JP5850207B2 - 薬液収納容器、薬液用ノズル、液体の充てん方法および液体の排出方法 - Google Patents

薬液収納容器、薬液用ノズル、液体の充てん方法および液体の排出方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えばリチウムイオン電池用電解液のような薬液を収納するための薬液収納容器、薬液用ノズル、液体の充てん方法および液体の排出方法に関する。
従来より例えばリチウムイオン電池用電解液のような薬液は、キャニスタ缶(金属缶)内に収納され、この薬液を収納した金属缶が搬送される。そして必要に応じて金属缶内部から薬液が取出され、使用される。
薬液が取出された金属缶はその後内部が洗浄され、次回再び薬液を収納して搬送される。
ところでリチウム電池用電解液は、その取扱いを慎重に行う必要があり、一度リチウム電池用電解液を収納した金属缶の洗浄にあたっても、高精度に洗浄する必要があり、金属缶の洗浄コストが高価となっている。
例えばキャニスタ―缶の洗浄に関しては内容物の除去に加え、洗浄後の残渣がなきように工程を組みあげる必要がある(特許文献1)。
特開平10−436
上述のようにリチウム電池用電解液等の薬液を金属缶内に収納した場合、薬液を取出す毎に金属缶内を洗浄する必要があり、この洗浄コストが高価となっている。
他方、金属缶内に薬液収納袋を配置し、金属缶と薬液収納袋を貫通して薬液用ノズルを設けるとともに、薬液用ノズルを介して薬液収納袋内の薬液を外方へ排出する薬液収納容器も開発されている。この場合、金属缶と薬液収納袋との間の空間に窒素ガス(Nガス)供給用ノズルからNガスを加圧ガスとして供給し、この加圧ガスによって薬液収納袋内の薬液を外方へ排出させる。また薬液用ノズルおよびNガス供給用ノズルは、薬液収納袋に設けられた注出部材と金属缶により保持されている。
このように金属缶内に薬液収納袋を配置してなる薬液収納容器が開発され、この場合、薬液用ノズルを介して薬液収納袋内の薬液を外方へ排出している。一般に, 薬液収納袋は合成樹脂製となっているため、使用中に薬液用ノズルの下端により薬液収納袋が破損する恐れがある。
また、液体注出の際に可撓性の薬液収納袋が萎み、薬液用ノズルの下端に設けられた開口部を閉塞してしまい、内部の薬液を十分に注出できない不具合が発生する場合がある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、使用中に薬液用ノズルによって薬液収納袋が破損することがなく、さらに薬液用ノズルの開口部を閉塞することなく薬液収納袋内部の薬液を十分に注出できる、薬液収納容器、薬液用ノズル、液体の充てん方法および液体の排出方法を提供することを目的とする。
本発明は、上方開口を有する外側容器と、前記外側容器内に配置されるとともに、上端部に注出部材が設けられ、内部に薬液が収納される薬液収納袋とを備える薬液収納容器であって、前記注出部材は前記外側容器の前記上方開口に配置され、前記外側容器の前記上方開口を密閉する蓋体が前記注出部材を覆って設けられ、前記蓋体には、前記注出部材内を通過するとともに薬液を排出する薬液用ノズルと前記注出部材内に加圧ガスを供給する加圧ガス供給用ノズルとが設けられ、前記薬液用ノズルは、ノズル本体と、このノズル本体の下端に配置され、湾曲面を有する先端部とを有することを特徴とする薬液収納容器である。
本発明は、前記ノズル本体は金属を含み、前記先端部は合成樹脂を含んでいてもよい。
本発明は、前記ノズル本体および前記先端部は金属を含んでいてもよい。
本発明は、前記ノズル本体および前記先端部は合成樹脂を含んでいてもよい。
本発明は、前記ノズル本体は合成樹脂を含み、前記先端部は金属を含んでいてもよい。
本発明は、前記先端部に開口が形成されていてもよい。
本発明は、薬液用ノズルのノズル本体側壁に複数の開口が形成されていてもよい。
本発明は、前記注出部材内は、前記薬液用ノズルが通過するとともに前記薬液収納袋内に連通する薬液用ノズル空間と加圧ガスが充てんされる加圧ガス空間とに区画され、前記注出部材には、前記外側容器と前記薬液収納袋との間の加圧空間と前記加圧ガス空間とを連通する連通孔が形成され、前記蓋体に前記薬液用ノズルに接続された薬液用ノズルコネクタと、前記薬液用ノズル空間に連通する第1ドライエア排出開口コネクタと、前記加圧ガス空間に連通する加圧ガス供給用ノズルコネクタおよび第2ドライエア排出開口コネクタとが形成され、前記薬液用ノズルコネクタおよび前記加圧ガス供給用ノズルコネクタは各々供給ラインを介して、ドライエア供給源に接続可能となっていてもよい。
本発明は、各供給ライン、前記第1ドライエア排出開口コネクタ、および前記第2ドライエア排出開口コネクタは、露点計を接続する露点計接続部に接続可能となっていてもよい。
本発明は、上方開口を有する外側容器と、前記外側容器内に配置されるとともに、上端部に注出部材が設けられ、内部に薬液が収納される薬液収納袋とを備える薬液収納容器であって、前記注出部材は、前記外側容器の前記上方開口に配置されるとともに、前記注出部材に薬液を排出する薬液用ノズルが挿入され、前記薬液用ノズルは、ノズル本体と、このノズル本体の下端に取付けられ、湾曲面を有する先端部とを有することを特徴とする薬液収納容器である。
