JP3766569B2 - マグネトロンスパッタ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はマグネトロンスパッタリング法により真空中で薄膜を形成するためのマグネトロンスパッタ装置、特にプラズマ中のイオン化反応を促進し、基板へのイオン電流の増加が可能なマグネトロンスパッタ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
マグネトロンスパッタリング法により真空中で薄膜を形成するための従来のマグネトロンスパッタ装置には、図13に示すように、内側磁極31とリング状の外側磁極32とターゲット33を備えるマグネトロン蒸発源34を、真空チャンバ35内の基板36の外周を取り囲むように配置し、隣合うマグネトロン蒸発源34の各外側磁極32の極性を互いにが異ならせることにより、隣合うマグネトロン蒸発源34の外側磁極32間を順次結ぶように磁力線38を生じさせて該磁力線38で基板36の外周を取り囲み、これによりグロー放電により発生したプラズマを基板36の周囲に閉じ込め、マグネトロン蒸発源34より蒸発する金属原子のイオン化を促進し、基板36に高密度の金属の薄膜を形成するようにしたものがある(例えば特公表平5−505215)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来では、各マグネトロン蒸発源34の外側磁極32を順次結ぶように磁力線38を生じさせて該磁力線38で基板36の外周を取り囲むためには、隣接するマグネトロン蒸発源34の外側磁極32同士の磁極を互いに異ならせる必要があるため、外側磁極32と内側磁極31との極性が異なる2種類のマグネトロン蒸発源が必要となった。
また、従来では、マグネトロン蒸発源34の外側磁極32同士をつなぐ磁力線38によってのみ基板36を取り囲む磁場を形成するため、マグネトロン蒸発源34の数や配置によって磁場形状、強度が左右された。逆にプラズマを基板36の周囲に十分閉じ込めるのに必要な所望の磁場形状、強度を得るためには、マグネトロン蒸発源34の数や配置が制約を受けることになる。例えば、隣接するマグネトロン蒸発源34がある距離以内に配置されなければ、所望の磁場が得られないので、大きな基板36を処理する大型の装置では、多数のマグネトロン蒸発源34を並べなければならなくなった。
【0004】
さらに、マグネトロン蒸発源34の配置が一旦決まってしまうと、磁場形状も決まってしまい、変化させることが困難である。マグネトロン蒸発源34の磁極を永久磁石ではなく、コイルで形成することにより、従来技術でも磁場形状を変えることは可能だが、マグネトロン蒸発源34中に複数のコイルを配置することはマグネトロン蒸発源34のサイズを大きくし、構造を複雑にしてしまうという問題があった。
本発明は上記問題点に鑑み、従来技術と同様に基板の周囲にマグネトロン蒸発源より発生したプラズマが多く存在し、マグネトロン蒸発源より蒸発した金属原子のイオン化が促進され、更に、基板に形成される被膜がイオンの衝突をより多く受けることにより、基板との密着力や膜構造が改善することができるスパッタ装置において、マグネトロン蒸発源が1種類のマグネトロン磁場構成で済み、マグネトロン蒸発源の数、配置に関係なく所望の閉じ込め磁場を形成でき、また閉じ込め磁場形状が簡単に変えられるようにすることを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
この技術的課題を解決するための本発明の技術的手段は、基板2の外周に複数のマグネトロン蒸発源3が設けられ、マグネトロン蒸発源3より蒸発した金属原子又はイオンを、基板2に付着させて基板2に薄膜を形成するようにしたマグネトロンスパッタ装置において、
隣合うマグネトロン蒸発源3の中間位置に、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4の極性と相異なる極性を持った補助磁極9が配置され、各々のマグネトロン蒸発源3の外側磁極4の極性がすべて同一とされている点にある。
【0006】
従って、上記と同様にマグネトロン蒸発源3と補助磁極4によって基板2を取り囲む形状の磁場が形成され、基板2上に形成される被膜の密着力や膜構造を改善することができる。そして、マグネトロン蒸発源3のマグネトロン磁極自体は極性の同じ種類のものでもよくなるし、また搭載されるマグネトロン蒸発源3の個数に影響されず、基板2を取り囲む形状の磁場を確実に形成することができる。
また、本発明の他の技術的手段は、マグネトロン蒸発源3より蒸発した金属原子又はイオンを、基板2に付着させて基板2に薄膜を形成するようにしたマグネトロンスパッタ装置において、
