JP5850256B2 - 気体燃料用圧力制御装置 - Google Patents

気体燃料用圧力制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP5850256B2
JP5850256B2 JP2012185333A JP2012185333A JP5850256B2 JP 5850256 B2 JP5850256 B2 JP 5850256B2 JP 2012185333 A JP2012185333 A JP 2012185333A JP 2012185333 A JP2012185333 A JP 2012185333A JP 5850256 B2 JP5850256 B2 JP 5850256B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pressure
gaseous fuel
relief valve
pressure control
relief
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2012185333A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2014044505A (ja
Inventor
近藤 誠
近藤  誠
高木 章
章 高木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Denso Corp
Original Assignee
Denso Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Denso Corp filed Critical Denso Corp
Priority to JP2012185333A priority Critical patent/JP5850256B2/ja
Publication of JP2014044505A publication Critical patent/JP2014044505A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5850256B2 publication Critical patent/JP5850256B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
    • Y02T10/10Internal combustion engine [ICE] based vehicles
    • Y02T10/30Use of alternative fuels, e.g. biofuels

Description

本発明は、内燃機関に供給される気体燃料の圧力を制御する気体燃料用圧力制御装置に関する。
気体燃料を燃料とする内燃機関(以下、「エンジン」という)に供給する気体燃料の圧力を燃料タンク内の高圧から気体燃料用インジェクタが噴射可能な低圧に減圧する気体燃料用圧力制御装置が知られている。
気体燃料用インジェクタに供給する気体燃料の圧力(以下、「供給圧力」という)を任意に変更可能な気体燃料用圧力制御装置には、調圧弁の故障時に高圧の気体燃料が気体燃料用インジェクタに流入することを防止するリリーフ機能が備えられている。リリーフ機能が作動する圧力(以下、「リリーフ圧力」という)は、気体燃料用圧力制御装置が通常の圧力制御時にリリーフ機能が作動しないように気体燃料用圧力制御装置が供給可能な最大圧力よりさらに大きくしなければならない。しかしながら、エンジンが低負荷状態またはアイドル状態であって供給圧力が低圧の場合、リリーフ圧力と供給圧力との差が大きくなり、リリーフ機能が有効に作用しない。
特許文献1には、調圧弁用のスプリングに付勢され出口の気体燃料の圧力が低いとき感圧体に当接し密閉空間を形成する逃し弁を備え、出口の気体燃料の圧力が調圧弁用のスプリングの付勢力より大きくなるとき、逃し弁が感圧体より離間し出口に滞留する気体燃料を大気に放出する減圧弁が記載されている。
特許2720290号明細書
しかしながら、特許文献1に記載の減圧弁では、感圧体を挟んで出口と大気とが摺動部によってシールされているため、通常の圧力制御時に気体燃料が出口から大気に連続的に漏れるおそれがある。
本発明の目的は、任意に変更される気体燃料の供給圧力に応じてリリーフ圧力を変更可能な気体燃料用圧力制御装置を提供することにある。
本発明は、燃料タンクに貯留される気体燃料の圧力を制御し噴射手段を介して内燃機関に気体燃料を供給する気体燃料供給システムに用いられる気体燃料用圧力制御装置であって、燃料タンクの気体燃料が流入する導入通路および噴射手段に供給される気体燃料が流出する導出通路を形成する弁ケースと、弁ケース内に設けられる調圧用弁座と、弁ケース内に往復移動可能に収容され調圧用弁座に当接または離間することにより導入通路と導出通路とを遮断または連通する調圧用弁体と、調圧用弁体と連結し導出通路と大気との気密を維持するように弁ケースに支持され導出通路の気体燃料の圧力が作用することにより弁ケースに対して変位する受圧体と、受圧体に対して大気側に設けられるリリーフ用弁座と、リリーフ用弁座とともに導出通路と連通する受圧空間を形成しリリーフ用弁座に当接または離間することにより受圧空間と大気とを遮断または連通するリリーフ用弁体と、リリーフ用弁体を介して受圧体を付勢する付勢手段と、リリーフ用弁体を介して受圧体を付勢する電磁付勢手段と、を備える。
本発明の気体燃料用圧力制御装置では、受圧空間の気体燃料の圧力を受けリリーフ用弁体が受圧体に対して変位することにより、導出通路の圧力を大気に開放することを特徴とする。
導出通路と大気との気密を維持する受圧体には、導出通路側から導出通路の気体燃料の圧力が作用するとともに大気側からリリーフ用弁体を介して付勢手段による第1付勢力および電磁付勢手段による第2付勢力が作用する。受圧体には調圧用弁体が連結しており、導出通路の気体燃料の圧力、すなわち気体燃料用圧力制御装置の供給圧力は、付勢手段による第1付勢力と電磁付勢手段による第2付勢力との合計および受圧体の受圧面積との関係により決定される。
一方、第1付勢力および第2付勢力が作用するリリーフ用弁体は、導出通路と連通する受圧空間を形成する。すなわち、受圧空間の気体燃料の圧力は、供給圧力と同じとなる。受圧空間の気体燃料の圧力が第1付勢力と第2付勢力との合計およびリリーフ用弁体の受圧面積との関係から算出される力より大きくなると、リリーフ用弁体がリリーフ用弁座から離間し、受圧空間を介して導出通路と大気とを連通する。これにより、導出通路の気体燃料の圧力を決定する第1付勢力と第2付勢力との合計の大きさに応じて、リリーフ用弁体がリリーフ用弁座から離間する圧力、すなわち気体燃料用圧力制御装置のリリーフ圧力が決定される。したがって、気体燃料用圧力制御装置では、任意に変更される供給圧力の大きさに応じてリリーフ圧力を変更することができる。
