JP5843873B2 - ビタミンb12の鼻内用組成物 - Google Patents

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Description

本発明は、メチルコバラミン、シアノコバラミンおよびヒドロキソコバラミンなどのビタミンB12誘導体クラスの鼻腔内用組成物およびそれを調製する方法に関する。
ビタミンB12不足は、人々の間で非常に一般的である。米国および英国における大規模な調査により、60歳以上の人たちの約6%がビタミンB12不足であることが明らかになった。そのうえ、インドのような開発途上国においては、この不足はさらに一般的で、人生の初期から始まって一生を通じて続く。Pune(インド)における441名の中年男性についての調査では、67%の男性のビタミンB12濃度が低い(<150pmol/L)ことが明らかになった。都市部の中流階級のうち、81%が低ビタミンB12濃度であり、菜食主義者では、ビタミンB12濃度が低いリスクが4.4倍も高かった。
B12不足の主要な原因としては、内因子の不足の他に、腸管因子の不足(例えば吸収不良)、稀な遺伝的障害、および不適切な摂取が挙げられる。それ故、非経口的、経口などの種々の経路を通るシアノコバラミン、ヒドロキソコバラミンまたはメチルコバラミンにより補完することによってB12の不足を克服することが必要である。
経口療法は、全ての患者に適するとは限らず、例えば、内因子が不足した患者、胃萎縮と関連する状態、魚の条虫の寄生その他には適しない。そのような患者にとっては、鼻内投与がより適当であろう。鼻腔内経路による薬物送達も、全身的循環への有効な薬物送達を提供し、その結果、よりよい治療有効性が得られる。鼻腔内経路を通る薬物の全身送達を改善するためには、薬物を可溶化することが必須であることも知られている。一般的に高溶解性の薬物が、そのような療法のための良い候補と考えられている。
メチルコバラミンは、コリン環をベースとし、分子式C6391CoN1314Pを有する。ビタミンB12変形体のクラスに属する化合物にはシアノコバラミンおよびヒドロキシコバラミンも含まれる。メチルコバラミンは、シアノコバラミンまたはヒドロキシコバラミンと比較して水に対する溶解度がはるかに低い。水に対しては、ヒドロキシコバラミンが最高の溶解度を有するのに対して、メチルコバラミンは最低の溶解度を示す。
メチルコバラミンは、非常に分解しやすく、それ故、ビタミンB12の全ての誘導体中で最も不安定であることも知られている。メチルコバラミンの急速な分解を考慮して、貯蔵中の分解に基づく損失を補うために、メチルコバラミンの液剤中(例えば注射液)では50%から100%の範囲で余分に加えるのが通常の慣行である。そのような高濃度の過剰は、分解生成物の寿命が長くなるにつれて非常に多量の分解生成物を生ずるので望ましくない。
シアノコバラミンを、週に少なくとも500μg/0.1mlの用量で、鼻腔内投与により使用することが知られている。ビタミンB12不足およびADHDのような疾患の治療ためにメチルコバラミンを使用することも知られている。しかしながら、それは他のコバラミン誘導体より好ましくなく、低溶解度および高不安定性というその本質的問題のために市販の鼻腔内製剤では使用されない。
米国特許第4,724,231号には、500μg/0.1mlの濃度で存在する水中に溶解したシアノコバラミンの鼻腔内製剤が記載されている。さらに、前記特許で開示された組成物は、ゲル剤、クリーム剤、軟膏の形態であり、2,500〜10,000CPSの範囲内の高粘度を有する。本発明者らは、組成物の鼻粘膜での滞留時間を増すために高い粘度範囲を選択した。そのような高粘稠性ゲルは、正確な投薬によって投与することが難しく、治療期間を通じて患者に不快感を生じさせる。
米国特許出願第20090012039号には、注意欠陥障害の治療のために鼻腔内メチルコバラミン製剤を使用する方法が開示されている。前記特許出願には、メチルコバラミン(フォリック酸添加または無添加)および任意選択の薬学的添加剤、例えば、水、食塩水、デキストロース水溶液、グリセリン、エタノールなどを溶解、分散、混合または混入して、溶液または懸濁液を形成することにより調製することができる鼻内投与用組成物が開示されている。鼻内投与されるべき組成物は、必要であれば、少量の無毒性の補助物質、例えば、加湿剤または乳化剤、pH緩衝剤、例えば、酢酸ナトリウム、ソルビタンモノラウレート、トリエタノールアミン酢酸ナトリウム、トリエタノールアミンオレエート、ソルビン酸カリウム、グリセリン、レシチン、その他を含んでいてもよいと言及されている。