基板2の外周に、1個のマグネトロン蒸発源3が設けられると共に、奇数個の補助磁極9が、隣合う補助磁極9同士の極性が相異なりかつ隣合うマグネトロン蒸発源3の外側磁極4と補助磁極9との極性が相異なるように設けられている点にある。
【0007】
従って、1個のマグネトロン蒸発源3と奇数個の補助磁極4によって基板2を取り囲む形状の磁場が形成され、基板2上に形成される被膜の密着力や膜構造を改善することができる。そして、マグネトロン蒸発源3の個数を1個で済ますことができて、基板2を取り囲む形状の磁場を確実に形成することができる。
【0008】
また、本発明の他の技術的手段は、基板2の外周に複数個のマグネトロン蒸発源3が設けられ、マグネトロン蒸発源3より蒸発した金属原子又はイオンを、基板2に付着させて基板2に薄膜を形成するようにしたマグネトロンスパッタ装置において、
隣合うマグネトロン蒸発源3の間に、奇数個の補助磁極9が、隣合う補助磁極9同士の極性が相異なりかつ隣合うマグネトロン蒸発源3の外側磁極4と補助磁極9との極性とが相異なるように設けられ、各々のマグネトロン蒸発源3の外側磁極4の極性がすべて同一とされている点にある。
【0009】
従って、補助磁極4があるため、マグネトロン蒸発源3のマグネトロン磁極自体は極性の同じ種類のものでもよくなるし、また搭載されるマグネトロン蒸発源3の個数に影響されずに、基板2を取り囲む形状の磁場を確実に形成することができ、上記と同様に基板2に向かう金属原子のイオンを増やして基板2に高密度の薄膜を形成することができるようになる。
【0010】
また、本発明の他の技術的手段は、前記マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び前記補助磁極9を順次交互に結ぶように磁力線を生じさせ、前記マグネトロン蒸発源3と前記補助磁極9とによって前記基板2を取り囲む形状の磁場が形成されている点にある。
【0011】
また、本発明の他の技術的手段は、前記マグネトロン蒸発源3が、マグネトロンを形成する外側磁極4の強度が内側磁極5の強度よりも強い非平衡型のマグネトロン蒸発源3である点にある。
【0012】
従って、マグネトロン蒸発源3自体から補助磁極9へ漏洩する磁力線が増大し、基板2を取り囲む形状の磁場の強度を増大させることができる。
また、本発明の他の技術的手段は、前記補助磁極9が、永久磁石により構成されると共に、基板2に対して接離する方向に移動可能である点にある。
従って、マグネトロン蒸発源3の配置を固定したままでも、補助磁極9によって、全体の閉じ込め磁場の形状、強度を変更することができ、配置される基板2のサイズ等に応じて最適な磁場形状に設定できる。
【0013】
また、本発明の他の技術的手段は、前記補助磁極9がコイルにより形成され、コイル電流を変化させることにより磁場形状、強度を変化させることができるようにした点にある。
従って、補助磁極9のコイル電流を変化させることにより閉じ込め磁場を調整し、配置される基板2のサイズ等に応じた最適な磁場を形成することができる。また、本発明の他の技術的手段は、前記補助磁極9が基板2を格納した真空チャンバ1の大気側に配置されている点にある。
【0014】
従って、補助磁極9の冷却や真空シールの問題を除外でき、装置構成を簡素化できる。
また、本発明の他の技術的手段は、前記各マグネトロン蒸発源3が互いに同一の構成である点にある。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の代表的な実施の形態として、非平衡(不平衡)型マグネトロンスパッタ蒸発源マグネトロン4式を搭載した、マグネトロンスパッタ装置を示している。
図1において、真空チャンバ1内の中央部に基板(被蒸着物)2が設けられ、真空チャンバ1内に基板2の外周を取り囲むように4個のマグネトロン蒸発源3が設けられている。各マグネトロン蒸発源3は互いに同一の構成であって、リング状の外側磁極4と外側磁極4の中央に内嵌配置された内側磁極5とソース材料により構成されたターゲット6とを備えている。前記各マグネトロン蒸発源3は、マグネトロンを形成する外側磁極4の強度が内側磁極5の強度よりも強い非平衡型(不平衡)のマグネトロン蒸発源により構成されている。
【0016】
