JP5850801B2 - エレベータおよびその速度制御方法 - Google Patents

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Description

本発明は、エレベータの速度を制御する技術に関する。
エレベータの昇降運転において、定格速度よりも低速に設定された制限速度以下で通過する必要がある領域(以下「速度制限領域」という)が設定されている場合がある。例えば、免震構造の建物では、免震機能を実現する構造体が設置されている層の付近の領域(以下「免震層領域」という)は速度が制限される場合がある。また、例えば、昇降路内に複数の乗りかごが隣り合って配設され、隣り合う一方の乗りかごの最下階が1階で他方の乗りかごの最下階が地下2階というような場合がある。その場合、昇降路の内部形状としては、地上階のスペースは乗りかご2台分であり、地下階のスペースは乗りかご1台分であるということになる。このように昇降路の内部形状が途中で変化している場合、その変化している部分では通過時の騒音を抑えるために低速で運転することが求められることがある。
速度制限領域を通過する速度を抑えるために減速およびその後の加速など複雑な速度制御が必要となる。特許文献1にはエレベータの速度制御について言及されている。特許文献1の記載によれば、隣接するエレベータが高速ですれ違うときに風圧でエレベータが横揺れするのを防止するために一時的に減速する方法が説明されている。それによれば、乗りかごが相互にすれ違うまでの時間に基づいて速度制御を行い、すれ違い時の速度を抑えている。
特開2003−73042号公報
しかしながら、特許文献1の技術は、どちらも移動する2台の乗りかご同士のすれ違い時の速度を抑えるものなので、互いの位置や速度を通知する装置が必要となったり、両方の位置や速度からすれ違いタイミングを算出する処理が必要となったりなど、構成や処理が複雑なシステムである。そのため、特許文献1の技術は、上記のような固定的に設定された速度制限領域を通過するときの速度を制限するような速度制御には不向きである。
本発明の目的は、速度制限領域が設定された昇降路を運転するエレベータの乗りかごの速度を制御する技術を提供することである。
本発明の一態様によるエレベータは、昇降路内を昇降する乗りかごと、前記乗りかごの走行を制御する制御装置を有するエレベータにおいて、定格速度よりも低速に設定された制限速度内で通過すべき速度制限領域が前記昇降路に設定されており、前記制御装置は、前記乗りかごの現在の実位置の情報を逐次取得し、前記乗りかごを前記制限速度まで減速するのに要する距離である速度制限距離を算出し、前記実位置に前記速度制限距離を加算した位置である速度制限先行位置が前記速度制限領域に達したら前記乗りかごの減速を開始し、前記速度制限領域を前記制限速度以下の速度で通過させることを特徴としている。
また、前記制御装置は、前記乗りかごが前記定格速度に向けて加速しているときには、前記速度制限距離を逐次算出して前記実位置に加算することにより速度制限先行位置を算出するとともに、前記乗りかごが停止するのに要する距離である停止距離を逐次算出して前記実位置に加算することにより停止先行位置を算出し、前記乗りかごが前記定格速度で走行しているときには、前記乗りかごが前記定格速度に達したときに算出した速度制限距離を前記実位置に加算することにより前記速度制限先行位置を算出するとともに、前記乗りかごが前記定格速度に達したときに算出した停止距離を前記実位置に加算することにより前記停止先行位置を算出し、前記速度制限先行位置が、指定された速度制限領域に達したら、前記乗りかごの減速を開始して前記制限速度まで減速し、前記停止先行位置が、指定された停止位置に達したら、前記乗りかごの減速を開始して前記停止位置に停止させることにしてもよい。
本発明によれば、設定された速度制限領域と現在の実位置との情報に基づいて減速を開始するので、速度制限領域が設定された昇降路を運転するエレベータの乗りかごの速度を適切に制御することができる。
本実施形態によるエレベータの全体構成を示すシステム構成図である。 制御装置の構成を示すブロック図である。 乗りかごがスタートしてから、速度制限領域16を通過し、目的階に着床するまでの速度遷移および移動距離を示した図である。 乗りかごがスタートしてから速度制限領域16に到達するまでの移動距離を示した図である。