米国特許第7,229,636号には、4から6の範囲内のpHを有する鼻腔内送達用のシアノコバラミンの低粘度の水性製剤が開示されており、pHは4.5から5.5が最も好ましい例示範囲である。該特許は、市販の鼻腔内ゲル製剤(NASCOBAL)の不快な粘稠度の問題と取り組み、許容される低粘度のシアノコバラミンの鼻腔内スプレ製剤を提供する。シアノコバラミンは、そのより高い安定性および製剤開発の容易さが理由でメチルコバラミンより好ましいとされている。
先行技術は、シアノコバラミン鼻腔内製剤およびメチルコバラミンの使用への若干の取り組みを開示しているが、メチルコバラミンの低溶解度、不安定性に関する問題、およびそれ故、最適化された治療有効性のためのバイオアベイラビリティに対するそれらの効果は未だ検討されていない。さらに、有効な鼻腔内送達のための製剤の粘度およびpHの最適化は、依然として課題であり、したがって、メチルコバラミンの治療的に有効な市販製剤は、市場で入手可能ではない。さらに、ビタミンB12誘導体ファミリーの製剤のバイオアベイラビリティを増強して改良された治療効果を達成する製剤を提供することが望ましい。
米国特許第4,724,231号明細書 米国特許出願公開第2009/0012039号明細書 米国特許第7,229,636号明細書
本発明の主要な目的は、メチルコバラミン、シアノコバラミンおよびヒドロキソコバラミンなどのビタミンB12誘導体のクラスの鼻腔内組成物およびそれらの調製方法を提供することである。
本発明の他の目的は、目標を定めた浸透促進剤の使用により、メチルコバラミンのバイオアベイラビリティが増大して、改善された治療効果を達成する鼻腔内適用のための安定な高濃度製剤を提供することである。
本発明の他の目的は、先行技術における製剤より有意に高いバイオアベイラビリティを有する、ビタミンB12の他の誘導体、例えばシアノコバラミンの高濃度製剤を提供することである。
本発明の他の目的は、鼻腔内投与における薬物のバイオアベイラビリティを最大化するために、浸透促進剤を添加するかまたは添加せずに、適当な補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物を使用することにより、安定で高濃度の明澄透明のメチルコバラミンの水溶液を提供することである。
本発明の他の目的は、浸透促進剤を添加するかまたは添加せずに、適当な補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物を使用することによりメチルコバラミンの安定で高濃度の明澄透明の水溶液を提供することであって、補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物の量は、鼻腔内製剤の粘度を大きく上昇させずに製剤の溶解度性が増大するような様式で選択される。
本発明の他の目的は、前記の安定で高濃度の明澄透明のメチルコバラミン溶液を、約500μg/0.1mlから約1500μg/0.1mlのメチルコバラミン濃度で提供することである。
本発明の他の目的は、メチルコバラミンの鼻腔内薬物を全身に送達するのに適した約5.0から約7.0の間の範囲内のpHを有する、前記の安定な高濃度の明澄透明のメチルコバラミン水溶液を提供することである。
本発明の他の目的は、鼻腔内薬物を全身に送達するのに適した約1から200CPSの範囲内の粘度を有する前記の安定な高濃度の明澄透明のビタミンB12誘導体の水溶液を提供することである。
本発明の他の目的は、場合により適量の粘膜付着剤またはそれらの混合物を有する、全身に鼻腔内薬物を送達するのに適した、前記の安定な高濃度の明澄透明のメチルコバラミン水溶液を提供することである。
本発明の他の目的は、鼻腔内薬物を全身に送達するのに適した、胆汁酸塩、ビタミンE TPGS、アルキルマルトシドまたはそれらの混合物などの浸透促進剤を添加したかまたは添加しない、前記の安定な高濃度の明澄透明のメチルコバラミン水溶液を提供することである。
本発明の他の目的は、適量のEDTA二ナトリウムなどのキレート剤と組み合わせた、鼻腔内薬物を全身に送達するのに適した、前記の安定な高濃度の明澄透明のメチルコバラミン水溶液を提供することである。
