JP4263806B2 - イオン発生方法およびイオン源 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、イオン発生方法およびイオン源に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
現在、各種の研究開発分野、製造分野、例えばコンピュータのメモリなどに使用されるウエハ基板に原料分子を堆積させる際にプラズマが使用されている。 従来、プラズマすなわちイオンビームを発生させるためのイオン源は、図3に示すように、電子放出部(図示せず)を有する陰極51と陽極52とが配置されるとともにガス供給口53から放電用ガスGが供給されてイオンを発生するプラズマ発生室54を有し、かつこのプラズマ発生室54の外周部に永久磁石55が配置された筒状体56と、この筒状体56の引出口に設けられたイオン引出し用の引出電極部57および加速電極部58とから構成されており、またこの引出電極部57および加速電極部58は、薄板に非常に小さい穴部が多数形成されたものが、2枚並列に配置されることにより構成されていた。
【0003】
上記構成において、高真空下でプラズマ発生室54内の電子放出部が加熱されるとともに陰極51と陽極52との間に所定の高電圧が印加された状態で、ガス供給口53から放電用ガス(例えば、アルゴンガス)が供給されると、ガスが電離してイオンが発生し、プラズマ状態となる。このプラズマ状態のイオンが引出電極部57により、引出口から引き出されるとともに加速電極部58により加速されて、導出用通路部59からターゲット60に導かれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、電極部57,58として、薄板に非常に小さい穴部が多数形成されたものが使用されて、多くのイオンが効率よく大面積で引き出されている。しかし、イオンの引き出し時に、電極部を強烈にスパッタリングして電極部の構成物質をイオン化させるため、本来のイオンビームの純度を低下させているという問題があった。
【0005】
そこで、本発明は、電極部から不純物が飛び出すのを抑制し得るイオン発生方法およびイオン源を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明のイオン発生方法は、筒状体の内部空間部の一端側に設けられた電子放出部から放出された電子を放電用ガスに当ててプラズマを発生させるとともに、前記筒状体外周部の一端側に配置された第1の磁石体と、他端側に配置された第2の磁石体とによりイオンを前記筒状体の内部空間部の中心側に反発させ、かつ、前記第1の磁石体と第2の磁石体との間の筒状体外周部に配置された第3の磁石体によりペニング放電を行なわせ、さらに、前記筒状体の内部空間部の他端側に設けられた引出口からイオンを引き出す際に、この引出口の周囲に配置された第4の磁石体により、磁界(例えば強さが5000ガウスの磁界を与えるとともに引出口外側に配置された引出電極部により電界を与える方法である。
【0007】
また、本発明のイオン源は、請求項1に記載のイオン発生方法を実施するためのイオン源であって、筒状体の一端側壁体部に放電用ガスの供給口を形成し、この筒状体内の一端側に電子放出部が配置されて電子を発生させる電子発生室を形成するとともに、筒状体内の中央から他端側に向かって上記電子発生室に連通するプラズマ発生用のプラズマ発生室を形成し、上記筒状体の他端側壁体部にイオンの引出口を形成し、上記筒状体内のプラズマ発生室の周囲に、前記第1の磁石体と、第2の磁石体と、第3の磁石体とを配置し、上記引出口の外側に、さらに第4の磁石体(例えば強さが5000ガウスの磁石体を配置するとともに引出電極部を配置したものである。
【0008】
上記イオン発生方法およびイオン源の構成によると、プラズマ発生室にて発生されたイオンを引出電極部で引き出す際に、その周囲に磁石体を配置するようにしたので、引出電極部の穴部を通過する際に、磁界による反発力によりイオンが引出電極部に衝突するのを防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態におけるイオン発生方法およびイオン源を、図1および図2に基づき説明する。
本実施の形態に係るイオン源は、主として、電子を発生させる電子発生部、プラズマを発生させるプラズマ発生部が設けられた筒状体、筒状体のイオン引出側に設けられた引出電極部および筒状体の外周に配置された複数個の磁石体により構成されている。
【0010】
以下、このイオン源について詳しく説明する。 すなわち、図1に示すように、イオン源1の本体部である筒状体2の一端側壁体部2aには放電用ガス(例えば、アルゴンガス)Gの供給口3が形成されるとともに、筒状体2の一端側の内部には、電子放出部(図示せず)が設けられたカソード4とアノード5とが配置されて電子が発生される電子発生室(小径の円柱状空間部により構成されている)6が形成され、さらに筒状体2の中央から他端側に向かってプラズマ発生室(大径の円柱状空間部により構成されている)7が形成されている。
【0011】
また、上記筒状体2の他端側壁体部2bには、イオンを引き出すための所定径(数十ミリ、より具体的には、直径が24ミリ程度)の円形のイオン引出口8が形成されるとともに、この引出口8の外側には、イオンを引き出すための引出電極部9が設けられている。
そして、上記電子発生室6に対応する筒状体2の外周部およびプラズマ発生室7の引出口寄り位置での筒状体2の外周部には、イオンを中央に反発させる(磁気ミラーともいう)と同時にスピン運動をさせる第1永久磁石(磁石体)11Aおよび磁気ミラー用の第2永久磁石(磁石体)11Bが環状に配置され、またこれら両永久磁石11A,11Bの間の筒状体2の外周部には、ペニング放電用の第3永久磁石(磁石体)12が環状に配置され、さらに引出電極部9の外周には、イオン軌道を拘束し反跳イオンをなくすための、すなわちイオンを平行に引き出すための第4永久磁石(磁石体)13が環状に配置されている。上記第4永久磁石13としては、磁界の強さが数千ガウス、より具体的には5000ガウス程度のものが使用される。