また、供給圧力の大きさに応じてリリーフ圧力が変更されるため、気体燃料用圧力制御装置の下流側に位置する供給管や気体燃料用インジェクタの耐圧を低くすることができる。これにより、気体燃料用圧力制御装置の製造コストを低減することができる。
また、供給圧力およびリリーフ圧力ともに付勢手段による第1付勢力および電磁付勢手段による第2付勢力から決定される。これにより、本発明の気体燃料用圧力制御装置は、受圧体の大気側に設けられるリリーフ用弁体およびリリーフ用弁座のみによってリリーフ機能を有することができる。したがって、部品点数を少なくすることができる。
また、導出通路と大気とは受圧体によって気密が維持されている。これにより、気体燃料用圧力制御装置における通常の圧力制御時に気体燃料が導出通路から直接大気に漏れ出すことを防止できる。
本発明の第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置を適用した気体燃料供給システムの概略構成を示す模式図である。 本発明の第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置の断面図である。 本発明の第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置におけるリリーフ用弁体に作用する力の作用方向を示す断面図である。 本発明の第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置における気体燃料の供給圧力とリリーフ圧力との関係を説明する特性図である。 本発明の第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置における指令電流と供給圧力との関係を説明する特性図である。 本発明の第2実施形態による気体燃料用圧力制御装置の断面図である。 本発明の第3実施形態による気体燃料用圧力制御装置の断面図である。
以下、本発明の複数の実施形態について図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
本発明の第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置1を図1〜5に基づいて説明する。
最初に、気体燃料用圧力制御装置1を適用する気体燃料供給システムの概略構成を図1に基づいて説明する。気体燃料供給システム10は、例えば、圧縮天然ガスを燃料とする車両に搭載される。気体燃料供給システム10は、ガス充填口11、燃料タンク13、「気体燃料用圧力制御装置」としての気体燃料用圧力制御装置1、「噴射手段」としての気体燃料用インジェクタ24、およびECU9等を備える。
外部からガス充填口11を通して供給される高圧の気体燃料は、供給管6を通って燃料タンク13に貯留される。ガス充填口11は、逆流防止機能を有しており、ガス充填口11から供給される気体燃料が外部に逆流しないようになっている。供給管6には、ガス充填弁12が設けられる。
燃料タンク13には、燃料タンク弁14が設けられている。燃料タンク弁14は、燃料タンク13からガス充填口11への逆流防止機能、規定量以上の気体燃料が接続管7を流れるとき燃料タンク13からの気体燃料の流れを遮断する過流防止機能、および燃料タンク13内の圧力上昇時に燃料タンク13内の圧力を外部に開放することで燃料タンク13の破裂を防ぐ加圧防止安全機能を有する。
燃料タンク弁14は、接続管7を介して気体燃料用圧力制御装置1に接続する。接続管7には、手動による接続管7の遮断が可能な元弁15、ECU9からの指令により接続管7の遮断が可能な主止弁16などが設けられている。
気体燃料用圧力制御装置1は、接続管7を通って供給される気体燃料の圧力を気体燃料用インジェクタ24が供給可能な圧力まで減圧する。例えば、気体燃料用圧力制御装置1は、燃料タンク13内の20MPaの気体燃料を気体燃料用インジェクタ24に供給可能な圧力である0.2〜0.65MPaまで減圧する。気体燃料用圧力制御装置1は、気体燃料用インジェクタ24に供給される気体燃料の圧力を所望の圧力範囲内で変更可能である。また、気体燃料用圧力制御装置1には、気体燃料用インジェクタ24側の気体燃料の圧力が所定の圧力以上となった場合、気体燃料を大気に開放するリリーフ機能を有する。なお、気体燃料用圧力制御装置1の詳細な構造は後述する。
気体燃料用圧力制御装置1で減圧された気体燃料は、オイルフィルタ23によってオイルが除去され、供給管8を通って気体燃料用インジェクタ24に供給される。気体燃料用インジェクタ24は、電気的に接続するECU9の指示に応じて吸気管25内に気体燃料を噴射する。気体燃料用インジェクタ24には、図示しない温度センサおよび圧力センサが設けられる。温度センサおよび圧力センサが検出する気体燃料の温度および圧力に関する情報は、ECU9に出力される。ECU9は、入力される気体燃料に関する情報や車両の走行に関する情報を基づいて気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力を決定し、気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力を変更可能な電磁駆動部40に出力する。
吸気管25内に噴射される気体燃料は、大気から導入される空気と混合され、吸気管25が接続する「内燃機関」としてのエンジン26の吸気ポートからシリンダ261内に導入される。エンジン26では、ピストン262の上昇による気体燃料および空気の混合気体の圧縮および爆発により回転トルクが発生する。
このようにして、気体燃料供給システム10は、高圧の気体燃料を気体燃料用圧力制御装置1により気体燃料用インジェクタ24に供給可能な低圧に減圧して気体燃料用インジェクタ24よりエンジン26に供給する。
本実施形態では、便宜上、気体燃料の圧力の大きさを「高圧」、および「低圧」と呼ぶ。「高圧」とは、燃料タンク13内に充填されている気体燃料の圧力であって、例えば20MPaの圧力を指す。また、「低圧」とは、気体燃料用圧力制御装置1より気体燃料用インジェクタ24に供給される気体燃料用インジェクタ24に供給可能な気体燃料の圧力であって、例えば0.2〜0.65MPaの圧力を指す。
次に、気体燃料用圧力制御装置1の詳細構造について図2に基づいて説明する。なお、図2、3中の実線矢印Lは、液体燃料が流れる方向を示す。
気体燃料用圧力制御装置1は、いわゆるポペット型バルブであって、第1弁ケース31、第2弁ケース32、調圧用弁体33、ダイアフラム361、リリーフ用弁体37、リリーフ用弁座38、第2スプリング39、および電磁駆動部40などを備える。このうち、調圧用弁体33、ダイアフラム361、リリーフ用弁体37、リリーフ用弁座38、および第2スプリング39は、第1弁ケース31および第2弁ケース32内に収容される。第1弁ケース31および第2弁ケース32は、特許請求の範囲に記載の「弁ケース」に相当する。
第1弁ケース31は、略円柱状の金属から形成される。第1弁ケース31は、円柱部311およびフランジ部312から構成される。円柱部311およびフランジ部312は一体に形成される。
