JP5852538B2 - 半導体装置 - Google Patents
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Description
[半導体装置の全体構成]
図1は、一般的なMCUの使用状態を説明するための図である。図1を参照して、MCU1は、外部電源電圧(一次電圧)VCCを受ける外部電源端子T1と、接地電圧GNDを受ける接地端子T0とを含む。接地端子T0は、電源(電池など)2の負極に接続される。外部電源端子T1は、レギュレータ3を介して電源2の正極に接続される。レギュレータ3は、一次電圧VCCの安定化用に設けられている。
図2は、図1のMCUに内蔵されたパワーオンリセット回路について説明するための図である。図2を参照して、MCU1は、オンチップレギュレータ(内部電源回路)5と、パワーオンリセット回路PORaと、基準電圧生成回路20とを含む。
図3は、図2のパワーオンリセット回路の各部の電圧波形を示すタイミング図である。図3では、電源投入後、一次電圧VCCおよび二次電圧VDDがそれぞれ定格電圧VH1およびVH2で安定した後、一次的に低下した場合が示されている。図2に示した外部容量4によって、二次電圧VDDの変化は一次電圧VCCの変化よりも遅延する。
従来のパワーオンリセット回路は、一次電圧VCCおよび二次電圧VDDのどちらかのみを監視対象とし、監視対象である一次電圧または二次電圧の低下を検知することによってリセット信号を活性化する(「リセット信号を発行する」とも称する)。この場合、一次電圧と二次電圧はMCUの動作状況によって必ずしも同じにならないので、一方の電源電圧を監視しただけでは適切なタイミングで内部リセット信号の発行できるとは限らない。一般的にMCUの二次電圧系統には外部に付加する容量(外部容量)が設置されており、この外部容量の充放電により一次電圧と二次電圧とは差異が生じるためである。
[実施の形態2の課題]
一次電圧VCCの供給を受ける回路の消費電力が一時的に急増すると、一次電圧VCCが一時的に低下する。特に、一次電圧をバッテリーから供給したり、一次電圧を大容量キャパシタで安定化したりした場合には、一次電圧VCCの低下がしばしば生じる。この場合、実施の形態1で示したパワーオンリセット回路では、リセット信号が発行されない場合がある。
動作電圧域に制限がある。このため、一次電圧VCCが動作下限電圧(図3のVL)を下回った電圧から急激に上昇した場合には、一次電圧用の検知回路(図2の比較回路CMP1)はリセット信号を発行することができない。
図4は、実施の形態2による半導体装置(MCU)の構成を示すブロック図である。図4を参照して、MCU1Aに設けられたパワーオンリセット回路PORbは、低電圧検出用の比較回路CMP3をさらに含む点で、図2のパワーオンリセット回路PORaと異なる。さらに、図4の出力回路30Aは、2入力のORゲート31に代えて3入力のORゲート33を含む点で図2の出力回路30と異なる。出力回路30Aは、比較回路CMP1,CMP2,CMP3のいずれか1つが活性状態(Hレベル)のとき、活性状態(Lレベル)のリセット信号RSを出力する。図4のその他の点は図2と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
図5は、図4の低電圧検出用の比較回路を抜き出して示した回路図である。図5を参照して、比較回路CMP3は、エンハンスメント型のPMOSトランジスタ41と、ディプレッション型のNMOSトランジスタ(「DMOSトランジスタ」とも称する)42と、容量素子43と、インバータ44とを含む。
図7は、図4のパワーオンリセット回路の各部の電圧波形を示すタイミング図である。図7では、図3の場合と同様に、電源投入後、一次電圧VCCおよび二次電圧VDDがそれぞれ定格電圧VH1およびVH2で安定した後、一次的に低下した場合が示されている。図4に示した外部容量4によって、二次電圧VDDの変化は一次電圧VCCの変化よりも遅延する。ただし、図3の場合と異なり、一次電圧VCCが一時的に低下した時間帯では、二次電圧VDDは基準電圧VRより大きな値に保たれている。
図8は、図4のパワーオンリセット回路の効果を説明するための図である。図4および図8を参照して、実施の形態2のパワーオンリセット回路PORbは、一次電圧VCCを監視するための回路として比較回路CMP1と比較回路CMP3の2種類の回路を有している。
図9は、図5の比較回路の変形例を示す図である。図9を参照して、比較回路CMP3Aは、ディプレッション型のNMOSトランジスタ42のソースと接地端子T0との間に接続された抵抗素子45をさらに含む点で、図5の比較回路CMP3と異なる。図9のその他の点は図5の場合と同じであるので、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。
