという閉ループを構成する。よって、かかる閉ループを構成する箇所においてコイル114が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
一方、永久磁石113は、ヨーク110内の空間においてコイル114より下部に配置される。そして、コイル114を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク110の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク110の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。その際、永久磁石113は、発生させる磁力線の方向(矢印33)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石113の一端側から発生した磁力線がヨーク110自体の光軸20側とは反対側の部分からヨーク10自体の下部、そして、ヨーク110自体の光軸20側の部分を通って、永久磁石113の他端に戻るという閉ループを構成する。よって、かかる閉ループを構成する箇所においてコイル114が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
また、実施の形態3の構成では、ヨーク110自体の上部と下部のそれぞれ光軸側にヨーク110の飽和時における最大密度が分布する。よって、実施の形態3の構成によって、かかる最大密度が分布する箇所を閉ループ内に収めることができる。その結果、コイル114が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。よって、ヨーク110が飽和するほどの大きい磁場をかけた場合でも、電子ビーム200の光軸上の磁場をヨーク自身の特性上の飽和による光軸上の限界磁場より高めることができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、実施の形態3の変形例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態3と同様である。
図15は、実施の形態4における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図15において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク110と2段のコイル115,116と2つの永久磁石112,113とを有している。ヨーク110は、コイル115,116を内側に配置する。また、ヨーク110は、電子ビーム200の光軸20側にレンズ磁場を発生させる1つの切欠きGが形成される。図15の例では、切欠きGは、電子ビーム200の光軸20側のヨーク110の面に形成されている。特に、ここでは、コイル115,116の間の位置である、光軸20側のヨーク110の面の中央部に相当する位置に形成されている。また、コイル115,116によって発生させられた磁力線がヨーク110自体を通過する際の向き(方向)が矢印30で示されている。図15の例では、コイル115,116は、電子ビーム200の光軸20側のヨーク110の断面において電子ビーム200の進む方向(図15では下向き)に磁力線を発生させる。よって、図15において、電子ビーム200の光軸20の右手側の断面では、コイル115,116によって発生させられた磁力線がヨーク110自体の内部を左回りに回っている。逆に、電子ビーム200の光軸20の左手側の断面では、コイル115,116によって発生させられた磁力線がヨーク110自体の内部を右回りに回っている。そして、実施の形態4では、切欠きGに永久磁石12を配置するのではなく、他の位置に配置する。
図15において、永久磁石112,113は、コイル114を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク110の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク110の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。具体的には、永久磁石112は、ヨーク110内の空間において切欠きGの高さ位置より上方であり、かつ上方のコイル115の下部に配置される。そして、コイル115を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク110の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク110の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。その際、永久磁石112は、発生させる磁力線の方向(矢印31)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石112の一端側から発生した磁力線がヨーク10自体の光軸20側の部分のうちの切欠きGより上方部分、ヨーク10自体の上部、そして、ヨーク10自体の光軸20側とは反対側の部分を通って、永久磁石112の他端に戻るという閉ループを構成する。よって、かかる閉ループを構成する箇所においてコイル115(及びコイル116)が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
一方、永久磁石113は、ヨーク110内の空間において、切欠きGの高さ位置より下方であり、かつコイル116より上部に配置される。そして、コイル116を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク110の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク110の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。その際、永久磁石113は、発生させる磁力線の方向(矢印33)がコイルによる磁力線の方向(矢印30)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石113の一端側から発生した磁力線がヨーク10自体の光軸20側とは反対側の部分からヨーク10自体の下部、そして、ヨーク10自体の光軸20側の部分のうちの切欠きGより下方部分を通って、永久磁石113の他端に戻るという閉ループを構成する。よって、かかる閉ループを構成する箇所においてコイル116(及びコイル115)が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
実施の形態4の構成では、ヨーク10自体の上部と下部のそれぞれ光軸側およびヨーク10自体の光軸側部分にヨーク110の飽和時における最大密度が分布する。よって、実施の形態4の構成によって、ヨーク110の飽和時における最大密度が分布する箇所を閉ループ内に収めることができる。その結果、コイル115,116が発生させたヨーク110自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク110自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。よって、ヨーク110が飽和するほどの大きい磁場をかけた場合でも、電子ビーム200の光軸上の磁場をヨーク自身の特性上の飽和による光軸上の限界磁場より高めることができる。
実施の形態5.