各マグネトロン蒸発源3は基板2の外周に等間隔をおいて環状に配置され、基板2から等間隔の位置にある。隣合うマグネトロン蒸発源3の中央位置に夫々補助磁極9が設けられている。この補助磁極9は、永久磁石により構成され、基板2に対して接離する方向に移動可能になっている。各補助磁極9は、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4の極性と相異なる極性を持つように配置されており、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9を順次交互に結ぶように磁力線11が生じ、これによりマグネトロン蒸発源3と補助磁極4によって基板2を取り囲む形状の磁場が形成され、マグネトロン蒸発源3より発生したプラズマを基板3の周囲に閉じ込めることができるようになっている。
【0017】
上記実施の形態によれば、アルゴンなどの不活性ガスが真空チャンバ1内に注入され、アースされた真空チャンバ1に対して、各マグネトロン蒸発源3にスパッタ電源(図示しない)によりマイナス電圧が印加されると、真空チャンバ1と各マグネトロン蒸発源3との間でグロー放電が生じ、真空チャンバ1内にプラズマ(電子及びアルゴンイオン)が発生する。真空チャンバ1内に存在するアルゴンイオンは、ソース材料でできたマグネトロン蒸発源3のターゲット6に衝突し、これによりマグネトロン蒸発源3(ターゲット6)より金属原子が蒸発(スパッタ)され、基板2上に付着して、薄膜を形成する。また、一部の金属原子は真空チャンバ1内でイオン化され、電気的に負にバイアスされた基板2により高いエネルギーで付着する。
【0018】
このとき、複数のマグネトロン蒸発源3の中間位置にそのマグネトロン磁極を構成する外側磁極4の極性と相異なる極性をもった補助磁極9を配置しているため、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9を順次結ぶように磁力線11が生じ、これにより従来技術と同様にマグネトロン蒸発源3と補助磁極4によって基板2を取り囲む形状の磁場が形成され、前記グロー放電により発生したプラズマ(電子及びアルゴンイオン)を基板2の周囲に閉じ込めることができる。従って、基板2の周囲にマグネトロン蒸発源3より発生したプラズマ(アルゴンイオン)が多く存在し、また、マグネトロン蒸発源3より蒸発した金属原子のイオン化も促進される為、基板2上に形成される被膜がアルゴンイオン、金属イオンの衝突をより多く受けることにより、被膜と基板2との密着力や被膜の膜構造が改善される。
【0019】
また、マグネトロン蒸発源3間に補助磁極9があるため、マグネトロン蒸発源3のマグネトロン磁極自体は極性の同じ種類のものでよく、また搭載されるマグネトロン蒸発源3の個数に影響されず、基板2を取り囲む形状の磁場を確実に形成することができる。
また、マグネトロンスパッタ蒸発源3として、マグネトロンを形成する外側磁極4の強度が内側磁極5の強度よりも強い、非平衡(不平衡)型マグネトロン蒸発源を使用することで、マグネトロン蒸発源3自体から補助磁極9へ漏洩する磁力線が増大し、基板2を取り囲む形状の磁場の強度を増大させることができる。更に、補助磁極9を永久磁石により形成し、その位置が基板3方向に対して可変とすることで、マグネトロン蒸発源3の配置を固定したままでも、全体の閉じ込め磁場の形状、強度を変更することができ、配置される基板2のサイズ等に応じて最適な磁場形状に設定できる。
【0020】
図2は、図1に示す実施の形態において、補助磁極9がある場合と無い場合について、アルゴンガスプラズマを形成した場合の基板2のバイアス電流の測定結果を示している。この測定結果によって、補助磁極9の配置により基板3のバイアス電流が増加し、磁場の閉じ込め効果が確認された。
図3は他の実施の形態を示し、基板3の外周に2個のマグネトロン蒸発源3が設けられ、マグネトロン蒸発源3は基板2を中心とした径方向に対応するように配置され、隣合うマグネトロン蒸発源3の間に3個の補助磁極9(補助磁極9a、補助磁極9b、補助磁極9a)が等間隔をおいて配置され、各マグネトロン蒸発源3と各補助磁極9とによって基板2の外周を取り囲んでいる。前記補助磁極9のうちマグネトロン蒸発源3に隣接する補助磁極9aは、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4と相異なる極性であり、また中央側の補助磁極9bは、マグネトロン蒸発源3に隣接する補助磁極9aと異なる極性となっている。従って、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9を順次結ぶように磁束を生じさせて該磁束で基板2の外周を取り囲むようになっている。各マグネトロン蒸発源3及び各補助磁極9により、基板2を取り囲む形状の磁力線11が形成される。その他の点は前記実施の形態と同様の構成である。
【0021】
なお、図3では、各マグネトロン蒸発源3間に3個の補助磁極9が配置されているが、補助磁極9の個数は補助磁極9aと補助磁極9bとを交互に奇数個配置したものであれば、更に補助磁極9の個数を増やしても良い。この場合、補助磁極9の個数を増やし、補助磁極9間の間隔が縮まる程、プラズマの閉じ込め効果を増大させることができる。
図4は他の実施の形態を示し、基板2の外周に、1個のマグネトロン蒸発源3が設けられと共に、奇数個の補助磁極9が設けられ、1個のマグネトロン蒸発源3と奇数個の補助磁極9とによって基板2の外周を取り囲んでいる。前記補助磁極9のうちマグネトロン蒸発源3に隣接する補助磁極9aは、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4と相異なる極性であり、また補助磁極9のうち隣合う補助磁極9aと補助磁極9bとの極性が相異なっている。従って、マグネトロン蒸発源3及び異なる極性を持った補助磁極9a、9bを交互に配置することで、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9を順次結ぶように磁束11を生じさせて該磁束11で基板2の外周を取り囲むようになっており、やはり閉じ込め磁場を形成している。その他の点は前記実施の形態と同様の構成である。
【0022】
図5は他の実施の形態を示し、図1、3、4の各実施の形態では補助磁極9として永久磁石を使用しているが、これに代え、図5の場合は、補助磁極9として空心コイルを使用し、これを、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4と相異なる極性となるように励磁するようにしたものである。この場合も、図1の実施の形態の場合と同様に、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9を順次交互に結ぶように磁力線11を生じさせて、該磁力線11で基板2の外周を取り囲むようになっている。しかも、補助磁極4として空心コイルを用いたため、励磁電流を変化させることで簡単に磁場形状を変化させることが可能になり、閉じ込め磁場を調整し、配置される基板2のサイズ等に応じた最適な磁場を形成することができる。
【0023】
図6は他の実施の形態を示し、マグネトロン蒸発源3間に配置される補助磁極9が真空チャンバ1の大気側に配置されている。また、形成される閉じ込め磁場ができるだけ基板2に対し均等になるように、マグネトロン蒸発源3と基板2との間の距離と、補助磁極9と基板2との間の距離とが同程度となるように構成されている。なお、補助磁極9としては図6に示す永久磁石の場合以外に空心コイルを使用することもできるが、何れの場合も図1、5に示した実施の形態に比べ、補助磁極9の冷却機構や真空チャンバ1内に空心コイルの配線を導入するためのフィードスルーが省略でき、装置構成が簡略化することができる。
【0024】
この実施の形態の場合、補助磁極9を真空チャンバ1の外部に配置することで、補助磁極の冷却や真空シールの問題を除外でき、装置構成を簡素化できる。
図7は本発明の代表的な他の実施の形態として、非平衡(不平衡)型マグネトロンスパッタ蒸発源マグネトロン4式を搭載した、マグネトロンスパッタ装置を示している。
図7において、真空チャンバ1内の中央部に基板(被蒸着物)2が設けられ、真空チャンバ1内に基板2の外周を取り囲むように4個のマグネトロン蒸発源3が設けられている。各マグネトロン蒸発源3は互いに同一の構成であって、リング状の外側磁極4と外側磁極4の中央に内嵌配置された内側磁極5とソース材料により構成されたターゲット6とを備えている。前記各マグネトロン蒸発源3は、マグネトロンを形成する外側磁極4の強度が内側磁極5の強度よりも強い非平衡型(不平衡)のマグネトロン蒸発源により構成されている。
【0025】
各マグネトロン蒸発源3は基板2の外周に等間隔をおいて環状に配置され、基板2から等間隔の位置にある。隣合うマグネトロン蒸発源3の中央位置に夫々補助磁極9が設けられている。この補助磁極9は、永久磁石により構成され、基板2に対して接離する方向に移動可能になっている。各補助磁極9は、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4の極性と同一の極性を持つように配置されている。
上記実施の形態によれば、アルゴンなどの不活性ガスが真空チャンバ1内に注入され、アースされた真空チャンバ1に対して、各マグネトロン蒸発源3にスパッタ電源(図示しない)によりマイナス電圧が印加されると、真空チャンバ1と各マグネトロン蒸発源3との間でグロー放電が生じ、真空チャンバ1内にプラズマ(電子及びアルゴンイオン)が発生する。真空チャンバ1内に存在するアルゴンイオンは、ソース材料でできたマグネトロン蒸発源3のターゲット6に衝突し、これによりマグネトロン蒸発源3(ターゲット6)より金属原子が蒸発(スパッタ)され、基板2上に付着して、薄膜を形成する。また、一部の金属原子は真空チャンバ1内でイオン化され、電気的に負にバイアスされた基板2により高いエネルギーで付着する。
【0026】
このとき、複数のマグネトロン蒸発源3の中間位置にそのマグネトロン磁極を構成する外側磁極4の極性と同一の極性をもった補助磁極9を配置しているため、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9の中間付近で反発し合う磁場が生じるが、この部分は磁力線が集中しているため、ミラー効果によって、前記グロー放電により発生したプラズマ(電子及びアルゴンイオン)を基板2の周囲に閉じ込めることができる。また、隣接するマグネトロン蒸発源3と補助磁極9の磁場が反発し合うために、蒸発源3前方の磁場はより基板2方向に膨らみ、また、蒸発源3の内側磁極5と補助磁極9を結ぶ磁力線も生じるため、プラズマが基板2方向に広がり、基板2位置で高密度のプラズマが得られる。従って、基板2の周囲にマグネトロン蒸発源3より発生したプラズマ(アルゴンイオン)が多く存在し、また、マグネトロン蒸発源3より蒸発した金属原子のイオン化も促進される為、基板2上に形成される被膜がアルゴンイオン、金属イオンの衝突をより多く受けることにより、被膜と基板2との密着力や被膜の膜構造が改善される。
【0027】
また、マグネトロン蒸発源3間に補助磁極9があるため、マグネトロン蒸発源3のマグネトロン磁極自体は極性の同じ種類のものでよく、また搭載されるマグネトロン蒸発源3の個数に影響されず、基板2を取り囲む形状の磁場を確実に形成することができる。
また、マグネトロンスパッタ蒸発源3として、マグネトロンを形成する外側磁極4の強度が内側磁極5の強度よりも強い、非平衡(不平衡)型マグネトロン蒸発源を使用することで、マグネトロン蒸発源3自体から補助磁極9へ漏洩する磁力線が増大し、基板2を取り囲む形状の磁場の強度を増大させることができる。更に、補助磁極9を永久磁石により形成し、その位置が基板3方向に対して可変とすることで、マグネトロン蒸発源3の配置を固定したままでも、全体の閉じ込め磁場の形状、強度を変更することができ、配置される基板2のサイズ等に応じて最適な磁場形状に設定できる。
【0028】
図8は、図7に示す実施の形態において、補助磁極9が無い場合、マグネトロン蒸発源3のマグネトロン磁極を構成する外側磁極4の極性と相異なる極性をもった補助磁極9を配置した場合、マグネトロン蒸発源3のマグネトロン磁極を構成する外側磁極4の極性と同一の極性をもった補助磁極9を配置した場合について、アルゴンガスプラズマを形成した場合の基板2のバイアス電流の測定結果を示している。この測定結果によって、同一の極性をもった補助磁極9の配置により基板3のバイアス電流が大幅に増加し、大きな磁場の閉じ込め効果が確認された。
【0029】
図9は他の実施の形態を示し、基板3の外周に2個のマグネトロン蒸発源3が設けられ、マグネトロン蒸発源3は基板2を中心とした径方向に対応するように配置され、隣合うマグネトロン蒸発源3の間に3個の補助磁極9が等間隔をおいて配置され、各マグネトロン蒸発源3と各補助磁極9とによって基板2の外周を取り囲んでいる。前記補助磁極9のうちマグネトロン蒸発源3に隣接する補助磁極9は、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4と同一の極性であり、また中央側の補助磁極9は、マグネトロン蒸発源3に隣接する補助磁極9と同一の極性となっている。従って、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9の中間付近で反発し合う磁場が生じるが、この部分は磁力線が集中しているため、ミラー効果によって、グロー放電により発生したプラズマ(電子及びアルゴンイオン)を基板2の周囲に閉じ込めることができる。また、隣接するマグネトロン蒸発源3と補助磁極9の磁場が反発し合うために、蒸発源3前方の磁場はより基板2方向に膨らみ、また、蒸発源3の内側磁極5と補助磁極9を結ぶ磁力線も生じるため、プラズマが基板2方向に広がり、基板2位置で高密度のプラズマが得られる。その他の点は前記実施の形態と同様の構成である。
【0030】
なお、図9では、各マグネトロン蒸発源3間に3個の補助磁極9が配置されているが、更に補助磁極9の個数を増やしても良い。この場合、補助磁極9の個数を増やし、補助磁極9間の間隔が縮まる程、プラズマの閉じ込め効果を増大させることができる。
図10は他の実施の形態を示し、基板2の外周に、1個のマグネトロン蒸発源3が設けられと共に、複数個の補助磁極9が設けられ、1個のマグネトロン蒸発源3と複数個の補助磁極9とによって基板2の外周を取り囲んでいる。前記補助磁極9のうちマグネトロン蒸発源3に隣接する補助磁極9は、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4と同一の極性であり、また隣合う補助磁極9同士の極性も同一になっている。従って、マグネトロン蒸発源3及び同一の極性を持った補助磁極9を配置することで、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9の中間付近で反発し合う磁場が生じるが、この部分は磁力線が集中しているため、ミラー効果によって、グロー放電により発生したプラズマ(電子及びアルゴンイオン)を基板2の周囲に閉じ込めることができる。また、隣接するマグネトロン蒸発源3と補助磁極9の磁場が反発し合うために、蒸発源3前方の磁場はより基板2方向に膨らみ、また、蒸発源3の内側磁極5と補助磁極9を結ぶ磁力線も生じるため、プラズマが基板2方向に広がり、基板2位置で高密度のプラズマが得られる。その他の点は前記実施の形態と同様の構成である。
【0031】
図11は他の実施の形態を示し、図7、9、10の各実施の形態では補助磁極9として永久磁石を使用しているが、これに代え、図11の場合は、補助磁極9として空心コイルを使用し、これを、マグネトロン蒸発源3の外側磁極4と同一の極性となるように励磁するようにしたものである。この場合も、図7の実施の形態の場合と同様に、各マグネトロン蒸発源3の外側磁極4及び各補助磁極9の中間付近で反発し合う磁場が生じるが、この部分は磁力線が集中しているため、ミラー効果によって、グロー放電により発生したプラズマ(電子及びアルゴンイオン)を基板2の周囲に閉じ込めることができる。また、隣接するマグネトロン蒸発源3と補助磁極9の磁場が反発し合うために、蒸発源3前方の磁場はより基板2方向に膨らみ、また、蒸発源3の内側磁極5と補助磁極9を結ぶ磁力線も生じるため、プラズマが基板2方向に広がり、基板2位置で高密度のプラズマが得られる。しかも、補助磁極4として空心コイルを用いたため、励磁電流を変化させることで簡単に磁場形状を変化させることが可能になり、閉じ込め磁場を調整し、配置される基板2のサイズ等に応じた最適な磁場を形成することができる。
【0032】
図12は他の実施の形態を示し、マグネトロン蒸発源3間に配置される補助磁極9が真空チャンバ1の大気側に配置されている。また、形成される閉じ込め磁場ができるだけ基板2に対し均等になるように、マグネトロン蒸発源3と基板2との間の距離と、補助磁極9と基板2との間の距離とが同程度となるように構成されている。なお、補助磁極9としては図12に示す永久磁石の場合以外に空心コイルを使用することもできるが、何れの場合も図7、11に示した実施の形態に比べ、補助磁極9の冷却機構や真空チャンバ1内に空心コイルの配線を導入するためのフィードスルーが省略でき、装置構成が簡略化することができる。
【0033】
この実施の形態の場合、補助磁極9を真空チャンバ1の外部に配置することで、補助磁極の冷却や真空シールの問題を除外でき、装置構成を簡素化できる。
尚、補助磁極4を、真空チャンバ1の大気側に配置された永久磁石またはコイルと、これに対応する位置で真空チャンバ1内に配置される磁性体とから構成することで、真空チャンバ1の外部の永久磁石又はコイルで発生した磁力線のロスを少なくしつつ、真空チャンバ1の内部に導入することができ、装置の簡素化を図ると共に、閉じ込め磁場の強度低下を防ぐことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明によれば、マグネトロン蒸発源3が1種類のマグネトロン磁場構成で済む。マグネトロン蒸発源3の数、配置に関係なく所望の閉じ込め磁場を形成できる。また、閉じ込め磁場形状を簡単に変えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態を示す構成図である。
【図2】同基板バイアス電流と基板バイアス電圧との関係を示すグラフである。
【図3】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図4】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図5】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図6】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図7】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図8】同基板バイアス電流と基板バイアス電圧との関係を示すグラフである。
【図9】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図10】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図11】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図12】本発明の他の実施の形態を示す構成図である。
【図13】従来例を示す構成図である。
【符号の説明】
1 真空チャンバ
2 基板
3 マグネトロン蒸発源
4 外側磁極
5 内側磁極
9 補助磁極
Claims (9)
- 基板(2)の外周に複数のマグネトロン蒸発源(3)が設けられ、マグネトロン蒸発源(3)より蒸発した金属原子又はイオンを、基板(2)に付着させて基板(2)に薄膜を形成するようにしたマグネトロンスパッタ装置において、
隣合うマグネトロン蒸発源(3)の中間位置に、マグネトロン蒸発源(3)の外側磁極(4)の極性と相異なる極性を持った補助磁極(9)が配置され、各々のマグネトロン蒸発源(3)の外側磁極(4)の極性がすべて同一とされていることを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。 - マグネトロン蒸発源(3)より蒸発した金属原子又はイオンを、基板(2)に付着させて基板(2)に薄膜を形成するようにしたマグネトロンスパッタ装置において、
基板(2)の外周に、1個のマグネトロン蒸発源(3)が設けられると共に、奇数個の補助磁極(9)が、隣合う補助磁極(9)同士の極性が相異なりかつ隣合うマグネトロン蒸発源(3)の外側磁極(4)と補助磁極(9)との極性が相異なるように設けられていることを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。 - 基板(2)の外周に複数個のマグネトロン蒸発源(3)が設けられ、マグネトロン蒸発源(3)より蒸発した金属原子のイオンを、基板(2)に衝突させて基板(2)に薄膜を形成するようにしたマグネトロンスパッタ装置において、
隣合うマグネトロン蒸発源(3)の間に、奇数個の補助磁極(9)が、隣合う補助磁極(9)同士の極性が相異なりかつ隣合うマグネトロン蒸発源(3)の外側磁極(4)と補助磁極(9)との極性とが相異なるように設けられ、各々のマグネトロン蒸発源(3)の外側磁極(4)の極性がすべて同一とされていることを特徴とするマグネトロンスパッタ装置。 - 前記マグネトロン蒸発源(3)の外側磁極(4)及び前記補助磁極(9)を順次交互に結ぶように磁力線を生じさせ、前記マグネトロン蒸発源(3)と前記補助磁極(9)とによって前記基板(2)を取り囲む形状の磁場が形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記マグネトロン蒸発源(3)が、マグネトロンを形成する外側磁極(4)の強度が内側磁極(5)の強度よりも強い非平衡型のマグネトロン蒸発源であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記補助磁極(9)が、永久磁石により構成されると共に、基板(2)に対して接離する方向に移動可能であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記補助磁極(9)がコイルにより形成され、コイル電流を変化させることにより磁場形状、強度を変化させることができるようにしたことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記補助磁極(9)が基板(2)を格納した真空チャンバ(1)の大気側に配置されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のマグネトロンスパッタ装置。
- 前記各マグネトロン蒸発源(3)が互いに同一の構成であることを特徴とする請求項1又は3に記載のマグネトロンスパッタ装置。
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