本発明の他の目的は、適当な防腐剤および抗酸化剤を組み合わせた、前記の安定な高濃度の明澄透明のメチルコバラミン水溶液を提供することである。
本発明は、溶解した形態で薬物濃度および製剤の粘度が最適化され、治療有効性のための所望のバイオアベイラビリティを達成する、メチルコバラミンの新規で安定な鼻腔内製剤を提供する。本発明は、バイオアベイラビリティが先行技術の製剤より有意に高いビタミンB12の他の誘導体、すなわちシアノコバラミンの新規製剤も提供する。
用量1500μgについてのメコバラミン平均濃度(pg/ml)対時間を示す図である。 500μgに調節した用量についてのメコバラミンの平均濃度(pg/ml)対時間を示す図である。 メチルコバラミンを測定したメコバラミン鼻スプレの平均グラフである。 合計B12を測定したメコバラミン鼻スプレの平均グラフである。 合計B12を測定したメコバラミン鼻スプレの平均グラフである。 合計ビタミンB12を測定したメコバラミン鼻スプレの平均グラフである。 メチルコバラミンを測定したメコバラミン鼻スプレの平均グラフである。
本発明は、胆汁酸塩などの適当な浸透促進剤または粘膜付着剤または抗酸化剤またはキレート剤、例えばエデト酸ナトリウムなど、または湿潤剤または抗酸化剤または防腐剤またはそれらの組合せを場合により添加した、適当な補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物および緩衝系を用いることにより水に溶解したメチルコバラミンなどのビタミンB12誘導体を含む鼻腔内送達のための製剤を提供する。本発明は、ここで開示した製剤を調製する方法および投与する方法も提供する。
1つの実施形態において、本発明は、適当な補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物およびバイオアベイラビリティを増大させるための適当な浸透促進剤を含む緩衝系を用いることによりまたは用いずに水に溶解したシアノコバラミンおよびヒドロキソコバラミンを含む、鼻腔内送達のための組成物を提供する。
一実施形態において、本発明は、約500μg/0.1mlから1500μg/0.1mlの濃度で有効量のビタミンB12誘導体を含む組成物を提供する。
他の実施形態において、本発明は、適当な補助溶媒/可溶化剤を用いることにより水に溶解したメチルコバラミンを、1種以上の追加の薬学的に許容し得る添加剤、例えば、緩衝系もしくは防腐剤もしくは浸透促進剤またはそれらの組合せとともに含む新規薬物送達組成物を提供する。
さらに他の実施形態において、本発明は、適当な補助溶媒/可溶化剤を用いることにより水に溶解したメチルコバラミンを、1種以上の他の薬学的に許容し得る添加剤、例えば、緩衝系もしくは防腐剤もしくは胆汁酸塩などの浸透促進剤または任意のそれらの組合せ、あるいは粘膜付着剤もしくはエデト酸ナトリウムもしくは抗酸化剤もしくは湿潤剤または任意のそれらの組合せとともに含む新規薬物送達組成物を提供する。
メチルコバラミンは、シアノコバラミンまたはヒドロオキソコバラミンと比較して水に対する溶解度がはるかに低い。最適な治療の恩恵を鼻内経路により提供するために、溶液が0.1ml当たり約500μgから約1500μgの範囲内の濃度を有するようにメチルコバラミンを可溶化することが必要である。本発明者らは、驚くべきことに、補助溶媒/可溶化剤すなわちグリコフロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールまたはそれらの混合物を個々にまたは水と組み合わせて使用する溶媒系を上手に調合することによって(補助溶媒/可溶化剤の量は1から35%w/vである)、粘度が制御された溶液を生成する所望の濃度範囲で可溶化が達成され得ることを見出した。そのうえ、製剤は、それらの粘度およびpHに関して最適化され、薬物の鼻腔内吸収の最大化が確実になり、有効な治療効果およびバイオアベイラビリティが、患者コンプライアンスの改善とともに達成された。
溶媒系に加えて、製剤は、グリセリンなどの湿潤剤、および/または防腐剤および/または抗酸化剤/または浸透促進剤および/または粘膜付着剤を含む添加剤の群から選択される薬学的に許容し得る他の添加剤を含むがこれらに限定されない。
本発明の防腐剤は、塩化ベンザルコニウム、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、ブチル化ヒドロキシルアニソール、ブチル化ヒドロキシルトルエン、クロロクレゾール、またはイソプロピルアルコールまたはそれらの組合せから選択される。