円柱部311の略中央には、調圧用弁体33を往復移動可能に収容する高圧室34が形成される。高圧室34は、第1連通孔313を介してフランジ部312に形成される低圧室35と連通するとともに、円柱部311に形成される連通路314を介して低圧室35と連通する。円柱部311の径方向外側の側部には導入通路315が形成される。導入通路315は、円柱部311の軸に略垂直な方向から高圧室34に連通し、燃料タンク13が供給する高圧の気体燃料を高圧室34に導入する。
フランジ部312は、円柱部311の一方の端部に接続し、外径が円柱部311の外径より大きくなるように形成されている。フランジ部312には凹部が形成される。当該凹部は、ダイアフラム361および連結部材362とともに低圧室35を形成する。フランジ部312の径方向外側には低圧室35と連通する導出通路316が形成される。導出通路316は、第1弁ケース31の中心軸に対して導入通路315とは反対側に形成され、低圧室35の気体燃料を供給管8を介して気体燃料用インジェクタ24に供給する。
第2弁ケース32は、有底筒状の金属から形成される。第2弁ケース32は、一体に形成される筒部321およびフランジ部322から構成される。第2弁ケース32は、フランジ部322を第1弁ケース31のフランジ部312に接続するように設けられる。
筒部321は、有底筒状をなし、径方向外側の側壁に気体燃料用圧力制御装置1の外部と筒部321の内部とを連通する連通路323が形成される。底部には、電磁駆動部40のニードル42が挿通される開口324が形成される。
フランジ部322は、筒部321の開口側に接続され、筒部321の外径より大きい外径を有している。フランジ部322と第1弁ケース31のフランジ部312との間にはダイアフラム361の端部が挟まれている。
調圧用弁体33は、第1弁ケース31の軸方向に対して平行に設けられており、第2弁ケース32側から第1シャフト部331、主弁部332、および第2シャフト部333から構成される。
第1シャフト部331は、円柱形状をなし、第1連通孔313に挿通されている。第1シャフト部331の第2弁ケース32側の端部は連結部材362に連結し、もう一方の端部は主弁部332の第2弁ケース32側の端部に接続する。
主弁部332は、最大の外径が第1シャフト部331および第2シャフト部333より大きくなるように形成されている。主弁部332の第2弁ケース32側の端部は、円錐台形状をなしており、外径が最も小さくなる箇所で第1シャフト部331と接続する。主弁部332が第2弁ケース32側に移動するとき、主弁部332の円錐面334は第1連通孔313の高圧室34側を形成する縁部317に当接する。縁部317は、特許請求の範囲に記載の「調圧用弁座」に相当する。
主弁部332の第2弁ケース32側とは反対側の端部は円柱状をなしており、第2シャフト部333と接続する。主弁部332の第2シャフト部333と接続する端面には、段差面337が形成される。段差面337には、第1スプリング335の一端が当接している。第1スプリング335の他端は、図2に示すように高圧室34を形成する第1弁ケース31の内壁に当接している。第1スプリング335は、調圧用弁体33を第2弁ケース32側に付勢する。
第2シャフト部333は、円柱形状をなしている。第2シャフト部333の断面積の大きさは、主弁部332と縁部317とが当接する部分の径内方向の面積と同じ大きさになるように形成されている。これにより、低圧室35の気体燃料が調圧用弁体33に作用する図2の紙面上方向の力の大きさと、連通路314の気体燃料が調圧用弁体33に作用する図2の紙面下方向の力の大きさとを同じにする。第2シャフト部333の径方向外側の外壁は、連通路314の内壁に設けられる環状のシール部材336に当接する。シール部材336は、連通路314と高圧室34との気密を維持する。
ダイアフラム361は、環状のゴム部材であって、外周側の端部を第1弁ケース31のフランジ部312と第2弁ケース32のフランジ部322と間に挟まれることで支持される。ダイアフラム361の内周側の端部には、連結部材362が接続する。
連結部材362は、円板形状をなしており、第1弁ケース31側に第1シャフト部331が連結する。連結部材362の下部は、ダイアフラム361に接続する。これにより、ダイアフラム361および連結部材362が低圧室35の気体燃料の圧力の大きさによって第1弁ケース31に対して変位し、連結部材362に連結する調圧用弁体33が第1弁ケース31に対して変位する。連結部材362には、低圧室35と連通する第2連通孔363が形成されている。以下、ダイアフラム361と連結部材362とを組み合わせた部材を受圧体36と呼ぶ。
リリーフ用弁体37は、受圧体36に対して低圧室35側とは反対側に設けられる凹状の金属部材である。リリーフ用弁体37の凹部371は、第2連通孔363を介して低圧室35と連通する受圧空間372を形成する内壁となる。リリーフ用弁体37の縁部373にはシール部材374が設けられ、リリーフ用弁体37がリリーフ用弁座38に当接するとき、受圧空間372と第2弁ケース32の内部との気密を維持する。
リリーフ用弁座38は、ダイアフラム361に対して低圧室35側とは反対側に設けられ、ダイアフラム361および連結部材362に固定されている。すなわち、リリーフ用弁座38は、受圧体36とともに第1弁ケース31に対して変位する。リリーフ用弁座38に形成される第3連通孔381は、受圧空間372と第2連通孔363とを連通する。
第2スプリング39は、一端をリリーフ用弁体37の縁部373にダイアフラム361とは反対側から当接する。また、他端は第2弁ケース32内に設けられるスプリングホルダ391に当接する。第2スプリング39は、リリーフ用弁体37を介してダイアフラム361および連結部材362を第1弁ケース31側に付勢する。第2スプリング39は、特許請求の範囲に記載の「付勢手段」に相当する。
スプリングホルダ391は、凹状の金属部材から形成されている。スプリングホルダ391は、第2弁ケース32の内部に設けられている。第2弁ケース32の筒部321の内壁にはねじ溝325が形成されており、スプリングホルダ391の外壁に形成されているねじ溝と係合する。スプリングホルダ391は、当該ねじ溝どうしの係合を利用して第2弁ケース32に対する位置を変更する。これにより、スプリングホルダ391に当接する第2スプリング39のセット長が変更され、第2スプリング39の付勢力を変更することができる。スプリングホルダ391は、特許請求の範囲に記載の「付勢力調整手段」に相当する。
電磁駆動部40は、リニアソレノイドであり、ハウジング41、ニードル42、およびコイル43などから構成される。電磁駆動部40は、ニードル42を気体燃料用圧力制御装置1の軸方向に移動させることにより、気体燃料用圧力制御装置1が開弁可能な圧力を変更する。電磁駆動部40は、特許請求の範囲に記載の「電磁付勢手段」に相当する。