実施の形態5では、他の電磁レンズの構成例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態1と同様である。
図16は、実施の形態5における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図16において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク120とコイル124と永久磁石122とを有している。ヨーク120は、縦長(光軸側に長い)に形成され、縦長のコイル124を内側に配置する。また、ヨーク120は、電子ビーム200の光軸20側の面部分が、下面部分よりも下側に凸に形成されている。そして、ヨーク120の下面部分が電子ビーム200の光軸20側の面部分までつながっていない。そして、下面部分と光軸20側の面部分との間の隙間が切欠きGを構成する。また、コイル124によって発生させられた磁力線がヨーク120自体を通過する際の向き(方向)が細い矢印で示されている。図16の例では、コイル124は、電子ビーム200の光軸20側のヨーク110の断面において電子ビーム200の進む方向(図14では下向き)に磁力線を発生させる。よって、図16において、電子ビーム200の光軸20の右手側の断面では、コイル124によって発生させられた磁力線がヨーク120自体の内部を左回りに回っている。逆に、電子ビーム200の光軸20の左手側の断面では、コイル124によって発生させられた磁力線がヨーク120自体の内部を右回りに回っている。そして、実施の形態5では、切欠きGに永久磁石12を配置するのではなく、他の位置に配置する。
図16において、永久磁石122は、コイル124を取り囲むヨーク110の内壁のうち、一端がヨーク120の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク120の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。具体的には、永久磁石122は、ヨーク120内の空間においてコイル124より上部に配置される。そして、コイル124を取り囲むヨーク120の内壁のうち、一端がヨーク120の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク120の電子ビーム200の光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置される。その際、永久磁石122は、発生させる磁力線の方向(太い矢印)がコイルによる磁力線の方向(細い矢印)と逆方向になるように配置される。かかる構成では、永久磁石122の一端側から発生した磁力線がヨーク120自体の光軸20側の部分からヨーク120自体の上部、そして、ヨーク120自体の光軸20側とは反対側の部分を通って、永久磁石122の他端に戻るという閉ループを構成する。よって、かかる閉ループを構成する箇所においてコイル124が発生させたヨーク120自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク120自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
実施の形態6.
実施の形態6では、他の電磁レンズの構成例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態1と同様である。
図17は、実施の形態6における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図17において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク120とコイル124と永久磁石12とを有している。ヨーク120とコイル124は、図16と同様である。
図17において、永久磁石12は、ヨーク120の下面部分と光軸20側の面部分との間の隙間に相当する切欠きGに配置される。永久磁石12の一端がヨーク120の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク120の下面部分の端部と接続するように配置される。その際、永久磁石12は、発生させる磁力線の方向(太い矢印)がコイルによる磁力線の方向(細い矢印)と逆方向になるように配置される。かかる閉ループを構成する箇所においてコイル124が発生させたヨーク120自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク120自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
実施の形態7.
実施の形態7では、他の電磁レンズの構成例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態1と同様である。
図18は、実施の形態7における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図18において、電磁コイルである対物レンズ207は、光軸20に沿って2段に配置されている。上段の構成は、図17と同様である。下段の構成は、ヨーク121とコイル125と永久磁石13とを有している。ヨーク121は、縦長(光軸側に長い)に形成され、縦長のコイル125を内側に配置する。また、ヨーク121は、電子ビーム200の光軸20側の面部分が、上面部分よりも上側に凸に形成されている。そして、ヨーク121の上面部分が電子ビーム200の光軸20側の面部分までつながっていない。そして上面部分と光軸20側の面部分との間の隙間が切欠きGを構成する。
図18において、永久磁石13は、ヨーク121の上面部分と光軸20側の面部分との間の隙間に相当する切欠きGに配置される。永久磁石13の一端がヨーク120の電子ビーム200の光軸20側の内壁部分と接続し、他端がヨーク120の上面部分の端部と接続するように配置される。その際、永久磁石13は、発生させる磁力線の方向(太い矢印)がコイルによる磁力線の方向(細い矢印)と逆方向になるように配置される。かかる閉ループを構成する箇所においてコイル125が発生させたヨーク121自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク121自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
実施の形態8.
