JP5852892B2 - 重質油の水素化処理方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、この方法では、原料油が重質化すると常圧蒸留残渣油を水素化分解できなくなり、残渣油の流動接触分解の分解性も低下してLPG留分やFCCガソリン留分など需要の多い軽質留分の得率が十分ではない。したがって、重質油を水素化分解処理と流動接触分解によって効率的に分解できる方法が期待されている。
〔1〕API20以下の重質油を、該重質油との合計量に対して1〜50容量%のアスファルテン凝集緩和処理剤の存在下で200〜350℃で保持した後に、固定床水素化処理装置で水素化脱硫・水素化分解処理し、さらに流動接触分解装置にて処理する重質油の水素化処理方法であって、
前記固定床水素化処理装置において、水素化分解触媒/水素化脱硫触媒の容量比が20/100〜50/100であることを特徴とした重質油水素化処理方法、
〔2〕アスファルテン凝集緩和処理剤が、芳香族系溶媒、極性溶媒、水素供与性溶媒、芳香族系石油留分、から選ばれる少なくとも1種である、〔1〕に記載の重質油水素化処理方法、
〔3〕固定床水素化処理装置に使用される水素化分解触媒がゼオライトを含む無機耐火性酸化物担体に第6族金属並びに、第8族〜10族金属のうち少なくとも1種の金属を担持したものであることを特徴とする〔1〕または〔2〕に記載の重質油水素化処理方法、
〔4〕アスファルテン凝集緩和処理剤が流動接触分解装置から得られる流動接触分解残油(CLO)および重質サイクル油(HCO)から選ばれる少なくとも1種である、〔1〕〜〔3〕のいずれか1つに記載の重質油水素化処理方法、
に関する。
本発明の水素化処理方法において、原料油として用いられる重質油としては、API20以下であれば、特に制限はなく、例えば原油の常圧蒸留残渣油(AR)および減圧蒸留残渣油(VR)、接触分解残油、ビスブレーキング油、ビチューメンなどの密度の高い石油留分を挙げることができる。これらの重質油は、通常アスファルテンが1質量%以上含まれているが、これらの重質油から抽出したアスファルテンも原料油として用いることができる。本発明においては、原料油として、これらを単独で用いてもよく、二種以上を組み合わせて用いてもよい。また、コーカー油、合成原油、ナフサカット原油、重質軽油、減圧軽油、LCO、GTL(Gas To Liquid)油、ワックス等を常圧蒸留残渣油等と混合して重質油として水素化分解処理をすることもできる。なお、API20以下の重質油とは、重質油の混合物全体のAPI度が20以下のものを意味する。API度とは、米国石油協会(American Petroleum Institute)が定めた原油製品の比重を示す単位である。
本発明においては、これらの重質油を固定床水素化処理装置において水素化処理するに際し、この水素化処理を行う前に、重質油中のアスファルテンの凝集緩和処理を行なう。この凝集緩和処理として、本発明においては、アスファルテン凝集緩和処理剤の存在下で、重質油を200〜350℃の温度で加熱処理する。このような処理により、重質油の水素化脱硫および水素化分解において、アスファルテンの凝集を緩和することができ、その結果、アスファルテンの凝集に由来するコークの発生が抑制されると共に、反応基質と触媒活性点の接触効率を向上させることができ、原料重質油の脱硫反応、脱金属反応、水素化分解反応および水素化反応を促進することができる。本発明における好ましい加熱処理温度は250〜330℃の範囲であり、特に270〜320℃の範囲が好ましい。
また、その際の圧力については特に制限はなく、自生圧でよいが、窒素ガスなどの不活性ガスや水素ガスを導入して加圧してもよい。この場合、圧力は通常0.1〜30MPa、好ましくは1〜20MPaの範囲で選定される。加熱処理時間は、加熱処理温度などにより左右され、一概に定めることはできないが、通常10〜120分程度で充分である。この加熱処理においては、アスファルテンの凝集緩和効果をより一層高めるために回転翼による撹拌や、超音波照射を併用することができる。
