JP6417724B2 - 使用後の薬液収納装置を再使用する方法及び薬液収納装置に薬液を充填する方法 - Google Patents

使用後の薬液収納装置を再使用する方法及び薬液収納装置に薬液を充填する方法 Download PDF

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Description

本発明は、工業薬品分野、医療分野や化粧品原料分野等の高純度を要求される薬液、例えばリチウムイオン電池用電解液のような薬液を収納するための薬液収納容器、及び、薬液収納容器と、この薬液収納容器が内部に配置された外装容器とを備えた薬液収納装置に関する。
従来、工業薬品分野、医療分野や化粧品原料分野等の高純度を要求される薬液、例えばリチウムイオン電池用電解液のような薬液は、キャニスタと呼ばれる頑丈な金属を主体とした薬液収納装置等で保管、搬送される。また、必要に応じて、外気との接触を避けるため加圧方式で薬液が取り出される。すなわち、注出口部材であるカプラープラグから窒素ガスなどで薬液が収納された部分の内部を加圧すれば、内部の薬液が外気に触れずに排出できる構造になっている。
薬液が取り出された後、薬液収納装置は、通常、再利用のため内部が洗浄される。リチウムイオン電池用電解液に代表される高い純度を要求される薬液の場合、わずかな不純物であっても薬液の性能を損なうことがあり、洗浄に用いる溶剤なども、最終的には高価な高純度のものが用いられ、また、高純度な薬液による共洗いを要する場合も少なくない。従って、高純度を要求される薬液に用いる薬液収納装置の洗浄には、非常に多くのコストがかかっている。
特許文献1には、微粒子により汚染された高純度イソプロピルアルコール等の充填用容器において、該微粒子を良好に除去できる洗浄方法が記載されており、内容物の除去に加え、洗浄後の残渣がなきように工程を組みあげる必要が記載されている。
そこで、発明者らは、薬液収納用の薬液収納装置において、上方に開口を有する外装容器と、外装容器に配置されるとともに、上端部に注出口部材が取付けられ、内部に薬液が収納される薬液収納容器とを備え、注出口部材は外装容器の上方開口部に嵌込まれ、外装容器の上方開口部を密閉する蓋体が注出口部材を覆って設けられ、蓋体には注出口部材を貫通する薬液を排出する薬液ノズルと、注出口部材内に加圧ガスを供給する加圧ガス用ノズルとが取付けられていることを特徴とする薬液収納装置を提唱した。本薬液収納装置を用い薬液収納容器を使い捨てとすることにより、薬液収納装置の洗浄を回避すると共に、薬液収納容器の全体の構造をコンパクトにすることができ、かつ薬液ノズルおよび加圧ガス用ノズルを容易かつ簡単に外装容器および薬液収納容器に取付けることを可能とした。
この際、薬液収納容器は、輸送時や、内容物である薬液の注出時の衝撃による破袋によって内容物である薬液が薬液収納容器外へ漏れるリスクを減少させるため内袋と外袋の2重構造よりなっている。内袋は、薬液を直接保持し薬液と、薬液に不純物が混入する原因となる材質を隔離する役割を果たし、外袋は、薬液収納容器の強度の維持、及び、バリア性の強化といった役割を果たしている。
特開平10−000436号公報
前述した薬液収納容器を使い捨てとする発明によって、時間や、コストのかかる洗浄は、回避することができる。しかしながら、内袋と外袋が一体としてなる薬液収納容器は、一回毎に内袋と外袋とを共に全て使い捨てとなるため、コスト面でも、十分な低減を実現したとは言い難かった。
従って、本発明は、上記の様な問題を解決し、使用毎の洗浄を回避すると共に、かつ薬液ノズルおよび加圧ガス用ノズルを容易かつ簡単に薬液収納容器に取付けることを可能とした従来の薬液収納容器及び薬液収納装置にたいして、さらなるコストの削減を可能とした薬液収納容器及び薬液収納装置を供給することを課題とする。
外装容器に収納して用いられる薬液収納容器であって、薬液を収納する内袋と、前記内袋の外面を覆い、前記内袋とは独立した外袋とを有し、前記内袋は前記薬液を注出するための注出口部材を備えると共に、前記内袋と前記外袋は互いに取り付け、取り外し可能に構成されていることを特徴とする薬液収納容器である。
前記薬液収納容器、前記内袋と前記外袋を取り付けた時に、前記内袋の薬液収納部が、前記外袋に覆われており、前記内袋と前記外袋の間は、気密に保たれていることを特徴とする薬液収納容器である。
記内袋は、前記内袋の外面の少なくとも一か所に内袋側チャックを有し、前記外袋は、少なくとも前記内袋と対向する面における前記内袋側チャックと対向する位置に前記内袋側チャックと取り外し可能な外袋側チャックを有することを特徴とする。
前記薬液収納容器、少なくとも前記内袋と前記注出口部材とを固着するシール固着部上に内袋側チャックが配置されていることを特徴とする薬液収納容器である。
加えて、薬液を収納する内袋と、前記内袋の外面を覆う前記内袋とは独立した外袋とを有し、前記内袋は前記薬液を注出するための注出口部材を備えると共に、前記内袋と前記外袋は互いに取り付け、取り外し可能に構成されている薬液収納容器と、前記薬液収納容器を内部に収納する外装容器を備えたことを特徴とする薬液収納装置である。