ハウジング41は、第2弁ケース32の第1弁ケース31と接続する側とは反対側に接続する。ハウジング41は、ニードル42の一部、およびコイル43を収容する。
ニードル42は、第2弁ケース32の開口324に挿通される円柱状の金属部材である。ニードル42は、電磁駆動部40および第2弁ケース32の内部を往復移動可能に収納されている。ニードル42の第1弁ケース31側の一方の端部は、リリーフ用弁体37の凹部371に当接する。他方の端部は、ハウジング41内に位置する。
コイル43は、ニードル42の径外方向に設けられる。コイル43には、ECU9から指令電流が供給される。コイル43に指令電流が供給されると、コイル43の周辺に指令電流に応じた磁束が発生する。これにより、ハウジング41とニードル42との間に磁気吸引力が発生する。発生する電磁吸引力により、ニードル42はリリーフ用弁体37を介してダイアフラム361および連結部材362を第1弁ケース31側に付勢する。
次に、気体燃料用圧力制御装置1の作用について図2〜5に基づいて説明する。
接続管7を通る燃料タンク13内の気体燃料は、導入通路315を介して高圧室34に流入する。高圧室34に流入する高圧の気体燃料は、調圧用弁体33と第1弁ケース31の縁部317との離間により供給圧力まで減圧され、低圧室35に移動する。
図3に示すように、受圧体36の有効直径をD1(m)、第2スプリング39がリリーフ用弁体37に作用する第1付勢力をFsp(N)、電磁駆動部40がニードル42を介してリリーフ用弁体37に作用する第2付勢力をFsol(N)、とすると、供給圧力Pout(Pa)は以下の式1で表される。
Pout=(Fsp+Fsol)/[π×(D1/2)2] ・・・式1
ここで、第1付勢力Fspは減圧制御中では不変であるが、第2付勢力Fslはコイル43を流れる指令電流の大きさによって変更可能である。したがって。気体燃料用圧力制御装置1では、第2付勢力Fsolを変更することにより、供給圧力Poutを変更可能である。なお、第1付勢力Fspおよび第2付勢力Fsolは、リリーフ用弁体37、連結部材362を介して調圧用弁体33に作用する。式1に含まれる[π×(D1/2)2]は特許請求の範囲に記載の「第2受圧面積」に相当する。
図5にECU9が電磁駆動部40に出力する指令電流の大きさと気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力との関係を示す。指令電流が0のとき、電磁駆動部40ではニードル42に対する電磁吸引力が発生しないため、調圧用弁体33には第2スプリング39の第1付勢力Fspのみが付加される。このとき、気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力Poutは、式1より第2スプリング39の第1付勢力Fspを受圧体36の有効面積(π×(D1/2)2)で割った値となる。このときの供給圧力Poutは、例えば図5に示すように、0.2MPaである。
電磁駆動部40に出力される指令電流が0より大きくなると、気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力Poutは大きくなる。このとき、気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力Poutは、第2スプリング39の第1付勢力Fspに電磁駆動部40が発生する第2付勢力Fsolを加えた値を受圧体36の有効面積(π×(D1/2)2)で割った値となる。図5に示すように、最大電流E1をコイル43に通電する場合、気体燃料用圧力制御装置1の供給圧力Poutは、例えば、最大で0.65MPaである。このように、気体燃料用圧力制御装置1は、電磁駆動部40に出力される指令電流の大きさによって気体燃料用インジェクタ24に排出する気体燃料の圧力を変更する。
一方、気体燃料用圧力制御装置1の不具合などにより、調圧用弁体33が縁部317から離間したままとなるとき、低圧室35の圧力は高圧室34からの気体燃料の流入により高くなる。この場合、低圧室35と連通する受圧空間372の圧力も上昇する。受圧空間372の圧力がリリーフ圧力Prel(Pa)以上となる場合、リリーフ用弁体37がリリーフ用弁座38から離間し、受圧空間372および低圧室35の気体燃料は第2弁ケース32の内部および連通路323を介して大気に放出される。
図3に示すように、リリーフ用弁体37が受圧空間372の気体燃料の圧力を受ける面の直径をD2(m)とすると、リリーフ圧力Prel(Pa)は以下の式2で表される。
Prel=(Fsp+Fsol)/[π×(D2/2)2] ・・・式2
式2に含まれる[π×(D2/2)2]は特許請求の範囲に記載の「第1受圧面積」に相当する。
第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置1では、上述したように電磁駆動部40による第2付勢力の変更により供給圧力Poutを変更する。一方、気体燃料用圧力制御装置1では、受圧空間372の圧力がリリーフ圧力Prel以上になると、リリーフ用弁体37がリリーフ用弁座38から離間し、高圧の気体燃料を大気に開放する。このとき、リリーフ圧力Prelは、変更可能な供給圧力Poutに対して常に大きな値となるように変更することができる。
ここで、図4に第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置1における供給圧力とリリーフ圧力との関係を説明する特性図を示す。図4には、比較例の気体燃料用圧力制御装置における供給圧力とリリーフ圧力との関係も示す。比較例の気体燃料用圧力制御装置は、供給圧力が固定されており、一定である。また、リリーフ機能を果たすリリーフ弁は圧力制御弁とは別異に設けられている。すなわち、供給圧力を制御する圧力制御用スプリングとリリーフ圧力を決定するリリーフ用スプリングとは別異に設けられている。
比較例の気体燃料用圧力制御装置では、圧力制御用スプリングとリリーフ用スプリングとが別異に設けられているため、それぞれのスプリングにおけるばらつきを考慮してリリーフ圧力が設定される。すなわち、図4の紙面右側に示すように、供給圧力範囲PCoutは、圧力制御用スプリングのばらつきを考慮し実線白抜き矢印の範囲で示されるが、この圧力範囲内で圧力を任意に変更できない。これに対して、点線白抜き矢印で示されるリリーフ圧力範囲PCrelにもリリーフ用スプリングのばらつきを考慮するため、リリーフ圧力範囲PCrelは、当該供給圧力範囲PCoutの範囲外であって供給圧力範囲PCoutの最高圧力より高い圧力範囲に設定される。これにより、比較例の気体燃料用圧力制御装置では供給圧力がPout3である場合、リリーフ圧力Prel3は、圧力制御用スプリングおよびリリーフ用スプリングそれぞれのばらつきを考慮した高圧となり、供給圧力とリリーフ圧力との差が大きくなるだけでなく、リリーフ圧力が比較的高圧になる。
