JP2004022205A - 超小型スパッタイオンポンプ - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本発明による超小型スパッタイオンポンプは、横断面積の非常に小さい空間を画定している壁に沿って設けた第1の電極と、上記空間の軸線方向に沿った筒状部分及び筒状部分の両端に設けられた半径方向にのびるフランジ部分を含み、第1の電極の内側で上記第1の電極に対して同心的に設けられた強磁性体のヨーク部材と、ヨーク部材の両端のフランジ部分の対向表面でしかもに筒状部分の半径方向外面から離間して設けられ、各々真空シールド部材でシールドされた少なくとも二つの永久磁石と、第1の電極に対向してヨーク部材に設けられた第2の電極とを有し、上記空間の軸線方向に対して垂直方向の磁場がゼロとなるように永久磁石及びヨーク部材が閉じた磁気回路を形成するように構成したことを特徴としている。
【選択図】 図1
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、横断面積の非常に小さい空間に挿置して該空間を超高真空状態に維持するのに使用される超小型スパッタイオンポンプに、そして一層特に、電子顕微鏡のような荷電粒子ビームを用いた電子機器の荷電粒子ビーム通路に組み込まれる超小型スパッタイオンポンプに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スパッタイオンポンプは、通常、アノード電極とカソード電極を設け、両電極間に高電圧を印加して電子を磁場の作用で螺旋運動させ、螺旋運動している電子に残留気体分子が衝突してイオン化され、カソード電極をスパッタして、アノード電極表面などに吸着することにより排気するように構成されている。そして荷電粒子ビームを用いた電子機器の荷電粒子ビーム通路に組み込むようにしたイオンポンプとしては、本発明者らが先に提案した特開2001−332209号公報に記載のスパッタイオンポンプを挙げることができる。
【0003】
この先に提案したスパッタイオンポンプは、真空チャンバ壁の筒状部分を凹凸横断面形状となるように形成し、この凹凸横断面形状の筒状部分の外側の各凹部にそれぞれ同一形状、同一特性の永久磁石を同一磁極方向に向けて設け、凹凸横断面形状の筒状部分の内側の各凹部にはそれぞれ筒状のアノード電極を真空チャンバ壁から離間して設け、真空チャンバ壁の筒状部分をカソード電極として構成し、真空チャンバ内には、周囲に排気孔を備えた筒状の磁気シールド部材を、上記複数の永久磁石及び上記複数のアノード電極と同心状に配置し、また上記複数の永久磁石及び上記複数のアノード電極をそれぞれ軸対称で等間隔に配列している。
【0004】
このようなスパッタイオンポンプの提案により、構造が簡単かつ小型軽量化できるようになり、中心軸付近の磁場を径方向及び軸方向ともゼロにでき、ポンプの到達圧力を高くできるようになった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、加速器や電子顕微鏡のような電子機器において、超高真空を維持すること及び機器の設計上この種のスパッタインオンポンプを真空チャンバ特に荷電粒子ビームの通路に組み込むことの要求が出てきている。例えば電子顕微鏡の場合、電子ビームの通路を画定している管路は直径約数cm程度である。このような比較的狭い空間内には上記のようなスパッタインオンポンプを組み込むことはできない。そのような場合、電子ビームの通路の一部にフランジを介してイオンポンプを挿置し、実質的に外付け形態で用いているのが実状である。そのため、電子顕微鏡の他の構成部分の設計の自由度が大幅に制限されるだけでなく、装置自体が嵩張ることになる。
【0006】
そこで、本発明は、差し渡し径が非常に小さい空間に容易に組み込むことができしかも該空間をもつ機器の動作に実質的に影響を及ぼさずに該空間内を超高真空にできる超小型スパッタイオンポンプを提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、横断面積の非常に小さい空間に挿置して上記空間を超高真空状態に維持するのに使用される本発明による超小型スパッタイオンポンプは、上記空間を画定している壁に沿って設けた第1の電極と、上記空間の軸線方向に沿った筒状部分及び筒状部分の両端に設けられた半径方向にのびるフランジ部分を含み、第1の電極の内側で上記第1の電極に対して同心的に設けられた強磁性体のヨーク部材と、ヨーク部材の両端のフランジ部分の対向表面でしかも筒状部分の半径方向外面から離間して設けられ、各々真空シールド部材でシールドされた少なくとも二つの永久磁石と、第1の電極に対向してヨーク部材に設けられた第2の電極とを有し、上記空間の軸線方向に対して垂直方向の磁場がゼロとなるように永久磁石及びヨーク部材が閉じた磁気回路を形成するように構成したことを特徴としている。
【0008】
