JP7326701B2 - パウチ - Google Patents
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Description
以下、本発明の第1実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。本明細書において、「フィルム」、「シート」等の用語は、呼称の違いのみに基づいて、互いから区別されるものではない。したがって、例えば、「フィルム」はシートとも呼ばれるような部材も含む意味で用いられる。図1は、本実施形態に係るパウチの正面図であり、図2は図1に示されるパウチを底面側から見た図であり、図3は本実施形態に係るパウチに用いられる軟質性フィルムの断面図である。図4は本実施形態に係る他のパウチの正面図であり、図5は本実施形態に係るパウチから内容物を出し切るときの図である。
図1に示されるパウチ10-1は、内容物を収容する収容空間を有している。内容物としては、特に限定されないが、液体や粘稠体等を含むものが挙げられる。内容物としては、シャンプー、コンディショナー、ボディーソープ、家庭用液体洗剤、その他液体調味料、食用油、各種の飲料など、液状や粘稠体の内容物を密封包装し、内容物を使用する際に、ボトルなどの他の容器に移し替えて使用される内容物等が挙げられる。ただし、内容物は、これらのものに限定されない。
図1に示される注出口部15は、上縁10Aに形成されている。具体的には、注出口部15は、上縁10Aの中央においてパウチ10-1の高さ方向DR1に突出するように形成されている。注出口部15の先端15Aは、線状となっている。
ガセット折込部16は、おもて面フィルム11の底部11Aと、裏面フィルム12の底部12Aと、おもて面フィルム11の底部11Aと裏面フィルム12の底部12Aの間に内側に挿入された底面フィルム13とから構成されている。ガセット折込部16は、下縁10Bが延びる方向に沿って形成されている。
第1側部シール部17は、第1側縁10C側の端部において、おもて面フィルム11と裏面フィルム12を互いに接合した部分であり、第2側部シール部18は、第2側縁10D側の端部において、おもて面フィルム11と裏面フィルム12を互いに接合した部分である。第1側部シール部17および第2側部シール部18は、後述する軟質性フィルム30同士をヒートシールすることによって形成されている。
第1底部シール部19は、ガセット折込部16におけるおもて面フィルム11の底部11Aの一部と底面フィルム13の一部を互いに接合した部分であり、第2底部シール部20は、ガセット折込部16における裏面フィルム12の底部12Aの一部と底面フィルム13の一部を互いに接合した部分である。第1底部シール部19は、おもて面フィルム11と底面フィルム13をヒートシールすることによって形成されており、第2底部シール部20は、裏面フィルム12と底面フィルム13をヒートシールすることによって形成されている。
補助シール部21は、パウチ10-1の底部における幅方向DR2側の両縁部に形成されている。補助シール部21は、おもて面フィルム11と裏面フィルム12を互いに接合した部分である。補助シール部21は、底面フィルム13に設けられた切欠きを介しておもて面フィルム11と裏面フィルム12をヒートシールすることによって形成されている。内容部を収容空間に充填する際にガセット折込部を広げる観点から、パウチの底部中央部においては第1底部シール部と第2底部シール部は離れていることが必要であるが、第1底部シール部と第2底部シール部が完全に離れていると、収容空間に内容物を充填したときに、第1底部シール部と第2底部シール部が内容物の重量に耐え切れず、第1底部シール部と第2底部シール部との間が開いてしまい、パウチの自立が困難になるおそれがある。また、後述する基材層同士はヒートシールできないので、基材層同士が向かい合っている第1底部シール部と第2底部シール部は、そのままではヒートシールできない。このため、補助シール部21を形成することによって、第1底部シール部19と第2底部シール部20の両端部のみを接合している。したがって、内容物を充填する際に、底面フィルム13の広がりを阻害せず、かつ安定してパウチ10-1を自立させることができる。
第1エンボス部22は、少なくとも第1底部シール部19および第2底部シール部20のそれぞれに形成され、かつ互いに重なるように下縁10Bから注出口部15に向けて延びている。図1に示される第1エンボス部22は、上縁10Aまで延びているが、少なくとも第1底部シール部19および第2底部シール部20に形成されていれば、上縁10Aまで延びている必要はない。第1エンボス部22は、熱罫線加工によって形成することができる。
基材層31としては、例えば低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロピレン共重合体、エチレン-酢酸ビニル共重合体、アイオノマー樹脂、エチレン-アクリル酸エチル共重合体、エチレン-アクリル酸またはメタクリル酸共重合体、メチルペンテンポリマー、ポリブテン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、塩化ビニル-塩化ビニリデン共重合体、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリアクリルニトリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-スチレン共重合体(AS系樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエンスチレン共重合体(ABS系樹脂)、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリビニルアルコール系樹脂、エチレン-酢酸ビニル共重合体のケン化物、フッ素系樹脂、ジエン系樹脂、ポリアセタール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ニトロセルロース等の公知の樹脂フィルム等が挙げられる。
シーラント層32は、2枚の軟質性フィルム同士を重ね合わせてヒートシールすることでパウチ10-1の収容空間を密封するために設けられている。このため、パウチ10-1においては、シーラント層32が最も収容空間側となるように配置されている。
接合層33、35としては、例えばそれ自体既知のドライラミネート法にて一般に用いられる接着剤を用いることができ、例えば、ポリ酢酸ビニル系接着剤、ポリアクリル酸エステル系接着剤、シアノアクリレート系接着剤、エチレン共重合体系接着剤、セルロース系接着剤、ポリエステル系接着剤、ポリアミド系接着剤、アミノ樹脂系接着剤、エポキシ系接着剤、ポリウレタン系接着剤等を用いることができる。ポリウレタン系接着剤とは、ポリオール化合物とイソシアネート化合物との硬化物のことである。
中間層34は、パウチ10-1に要求される種々の機能を補うための層である。例えば、パウチ10-1が食品を内容物として収容する場合には、内容物の酸化等の変質を防止しながら内容物を保存することができるように、中間層34は、水蒸気の透過を防止する蒸気バリア性および酸素ガス等のガスの透過を防止するガスバリア性を有していてもよい。また、スタンディング形式のパウチ10-1は、売り場の商品棚に自立した状態で陳列されるため、パウチ10-1が商品棚から落下した際の衝撃等にも十分に耐え得るよう、中間層34は、耐屈曲性および耐衝撃性を有していてもよい。また、中間層34は、消費者の購買意欲を高めるために、パウチ10-1の内容物が見えないように隠蔽性を十分に高める機能を有していてもよい。
図1に示されるパウチ10-1は、注出口部15が、上縁10Aに形成されているが、注出口部は、上縁と第1側縁や上縁と第2側縁に跨っていてもよい。図4に示されるパウチ10-2は、注出口部15が上縁10Aと第1側縁10Cに跨っている。なお、図4において、図1等と同じ符号が付されている部材は、図1等で示した部材と同じものであるので、説明を省略するものとする。
以下、本発明の第2実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。図6は本実施形態に係るパウチの正面図であり、図7は図6に示されるパウチを底面側から見た図であり、図8は本実施形態に係る他のパウチの正面図であり、図9は本実施形態に係るパウチから内容物を出し切るときの図である。
第2エンボス部51は、少なくとも第1底部シール部19および第2底部シール部20に形成され、かつ互いに重なるように下縁10Bから注出口部15に向けて延びている。第3エンボス部52も、少なくとも第1底部シール部19および第2底部シール部20に形成され、かつ互いに重なるように下縁10Bから注出口部15に向けて延びている。なお、図6に示される第2エンボス部51および第3エンボス部52は、上縁10Aや第1側縁10Cまで延びているが、少なくとも第1底部シール部19および第2底部シール部20に形成されていれば、上縁10Aや第1側縁10Cまで延びている必要はない。第2エンボス部51および第3エンボス部52も、熱罫線加工によって形成することができる。
図6に示されるパウチ10-3においては、注出口部15が、上縁10Aと第1側縁10Cに跨っているが、注出口部15は、上縁10Aに形成されていてもよい。図8に示されるパウチ10-4は、注出口部15が上縁10Aに形成されている。なお、図8において、図1等と同じ符号が付されている部材は、図1等で示した部材と同じものであるので、説明を省略するものとする。
以下、本発明の第3実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。図10は本実施形態に係るパウチの正面図であり、図11は図10に示されるパウチを第2縁側から見た図である。
第1端部シール部63、第2端部シール部64、第3端部シール部65は、各端部において、おもて面フィルム61と裏面フィルム62を互いに接合した部分である。第1端部シール部63、第2端部シール部64、第3端部シール部65は、おもて面フィルム61と裏面フィルム62をヒートシールすることによって形成されている。
第1エンボス部66は、少なくとも第1端部シール部63に形成され、かつ第2縁60Bの中央の位置から第1縁60Aに向けて延びている。第1エンボス部66が、第2縁60Bの中央の位置から延びていることにより、パウチ60-1を半分の位置で2つ折りにすることができ、内容物を出し切りやすい。本明細書における「第2縁の中央」とは、第2縁の中点から第3縁側に第2縁の長さの5%離れた位置と前記中点から第4縁側に第2縁の長さの5%離れた位置との間の範囲を意味するものとする。図10に示される第1エンボス部66は、第1縁60Aまで延びているが、少なくとも第1端部シール部63に形成されていれば、第1縁60Aまで延びている必要はない。第1エンボス部66は、熱罫線加工によって形成することができる。
以下、本発明の第4実施形態に係るパウチについて、図面を参照しながら説明する。図12は本実施形態に係るパウチの正面図であり、図13は図12に示されるパウチを第2縁側から見た図である。図8は本実施形態に係るパウチの正面図である。なお、図12において、図10と同じ符号が付されている部材は、図10で示した部材と同じものであるので、説明を省略するものとする。
第2エンボス部71および第3エンボス部72は、少なくとも第1端部シール部63に形成され、かつ第2縁60Bから第1縁60Aに向けて延びている。図12に示される第2エンボス部71および第3エンボス部72は、第1縁60Aまで延びているが、少なくとも第1端部シール部63に形成されていれば、第1縁60Aまで延びている必要はない。
10A…上縁
10B…下縁
10C…第1側縁
10D…第2側縁
11、61…おもて面フィルム
11B、12B、61A、62A…外面
12、62…裏面フィルム、
14…本体部
15…注出口部
16…ガセット折込部
19…第1底部シール部
20…第2底部シール部
22、66…第1エンボス部
22A…凸部
22B、66A…凹部
51、71…第2エンボス部
51A、52A…凸部
51B、52B、71A、72A…凹部
52、72…第3エンボス部
30…軟質性フィルム
60A…第1縁
60B…第2縁
60C…第3縁
60D…第4縁
63…第1端部シール部
CL…中心線
IS…直交線分
IL…仮想線
SL1…第1直線
SL2…第2直線
Claims (4)
- 少なくともおもて面フィルム、裏面フィルムおよび底面フィルムから構成され、かつ上縁と、下縁と、前記上縁と前記下縁の間で延びる第1側縁および第2側縁とを有するパウチであって、
内容物を収容可能な本体部と、
前記本体部から前記内容物を注出するための注出口部と、
前記下縁側に形成され、前記おもて面フィルムの底部と、前記裏面フィルムの底部と、前記おもて面フィルムの前記底部と前記裏面フィルムの前記底部の間に内側に挿入された前記底面フィルムとから構成されたガセット折込部と、
前記ガセット折込部における前記おもて面フィルムの前記底部の一部と前記底面フィルムの一部を互いに接合した第1底部シール部と、
前記ガセット折込部における前記裏面フィルムの前記底部の一部と前記底面フィルムの一部を互いに接合した第2底部シール部と、を備え、
前記おもて面フィルム、前記裏面フィルムおよび前記底面フィルムが、軟質性フィルムであり、
前記注出口部が、前記上縁に、または前記上縁と前記第1側縁に跨って、または前記上縁と前記第2側縁に跨って形成されており、
少なくとも前記第1底部シール部および前記第2底部シール部に、互いに重なるように前記下縁から前記注出口部に向けて延びる1本の第1エンボス部がそれぞれ形成されており、
前記第1底部シール部に形成された前記第1エンボス部と前記第2底部シール部に形成された前記第1エンボス部が同じ方向に突出しているか、または、前記第1底部シール部に形成された前記第1エンボス部と前記第2底部シール部に形成された前記第1エンボス部が同じ方向に凹んでおり、
前記第1エンボス部の幅が、2mm以上10mm以下であり、
前記第1エンボス部が、前記下縁から前記注出口部まで延びている、パウチ。 - 少なくともおもて面フィルム、裏面フィルムおよび底面フィルムから構成され、かつ上縁と、下縁と、前記上縁と前記下縁の間で延びる第1側縁および第2側縁とを有するパウチであって、
内容物を収容可能な本体部と、
前記本体部から前記内容物を注出するための注出口部と、
前記下縁側に形成され、前記おもて面フィルムの底部と、前記裏面フィルムの底部と、前記おもて面フィルムの前記底部と前記裏面フィルムの前記底部の間に内側に挿入された前記底面フィルムとから構成されたガセット折込部と、
前記ガセット折込部における前記おもて面フィルムの前記底部の一部と前記底面フィルムの一部を互いに接合した第1底部シール部と、
前記ガセット折込部における前記裏面フィルムの前記底部の一部と前記底面フィルムの一部を互いに接合した第2底部シール部と、を備え、
前記おもて面フィルム、前記裏面フィルムおよび前記底面フィルムが、軟質性フィルムであり、
前記注出口部が、前記上縁に、または前記上縁と前記第1側縁に跨って、または前記上縁と前記第2側縁に跨って形成されており、
少なくとも前記第1底部シール部および前記第2底部シール部に、互いに重なるように前記下縁から前記注出口部に向けて延びる1本の第2エンボス部がそれぞれ形成されており、
少なくとも前記第1底部シール部および前記第2底部シール部に、互いに重なるように前記下縁から前記注出口部に向けて延びる1本の第3エンボス部がそれぞれ形成されており、
前記注出口部の中心線と直交し、かつ前記第1側縁と前記第2側縁とを結ぶ仮想の直交線分であって、前記直交線分の長さを3等分する前記直交線分上における前記第1側縁側の第1位置と前記第2側縁側の第2位置の間に前記中心線が位置するように前記直交線分を引いたとき、前記第2エンボス部が、前記第1位置または前記直交線分上における前記第1位置よりも前記第1側縁側の位置を通り、かつ前記中心線と平行な仮想の第1直線上にそれぞれ存在しており、前記第3エンボス部が、前記第2位置または前記直交線分上における前記第2位置よりも前記第2側縁側の位置を通り、かつ前記中心線と平行な仮想の第2直線上にそれぞれ存在しており、
前記第1底部シール部に形成された前記第2エンボス部と前記第2底部シール部に形成された前記第2エンボス部が同じ方向に突出しているか、または、前記第1底部シール部に形成された前記第2エンボス部と前記第2底部シール部に形成された前記第2エンボス部が同じ方向に凹んでおり、かつ前記第1底部シール部に形成された前記第3エンボス部と前記第2底部シール部に形成された前記第3エンボス部が同じ方向に突出しているか、または、前記第1底部シール部に形成された前記第3エンボス部と前記第2底部シール部に形成された前記第3エンボス部が同じ方向に凹んでおり、
前記第2エンボス部の幅および前記第3エンボス部の幅が、それぞれ2mm以上10mm以下であり、
前記パウチには、前記第2エンボス部および前記第3エンボス部以外にエンボス部が形成されていない、パウチ。 - 前記直交線分の中点が前記中心線上に位置する、請求項2に記載のパウチ。
- 前記注出口部の中心線が前記下縁と直交する仮想線に対して傾斜している、請求項1ないし3のいずれか一項に記載のパウチ。
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