JP5854025B2 - 回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置 - Google Patents

回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5854025B2
JP5854025B2 JP2013234911A JP2013234911A JP5854025B2 JP 5854025 B2 JP5854025 B2 JP 5854025B2 JP 2013234911 A JP2013234911 A JP 2013234911A JP 2013234911 A JP2013234911 A JP 2013234911A JP 5854025 B2 JP5854025 B2 JP 5854025B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
laser
foreign matter
rotating roll
thickness
foreign
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013234911A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015093305A (ja
Inventor
大祐 佐久間
大祐 佐久間
紀幸 上野
紀幸 上野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2013234911A priority Critical patent/JP5854025B2/ja
Priority to US14/537,353 priority patent/US9950359B2/en
Priority to CN201410640065.2A priority patent/CN104637665B/zh
Publication of JP2015093305A publication Critical patent/JP2015093305A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5854025B2 publication Critical patent/JP5854025B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/06Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
    • B22D11/0637Accessories therefor
    • B22D11/0665Accessories therefor for treating the casting surfaces, e.g. calibrating, cleaning, dressing, preheating
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B08CLEANING
    • B08BCLEANING IN GENERAL; PREVENTION OF FOULING IN GENERAL
    • B08B7/00Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass
    • B08B7/0035Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass by radiant energy, e.g. UV, laser, light beam or the like
    • B08B7/0042Cleaning by methods not provided for in a single other subclass or a single group in this subclass by radiant energy, e.g. UV, laser, light beam or the like by laser
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B22CASTING; POWDER METALLURGY
    • B22DCASTING OF METALS; CASTING OF OTHER SUBSTANCES BY THE SAME PROCESSES OR DEVICES
    • B22D11/00Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths
    • B22D11/06Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars
    • B22D11/0611Continuous casting of metals, i.e. casting in indefinite lengths into moulds with travelling walls, e.g. with rolls, plates, belts, caterpillars formed by a single casting wheel, e.g. for casting amorphous metal strips or wires

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Continuous Casting (AREA)
  • Laser Beam Processing (AREA)
  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)
  • Cleaning In General (AREA)