一方、第1実施形態による気体燃料用圧力制御装置1では、式1および式2に示したように、供給圧力Poutおよびリリーフ圧力Prelのいずれも第1付勢力Fspおよび第2付勢力Fsolにより決定される。具体的には、供給圧力Poutとリリーフ圧力Prelとの関係を式1および式2から以下の式3が導かれる。
Prel=Pout×(D1/D2)2 ・・・式3
式3より、供給圧力Poutとリリーフ圧力Prelとの関係は、受圧体36の有効直径D1と、リリーフ用弁体37が受圧空間372の気体燃料の圧力を受ける面の直径D2との関係から導出することができる。有効直径D1は、直径D2より大きいため、リリーフ圧力Prelは、常に供給圧力Poutより大きい値となる。
気体燃料用圧力制御装置1における供給圧力Poutとリリーフ圧力Prelとの関係を図4で具体的に示す。供給圧力が最低供給圧力範囲PLoutの圧力Pout1である場合、リリーフ圧力Prel1は、Pout1×(D2/D1)2となる。供給圧力が最低供給圧力範囲PLout内の異なる圧力であっても、リリーフ圧力は、当該異なる圧力の(D2/D1)2倍の圧力となり、最低リリーフ圧力範囲はPLrelで示す範囲となる。また、供給圧力が最高供給圧力範囲PHoutの圧力Pout2である場合、リリーフ圧力Prel2は、Pout2×(D2/D1)2となる。供給圧力が最高供給圧力範囲PHout内の異なる圧力であっても、リリーフ圧力は、当該異なる圧力の(D2/D1)2倍の圧力となり、最高リリーフ圧力範囲はPHrelで示す範囲となる。このように、気体燃料用圧力制御装置1では、供給圧力の変更に応じてリリーフ圧力を変更することができる。
また、供給圧力Poutとリリーフ圧力Prelとの関係は、式3に示したように有効直径D1と直径D2との関係から導出することができることから、供給圧力Poutとリリーフ圧力Prelとの関係では、第2スプリング39のばらつきは影響しない。これにより、リリーフ圧力Prelは、常に供給圧力Poutに対して(D2/D1)2倍の圧力となり、比較例の気体燃料用圧力制御装置のように供給圧力とリリーフ圧力との差が大きくなることがなくなる。特に供給圧力Poutが高圧である場合、低圧室35の気体燃料の圧力が当該供給圧力Poutより大きくなると、リリーフ機能が作動し気体燃料を大気に開放する。したがって、気体燃料用圧力制御装置1より下流側に位置する供給管8や気体燃料用インジェクタ24などの耐圧を低くすることができ、製造コストを低減することができる。
また、リリーフ圧力Prelは供給圧力Poutを設定する第2スプリング39および電磁駆動部40によって決定される。すなわち、供給圧力Poutとリリーフ圧力Prelとは同じ付勢力によって決定される。これにより、第2スプリング39の第1付勢力Fspおよび電磁駆動部40が発生する第2付勢力Fsolが作用するリリーフ用弁体37、およびリリーフ用弁座38のみによりリリーフ機能を果たすことができる。したがって、部品点数を少なくすることができる。
また、通常の圧力制御時、低圧室35と大気とは受圧体36によってシールされているため、気体燃料用圧力制御装置1の作動中に気体燃料が低圧室35から直接大気に漏れ出すことを防止できる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態による気体燃料用圧力制御装置を図6に基づいて説明する。第2実施形態は、第1実施形態と異なり、リリーフ用弁体およびリリーフ用弁座の形状が異なる。なお、第1実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図6中の実線矢印Lは、液体燃料が流れる方向を示す。
第2実施形態による気体燃料用圧力制御装置2のリリーフ用弁体57は、略円柱状の金属部材である。リリーフ用弁体57は、ガイド部571、中径部572、大径部573、およびニードル当接部574が一体となって形成される。
ガイド部571は、後述するリリーフ用弁座58の内部に挿入される。
中径部572は、ガイド部571より大きな外径を有する。中径部572の径方向外側には、リリーフ用弁座58の内壁と当接し受圧空間582と第2弁ケース32の内部との気密を維持するシール部材575が設けられる。
大径部573は、中径部572より大きな外径を有する。「縁部」としての大径部573と大径部573の外径より小さい外径を有するニードル当接部574との間には段差面576が形成される。段差面576には第2スプリング39の一端が当接する。ニードル当接部574には、ニードル42の一端が当接する。
リリーフ用弁座58は、凹状の金属部材である。リリーフ用弁座58は、底部583、第1筒部584、第2筒部585が一体となって形成される。
底部583は、ダイアフラム361および連結部材362に接続する。底部583には連結部材362の第2連通孔363に連通する第3連通孔581が形成されている。底部583の両端には電磁駆動部40の方向に延びる第1筒部584が接続する。
第1筒部584は、底部583、リリーフ用弁体57のガイド部571とともに受圧空間582を形成する。
第2筒部585は、内径が第1筒部584より大きくなるように形成される。第1筒部584と第2筒部585とが接続する箇所には段差面586が形成される。段差面586は、中径部572の第1弁ケース31側の端面が当接可能である。第2筒部585は、特許請求の範囲に記載の「リリーフ用弁座の筒部」に相当する。
第2実施形態による気体燃料用圧力制御装置2では、受圧空間582が低圧室35と連通しており、低圧室35の気体燃料の圧力がリリーフ圧力Prel(N)以上となるとき、リリーフ用弁体57がリリーフ用弁座58から離間し、受圧空間582および低圧室35の気体燃料は第2弁ケース32の内部および連通路323を介して大気に放出される。リリーフ用弁体57には、第2スプリング39の第1付勢力Fspおよび電磁駆動部40が発生する第2付勢力Fsolが作用する。すなわち、第1付勢力Fspおよび第2付勢力Fsolは、リリーフ用弁体57を介して受圧体36および調圧用弁体33に作用する。これにより、第2実施形態による気体燃料用圧力制御装置2は、第1実施形態と同じ効果を奏する。
(第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態による気体燃料用圧力制御装置を図7に基づいて説明する。第3実施形態は、第1実施形態と異なり、圧力制御を行う弁が2つ設けられる点が異なる。なお、第1実施形態と実質的に同一の部位には同一の符号を付し、説明を省略する。また、図7中の実線矢印Lは、液体燃料が流れる方向を示す。
第3実施形態による気体燃料用圧力制御装置3は、減圧弁4を備える。減圧弁4は、いわゆるポペット型バルブであって、第3弁ケース60、減圧弁体63、ダイアフラム661、および第4スプリング69などを備える。減圧弁体63、ダイアフラム661、および第4スプリング69は、第1弁ケース31および第3弁ケース60内に収容される。
第1弁ケース31は、円柱部311、フランジ部312の他に減圧弁部613を備える。