本発明は、前記注出部材に、前記外側容器と前記薬液収納袋との間の加圧空気へ連通する連通孔を設け、前記連通孔に加圧ガス供給用ノズルが連通されていてもよい。
本発明は、前記先端部は、前記薬液用ノズル本体と一体成形されていてもよい。
本発明は、薬液収納容器を用いた液体の充てん方法であって、前記液体収納容器の前記注出部材から前記薬液収納袋内に前記薬液用ノズルを介して気体を供給して前記薬液収納袋を前記外側容器内で膨らませる工程と、前記薬液収納袋内に前記薬液用ノズルを介して前記注出部材から液体を充てんする工程と、を備えたことを特徴とする液体の充てん方法である。
本発明は、薬液収納容器を用いた液体の注出方法であって、前記液体収納容器の前記薬液収納袋内に液体を充てんする工程と、前記薬液収納袋内に充てんされた液体を前記薬液用ノズルを介して前記注出部材から排出する工程を備えたことを特徴とする液体の排出方法である。
本発明は、薬液収納容器の薬液収納袋内に挿入されて使用される薬液用ノズルにおいて、ノズル本体と、このノズル本体の下端に取付けられ、湾曲面を有する先端部とを有していてもよい。
本発明は、前記ノズル本体は金属を含み、前記先端部は合成樹脂を含んでいてもよい。
本発明は、前記ノズル本体および前記先端部は金属を含んでいてもよい。
本発明は、前記ノズル本体および前記先端部は合成樹脂を含んでいてもよい。
本発明は、前記ノズル本体は、合成樹脂を含み、前記先端部は金属を含んでいてもよい。
本発明は、前記先端部に開口が形成されていてもよい。
本発明は、前記ノズル本体の側壁に複数の開口が形成されていてもよい。
以上のように本発明によれば、使用中に薬液用ノズルによって薬液収納袋が破損することが抑制でき、かつ薬液用ノズルの開口部の閉塞を防止し薬液収納袋内の薬液を十分に排出することができる。
図1は本発明による薬液収納容器を示す全体概略図。 図2は注出部材を示す拡大側面図。 図3は薬液収納容器の注出部材を示す平面図。 図4は薬液収納袋を示す概略側面図。 図5(a)は内袋用の材料を示す断面図であり、図5(b)は外袋用の材料を示す断面図。 図6は薬液用ノズルを示す概略図。 図7(a)は薬液用ノズルのノズルキャップ(先端部)を示す拡大図、図7(b)〜図7(f)はノズルキャップの変形例を示す図。 図8はドライエアの供給ラインと排出ラインを示す図。 図9は露点計の接続構造を示す図。
<発明の実施の形態>
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図9は、本発明による薬液収納容器の実施の形態を示す図である。
まず図1乃至図3により、薬液収納容器の概略について説明する。
図1乃至図3に示すように、薬液収納容器1は、リチウムイオン電池用電解液等の薬液が収納される薬液収納用の薬液収納袋10と、内部にこの薬液収納袋10が配置される金属製の外側容器(以下、金属缶ともいう)2とを備えている。なお、外側容器2は金属製の他、合成樹脂により作製することもできる。
また薬液収納袋10は、リチウムイオン電池用電解液等の薬液を収納するものであるが、リチウムイオン電池用電解液の他、半導体製造工程において用いられるレジスト除去用薬液、エッチング用薬液あるいは他の化学薬液を収納することもできる。
また、薬液収納袋10内に、リードフレーム製造工程において用いられるレジスト除去用薬液あるいはエッチング液を収納してもよく、サスペンション基板製造工程において用いられるレジスト除去用薬液あるいはエッチング液を収納してもよく、さらに印刷工程において用いられる印刷用インキを収納してもよい。
例えば薬液収納袋10内に収納されるリチウムイオン電池用電解液としては、LiClO、LiPF等のLiイオンを含んだ有機電解液を用いることができる。
このような有機電解液は、水分、ハロゲン、金属イオン等を嫌うため、後述のように有機電解液を収納する内袋11としては、これら水分、ハロゲン、金属イオン等をなるべく含まない材料が用いられる。
また金属缶2は、上方開口2aを有し、この上方開口2aは蓋体5により密閉されている。金属缶2および蓋体5は全体としてステンレス製となっている。
また図4に示すように、薬液収納袋10は、例えばリチウムイオン電池用電解液等の薬液3が収納されるとともに可撓性をもつ合成樹脂製の内袋11と、内袋11を囲むとともに可撓性をもつ合成樹脂製の外袋12とを有し、内袋11と外袋12を貫通して注出部材15が延びている。
次に図1乃至図3により、注出部材15および蓋体5の取付構造について説明する。
図1乃至図3に示すように、注出部材15は金属缶2の上方開口2aに嵌込まれており、蓋体5は注出部材15を覆って設けられ金属缶2の上方開口2aを密閉するとともに、この蓋体5は金属缶2の上方開口2aの周縁に複数のボルト6によりボルト締めされて固定されている。
注出部材15について、更に説明する。注出部材15は、底面22と、底面22周縁の側面23と、側面23の上端に設けられた周縁フランジ21とを有し、この側面23が金属缶2の上方開口2a内面に嵌込まれることにより、注出部材15は金属缶2の上方開口2aに位置決めされる。
