JP5847572B2 - キャニスタ - Google Patents

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Description

この発明は、車両用内燃機関の蒸発燃料処理装置等に用いられるキャニスタに関する。
特許文献1等に記載されているように、ガソリンを燃料とする車両用内燃機関では、燃料タンク内の蒸発燃料が大気に放出されることを抑制するために、蒸発燃料処理装置としてのキャニスタが用いられている。このキャニスタは、ケーシング内に活性炭等の吸着材が充填された充填室が設けられ、機関停止時等の吸着時には、燃料タンクで発生した蒸発燃料をチャージポートを介してキャニスタ内に導入し、充填室内を所定のチャージ方向へ流れるガス中の蒸発燃料を吸着材に吸着し、機関運転中の脱離時には、充填室内を上記チャージ方向とは反対のパージ方向へ流れる大気ガス(パージガス)により上記吸着材に吸着している蒸発燃料を脱離させて、内燃機関の吸気系へ供給し、燃焼室内で燃焼・処理するようになっている。
特開2007−146793号公報
このようなキャニスタでは、蒸発燃料を吸着した状態で放置すると、キャニスタ内で濃度均衡(マイグレーション)を生じる。この際、重力の影響も受けるために、吸着材が充填された充填室のうちで、搭載状態で鉛直方向の下側領域では蒸発燃料の吸着量が相対的に多くなり、上側領域では蒸発燃料の吸着量が相対的に少なくなる。このように充填室内の吸着量が上下方向で不均一な状態となると、吸着・脱離効率が低下し、キャニスタとしての所期の吸着・脱離性能を発揮することができなくなる。例えば、下側領域の吸着量が多い状態で、更に蒸発燃料を含んだガスが充填室内へ流れ込むと、上側領域が吸着可能な状態であるにもかかわらず、下側領域では吸着量が飽和して、吸着性能を超えた分の蒸発燃料が大気中へ放出されてしまうおそれがある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、重力の影響に起因する吸着・脱着性能の低下を抑制し得る新規なキャニスタを提供することを目的としている。
そこで本発明は、ケーシング内に吸着材が充填された充填室が設けられ、吸着時には、上記充填室内を所定のチャージ方向へ流れるガス中の蒸発燃料を上記吸着材に吸着し、脱離時には、上記充填室内を上記チャージ方向と反対のパージ方向へ流れるガスにより上記吸着材に吸着している蒸発燃料を脱離するように構成されたキャニスタにおいて、上記吸着時には、上記充填室のうち、鉛直方向で上側領域の流量が多くなり、上記脱離時には、上記充填室のうち、鉛直方向で下側領域の流量が多くなるように、上記充填室内を流れるガスの流れ方向に応じて、上記充填室内を流れるガスの領域を切り換える切換手段を備えることを特徴としている。
このような切換手段は、例えば、上記ケーシング内における上記充填室のガス流れ方向の端部に空隙を確保するためのスペーサに内蔵される。
より具体的には、上記スペーサには、上記充填室の上側領域に連なる上側開口孔と下側領域に連なる下側開口孔とが形成されており、これら上側開口孔と下側開口孔の一方には、一方向の流れのみを許容する逆止弁が設けられ、他方には通気抵抗を増加させるための抵抗体が設けられる。
あるいは、上記の切換手段として、上記ケーシング内に実質的に隙間無く嵌合する枠体と、この枠体の開口部内に上下方向に移動可能に支持され、上記充填室内を流れるガスの流れ方向に応じて上下方向へ移動する遮蔽板と、が設けられる。そして、この遮蔽板が上方向へ移動することによって、上記枠体の開口部のうち、上記遮蔽板よりも上側部分の開口面積が縮小しつつ遮蔽板よりも下側部分の開口面積が拡大し、上記遮蔽板が下方向へ移動することによって、上記枠体の開口部のうち、上記遮蔽板よりも下側部分の開口面積が縮小しつつ上側部分の開口面積が拡大するように構成されている。