本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態によるエレベータの全体構成を示すシステム構成図である。図2は、制御装置の構成を示すブロック図である。
本実施形態のエレベータでは、乗りかご1と釣り合い錘3がプーリ4とロープ5を介して互いに連結されている。モータ2がロープ5を駆動することにより、乗りかご1と釣り合い錘3がつるべ式に昇降する。
また、モータ2にはエンコーダ6が取付けられており、モータ2が回転すると、エンコーダ6が、モータ2の回転数に応じた数のパルスを発生する。エンコーダ6が発生するパルスの情報は制御装置7に入力される。パルスの情報にはパルス数が含まれている。
制御装置7では、パルスの情報は入出力バッファ(I/O)8を経由して、マイクロコンピュータ(MPU)9内の位置検出部10と速度検出部11に取り込まれる。位置検出部10は、パルスの情報に基づいて、乗りかご1の位置を検出する。速度検出部11は、パルスの情報に基づいて、乗りかご1の速度を検出する。検出された乗りかご1の位置および速度は演算部15に送られる。
また、乗りかご1のかご上部分には、乗りかご1の絶対的な位置を検出するためのポジテクタ(ポジションディテクタ)12が取付けられている。また、ポジテクタ12に対応して、絶対位置検出用の遮蔽板13が昇降路に設置されている。
ポジテクタ12は遮蔽板13と重なると検出信号を出力する。検出信号からポジテクタ12が遮蔽板13と一致する位置にあることが分かる。ポジテクタ12からの検出信号は、制御装置7に入力される。
制御装置7では、検出信号の情報はI/O8を経由して、MPU9内の遮蔽板検出部14に入力される。
遮蔽板検出部14は、ポジテクタ12からの検出信号の情報に基づいて、乗りかご1の絶対的な位置を検出する。検出された乗りかご1の絶対的な位置は演算部15に送られる。遮蔽板検出部14で検出される乗りかご1の絶対的な位置は、乗りかご1が所定の制限速度以下の速度で通過する必要のある領域(速度制限領域)16を判定するのに用いられる。
また、遮蔽板検出部14で検出された乗りかご1の絶対位置の情報は、位置検出部10で検出される位置の調整にも用いて良い。速度制限領域16は、例えば免震層領域や最上階あるいは最下階といった端階に定義される。
演算部15は、位置検出部10で検出された位置の情報、速度検出部11で検出された速度の情報、および遮蔽板検出部14で検出された絶対位置の情報に基づく演算により、乗りかご1の速度を制御する。具体的には、演算部15では加速指令や減速指令が生成され、それがモータ2の制御に用いられる。その結果、一例として、乗りかご1は速度制限領域16に向けて減速し、速度制限領域16を制限速度以下の速度で通過し、その後に再加速する。
以下、制御装置7の動作(主に演算部15の処理)について説明する。
ここでは、図1に示したように、速度制限領域16は、定格速度よりも低速に設定された制限速度内で通過すべき領域として昇降路上に予め固定的に設定されている。
制御装置7は、乗りかご1の現在の実位置の情報を逐次取得し、乗りかご1を制限速度まで減速するのに要する距離である速度制限距離を算出し、その実位置に速度制限距離を加算した位置である速度制限先行位置を算出する。更に、制御装置7は、算出される速度制限先行位置が速度制限領域16に達したら、乗りかご1の減速を開始し、速度制限領域16を制限速度以下の速度で通過させる。
本実施形態では、設定された速度制限領域16と現在の実位置との情報に基づいて減速を開始するので、速度制限領域16が設定された昇降路を運転するエレベータの乗りかご1の速度を適切に制御することができる。
なお、実位置としては、位置検出部10で検出される乗りかご1の位置と、遮蔽板検出部14で検出される乗りかご1の絶対的な位置とが利用可能であるが、ここでは、位置検出部10で検出される乗りかご1の位置を実位置として用いる。実位置は、逐次追跡していることが望ましいので、絶対的な値の精度は高いがステップの粗い、遮蔽板検出部14で検出される乗りかご1の絶対的な位置よりも、エンコーダ6からのパルスを基に位置検出部10で算出される乗りかご1の位置の方が好適だからである。