【0012】
また、上記引出電極部9は、例えばステンレス製の薄板に所定径(例えば、直径が1〜5ミリ程度)の穴部21a,22aが複数個づつ形成されるとともに互いに並置された第1および第2引出電極21,22により構成され、また少なくとも第2引出電極22には、加速用電圧として例えば−10kVが印加される。
上記構成において、電子発生室6にて発生された電子は、供給口3から供給された放電用ガスGと一緒にプラズマ発生室7に移動し、ここで電子の衝突により正および負の荷電粒子並びに中性の粒子が発生して、プラズマ状態が得られる。なお、電子発生室6内においても、一部、プラズマ状態は発生する。
【0013】
プラズマ発生室7等で発生したイオンは、第1および第2永久磁石11A,11Bにより、筒状体2のプラズマ発生室7の中央部に反発されて、イオンが筒状体2の内壁面に衝突するのが防止されるとともに、第3永久磁石12の磁界内でペニング放電が行われる。 このイオンは、引出口8から、その周囲に配置された引出電極部9により引き出されて加速されるが、このとき、第4永久磁石13の磁界により、イオンは、引出電極部9を構成する各引出電極21,22に形成された穴部21a,22aの中央に反発(移動)されるため、イオンは、各引出電極21,22に衝突してスパッタすることがなく、したがって不純物が発生するのが抑制される。
【0014】
ここで、引出口から引き出されるイオンビームに、永久磁石および引出電極部により上述した磁界および電界を与えた場合のイオン軌跡Tを示すと図2のようになる。この図2から、プラズマ発生室から引き出されるイオンが、引出電極21,22に衝突していないのがよく分かる。なお、このイオン軌跡における解析条件は、磁場強度が5000ガウス、加速電圧が−10kV、イオン電流が10mA(MAX)および引出電極間距離が2mmである。
【0015】
【発明の効果】
以上のように本発明によると、イオン源を、筒状体の一端側壁体部に放電用ガスの供給口を形成し、この筒状体内の一端側に電子放出部が配置されて電子を発生させる電子発生室を形成するとともに、筒状体内の中央から他端側に向かって上記電子発生室に連通するプラズマ発生用のプラズマ発生室を形成し、上記筒状体の他端側壁体部にイオンの引出口を形成し、上記筒状体内のプラズマ発生室の周囲に、前記第1の磁石体と、第2の磁石体と、第3の磁石体とを配置し、上記引出口の外側に、さらに第4の磁石体を配置するとともに引出電極部を配置した構成とし、
イオン発生方法としては、筒状体の内部空間部の一端側に設けられた電子放出部から放出された電子を放電用ガスに当ててプラズマを発生させるとともに、前記筒状体外周部の一端側に配置された第1の磁石体と、他端側に配置された第2の磁石体とによりイオンを前記筒状体の内部空間部の中心側に反発させ、かつ、前記第1の磁石体と第2の磁石体との間の筒状体外周部に配置された第3の磁石体によりペニング放電を行なわせ、さらに、前記筒状体の内部空間部の他端側に設けられた引出口からイオンを引き出す際に、この引 出口の周囲に配置された第4の磁石体により磁界を与えるとともに引出口外側に配置された引出電極部により電界を与えるようにしたので、引出電極部を通過する際に、磁界による反発力によりイオンが引出電極部に衝突するのを防止することができ、したがって純度の高いイオンビームを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態におけるイオン源の構成を示す断面図である。
【図2】 同イオン源からのイオンビームの引出し状態を示す側面図である。
【図3】 従来例のイオン源の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 イオン源
2 筒状体
3 供給口
4 カソード
5 アノード
6 電子発生室
7 プラズマ発生室
8 イオン引出口
9 引出電極部
11A 第1永久磁石
11B 第2永久磁石
12 第3永久磁石
13 第4永久磁石
21 引出電極
21a 穴部
22 引出電極
22a 穴部

Claims (4)

  1. 筒状体の内部空間部の一端側に設けられた電子放出部から放出された電子を放電用ガスに当ててプラズマを発生させるとともに、前記筒状体外周部の一端側に配置された第1の磁石体と、他端側に配置された第2の磁石体とによりイオンを前記筒状体の内部空間部の中心側に反発させ、かつ、前記第1の磁石体と第2の磁石体との間の筒状体外周部に配置された第3の磁石体によりペニング放電を行なわせ、さらに、前記筒状体の内部空間部の他端側に設けられた引出口からイオンを引き出す際に、この引出口の周囲に配置された第4の磁石体により磁界を与えるとともに引出口外側に配置された引出電極部により電界を与えることを特徴とするイオン発生方法。
  2. 引出口の周囲に配置される第4の磁石体の磁場の強さを5000ガウスとすることを特徴とする請求項1記載のイオン発生方法。
  3. 請求項1に記載のイオン発生方法を実施するためのイオン源であって、筒状体の一端側壁体部に放電用ガスの供給口を形成し、この筒状体内の一端側に電子放出部が配置されて電子を発生させる電子発生室を形成するとともに、筒状体内の中央から他端側に向かって上記電子発生室に連通するプラズマ発生用のプラズマ発生室を形成し、上記筒状体の他端側壁体部にイオンの引出口を形成し、上記筒状体内のプラズマ発生室の周囲に、前記第1の磁石体と、第2の磁石体と、第3の磁石体とを配置し、上記引出口の外側に、さらに第4の磁石体を配置するとともに引出電極部を配置したことを特徴とするイオン源。
  4. 引出口の外周に配置される第4の磁石体の磁場の強さを5000ガウスとしたことを特徴とする請求項3記載のイオン源。
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