本発明の一実施の形態によれば、超小型スパッタイオンポンプは、荷電粒子ビームを用いた電子機器の荷電粒子ビーム通路に組み込まれ、第1の電極は荷電粒子ビーム通路を画定している通路壁側に設けられ、ヨーク部材の筒状部分は荷電粒子ビームを通す軸線方向に沿った中央孔を備え、ヨーク部材は第1の電極の内側で荷電粒子ビーム通路に同心的に位置決めされ、永久磁石及びヨーク部材を通る閉じた磁気回路は荷電粒子ビーム通路を通る荷電粒子ビームに対して垂直方向の磁場をゼロとするように構成される。
【0009】
好ましくは、ヨーク部材の筒状部分の半径方向外面とそれぞれの永久磁石との間には非磁性体が充填される。
【0010】
本発明の一実施の形態では、第1の電極はアノード電極であり、第2の電極はカソード電極であり、アノード電極の電位に対してカソード電極の電位が負となるように構成される。
【0011】
本発明の一実施の形態では、ヨーク部材の両端のフランジ部分の半径方向外端は横断面積の非常に小さい空間の内壁と少なくとも部分的に接触して構成される。
【0012】
本発明の一実施の形態では、ヨーク部材には横断面積の非常に小さい空間と連通する開口部が設けられる。
【0013】
本発明の一実施の形態では、ヨーク部材はアースに接続される。
【0014】
本発明の一実施の形態では、横断面積の非常に小さい空間は断面円形であり、ヨーク部材は円筒状巻き枠の形状に構成され、ヨーク部材の両端のフランジ部分と横断面積の非常に小さい空間の内壁との間に少なくとも部分的に隙間が画定される。
【0015】
本発明の一実施の形態では、横断面積の非常に小さい空間は断面多角形であり、ヨーク部材は多角形巻き枠の形状に構成され、ヨーク部材の両端のフランジ部分と横断面積の非常に小さい空間との間に隙間が画定される。
【0016】
本発明の一実施の形態では、イオンポンプの組み込まれる横断面積の非常に小さい空間の部分の外側には、ヨーク部材と共働する磁性体の補助ヨーク部材が設けられる。
【0017】
本発明の一実施の形態では、第1の電極は横断面積の非常に小さい空間を画定している壁と一体的に構成される。
【0018】
本発明の一実施の形態では、イオンポンプの組み込まれる横断面積の非常に小さい空間の部分の内側でしかも第1の電極の外側には、ヨーク部材と共働する磁性体の補助ヨーク部材が設けられる。この場合、ヨーク部材のフランジ部分の半径方向外端と補助ヨーク部材とは互いに少なくとも部分的に接触して構成され得る。
【0019】
本発明の一実施の形態では、第1の電極はカソード電極であり、第2の電極はアノード電極であり、アノード電極はヨーク部材と一体に構成される。
【0020】
本発明の一実施の形態では、荷電粒子ビームを用いた電子機器は電子顕微鏡であり、荷電粒子ビーム通路は電子ビームの通る管路である。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下添付図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2には、マグネトロン型に構成した本発明のスパッタイオンポンプの一つの実施の形態を示し、1は真空チャンバである直径約数cm程度の荷電粒子ビーム通路2を画定している通路壁であり、この通路壁1に環状のアノード電極3が通路壁1から電気的に絶縁して設けられている。またアノード電極3は、図示していないが導体を介して高電圧導入端子に接続される。
【0022】
4は強磁性体材料から成るヨーク部材で、荷電粒子ビームを通す軸線方向に沿った中央孔5を備えた筒状部分4aと、筒状部分4aの両端に設けられ半径方向にのびる円板状のフランジ部分4bとで糸巻き状に構成されている。このヨーク部材4は環状のアノード電極3の内側で荷電粒子ビーム通路2に同心的に配置されている。図2に示すようにヨーク部材4のフランジ部分4bの外縁部は外周に沿って符号4b’で示すように部分的に通路壁1に取付けられている。従ってフランジ部分4bの外縁部と通路壁1との間に約1〜2mm程度の隙間6が外縁部は外周に沿って部分的に形成されている。
【0023】
また、ヨーク部材4の両端のフランジ部分4bの対向表面には筒状部分4aの半径方向外面から離間して二つの環状の永久磁石7が取付けられ、これら各永久磁石7はガス放出を防止するために真空シールド部材8でシールドされている。各永久磁石7はセクター形状の多数の磁石を組合わせて構成され得る。
【0024】
ここで、ヨーク部材4及び永久磁石7は、荷電粒子ビーム通路2を通る荷電粒子ビームに対して垂直方向の磁場がゼロとなるように閉じた磁気回路を形成することが重要である。そのため、ヨーク部材4の筒状部分4aの半径方向外面と各環状の永久磁石7の半径方向内面との間には非磁性体9が充填されている。
【0025】
さらに、図示実施の形態では、通路壁1に取付けられた環状のアノード電極3に対向してチタン製の断面段付き円筒状のカソード電極10が配置され、このカソード電極10はヨーク部材4の両端のフランジ部分4bの対向表面間で二つの永久磁石7及びヨーク部材4の筒状部分4aに沿ってのびており、ヨーク部材4に取付けられる。
【0026】
図1及び図2に示す構成において、フランジ部分4bの外縁部は、図3に示すように、全周に沿って通路壁1に当接させて取付けることもでき、その場合にはフランジ部分4bに適当な数及び大きさの孔11又はスリットが形成され得る。そしてヨーク部材4は電気的にはアース電位にされている。
【0027】
図4には、本発明の別の実施の形態を示し、図1及び図2の装置と同等の部分は同じ符号で示す。図4に示す実施の形態では図1及び図2の構成に加えて、通路壁1の外側にヨーク部材4と共働する磁性体から成る筒状の補助ヨーク部材12が通路壁1の外側面から離間して設けられている。この構成では、ヨーク部材4と補助ヨーク部材12との共働により磁力線がヨーク部材4と外部の補助ヨーク部材12を通過でき、それにより磁石間の磁場は強くできる。また磁力線が外部の補助ヨーク部材12を通過するので、外部漏れ磁場を大幅に低減することができる。
【0028】
図5には、本発明の別の実施の形態を示し、図1及び図2の装置と同等の部分は同じ符号で示す。図5に示す実施の形態では、通路壁1の内側にヨーク部材4と共働する磁性体から成る筒状の補助ヨーク部材13が通路壁1の内側表面から離間して設けられている。環状のアノード電極3は補助ヨーク部材13の半径方向内側の位置に配置される。その他の構成は図1及び図2に示すものと実質的に同じであり、当然、図4の場合と同じ作用効果が得られる。
【0029】
図6には、逆マグネトロン型に構成した本発明の本発明のスパッタイオンポンプの別の実施の形態を示し、21は真空チャンバである直径約数cm程度の荷電粒子ビーム通路22を画定している通路壁であり、荷電粒子ビーム通路22内には、強磁性体材料から成るヨーク部材23が荷電粒子ビーム通路22と同心的に配置されている。このヨーク部材23は、荷電粒子ビームを通す軸線方向に沿った中央孔24を備えた筒状部分23aと、筒状部分23aの両端に設けられ半径方向にのびる円板状のフランジ部分23bとで糸巻き状に構成されている。図示していないが、ヨーク部材23のフランジ部分23bの外縁部は外周に沿って部分的に通路壁21に電気的に絶縁して取付けられ、フランジ部分23bの外縁部と通路壁21との間に約1〜2mm程度の隙間25が外縁部の外周に沿って部分的に形成されている。この場合も代りに、フランジ部分4bの外縁部は全周に沿って通路壁21に電気絶縁体を介して当接させて取付けることもでき、その場合にはフランジ部分23bに適当な数及び大きさの孔又はスリットが形成され得る。そしてヨーク部材23の筒状部分23aの半径方向外面は4はアノード電極26として構成されている。
【0030】
また、ヨーク部材23の両端のフランジ部分23bの軸方向対向表面には筒状部分23aの半径方向外面から離間して二つの環状の永久磁石27が取付けられ、これら各永久磁石27はガス放出を防止するために真空シールド部材28でシールドされている。この場合も各永久磁石27はセクター形状の多数の磁石を組合わせて構成され得る。
【0031】
ヨーク部材23及び永久磁石27は、荷電粒子ビーム通路22を通る荷電粒子ビームに対して垂直方向の磁場がゼロとなるように閉じた磁気回路を形成することが重要であるため、ヨーク部材23の筒状部分23aの半径方向外面と各環状の永久磁石27の半径方向内面との間には非磁性体29が充填されている。
【0032】
さらに、図示実施の形態では、ヨーク部材23の筒状部分23aの半径方向外面におけるアノード電極26に対向してチタン製の断面コの字型の環状カソード電極30が配置され、このカソード電極30はヨーク部材23の両端のフランジ部分23bに取付けられた二つの永久磁石27間に位置し、図示していないが通路壁21に電気的に絶縁して取付けられ、アースに接続され得る。
【0033】
図7は図6に示す装置の変形例を示し、図6の装置と同等の部分は同じ符号で示す。図7に示す実施の形態では、カソード電極31は帯状体を環状に構成したものから成り、この場合には通路壁21の内側表面に取付けられている。その他の構成は図6に示す装置と実質的に同じである。
【0034】
このように構成した図示スパッタイオンポンプの動作について説明する。
真空チャンバすなわち通路壁1で画定された荷電粒子ビーム通路2内に同心的に永久磁石7を軸対称に配置し、しかもヨーク部材4を通ると閉じた磁気回路を形成したことより、発生する磁力線は発散せずに収束するので、永久磁石7の磁極面間に強い磁場が発生され、それ以外の部位における磁場は弱い。そのため漏洩磁場は小さくなる。また、スパッタイオンポンプの放電空間における必要な磁場は均一な磁場となる。従ってヨーク部材4の中央孔5を通る荷電粒子ビームに実質的に影響を及ぼすことなしに、排気動作が行える。
【0035】