[パワーオンリセット回路の構成]
図10は、実施の形態3による半導体装置におけるパワーオンリセット回路の構成を示すブロック図である。図10を参照して、実施の形態3におけるパワーオンリセット回路PORcは、さらに確実にリセット信号を発行できるように実施の形態2(図4)のパワーオンリセット回路を変形したものである。
図11は、図10のパワーオンリセット回路の各部の電圧波形を示すタイミング図である。図11では、上から順に、一次電圧VCCおよび二次電圧VDD、基準電圧生成回路20から出力される基準電圧Vref、スタートアップ信号STR、比較回路CMP3Aの出力信号、遅延回路DLY1の出力信号、比較回路CMP2,CMP1の出力信号、および遅延回路DLY2の出力信号が示されている。
上記のように、図10のパワーオンリセット回路PORcにおいて、出力回路30Bは、比較回路CMP1,CMP2,CMP3Aの各出力信号に加えてスタートアップ信号STRをさらに受ける。リセット信号は、スタートアップ信号STRにも基づいて生成されるので、低電圧時により確実にリセット信号を発行することができる。
Claims (5)
- 外部電源電圧に基づいて内部電源電圧を生成する電源回路と、
前記外部電源電圧に基づいて基準電圧を生成する基準電圧生成回路と、
前記内部電源電圧によって動作する内部回路と、
前記内部回路にリセット信号を出力するパワーオンリセット回路とを備え、
前記パワーオンリセット回路は、
第1の比較信号を生成する第1の比較回路と、
第2の比較信号を生成する第2の比較回路と、
前記第1および第2の比較信号を入力信号として受け、前記リセット信号を生成する出力回路とを含み、
前記第1の比較回路は、前記外部電源電圧またはこれに比例する電圧が前記基準電圧を超えたとき前記第1の比較信号を非活性化し、
前記第2の比較回路は、前記内部電源電圧またはこれに比例する電圧が前記基準電圧を超えたとき前記第2の比較信号を非活性化し、
前記出力回路は、入力信号の少なくとも1つが活性化されているとき前記リセット信号を活性化し、
前記パワーオンリセット回路は、第3の比較信号を生成する第3の比較回路をさらに含み、
前記出力回路は、前記第3の比較信号を入力信号としてさらに受け、
前記第3の比較回路は、
前記外部電源電圧を受けるノードと中間ノードとの間に接続され、ゲートに接地電圧を受けるエンハンスメント型のPMOSトランジスタと、
前記中間ノードと前記接地電圧が与えられる接地ノードとの間に接続され、ゲートに前記接地電圧を受けるディプレッション型のNMOSトランジスタと、
前記中間ノードの電圧に応じた論理レベルの前記第3の比較信号を生成する第1の論理ゲートとを含み、
前記第1の論理ゲートは、前記中間ノードの電圧が入力閾値電圧を超えているときに前記第3の比較信号を非活性化する、半導体装置。 - 前記第3の比較回路は、前記NMOSトランジスタと前記接地ノードとの間に、前記NMOSトランジスタと直列に接続された抵抗素子をさらに含む、請求項1に記載の半導体装置。
- 前記基準電圧生成回路は、
バンドギャップリファレンス回路と、
電源投入時に活性状態になり、前記バンドギャップリファレンス回路の動作後に非活性状態になるスタートアップ信号を生成して前記バンドギャップリファレンス回路に出力するスタートアップ回路とを含み、
前記出力回路は、前記スタートアップ信号を入力信号としてさらに受ける、請求項1に記載の半導体装置。 - 前記出力回路は、
前記第3の比較信号および前記スタートアップ信号の少なくとも1つが活性化されているとき出力する信号を活性化する第2の論理ゲートと、
前記第2の論理ゲートの出力信号が活性状態から非活性状態に切替わるタイミングを遅延させる第1の遅延回路と、
前記第1の遅延回路の出力信号、前記第1の比較信号、および前記第2の比較信号の少なくとも1つが活性化されているとき出力信号を活性化する第3の論理ゲートと、
前記第3の論理ゲートの出力信号が活性状態から非活性状態に切替わるタイミングを遅延させる第2の遅延回路とを含み、
前記内部回路は、前記第2の遅延回路の出力信号を前記リセット信号として受ける、請求項3に記載の半導体装置。 - 前記電源回路の出力ノードと接続されることにより、前記内部電源電圧を受ける内部電源端子をさらに備え、
前記内部電源端子は、接地ノードとの間に外付けのコンデンサを接続するために設けられる、請求項1に記載の半導体装置。
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