本発明における重質油の水素化脱硫・水素化分解処理においては、このように予め重質油を、アスファルテン凝集緩和処理剤の存在下で加熱処理してアスファルテンの凝集を緩和する処理を施したのち、水素化脱硫および水素化分解を行う。
本発明において、水素化分解触媒は、ゼオライトを含む無機耐火性酸化物担体に第6族金属並びに、第8族〜10族金属のうち少なくとも1種の金属を担持したものが好適である。
ゼオライトを含む無機耐火性酸化物担体としては、例えば、結晶性アルミノシリケートと多孔性無機酸化物の混合物からなる担体が挙げられる。前記結晶性アルミノシリケートとしては、種々のものが使用できるが、例えば、水素型フォージャサイト、USYゼオライト、金属担持USYゼオライトなどが挙げられ、中でもUSYゼオライト、金属担持USYゼオライトが好ましく、特に、金属担持USYゼオライトが好ましい。
当該金属担持USYゼオライトとしては、USYゼオライトに周期表第3〜16族から選ばれる1種または2種以上の金属を担持した金属担持USYゼオライトが好ましく、特に、金属として鉄を担持した鉄担持USYゼオライトが好適である。
USYゼオライトの原料として、アルミナに対するシリカの比率(モル比)、つまりSiO2/Al2O3が4.5以上、好ましくは5.0以上であり、また、Na2Oが2.4質量%以下、好ましくは1.8質量%以下のY型ゼオライトを用いる。
まず、上記のY型ゼオライトをスチーミング処理してUSYゼオライトとする。ここでスチーミング処理の条件としては様々な状況に応じて適宜選定すればよいが、温度510〜810℃の水蒸気の存在下で処理するのが好ましい。水蒸気は、外部から導入してもよいし、Y型ゼオライトに含まれる物理吸着水や結晶水を使用してもよい。また、スチーミング処理して得られたUSYゼオライトに鉱酸を加え、混合撹拌処理することによって、ゼオライト構造骨格からの脱アルミニウムとスチーミングおよび鉱酸処理により脱落アルミニウムの洗浄除去を行う。
上述の処理により得られる金属担持結晶性アルミノシリケートは、さらに必要に応じて水洗、乾燥を行う。
以上のようにして、USYゼオライト、金属担持USYゼオライトを製造することができる。
また、結晶性アルミノシリケートの割合が多すぎると、分解活性は向上するが、過分解によりガス分が多くなり所望の軽質留分や中間留分の選択性が下がる。
上記の金属成分を担体に担持したものは、通常30〜200℃で、0.1〜24時間乾燥し、次いで、250〜700℃(好ましくは300〜650℃)で、1〜10時間(好ましくは2〜7時間)焼成して、触媒として仕上げられる。
(1)細孔容積
本発明に用いる水素化分解触媒は、細孔径50〜10,000Åの細孔の総細孔容積に対し、細孔径500〜10,000Åの細孔の細孔容積が10%以上であることが好ましい。また、細孔径100〜200Åの細孔の細孔容積が、細孔径50〜10,000Åの細孔の総細孔容積に対し25%以上であることが好ましく、細孔径50〜500Åの細孔の細孔容積に対し50%以上であることがより好ましい。
このような細孔分布を有する触媒は、残渣油中のアスファルテン分等の高分子量炭化水素を拡散しやすく制御でき、重質油の水素化および分解を行い易くすることができる。なお、細孔容積は、水銀ポロシメーターを用い、水銀圧入法により求めた値である。
本発明に用いる水素化分解触媒は、比表面積が200〜600m2/gであるものが好ましく、350〜500m2/gがより好ましい。比表面積が200m2/g以上であれば、重質油分解に適した分解活性点の充分な量を触媒表面に配置でき、600m2/g以下であれば、重質油分子の拡散に充分大きな細孔を有することができる。なお、比表面積は、窒素ガスによるBET1点法により測定した値である。
また、当該触媒の窒素ガス吸着法による全細孔容量は0.4cc/g以上であることが好ましく、0.5cc/g以上がより好ましい。全細孔容量が0.4cc/g以上であれば重質油分子の拡散を高めることができる。
本発明で用いられる水素化脱硫触媒は、一般的に脱硫能を有する触媒であれば、特に限定されないが、例えば、アルミナ担体に活性金属を担持したものを使用することが好ましい。アルミナ担体としては、前記の多孔性無機酸化物において用いたアルミナと同様のものを好適に用いることができる。
活性金属としては、周期表第6、9および10族の金属の少なくとも1種の金属が用いられる。周期表第6族の金属としては、モリブデン、タングステンなどを挙げることができるが、モリブデンが好ましい。第6族金属の水素化脱硫触媒中における担持量は、水素化脱硫活性の観点から、酸化物基準で、好ましくは2〜23質量%、より好ましくは5〜17質量%である。周期表第9および10族の金属としては、コバルト、ニッケルなどを挙げることができるが、ニッケルが好ましい。第9および10族金属の水素化脱硫触媒中における担持量は、酸化物基準で、好ましくは1〜8質量%、より好ましくは1.5〜5質量%である。
水素化脱硫触媒の細孔径は70〜220Å(好ましくは90〜200Å)、比表面積は、100〜300m2/g(好ましくは130〜250m2/g)、細孔容積は0.3〜1.0cc/g(好ましくは0.4〜0.9cc/g)である。
当該流動接触分解処理は、特に制限はなく、公知の方法、条件で行えばよい。例えば、シリカ−アルミナ、シリカ−マグネシアなどのアモルファス触媒や、フォージャサイト型結晶アルミノシリケートなどのゼオライト触媒を用い、反応温度450〜650℃、好ましくは480〜580℃、再生温度550〜760℃、反応圧力0.02〜5MPa、好ましくは0.2〜2MPaの範囲で適宜選定すればよい。
さらに、中間工程である重油直接脱硫装置による水素化脱硫・水素化分解処理においていわゆる中間留分である灯軽油留分や軽質留分であるフサ留分などの得率が高く、燃料や石油化学製品の原料として活用できる。
なお、実施例、比較例では、原料として第1表に示す性状、留分分布を有するクウェート原油の常圧蒸留残渣油(AR)60容量%、減圧蒸留残渣油(VR)30容量%とRFCC装置からの流動接触分解残油(CLO)10容量%を混合したものを用いた。
[芳香族炭化水素分含有量]
JIS K 2536−2により測定した。
[硫黄分含有量]
JIS K 2541−4に準拠して測定した。
[窒素分含有量]
JIS K 2609により測定した。
[バナジウム含有量]
石油学会規格JPI−5S−59−99に準拠して測定した。
[ニッケル含有量]
石油学会規格JPI−5S−59−99に準拠して測定した。
[残留炭素含有量]
JIS K 2270−2により測定した。
[アスファルテン(ヘプタン不溶解分)含有量]
IP143に準拠して測定した。
[芳香族炭化水素分含有量]
IP469に準拠して測定した。
[飽和炭化水素分含有量]
IP469に準拠して測定した。
[水泥分含有量]
JIS K 2601−14により測定した。
〔水素化分解触媒I〕
(1)結晶性アルミノシリケートの調製
Na−Y型ゼオライト(Na2O含量:13.3質量%,SiO2/Al2O3(モル比):5.0)をアンモニウムイオン交換し、NH4−Y型ゼオライト(Na2O含量:1.3質量%)を得た。これを650℃でスチーミング処理してスチーミングY型ゼオライトとした。10kgのスチーミングY型ゼオライトを純水115リットルに懸濁させた後、該懸濁液を75℃に昇温し30分間撹拌した。次いでこの懸濁液に10質量%硫酸溶液75kgを35分間で添加し、添加後更に30分間撹拌した後、濾過、洗浄し、固形分濃度30.5質量%のUSYゼオライトスラリーIを得た。X線回折法により求めた格子定数は24.30Åであった。