実施の形態8では、他の電磁レンズの構成例について説明する。描画装置の構成は図1と同様である。また、以下、特に説明しない点は実施の形態1と同様である。
図19は、実施の形態8における電磁コイルの一例の構成を示す断面図である。図19において、電磁コイルである対物レンズ207は、ヨーク130とコイル124と永久磁石132とを有している。ヨーク130は、横長(光軸と直交する側に長い)に形成され、横長のコイル124を内側に配置する。また、ヨーク130は、電子ビーム200の光軸20側の面部分が、下面部分までつながっていない。そして下面部分と光軸20側の面部分との間の隙間が切欠きGを構成する。
図19において、永久磁石132は、ヨーク130の下面部分と光軸20側の面部分との間の隙間に相当する切欠きGに配置される。永久磁石132の一端がヨーク130の電子ビーム200の光軸20側の端部と接続し、他端がヨーク120の下面部分と接続するように配置される。その際、永久磁石132は、発生させる磁力線の方向(太い矢印)がコイルによる磁力線の方向(細い矢印)と逆方向になるように配置される。かかる閉ループを構成する箇所においてコイル124が発生させたヨーク130自体の内部の磁束密度よりも、実際のヨーク130自体の内部の磁束密度の大きさを小さくできる。
実施の形態9.
上述した各実施の形態では、電子ビーム描画装置に電磁レンズを適用した場合について説明したが、電磁レンズが適用される装置は、電子ビーム描画装置に限るものではない。実施の形態9では、走査型電子顕微鏡(SEM)に適用した場合について説明する。
図20は、実施の形態9における走査型電子顕微鏡の構成を示す概念図である。図20において、走査型電子顕微鏡300は、電子銃301、照明レンズ302、制限アパーチャ303(開口絞り)、検出器304、対物レンズ305、及び電磁偏向器306を備えている。
電子銃301(放出部)から放出された電子ビーム320は、照明レンズ302により例えば円形の穴を持つ制限アパーチャ303全体を照明する。ここで、電子ビーム320を絞る。そして、制限アパーチャ303を通過したアパーチャ像の電子ビーム320は、対物レンズ305により被検査対象310上に焦点を合わせる。また、電磁偏向器306によって被検査対象310上に偏向され、被検査対象310の所望する位置に照射される。そして、被検査対象310から反射した反射電子は、検出器304で検出される。ここで、走査型電子顕微鏡300においても、照明レンズ302、及び対物レンズ305に電磁レンズを使用する。よって、上述した各実施の形態における電磁レンズの構成が、走査型電子顕微鏡300においても適用できる。特に、対物レンズ305に適用すると好適である。永久磁石を用いた電磁レンズにより、走査型電子顕微鏡300においても、ヨーク自身の特性上の飽和による限界を超えた磁場を発生させることができる。
実施の形態10.
実施の形態10では、走査型透過電子顕微鏡(TEM)に適用した場合について説明する。
図21は、実施の形態10における走査型透過電子顕微鏡の構成を示す概念図である。図21において、走査型透過電子顕微鏡400は、電子銃401、照明レンズ402、制限アパーチャ403(開口絞り)、電磁偏向器404、対物レンズ405、投影レンズ406、暗視野像検出器407、及び明視野像検出器408を備えている。
電子銃401(放出部)から放出された電子ビーム420は、照明レンズ402により例えば円形の穴を持つ制限アパーチャ403全体を照明する。ここで、電子ビーム420を絞る。そして、制限アパーチャ403を通過したアパーチャ像の電子ビーム420は、対物レンズ405により被検査対象410上に焦点を合わせる。また、電磁偏向器404によって被検査対象410上に偏向され、被検査対象410の所望する位置に照射される。そして、被検査対象410を透過した電子ビームは、投影レンズ406で、暗視野像検出器407、及び明視野像検出器408に投影される。そして、暗視野像検出器407で被検査対象410の暗視野像が検出され、明視野像検出器408で被検査対象410の明視野像が検出される。
ここで、走査型透過電子顕微鏡400においても、照明レンズ402、対物レンズ405、及び投影レンズ406に電磁レンズを使用する。よって、上述した各実施の形態における電磁レンズの構成が、走査型透過電子顕微鏡400においても適用できる。特に、対物レンズ405に適用すると好適である。永久磁石を用いた電磁レンズにより、走査型透過電子顕微鏡400においても、ヨーク自身の特性上の飽和による限界を超えた磁場を発生させることができる。
以上、具体例を参照しつつ実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。荷電粒子ビーム装置の一例として、描画装置100、走査型電子顕微鏡300、及び走査型透過電子顕微鏡400について説明したが、これに限るものではない。電磁レンズを用いて荷電粒子ビームを屈折させる装置であれば適用できる。また、上述した各実施の形態における電磁コイルについて、非磁性体が永久磁石とヨークの間に挟まれるように配置されても構わない点は同様である。