このような本発明によれば、吸着時には、蒸発燃料を含んだガスを充填室の上側領域に優先的に通流させて、この上側領域に優先的に蒸発燃料を吸着させることで、重力の影響によって上側領域の蒸発燃料の吸着量が相対的に少なくなることにを抑制・緩和することができる。また、重量の影響によって下側領域の蒸発燃料の吸着量が相対的に多くなった場合であっても、脱離時には主に下側領域に優先的にガスを流し、この下側領域の脱離を促進することによって、吸着量を上下方向で均一化し、ひいては吸着・脱離性能を向上することができる。
本発明の第1実施例に係るキャニスタを示す断面図。 図1のA−A線に沿う断面図。 図1のスペーサの近傍を示す断面図。 図3のスペーサの下側開口孔の近傍を示す断面図。 本発明の第2実施例に係るキャニスタのスペーサの近傍を示す断面図。 図5のB−B線に沿う断面図。 本発明の第3実施例に係るキャニスタを示す断面図。 図7のスペーサの近傍を示す断面図。 本発明の第4実施例に係るキャニスタのスペーサを単体で示す斜視図。 図9のスペーサを示す断面図。
以下、本発明の好ましい実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、本発明の第1実施例に係るキャニスタ1を示している。このキャニスタ1のケーシング2は、合成樹脂材料からなり、主ケース3と、この主ケース3の長手方向の他端側の開口を閉塞するキャップ4と、から大略構成されている。主ケース3は、一端側に内燃機関の吸気系に接続されるパージポート5と燃料タンク(図示せず)に接続されるチャージポート6とが設けられた略筒状の細長い第1筒状部7と、一端側に大気に連通する大気ポート8が設けられた細長い第2筒状部9と、を有している。第1筒状部7の他端及び第2筒状部9の他端はそれぞれ開口しており、上述のキャップ4で閉塞される。これら第1筒状部7と第2筒状部9とは、互いに隣接し合うように配置されるとともに、補強用のリブ10によって連結されており、主ケース3は、全体として略箱形の直方体形状を呈している。第1筒状部7及び第2筒状部9の内部には、蒸発燃料の吸着・脱離を行う吸着材としての活性炭11が充填された細長い第1、第2充填室12,13がそれぞれ形成されている。なお、第1筒状部7は断面略四角形状の筒状をなし、第2筒状部9は、第1筒状部よりも通路断面積の小さい断面円形の筒状をなしている。
第1充填室12の一端側は、通気性を有する第1スクリーン部材16を介してチャージポート6及びパージポート5に連通している。第1充填室12の他端側は、通気性を有する第2スクリーン部材17を介して、主ケース3の他端部(図1における左側端部)とキャップ4とによって構成された接続路18に連通している。第2スクリーン部材17は、スプリング19のバネ力を受けた多孔板20により第1充填室12の一端側(図1における右側)に向かって付勢されている。
第2充填室13の一端側(図1における右側)は、通気性を有する第3スクリーン部材21を介して大気ポート8に連通している。第2充填室13の他端側(図1における左側)は、通気性を有する第4スクリーン部材22を介して接続路18に連通している。第4スクリーン部材22は、スプリング23のバネ力を受けた多孔板24により第2充填室13の一端側に向かって付勢されている。第1充填室12の他端及び第2充填室13の他端は、接続路18を介して接続されており、ケーシング2の内部は、接続路18において折り返す略U字状の通路構造となっている。