また、速度制限距離は、減速時の負の加速度と、現在の乗りかご1の速度と、制限速度とから算出することができる。減速時の負の加速度は、乗客の乗り心地などを考慮して予め定めておく。制限速度は、速度制限領域16の構造や要求条件などに基づいて予め定めておく。乗りかご1の速度としては、速度検出部11で逐次検出される値を用いる。
また、制御装置7は、乗りかご1が定格速度に向けて加速しているときには、速度制限距離を逐次算出して実位置に加算することにより速度制限先行位置出するとともに、乗りかご1が停止するのに要する距離である停止距離を逐次算出して実位置に加算することにより停止先行位置(以下「停止可能位置」ともいうことにする)を算出する。一方、乗りかご1が一定の定格速度で走行しているときには、制御装置7は、乗りかご1が定格速度に達したときに算出した速度制限距離を保持しておき、その速度制限距離の値を実位置に加算することにより速度制限先行位置を算出するとともに、乗りかご1が定格速度に達したときに算出した停止距離を保持しておき、その停止距離の値を実位置に加算することにより停止先行位置を算出する。そして、制御装置7は、速度制限先行位置が指定された速度制限領域に達したら、乗りかご1の減速を開始して制限速度まで減速する。また、制御装置7は、停止先行位置が、指定された停止位置に達したら乗りかご1の減速を開始し、停止位置に停止させる。このようにすることで、乗りかごが定格速度で走行しているときには、速度制限距離や停止距離を逐次算出する必要が無いので、演算処理を軽減することができる。
なお、ここでは速度制限領域が一か所であるとすると、速度制限先行位置が速度制限領域16に達して乗りかご1の減速を開始したら、その後は速度制限領域16は無いので、速度制限先行位置を算出する必要が無い。ここでは、速度制限先行位置が速度制限領域16に達して乗りかご1の減速を開始したら、制御装置7は、その後は速度制限先行位置を算出しないものとする。
定格速度から減速を開始するときには、実位置と予め保持されている停止距離とを加算した位置が停止先行位置となっている。しかし、定格速度から徐々に減速していくときには、実位置と逐次算出される停止距離とを加算した位置を停止先行位置とすべきである。なお、本実施形態では、この停止先行位置の算出方法を急激な値の変化が起きないようにしている。具体的には、制御装置7は、乗りかご1を制限速度に向けて減速するとき、乗りかご1が停止するのに要する距離である停止距離を逐次算出し、停止先行位置を、積算により求めた実位置に乗りかご1が定格速度に達したときに算出した停止距離を加算した位置から、計測された実位置に逐次算出した停止距離を加算した位置へと複数に分けて段階的に移行させる。減速時の速度制御を徐々に移行させることにより、乗りかごをスムーズに運転することができる。
また、制御装置7は、乗りかご1が制限速度以下の速度で速度制限領域16を通過している間に、停止先行位置が、指定された停止位置に達したら乗りかご1の減速を開始し、停止位置に停止させる。乗りかご1が制限速度以下の速度で速度制限領域16を通過している間も停止先行位置の算出と停止位置の判定を継続するので、制限速度以下の速度で走行している状態からでも適切な停止位置に停止させることができる。
また、制御装置7は、乗りかご1が加速中に速度制限領域16に達する場合、速度制限領域16内では制限速度まで加速させ、その後は制限速度で通過させる。これによれば、乗りかご1が加速中に速度制限領域16に達する場合、加速を速度制限領域16内では制限速度までに抑えるので、加速中であっても速度制限領域16での速度を制限速度以下に抑えることができる。
また、端階に速度制限領域16が設定されているような場合など、乗りかご1が速度制限領域16内に停止したり、速度制限領域16から走行を開始したりすることがある。そのような場合、制御装置7は、乗りかご1を速度制限領域16に停止した状態から走行を開始させて加速するとき、速度制限領域16内では制限速度を上限として加速する。これによれば、速度制限領域16に乗りかご1が停止する場合でも、速度制限領域16では制限速度まで加速するので、乗りかご1の迅速な走行が可能となる。