アルミン酸ナトリウム溶液(Al2O3換算濃度:5.0質量%)80kgおよび50質量%のグルコン酸溶液240gを容器に入れ、60℃に加熱した。次いで硫酸アルミニウム溶液(Al2O3換算濃度:2.5質量%)88kgを別容器に準備し、15分間でpH7.2になるように該硫酸アルミニウム溶液を添加し水酸化アルミニウムスラリーを得た。60℃に保ったまま、60分間熟成した。次いで、水酸化アルミニウムスラリーをろ過脱水し、アンモニア水で洗浄し、アルミナケーキとした。該アルミナケーキの一部を純水と15質量%のアンモニア水を用い、アルミナ濃度12.0質量%、pH10.5のスラリーを得た。このスラリーを熟成タンクに入れ撹拌しながら95℃で8時間熟成した。次いで、この熟成スラリーに純水を加え、アルミナ濃度9.0質量%に希釈した後、撹拌機付オートクレーブに移し、145℃で5時間熟成した。更にAl2O3換算濃度で20質量%となるように加熱濃縮すると同時に脱アンモニアし、アルミナスラリーAを得た。
1,230gのUSYゼオライトスラリーI(30.5質量%濃度)と1,875.8gのアルミナスラリーA(20質量%濃度)をニーダーに加え、加熱、撹拌しながら押し出し成形可能な濃度に濃縮した後、1/18インチサイズの四つ葉型ペレット状に押し出し成形した。次いで、110℃で16時間乾燥した後、550℃で3時間焼成し、USYゼオライト/アルミナ(固形分換算質量比)で50/50の担体Iを得た。
次いで、三酸化モリブデンと炭酸ニッケルを純水に懸濁したものを90℃に加熱し、次いでリンゴ酸を加え溶解させた。この溶解液を担体Iにそれぞれ触媒全体に対してMoO3として10.0質量%、NiOとして4.25質量%になるように含浸し、次いで乾燥させ、550℃で3時間焼成し、水素化分解触媒Iを得た。この触媒は比表面積473m2/g、全細孔容量0.61cc/gであった。また、水銀ポロシメーターによる、細孔径50〜10,000Åの細孔容積に対し細孔径500〜10,000Åの細孔容積が11%であった。さらに、細孔径100〜200Åの細孔容積が細孔径50〜10,000Åの細孔容積の59%であり、細孔径50〜500Åの細孔容積の65%であった。触媒の組成および物性を表2に示す。
水素化分解触媒Iの触媒の調製において、USYゼオライトスラリーI(30.5質量%濃度)を1,476gとし、アルミナスラリーA(20質量%濃度)を1,500gとしてニーダーに加えた以外は担体Iと同様に調製し、USYゼオライト/アルミナ(固形分換算質量比)で60/40の担体IIを得た。
引き続き、三酸化モリブデンと炭酸ニッケルを純水に懸濁したものを90℃に加熱し、次いでリンゴ酸を加え溶解させた。この溶解液を担体IIにそれぞれ触媒全体に対してMoO3として10.0質量%、NiOとして4.25質量%になるように含浸し、次いで乾燥させ、550℃で3時間焼成し、水素化分解触媒IIを得た。この触媒は比表面積517m2/g、全細孔容量0.56cc/gであった。水銀ポロシメーターによる、細孔径50〜10,000Åの細孔容積に対し細孔径500〜10,000Åの細孔容積が32%であった。さらに、細孔径100〜200Åの細孔容積が細孔径50〜10,000Åの細孔容積の43%であり、細孔径50〜500Åの細孔容積の63%であった。触媒の組成および物性を表2に示す。
(1)一段目に市販の脱メタル触媒(触媒化成工業製)を24容量%、二段目に市販の水素化脱硫触媒A(触媒化成工業製)を20容量%、三段目に水素化分解触媒Iを28容量%、四段目に市販の水素化脱硫触媒B(触媒化成工業製)を28容量%の順に直列4段に充填し、合計250ccを高圧固定床反応器に充填し、硫化処理した。
次いで、クウェート原油の常圧蒸留残渣油(AR)60容量%、減圧蒸留残渣油(VR)30容量%とアスファルテン凝集緩和処理剤としてRFCC装置からの流動接触分解残油(CLO)10容量%を混合したものを原料油として、これをあらかじめ触媒の非存在下で300℃で30分間保持した後に、以下の条件で水素化脱硫・水素化分解処理を行った。この脱硫重油(DSAR)の性状を表3に示す。
反応温度(WAT) 395℃
液空間速度(LHSV) 0.2h-1
水素分圧 12.5MPa
水素/油比 900Nm3/キロリットル