第2充填室13は、スペーサ30によって、図1における左側の第3充填室13aと、図1における右側の第4充填室13bとに分割されている。スペーサ30は、第5スクリーン部材26を介して第3充填室13aと連通し、第6スクリーン部材27を介して第4充填室13bと連通している。スペーサ30の第3充填室13a側には、図3に示すように、複数の貫通孔が形成された略矩形板状の多孔板29が配置されている。つまり、第2充填室13の一端側から第5スクリーン部材26、多孔板29、スペーサ30、第6スクリーン部材27の順でそれぞれが配置されている。
また、スペーサ30によって第3充填室13aと第4充填室13bとの間に所定の空隙が確保されており、この空隙によって、上述した特開2007−136793号公報にも記載されているように、空隙を通過するガスの濃度・温度を通路断面方向で均一化して、吸着・脱離効率を向上することができる。
なお、各スクリーン部材16,17,21,22,26,27は、ウレタンまたは不織布からなり、吸着材である活性炭11の漏れを防止しつつ保持する機能を有するものである。
機関停止時等の吸着時には、燃料タンクで発生した蒸発燃料を含むガスがチャージポート6を介してキャニスタ1内に導入され、キャニスタ1内のU字状のガス通路をチャージ方向Y1に通流する。この際、ガス中の蒸発燃料が活性炭11に吸着され、残りのガスが大気ポート8を介して大気へ放出される。一方、機関運転中の脱離時には、パージポート5に接続する内燃機関の吸気系の負圧により、大気ポート8より大気ガス(パージガス)がキャニスタ1内に供給され、キャニスタ1内のU字状のガス通路を上記チャージ方向Y1とは反対方向であるパージ方向Y2に通流する。この際、キャニスタ1内を流れるパージガスにより活性炭11に吸着されている蒸発燃料が脱離し、この蒸発燃料がパージガスとともにパージポート5を介して内燃機関の吸気系へ供給され、燃焼室内で燃焼・処理される。なお、本実施例のキャニスタ1は、横置き姿勢で車両に搭載されるために、搭載状態では上記のガス流れ方向Y1,Y2が水平方向に沿うものとなる。
そして本実施例では、充填室13a,13bの端部に空隙を確保するためのスペーサ30に、充填室13a,13b内を流れるガスの流れ方向Y1,Y2に応じて、充填室13a,13b内を流れるガスの領域を上側領域46と下側領域47との間で切り換える切換手段が内蔵されている。
このような切換手段を内蔵したスペーサ30の具体的な構造について、図1〜図4を参照して説明する。スペーサ30は、合成樹脂材料により形成されており、第2筒状部9の円筒面をなす内周面に実質的に隙間無く嵌合する円板状の基部31の外周部には、第3充填室13a側・多孔板29側(図3の左側)へ張り出した外周リブ32が一体的に立設されている。また、基部31には、鉛直方向に沿って2つの上側開口孔33及び下側開口孔34が通路長手方向(図3の左右方向)に貫通形成されている。従って、スペーサ30を通流するガスは、第2充填室13の上側領域46に連通する上側開口孔33と、第2充填室13の下側領域47に連通する下側開口孔34の一方もしくは双方を通過することとなる。
各開口孔33,34の周囲には、筒状の上側リブ35及び下側リブ36(図2参照)が各開口孔33,34よりも大径かつ同心円状に設けられている。これらの上側リブ35と下側リブ36とは上記の外周リブ32と同様に基部31から第3充填室13a側へ張り出しており、これらのリブ32,35,36によって、基部31と多孔板29との間に所定の間隙39が確保されている。なお、各開口孔33,34の開口面積は、通気抵抗を増加させることのないように、大気ポート8の開口面積よりも大きく設定されている。
ここで、筒状の上側リブ35には、上側開口孔33の第3充填室13a側の開口を覆うように、通気抵抗を増加させるための抵抗体37が充填されている。抵抗体37は、上記のスクリーン部材と同様に、ウレタンや不織布により形成されている。つまり、上側リブ35と多孔板29と上側開口孔33が開口する基部31とにより囲われた空間にウレタン等の抵抗体37が充填されている。
更に、基部31には、下側開口孔34の上側の周縁部に、第3充填室13a側へ突出するヒンジ部38が突設されており、このヒンジ部38に、上記2つのガス流れ方向Y1,Y2のうち、一方のパージ方向Y2に沿う流れのみを許容する逆止弁としてのフラップ弁40が設けられている。このフラップ弁40は、弾性変形可能なゴム等の弾性材料により一体的に形成されるもので、ヒンジ部38に装着される帯状の取付基部41と、下側開口孔34の第3充填室13a側の開口を閉塞可能な弁体42と、両者41,42を一体的に繋ぐ首部43と、を有している。取付基部41は、基部31の側面より第3充填室13a側へ突出するガイド部44によって、下側開口孔34が位置する下方側を除く三方が囲われており、これによってフラップ弁40がぐらつくことなく安定して支持されている。
フラップ弁40は、常態では自重により下側開口孔34を閉塞する一方、パージ方向Y2にガスが流れる脱離時には、そのガス流れによって間隙39の方向へ押し開かれて、下側開口孔34を開放するように構成されている。なお、下側開口孔34には、3本の補助リブ45が下側開口孔34の周縁部から下側開口孔34の中央へ向けて径方向に張り出しており、これらの補助リブ45によって、チャージ方向Y1にガスが流れる吸着時にも、フラップ弁40が下側開口孔34の内部へ入り込むことが防止されている。
このような本実施例の構成によれば、チャージ方向Y1へガスが流れる吸着時には、フラップ弁40により下側開口孔34が閉塞されるために、上側開口孔33のみを通してガスが流れることとなり、活性炭11が充填される第2充填室13のうち、鉛直方向で上側領域46の流量が相対的に多くなる。このように、吸着時には上側領域46に優先的にガスを通流させて、この上側領域46に積極的に蒸発燃料を吸着させることで、上述した濃度均衡に伴う重力の影響によって上側領域46の蒸発燃料の吸着量が相対的に少なくなることを抑制・緩和することができる。
一方、脱離時には、パージ方向Y2へのパージガスの流れによって、フラップ弁40が間隙39側へ押し開かれる。ここで、上側開口孔33には抵抗体37が設けられているために、主に下側開口孔34を通してパージガスが流れることとなり、活性炭11が充填される第2充填室13のうち、鉛直方向で下側領域47の流量が相対的に多くなる。従って、上述した重力の影響により下側領域47の蒸発燃料の吸着量が相対的に多くなってしまった場合であっても、脱離時には主に下側領域47に優先的にパージガスを流すことで、下側領域47に吸着されている蒸発燃料を優先的・積極的に脱離させることで、吸着量を上下方向で均一化し、ひいては吸着・脱離性能を向上することができる。
以下の実施例では、上記実施例と共通する構成要素には同じ参照符号を付して重複する説明を省略し、既述の実施例と異なる部分について主に説明する。
図5及び図6に示す第2実施例では、フラップ弁40を用いた第1実施例に対し、逆止弁の構造が異なっている。すなわち、この第2実施例では、逆止弁として、ガス流れ方向Y1,Y2に移動可能に設けられた円板状の流量調整弁51がスペーサ30Aに内蔵されている。流量調整弁51は、スペーサ30Aの形成された下側開口孔34の間隙39側の開口を塞ぐように、下側開口孔34よりも大径な円板状をなしており、基部31に設けられた複数のガイド部53によってガス流れ方向Y1,Y2に移動可能に支持されている。この流量調整弁51と多孔板29との間にはコイルバネ52が圧縮状態で介装されており、流量調整弁51を常時パージ方向Y2とは逆方向、つまり下側開口孔34へ向かう方向へ付勢している。
このような第2実施例においても、上記第1実施例と同様に、チャージ方向Y1へガスが流れる吸着時には、流量調整弁51により下側開口孔34が閉塞されるために、上側領域46に優先的にガスが通流する一方、脱離時には、パージ方向Y2へのパージガスの流れにより、コイルバネ52の付勢力に抗して流量調整弁51が開弁し、下側開口孔34を通してガスが通流可能な状態となるために、主に下側領域47にパージガスが流れることとなり、重力の影響による上下方向の吸着量のばらつきを軽減し、吸着・脱離性能を向上することができる。なお、脱離時には流量調整弁51が速やかに開弁するように、コイルバネ52の付勢力は十分に小さく設定されている。
更に、この第2実施例においては、合成樹脂材料等の非弾性材料からなる流量調整弁51をコイルバネ52により下側開口孔34の周縁部に押し付けることで、下側開口孔34を確実に閉塞・シールすることができるために、上記第1実施例のようなフラップ弁を用いる場合に比して、部品点数が多く構造が複雑化する反面、シール性に優れている。
図7及び図8に示す第3実施例では、抵抗体37及びフラップ弁40を内蔵したスペーサ30Bを、第2充填室13の接続路18寄りの端部に配置している。つまり、キャニスタ内のガス通路がU字状に折り返される部分にスペーサ30Bを配置している。スペーサ30Bには、上記第1実施例と同様、上側開口孔33と下側開口孔34とが通路長手方向に貫通形成されるとともに、上側開口孔33に抵抗体37、下側開口孔34にフラップ弁40が設けられている。
このスペーサ30Bは、スプリング23のバネ力を受ける多孔板24と第6スクリーン部材27との間に介装されている。つまり、この第3実施例では、スペーサ30Bの接続路18側には充填室が存在しないために、スクリーン部材を設ける必要がなく、このため、上記の第1実施例に対してスクリーン部材が一枚分省略される形となり、コンパクトに構成することができる。
図9及び図10は、第4実施例に係る切換手段を内蔵したスペーサ30Cを単体で示している。このスペーサ30Cは、上記第1〜3実施例のスペーサと同様に、充填室の端部に空隙を確保するように設けられるものであり、この例では、図2に示すような断面略四角形状をなすケーシング2内の第2筒状部9の端部に設けられるものとして描いている。このスペーサ30Cは、ケーシング2内に実質的に隙間無く嵌合する枠体61と、この枠体61の開口部61A内に上下方向に移動可能に支持され、充填室内を流れるガスの流れ方向(Y2)に応じて上下方向へ移動する遮蔽板62と、を備えている。遮蔽板62の上端には、パージ方向Y2の流れによって回転するプロペラ63が取り付けられた回転軸64が回転可能に取り付けられ、この回転軸64の両端にピニオン65が設けられている。これらのピニオン65は、枠体61の両側部に形成されたラック66に噛み合っている。また、遮蔽板62の下部には、下方へ向かうに従ってパージ方向Y2へ傾斜する第1傾斜面部67が設けられている。更に、枠体61の開口部61Aの下縁部には、上方へ向かうに従ってパージ流れ方向Y2へ傾斜する第2傾斜面部68が形成されている。
このような構成によって、脱離時には、パージ方向Y2へ流れるパージガスの流れによって、第1傾斜面部67及び第2傾斜面部68を介して遮蔽板62が上向きの力を受けるとともに、プロペラ63が回転方向の力を受けることで、プロペラ63が所定方向(図10の時計回り方向)に回転し、ラック66及びピニオン65の噛み合いを介して遮蔽板62が上方へ移動する。これによって、枠体61の開口部61Aのうちで、遮蔽板62よりも上側部分69の開口面積が縮小しつつ、遮蔽板62よりも下側部分の開口面積が拡大し、上記の第1〜第3実施例と同様に、充填室の下側領域に優先的にガスが流れることとなる。
一方、吸着時を含む非脱離時には、遮蔽板62の自重等によって、遮蔽板62が下方向へ移動する。これによって、枠体61の開口部61Aのうちで、遮蔽板62よりも下側部分の開口面積が縮小しつつ、遮蔽板62よりも上側部分の開口面積が拡大し、上記の第1〜第3実施例と同様に、充填室の上側領域に優先的にガスが流れるために、吸着性能が向上する。
このような上下方向に移動する遮蔽板62を用いた第4実施例の構造によれば、上記第1〜第3実施例と同様に、充填室の吸着量を上下方向で均一化し、吸着・脱離性能を向上することができることに加え、逆止弁及び抵抗体を用いた第1〜第3実施例に比して、抵抗体が不要となるために通気抵抗の増加が抑制されるとともに、逆止弁を開くための間隙39(図1等参照)を確保する必要がないために、その分、通路長手方向の寸法を短縮することができる。
以上のように本発明を具体的な実施例に基づいて説明してきたが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、種々の変形・変更を含むものである。例えば、上記第1〜第3実施例では、脱離時におけるパージ方向Y2の流速及び流量が、吸着時におけるチャージ方向Y1の流速及び流量に比して大きいために、下側開口孔に逆止弁を設け、脱離時におけるパージ方向Y2の流れによって逆止弁が開くように構成しているが、これとは逆に、上側開口孔に逆止弁を設け、吸着時におけるチャージ方向Y1の流れによって逆止弁が開くように構成しても良い。
また、本実施例では、車載状態でガス流れ方向Y1,Y2が水平方向に傾斜するキャニスタに本発明を適用しているが、ガス流れ方向Y1,Y2が鉛直方向に対して傾斜しているものであれば、本発明を同様に適用することが可能である。
1…キャニスタ
2…ケーシング
11…活性炭(吸着材)
12,13,13a,13b…充填室
30,30A,30B,30C…スペーサ
37…抵抗体
40…フラップ弁(逆止弁)
51…流量調整弁(逆止弁)

Claims (4)

  1. ケーシング内に吸着材が充填された充填室が設けられ、吸着時には、上記充填室内を所定のチャージ方向へ流れるガス中の蒸発燃料を上記吸着材に吸着し、脱離時には、上記充填室内を上記チャージ方向と反対のパージ方向へ流れるガスにより上記吸着材に吸着している蒸発燃料を脱離するように構成されたキャニスタにおいて、
    上記吸着時には、上記充填室のうち、鉛直方向で上側領域の流量が多くなり、上記脱離時には、上記充填室のうち、鉛直方向で下側領域の流量が多くなるように、上記充填室内を流れるガスの流れ方向に応じて、上記充填室内を流れるガスの領域を切り換える切換手段を備えることを特徴とするキャニスタ。
  2. 上記ケーシング内における上記充填室のガス流れ方向の端部に空隙を確保するためのスペーサが設けられ、
    このスペーサに、上記切換手段が内蔵されていることを特徴とする請求項1に記載のキャニスタ。
  3. 上記スペーサには、上記充填室の上側領域に連なる上側開口孔と下側領域に連なる下側開口孔とが形成され、
    かつ、上記上側開口孔と下側開口孔の一方に設けられ、一方向の流れのみを許容する逆止弁と、
    上記上側開口孔と下側開口孔の他方に設けられ、通気抵抗を増加させるための抵抗体と、を備えることを特徴とする請求項2に記載のキャニスタ。
  4. 上記ケーシング内に実質的に隙間無く嵌合する枠体と、
    この枠体の開口部内に上下方向に移動可能に支持され、上記充填室内を流れるガスの流れ方向に応じて上下方向へ移動する遮蔽板と、を備え、
    この遮蔽板が上方向へ移動することによって、上記枠体の開口部のうち、上記遮蔽板よりも上側部分の開口面積が縮小しつつ遮蔽板よりも下側部分の開口面積が拡大し、
    上記遮蔽板が下方向へ移動することによって、上記枠体の開口部のうち、上記遮蔽板よりも下側部分の開口面積が縮小しつつ上側部分の開口面積が拡大するように構成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のキャニスタ。
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