また、装置構成や制御手法等、本発明の説明に直接必要しない部分等については記載を省略したが、必要とされる装置構成や制御手法を適宜選択して用いることができる。例えば、描画装置100、走査型電子顕微鏡300、及び走査型透過電子顕微鏡400を制御する各制御部構成については、記載を省略したが、必要とされる制御部構成を適宜選択して用いることは言うまでもない。
その他、本発明の要素を具備し、当業者が適宜設計変更しうる全ての荷電粒子ビーム装置および荷電粒子ビーム描画装置は、本発明の範囲に包含される。
10,11,110,120,121,130 ヨーク
12,13,112,113,122 永久磁石
14,15,114,115,116,124,125 コイル
16,18 非磁性体
20 光軸
30,32 矢印
100 描画装置
101 基板
102 電子鏡筒
103 描画室
105 XYステージ
150 描画部
160 制御回路
200,320,420 電子ビーム
201,301,401 電子銃
202,302,402 照明レンズ
203 第1の成形アパーチャ
204,406 投影レンズ
205 成形偏向器
206 第2の成形アパーチャ
207,305,405 対物レンズ
208 第2の対物偏向器
209 第1の対物偏向器
210 第3の対物偏向器
212 縮小レンズ
214 コントラストアパーチャ
300 走査型電子顕微鏡
303,403 制限アパーチャ
304 検出器
306,404 電磁偏向器
310,410 被検査対象
400 走査型透過電子顕微鏡
407 暗視野像検出器
408 明視野像検出器

Claims (5)

  1. 荷電粒子ビームを放出する放出部と、
    コイルと、前記コイルを内側に配置するヨークと、発生させる磁力線が前記ヨーク自体を通過することによって、発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向に閉ループを構成するように配置された永久磁石とを有し、前記荷電粒子ビームを屈折させる電磁レンズと、
    を備え
    前記コイルは、前記永久磁石が配置されていない場合における前記ヨーク自体の特性に起因する飽和状態になる磁場の大きさよりも大きい磁場を前記荷電粒子ビームの軸上に発生させることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  2. 前記ヨークは、前記コイルを取り囲み、
    前記永久磁石は、前記コイルを取り囲む前記ヨークの内壁のうち、一端が前記ヨークの前記荷電粒子ビームの光軸側の内壁部分と接続し、他端が前記ヨークの前記荷電粒子ビームの光軸側とは反対側の内壁部分と接続するように配置されることを特徴とする請求項1記載の荷電粒子ビーム装置。
  3. 荷電粒子ビームを放出する放出部と、
    コイルと、前記コイルを内側に配置し、前記荷電粒子ビームの光軸側にレンズ磁場を発生させる1つのギャップが形成されたヨークと、発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向になるように前記ギャップに配置された永久磁石とを有し、前記荷電粒子ビームを屈折させる電磁レンズと、
    を備え
    前記永久磁石の磁力線は、前記ヨーク自体を通って閉ループを構成し、
    前記コイルは、前記永久磁石が配置されていない場合における前記ヨーク自体の特性に起因する飽和状態になる磁場の大きさよりも大きい磁場を前記荷電粒子ビームの軸上に発生させることを特徴とする荷電粒子ビーム装置。
  4. 前記永久磁石と前記ヨークの内壁との間に双方と接触して配置され、前記永久磁石と前記ヨークの内壁とを接続する非磁性体をさらに備えたことを特徴とする請求項1〜3いずれか記載の荷電粒子ビーム装置。
  5. 試料を載置するステージと、
    荷電粒子ビームを放出する放出部と、
    コイルと、前記コイルを内側に配置し、前記荷電粒子ビームの光軸側にレンズ磁場を発生させる1つのギャップが形成されたヨークと、発生させる磁力線の方向がコイルによる磁力線の方向と逆方向になるように前記ギャップに配置された永久磁石とを有し、前記荷電粒子ビームを屈折させる電磁レンズと、
    前記電磁レンズによって屈折させられた荷電粒子ビームを前記試料上に偏向する偏向器と、
    を備え
    前記永久磁石の磁力線は、前記ヨーク自体を通って閉ループを構成し、
    前記コイルは、前記永久磁石が配置されていない場合における前記ヨーク自体の特性に起因する飽和状態になる磁場の大きさよりも大きい磁場を前記荷電粒子ビームの軸上に発生させることを特徴とする荷電粒子ビーム描画装置。
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