減圧弁部613は、円柱部311の径方向外側に接続する。減圧弁部613の第3弁ケース60側の端部には凹部が形成され、後述するダイアフラム661および連結部材662とともに第2減圧室65を形成する。減圧弁部613の略中央には、減圧弁体63を往復移動可能に収容する第1減圧室64が形成される。第1減圧室64は、連通孔611を介して第2減圧室65と連通するとともに、連通路612を介して第2減圧室65と連通する。減圧弁部613には接続管7を介して燃料タンク13と連通する減圧弁用導入通路614が形成される。減圧弁部613が円柱部311と接続する部位には、連通路615が形成される。連通路615は、第2減圧室65と高圧室34とを連通する。減圧弁部613の凹部側の端部には第3弁ケース60が接続する。
第3弁ケース60は、有底筒状の金属から形成される。第3弁ケース60は、筒部601、およびフランジ部602から構成される。筒部601とフランジ部602とは一体に形成される。第3弁ケース60は、フランジ部602を減圧弁部613の凹部が形成されている端部に接続するように設けられる。
筒部601は、有底筒状をなし、径方向外側の側壁に気体燃料用圧力制御装置3の外部と筒部601の内部とを連通する連通路603が形成される。
減圧弁体63は、調圧用弁体33の移動方向に略平行に移動可能なように設けられている。減圧弁体63は、第3弁ケース60側から、第1シャフト部631、減圧弁部632、および第2シャフト部633から構成される。
第1シャフト部631は、円柱形状をなす。第1シャフト部631の一方の端部は連結部材662に連結し、他方の端部は減圧弁部632の第3弁ケース60側に接続する。第1シャフト部631は、連通孔611に挿通されている。
減圧弁部632は、最大の外径が第1シャフト部631および第2シャフト部633より大きくなるように形成されている。減圧弁部632の第3弁ケース60側の端部は、円錐台形状をなしており、外径が最も小さくなる箇所で第1シャフト部631と接続する。減圧弁部632が第3弁ケース60側に移動するとき、減圧弁部632の円錐面634は連通孔611の第1減圧室64側を形成する縁部616に当接する。
減圧弁部632の第3弁ケース60側とは反対側の端部は円柱状をなしており、第2シャフト部633と接続する。減圧弁部632の第2シャフト部633と接続する端面には第3スプリング635の一端が当接している。第3スプリング635の他端は、第1減圧室64を形成する第1弁ケース31の内壁に当接している。第3スプリング635は、減圧弁体63を第3弁ケース60側に付勢する。
第2シャフト部633は、円柱形状をなしている。第2シャフト部633の断面積の大きさは、減圧弁部632と連通孔611を形成する縁部616とが当接する部分の径内方向の面積と同じ大きさになるように形成されている。これにより、第2減圧室65の気体燃料が減圧弁体63に作用する図7の紙面上方向の力の大きさと、連通路612の気体燃料が減圧弁体63に作用する図7の紙面下方向の力の大きさとを同じにする。第2シャフト部633の径方向外側の外壁は、連通路612の内壁に設けられる環状のシール部材636に当接する。シール部材636は、連通路612と第1減圧室64との気密を維持する。
ダイアフラム661は、環状のゴム部材であって、外周側の端部を第1弁ケース31と第3弁ケース60のフランジ部602との間に挟まれることで支持される。また、ダイアフラム661の内周側の端部には、連結部材662が接続する。
連結部材662は、円板形状をなしており、第1弁ケース31側に第1シャフト部631が連結する。連結部材662の下部は、ダイアフラム661に接続する。これにより、ダイアフラム661および連結部材662が第2減圧室65の気体燃料の圧力の大きさによって第1弁ケース31に対して変位し、これに合わせて減圧弁体63が第1弁ケース31に対して変位する。
第4スプリング69は、一端を連結部材662の縁部に当接する。また、他端は第3弁ケース60の内壁に当接する。第4スプリング69は、ダイアフラム661および連結部材662を第1弁ケース31側に付勢する。
第3実施形態による気体燃料用圧力制御装置3では、減圧弁4により燃料タンク13内の気体燃料の圧力を「所定の圧力」、例えば燃料タンク13内の圧力である20Mpaより低く、かつ気体燃料用インジェクタ24に供給可能な最高圧力である0.65Mpaより高い圧力に一旦減圧する。減圧弁4によって減圧された気体燃料は、連通路615を通って高圧室34に流入する。これにより、気体燃料用圧力制御装置3では、減圧弁4の下流での圧力制御において高圧室34と低圧室35との圧力差を小さくすることができる。したがって、電磁駆動部40や第2スプリング39を小型にすることができるとともに、電磁駆動部40での消費電力を低減することができる。
(他の実施形態)
(ア)上述の実施形態では、気体燃料用圧力制御装置は、車両に搭載される気体燃料供給システムに適用されるとした。しかしながら、気体燃料用圧力制御装置が適用されるシステムはこれに限定されない。気体燃料を燃料とする内燃機関を搭載するものであればよい。
(イ)上述の実施形態では、図5に示すように指令電流が大きくなると、気体燃料圧力制御装置が排出する気体燃料の圧力が大きくなるとした。しかしながら、指令電流と気体燃料圧力制御装置が排出する気体燃料の圧力との関係はこれに限定されない。指令電流が大きくなると、気体燃料圧力制御装置が排出する気体燃料の圧力が小さくなるとしてもよい。
(ウ)上述の第1実施形態では、調圧用弁体の第2シャフト部の断面積は、主弁部と縁部とが当接する部分の径内方向の面積と同じであるとした。また、上述の第3実施形態では減圧弁体の第2シャフト部の断面積は、減圧弁部と縁部とが当接する部分の径内方向の面積と同じであるとした。しかしながら、第2シャフト部の断面積と、主弁部と縁部とが当接する部分の径内方向の面積との関係、または、第2シャフト部の断面積と、減圧弁部と縁部とが当接する部分の径内方向の面積との関係はこれに限定されない。
(エ)上述の実施形態では、電磁付勢手段は、リニアソレノイドであるとした。しかしながら、電磁付勢手段はこれに限定されない。第2スプリングと独立してリリーフ用弁体に作用する付勢力を電磁的に調整可能な電磁付勢手段であればよい。
(オ)上述の実施形態では、コイルに流れる指令電流の最低値を0であるとした。しかしながら、指令電流の最低値はこれに限定されない。
以上、本発明はこのような実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の形態で実施可能である。
1、2、3 ・・・気体燃料用圧力制御装置、
31 ・・・第1弁ケース(弁ケース)、
315 ・・・導入通路、
316 ・・・導出通路、
317 ・・・縁部(調圧用弁座)、
32 ・・・第2弁ケース(弁ケース)、
33 ・・・調圧用弁体、
36 ・・・受圧体、
363 ・・・第2連通孔(連通孔)
37、57 ・・・リリーフ用弁体、
372 ・・・受圧空間、
38、58 ・・・リリーフ用弁座、
39 ・・・第2スプリング(付勢手段)、
40 ・・・電磁駆動部(電磁付勢手段)。