以下、本実施形態における速度制御による乗りかご1の走行の一例について説明する。
図3は、乗りかごがスタートしてから、速度制限領域16を通過し、目的階に着床するまでの速度遷移および移動距離を示した図である。乗りかご1がスタートし、加速して定格速度に達した後に一時的に制限速度まで減速し、速度制限領域16に進入する。速度制限領域16を制限速度以下の速度で通過した乗りかご1は再加速した後に再び減速し、目的階に停止する。図3の上段には、その間の時間に対する速度の遷移が示されている。図3の下段には、その間の時間に対する移動距離が示されている。
図3に示す通り、エレベータは実位置17を用いて停止可能位置18を演算することにより、滑らかな乗りかご1の停止制御が可能となっている。また、エレベータの実位置17を用いて速度制限先行位置30を算出している。
停止可能位置18や速度制限先行位置30の演算には、乗りかご1の制御状態によって異なる演算式が用いられる。停止可能位置18の演算式は、実位置17に対して、乗りかご1の現在の速度から必要に応じて加速や定常走行を経て減速して停止できるまでの距離を加算する式である。
図3を参照すると、乗りかご1はスタート位置から走行を開始し、しばらく加速する。その間は、加速時に用いる演算式である加速演算式19によって停止可能位置18を算出する。また、加速演算式19と同様に演算式によって速度制限先行位置30を算出する。加速演算式19では、乗りかご1の実位置と速度とを逐次算出し、それらの値に基づいて停止可能位置18を算出する。
乗りかご1の速度が定格速度に達すると、その後は乗りかご1は一定の定格速度で走行する。その間は、一定速度のときに用いる演算式である実移動量積算式20によって停止可能位置18を算出し、それと同様の演算式によって速度制限先行位置30を算出する。一定の速度で走行しているときには、停止距離および速度制限先行位置は変化しないので、実移動量積算式20では、乗りかご1の実位置の変化(実移動量)を加算していくことにより停止可能位置18や速度制限先行位置30を算出することができる。よって、実移動量積算式20の領域においては、乗りかご1の実位置17の傾きと、停止可能位置18の傾きと、速度制限先行位置30の傾きは全て同じである。
速度制限先行位置30が速度制限領域16に達すると、制御装置7は乗りかご1の減速を開始する。乗りかご1が減速を開始すると、その減速の間は、定格速度での走行の間に実移動量積算式20で算出される停止可能位置18から、一次減速演算式21によって算出される停止可能位置18へ段階的に移行する。なお、ここでは、速度制限先行位置30が一か所なので、速度制限先行位置30が速度制限領域16に達して乗りかご1の減速を開始した後は速度制限先行位置30の算出は不要である。
乗りかご1は、減速して制限速度に達すると、その後は一定の制限速度でしばらく走行する。一定の制限速度で走行している間は停止距離は変化しないので、実移動量を加算していくことにより停止可能位置18を算出する。
速度制限領域16を通過すると乗りかご1は再び加速する。再加速の間は、加速演算式19によって停止可能位置18を算出する。また、定格速度に達すると、乗りかご1は一定の定格速度でしばらく走行する。その間は、実移動量積算式20で停止可能位置18を算出する。その後、乗りかご1が目的階での停止に向けて減速を開始したら、停止可能位置18の演算は行う必要が無い。
なお、もし走行開始位置と目的階の間に速度制限領域16が無い場合には、1回目の減速とその後の再加速は発生しない。1回目の減速及び再加速が発生しない場合には、走行開始から停止までの間の停止可能位置18の演算は加速演算式19と実移動量積算式20の2つ式があればよい。
また、加速の急な終了により乗り心地が悪化するのを防止し、乗りかご1の滑らかな走行を実現するために、加速している間、その加速している状態から滑らかに加速を終了するまでの走行距離を停止可能位置18に加算することにしても良い。
速度制限領域が無ければ、減速を開始したら必ず停止するので、停止可能位置18を算出する必要が無い。しかし、本実施形態では、速度制限領域があるため、一旦減速し、速度制限領域16を定格速度で通過した後に再び加速する。そのため、減速時には、一次減速演算式21を用いて停止可能位置18の演算を継続している。
また、速度制限領域16が無ければ、加速演算式19から実移動量積算式20への遷移は、スタート位置からの加速によって乗りかご1の速度が定格速度に達した場合だけにしか起きない。従来のエレベータでは、それを前提とした速度遷移パターンが用いられていた。一方、本実施形態では速度制限領域16があるが、定格速度から制限速度への減速を、疑似的な停止位置を設定することにより実現すれば、従来のパターンを利用して加速演算式19から実移動量積算式20への遷移を実現することができる。
図4は、乗りかごがスタートしてから速度制限領域16に到達するまでの移動距離を示した図である。停止可能位置18の演算式は、加速演算式19、実移動量積算式20、一次減速演算式21と遷移する。加速演算式19を用いる領域を加速演算領域22とし、実移動量積算式20を用いる領域を実移動量積算領域23とし、一次減速演算式21を用いる領域を一次減速演算領域24としている。
速度制限領域16が無いエレベータでは、乗りかご1はスタートしてから1回の加速と1回の減速で停止位置に達する。しかし、本実施形態では速度制限領域16がある。そのような本実施形態では、速度制限領域16が無い場合の速度遷移パターンをできるだけ流用して、速度制限領域16がある速度遷移パターンを実現するのが望ましい。そのために、本実施形態では、制限速度で速度制限領域16を通過した後の再加速開始点において、1回目の加速と同じ加速演算式19を用いることができるようにしている。すなわち、一次減速演算領域24において加速度=0とした加速演算式19を用いることで、再加速開始点での演算式の切り換えを無くし、再加速開始点でのスムーズな加速演算式19の利用を可能にしている。例えば、加速演算式19が速度の項と加速度の項を含んでいる場合、加速度の項を0としておけばよい。それにより、再加速開始点にて一定速度で走行している状態から再加速を開始するように演算を実施することが可能となる。
また、本実施形態では、実移動量積算式20を用いる実移動量積算領域23から、加速度=0とした加速演算式19(一次減速演算式21)を用いる一次減速演算領域24へ遷移するとき、演算式の切り換えに伴う誤差量Aの誤差26が発生する。これは、実移動量積算領域23ではエンコーダ6から取得する乗りかご1の移動量の積算値を用いて停止可能位置18を算出するのに対して、一次減速演算領域24では、移動量の積算値ではなく、実位置と速度と加速度とから停止可能位置18を算出するからである。
この誤差26が大きい場合、乗りかご1の停止可能位置が不連続となり、停止制御に支障を与える可能性がある。よって、実移動量積算領域23から一次減速演算領域24に遷移するときの誤差26を補正回数で除算し、一次減速演算領域24にて、一回分の誤差補正値27(誤差補正値α=誤差量A/補正回数)づつ段階的に追加する。例えば、停止可能位置18の連続性を失わない程度に、MPU9による速度制御の周期に合わせて、補正値27ずつ停止可能位置18に加算していけばよい。乗りかご1が再加速開始点に到達するまでに補正を完了すれば、減速終了後、加速演算領域22にデータの連続性を保有したまま遷移することが可能となる。
上述した本発明の実施形態は、本発明の説明のための例示であり、本発明の範囲をそれらの実施形態にのみ限定する趣旨ではない。当業者は、本発明の要旨を逸脱することなしに、他の様々な態様で本発明を実施することができる。
10…位置検出部、11…速度検出部、12…ポジテクタ、13…遮蔽板、14…遮蔽板検出部、15…演算部、16…速度制限領域、17…実位置、18…停止可能位置、19…加速演算式、2…モータ、20…実移動量積算式、21…一次減速演算式、22…加速演算領域、23…実移動量積算領域、24…一次減速演算領域、26…誤差、27…補正値、3…釣り合い錘、30…速度制限先行位置、4…プーリ、5…ロープ、6…エンコーダ、7…制御装置、8…I/O、9…MPU

Claims (7)

  1. 昇降路内を昇降する乗りかごと、前記乗りかごの走行を制御する制御装置を有するエレベータにおいて、
    定格速度よりも低速に設定された制限速度内で通過すべき速度制限領域が前記昇降路に設定されており、
    前記制御装置は、
    設定可能な加速度で加速している前記乗りかごが停止するのに要する距離である停止距離を算出して前記乗りかごの実位置に加算することにより停止可能位置を算出する演算式を予め保持しておき、
    前記乗りかごの現在の実位置の情報を逐次取得し、
    前記演算式で前記停止可能位置を算出しながら停止状態から所定の加速度で定格速度まで加速させた後、一定の停止距離を前記実位置に加算することにより前記停止可能位置を逐次算出しながら前記定格速度の一定速度で移動させ、
    前記定格速度で移動している前記乗りかごを前記制限速度まで減速するのに要する距離である速度制限距離を算出し、前記実位置に前記速度制限距離を加算した位置である速度制限先行位置が前記速度制限領域に達したら前記乗りかごの減速を開始し、
    前記停止可能位置の算出方法を、前記実位置に前記乗りかごが前記定格速度に達したときに算出した一定の停止距離を加算して算出する方法から、前記演算式で算出する方法に移行させ、前記乗りかごを前記制限速度まで減速させ、
    前記乗りかごに前記速度制限領域を一定の前記制限速度で通過させ
    前記演算式で前記停止可能位置を算出しながら前記制限速度から前記所定の加速度で前記定格速度まで加速させる、
    ことを特徴とするエレベータ。
  2. 前記演算式は加速度の項を含み、
    前記制御装置は、前記乗りかごを前記制限速度まで減速させるとき、前記演算式を加速度=0として用いる、
    請求項1に記載のエレベータ。
  3. 前記制御装置は、前記速度制限先行位置が前記速度制限領域に達してから前記乗りかごを前記制限速度に向けて減速するとき、前記停止可能位置を、前記実位置に前記乗りかごが前記定格速度に達したときに算出した停止距離を加算して算出される値から、前記実位置に前記演算式で前記逐次算出した停止距離を加算して算出される値へと複数に分けて段階的に移行させる、ことを特徴とする請求項に記載のエレベータ。
  4. 前記制御装置は、前記乗りかごが前記制限速度以下の速度で前記速度制限領域を通過している間に、前記停止可能位置が、指定された停止位置に達したら前記乗りかごの減速を開始し、前記停止位置に停止させる、請求項に記載のエレベータ。
  5. 前記制御装置は、前記乗りかごが加速中に前記速度制限領域に達する場合、前記速度制限領域内では前記制限速度まで加速させ、その後は前記制限速度で通過させる、請求項1に記載のエレベータ。
  6. 前記制御装置は、前記乗りかごを前記速度制限領域に停止した状態から走行を開始させて加速するとき、前記速度制限領域内では前記制限速度を上限として加速する、請求項1に記載のエレベータ。
  7. 昇降路内を昇降するエレベータの乗りかごの走行を制御するための速度制御方法において、
    定格速度よりも低速に設定された制限速度内で通過すべき速度制限領域を前記昇降路内に設定し、
    設定可能な加速度で加速している前記乗りかごが停止するのに要する距離である停止距離を算出して前記乗りかごの実位置に加算することにより停止可能位置を算出する演算式を予め保持し、
    前記乗りかごの現在の実位置の情報を逐次取得し、
    前記演算式で前記停止可能位置を算出しながら停止状態から所定の加速度で定格速度まで加速させた後、一定の停止距離を前記実位置に加算することにより前記停止可能位置を逐次算出しながら前記定格速度の一定速度で移動させ、
    前記定格速度で移動している前記乗りかごを前記制限速度まで減速するのに要する距離である速度制限距離を算出し、
    前記実位置に前記速度制限距離を加算した位置である速度制限先行位置が前記速度制限領域に達したら前記乗りかごの減速を開始し、
    前記停止可能位置の算出方法を、前記実位置に前記乗りかごが前記定格速度に達したときに算出した一定の停止距離を加算して算出する方法から、前記演算式で算出する方法に移行させ、前記乗りかごを前記制限速度まで減速させ、
    前記乗りかごに前記速度制限領域を一定の前記制限速度で通過させ
    前記演算式で前記停止可能位置を算出しながら前記制限速度から前記所定の加速度で前記定格速度まで加速させる、
    ことを特徴とする速度制御方法。

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