Description

本発明は、希土類磁石用の急冷リボンの製造装置を構成する回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が存在する場合はこれを除去して回転ロールの表面を清浄する方法と装置に関するものである。
ランタノイド等の希土類元素を用いた希土類磁石は永久磁石とも称され、その用途は、ハードディスクやMRIを構成するモータのほか、ハイブリッド車や電気自動車等の駆動用モータなどに用いられている。
この希土類磁石の磁石性能の指標として残留磁化(残留磁束密度)と保磁力を挙げることができるが、モータの小型化や高電流密度化による発熱量の増大に対し、使用される希土類磁石にも耐熱性に対する要求は一層高まっており、高温使用下で磁石の保磁力を如何に保持できるかが当該技術分野での重要な研究課題の一つとなっている。車両駆動用モータに多用される希土類磁石の一つであるNd-Fe-B系磁石を取り挙げると、結晶粒の微細化を図ることやNd量の多い組成合金を用いること、保磁力性能の高いDy、Tbといった重希土類元素を添加することなどによってその保磁力を増大させる試みがおこなわれている。
希土類磁石としては、組織を構成する結晶粒(主相)のスケールが3〜5μm程度の一般的な焼結磁石のほか、結晶粒を50nm〜300nm程度のナノスケールに微細化したナノ結晶磁石があるが、中でも、上記する結晶粒の微細化を図りながら高価な重希土類元素の添加量を低減すること(フリー化)のできるナノ結晶磁石が現在注目されている。
希土類磁石の製造方法を概説すると、たとえば希土類磁石材料の溶湯(Nd-Fe-B系の金属溶湯)を炉内で形成し、炉から溶湯を急冷する回転ロールに提供し、急冷凝固して急冷リボン(急冷薄帯)を製造し、急冷リボンを所望の大きさに裁断して磁石用の粉末とし、この粉末を加圧成形しながら焼結して焼結体を製造する。ナノ結晶磁石の場合には、この焼結体にさらに磁気的異方性を付与するための熱間塑性加工を施して成形体を製造する。この成形体に対し、重希土類元素を含む合金やNd-Cu合金に代表される重希土類元素を含まない合金からなる改質合金を種々の方法で付与することにより、保磁力性能の高められた希土類磁石を製造することができる。
ところで、溶湯を急冷する回転ロールの表面には、溶湯が凝着してなる凝着物が付着したり、溶損や打痕などに起因した凹凸が形成される場合が往々にしてある。そして、回転ロールの表面にある凝着物や凹凸によって炉から提供された溶湯が跳ねてしまい、溶湯の跳ねによって打痕等が増加したり凝着物が付着し易くなる。
たとえば回転ロールの表面に凝着物等の異物が付着していると、この異物の付着した箇所は溶湯の冷却が不十分となることから、製造される急冷リボンの品質を低下させる要因となる。
そこで、定期的に回転ロールの回転を止めて回転ロールの表面を目視等で検査し、異物の付着等が確認された場合にはその除去をおこなって表面を清浄し、あらためて回転ロールの回転を開始して急冷リボンの製造を再開する方法が考えられる。しかし、この方法では、回転ロールを定期的に止めてしまうことから効率的に急冷リボンを製造することができない。
したがって、回転ロールを止めることなく、回転姿勢の回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が付着していることが検知された際に、検知された異物が溶湯の吐出口の下方位置に到達する前に除去することができれば、効率的に高品質な急冷リボンを製造することが可能となる。
ここで、特許文献1には、タッチパネルの透明電極上に付着した銀ペーストによる粉体を除去する工程において、タッチパネルの表面をスキージ型押圧部材で押圧して粉体の位置を検出し、リニアモータを制御して、CCDカメラと粉体を除去するレーザー装置を保持するX−Yステージを粉体位置に移動してCCDカメラで粉体を撮像し、撮像画像に基づいて粉体の正確な位置を算出してレーザー装置で粉体を除去する異物除去装置が開示されている。
この装置によれば、異物の正確な位置を自動的に検出して異物を除去することができるとしている。しかしながら、回転姿勢の回転ロールの表面の異物の有無を検知し、検知された異物を除去することをその課題としておらず、したがってこの課題を解決する手段を開示していないことから、特許文献1の装置構成では、検知された異物が溶湯の吐出口の下方位置に到達する前に除去することはできない。
特開2001−41904号公報
本発明は上記する問題に鑑みてなされたものであり、希土類磁石材料からなる溶湯を回転ロールに提供し、急冷して急冷リボンを製造するに当たり、回転ロールを止めることなく、回転姿勢の回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が付着していることが検知された際に、検知された異物が溶湯の吐出口の下方位置に到達する前に除去することができる、回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成すべく、本発明による回転ロール表面の異物検知および清浄方法は、希土類磁石材料からなる溶湯を回転姿勢の回転ロールの表面に提供して急冷し、希土類磁石用の急冷リボンを製造する際に、前記回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が存在する際には該異物を除去して回転ロールの表面を清浄する、回転ロール表面の異物検知および清浄方法であって、回転ロールの表面にレーザーを照射し、回転ロールの表面に照射されたレーザーが反射してなる反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、反射レーザーの強度に基づいて異物の有無を検知する第1のステップ、異物が存在すると検知された際に、照射されるレーザーを異物の厚みに応じたレーザー出力値となるように制御し、制御後のレーザーを異物に照射して異物を除去し、回転ロールの表面を清浄する第2のステップからなり、回転ロールの回転速度をV(m/秒)、レーザー応答時間(反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、照射されるレーザーの出力を制御するまでに要する時間)をS(秒)、回転ロールの回転方向への異物の長さをD(mm)とした際に、第1のステップから第2のステップに亘って、以下の関係式を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sを調整し、V×S≦D/1000 (D≧0.1mm)、異物が検知された後、溶湯が回転ロールに提供される位置に該異物が到達するまでに該異物の除去が実行されるようになっているものである。
