JP2018200988A - 荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 - Google Patents

荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法 Download PDF

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Abstract

【課題】描画位置精度を効率良く向上させる。
【解決手段】本実施形態による荷電粒子ビーム描画装置は、描画位置のずれを補正するための多項式及び補正マップを記憶する記憶部と、前記多項式を用いて描画対象基板の描画領域におけるパターン位置を補正すると共に、前記補正マップを用いて前記描画領域に含まれる特異領域におけるパターン位置を補正する補正処理部と、前記補正処理部により補正されたパターン位置に基づいて、荷電粒子ビームを用いて基板にパターンを描画する描画部と、を備える。
【選択図】図2

Description

本発明は、荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法に関する。
荷電粒子ビーム描画装置の一例である電子ビーム描画装置は、例えばガラス基板、クロム膜、及びレジスト膜が積層されたマスク基板に電子ビームを照射して、所望のパターンを描画する。電子ビームによる描画は、マスク基板を接地した状態で行われる。これは、マスク基板を接地していないと、電子ビームの照射によりマスク基板に電荷が蓄積して電界が形成され、電子ビームの軌道が曲がり、描画精度が劣化するためである。
そのため、アースピンを有するマスクカバーを、アースピンがレジスト膜を突き破ってクロム膜に接するようにしてマスク基板に載置し、クロム膜が接地された状態で電子ビームによる描画を行っている。
電子ビーム描画装置においては、寸法精度と共に位置精度が重要な要素となる。そこで、電子ビーム描画装置では、描画装置の座標系を理想的な座標系に補正するために、描画される試料の全面を所定のグリッド寸法でメッシュ状に分割し、各メッシュの頂点の位置に、測定用パターンを描画する。そして、現像及びエッチング等を行い、描画パターンの位置を測定し、測定された位置と、設計上の位置との誤差から、描画装置の座標系を補正している。
座標系の補正では多項式補正とマップ補正とを併用している。多項式補正は、マスク面内の位置誤差を多項式関数で近似して、補正するものである。多項式補正で補正しきれなかった分の位置誤差を、補正マップを用いて補正する。
多項式補正で用いられる多項式関数は、多数の測定用パターンの位置誤差から算出されるものであるため、高い平均化効果を得ることができる。一方、補正マップは、各メッシュの頂点での位置誤差を補正するため、平均化効果を得られず、ランダム誤差が大きくなるという問題があった。複数枚のマスク基板に測定用パターンを描画し、各マスク基板の描画結果から得られる補正マップを平均化することでランダム誤差を減らすことができるが、コストがかかる。特に、電子ビーム描画装置を複数台設置する場合、各描画装置で複数枚のマスク基板に測定用パターンを描画することになり、高コストであった。
特開2016−207815号公報 特開2010−40732号公報 特開2011−66236号公報 特開2011−171510号公報 特開2008−85120号公報 特開平9−244209号公報
本発明は、上記従来の実状に鑑みてなされたものであり、描画位置精度を効率良く向上させることができる荷電粒子ビーム描画装置及び荷電粒子ビーム描画方法を提供することを課題とする。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置は、描画位置のずれを補正するための多項式及び補正マップを記憶する記憶部と、前記多項式を用いて描画対象基板の描画領域におけるパターン位置を補正すると共に、前記補正マップを用いて前記描画領域に含まれる特異領域におけるパターン位置を補正する補正処理部と、前記補正処理部により補正されたパターン位置に基づいて、荷電粒子ビームを用いて基板にパターンを描画する描画部と、を備えるものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画装置において、前記描画部は、中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを前記基板に装着し、該アースピンの先端部が該基板に接触した状態でパターンを描画し、前記特異領域は、前記アースピンの接触箇所から所定距離以内の領域である。