Claims (11)

  1. 燃料タンク(13)に貯留される気体燃料の圧力を制御し噴射手段(24)を介して内燃機関(26)に気体燃料を供給する気体燃料供給システム(10)に用いられる気体燃料用圧力制御装置(1、2、3)であって、
    前記燃料タンクの気体燃料が流入する導入通路(315)、および前記噴射手段に供給される気体燃料が流出する導出通路(316)を形成する弁ケース(31、32)と、
    前記弁ケース内に設けられる調圧用弁座(317)と、
    前記弁ケース内に往復移動可能に収容され、前記調圧用弁座に当接または離間することにより前記導入通路と前記導出通路とを遮断または連通する調圧用弁体(33)と、
    前記調圧用弁体と連結し、前記導出通路と大気との気密を維持するように前記弁ケースに支持され、前記導出通路の気体燃料の圧力が作用することにより前記弁ケースに対して変位する受圧体(36)と、
    前記受圧体に対して大気側に設けられるリリーフ用弁座(38、58)と、
    前記リリーフ用弁座とともに前記導出通路と連通する受圧空間(372)を形成し、前記リリーフ用弁座に当接または離間することにより前記受圧空間と大気とを遮断または連通するリリーフ用弁体(37、57)と、
    前記リリーフ用弁体を介して、前記導入通路と前記導出通路とを連通する方向に前記調圧用弁体が移動するように前記受圧体を付勢する付勢手段(39)と、
    前記リリーフ用弁体を介して前記受圧体を付勢する電磁付勢手段(40)と、
    を備え、
    前記受圧空間の気体燃料の圧力を受け前記リリーフ用弁体が前記受圧体に対して変位することにより、前記導出通路の圧力が大気に開放されることを特徴とする気体燃料用圧力制御装置。
  2. 前記リリーフ用弁体は、前記受圧空間の気体燃料の圧力が作用する第1受圧面積が、前記導出通路の気体燃料の圧力が作用する前記受圧体の第2受圧面積よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  3. 前記受圧体には前記導出通路と前記受圧空間とを連通する連通孔が形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  4. 前記リリーフ用弁体(37)は凹状をなし、
    前記リリーフ用弁体の縁部(373)が前記リリーフ用弁座(38)と当接することにより前記受圧空間と大気との気密を維持することを特徴とする請求項1または2に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  5. 前記リリーフ用弁体は、前記縁部に前記付勢手段の第1付勢力が作用することを特徴とする請求項4に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  6. 前記リリーフ用弁座(58)は凹状をなし、
    前記リリーフ用弁座の筒部(585)が前記リリーフ用弁体(57)と当接することにより前記受圧空間と大気との気密を維持することを特徴とする請求項1または2に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  7. 前記付勢手段の第1付勢力を調整可能な付勢力調整手段(391)を備えることを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  8. 前記付勢力調整手段は、前記電磁付勢手段が前記リリーフ用弁体に作用する第2付勢力とは独立して前記第1付勢力を調整することを特徴とする請求項7に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  9. 前記電磁付勢手段は、リニアソレノイドであることを特徴とする請求項1から8のいずれか一項に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  10. 前記燃料タンクと前記導入通路との間に気体燃料の圧力を所定圧力まで減圧する減圧手段(4)を備え、
    前記減圧手段が流出する気体燃料は前記導入通路に導入されることを特徴とする請求項1から9のいずれか一項に記載の気体燃料用圧力制御装置。
  11. 前記減圧手段が流出する気体燃料の圧力は、前記付勢手段、前記電磁付勢手段、前記調圧用弁体、および前記受圧体によって制御される圧力範囲より高いことを特徴とする請求項10に記載の気体燃料用圧力制御装置。
JP2012185333A 2012-08-24 2012-08-24 気体燃料用圧力制御装置 Expired - Fee Related JP5850256B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012185333A JP5850256B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 気体燃料用圧力制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012185333A JP5850256B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 気体燃料用圧力制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2014044505A JP2014044505A (ja) 2014-03-13
JP5850256B2 true JP5850256B2 (ja) 2016-02-03