本発明の異物検知および清浄方法は、回転ロール表面に照射されたレーザーが反射してなる反射レーザーの強度から異物の有無を検知し、異物が検知された際は、異物の厚みに応じてその除去に必要なレーザー出力値が異なってくることから、異物の厚みに応じてレーザー出力値を制御し、制御後のレーザーを異物に照射して除去し、回転ロールの表面を清浄する方法である。そして、検知された異物が炉の吐出口直下に到達する前に、より詳細に言えば、異物を検知した直後に異物の厚みに応じた出力値のレーザーを照射することを可能とするべく、V×S≦D/1000(Dは、D≧0.1mmの条件を有し、回転ロールの回転方向への異物の長さのこと)を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sを調整するものである。この方法により、異物が付着していることが検知された際に、検知された異物が溶湯の吐出口の下方位置に到達する前に除去することが可能となり、効率的に高品質な急冷リボンを製造することが可能となる。
本発明者等によれば、異物である凝着物は0.1mm〜5mm程度の周方向の長さを有していることが特定されている。また、異物である凝着物の厚みは最大で数μm程度であり、平均で2〜3μm程度であることも特定されている。ここで、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)なる関係式を満たすように、回転ロールの回転速度V(m/秒)、レーザー応答時間S(秒)(反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、照射されるレーザーの出力を制御するまでに要する時間)を調整することにより、異物に対して出力が高められたレーザーを確実に照射することが保証される。
たとえば、0.1mmの長さの異物と5mmの長さの異物を比較した際に、回転ロールの回転速度が同じ場合には、0.1mmの異物にレーザーを照射するためには5mmの長さの異物にレーザーを照射する際の応答速度よりも50倍速い応答速度が要求される。本発明の方法では、回転ロールの回転速度のみを調整してもよいし、応答速度のみを調整してもよいし、回転速度と応答速度の双方を調整してもよいが、回転速度と応答速度の双方を調整することでいずれか一方の速度の高速度合を軽減することができる。
ここで、前記第2のステップでは、反射レーザーに基づいて異物の厚みを計算し、計算された厚みに応じて照射されるレーザーを制御する方法や、反射レーザーのエネルギーに応じて異物の厚みを特定し、特定された厚みに応じて照射されるレーザーを制御する方法が適用できる。
検知された反射レーザーのエネルギー値(エネルギーピーク値)は、凝着物の有無や凝着物の厚みによって相違することから、凝着物が存在しない場合の反射レーザーのエネルギー値と、凝着物が存在する場合は凝着物の厚みに応じたエネルギー値を予め規定しておくことで、反射レーザーのエネルギーピーク値のみによって、凝着物の有無や、凝着物が存在する場合はその層厚を瞬時に割り出すことができる。
また、異物の厚みをコンピュータで計算する場合は、異物に対して入射するレーザーと反射レーザーに角度が存在することから、たとえば、コンピュータに三角法にて計算する演算部を内蔵しておき、三角法を適用して異物の厚みを計算することができる。
コンピュータ内では、異物の厚みごとにその除去に必要となるレーザー出力値(レーザーエネルギー)が予め規定されている。そして、瞬時に計算された異物の厚みに応じて、あるいは、反射レーザーのエネルギーによって特定された異物の厚みに応じて、異物除去に必要なレーザー出力値が割り出され、必要な場合には出力値が高められたレーザーが異物に対して照射される。
ここで、本発明の異物検知および清浄方法で適用されるレーザーは、ピコ波レーザーもしくはこれよりも短波長のレーザーであるのが望ましい。
ピコ波レーザーや、これよりも短波長のレーザー(たとえばフェムト波レーザーなど)は、焦点深さが浅いため、回転ロールの表面に付着している数μm程度の厚みの凝着物のみを昇華(もしくは蒸発)させることができる。これに対し、たとえばナノ波レーザー等の場合には、焦点深さが深くなり、結果として凝着物のみならず、凝着物の下方の回転ロールの内部までレーザーの影響が及んでしまい、回転ロールの表面に損傷を与える可能性がある。
なお、回転ロールに溶湯を提供する炉の吐出口は、回転ロールの直上で回転ロールの幅方向にスライド自在に構成され、溶湯が回転ロールの表面の一定の箇所にのみ提供されることが解消されるようになっているのが望ましい。一定の箇所にのみ溶湯が提供されると、溶湯の急冷効果が低減するとともに、回転ロールの表面の一定の箇所の損傷が助長されるからである。
そして、このように炉の吐出口が回転ロールの幅方向に移動自在な形態の製造装置を適用する場合は、回転ロールの表面に照射されるレーザーも吐出口の移動に同期して、吐出口の移動方向と同じ方向に照射部位を変化させるようにするのが好ましい。
また、本発明は回転ロール表面の異物検知および清浄装置にも及ぶものであり、この装置は、希土類磁石材料からなる溶湯が収容される炉と、炉から提供された溶湯を急冷する回転ロールを少なくとも備え、回転姿勢の回転ロールで溶湯が急冷されて希土類磁石用の急冷リボンを製造する急冷リボンの製造装置において、前記回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が存在する際には該異物を除去して回転ロールの表面を清浄する、回転ロール表面の異物検知および清浄装置であって、回転ロールの表面にレーザーを照射するレーザー発振器と、回転ロールの表面に照射されたレーザーが反射してなる反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、反射レーザーの強度に基づいて異物の有無を検知する検知部と、検知部にて異物が存在すると検知された際に、照射されるレーザーを異物の厚みに応じたレーザー出力値となるように制御し、制御後のレーザーを異物に照射して異物を除去し、回転ロールの表面を清浄するレーザー出力値制御部と、回転ロールの回転速度をV(m/秒)、レーザー応答時間(反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、照射されるレーザーの出力を制御するまでに要する時間)をS(秒)、回転ロールの回転方向への異物の長さをD(mm)とした際に、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)なる関係式を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sを制御する速度制御部と、を備えており、異物が検知された後、溶湯が回転ロールに提供される位置に該異物が到達するまでに該異物の除去が実行されるようになっているものである。
本発明の装置を適用することで、異物を検知した直後に異物の厚みに応じた出力値のレーザーを照射することを可能とするべく、速度制御部にて、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sが調整される。この構成により、本発明の異物検知および清浄方法と同様に、異物が付着していることが検知された際に、検知された異物が溶湯の吐出口の下方位置に到達する前に除去することが可能となり、効率的に高品質な急冷リボンを製造することが可能となる。
なお、装置を構成する検知部、レーザー出力値制御部、速度制御部は、CPUとともに同一のコンピュータ内に内蔵され、相互にバス等でデータ送受信可能に繋がれている形態であってもよいし、各部が別途のコンピュータにそれぞれ内蔵され、無線もしくは有線によるデータの送受信を経て各部がそれぞれに固有のCPUにて稼働される形態であってもよい。
また、本発明による回転ロール表面の異物検知および清浄装置において、前記レーザー出力値制御部では、反射レーザーに基づいて異物の厚みを計算し、計算された厚みに応じて照射されるレーザーの出力を制御する、もしくは、反射レーザーのエネルギーに応じて異物の厚みを特定し、特定された厚みに応じて照射されるレーザーを制御することができる。
また、本発明の異物検知および清浄方法と同様に、前記レーザーがピコ波レーザーもしくはこれよりも短波長のレーザーであるのが望ましい。
さらに、急冷リボンの製造装置を構成する炉の吐出口が回転ロールの幅方向に移動自在な形態の製造装置を適用する場合は、異物検知および清浄装置を構成するレーザー発振器や反射レーザーを受光する検知部、出力が高められたレーザーを異物に照射するレーザー出力値制御部も吐出口の移動に同期して、吐出口の移動方向と同じ方向に移動自在に構成されるのが望ましい。
以上の説明から理解できるように、本発明による回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置によれば、回転ロールの表面に異物が付着していることが検知された際に、検知された異物が溶湯の吐出口の下方位置に到達する前に所望にエネルギーが高められたレーザーを該異物に確実に照射して該異物を除去することが可能となり、効率的に高品質な急冷リボンを製造することが可能となる。
本発明の回転ロール表面の異物検知および清浄装置を急冷リボンの製造装置とともに示した模式図である。 図1のII−II矢視図である。 (a)は回転ロールの表面に付着した異物にレーザーが照射され、反射レーザーが生成されている状態を説明した図であり、(b)は出力値が調整されたレーザーが異物に照射されている状態を説明した図である。 異物検知および清浄方法を説明したフロー図である。 回転ロールの表面のうち、幅方向のロール位置と、ロール変位(異物の厚み)に関する実験結果を示した図である。 (a)は、ナノ波レーザーとピコ波レーザーの焦点距離とエネルギーの関係を説明した図であり、(b)はナノ波レーザーとピコ波レーザーのエネルギー分布を回転ロールの表面の異物に当てはめて示した図である。 (a)、(b)はいずれも、回転ロールの表面における洗浄面と未洗浄面を示したSEM画像図である。 回転ロールの回転速度Vとレーザー応答時間Sの関係式を示した図である。
以下、図面を参照して本発明の回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置の実施の形態を説明する。
(回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置の実施の形態)
図1は本発明の回転ロール表面の異物検知および清浄装置を急冷リボンの製造装置とともに示した模式図であり、図2は図1のII−II矢視図である。また、図3aは回転ロールの表面に付着した異物にレーザーが照射され、反射レーザーが生成されている状態を説明した図であり、図3bは出力値が調整されたレーザーが異物に照射されている状態を説明した図である。さらに、図4は異物検知および清浄方法を説明したフロー図である。
図1において、急冷リボンの製造装置10の側方に回転ロール表面の異物検知および清浄装置20が配設されている。製造装置10は、高周波コイル1aを周囲に備えた炉1と、炉1の下方に開設された吐出口1bの下方に配設された回転ロール2と、回転ロール2の側方に配設された回収ボックス3とから大略構成されている。
炉1内はたとえば50kPa以下に減圧したArガス雰囲気に制御自在となっており、メルトスピニング法による製造に供されるものであり、合金インゴットを高周波コイル1aの稼働によって高周波溶解させ、希土類磁石材料からなる溶湯Yを銅製の回転ロール2に滴下するようになっている。
ここで、急冷リボンの組成は、RE-Fe-B系の主相(RE:Nd、Prの少なくとも一種)と、該主相の周りにあるRE-X合金(X:金属元素であって重希土類元素を含まない)からなり、たとえばこれがナノ結晶組織の場合には、50nm〜200nm程度の結晶粒径の主相からなる。
また、粒界相を構成するNd-X合金は、Ndと、Co、Fe、Ga、Cu、Al等のうちの少なくとも1種以上の合金からなり、たとえば、Nd-Co、Nd-Fe、Nd-Ga、Nd-Co-Fe、Nd-Co-Fe-Gaのうちのいずれか一種、もしくはこれらの二種以上が混在したものであって、Ndリッチな状態となっている。
回転ロール2の頂点に滴下された溶湯Yは、回転姿勢(X方向)の回転ロール2に接して急冷され、回転ロール2の頂点の接線方向に噴射され(Y1方向)、降下する過程で(Y2方向)結晶組成の急冷リボンRが生成されて、回収ボックス3に落下し、ここで収集される。
一方、異物検知および清浄装置20は、以下の構成からなる。まず、ピコ波レーザーを照射するレーザー発振器4と、照射されたレーザーを反射する反射鏡5a、反射鏡5aで反射したレーザーを集光する集光レンズ5b、集光レンズ5bを介して回転ロール2の表面に照射されたレーザーLiが回転ロール2の表面で反射してなる反射レーザーLrをーを受光し、反射レーザーLrの強度を計測し、反射レーザーLrの強度に基づいて異物の有無を検知する検知部6を備えている。なお、適用されるレーザー発振器には、ピコ波レーザー発振器以外にも、ピコ波レーザーよりも短波長のレーザー(フェムト波レーザー等)を照射する発信器であってもよい。
検知部6の一実施の形態として、異物が存在しない場合の反射レーザーのエネルギーピーク値と、異物が存在する場合の反射レーザーのエネルギーピーク値、異物が存在する場合にはさらに、異物の厚みに応じた反射レーザーのエネルギーピーク値が格納されており、反射レーザーを受光するとそのエネルギーピーク値を割り出し、格納データとの比較をおこなって異物の有無や異物の厚みを瞬時に特定することができる。
なお、検知部6の他の実施の形態として、回転ロール2の表面に入射したレーザーと、そこで反射した反射レーザーの双方の角度に基づき、検知部6に内蔵された三角法演算式を用いて異物の厚みを瞬時に算定することもできる。
異物検知および清浄装置20はさらに、検知部6にて異物が存在すると検知された際に、照射されるレーザーを異物の厚みに応じたレーザー出力値となるように制御し、レーザー発振器4から制御後のレーザーを照射させるレーザー出力値制御部7を備えている。具体的には、検知部6からレーザー出力値制御部7に対して異物の有無に関するデータと、さらに、異物が存在する場合には異物のエネルギーピーク値もしくは異物の厚みに関するデータ信号が送信される(図1の信号U1)。
レーザー出力値制御部7には、異物の厚みごとにその除去(昇華)に必要となるエネルギーのレーザー出力値が予め格納されている。そして、検知部6から送信されてきた異物の厚みに応じて異物除去に必要なレーザー出力値が割り出され、必要に応じてエネルギーが高められたレーザーを異物に対して照射するための制御信号をレーザー発振器4に送信する(図1の信号U2)。
異物検知および清浄装置20はさらに、回転ロール2の回転速度をV(m/秒)、レーザー応答時間(反射レーザーLrを受光し、反射レーザーLrの強度を計測し、照射されるレーザーの出力を制御するまでに要する時間)をS(秒)、回転ロール2の回転方向への異物Fの長さをD(mm)とした際に、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)なる関係式を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sを制御する速度制御部8を備えている。なお、本発明者等によれば、異物である凝着物は0.1mm〜5mm程度の周方向の長さを有していることが特定されており、異物である凝着物の厚みは最大で数μm程度であり、平均で2〜3μm程度であることも特定されている。
この速度制御部8による回転ロール2の回転速度の制御、およびまたはレーザー応答時間の制御により、検知部6で検知された異物をその場で、すなわち、検知された異物が通り過ぎる前にその厚みに応じて出力値が制御されたレーザーを照射することが保証される。
速度制御部8による制御の際には、速度制御部8より、検知部6、レーザー出力値制御部7、および回転ロール2(を回転駆動する不図示のアクチュエータ)に対して、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)なる関係式を満たすような回転速度Vとレーザー応答時間Sに関する制御信号(図1の信号U3)が送信される。
なお、異物検知および清浄装置20を構成する検知部6、レーザー出力値制御部7、および速度制御部8は、不図示のCPUとともに同一のコンピュータ内に内蔵され、相互にバス等でデータ送受信可能に繋がれている形態であってもよいし、各部が別途のコンピュータにそれぞれ内蔵され、無線もしくは有線によるデータの送受信を経て各部がそれぞれに固有のCPUにて稼働される形態であってもよい。
図示する異物検知および清浄装置20を側方に備えた製造装置10によれば、異物の存在が特定された際に、その昇華に必要となるエネルギーを備えたレーザーを異物に照射して除去し、回転ロール2の表面を浄化することができる。しかも、異物が検知された後、炉1の吐出口1bの下方位置に特定された異物が戻るまでに異物の除去が実行されるようになっている。したがって、回転ロール2の表面から異物を除去するに当たって回転ロール2の回転を一旦止めるといった操作が必要なく、回転ロール2の回転姿勢を維持しながら異物を確実に除去できることから、効率的に高品質な急冷リボンを製造することが可能となる。
また、図2で示すように、製造装置10を構成する炉1は、その下方に車輪9bを備え、移動台9a上を回転ロール2の幅方向にスライド自在(Z1方向)に構成されている。
そして、実際に回転ロール2の表面に溶湯Yを提供する際は、幅tの回転ロール2の幅方向中心位置P0から左右の他の位置P1,P2等に順次炉1をスライドさせる制御をおこない、提供される溶湯Yが回転ロール2の表面の特定箇所に集中するのを抑制するのが望ましい。
このことにともない、反射レーザーを受光して異物の有無を検知する検知部6や、検知された異物の厚みに応じて照射されるレーザーの出力値を制御するレーザー出力値制御部7、制御後のレーザーを照射するレーザー発振器4は、炉1の移動に同期して同じ方向に移動できるようにそれぞれが車輪9fを備え、それぞれが移動台9c、9d、9e上を移動できるようになっている。
次に、図3を参照して、速度制御部8による制御により、回転ロール2の表面に付着した異物を確実にレーザーにて蒸発させて除去できることを説明する。
図3aで示すように、回転ロール2の回転方向への長さがqの異物Fが回転ロール2の表面に存在しているとする。
この端部にレーザーLiが照射され、反射レーザーLrが検知部6に送られ、ここで異物Fが存在していること、およびその厚みが特定される。
速度制御部8では、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)なる関係式を満たすように回転ロール2の回転速度Vとレーザー応答時間Sが制御されている。たとえば、回転ロール2の表面に付着する異物Fの長さDを0.1mmに設定し、V×S≦0.1×10-3となるように回転ロール2の回転速度Vとレーザー応答時間Sを調整する。
たとえば回転ロール2の回転速度を一定とした場合、上記関係式を満たすレーザー応答時間Sにて、異物Fの厚みに応じて出力値が制御されたレーザーLi’が図3aの状態から移動している異物Fに対して確実に照射されることになる。
次に、図4を参照して、既述する異物検知および清浄装置による一連の動作、すなわち、異物検知および清浄方法をまとめて説明する。
図示する異物検知および清浄方法は、回転ロールの回転姿勢を維持し、急冷リボンの製造を継続しながら、その品質に影響を与えないように、回転ロール表面の異物の有無を検知し、異物の存在が検知されたら、異物が通り過ぎる前に瞬時に異物の厚みに応じたレーザーを異物に照射して昇華(蒸発)させ、異物を除去する方法である。
まず、回転ロールを駆動するアクチュエータをON制御し、回転ロールを回転させ、炉から溶湯を滴下して回転ロールにて急冷し、急冷リボンを製造する(ステップS1)。
回転ロールの表面のうち、任意の部位にはピコ波レーザーが継続的に照射されている(ステップS2)。なお、炉は回転ロールの幅方向中央位置を起点として、定期的に左右にスライドするように制御されており、この炉のスライドによって、回転ロールの全面を有効利用することができ、回転ロールの表面が溶湯によって高温になるのが抑制でき、回転ロールの表面の任意箇所のみが損傷するといった課題が解消される。