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画方法は、荷電粒子ビーム描画装置の描画部を用いて、第1基板の描画領域全体に複数のテストパターンを描画し、前記複数のテストパターンの描画位置を測定し、各テストパターンの設計座標からの位置ずれ量を求め、前記描画領域を特異領域と非特異領域とに区分し、該非特異領域内のテストパターンの位置ずれ量を装置の座標系でフィッティングして近似多項式を算出し、前記特異領域内のテストパターンの描画位置の測定結果について、前記近似多項式で補正しきれない分の位置ずれを補正する補正マップを作成し、複数の図形パターンのパターンデータが定義された描画データを記憶装置から読み出し、前記近似多項式を用いて前記複数の図形パターンの位置を補正し、前記補正マップを用いて前記特異領域内の図形パターンの位置を補正し、補正後の位置に基づいて、前記描画部が前記複数の図形パターンを第2基板に描画するものである。
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画方法において、前記描画部は、中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを基板に装着し、該アースピンの先端部が該基板に接触した状態でパターンを描画し、前記特異領域は、前記アースピンの接触箇所から所定距離以内の領域である
本発明の一態様による荷電粒子ビーム描画方法は、第1荷電粒子ビーム描画装置に対する前記近似多項式及び前記補正マップを作成し、第2荷電粒子ビーム描画装置に対する前記近似多項式を作成し、前記第2荷電粒子ビーム描画装置は前記第1荷電粒子ビーム描画装置の前記補正マップを流用する。
本発明によれば、描画位置精度を効率良く向上させることができる。
本発明の実施形態に係る電子ビーム描画装置の搬送経路を説明する平面概念図である。 同実施形態による電子ビーム描画装置の描画部を説明する概略図である。 (a)はマスクカバーの平面図であり、(b)は(a)のIIIb-IIIb線断面図であり、(c)はマスクカバーをマスク基板上に載置した状態の断面図である。 同実施形態によるマスク面内の位置誤差を補正する方法を説明するフローチャートである。 (a)は測定用パターンの描画位置の測定結果の一例を示す図であり、(b)は近似多項式を用いて位置誤差を補正した結果の一例を示す図である。 アース領域と非アース領域との概念図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。実施の形態では、荷電粒子ビームの一例として、電子ビームを用いた構成について説明する。但し、荷電粒子ビームは電子ビームに限るものでなく、イオンビーム等でもよい。
図1は本発明の実施形態に係る電子ビーム描画装置の平面図であり、図2は電子ビーム描画装置の描画部を構成するライティングチャンバ(Wチャンバ)400及び電子ビーム鏡筒500の概略図である。
図1、図2に示すように、電子ビーム描画装置は、インタフェース(I/F)部100と、搬入出(I/O)チャンバ200と、ロボットチャンバ(Rチャンバ)300と、Wチャンバ400、電子ビーム鏡筒500、制御装置600、記憶装置700、ゲートバルブG1〜G3等を備える。図1では、電子ビーム鏡筒500及び記憶装置700の図示を省略している。Rチャンバ300は、搬送チャンバを構成する。
I/F部100は、マスク基板Wが収容された容器Cを載置する載置台110と、マスク基板Wを搬送する搬送ロボット120とを備える。
I/Oチャンバ200は、Rチャンバ300内を真空(低気圧)に保ったままマスク基板Wを搬入出するためのいわゆるロードロックチャンバである。I/Oチャンバ200には、I/F部100との間にゲートバルブG1が設けられており、真空ポンプ210と、ガス供給系220とを備える。真空ポンプ210は、例えば、ドライポンプやターボ分子ポンプ等であり、I/Oチャンバ200内を真空引きする。ガス供給系220は、I/Oチャンバ200を大気圧とする際にI/Oチャンバ200内へベント用ガス(例えば、窒素ガスやCDA)を供給する。