なお、各触媒層の反応温度は、一段目386℃、二段目383℃、三段目401℃、四段目406℃とした。
次いで、これらの留分のうち、脱硫重油留分を原料とし、市販平衡触媒を使用して、反応温度530℃、触媒/原料油比=5.0(質量比)の条件下で流動接触分解処理を行った。流動接触分解処理の反応生成物について、ガスクロ蒸留にてガス分、PP留分(プロパン、プロピレン)、BB留分(ブタン、ブチレン)、FCCガソリン留分(沸点範囲C5〜185℃の留分)、LCO留分(沸点範囲185〜370℃留分)、および残渣油留分(分解重油:HCO+CLO)の得率(容量%)を測定した。結果を表3に示す。
なお、HCOはRFCC装置からの重質サイクル油である。
実施例1において常圧蒸留残渣油(AR)50容量%、減圧蒸留残渣油(VR)30容量%とアスファルテン凝集緩和処理剤としてのCLOの混合割合を20容量%とした以外は実施例1と同様にして水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
実施例1において常圧蒸留残渣油(AR)40容量%、減圧蒸留残渣油(VR)の混合割合を40容量%、CLO20容量%とした以外は実施例1と同様にして水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
実施例1において水素化分解触媒Iを水素化分解触媒IIに変えた以外は実施例1と同様にして、水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
本発明の実施例1において、三段目の触媒を、水素化分解触媒Iを充填せずに二段目と同じ水素化脱硫触媒Aに変えた以外は実施例1と同様にして水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
本発明の実施例1において、アスファルテン凝集緩和処理剤を混合せずに、常圧蒸留残渣油(AR)67容量%、減圧蒸留残渣油(VR)33容量%としたこと以外は、実施例1と同様にして水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
本発明の実施例1において、アスファルテン凝集緩和処理剤の混合割合を55容量%とした以外は実施例1と同様にして水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
本発明の実施例1において、混合時の温度を80℃とした以外は実施例1と同様にして水素化脱硫・水素化分解処理および流動接触分解処理を行った。結果を表3に示す。
Claims (3)
- API20以下の重質油を、該重質油との合計量に対して1〜50容量%のアスファルテン凝集緩和処理剤の存在下で200〜350℃で保持した後に、水素化脱硫触媒および水素化分解触媒とを有する固定床水素化処理装置で水素化脱硫・水素化分解処理し、さらに流動接触分解装置にて処理する重質油の水素化処理方法であって、
前記固定床水素化処理装置において、水素化分解触媒/水素化脱硫触媒の容量比が20/100〜50/100であり、
固定床水素化処理装置に使用される水素化分解触媒がゼオライトを含む無機耐火性酸化物担体に第6族金属並びに、第8族〜10族金属のうち少なくとも1種の金属を担持したものであることを特徴とした重質油水素化処理方法。 - アスファルテン凝集緩和処理剤が、芳香族系溶媒、極性溶媒、水素供与性溶媒、芳香族系石油留分、から選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の重質油水素化処理方法。
- アスファルテン凝集緩和処理剤が流動接触分解装置から得られる流動接触分解残油(CLO)および重質サイクル油(HCO)から選ばれる少なくとも1種である、請求項1又は2に記載の重質油水素化処理方法。
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