明は、薬液を収納する内袋と、前記内袋の外面を覆う前記内袋とは独立した外袋とを有し、前記内袋は前記薬液を注出するための注出口部材を備えると共に、前記内袋と前記外袋は互いに取り付け、取り外し可能に構成されている薬液収納容器と、前記薬液収納容器を内部に収納する外装容器を備えたことを特徴とする薬液収納装置において、次の(1)から(3)を順に行うことを特徴とする前記薬液収納装置に薬液を充填する方法である。
(1)前記内袋と前記外袋を取り付けて前記薬液収納容器を形成する工程。
(2)前記薬液収納容器を前記薬液収納装置に収納する工程。
(3)前記薬液収納装置に収納された前記薬液収納容器の前記内袋内に薬液を充填する工程。
加えて本発明は、薬液を収納する内袋と、前記内袋の外面を覆う前記内袋とは独立した外袋とを有し、前記内袋は前記薬液を注出するための注出口部材を備えると共に、前記内袋と前記外袋は互いに取り付け、取り外し可能に構成されている薬液収納容器と、前記薬液収納容器を内部に収納する外装容器を備えたことを特徴とする薬液収納装置において、次の(1)から(4)を順に行うことを特徴とする使用後の薬液収納装置を再使用する方法である。
(1)使用後の前記薬液収納装置から前記薬液収納容器を取り出す工程。
(2)前記薬液収納容器から前記内袋と前記外袋を取り外す工程。
(3)使用済みの前記内袋を新たな前記内袋に交換し、新たな前記内袋と前記使用済み外袋を取り付ける工程
(4)新たな前記内袋と前記使用済み外袋とを有する薬液収納容器を前記薬液収納装置に収納する工程。
本発明に係る薬液収納容器及び薬液収納装置は、使用毎の洗浄を回避すると共に、かつ薬液ノズルおよび加圧ガス用ノズルを容易かつ簡単に薬液収納容器に取付けることを可能とした従来の薬液収納容器及び薬液収納装置にたいして、さらなるコストの削減を可能するという効果を奏する。また、外袋の再利用を可能とすることで環境負荷の低減を実現したものである。
本発明に係る薬液収納容器の一実施形態の概略図である。(a)は正面から見た外観の概略面図である。(b)は(a)のA−A断面における断面概略図である。(c)は、(a)のB−B断面における断面概略図である。 本発明に係る薬液収納容器の内袋の一実施形態の概略図である。(a)は正面から見た外観の概略面図である。(b)は(a)のC−C断面における断面概略図である。(c)は、(a)のD−D断面における断面概略図である。 本発明に係る薬液収納容器の外袋の一実施形態の概略図である。(a)は正面から見た外観の概略面図である。(b)は(a)のE−E断面における断面概略図である。(c)は、(a)のF−F断面における断面概略図である。 本発明における薬液収納装置の一実施形態の全体概略図である。 本発明における薬液収納装置の一実施形態の注出口部材部分の拡大断面図である。 本発明における薬液収納容器の注出口部材の一実施形態の斜視図である。
以下、本発明の具体的な実施形態について、図面等を用いて以下に詳しく説明する。なお、本発明は、以下の実施形態に何ら限定されるものではなく、本発明の目的の範囲内において、適宜変更を加えて実施することができる。
≪薬液収納容器≫
本実施形態における薬液収納容器1は、図4に示したように、外装容器3に収納して用いられる薬液収納容器1であって、図1に示したように、薬液5を収納する内袋11と、内袋11の外面を覆い、前記内袋11とは独立した外袋12とを有し、前記内袋11は前記薬液を注出するための注出口部材13を備えると共に、前記内袋11と前記外袋12は互いに取り付け、取り外し可能に構成されていることを特徴とする薬液収納容器1である。
上記実施形態の構成とすることで、薬液収納容器1を外装容器3に収納して薬液収納装置2として使用する際には、内袋11の外面を覆うように外袋12を取り付けることにより、一体となり薬液収納容器1として十分な強度とバリア性を持たせることができる。さらに、内容物である薬液5を使い切った際には、内袋11と外袋12を取り外し可能とすることで、使用後に薬液5で汚れた内袋11のみを取り外し、新たな内袋11と交換可能となり、外袋12は、再使用が可能となる。従って、高コストである洗浄工程を省略可能としたうえで、さらなるコストの削減が実現できる。また、外袋の再利用を可能とすることで環境負荷の低減を実現したものである。
本実施形態における薬液収納容器1は、工業薬品分野、医療分野、化粧品原料分野における液体の保存、輸送、等に用いるものであり、通常、後述する薬液収納装置2の外装容器3内に収納して使用される。特に、高純度を要求される工業薬品分野、医療分野や化粧品原料分野等の薬液に好適である。具体的には、リチウムイオン電池用電解液の他、配線基板やリードフレーム製造工程、微細パターンの製造工程等において用いられるレジスト、レジスト除去用薬液あるいはエッチング液を収納してもよく、サスペンション基板製造工程において用いられる印刷用インキを収納してもよい。
[内袋]
内袋11は、薬液5を収納するものであり、薬液5を注出するための注出口部材13を備えると共に、内袋11と独立し、内袋11の外面を覆う外袋12と互いに取り付け、取り外し可能に構成されている。図1、図2には、内袋11と外袋12を取り付け、取り外し可能に構成する手段として、内袋11に内袋側チャック14、外袋12に外袋側チャック15の各々嵌合可能に設けた形態における内袋11を例示している。
薬液5は、内袋11の内側、内袋11と注出口部材13によって形成される空間に収納される。すなわち、本薬液収納容器1、及び、薬液収納装置2において薬液5を収納している時に、薬液5が接するのは、実質的に内袋11の内面、及び、注出口部材13のみである。本実施形態において、薬液5の収納時に内袋の内面が薬液5と接触する可能性のある部分を内袋の薬液収納部と定義する。すなわち、内袋の薬液収納部は、内袋11と注出口部材13とのシール固着部35、及び、内袋の内側が内袋11と注出口部材13とのシール固着部35より外部に伸びた内袋11の一部、並びに、内袋11を形成するために内袋11の内面同士を貼り合わせた部位、及び、それより外部に伸びた内袋11の一部等、内袋11の一部であっても、薬液5を収納した時に、薬液5が接触していない部分を含まない概念である。
内袋11は、内容物である薬液5を直接保持すると共に、薬液5を汚染から保護し、薬液5を接触により劣化させる材料や材料に含まれる不純物から隔離する役割を有する。
従って、内袋11は、内容物を保持し、容易に破袋しない強度を持ち、薬液に対する耐久性を有する単層又は複数層よりなるフィルムより構成されていることが望ましい。内袋11、特に薬液に触れる内面を形成する材料は、薬液5に悪影響を与える物質を排した材料であることが望ましい。さらに長期間の保存を考慮すると、特に積層フィルムである場合に、内面以外の積層材料、接着剤などについても、最内層や薬液5に有害な成分が移行しないような材料を選択し、薬液5へ影響を極力排した材料であることが望ましい。
内袋11は、使用後毎回使い捨てとなることから、コスト面からは、シンプルな単層フィルムで構成されていることが望ましいが、輸送時や薬液の注出時に破袋しない十分な強度を得るために積層フィルムを用いることが現実的である。内容物である薬液5によっては求められる性能により、ガスバリア性を付与するため、必要に応じて、アルミ箔などの金属箔、エチレン―ビニルアルコール共重合体などのガスバリア性樹脂フィルム、金属やシリカやアルミナ等のセラミックに例示される無機化合物の蒸着層などを中間層としたラミネートフィルム等、積層フィルムやコーティング、蒸着などを施したフィルムを使用することができる。
内面が、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン、ポリウレタン(PU)、ポリアミド(PA)、アイオノマー樹脂、ポリビニルアルコール(PVA)、エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)等の熱圧着(ヒートシール)性を有する材料で形成さえていれば、熱圧着(ヒートシール)にて製袋可能であり、薬液5に悪影響を及ぼす可能性がある接着剤を用いることなく製袋できる点から好ましい。
例えば、薬液としてリチウムイオン電池用電解液を入れる場合、容器内袋11用の材料としては、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン材料を用いることができ、内袋11は薬液5に直接触れる部分であるため、リチウムイオン電池用電解液が嫌う水分、ハロゲン、金属イオンをなるべく含まない材料、例えば低水分、低ハロゲン、低金属イオンの材料を用いることが好ましい。このことにより、内袋11に収納された薬液5の劣化や、内袋11から悪影響を受けることを防止できる。
内袋11の形状は、袋体であれば特に制限されるものではない。ボトムシール袋、サイドシール袋、三方シール袋、ピロー袋、ガゼット袋、角底袋、ステンディングパウチ等、容量、外装容器の形や大きさ等を考慮して決定すればよい。
内袋11の材料フィルムの形成方法としては、通常のフィルム成形方法で形成されたフィルム材料を使用することが可能である。また、複数層よりなるフィルムを使用する場合は一般的な積層フィルムの形成方法と同様とすることができ、例えば、インフレーション法による共押出法、Tダイ法による共押出法等の共押出法、押し出しラミネート法等が接着剤を使用することなしに多層構成とすることが可能であり望ましい。
上述した、単層、若しくは複数層よりなるフィルムより、通常の方法にて製袋することで内袋11を形成すればよい。特に、接着剤など、内容物に溶け出す恐れがない点から、熱圧着(ヒートシール)による製袋がより望ましい。
例えば、ポリエチレンにて形成したフィルムを2枚重ねあわせて3辺の接着部を熱シールすることで三方シール袋の内袋11を形成することができる。
[注出口部材]
本実施形態における内袋11は、図2に示したように、薬液5を注出するための注出口部材13を備えている。内袋11において注出口部材13を備える位置は、特に限定するものではなく、薬液収納装置2の形状、薬液収納装置2における薬液収納容器1の設置する位置などを考慮して定めればよい。
注出口部材13は、薬液収納容器1を薬液収納装置2に容易に着脱可能とする役割を果たすものである。同時に、後述するように、薬液収納装置2とした際に内袋11の内部に保持された薬液5の出し入れの機構を供給するものである。すなわち、薬液収納容器1に容易かつ簡単に薬液ノズル22および加圧ガス用ノズル23を取付けることを可能とし、外装容器3内に薬液収納容器1を固定することによって薬液収納装置2を構成する。
図6に本実施形態における薬液収納容器1の注出口部材13の実施形態の一例を斜視図にて示す。
注出口部材13は、図6に例示したようにその上端にフランジ40を有している。図5に例示したように、このフランジ40が薬液収納装置2の外装容器3の上方開口部3aに嵌め込まれることにより、注出口部材13は、薬液収納装置2の外装容器3に蓋体4とともにボルト7にて固定され薬液収納装置2を形成する。
注出口部材13には、図6に示したように、薬液ノズル22が貫通して延びる薬液ノズル空間34と、加圧ガス用ノズル23から供給される加圧ガスが充填される加圧ガス空間33とに区画する円筒状区画壁39が設けられている。すなわち、注出口部材13の円筒状区画壁39は、その内部に薬液ノズル22が貫通する薬液ノズル空間34が形成され、注出口部材13のうち円筒状区画壁39の外方は加圧ガス空間33となっている。
注出口部材13は、底面38を有し、この底面38には連通孔32が形成され、この連通孔32により注出口部材13の加圧ガス空間33と外装容器3と薬液収納容器1との間に形成された加圧空間21とが連通するようになっている。
注出口部材13は、円筒状区画壁39から下方へ連続して延びる連結口36を有し、連結口36の下端部には、内袋11と例えば熱シールで一体に固着されるシール固着部35が形成されている。注出口部材のシール固着部35は、シール固着部35と内袋11の接着の際、内袋11間とシール固着部35に端部で囲まれる2つの領域に隙間ができ密着不良となりやすい。これを防止するため、シール固着部35は、接着が容易な形状、及び、材料を考慮したうえで両端が薄くなる形状とすることで隙間ができることを防止することが好ましい。
本注出口部材13のシール固着部35に内袋11を接着後、接着部を覆うように外袋と取り付け、取り外し可能に構成するための手段を設けてもよい。
注出口部材13は、全体として樹脂で形成することができ、好ましくは、射出成型法にて形成することができる。これに用いる樹脂としては、射出成型可能な樹脂であれば限定するものではないが、内袋11を構成する樹脂と熱接着により接合されるために、内袋11を構成する樹脂に適宜選択する必要があるが、通常高温時であっても剛性があり、定温時において脆化し難い高密度ポリエチレンが好適である。
[外袋]
外袋12は、内袋11と外袋12を取り付けた際に、内袋11の外面を覆い、内袋11とは独立した袋体である。
図1、図3には、内袋11と外袋12を取り付け、取り外し可能に構成する手段として、内袋11に内袋側チャック14、外袋12に外袋側チャック15の各々嵌合可能に設けた形態における内袋11を例示している。外袋12は、内袋11の外面を覆う内袋11とは独立した袋体であり、少なくとも内袋11と対向する面における内袋側チャック14と対向する位置に内袋側チャック14と取り外し可能な外袋側チャック15を有している。
外袋12は、内袋11を外方から囲むものであってかつ薬液収納装置2の外装容器3内に配置されるものである。このように構成することにより、薬液収納容器1を、二重袋構造とすることができる。従って、外袋12は、輸送中や薬液5の注出時に外装容器3等からの衝撃が直接内袋11に伝わることを緩衝するように機能する。このため、薬液5が収納された内袋11が、外袋12によって外側から保護されて、内袋11が破損することを防止できる。また、内袋11が不意に破損した場合であっても、外袋12内に薬液5を閉じ込めることができ、外装容器3が薬液汚染されることを防止できる。
外袋12を形成する材料は、内袋11を保護するに十分な強度やバリア性を持った材料から選択すれば、内容物である薬液5との直接接触はないため特に制限されるものではない。
耐衝撃性に優れるポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリアラミド、等を使用することが好ましい。更に、バリア性を向上させたい場合は、アルミ箔や、蒸着層を持つ樹脂フィルム等を積層することが有効である。
外袋12を作製するための外袋用の材料の一例としては、内側から外側へ向って順次配置されたポリエチレン(PE)フィルム、ポリプロピレン(PP)フィルム等のポリオレフィン層、アルミニウム箔、アルミニウム合金箔、蒸着アルミ等からなるアルミニウム層、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)、ポリイミド又は二軸延伸ポリアミド等からなる耐衝撃層を含む積層体を設けることができる。このうちポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン層は外袋の製袋時ヒートシール層として機能し、アルミニウム層はガスバリア層として機能し,耐衝撃層は、輸送時の衝撃や薬液の注出時の衝撃に耐える強度を維持する層として機能する。このように外袋12用の材料は、内袋11用の材料に比べて、全体として優れた耐衝撃性およびガスバリア性を持たせることが出来る。
外袋12の形状は、袋体であれば特に制限されるものではない。ボトムシール袋、サイドシール袋、三方シール袋、ピロー袋、ガゼット袋、角底袋、ステンディングパウチ等、容量、外装容器の形や大きさ等を考慮して決定すればよい。
上述した単層、若しくは複数層よりなるフィルムより、通常の方法にて製袋することで外袋12を形成すればよい。例えば、外袋12の内面が熱軟化性の樹脂よりなっていれば、熱シールにて容易に製袋することが可能である。
[取り付け、取り外し可能に構成]
本実施形態において、薬液収納容器1は、薬液5を収納する内袋11と、内袋11の外面を覆う内袋11とは独立した外袋12とを有し、内袋11と外袋12は互いに取り付け、取り外し可能に構成されている。言い換えれば、本実施形態における外袋12、及び内袋11は互いに取り付け、取り外し可能とするための機構を有する。
内袋11と外袋12を取り付け、取り外し可能とするための機構としては、内袋11と外袋12を取り付けた際に相互に対応する位置に、マジックテープ(登録商標)やマジックファスナー(登録商標)に代表される面ファスナー、チャックテープやジッパーテープの貼り付け、ホック、チャックの形成、粘着部位の形成、等などによって実現することが出来る。後述するように、内袋11と外袋12を取り付けた際に内袋11と外袋12の接合部が高い気密性が得られる点、また、着脱が容易である点からチャックテープの貼り付けによるチャックの形成が好ましい。
本実施形態において、チャックテープやジッパーテープは、樹脂などで形成されたライン状の凸形状突起と、凹形状突起を組み合わせ、剥離することにより開封し、押しつけることにより再封止ができる一連の製品群を示す。このような製品群を代表する市販品としては、出光ユニテック株式会社のジッパーテープ「プラロック(登録商標)」、ハイパック株式会社のチャックテープ「センティ(登録商標)」「エクシール(登録商標)」、株式会社生産日本社のチャックシール「テンチャック(登録商標)E」、「シールスタンダードE」、「シールライナーE」、「PPテンチャック(登録商標)」等が知られている。
本実施形態の薬液収納容器1は内袋11と外袋12を取り付けた時に内袋11の薬液収納部が外袋12に覆われ、内袋11と外袋12の間は気密に保たれていることが望ましい。
内袋11と外袋12を取り付けた際に、内袋11の薬液収納部が外袋12に覆われることで、薬液5と加圧空間21の間には、常に内袋11と外袋12が共に存在することとなる。従って、内袋11のみで十分なバリア性が得られず、外袋12にバリア性を持たせた際に、外袋12と内袋11の総合的なバリア性が薬液収納容器1のバリア性能とすることが可能となる。
すなわち、外袋12に、薬液収納容器1としての強度や高い気体透過率、水分透過率といったバリア性の機能を持たせることによって、内袋11内の薬液5を外部環境から保護する役割を担うことも可能である。このような機能を主に外袋12に担わせることにより、使い捨てにする内袋11は、必要最低限の機能に押さえることで構成を単純化し、よりコストを低減することが可能となる。
内袋11と外袋12を取り付けた際に、内袋11と外袋12の間が気密であるとは、加圧空間21に加圧ガスを導入した際に、加圧ガスが、内袋11と外袋12の間に入らない状態を意味している。このように構成することによって、薬液収納装置2とした際に、加圧空間21に加圧ガスを導入し薬液5を注出する際にも、加圧ガスは、内袋11の薬液収納部に直接接触することはなく、薬液収納装置2内では、常に加圧ガスと薬液の間に内袋11とともに外袋12が存在することとなる。従って、外袋12にバリア性を持たせた場合にも薬液は、加圧ガスに含まれる望ましくない成分、例えば水蒸気や酸素などの影響を最小限とすることが出来る。すなわち、薬液5を注出する際に使用する加圧ガスに高価な高純度ガスを使用しなくとも、廉価な圧縮空気やN2純度99.0%程度の低いグレードの窒素ガスを用いることが可能となり、工程のコストダウンに貢献する。
内袋11と外袋12を取り付けた時に薬液収納部が外袋12に覆われ、内袋11と外袋12の間は気密に保たれている薬液収納容器1の一実施形態としては、図2に示した注出口部材13を備える内袋11と図3に示したような外袋12よりなる図1に示した薬液収納容器1が例示できる。この薬液収納容器1においては、内袋11と外袋12を取り付け、取り外し可能とする機構としてチャックが形成されている。チャックはチャックテープを内袋及び外袋に熱融着することによって形成されている。
内袋11と外袋12を一体化する外袋側チャック15の位置は、内袋11に取り付けた際に、外袋12が、完全に内袋を密閉に覆うことが望ましい。図1、図3のような形態の場合、内袋11の上部は、一部に注出口部材13のシール固着部35を介して接着封止されており、この注出口部材13のシール固着部35上の内袋11と接着した部位の上、並びにそれに続く、内袋11の上部の封止部上の両面に雌(凹)チャックテープを接着することで内袋側チャック14を形成している。
一方、外袋12の上部開口部内側には、内袋側チャック14と嵌合可能な雄(凸)チャックテープを接着することで外袋側チャック15を形成している。
この外袋側チャック15は、使用時には、図1のように内袋11の内袋側チャック14と嵌合することにより内袋11と外袋12を一体化する。この際に、内袋11の薬液収納部が外袋12に覆われることで、薬液収納容器1の強度を保ち、また、薬液収納容器1内の薬液5を外部環境から保護する。これにより薬液注出の際、及び、薬液収納装置2の移動の際に内袋11に掛かる力により内袋11が破袋することが大幅に減少する。また、外袋12にバリア性が高い積層フィルムを用いることで、薬液収納容器1内の薬液5であるリチウムイオン電池用電解液が嫌う外環境の水分、ハロゲン、金属イオンから保護される。
少なくとも内袋11の注出口部材13とのシール固着部35上に内袋側チャック14を設けることで外袋側チャック15と嵌合した際に内袋11の薬液収納部を全て外袋12に覆われ、内袋11と外袋12の間は、気密に保たれる形態を容易に実現することが可能となる。従って、薬液収納容器1の薬液収納部は、加圧空間21と外袋12によっても完全に隔離されることとなり、外袋12にブロック性能を持たせた場合に、内容物である薬液5を加圧空間21の気体から有効に保護することが出来る。
さらに、内袋11と外袋12の位置関係を安定させるために複数箇所に内袋側チャック14を設け、その位置に合わせて外袋チャックを設けてもよい。また、内袋11を覆うようにして外袋12同士を嵌合するようなチャックを設けてもよい。
≪薬液収納装置≫
本実施形態における薬液収納装置2は、図4、図5に例示したように、上述のようにして得られた、内袋11と、外袋12とを有し、注出口部材13が取付けられた薬液収納容器1と、他方、予め準備された薬液ノズル22と、加圧ガス用ノズル23とが取付けられた蓋体4及び外装容器3などから構成される。
本実施形態における薬液収納装置2は、工業薬品分野、医療分野、化粧品原料分野における液体の保存、輸送、等に用いるものであり、通常、前述した薬液収納容器1を外装容器3内に収納して構成される。特に、高純度を要求される工業薬品分野、医療分野や化粧品原料分野等の薬液に好適である。具体的には、リチウムイオン電池用電解液の他、配線基板やリードフレーム製造工程、微細パターンの製造工程等において用いられるレジスト、レジスト除去用薬液あるいはエッチング液を収納してもよく、サスペンション基板製造工程において用いられる印刷用インキを収納してもよい。
また、製造工程において内容物である薬液を製造工程に供給する役割を果たす事も可能である。
蓋体4には更に加圧ガス空間33内の圧力を検出する圧力計37等必要に応じて設置されていてもよい。注出口部材13の円筒状区画壁39により形成された薬液ノズル空間34内に薬液ノズル22が挿入され、薬液収納容器1と、蓋体4と、注出口部材13とが一体に組合される。
さらに、外装容器3内に、上方開口部3aから薬液収納容器1が挿入され、注出口部材13が外装容器3の上方開口部3aに嵌込まれる。この場合、注出口部材13のフランジ40が外装容器3の上方開口部3aに嵌込まれ、蓋体4は、その周縁に設けられたボルト7により外装容器3の上方開口部3a周縁に気密にボルト締めされる。
また、蓋体4に取付けられた加圧ガス用ノズル23は、注出口部材13の加圧ガス空間33内に挿入される。薬液ノズル22は注出口部材13の薬液ノズル空間34内を延びるとともに蓋体4により堅固に保持されている。この薬液ノズル22は薬液収納容器1内の薬液5を注出して外方へ放出するものであるが、薬液収納容器1内に薬液5を充てんする目的で使用することもできる。
さらにまた蓋体4取付けられた薬液ノズル22の先端には、外部ライン(図示せず)に連結される薬液ノズルコネクタ22aが設けられ、加圧ガス用ノズル23の先端には、外部ライン(図示せず)に連結される加圧ガス用ノズルコネクタ23aが設けられている。
輸送、及び、保管に際しては、薬液ノズル22が薬液ノズルコネクタ22aを介して外部の供給機構(図示せず)に接続され、この供給機構から薬液5が内袋11内に供給される。薬液ノズル22の薬液ノズルコネクタ22a、及び、加圧ガス用ノズル23の加圧ガス用ノズルコネクタ23aが図示しないキャップにより密閉され、内袋11と注出口部材13、外袋12とを有する薬液収納容器1を内在する薬液収納装置2が目的地まで輸送され、もしくは、使用時まで保管される。
輸送先、もしくは、保管後において、薬液収納装置2内の薬液5を装置外に注出する際には、薬液ノズル22の薬液ノズルコネクタ22a、及び、加圧ガス用ノズル23の加圧ガス用ノズルコネクタ23aが図示しないキャップが取り外され、薬液ノズル22の薬液ノズルコネクタ22aは、薬液を供給したい機構に接続される。
次に加圧ガス用ノズル23の加圧ガス用ノズルコネクタ23aが、加圧ガス供給機構に接続され、加圧ガス用ノズル23から加圧ガスが注出口部材13の加圧ガス空間33内に供される。加圧ガスとしては、薬液収納容器1に十分なバリア性があれば、廉価な圧縮空気や易パン的な窒素ガスを用いればよく、薬液5が酸素や炭酸ガスに対して敏感な場合は、高純度の窒素ガスなどの不活性ガスを用いればよい。加圧ガス空間33内の不活性ガスは、注出口部材13の連通孔32から外装容器3と薬液収納容器1の間の加圧空間21内に送られ、薬液収納容器1を外側から加圧する。このことにより、薬液収納容器1の内袋11内に収納されていた薬液5を薬液ノズル22から薬液を供給したい機構側に排出することができる。
圧力計37が設置されていれば、この間、不活性ガスの供給量は、圧力計37に示される不活性ガスの圧力をみながら調整することができる。
内部の薬液を使いきった際には、蓋体4の周辺に設けられたボルト7を緩めることにより蓋体4を外すと共に加圧ガス用ノズル23、薬液ノズル22を取り除き、薬液収納装置2から薬液収納容器1を取り出す。外袋12と注出口部材13を備えた内袋11は、外袋側チャック15と内袋側チャック14を取り外すことで容易に分離することが可能である。使用後の注出口部材13を備えた内袋11は、廃棄し、新たな注出口部材13を備えた内袋11を外袋12の外袋側チャック15と内袋側チャック14を嵌合し取り付けることで薬液収納容器1とすることで新たな薬液収納容器1として使用することが可能となる。この新たな薬液収納容器1は、加圧ガス用ノズル23、薬液ノズル22を取り付けるとともに蓋体4を取り付け、ボルト7を締めることで薬液収納装置2に取り付けられる。このようにして薬液収納装置2は、再利用が可能となる。
また、本実施の形態によれば、薬液収納用の薬液収納装置2が、外装容器3と、外装容器3内に配置され薬液5を収納する内袋11および外袋12を有する薬液収納容器1と、を備えている。このため外装容器3内に薬液5を直接収納する場合に比べて、外装容器3を頻繁に洗浄する必要はなく、高価な洗浄コストを低減することができる。
さらに、薬液5を収納する内袋11および外袋12を有する薬液収納容器1の内袋11のみを取り外して使い捨てとし、外袋12を再利用することができることから、従来の薬液収納容器1ごと内袋11、外袋12共に使い捨てとする場合と比較しても、外袋を再利用できる分コストを削減できる。また、外袋の再利用を可能とすることで環境負荷を低減出来る。
また、従来の薬液収納装置と比較しても内容物である薬液5の保存性に何ら遜色のないものである。
外装容器3、及び蓋体4は、アルミニウム、スチール、ステンレス、ファイバーボード、ガラス等により作製することが出来る。容量、コスト、強度の観点から適宜選択すればよい。
[実施例1]
本実施形態の一例として、リチウムイオン電池用電解液を薬液5とした場合を例示して説明するが、これに限定されるわけではない。
薬液収納容器1内に収納されるリチウムイオン電池用電解液としては、一般には、リチウムイオンを移動し、かつ電荷の授受により充放電可能であればよく、リチウム塩と有機溶媒を組み合わせたものが使用される。リチウム塩としては、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)のほかLiBF4などのフッ素系錯塩、LiN(SO2Rf)2・LiC(SO2Rf)3(ただしRf=CF3,C25)、などの塩も用いられる。
また、通常、電解液に高い導電率と安全性を与えるため、炭酸エチレン・炭酸プロピレンなどの環状炭酸エステル系高誘電率・高沸点溶媒に、低粘性率溶媒である炭酸ジメチル、炭酸エチルメチル、炭酸ジエチル等の低級鎖状炭酸エステルを用い、一部に低級脂肪酸エステルを用いる場合もある。
実施例1の薬液収納容器1としては、内袋11の材質として、低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとを2;8の割合で混合して作製した膜厚80μmのフィルムを2枚用意し、三方シールにて内袋11を製袋した。内袋11の開口部内面と、高密度ポリエチレンにて、図6の形状に成形した注出口部材13のシール固着部35をヒートシールで貼り合わせると同時に内袋の開口部内面同士を貼り合わせることにより封止を行った。
内袋11の上部は、一部に注出口部材13のシール固着部35を介して接着封止されており、この注出口部材13のシール固着部35上の内袋と接着した部位、並びに、当該部位に続く封止部上に雌(凹)チャックテープをヒートシールすることで内袋側チャック14を形成し図2に示した様な内袋11を形成した。
外袋12は、外層として厚み15μmのポリブチレンテレフタレートフィルム、中間層として、厚み9μmのアルミ箔、内層として厚み60μmのポリエチレンフィルムをドライラミネートで貼り合わせた積層体を材料として、内層のポリエチレン層を三方シールで貼り合わせると共に未シールの開口部内面に雄(凸)チャックテープをヒートシールすることで外袋側チャック15を形成し図3に示した様な外袋12を形成した。
上記内袋11の内袋側チャック14と、上記外袋12の外袋側チャック15を嵌合することで図1に示した様な薬液収納容器1とした。本リチウムイオン電池用電解液用薬液収納容器1を使用した薬液収納装置2を使用してリチウムイオン電池の生産を行ったが、製品品質は従来と変わることなく、また、コストの削減が確認できた。
[実施例2]
本実施形態の一例として、リードフレーム製造用レジストを薬液5とした場合を例示して説明する。
実施例2の薬液収納容器1としては、内袋の材質として、低密度ポリエチレンと直鎖状低密度ポリエチレンとを2;8の割合で混合して作製した膜厚80μmのフィルムを2枚用意し、三方シールにて内袋11を製袋した。内袋11の開口部内面と、高密度ポリエチレンにて図6の形状に成形した注出口部材13のシール固着部35を、ヒートシールで貼り合わせると同時に内袋11の開口部内面同士を貼り合わせることにより封止を行った。
内袋11の上部は、一部に注出口部材13のシール固着部35を介して接着封止されており、この注出口部材13のシール固着部35上の内袋11と接着した部位を含めた内袋11の上部接着部、並びに、それに続く封止部上の両面に雌(凹)チャックテープをヒートシールすることで内袋側チャック14を形成し図2に示した様な内袋11を形成した。
外袋12は、外層として厚み20μmのポリイミドフィルム、内層として60μmのポリエチレンフィルムをドライラミネートで貼り合わせた積層体を材料として、内層のポリエチレン層を三方シールで貼り合わせると共に、開口部内面に雄(凸)チャックテープをヒートシールすることで外袋側チャック15を形成し図3に示した様な外袋12を形成した。
上記内袋の内袋側チャック14と、上記外袋の外袋側チャック15を嵌合することで図1に示した様な形態のリードフレーム製造用レジスト用薬液収納容器1とした。本リードフレーム製造用レジスト用薬液収納容器1を使用した薬液収納装置2を使用して生産を行ったが、歩留まり、及び、製品品質は従来と変わることなく、また、コストの削減が確認できた。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明してきたが、本発明による薬液収納容器および薬液収納装置は、上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1 : 薬液収納容器
2 : 薬液収納装置
3 : 外装容器
3a : 上方開口部
4 : 蓋体
5 : 薬液
6 : ボルト
11 : 内袋
12 : 外袋
13 : 注出口部材
14 : 内袋側チャック
15 : 外袋側チャック
21 : 加圧空間
22 : 薬液ノズル
22a: 薬液ノズルコネクタ
23 : 加圧ガス用ノズル
23a: 加圧ガス用ノズルコネクタ
32 : 連通孔
33 : 加圧ガス空間
34 : 薬液ノズル空間
35 : シール固着部
36 : 連結口
37 : 圧力計
38 : 底面
39 : 円筒状区画壁
40 : フランジ

Claims (2)

  1. 薬液を収納する内袋と、前記内袋の外面を覆う前記内袋とは独立した外袋とを有し、前記内袋は前記薬液を注出するための注出口部材を備えると共に、前記内袋と前記外袋は互いに取り付け、取り外し可能に構成されている薬液収納容器と、前記薬液収納容器を内部に収納する外装容器を備えたことを特徴とする薬液収納装置において、次の(1)から(4)を順に行うことを特徴とする使用後の薬液収納装置を再使用する方法。
    (1)使用後の前記薬液収納装置から前記薬液収納容器を取り出す工程。
    (2)前記薬液収納容器から前記内袋と前記外袋を取り外す工程。
    (3)使用済みの前記内袋を新たな前記内袋に交換し、新たな前記内袋と前記使用済み外袋を取り付ける工程。
    (4)新たな前記内袋と前記使用済み外袋とを有する薬液収納容器を前記薬液収納装置に収納する工程。
  2. 薬液を収納する内袋と、前記内袋の外面を覆う前記内袋とは独立した外袋とを有し、前記内袋は、前記薬液を注出するため、薬液ノズルが貫通する薬液ノズル空間が形成された注出口部材を備えると共に、前記内袋と前記外袋は互いに取り付け、取り外し可能に構成されている薬液収納容器と、前記薬液収納容器を内部に収納する外装容器を備えたことを特徴とする薬液収納装置において、次の(1)から(3)を順に行うことを特徴とする前記薬液収納装置に薬液を充填する方法。
    (1)使用後の前記薬液収納装置から前記薬液収納容器を取り出し、前記薬液収納容器から前記内袋と前記外袋を取り外し、使用済みの前記内袋を新たな前記内袋に交換し、新たな前記内袋と前記使用済み外袋を取り付けて前記薬液収納容器を形成する工程。
    (2)新たな前記内袋と前記使用済み外袋とを有する前記薬液収納容器を前記薬液収納装置に収納する工程。
    (3)前記薬液収納装置に収納された前記薬液収納容器の前記内袋内に薬液を充填する工程。
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