さらに注出部材15には内部を後述する薬液用ノズル(ディップチューブともいう)16が通過して延びる薬液用ノズル空間15Aと、後述する加圧ガス供給用ノズル17から供給される加圧ガスが充てんされる加圧ガス空間15Bとに区画する円筒状の区画壁20が設けられている。すなわち、注出部材15の円筒状の区画壁20は、その内部に薬液用ノズル16が貫通する薬液用ノズル空間15Aが形成され、注出部材15内のうち区画壁20の外方は加圧ガス空間15Bとなっている。
この場合、蓋体5の下面にも、注出部材15の区画壁20内面に当接する区画壁5aが設けられ、これら注出部材15の区画壁20と蓋体5の区画壁5aとにより注出部材15内を薬液用ノズル空間15Aと加圧ガス空間15Bとに密封状態で互いに区画している。しかしながら、区画壁20および区画壁5aのうちの一方、例えば注出部材15の区画壁20のみにより、注出部材15内を薬液用ノズル空間15Aと加圧ガス空間15Bとに区画してもよい。
また注出部材15は上述のように底面22を有し、この底面22には複数の連通孔22a,22bが形成され、この連通孔22a,22bにより注出部材15の加圧ガス空間15Bと、金属缶2と薬液収納袋10との間に形成された加圧空間8とが連通するようになっている。
また、注出部材15は区画壁20から下方へ連続して延びる連結口15Dを有し、連結口15Dの下端部には、内袋11と外袋12を一体にシールして形成された密閉シール部13が固着されるシール固着部25が形成されている。注出部材15のシール固着部25は平面略だ円形状を有し、これによりシール固着部25と薬液収納袋10の密閉シール部13とを容易に固着することができる。
上述のように、注出部材15の薬液用ノズル空間15A内には薬液用ノズル16が貫通し、加圧ガス空間15B内には加圧ガス供給用ノズル17から加圧ガスが供給される。
図1乃至図3に示すように、薬液用ノズル16は注出部材15の薬液用ノズル空間15A内を延びるとともに蓋体5により堅固に保持されている。この薬液用ノズル16は薬液収納袋10内の薬液3を注出して外方へ放出するものであるが、薬液収納袋10内に薬液3を充てんする目的で使用することもできる。
次に薬液用ノズル16について図6および図7により更に説明する。図6および図7(a)に示すように、薬液用ノズル16は、金属製、例えば銅製のノズル本体26と、ノズル本体26の下端に差し込み取付けられた合成樹脂製、例えば耐薬品性および滑り性が高いポリテトラフルオロエチレン(PTFE)製の先端部(ノズルキャップ)27とを有している。
このうち、ノズル本体26の下方側壁には、複数の開口26aが形成されている。またノズルキャップ27は、円筒状側壁27Aと、底面27Bとを有し、円筒状側壁27Aの外周には、複数の開口27aが形成されている。さらにノズルキャップ27の円筒状側壁27Aと底面27Bとの間には、円周状に延びる湾曲面27Cが形成されている。
このようにノズルキャップ27は、円筒状側壁27Aと、底面27Bと、湾曲面27Cとを有し、全体として湾曲形状を有する。薬液用ノズル16は、薬液収納袋10内へ挿入されており、また薬液収納袋10は後述のように合成樹脂製となっている。このため薬液用ノズル16の下端により薬液収納袋10が破損することも考えられるが、本実施の形態によれば、薬液用ノズル16はノズル本体26と、ノズル本体26の下端に設けられた合成樹脂製、例えばPTFE製のノズルキャップ27とを有している。このノズルキャップ27は全体として湾曲形状をし、かつ滑り性の高いPTFE製となっているので、薬液用ノズル16の下端によって薬液収納袋10を破損することはない。
すなわち、ノズルキャップ27は、金属に比べて滑り性に優れ、かつ柔軟なPTFE製となっているため、このノズルキャップ27が薬液収納袋10に当たっても、薬液収納袋10が破損することはない。また、ノズルキャップ27は全体として湾曲形状をもつため、鋭利な突起部をもつことがなく、ノズルキャップ27が薬液収納袋10に当たっても、薬液収納袋10が破損することはない。ここで「湾曲形状」とは、鋭利な突起部を含まない形状をいう。
さらにまた薬液用ノズル16は、ノズル本体26の下方側壁に複数の開口26aを有するとともに、ノズルキャップ27の円筒状側壁27Aに複数の開口27aを有している。このため後述のように薬液用ノズル16を用いて薬液収納袋10内の薬液3を排出する際、薬液用ノズル16の複数の開口26a、27aから薬液用ノズル16内に薬液3を流入することができ、薬液用ノズル16の外周に加わる圧力を分散できる。従って薬液用ノズル16の特定の部位に薬液収納袋10が強く押付けられることはなく、薬液収納袋10の破損を防止できる。
また、ノズルキャップ27に複数の開口27aを設けるとともに、ノズル本体26の下方側壁に複数の開口26aを設けることで、可撓性のある合成樹脂製の薬液収納袋10が、開口部を完全に閉塞することを無くし、排出不良を防止できる。
次に図7(b)〜図7(e)によりノズルキャップ27の変形例を説明する。
図7(a)に示すように、ノズルキャップ27の底面27Bは密封されているが、図7(b)に示すようにノズルキャップ27の底面27Bに複数の開口27bを設けてもよい。このように底面27Bに開孔27bを設けることによって、薬液用ノズル16により薬液収納袋10内の薬液をその残量が少なくなるよう確実に排出することができる。
また図7(a)に示すノズルキャップ27において、ノズルキャップ27の底面27Bは平坦状をなしているが、図7(c)に示すように、ノズルキャップ27は開口27aを有する円筒状側壁27Aと、球面状底面27Bとを有していてもよい。図7(c)において、ノズル本体26はノズルキャップ27に差し込み取付けられている。
さらにまた、図7(d)に示すようにノズルキャップ27を全体として球面状に形成し、この球面状のノズルキャップ27の先端に開口27aを形成してもよい。図7(d)において、ノズル本体26はノズルキャップ27に差し込み取付けられている。
なお、図7(a)〜図7(d)において、薬液用ノズル16は、ノズル本体26と、このノズル本体26の下端に差し込み取付けられた先端部としてのノズルキャップ27とを有する例を示したが、これに限らずノズルキャップ27とノズル本体26を同一の材料から一体に成形してもよい(図7(e)(f)参照)。すなわち、先端部がノズル本体26と一体に成形されていてもよい。このように、ノズルキャップ27とノズル本体26を一体に成形した場合、ノズルキャップ27を用いることなく、ノズル本体26の先端が先端部27を構成する。この場合、先端部27に開口27aを設けてもよく(図7(e)参照)、ノズル本体26の側壁のうち先端部27に近い側に開口26aを設けてもよい(図7(f)参照)。
ところで、図7(a)〜図7(d)に示すいずれも別体に成形されたノズルキャップ27とノズル本体26の材料としては、以下のようなものが考えられる。
まず、ノズルキャップ27とノズル本体26をいずれも金属製、例えば銅製またはステンレス鋼から構成してもよい。
またノズルキャップ27を合成樹脂、例えばポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重体(PFA)、テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重体(FEP)、高密度ポリエチレン(HDPE)等から構成するとともに、ノズル本体26を金属製、例えば銅製またはステンレス鋼から構成してもよい。
さらにまた、ノズルキャップ27を金属製、例えば銅製から構成するととともに、ノズル本体26をPTFE、PFA、FEP、HDPE等の合成樹脂から構成してもよい。
またノズルキャップ27とノズル本体26をいずれも、PTFE、PFA、FEP、HDPE等の合成樹脂から構成してもよい。
他方、図7(e)(f)に示す一体に成形されノズルキャップ27とノズル本体26の材料としては、以下のようなものが考えられる。
ノズルキャップ27とノズル本体26をいずれも金属、例えば銅製から一体に成形してもよく、ノズルキャップ27とノズル本体26をいずれも合成樹脂、例えばPTFE、PFA、FEP、HDPE等の合成樹脂により一体に成形してもよい。
なお、図7(a)〜図7(f)に示す各実施の形態において、ノズルキャップ27の円筒状側壁27Aに開口27aを設け、ノズルキャップ27の底面27Bに開口27bを設け、あるいはノズル本体26に開口26aを設けた例を示したが、必ずしも開口27a、開口27bあるいは開口26aをすべて設ける必要はなく、いずれかの開口、例えば開口27aのみを設けてもよく、開口27bのみを設けてもよく、開口26aのみを設けてもよい。
また、加圧ガス供給用ノズル17も蓋体5により堅固に保持され、加圧ガス供給用ノズル17から窒素ガス(Nガス)等の不活性ガス又は空気を注出部材15の加圧ガス空間15B内に充てんすることができる。加圧ガス供給用ノズル17から加圧ガス空間15B内に充てんされた不活性ガス又は空気は、その後加圧ガス空間15Bから連通孔22a,22bを経て、金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内へ送られる。そして加圧空間8内に不活性ガス又は空気を供給することにより、薬液収納袋10を外方から加圧して、薬液収納袋10内の薬液3を薬液用ノズル16から外方へ放出することができる。
また蓋体5に取付けられた薬液用ノズル16の上端には、コネクタ(薬液用ノズルコネクタ)16aが設けられ、加圧ガス供給用ノズル17の先端には、コネクタ(加圧ガス供給用ノズルコネクタ)17aが設けられている。
なお、上述した注出部材15は、全体として合成樹脂製となっている。
次に薬液収納袋10について図4および図5により述べる。薬液収納袋10を構成する内袋11は内袋用の材料11Aからなる一対のフィルムを準備し、この一対のフィルムの周縁をヒートシールしてヒートシール部11aを形成することにより得られる(図5(a)参照)。
内袋用の材料11Aとしては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン材料を用いることができ、内袋11は薬液3に直接触れる部分であるため、リチウムイオン電池用電解液が嫌う水分、ハロゲン、金属イオンをなるべく含まない材料、例えば低水分、低ハロゲン、低金属イオンの材料を用いることが好ましい。また内袋用の材料11Aとしては、無添加のポリオレフィンであることがより好ましく、このような無添加のポリオレフィンを用いることにより、内袋用の材料11A中の成分が薬液3へ溶出することを防止できる。
また内袋11内には薬液3が収納されることになるが、搬送時に薬液3から内袋11内面に圧力が加わっても内袋11が破損したりすることがないよう、内袋11内面の隅部11bは湾曲面を有している。
すなわち、薬液3が収納された内袋11を有する薬液収納袋10が金属缶2内に配置されて薬液収納容器1が得られるが、この薬液収納容器1を搬送する際、内袋11内に収納された薬液3から内袋11内面に圧力が加わることも考えられる。
このような場合、内袋11の内面の隅部11bが多角形状となっている場合、内袋11の内面に薬液3から圧力が加わると、多角形状の隅部11bに局地的な応力が生じてこの隅部11b近傍で内袋11が破損することも考えられる。
これに対して本発明によれば、内袋11の内面の隅部11bは湾曲面からなるため、搬送中に内袋11の内面に薬液3から圧力が加わったとしても、湾曲面からなる隅部11bに局地的な応力が生じることはなく、隅部11b近傍における内袋11の破損を未然に防ぐことができる。
このような湾曲面をもつ内袋11の隅部11bは、内袋11を作製する際、隅部11bが湾曲面をもつようヒートシール部11aを形成することにより得られる。
次に外袋12について更に説明する。外袋12は内袋11を外方から囲むものであってかつ金属缶2内に配置されるものであり、内袋11を外側から保護し、金属缶2からの衝撃が直接内袋11に伝わらないよう機能する。
このため外袋12を作製するための外袋用の材料12Aとしては、内側から外側へ向かって順次配置されたPE、PP等のポリオレフィン層、ポリエチレンテレフタレート(PET)層又はナイロン(Ny)層を含む積層体が用いられる(図5(b)参照)。
このうちPE、PP等のポリオレフィン層はヒートシール層として機能し、PET層又はNy層は耐衝撃性およびガスバリア性をもつ。
このように外袋12用の材料12Aは、内袋11用の材料11Aに比べて、全体として優れた耐衝撃性およびガスバリア性をもち、他方内袋11用の材料11Aは外袋12用の材料12Aに比べて、低水分量、低ハロゲン量、および低金属イオンの材料からなる。
ところで外袋12は、外袋12用の材料12Aからなる表面(図4紙面手前側)フィルム、裏面(図4紙面奥側)フィルムを準備し、これらの周縁をヒートシールしてヒートシール部12aを形成することにより得られる。
とりわけ薬液収納袋10の底部において、内袋11のヒートシール部11aと外袋12のヒートシール部12aは一体に形成される。
ところで後述のように、薬液収納容器1内の露点を−50℃〜−70℃の範囲まで低下させるよう薬液収納容器1内にドライエアを供給して置換する露点管理が行なわれる。
ここで薬液収納容器1内に供給されるドライエアとしては、露点温度−50℃〜−70℃のドライエアが用いられる。
ところで、蓋体5に取付けられた薬液用ノズル16は、薬液収納袋10内にドライエアを供給するノズルとしても用いられる。
上述のように、薬液用ノズル16にはコネクタ(薬液用ノズルコネクタ)16aが連結され、このコネクタ16aに接続された外部のドライエア供給源30からドライエアが薬液用ノズル16を介して薬液用ノズル16の開口26a、27a、27bから薬液収納袋10内に供給される(図8参照)。
そして薬液収納袋10内に供給されたドライエアは、薬液用ノズル空間15Aから第1ドライエア排出開口18内に入り、その後、コネクタ(第1ドライエア排出開口コネクタ)18a、18cから外方へ排出される。
また加圧ガス供給用ノズル17の先端のコネクタ(加圧ガス供給用ノズルコネクタ)17aに対して、外部のドライエア供給源30からドライエアを供給することもできる。この場合は、コネクタ17aに接続されたドライエア供給源30から加圧ガス供給用ノズル17を介して加圧ガス空間15B内にドライエアが供給される。そして加圧ガス空間15B内に供給されたドライエアは注出部材15の連通孔22a,22bを通って金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内へ送られる。
ところで、注出部材15の底面22には複数の連通孔22a,22bが設けられており、このうち連通孔22aは比較的大きな開口をもち、また連通孔22bは比較的小さな開口をもっている。
また蓋体5には、加圧ガス空間15Bからのドライエアを排出する第2ドライエア排出開口19が設けられ、この第2ドライエア排出開口19にはコネクタ(第2ドライエア排出開口コネクタ)19a、19cが接続されている。加圧ガス空間15Bから連通孔22a、22bを介して金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内に送られたドライエアは、主として連通孔22a、22bから加圧ガス空間15B内に戻され、ドライエア排出開口19を介してコネクタ19a、19cから外方へ排出される。
次に図8および図9により、ドライエアの供給ラインと排出ラインについて更に説明する。図8および図9に示すように、薬液用ノズルコネクタ16aにはドライエアが供給されるとともに弁31aを有する第1供給ライン31が接続され、加圧ガス供給用ノズルコネクタ17aにはドライエアが供給されるとともに弁32aを有する第2供給ライン32が接続され、これら第1供給ライン31と第2供給ライン32は3方継手38を介して合流供給ライン33に合流している。またこの合流供給ライン33には、3方継手42、41が介在され、また合流供給ライン33はドライエア供給源30が接続されている。
図8に示すように、コネクタ16aに接続された第1供給ライン31と、コネクタ17aに接続された第2供給ライン32は、3方継手38を介して合流供給ライン33に接続され、この合流供給ライン33はドライエア供給源30に接続されているため、きわめて簡単な構造をもつ供給ライン31、32、33を用いてドライエア供給源30からコネクタ16aおよび薬液用ノズル16を介して薬液収納袋10内にドライエアを供給することができる。また、コネクタ17aおよび加圧ガス供給用ノズル17を介して加圧ガス空間15Bに対してドライエアを供給することができる。
次に露点計40の接続構造について述べる。図8および図9に示すように、合流供給ラインに介在された3方継手41、42のそれぞれに露点計接続部41aおよび露点計接続部42aが設けられている。
次に図9により、露点計40の接続構造を説明する。図9に示すように、3方継手43の上端に露点計40が接続され、3方継手43の下端には露点計接続部43cが接続されている。
また3方継手43の側方には、弁43bを有する排出管43aが取付けられている。
図8および図9において、いずれかのコネクタ18c、19cが各々対応するコネクタ18a、19aから取外され、その後露点計40は露点計接続部43cを介してコネクタ18c、19cが取外されたコネクタ18a、19aに着脱自在となっている。
同様に合流供給ライン33に設けられた露点計接続部41a、42aのいずれかに対しても露点計40は露点計接続部43cを介して着脱自在に取付けることができる。
図8および図9に示すように、合流供給ライン33の露点計接続部41a、42a、コネクタ18a、およびコネクタ19aのいずれかに対して露点計40を露点計接続部43cを介して着脱自在に取付けることができるため、単一の露点計40を用いて合流供給ライン33、第1ドライエア排出開口18、および第2ドライエア排出開口19うち任意箇所のドライエアの露点を容易に測定することができる。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず薬液収納容器1の製造方法について述べる。
図4に示すように、内袋11の表側(図4紙面手前側)及び裏側(図4紙面奥側)に、外袋12のフィルムを配置し、袋の左側、右側および底側に対してヒートシールを行う。
次に内袋11内に、内袋11の上側開口から注出部材15を挿入する。
その後、内袋11の上側開口と外袋12の上側開口を揃えて一体にヒートシールする。このことにより、内袋11の上側開口と外袋12の上側開口が一体にシールされて密閉シール部13が形成される。同時に注出部材15のシール固着部25も、内袋11および外袋12と一体にヒートシールされ、注出部材15は密閉シール部13により内袋11と外袋12に固定される(図4参照)。
次に内袋11と外袋12の底部が一体にヒートシールされる。
このようにして、内袋11と、外袋12とを有し、注出部材15が取付けられた薬液収納袋10が得られる。他方、予め薬液用ノズル16と、加圧ガス供給用ノズル17と、コネクタ16a,17a,18a,19aとが取付けられた蓋体5を準備しておく。次に注出部材15の区画壁20により形成された薬液ノズル空間15A内に薬液用ノズル16が挿入され、加圧ガス供給用ノズル17が加圧ガス空間15B内に挿入されて、薬液収納袋10と、蓋体5と、注出部材15とが一体に組合される。
次に外側容器(金属缶)2内に上方開口2aから薬液収納袋10が挿入され、注出部材15が金属缶2の上方開口2aに嵌込まれる。この場合、注出部材15の側面23が金属缶2の上方開口2a内に嵌込まれ、蓋体5はその周縁に設けられたボルト6により金属缶2の上方開口2a周縁にボルト締めされる。また、蓋体5に取付けられた加圧ガス供給用ノズル17は、注出部材15の加圧ガス空間15B内に延びる。
次に薬液収納容器1に対してドライエア置換が施される。
まずドライエア供給開口である薬液用ノズル16のコネクタ16aと、加圧ガス供給用ノズル17のコネクタ17aが第1供給ライン31および第2供給ライン32を介して合流供給ライン33に接続され、この合流供給ライン33がドライエア供給源30に接続される。また、コネクタ18aおよびドライエア排出開口19のコネクタ19aに、対応するコネクタ18c、コネクタ19cが各々接続される。次にドライエア供給源30から合流供給ライン33、第1供給ライン31、コネクタ16aおよび薬液用ノズル16を介してドライエアが供給される。そして供給されたドライエアは、薬液収納袋10内に供給され、薬液収納袋10内のエアがドライエアに置換される。同時にこのドライエアによって薬液収納袋10が外側容器2内で膨らむ。
次に薬液収納袋10内のドライエアは、第1ドライエア排出開口18を通り、コネクタ18a、18cを介してこのコネクタ18a、18cから外方へ排出される。
同様にドライエア供給源30から合流供給ライン33、第2供給ライン32、コネクタ17aおよび加圧ガス供給用ノズル17を介して加圧ガス空間15B内にドライエアが供給される。加圧ガス空間15B内に供給されたドライエアは、主として連通孔22a、22bを介して金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内に供給される。加圧空間8内に供給されたドライエアは加圧空間8内のエアと置換する。
次に加圧空間8内のドライエアは、主として連通孔22bを介して加圧ガス空間15B内に戻され、その後第2ドライエア排出開口19を通り、コネクタ19a、19cを介してこのコネクタ19a、19cから外方へ排出される。
このようにして、薬液収納袋10内、および金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内の露点を−50℃〜−70℃程度まで低下させ、適切な露点管理を行なうことができる。
このように薬液収納袋10内および加圧空間8内の露点を低下させることにより、湿気に弱い薬液3であっても、薬液収納容器10内に問題なく収納することができる。
その後、コネクタ17aからコネクタ17cを取り外し第2供給ライン32を取外してコネクタ17aと外部のドライエア供給源30との連結を解除し、コネクタ19aからコネクタ19cを取外しコネクタ19aを閉とする。またコネクタ16aからコネクタ16cを取り外し第1供給ライン31が取外され、コネクタ18aからコネクタ18cが取外され、コネクタ18aを閉とする。
薬液収納袋10内に薬液3を収納する場合、薬液用ノズル16のコネクタ16aが外部の供給機構(図示せず)に接続され、この供給機構から薬液3が内袋11内へ供給される。
次に薬液用ノズル16のコネクタ16aが図示しない蓋部により密封され、同様に他のコネクタ17a,18a,19aも蓋部により密封される。次に内袋11と、外袋12とを有する薬液収納袋10と、金属缶2とを有する薬液収納容器1が、目的地まで搬送される。その後、搬送先において薬液用ノズル16のコネクタ16aから蓋部が取外され、薬液用ノズル16のコネクタ16aが排出機構(図示せず)に接続される。
次に加圧ガス供給用ノズル17のコネクタ17aから蓋部が取外され、このコネクタ17aがNガス又はエア供給機構(図示せず)に接続され、加圧ガス供給用ノズル17から注出部材15の加圧ガス空間15B内にNガス又はエアが供給される。加圧ガス空間15B内のガスは、注出部材15の連通孔22aから金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内に送られ、薬液収納袋10を外方から加圧する。このことにより、薬液収納袋10の内袋11内に収納されていた薬液3を薬液用ノズル16から排出機構側へ排出することができる。この間、Nガスの供給量は圧力計に示されるNガスの圧力をみながら調整することができる。
以上のように本実施の形態によれば、薬液用ノズル16はノズル本体26と、ノズル本体26の下端に設けられたノズルキャップ27とを有している。このノズルキャップ27は全体として湾曲形状をなしているので、薬液用ノズル16の下端によって薬液収納袋10を破損することはない。またノズルキャップ27が滑り性の高いPTFE製となっている場合、薬液収納袋10の破損をより確実に防止できる。さらにまた薬液用ノズル16は、ノズル本体26の下方側壁に複数の開口26aを有するとともに、ノズルキャップ27の円筒状側壁27Aに複数の開口27aを有し、あるいはノズルキャップ27の底面27Bに複数の開口27bを有する。
このため薬液用ノズル16を用いて薬液3を排出する際、薬液用ノズル16の複数の開口26a、27a、27bのいずれかから薬液用ノズル16内に薬液3を流入することができ、薬液用ノズル16の外周に加わる圧力を分散できる。従って薬液用ノズル16の特定の部位に薬液収納袋10が強く押付けられることはなく、薬液収納袋10の破損を防止できる。また本実施の形態によれば、単一の露点計40を用いて合流供給ライン33、第1ドライエア排出開口18および第2ドライエア排出開口19のうち任意箇所のドライエアの露点を容易に測定することができる。また薬液収納袋10内に薬液を供給する前に、薬液収納袋10内および金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内をドライエアにより置換し、このことにより薬液収納袋10および加圧空間8内の露点を−50℃〜−70℃まで低下させる露点管理を行なうことができる。このため、湿気に弱い薬液3であっても、薬液収納袋10内に問題なく収納して使用することができる。
また薬液収納用の薬液収納容器1が、金属缶2と、金属缶2内に配置され薬液3を収納する内袋11および内袋11を囲む外袋12とを有する薬液収納袋10と、薬液収納袋10に取付けられた注出部材15とを備えている。このため金属缶2内に薬液3を直接収納する装置に比べて、金属缶2を頻繁に洗浄する必要はなく、高価な洗浄コストを低減することができる。
さらにまた、注出部材15を覆って、金属缶2の上方開口2aを密閉する蓋体5が設けられ、この蓋体5に注出部材15を貫通する薬液用ノズル16と加圧ガス供給用ノズル17とが予め取付けられている。このため予め薬液収納袋10に注出部材15を取付けておき、次に注出部材15に薬液用ノズル16を貫通させる。