Family

ID=50395740

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012185333A Expired - Fee Related JP5850256B2 (ja) 2012-08-24 2012-08-24 気体燃料用圧力制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5850256B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110630408B (zh) * 2019-11-22 2020-04-17 潍柴动力股份有限公司 稳压器、燃气发动机系统及燃气压力控制方法
KR20230173296A (ko) * 2022-06-17 2023-12-27 주식회사 쓰리엔텍 자동차 등 내연기관의 연료공급압력 및 연료분무화 자동조절장치

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58102882A (ja) * 1981-12-11 1983-06-18 Hitachi Ltd ガス比例制御弁
JPH01314313A (ja) * 1988-06-14 1989-12-19 Ntc Kogyo Kk 逃し弁付き減圧弁
JP2720290B2 (ja) * 1994-03-28 1998-03-04 エヌテーシー工業株式会社 主として給湯機に用いる減圧弁
JP2937849B2 (ja) * 1996-02-19 1999-08-23 シーケーディ株式会社 比例制御弁
JP3949348B2 (ja) * 2000-04-20 2007-07-25 本田技研工業株式会社 ガス燃料供給装置
JP2002055720A (ja) * 2000-08-14 2002-02-20 Katakura Industries Co Ltd 減圧弁

Also Published As

Publication number Publication date
JP2014044505A (ja) 2014-03-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9206876B2 (en) Damping force control type shock absorber
US9810281B2 (en) Damping force control type shock absorber
JP2013204441A (ja) 気体燃料用圧力制御装置
JP5049296B2 (ja) ドームロード型圧力調整器
US7334770B2 (en) Solenoid isolation valve
KR20130052615A (ko) 가스용 조압 밸브
JP5966094B2 (ja) ソレノイドバルブ
JP2014105753A (ja) 高圧流体用電磁弁装置
JP6561158B2 (ja) 電磁弁、この電磁弁を吸入弁機構として備えた高圧燃料供給ポンプ
WO2015163245A1 (ja) 高圧燃料供給ポンプ
RU2559865C2 (ru) Регулятор давления для подачи топлива и система подачи топлива, содержащая регулирующий блок, состоящий из таких регуляторов давления
CN103003606A (zh) 气体用调压阀
US20180163889A1 (en) Valve, in particular proportional pressure regulating valve
JP5850256B2 (ja) 気体燃料用圧力制御装置
JP5713210B2 (ja) 気体燃料用圧力制御弁
EP3140537A2 (en) Pressure regulator
JP5892052B2 (ja) 高圧流体用圧力制御弁、および圧縮天然ガス用圧力制御弁
JP2014214804A (ja) 過流防止機能付き弁装置
JPWO2018003435A1 (ja) 高圧燃料供給ポンプ
JP2005140071A (ja) 圧電素子駆動による3方向切替弁およびその3方向切替弁を用いた燃料噴射弁
JP2012073886A (ja) レギュレータ
JP5846448B2 (ja) 気体燃料用圧力制御装置
JP6572241B2 (ja) バルブ機構、及びこれを備えた高圧燃料供給ポンプ
JP2014169782A (ja) 高圧流体用弁装置
JP6270649B2 (ja) 流量調整弁及び圧力調整装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20141128

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151105

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151118

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5850256

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees