JP2014213879A - 薬液収納容器 - Google Patents

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Abstract

【課題】リチウムイオン電池用電解液の劣化を防止することができる薬液収納容器を提供する。
【解決手段】薬液収納容器1は、上方開口2aを有する金属缶2と、金属缶2内に配置された薬液収納袋10と、薬液収納袋10に取付けられた注出部材15とを備えている。薬液収納袋10は内袋11と外袋12とを有し、内袋11は酸化防止剤を含む内袋用の材料11Aを含む。
【選択図】図4

Description

本発明は、例えばリチウムイオン電池用電解液のような薬液を収納するための薬液収納容器に関する。
従来より例えばリチウムイオン電池用電解液のような薬液は、キャニスタ缶(金属缶)内に収納され、この薬液を収納した金属缶が搬送される。そして必要に応じて金属缶内部から薬液が取出され、使用される。
薬液が取出された金属缶はその後内部が洗浄され、次回再び薬液を収納して搬送される。
ところでリチウム電池用電解液は、その取扱いを慎重に行う必要があり、一度リチウム電池用電解液を収納した金属缶の洗浄にあたっても、高精度に洗浄する必要があり、金属缶の洗浄コストが高価となっている。
例えばキャニスタ―缶の洗浄に関しては内容物の除去に加え、洗浄後の残渣がなきように工程を組みあげる必要がある(特許文献1)。
特開平10−436
上述のようにリチウム電池用電解液等の薬液を金属缶内に収納した場合、薬液を取出す毎に金属缶内を洗浄する必要があり、この洗浄コストが高価となっている。
他方、金属缶内に薬液収納袋を配置し、金属缶と薬液収納袋を貫通して薬液用ノズルを設けるとともに、薬液用ノズルを介して薬液収納袋内の薬液を外方へ排出する薬液収納容器も開発されている。この場合、金属缶と薬液収納袋との間の空間にNガス供給用ノズルからNガスを加圧ガスとして供給し、この加圧ガスによって薬液収納袋内の薬液を外方へ排出させる。また薬液用ノズルおよびNガス供給用ノズルは、金属缶と薬液収納袋に設けられた注出部材により保持されている。
このような薬液収納容器において、薬液収納袋内の電解液、例えばリチウムイオン電池用電解液中で加水分解が進行し、このことによりリチウム電池用電解液が変色したり劣化することがある。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであり、薬液収納袋内の電解液中における加水分解の進行を抑制することができる薬液収納容器を提供することを目的とする。
本発明は、薬液収納用の薬液収納容器において、上方開口を有する外側缶と、前記外側缶内に配置されるとともに、内部に電解液が収納される薬液収納袋とを備え、前記薬液収納袋のうち前記電解液に接する面は酸化防止剤を含む酸化防止剤層の面からなることを特徴とする薬液収納容器である。
本発明は、前記薬液収納袋の上端部に注出部材が取付けられていることを特徴とする薬液収納容器である。
本発明は、前記薬液収納袋は外袋と内袋とを有し、前記内袋の内面は酸化防止剤を含む酸化防止剤層の面からなることを特徴とする薬液収納容器である。
本発明は、前記内袋の酸化防止剤を含む酸化防止剤層はポリオレフィンを含むことを特徴とする薬液収納容器である。
本発明は、前記内袋の酸化防止剤を含む酸化防止剤層はポリエチレンを含むことを特徴とする薬液収納容器である。
以上のように本発明によれば、薬液収納袋のうち電解液に接する面は、酸化防止剤を含む酸化防止剤層からなるため、電解液中における加水分解の進行を抑制することができ、このことにより電解液の劣化を防ぐことができる。
図1は本発明による薬液収納容器の注出部材部分を示す拡大図。 図2は薬液収納容器の注出部材を示す斜視図。 図3は薬液収納容器の全体概略図。 図4は薬液収納袋と注出部材を示す側面図 図5(a)は内袋用の材料を示す断面図であり、図5(b)は外袋用の材料を示す断面図。 図6は本発明による薬液収納容器の変形例を示す図。 図7(a)(b)(c)は本発明による薬液収納容器の他の変形例を示す図。 図8は内袋用の材料の変形例を示す断面図。
発明の実施の形態
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
図1乃至図5(a)(b)は、本発明による薬液収納容器の実施の形態を示す図である。
まず図1乃至図3により、薬液収納容器の概略について説明する。
図1乃至図3に示すように、薬液収納容器1は、リチウムイオン電池用電解液等の薬液3が収納される薬液収納用の薬液収納袋10と、内部にこの薬液収納袋10が配置される金属製の外側缶(以下、金属缶ともいう)2とを備えている。なお、外側缶2は金属製の他、合成樹脂により作製することもできる。
また薬液収納袋10は、リチウムイオン電池用溶解液等の薬液を収納するものである。
例えば薬液収納袋10内に収納されるリチウムイオン電池用電解液としては、LiClO、LiPF等のLiイオンを含んだ有機電解液を用いることができる。
このような有機電解液は、水分、ハロゲン、金属イオン等を嫌うため、後述のように有機電解液を収納する内袋11としては、これら水分、ハロゲン、金属イオン等をなるべく含まない材料が用いられる。
また金属缶2は、上方開口2aを有し、この上方開口2aは蓋体5により密閉されている。金属缶2および蓋体5は全体としてステンレス製となっている。
また図4に示すように、薬液収納袋10は、例えばリチウムイオン電池用電解液等の薬液3が収納される内袋11と、内袋11を囲む外袋12とを有し、内袋11と外袋12を貫通して注出部材15が延びている。
次に図1乃至図3により、注出部材15および蓋体5の取付構造について説明する。
図1乃至図3に示すように、注出部材15は金属缶2の上方開口2aに嵌込まれており、蓋体5は注出部材15を覆って設けられ金属缶2の上方開口2aを密閉するとともに、この蓋体5は金属缶2の上方開口2aの周縁に複数のボルト6によりボルト締めされて固定されている。
注出部材15について、更に説明する。注出部材15は、その上端に周縁フランジ21を有し、この周縁フランジ21が金属缶2の上方開口2aに嵌込まれることにより、注出部材15は金属缶2の上方開口2aに位置決めされる。
さらに注出部材15には内部を後述する薬液用ノズル16が貫通して延びる薬液用ノズル空間15Aと、後述する加圧ガス供給用ノズル17から供給される加圧ガスが充てんされる加圧ガス空間15Bとに区画する円筒状の区画壁20が設けられている。すなわち、注出部材15の円筒状の区画壁20は、その内部に薬液用ノズル16が貫通する薬液用ノズル空間15Aが形成され、注出部材15内のうち区画壁20の外方は加圧ガス空間15Bとなっている。
また注出部材15は底面22を有し、この底面22には連通孔22aが形成され、この連通孔22aにより注出部材15の加圧ガス空間15Bと、金属缶2と薬液収納袋10との間に形成された加圧空間8とが連通するようになっている。
また、注出部材15は区画壁20から下方へ連続して延びる連結口26を有し、連結口26の下端部には、内袋11と外袋12を一体にシールして形成された密閉シール部13が固着されるシール固着部25が形成されている。注出部材15のシール固着部25は平面略だ円形状を有し、これによりシール固着部25と薬液収納袋10の密閉シール部13とを容易に固着することができる。
上述のように、注出部材15の薬液用ノズル空間15A内には薬液用ノズル16が貫通し、加圧ガス空間15B内には加圧ガス供給用ノズル17から加圧ガスが供給される。
図1乃至図3に示すように、薬液用ノズル16は注出部材15の薬液用ノズル空間15A内を延びるとともに蓋体5により堅固に保持されている。この薬液用ノズル16は薬液収納袋10内の薬液3を注出して外方へ放出するものであるが、薬液収納袋10内に薬液3を充てんする目的で使用することもできる。
また、加圧ガス供給用ノズル17も蓋体5により堅固に保持され、加圧ガス供給用ノズル17からNガス等の不活性ガスを注出部材15の加圧ガス空間15B内に充てんすることができる。加圧ガス供給用ノズル17から加圧ガス空間15B内に充てんされた不活性ガスは、その後加圧ガス空間15Bから連通孔22aを経て、金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内へ送られる。そして加圧空間8内に不活性ガスを供給することにより、薬液収納袋10を外方から加圧して、薬液収納袋10内の薬液3を薬液用ノズル16から外方へ放出することができる。
また蓋体5には更に加圧ガス空間15B内の圧力を検出する圧力計18が設置されている。さらにまた蓋体5に取付けられた薬液用ノズル16の先端には、外部ライン(図示せず)に連結されるコネクタ16aが設けられ、加圧ガス供給用ノズル17の先端には、外部ライン(図示せず)に連結されるコネクタ17aが設けられている。
なお、上述した注出部材15は、全体として合成樹脂製となっている。
次に薬液収納袋10について図4および図5により述べる。薬液収納袋10を構成する内袋11は内袋用の材料11Aからなる一対のフィルムを準備し、この一対のフィルムの周縁をヒートシールしてヒートシール部11aを形成することにより得られる(図5(a)参照)。
内袋用の材料11Aとしては、PE、PP等のポリオレフィン材料を用いることができ、内袋11は薬液3に直接触れる部分であるため、リチウムイオン電池用電解液が嫌う水分、ハロゲン、金属イオンをなるべく含まない材料、例えば低水分、低ハロゲン、低金属イオンの材料を用いることが好ましい。
図5(a)に示すように、内袋用の材料11Aはポリオレフィン、好ましくは酸化防止剤を含むPE(ポリエチレン)からなっている。この場合、内袋用の材料11A中に混入した酸化防止剤が電解液等の薬液3中に溶け込み、このことにより電解液等の薬液3中における加水分解の進行を抑制することができる。
ここでPE中に含まれる酸化防止剤としては、リン系酸化防止剤とフェノール系酸化防止剤が考えられる。
このうちリン系酸化防止剤としては、例えば Irgafos 168 (BASF) が挙げられる。
またフェノール系酸化防止剤としては、例えば Irganox 1076 (BASF) が挙げられる。
次に薬液3中における加水分解の進行を抑制するメカニズムについて述べる。リチウムイオン電池用電解液等の薬液3が、LiPFからなるLiイオンを含む有機電解液からなる場合、この有機電解液が以下のように加水分解し、このことにより有機電解液が劣化して変色することが考えられる。
LiPE+HO→LiFHF+HF+POF
しかしながら本実施の形態によれば、内袋用の材料11A中に混入した酸化防止剤が電解液等の薬液3中へ溶け込み、LiPEの加水分解を抑制してPOFの生成を防ぐことができる。
図5(a)に示すように、内袋用の材料11Aが酸化防止剤を含むPEからなっている場合、内袋11のうちリチウムイオン電池用電解液等の薬液3に接する面は酸化防止剤を含むPEからなる酸化防止剤層11Bの面となる。
なお、内袋用の材料11Aとして、図8に示すようにリチウムイオン電池用電解液等の薬液3に接する面側から順に配置された、酸化防止剤を含むPEからなる酸化防止剤層11Bと、Al層11Cと、PET層またはON層(延伸ナイロン層)11Dとからなる積層体を用いてもよい(図8参照)。
また内袋11内には薬液3が収納されることになるが、搬送時に薬液3から内袋11内面に圧力が加わっても内袋11が破損したりすることがないよう、内袋11内面の隅部11bは湾曲面を有している。
すなわち、薬液3が収納された内袋11を有する薬液収納袋10が金属缶2内に配置されて薬液収納容器1が得られるが、この薬液収納容器1を搬送する際、内袋11内に収納された薬液3から内袋11内面に圧力が加わることも考えられる。
内袋11の内面の隅部11bが多角形状となっている場合、内袋11の内面に薬液3から圧力が加わると、多角形状の隅部11bに局地的な応力が生じてこの隅部11b近傍で内袋11が破損することも考えられる。
これに対して本発明によれば、内袋11の内面の隅部11bは湾曲面からなるため、搬送中に内袋11の内面に薬液3から圧力が加わったとしても、湾曲面からなる隅部11bに局地的な応力が生じることはなく、隅部11b近傍における内袋11の破損を未然に防ぐことができる。
このような湾曲面をもつ内袋11の隅部11bは、内袋11を作製する際、隅部11bが湾曲面をもつようヒートシール部11aを形状することにより得られる。
次に外袋12について更に説明する。外袋12は内袋11を外方から囲むものであってかつ金属缶2内に配置されるものであり、内袋11を外側から保護し、金属缶2からの衝撃が直接内袋11に伝わらないよう機能する。
このため外袋12を作製するための外袋用の材料12Aとしては、内側から外側へ向かって順次配置されたPE、PP等のポリオレフィン層12B、Al層12C、PET層又はON層(延伸ナイロン層)12Dを含む積層体が用いられる(図5(b)参照)。
このうちPE、PP等のポリオレフィン層12Bはヒートシール層として機能し、Al層12Cはガスバリア層として機能し、PET層又はON層12Dは耐衝撃性をもつ。
このように外袋12用の材料12Aは、内袋11用の材料11Aに比べて、全体として優れた耐衝撃性およびガスバリア性をもち、他方内袋11用の材料11Aは外袋12用の材料12Aに比べて、低水分量、低ハロゲン量、および低金属イオンの材料からなる。
ところで外袋12は、外袋12用の材料12Aからなる表面フィルム、裏面フィルム、一対のガセットフィルムを準備し、これらの周縁をヒートシールしてヒートシール部12aを形成することにより得られる。
とりわけ外袋12の底部12eにおいてヒートシール部12aの面積を大きくとることにより、外袋12はガセット型の外形をもつことができる。このようなガセット型の外形をもつ外袋12は、金属缶2内でその底部12eにおいて自立することができる。
このように、ガセット型の外形をもつ外袋12を金属缶2内で自立させることにより、金属型2内において薬液収納容器10を全体として安定して配置することができる。このため搬送時において、金属缶2内で薬液収納容器10が揺れたりずれたりすることはなく、内袋11内に収納された薬液3を安定して搬送することができる。
次にこのような構成からなる本実施の形態の作用について説明する。
まず薬液収納容器1の製造方法について述べる。
図4に示すように、ガセット型の外形形状を有する外袋12内に、外袋12の上方開口から内袋11を挿入して配置する。
次に内袋11内に、内袋11の上方開口から注出部材15を挿入する。
その後、内袋11の上方開口と外袋12の上方開口を揃えて一体にヒートシールする。
このことにより、内袋11の上方開口と外袋12の上方開口が一体にシールされて密閉シール部13が形成される。同時に注出部材15のシール固着部25も、内袋11および外袋12と一体にヒートシールされ、注出部材15は密閉シール部13により内袋11と外袋12に固定される(図4参照)。
このようにして、内袋11と、外袋12とを有し、注出部材15が取付けられた薬液収納袋10が得られる。他方、予め薬液用ノズル16と、加圧ガス供給用ノズル17と、圧力計18とが取付けられた蓋体5を準備しておく。次に注出部材15の区画壁20により形成された薬液ノズル空間15A内に加圧ガス供給用ノズル17が挿入され、薬液収納袋10と、蓋体5と、注出部材15とが一体に組合される。
次に金属缶2内に上方開口2aから薬液収納袋10が挿入され、注出部材15が金属缶2の上方開口2aに嵌込まれる。この場合、注出部材15の周縁フランジ21が金属缶2の上方開口2aに嵌込まれ、蓋体5はその周縁に設けられたボルト6により金属缶2の上方開口2a周縁にボルト締めされる。また、蓋体5に取付けられた加圧ガス供給用ノズル17は、注出部材15の加圧ガス空間15B内に延びる。
使用にあたっては、薬液用ノズル16がコネクタ16aを介して外部の供給機構(図示せず)に接続され、この供給機構から薬液3が内袋11内へ供給される。
次に薬液用ノズル16のコネクタ16aが図示しないキャップにより密封され、内袋11と、外袋12とを有する薬液収納袋10と、金属蓋2とを有する薬液収納容器1が、目的地まで搬送される。その後、搬送先において薬液用ノズル16のコネクタ16aからキャップが取外され、薬液用ノズル16のコネクタ16aが排出機構(図示せず)に接続される。
次に加圧ガス供給用ノズル17のコネクタ17aがNガス供給機構(図示せず)に接続され、加圧ガス供給用ノズル17から注出部材15の加圧ガス空間15B内にNガスが供給される。加圧ガス空間15B内のNガスは、注出部材15の連通孔22aから金属缶2と薬液収納袋10との間の加圧空間8内に送られ、薬液収納袋10を外方から加圧する。このことにより、薬液収納袋10の内袋11内に収納されていた薬液3を薬液用ノズル16から排出機構側へ排出することができる。この間、Nガスの供給量は圧力計18に示されるNガスの圧力をみながら調整することができる。
以上のように、本実施の形態によれば、内袋用の材料11Aのうちリチウムイオン電池用電解液等の薬液3に接する面は酸化防止剤を含むPEからなる酸化防止剤層11Bとなっている。このため酸化防止剤層11B中に混入した酸化防止剤が薬液3中へ溶け込む。このことにより、薬液3中に溶け込んだ酸化防止剤により、LiPFを有する有機電解液の加水分解を抑えることができ、有機電解液の劣化および変色を防止することができる。さらにまた、内袋11の材料11Aは低水分量、低ハロゲン量、および低イオン量の材料からなるので、内袋11内に収納された薬液3が劣化したり、内袋11から悪影響を受けることはない。さらにまた、薬液収納用の薬液収納容器1が、金属缶2と、金属缶2内に配置され、薬液3を収納する内袋11と、内袋11を囲む外袋12とを有する薬液収納袋10と、薬液収納袋10に取付けられた注出部材15とを備えている。このため金属缶2内に薬液3を直接収納する装置に比べて、金属缶2を頻繁に洗浄する必要はなく、高価な洗浄コストを低減することができる。
さらにまた、注出部材15を覆って、金属缶2の上方開口2aを密閉する蓋体5が設けられ、この蓋体5に注出部材15を貫通する薬液用ノズル16と加圧ガス供給用ノズル17とが予め取付けられている。このため予め薬液収納袋10に注出部材15を取付けておき、更に注出部材15に薬液用ノズル16を貫通させる。
そして金属缶2の上方開口2aに蓋体5を嵌込み固定するだけで、容易かつ簡単に薬液用ノズル16と加圧ガス供給用ノズル17とを設置することができる。
ところで薬液収納容器1の搬送中に、薬液3から内袋11の内面に圧力が加わることも考えられるが、内袋11の内面の隅部11bは湾曲面からなるため薬液3から内袋11の内面に圧力が加わっても、この隅部11bに局所的に応力が集中して隅部11b近傍において内袋11が破損することはない。
さらにまた外袋12はガセット型の外形形状を有するため、外袋12を安定して金属缶2の缶本体2A内に自立して配置することができる。このため薬液収納容器10の搬送中に金属缶2内で外袋12が揺れたり、ずれたりすることはない。
さらにまた外袋12の材料12Aは、耐衝撃性およびガスバリア性に優れているので、内袋11を外側から保護し、搬送中に金属缶2からの衝撃が内袋11に伝わらないようにすることができ、かつ内袋11内の薬液3側へ外部の雰囲気が侵入することを未然に防ぐことができる。
なお、上記実施の形態において、注出部材15に注出部材15内を薬液用ノズル空間15Aと、加圧ガス空間15Bとに区画する円筒状の区画壁20とを設けた例を示したが、これに限らず注出部材15に円筒状の区画壁20を設けることなく、蓋体5の下面から円筒状の区画壁を延ばしてもよい。
変形例
次に図6および図7(a)(b)(c)により本発明による薬液収納容器の変形例について説明する。
図6および図7(a)(b)(c)に示す変形例は薬液収納袋10の構成が異なるのみであり、他の構成は図1乃至図5(a)(b)に示す実施の形態と略同一である。図6および図7(a)(b)(c)に示す変形例において、図1乃至図5(a)(b)に示す実施の形態と同一部分については同一符号を付して詳細な説明は省略する。
まず図6に示す変形例において、内袋11と外袋12とを有する薬液収納袋10が示されている。
図6において、便宜上、注出部材15が取除かれた薬液収納袋10が示されている。
図6において、薬液収納袋10は、例えばリチウムイオン電池用電解液等の薬液3が収納される内袋11と、内袋11を囲む外袋12と、を備えている。
また内袋11は、内袋用の材料11Aからなる一対のフィルムを準備し、この一対のフィルムの周縁をヒートシールしてヒートシール部11aを形成することにより得られる(図4参照)。
内袋用の材料11Aとしては、酸化防止剤を含むPE、PP等のポリオレフィン等からなる酸化防止剤層11Bを用いることができ、内袋11は薬液3に直接触れる部分であるため、リチウムイオン電池用電解液が嫌う水分、ハロゲン、金属イオンをなるべく含まない材料、例えば低水分、低ハロゲン、低金属イオンの材料を用いることが好ましい(図5(a)参照)。
また内袋11内には薬液3が収納されることになるが、搬送時に薬液3から内袋11内面に圧力が加わっても内袋11が破損したりすることがないよう、内袋11内面の隅部11bは湾曲面を有している。
すなわち、薬液3が収納された内袋11を有する薬液収納袋10が金属缶2内に配置されて薬液収納装置1が得られ、この薬液収納装置1を搬送する際、内袋11内に収納された薬液3から内袋11内面に圧力が加わることも考えられる。
内袋11の内面の隅部11bが多角形状となっている場合、内袋11の内面に薬液3から圧力が加わると、多角形状の隅部11bに局地的な応力が生じてこの隅部11b近傍で内袋11bが破損することも考えられる。
これに対して本発明によれば、内袋11の内面の隅部11bは湾曲面からなるため、搬送中に内袋11の内面に薬液3から圧力が加わったとしても、湾曲面からなる隅部11bに局地的な応力が生じることはなく、隅部11b近傍における内袋11の破損を未然に防ぐことができる。
このような湾曲面をもつ内袋11の隅部11bは、内袋11を作製する際、隅部11bが湾曲面をもつようヒートシール部11aを形状することにより得られる。
次に外袋12について説明する。外袋12は内袋11を外方から囲むものであってかつ金属缶2内に配置されるものであり、内袋11を外側から保護し、金属缶2からの衝撃が直接内袋11に伝わらないよう機能する。
このため外袋12を作製するための外袋用の材料12Aとしては、内側から外側へ向って順次配置されたPE、PP等のポリオレフィン層12B、Al層12C、PET層又はON層12Dを含む積層体が用いられる(図5(b)参照)。
このうちPE、PP等のポリオレフィン層12Bはヒートシール層として機能し、Al層12Cはガスバリア層として機能し,PET層又はON層12Dは耐衝撃性をもつ。
このように外袋12用の材料12Aは、内袋11用の材料11Aに比べて、全体として優れた耐衝撃性およびガスバリア性をもち、他方内袋11用の材料11Aは外袋12用の材料12Aに比べて、低水分量、低ハロゲン量、および低金属イオンの材料からなる。
ところで外袋12は、外袋12用の材料12Aからなる一枚のフィルムを折り畳み、両側縁をヒートシールしてヒートシール部12aを形成することにより得られる。すなわち外袋12は3方シール構造をもつ。