回転ロールの表面に照射されたピコ波レーザーが反射してなる反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度(エネルギー)を計測する(ステップS3)。
反射レーザーの強度に応じて、異物の有無が検知される(ステップS4)。
異物がないと検知された場合は、以後、何らの処置も講じる必要がないことから、回転ロールの回転は継続し、急冷リボンの製造も継続される(ステップS7)。
一方、異物ありと検知された場合は、異物の厚みに応じてレーザー出力値を調整する(ステップS5)。
レーザー出力値が調整されたレーザーを異物に照射することにより、回転ロールの表面から異物を除去する(ステップS6)。
ここで、ステップS1〜S5に亘り、回転ロールの回転速度Vとレーザー応答時間Sは、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)なる関係式を満たすように適宜調整されている(ステップS8)。
そして、ステップS8による調整により、回転ロール表面で異物が検知され、レーザー照射にて除去されるまで、検知された異物が炉の吐出口直下に到達しないこと、したがって、異物によって炉から提供された溶湯の急冷が阻害されることが防止され、品質に優れた急冷リボンを製造することが可能となる。しかも、一連のフローにおいて回転ロールの回転は停止する必要がなく、溶湯の提供による急冷リボンの製造を継続することができる。
[回転ロールの表面のうち、幅方向のロール位置と、ロール変位(異物の厚み)に関する実験とその結果]
本発明者等は、検知部において三角法を用いて、凝着物からなる異物を計測した。ロールに変位量が生じている部位は、異物の厚みによるものと判断できる。実験結果を図5に示す。
同図より、本実験では、幅250mmの回転ロールのうち、左端からおよそ130mmの位置(ほぼ幅方向中央位置)において、5μm程度のロール変位が算定されている。
本発明者等によれば、異物の厚みは平均して2〜3μm程度であることが分かっているが、本実験では、平均値よりも厚い異物が付着していることが特定された。
このように、検知部において三角法を適用することで、異物の厚みを精度よく算定することができる。
[ナノ波レーザーとピコ波レーザーの焦点距離とエネルギーの関係を特定し、ナノ波レーザーとピコ波レーザーのエネルギー分布を回転ロールの表面の異物に当てはめてその効用を検証した実験とその結果]
本発明者等は、ナノ波レーザーとピコ波レーザーの焦点距離とエネルギーの関係を特定する実験をおこなった。その結果を図6aに示す。
同図より、ナノ波レーザーは焦点距離が15μm程度と広いのに対して、ピコ波レーザーは焦点距離が4μm程度と狭いことが分かる。
次に、これら2種のレーザーを回転ロールの表面の異物の厚み方向に当てはめ、各レーザーの効用を検証した。その結果を図6bに示す。
既述するように異物の平均的な厚みは2〜3μm程度である。この異物に対し、焦点深さが4μm程度のピコ波レーザーを適用した場合は、ピコ波レーザーによる影響が異物下方の回転ロールの表面およびそれ以深の範囲には及ばない。したがって、異物にピコ波レーザーを照射した際に、このピコ波レーザーによって回転ロールが損傷を受けることはない。
これに対し、ナノ波レーザーを適用した場合は、その焦点深さが15μm程度と深いために、ナノ波レーザーによる影響が異物下方の回転ロールの表面およびそれ以深の範囲に及んでしまう。そのため、異物にナノ波レーザーを照射した際に、このナノ波レーザーによって回転ロールが損傷を受ける可能性がある。
この検証結果を踏まえ、本発明の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置では、望ましくは、ピコ波レーザーもしくはこれよりも短波長のレーザーを適用することとした。
[回転ロールの表面における洗浄面と未洗浄面の観察とその結果]
本発明者等は、回転ロールの表面の凝着物に対しレーザー照射にて洗浄をおこなった部位と、洗浄せずに凝着物を残した部位を形成し、両者のSEM画像を撮像して比較観察した。ここで、洗浄に適用したレーザー発振器は、COHERENT社製の型式Talisker Ultraを適用し、15ピコ秒で繰返周波数が200kHz、平均レーザー出力が16W、レーザーの進行スピードが3000mm/secとした。図7a,bはいずれも、回転ロールの表面における洗浄面と未洗浄面を示したSEM画像図である。
図7aより、未洗浄面において、およそ1μmの段差が生じていることが分かる。また、図7bより、洗浄面はレーザー照射にて凝着物が昇華し、縞模様が確認できる。
[回転ロールの回転速度Vとレーザー応答時間Sの関係式について]
本発明において、レーザー応答時間とは、凝着物である異物を検知し、その厚みに応じてレーザーの出力値を制御するまでに要する時間のことである。
たとえば、回転ロールの回転速度が20〜40m/secの範囲、レーザー応答時間を1ナノ秒〜1ミリ秒の範囲とすると、回転ロールの回転によってレーザー応答時間の間に凝着物が回転方向に移動する距離は0.02μm〜40mmとなる。
本発明者等によれば、凝着物の周方向の長さは0.1mm〜5mm程度が一般的であることが分かっており、したがって、上記する回転ロールの回転速度とレーザー応答時間を適宜調整することにより、凝着物を検知してからこれに出力値が制御されたレーザーを照射して除去することは十分に可能となる。
そのための関係式として、回転ロールの回転速度をV(m/秒)、レーザー応答時間をS(秒)、回転ロールの回転方向への異物の長さをD(mm)とした際に、V×S≦D/1000(D≧0.1mm)の関係式を満たすように、VとSを適宜調整すればよい。
ここで、凝着物の周方向の長さが0.1mmと、レーザー照射にとって最も厳しい条件の関係式:V×S=0.1×10-3を図8に示している(図中の斜線部はV×S≦0.1×10-3の領域となる)。
図示する斜線部の範囲となるようにVとSを調整することにより、周方向の長さが0.1mmの凝着物に対し、その厚みに応じて出力値が制御されたピコ波レーザーを確実に照射して除去することができる。
以上、本発明の実施の形態を図面を用いて詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における設計変更等があっても、それらは本発明に含まれるものである。
1…炉、1a…高周波コイル、1b…吐出口、2…回転ロール、3…回収ボックス、4…レーザー発振器、5a…反射鏡、5b…集光レンズ、6…検知部、7…レーザー出力値制御部、8…速度制御部、9a,9c,9d,9e…移動台、9b,9f…車輪、10…(急冷リボンの)製造装置、20…(回転ロール表面の)異物検知および清浄装置、Y…溶湯(希土類磁石材料からなる溶湯)、R…急冷リボン、F…異物(凝着物)、Li…レーザー、Lr…反射レーザー、L1’…レーザー(出力値が制御されたレーザー)

Claims (6)

  1. 希土類磁石材料からなる溶湯を回転姿勢の回転ロールの表面に提供して急冷し、希土類磁石用の急冷リボンを製造する際に、前記回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が存在する際には該異物を除去して回転ロールの表面を清浄する、回転ロール表面の異物検知および清浄方法であって、
    回転ロールの表面にレーザーを照射し、回転ロールの表面に照射されたレーザーが反射してなる反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、反射レーザーの強度に基づいて異物の有無を検知する第1のステップ、
    異物が存在すると検知された際に、反射レーザーに基づいて異物の厚みを計算し、照射されるレーザーを異物の厚みに応じたレーザー出力値となるように制御し、制御後のレーザーを異物に照射して異物を除去し、回転ロールの表面を清浄する第2のステップからなり、
    回転ロールの回転速度をV(m/秒)、レーザー応答時間(反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、照射されるレーザーの出力を制御するまでに要する時間)をS(秒) とし、回転ロールの回転方向への異物の長さをD(mm)と設定した際に、第1のステップから第2のステップに亘って、以下の関係式を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sを調整し、
    V×S≦D/1000 (D≧0.1mm)
    異物が検知された後、溶湯が回転ロールに提供される位置に該異物が到達するまでに該異物の除去が実行されるようになっている回転ロール表面の異物検知および清浄方法。
  2. 前記第2のステップでは、反射レーザーに基づいて異物の厚みを計算し、計算された厚みに応じて照射されるレーザーを制御する、もしくは、反射レーザーのエネルギーに応じて異物の厚みを特定し、特定された厚みに応じて照射されるレーザーを制御する請求項1に記載の回転ロール表面の異物検知および清浄方法。
  3. 前記レーザーが、ピコ波レーザーもしくはこれよりも短波長のレーザーである請求項1または2に記載の回転ロール表面の異物検知および清浄方法。
  4. 希土類磁石材料からなる溶湯が収容される炉と、炉から提供された溶湯を急冷する回転ロールを少なくとも備え、回転姿勢の回転ロールで溶湯が急冷されて希土類磁石用の急冷リボンを製造する急冷リボンの製造装置において、前記回転ロールの表面の異物の有無を検知し、異物が存在する際には該異物を除去して回転ロールの表面を清浄する、回転ロール表面の異物検知および清浄装置であって、
    回転ロールの表面にレーザーを照射するレーザー発振器と、
    回転ロールの表面に照射されたレーザーが反射してなる反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、反射レーザーの強度に基づいて異物の有無を検知する検知部と、
    検知部にて異物が存在すると検知された際に、照射されるレーザーを異物の厚みに応じたレーザー出力値となるように制御し、制御後のレーザーを異物に照射して異物を除去し、回転ロールの表面を清浄するレーザー出力値制御部と、
    回転ロールの回転速度V(m/秒)、レーザー応答時間(反射レーザーを受光し、反射レーザーの強度を計測し、照射されるレーザーの出力を制御するまでに要する時間)S(秒) とされ、回転ロールの回転方向への異物の長さがD(mm)と設定されている際に、V×S≦D/1000 (D≧0.1mm)なる関係式を満たすように回転速度Vとレーザー応答時間Sを制御する速度制御部と、を備えており、
    異物が検知された後、溶湯が回転ロールに提供される位置に該異物が到達するまでに該異物の除去が実行されるようになっている回転ロール表面の異物検知および清浄装置。
  5. 前記レーザー出力値制御部では、反射レーザーに基づいて異物の厚みを計算し、計算された厚みに応じて照射されるレーザーの出力を制御する、もしくは、反射レーザーのエネルギーに応じて異物の厚みを特定し、特定された厚みに応じて照射されるレーザーを制御する請求項4に記載の回転ロール表面の異物検知および清浄装置。
  6. 前記レーザーが、ピコ波レーザーもしくはこれよりも短波長のレーザーである請求項4または5に記載の回転ロール表面の異物検知および清浄装置。
JP2013234911A 2013-11-13 2013-11-13 回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置 Active JP5854025B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013234911A JP5854025B2 (ja) 2013-11-13 2013-11-13 回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置
US14/537,353 US9950359B2 (en) 2013-11-13 2014-11-10 Rotary roller surface cleaning method and rotary roller surface cleaning apparatus
CN201410640065.2A CN104637665B (zh) 2013-11-13 2014-11-13 旋转辊表面清洁方法和旋转辊表面清洁装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013234911A JP5854025B2 (ja) 2013-11-13 2013-11-13 回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015093305A JP2015093305A (ja) 2015-05-18
JP5854025B2 true JP5854025B2 (ja) 2016-02-09

Family

ID=53042611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013234911A Active JP5854025B2 (ja) 2013-11-13 2013-11-13 回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置

Country Status (3)

Country Link
US (1) US9950359B2 (ja)
JP (1) JP5854025B2 (ja)
CN (1) CN104637665B (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10259213B2 (en) * 2016-12-12 2019-04-16 Paper Converting Machine Company Apparatus and method for printing roll cleaning
CN107175239B (zh) * 2017-05-25 2019-05-10 张家港清研再制造产业研究院有限公司 一种汽车起动机转子激光清洗装置及方法
US11092467B2 (en) * 2018-10-30 2021-08-17 Stm Corporation Elastic encoder and manufacturing method thereof
CN111491782B (zh) * 2017-12-25 2021-11-26 花王株式会社 片熔接体的制造装置、片熔接体的制造方法
CN109848535A (zh) * 2018-12-28 2019-06-07 北京工业大学 一种电阻焊设备的电极激光修复系统及方法
US20220106215A1 (en) * 2019-01-17 2022-04-07 Corning Incorporated Glass manufacturing apparatus and methods
CN109821823B (zh) * 2019-04-08 2021-11-02 哈尔滨工业大学 一种co2激光/纳秒脉冲激光复合清洗方法
AU2020256739A1 (en) * 2019-04-11 2021-11-18 Automation Innovation Pty Ltd Improved laser cleaning system
WO2020217338A1 (ja) * 2019-04-24 2020-10-29 株式会社ニコン 加工システム及び検査システム
CN111570408A (zh) * 2020-04-29 2020-08-25 重庆凯沃德光电自动化设备有限公司 火车轮对激光清洗系统
CN111644580A (zh) * 2020-06-29 2020-09-11 福建省长汀金龙稀土有限公司 一种钕铁硼材料、其制备方法和应用

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4987286A (en) * 1989-10-30 1991-01-22 University Of Iowa Research Foundation Method and apparatus for removing minute particles from a surface
JPH10216664A (ja) * 1997-02-10 1998-08-18 Nikon Corp レーザクリーニング装置
JP3566580B2 (ja) * 1999-05-26 2004-09-15 Necセミコンダクターズ九州株式会社 樹脂封止金型のクリーニング装置、樹脂封止金型クリーニング方法およびクリーニングシステム
JP2001041904A (ja) 1999-08-02 2001-02-16 Ricoh Microelectronics Co Ltd 異物除去装置及び異物位置検出装置
CH698238B1 (de) * 2005-07-07 2009-06-30 Main Man Inspiration Ag Vorrichtung zur kontinuierlichen Oberflächenreinigung einer drehbeweglichen Giessrolle einer Bandgiessmaschine.
JP2008073760A (ja) 2006-09-25 2008-04-03 Sumitomo Electric Ind Ltd 付着物除去方法
JP5164002B2 (ja) * 2008-02-29 2013-03-13 株式会社ブイ・テクノロジー レーザ加工装置
JP5344296B2 (ja) * 2009-03-30 2013-11-20 日立金属株式会社 タンディッシュとそれを用いたr−t−b系合金の製造方法
JP5721377B2 (ja) * 2010-09-09 2015-05-20 株式会社ディスコ 分割方法

Also Published As

Publication number Publication date
US20150128989A1 (en) 2015-05-14
CN104637665B (zh) 2017-07-21
US9950359B2 (en) 2018-04-24
CN104637665A (zh) 2015-05-20
JP2015093305A (ja) 2015-05-18

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5854025B2 (ja) 回転ロール表面の異物検知および清浄方法と異物検知および清浄装置
JP6552717B2 (ja) 薄型のガラス層を切断する方法
EP2554685B1 (en) Grain oriented electrical steel sheet and method for manufacturing same
TWI299293B (ja)
US8253068B2 (en) Method of cutting bulk amorphous alloy
Zhang et al. An investigation on the hole quality during picosecond laser helical drilling of stainless steel 304
TW201536460A (zh) 顯示玻璃成分的雷射切割
CN1758983A (zh) 用于光学元件的模具
JP4298953B2 (ja) レーザゲッタリング方法
CN106964900A (zh) 一种应用于金属增材制造的叠层制造设备与方法
CN105074841A (zh) 卷绕磁芯和其制造方法
JP2010142862A (ja) 誘電体材料表面のナノ周期構造形成方法
TWI352001B (en) Laser machining system and process for laser machi
Kobayashi et al. Surface flattening and nanostructuring of steel by picosecond pulsed laser irradiation
CN103260812B (zh) 通过适配激光束功率、焦点直径和进给的激光束切割电工钢带材的方法
JP2005101413A (ja) 薄板状被加工物の分割方法及び装置
CN106513604A (zh) 一种免分切非盘绕的非晶薄带制备方法及制备系统
JPH1097715A (ja) 磁気記録媒体用基板および磁気記録媒体
US20160199938A1 (en) Method for manufacturing steel sheets for flexible dies
Chang et al. Surface polishes of the SKD 61 tool steel by a femto pulse laser operating in a wide range of powers
JP5962630B2 (ja) アモルファス合金薄帯の製造方法
CN106695133A (zh) 钕铁硼磁体的激光切割方法
JP2019096668A (ja) アモルファス系又はナノ結晶系軟磁性材料を用いた磁性部品の製造方法
JP2008080388A (ja) 溶接方法
US11688551B2 (en) Method for producing metal foils

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150513

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150903

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150908

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20151021

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151110

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151123

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5854025

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151