ところで、図示実施の形態では、装置は横断面が円形に構成されているが、当然他の形態例えば多角形に構成することもできる。 また、電極に関しても円筒状以外に多角形の筒状であってもよい。さらに、装置の組み込まれる真空チャンバの形状は円筒形ではなく、正多角形としてもよい。
【0036】
また、上記の各実施の形態では、荷電粒子ビームを用いた電子機器の荷電粒子ビーム通路に組み込むことを前提に説明してきたが、本発明による超小型スパッタイオンポンプは、荷電粒子ビームを用いない装置における例えば差し渡し径が数cm程度のような横断面積の非常に小さい空間内に組み込んで使用できることは言うまでもない。
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明による超小型スパッタイオンポンプは、横断面積の非常に小さい空間を画定している壁に沿って設けた第1の電極と、上記空間の軸線方向に沿った筒状部分及び筒状部分の両端に設けられた半径方向にのびるフランジ部分を含み、第1の電極の内側で上記第1の電極に対して同心的に設けられた強磁性体のヨーク部材と、ヨーク部材の両端のフランジ部分の対向表面でしかもに筒状部分の半径方向外面から離間して設けられ、各々真空シールド部材でシールドされた少なくとも二つの永久磁石と、第1の電極に対向してヨーク部材に設けられた第2の電極とを有し、上記空間の軸線方向に対して垂直方向の磁場がゼロとなるように永久磁石及びヨーク部材が閉じた磁気回路を形成するように構成しているので、従来実現されていない直径数cm程度の極狭い空間内に組み込むことができしかもそのような極狭い空間をもつ装置の動作に実質的に影響を及ぼすことなく超高真空雰囲気を維持できる構造が簡単な超小型のスパッタイオンポンプを提供することができる。その結果、本超小型スパッタイオンポンプの組み込まれることになる装置の設計の自由度を大幅に向上させることができるようになる。
【0038】
本発明の超小型スパッタイオンポンプは、荷電粒子ビームを用いた電子機器の荷電粒子ビーム通路に組み込ンで使用する場合には、荷電粒子ビームの振舞いに実質的に影響を及ぼすことなく超高真空雰囲気を維持できるようになり、その結果、本スパッタイオンポンプの組み込まれることになる例えば電子顕微鏡のような電子機器の設計の自由度を大幅に向上させることができるようになる。
【0039】
ヨーク部材の筒状部分の半径方向外面とそれぞれの永久磁石との間に非磁性体を充填した場合には、荷電粒子ビームに対して垂直方向の磁場を一層確実にゼロに近付けることができ、荷電粒子ビームの振舞いに対する影響を確実に防止できるようになる。
【0040】
スパッタイオンポンプの組み込まれる荷電粒子ビーム通路の部分の外側又は内側に、ヨーク部材と共働する磁性体の補助ヨーク部材を設けた場合には、ヨーク部材と補助ヨーク部材との共働により磁力線がヨーク部材と補助ヨーク部材を通過でき、それにより磁石間の磁場は強くでき、また磁力線が補助ヨーク部材を通過するので、外部漏れ磁場を大幅に低減することができるようになる。その結果、電子機器中の荷電粒子ビームは漏洩磁場の影響を受けず、荷電粒子ビームの電流値が減少するなどの問題を避けることができ、しかもポンプの到達圧力を向上させることができるようになる。
【0041】
アノード電極をヨーク部材と一体にして逆マグネトロン型に構成した場合には、装置の構造が更に簡単化され、より小型化を達成することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による超小型スパッタイオンポンプの一実施の形態を示す概略横断面図。
【図2】図1のスパッタイオンポンプの概略部分破断面平面図。
【図3】図1に示すスパッタイオンポンプの要部の変形例を示す図2と同様な概略部分破断面平面図。
【図4】本発明による超小型スパッタイオンポンプの別の実施の形態を示す概略横断面図。
【図5】本発明による超小型スパッタイオンポンプの別の実施の形態を示す概略横断面図。
【図6】本発明による超小型スパッタイオンポンプの更に別の実施の形態を示す概略横断面図。
【図7】図6に示す超小型スパッタイオンポンプの変形例を示す概略横断面図。
【符号の説明】
1 :通路壁
2 :荷電粒子ビーム通路(真空チャンバ)
3 :アノード電極
4 :ヨーク部材
4a:筒状部分
4b:フランジ部分
5 :中央孔
6 :隙間
7 :永久磁石
8 :真空シールド部材
9 :非磁性体
10:カソード電極
11:孔
Claims (15)
- 横断面積の非常に小さい空間に挿置して上記空間を超高真空状態に維持するのに使用される超小型スパッタイオンポンプであって、
上記空間を画定している壁に沿って設けた第1の電極と、
上記空間の軸線方向に沿った筒状部分及び筒状部分の両端に設けられた半径方向にのびるフランジ部分を含み、第1の電極の内側で上記第1の電極に対して同心的に設けられた強磁性体のヨーク部材と、