このように外袋12は3方シール構造をもつため、シール部分の数を減らすことができ、このことにより、外袋12の強度向上を図ることができる。
次に図7(a)(b)(c)により本発明による薬液収納容器の他の変形例について述べる。
図7(a)(b)(c)に示す薬液収納袋10は、例えばリチウムイオン電池用電解液等の薬液3が収納される内袋11と、内袋11を囲む外袋12とを有し、内袋11と外袋12を貫通して延びる注出部材15が設けられている。
そして、内袋11と外袋12を一体にシールして形成された密閉シール部13により注出部材15のシール固着部25がヒートシールされて、注出部材15が内袋11および外袋12に固着されている。
内袋11および外袋12は、いずれもポリエチレン(PE)製のシール部を含まない上方開口11f、12fおよび下方開口11g、12gを有する円筒状チューブからなる。このうち内袋11は酸化防止剤を含むPEからなる。
内袋11および外袋12の製造にあたっては、まず円筒状チューブからなる内袋11を外袋12内に配置する(図7(a)参照)。次に、内袋11および外袋12の下方開口11g、12gを一体にヒートシールすることにより、内袋11および外袋12の各々の下方開口11g、12gが密閉されて、底部シール部14が形成される(図7(b)参照)。
次に内袋11内に、内袋11の上方開口11fから注出部材15を挿入する。
その後、内袋11の上方開口11fと外袋12の上方開口12fを揃えて一体にヒートシールする。このことにより、内袋11の上方開口11fと外袋12の上方開口12fが一体にシールされて密閉シール部13が形成される。同時に注出部材15のシール固着部25も、内袋11および外袋12と一体にヒートシールされ、注出部材15は密閉シール部13により内袋11と外袋12に固定される。
上記のように、内袋11および外袋12は、いずれも円筒状チューブからなるため、内袋11を外袋12内に挿入し、内袋11と外袋12を揃えて下方開口11g、12gと、上方開口11f、12fをヒートシールすることにより容易に薬液収納容器10を得ることができる。
なお、上記実施の形態において、薬液収納袋10が内袋11と外袋12とを有する例を示したが、これに限らず外袋12を取除いて薬液収納内袋10を内袋11のみから構成してもよい。
1 薬液収納容器
2 金属缶
2a 上方開口
3 薬液
5 蓋体
6 ボルト
8 加圧空間
10 薬液収納袋
11 内袋
11a ヒートシール部
11b 隅部
11A 内袋の材料
11B 酸化防止剤層
12 外袋
12a ヒートシール部
12A 外袋の材料
12B ポリオレフィン層
12C Al層
12D PET層またはON層
13 密閉シール部
15 注出部材
15A 薬液用ノズル空間
15B 加圧ガス空間
16 薬液用ノズル
17 加圧ガス供給用ノズル
20 円筒状区画壁
22 底面
22a 連通孔
25 シール固着部
26 連結口

Claims (5)

  1. 薬液収納用の薬液収納容器において、
    上方開口を有する外側缶と、
    前記外側缶内に配置されるとともに、内部に電解液が収納される薬液収納袋とを備え、
    前記薬液収納袋のうち前記電解液に接する面は酸化防止剤を含む酸化防止剤層の面からなることを特徴とする薬液収納容器。
  2. 前記薬液収納袋の上端部に注出部材が取付けられていることを特徴とする請求項1記載の薬液収納容器。
  3. 前記薬液収納袋は外袋と内袋とを有し、前記内袋の内面は酸化防止剤を含む酸化防止剤層の面からなることを特徴とする請求項1または2記載の薬液収納容器。
  4. 前記内袋の酸化防止剤を含む酸化防止剤層はポリオレフィンを含むことを特徴とする請求項3記載の薬液収納容器。
  5. 前記内袋の酸化防止剤を含む酸化防止剤層はポリエチレンを含むことを特徴とする請求項4記載の薬液収納容器。
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