そして金属缶2の上方開口2aに蓋体5を嵌込み固定するだけで、容易かつ簡単に薬液用ノズル16と加圧ガス供給用ノズル17とを設置することができる。
さらにまた、内袋11の材料11Aは低水分量、低ハロゲン量、および低イオン量の材料からなるので、内袋11内に収納された薬液3が劣化したり、内袋11から悪影響を受けることはない。
さらにまた外袋12の材料12Aは、耐衝撃性およびガスバリア性に優れているので、内袋11を外側から保護し、搬送中に金属缶2からの衝撃が内袋11に伝わらないようにすることができ、かつ内袋11内の薬液3側へ外部の雰囲気が侵入することを未然に防ぐことができる。
<本実施の形態の変形例>
次に本実施の形態の変形例について以下説明する。
上記実施の形態において、外側容器2に蓋体5が設けられ、薬液用ノズル16がこの蓋体5により保持されている例を示したが、薬液用ノズル16が注出部材15を介して薬液収納内袋10内に挿入されている限り、必ずしも蓋体5により保持されている必要はない。
例えば、薬液用ノズル16を注出部材15により固定保持してもよい。そしてこの注出部材15を外側容器2に固定することにより、注出部材15および薬液用ノズル16の双方を外側容器2に固定することができる。
1 薬液収納容器
2 金属缶
2a 上方開口
3 薬液
5 蓋体
6 ボルト
8 加圧空間
10 薬液収納袋
11 内袋
11a ヒートシール部
11b 隅部
12 外袋
12a ヒートシール部
13 密閉シール部
15 注出部材
15A 薬液用ノズル空間
15B 加圧ガス空間
15D 連結口
16 薬液用ノズル
16a コネクタ
17 加圧ガス供給用ノズル
17a コネクタ
18 第1ドライエア排出開口
18a コネクタ
19 第2ドライエア排出開口
19a コネクタ
20 円筒状区画壁
22 底面
22a、22b 連通孔
25 シール固着部
26 ノズル本体
26a 開口
27 ノズルキャップ
27a 追加開口
27A 円筒状側壁
27B 底面
27C 湾曲面
30 ドライエア供給源
31 第1供給ライン
32 第2供給ライン
33 合流供給ライン
35 第1排出ライン
36 第2排出ライン
40 露点計
41 露点計接続部
42 露点計接続部
43 露点計接続部
44 露点計接続部

Claims (8)

  1. 上方開口を有する外側容器と、
    前記外側容器内に配置されるとともに、上端部に注出部材が設けられ、内部に薬液が収納される薬液収納袋とを備える薬液収納容器であって、
    前記注出部材は前記外側容器の前記上方開口に配置され、
    前記外側容器の前記上方開口を密閉する蓋体が前記注出部材を覆って設けられ、
    前記蓋体には、前記注出部材内を通過するとともに薬液を排出する薬液用ノズルと前記注出部材内に加圧ガスを供給する加圧ガス供給用ノズルとが設けられ、
    前記薬液用ノズルは、ノズル本体と、このノズル本体の下端に配置され、湾曲面を有する先端部とを有し、
    前記注出部材内は、前記薬液用ノズルが通過するとともに前記薬液収納袋内に連通する薬液用ノズル空間と加圧ガスが充てんされる加圧ガス空間とに区画され、前記注出部材には、前記外側容器と前記薬液収納袋との間の加圧空間と前記加圧ガス空間とを連通する連通孔が形成され、
    前記蓋体に前記薬液用ノズルに接続された薬液用ノズルコネクタと、前記薬液用ノズル空間に連通する第1ドライエア排出開口コネクタと、前記加圧ガス空間に連通する加圧ガス供給用ノズルコネクタおよび第2ドライエア排出開口コネクタとが形成され、
    前記薬液用ノズルコネクタおよび前記加圧ガス供給用ノズルコネクタは各々供給ラインを介して、ドライエア供給源に接続可能となることを特徴とする薬液収納容器。
  2. 前記ノズル本体は金属を含み、前記先端部は合成樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  3. 前記ノズル本体および前記先端部は金属を含むことを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  4. 前記ノズル本体および前記先端部は合成樹脂を含むことを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  5. 前記ノズル本体は、合成樹脂を含み、前記先端部は金属を含むことを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  6. 前記先端部に開口が形成されていることを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  7. 薬液用ノズルのノズル本体側壁に複数の開口が形成されていることを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  8. 各供給ライン、前記第1ドライエア排出開口コネクタ、および前記第2ドライエア排出開口コネクタは、露点計を接続する露点計接続部に接続可能となっていることを特徴とする請求項記載の薬液収納容器。
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