ヨーク部材の両端のフランジ部分の対向表面でしかも筒状部分の半径方向外面から離間して設けられ、各々真空シールド部材でシールドされた少なくとも二つの永久磁石と、
第1の電極に対向してヨーク部材に設けられた第2の電極と
を有し、
上記空間の軸線方向に対して垂直方向の磁場がゼロとなるように永久磁石及びヨーク部材が閉じた磁気回路を形成するように構成した
ことを特徴とする超小型スパッタイオンポンプ。 - 横断面積の非常に小さい空間が荷電粒子ビームを用いた電子機器の荷電粒子ビーム通路であり、第1の電極が荷電粒子ビーム通路を画定している通路壁側に設けられ、ヨーク部材の筒状部分が荷電粒子ビームを通す軸線方向に沿った中央孔を備え、ヨーク部材が第1の電極の内側で荷電粒子ビーム通路に同心的に位置決めされ、永久磁石及びヨーク部材を通る閉じた磁気回路が荷電粒子ビーム通路を通る荷電粒子ビームに対して垂直方向の磁場をゼロとするように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- ヨーク部材の筒状部分の半径方向外面とそれぞれの永久磁石との間に非磁性体を充填したことを特徴とする請求項1又は2に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- 第1の電極がアノード電極であり、第2の電極がカソード電極であり、アノード電極の電位に対してカソード電極の電位が負となるように構成したことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- ヨーク部材の両端のフランジ部分の半径方向外端が横断面積の非常に小さい空間の内壁と少なくとも部分的に接触していることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- ヨーク部材に横断面積の非常に小さい空間と連通する開口部が設けられていることを特徴とする請求項1〜4いずれか一項に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- ヨーク部材がアースに接続されていることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- 横断面積の非常に小さい空間が断面円形であり、ヨーク部材が円筒状巻き枠の形状に構成され、ヨーク部材の両端のフランジ部分と横断面積の非常に小さい空間の内壁との間に少なくとも部分的に隙間が画定されていることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- 横断面積の非常に小さい空間が断面多角形であり、ヨーク部材が多角形巻き枠の形状に構成され、ヨーク部材の両端のフランジ部分と横断面積の非常に小さい空間の内壁との間に隙間が画定されていることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- イオンポンプの組み込まれる横断面積の非常に小さい空間の部分の外側に、ヨーク部材と共働する磁性体の補助ヨーク部材が設けられることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- 第1の電極が横断面積の非常に小さい空間を画定している壁と一体的に構成されていることを特徴とする請求項2〜10のいずれか一項に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- イオンポンプの組み込まれる横断面積の非常に小さい空間の部分の内側でしかも第1の電極の外側に、ヨーク部材と共働する磁性体の補助ヨーク部材が設けられることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- ヨーク部材のフランジ部分の半径方向外端と補助ヨーク部材とが互いに少なくとも部分的に接触していることを特徴とする請求項12に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- 第1の電極がカソード電極であり、第2の電極がアノード電極であり、アノード電極がヨーク部材と一体に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
- 荷電粒子ビームを用いた電子機器が電子顕微鏡であり、電子ビームの通路に組み込まれていることを特徴とする請求項2〜14のいずれか一項に記載の超小型スパッタイオンポンプ。
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JP2013069847A (ja) * | 2011-09-22 | 2013-04-18 | Nuflare Technology Inc | 荷電粒子ビーム装置および荷電粒子ビーム描画装置 |
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