I/Oチャンバ200内を真空引きする際は、I/Oチャンバ200に接続された真空ポンプ210を用いて真空引きする。また、I/Oチャンバ200内を大気圧に戻す際には、ガス供給系220からベント用ガスが供給され、I/Oチャンバ200内が大気圧となる。なお、I/Oチャンバ200内を真空引きする際及び大気圧とする際には、ゲートバルブG1,G2はClose(閉)される。
Rチャンバ300は、真空ポンプ310と、アライメント室320と、マスクカバー収容室330と、搬送ロボット340とを備える。Rチャンバ300は、ゲートバルブG2を介してI/Oチャンバ200と接続されている。
真空ポンプ310は、例えば、クライオポンプやターボ分子ポンプ等である。真空ポンプ310は、Rチャンバ300に接続されており、Rチャンバ300内を真空引きして高真空を保つ。アライメント室320は、マスク基板Wを位置決め(アライメント)するためのチャンバである。マスクカバー収容室330は、マスクカバーHを収容するチャンバである。マスクカバーHについては後述する。搬送ロボット340は、I/Oチャンバ200、アライメント室320、マスクカバー収容室330及びWチャンバ400間で、マスク基板Wを搬送する。
Wチャンバ400は、真空ポンプ410と、XYステージ420と、駆動機構430A,430Bと、を備え、ゲートバルブG3を介してRチャンバ300と接続されている。
真空ポンプ410は、例えば、クライオポンプやターボ分子ポンプ等である。真空ポンプ410は、Wチャンバ400に接続されており、Wチャンバ400内を真空引きして高真空を保つ。XYステージ420は、マスク基板Wを載置するための台である。駆動機構430Aは、XYステージ420をX方向に駆動する。駆動機構430Bは、XYステージ420をY方向に駆動する。
図2に示すように、電子ビーム鏡筒500は、電子銃510、ブランキングアパーチャ520、第1アパーチャ522、第2アパーチャ524、ブランキング偏向器530、成形偏向器532、対物偏向器534、レンズ540(照明レンズ(CL)、投影レンズ(PL)、対物レンズ(OL))等から構成される電子ビーム照射手段を備え、XYステージ420上に載置されたマスク基板Wに電子ビームを照射する。電子ビームが照射されるマスク基板Wには後述するマスクカバーHがセットされるが、図2ではマスクカバーHの図示を省略する。
電子銃510から放出された電子ビーム502は、照明レンズCLにより矩形、例えば正方形の穴を持つ第1アパーチャ522全体を照明する。ここで、電子ビーム502をまず矩形、例えば正方形に成形する。第1アパーチャ522を通過した第1アパーチャ像の電子ビームは、投影レンズPLにより第2アパーチャ524上に投影される。第2アパーチャ524上での第1アパーチャ像の位置は、成形偏向器532によって制御され、ビーム形状と寸法を変化させることができる。そして、第2アパーチャ524を通過した第2アパーチャ像の電子ビームは、対物レンズOLにより焦点を合わせ、対物偏向器534により偏向されて、移動可能に配置されたXYステージ420上のマスク基板Wの所望する位置に照射される。成形偏向器532や対物偏向器534への偏向電圧の印加や、XYステージ420の移動等は、制御装置600により制御される。このような構成にすることにより電子ビーム描画装置を可変成形型の描画装置とすることができる。
電子銃510から放出された電子ビーム502は、ブランキング偏向器530によって、ビームオンの状態では、ブランキングアパーチャ520を通過するように制御され、ビームオフの状態では、ビーム全体がブランキングアパーチャ520で遮蔽されるように偏向される。ビームオフの状態からビームオンとなり、その後ビームオフになるまでにブランキングアパーチャ520を通過した電子ビームが1回の電子ビームのショットとなる。各ショットの照射時間により、マスク基板Wに照射される電子ビームのショットあたりの照射量が調整されることになる。
制御装置600は、例えば、コンピュータ等であり、各チャンバやゲートバルブ等を制御する機能を有している。また、制御装置600は、描画データ処理部610、補正処理部620、及び描画制御部630を有する。制御装置600の各部の機能は、ハードウェアで実現されてもよいし、ソフトウェアで実現されてもよい。ソフトウェアで構成する場合には、制御装置600の少なくとも一部の機能を実現するプログラムを記録媒体に収納し、電気回路を含むコンピュータに読み込ませて実行させてもよい。記録媒体は、磁気ディスクや光ディスク等の着脱可能なものに限定されず、ハードディスク装置やメモリなどの固定型の記録媒体でもよい。
制御装置600は、ハードディスク装置等からなる記憶装置700とバスを介して接続されている。記憶装置700は、描画される複数の図形パターンのパターンデータが定義された描画データを格納する。また、記憶装置700は、多項式データ及び補正マップデータを格納する。多項式データ及び補正マップデータは、後述する描画位置補正処理に使用するデータである。
図3(a)はマスクカバーHの平面図であり、図3(b)は図3(a)のIIIb−IIIb線でのマスクカバーHの断面図である。図3(c)はマスクカバーHをマスク基板W上に載置した状態の断面図である。
マスクカバーHは導電性を有し、中央部に開口部を有する額縁形状の枠体31に、複数のアース機構32が設けられたものである。本実施形態では、マスクカバーHに3個のアース機構32が設けられている構成を例にして説明を行う。複数のアース機構32は、枠体31に等間隔に配置されている。枠体31のサイズ(外形寸法)はマスク基板Wよりやや大きくなっている。
各アース機構32は、枠体31に接続された板状の導電体であるアースプレート33を有する。アースプレート33は、一端が枠体31の外側に突出し、他端が枠体31の開口内側に突出するように設けられる。アースプレート33の一端には、アースプレート33を支持して描画中にアースを取る支持ピン34が設けられる。アースプレート33の他端には、下方に突出するようにアースピン35が設けられる。
アースピン35は、円錐形状をなし、底面の直径(アースプレート33との接続部の太さ)は1mm程度である。
図3(c)に示すように、ガラス基板W1上に遮光膜(例えばクロム膜)W2及びレジスト膜W3が積層されたマスク基板WにマスクカバーHをセットすると、マスクカバーHの自重によりアースピン35の先端部がレジスト膜W3を突き破って導電体である遮光膜W2に接触する。
このようにマスクカバーHがマスク基板W上に載置された状態で、マスク基板W上に電子ビームによる描画が行われる。この際、マスクカバーHは、図示しないアースと接続されている。電子ビームの照射によりマスク基板Wに蓄積する電荷は、マスクカバーHを介して排出される。
マスクカバー収容室330において、図示しない上下動可能な支持機構により支持ピン34が支持される。これにより、マスクカバーHは上下動可能に支持される。搬送ロボット340は、マスク基板Wをマスクカバー収容室330へ搬入し、マスクカバーHの下方に配置する。支持機構がマスクカバーHを降下させることで、マスク基板W上にマスクカバーHをセットする。
マスクカバー収容室330には、マスクカバーHがマスク基板Wにセットされた状態で、マスクカバーHとマスク基板Wとの接触抵抗値を測定する測定機構(図示せず)が設けられている。測定機構は、アースピン35と接続される端子と、端子間の電流や電圧を測定する測定回路等を有する。2つのアースピン35に端子を接続し、端子間の電流値や電圧値を測定することで、アースピン35と遮光膜W2とが接続し、アースがとれているかを確認する。マスクカバーHがセットされたマスク基板WがWチャンバ400へ搬送され、XYステージ420上に載置される。
次に、本実施形態によるマスク面内の位置誤差補正方法を、図4に示すフローチャートを用いて説明する。
マスク基板上に複数の測定用パターン(テストパターン)を描画する(ステップS11)。例えば、マスク基板の描画領域の全面にわたって等間隔に37×37個の測定用パターンを描画する。描画処理後、露光及び現像を行い、測定用パターンを形成する。測定用パターンの形状は任意であり、例えば十字型のパターンである。
各測定用パターンの描画位置(形成位置)を測定する(ステップS12)。測定用パターンの描画位置測定結果の一例を図5(a)に示す。各測定用パターンについて、目標描画位置(設計座標)と、実際の描画位置(測定結果)との差分である位置ずれ量を求める。
各測定用パターンの位置ずれ量を、装置の座標系における座標(x,y)を変数とする多項式でフィッティングする(ステップS13)。多項式(近似式)は3次以上の関数である。
本発明者は、マスク基板上に形成された複数の測定用パターンのうち、アース機構32の近傍、すなわちアースピン35が遮光膜W2に接触している箇所の近傍に位置する測定用パターンは、他の測定用パターンと比較して、描画位置のずれ方の傾向が異なることを見出した(図5(a)の破線丸印参照)。そのため、マスク基板の描画領域を、アース機構32(アースピン35)から所定距離以内の近傍に位置するアース領域と、アース機構32から所定距離以上離れている非アース領域とに区分し、非アース領域の測定用パターンの位置ずれ量を用いて、近似多項式を算出する。
図6は、アース領域と非アース領域の例を示す。図6では、アース領域を白丸で示し、非アース領域を黒丸で示している。図5において、白丸及び黒丸は、測定用パターンの目標描画位置に相当する。目標描画位置が非アース領域にある測定用パターンの位置ずれ量を用いて、近似多項式を算出する。
アース領域は、非アース領域と比較して狭く、アース領域の合計面積は描画領域全体の5%以下であることが好ましく、4%以下であることがさらに好ましい。近似多項式は、広い非アース領域内の多数の測定用パターンの位置ずれ量から算出されるため、高い平均化効果が得られる。
ステップS13で求めた近似多項式を用いて、ステップS12の描画位置測定結果の位置ずれを補正する(ステップS14)。アース領域を含む全ての測定用パターンの描画位置測定結果を補正する。6次多項式を用いた補正結果の一例を図5(b)に示す。
アース領域の測定用パターンの描画位置は、近似多項式のみでは補正しきれない(図5(b)の破線丸印参照)。そこで、アース領域について、多項式補正で補正しきれなかった分の位置ずれ(誤差)を補正するための補正マップを作成する(ステップS15)。
補正マップは、アース領域に対してのみ作成する。言い換えれば、補正マップは、アース領域においては補正量が定義され、非アース領域はゼロが定義される。
作成した補正マップは、アース機構32の影響を低減するためのものであり、同一構成の他の電子ビーム描画装置においても適用(利用)することができる。また、同一構成の他の電子ビーム描画装置で既に補正マップを作成している場合(ステップS16_Yes)、作成済みの補正マップと、ステップS15で作成した補正マップとの平均をとってもよい(ステップS17)。
ステップS13で求めた多項式データと、ステップS15(又はステップS17)で作成した補正マップデータとを、記憶装置700に投入する(ステップS18)。
記憶装置700に投入した多項式及び補正マップを用いてパターン位置を補正して、再度、測定用パターンを描画する(ステップS19)。例えば、補正処理部620が、多項式を用いて全ての測定用パターンの描画位置を補正し、アース領域については補正マップを用いてさらに描画位置を補正する。描画制御部630は、補正後の位置に測定用パターンを描画するように描画部を制御する。
描画処理後、露光及び現像を行い、測定用パターンを形成する。各測定用パターンの描画位置(形成位置)を測定して、多項式及び補正マップによる補正の効果を確認する(ステップS20)。
マスク基板に実パターンを描画する場合、描画データ処理部610が記憶装置700から描画データを読み出し、複数段のデータ変換処理を行って装置固有のショットデータを生成する。ショットデータには、ショットの形状、サイズ、位置、ショット時間等が定義される。補正処理部620は、多項式及び補正マップを参照して、描画データに定義された図形パターンの位置を補正する。これにより、ショットデータに展開する前の描画データの段階でパターンの位置を補正できる。描画制御部630はショットデータに従って描画部を制御する。
このように、本実施形態によれば、マスク基板の描画領域の大半を占める非アース領域の位置ずれ量から求めた多項式を用いて描画位置を補正するため、ランダム誤差の影響を受け難くなっている。また、マップ補正を行うアース領域は、非アース領域と比較して極めて狭い限定的な領域であり、位置ずれ量のばらつきの影響は極めて小さい。
補正マップは、同一構成の他装置で求めた補正マップを流用できる。また、他装置で求めた補正マップと、自装置で求めた補正マップとを平均化することで、データの蓄積に伴い、補正マップの精度を高めることができる。
本実施形態では、複数台の電子ビーム描画装置の各々で、複数枚のマスク基板に測定用パターンを描画する必要がなく、描画位置精度を効率良く向上させることができる。
上記実施形態では、非アース領域とアース領域とで、同じ間隔で測定用パターンを描画し、描画位置を測定していたが、非アース領域において、描画位置を測定するパターンの間隔を広げ、測定点数を減らしてもよい。アース領域と比較して非アース領域は広く、測定点数を減らしても、多項式の算出には十分であるためである。これにより、描画位置の測定時間を短縮することができる。
また、非アース領域における測定用パターンの描画間隔を、アース領域における測定用パターンの描画間隔より大きくしてもよい。すなわち、非アース領域のパターン密度をアース領域のパターン密度より小さくしてもよい。これにより、測定用パターンの描画時間を短縮することができる。
上記実施形態では、アース機構32に着目し、描画領域をアース領域(特異領域)と非アース領域(非特異領域)とに区分し、非アース領域における位置ずれ量から多項式を算出すると共に、アース領域に対する補正マップを作成していたが、特異領域/非特異領域の区分はアース領域/非アース領域に限定されない。例えば、Wチャンバ400においてマスク基板は3点支持されており、支持点近傍(特異領域)と、それ以外の領域(非特異領域)とに区分してもよい。また、マスク基板の四隅(特異領域)と、それ以外の領域(非特異領域)とに区分してもよい。
上記実施形態では1本の電子ビームで描画する描画装置について説明したが、マルチビームを使った描画装置であってもよい。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
31 枠体
32 アース機構
33 アースプレート
34 支持ピン
35 アースピン
100 インタフェース部
200 搬入出チャンバ
300 ロボットチャンバ
330 マスクカバー収容室
400 ライティングチャンバ
500 電子ビーム鏡筒
600 制御装置
700 記憶装置

Claims (5)

  1. 描画位置のずれを補正するための多項式及び補正マップを記憶する記憶部と、
    前記多項式を用いて描画対象基板の描画領域におけるパターン位置を補正すると共に、前記補正マップを用いて前記描画領域に含まれる特異領域におけるパターン位置を補正する補正処理部と、
    前記補正処理部により補正されたパターン位置に基づいて、荷電粒子ビームを用いて基板にパターンを描画する描画部と、
    を備える荷電粒子ビーム描画装置。
  2. 前記描画部は、中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを前記基板に装着し、該アースピンの先端部が該基板に接触した状態でパターンを描画し、
    前記特異領域は、前記アースピンの接触箇所から所定距離以内の領域であることを特徴とする請求項1に記載の荷電粒子ビーム描画装置。
  3. 荷電粒子ビーム描画装置の描画部を用いて、第1基板の描画領域全体に複数のテストパターンを描画し、
    前記複数のテストパターンの描画位置を測定し、各テストパターンの設計座標からの位置ずれ量を求め、
    前記描画領域を特異領域と非特異領域とに区分し、該非特異領域内のテストパターンの位置ずれ量を装置の座標系でフィッティングして近似多項式を算出し、
    前記特異領域内のテストパターンの描画位置の測定結果について、前記近似多項式で補正しきれない分の位置ずれを補正する補正マップを作成し、
    複数の図形パターンのパターンデータが定義された描画データを記憶装置から読み出し、
    前記近似多項式を用いて前記複数の図形パターンの位置を補正し、
    前記補正マップを用いて前記特異領域内の図形パターンの位置を補正し、
    補正後の位置に基づいて、前記描画部が前記複数の図形パターンを第2基板に描画することを特徴とする荷電粒子ビーム描画方法。
  4. 前記描画部は、中央部に開口が形成された枠体、端部が該枠体の開口内側に突出するように該枠体に設けられたアースプレート、及び該アースプレートの端部から下方に突出するアースピンを有するマスクカバーを基板に装着し、該アースピンの先端部が該基板に接触した状態でパターンを描画し、
    前記特異領域は、前記アースピンの接触箇所から所定距離以内の領域であることを特徴とする請求項3に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
  5. 第1荷電粒子ビーム描画装置に対する前記近似多項式及び前記補正マップを作成し、
    第2荷電粒子ビーム描画装置に対する前記近似多項式を作成し、
    前記第2荷電粒子ビーム描画装置は前記第1荷電粒子ビーム描画装置の前記補正マップを流用することを特徴とする請求項3又は4に記載の荷電粒子ビーム描画方法。
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