本発明の浸透促進剤は、胆汁酸塩、ビタミンE TPGS、アルキルマルトシド、HLB値8〜14を有する非イオン性、アニオン性または両性の界面活性剤またはそれらの組合せから選択することができる。そのような浸透促進剤の例は、グリココール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、ドデシルマルトシド、トリデシルマルトシドまたはテトラデシルマルトシド、または任意のそれらの組合せであるが、これらに限定されない。浸透促進剤は、組成物の2.5重量%以下で使用される。
粘膜付着剤は、セルロース誘導体(メチルセルロース、エチルセルロース、ヒドロキシ−エチルセルロース、ヒドロキシルプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース);ポリ(アクリル酸)ポリマ(カルボマーまたはカルボポール、ポリカルボフィル)、例えば、カルボポール934;ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ビニルピロリドン);ポリ(ビニルアルコール)などの合成ポリマから選択される。粘膜付着剤は、さらに、トラガカント、アルギン酸ナトリウム、カラヤガム、グアーガム、キサンタンガム、レクチン、可溶デンプン、ゼラチン、ペクチンおよびキトサンなどの天然ポリマから選択されて、組成物の5重量%以下で使用される。
湿潤剤は、グリセリン、乳酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトール、ブチレングリコールから選択される。
本発明者らは、驚くべきことに、成分、特に溶媒系、の賢明な組合せにより約1から200CPSの所望の粘度を達成し、さらにメチルコバラミンの大きく増強された経鼻吸収を提供することが可能であることを見出した。製剤は、所定の容量を送達する多回用量容器中の溶剤、滴剤またはスプレ剤パックの形態で提供される。本発明の製剤のより低い粘度にも拘わらず、薬物の経鼻吸収が弱まっていないことに注目することが大切である。先行技術は、製剤が鼻粘膜上における所望の滞留時間を確保するために高粘度を有しなければならないと教示している(米国特許第4724231号では2500から10000CPSの粘度が推奨されている)。本発明は、先行技術の教示からの明確な逸脱であり、さらに、粘度、スプレ性、吸収および増強されたバイオアベイラビリティ間の完全なバランスを達成する。
本発明の製剤は、製剤の安定性をさらに向上させるために使用される追加の薬学的に許容し得る添加剤を場合により含む。そのような添加剤の例は、鼻粘膜を刺激しないEDTAナトリウムなどのキレート剤および/または抗酸化剤であるが、これらに限定されない。そのような抗酸化剤の例はアスコルビン酸であるが、これに限定されない。
本明細書において開示するメチルコバラミン鼻内溶液の製剤は望ましい安定性を示し、それにより従来より低い過剰が可能になる。
単に可溶化を達成するだけでは、メチルコバラミンなどの薬物の最大吸収を確保するために十分な条件ではない。製品寿命に関系する製剤の粘度、薬物の安定性などのパラメータも、治療有効性のために必要な経鼻吸収およびバイオアベイラビリティを確保するために最適化される必要がある。
約3.75から7の範囲内のpHを有する種々の溶液を調製した。クエン酸緩衝液などの適当な緩衝系を、所望のpHを達成するために使用することができる。次にメチルコバラミンの鼻腔内吸収に対するpHの影響を決定することが必要であった。
メチルコバラミンの鼻腔内吸収に対するpHの影響を評価するために、メチルコバラミン溶液を調製して、バイオアベイラビリティの検討をpH3.75、5、および6.25を示す製剤について実施した。本発明者らは、驚くべきことに、メチルコバラミンの所望の鼻腔内吸収を達成するために、6を超えるpHが最も適当であることを見出した。結果は、下の表1および2に示す。
Figure 0005843873
結果:ベースラインで補正した、1500μgの用量および500μgに調節した用量を用いたメコバラミンに対するAUC0−t(pg.時間/ml)を下に示す。
Figure 0005843873
<組成物の調製方法>
調製は全てナトリウム蒸気ランプの下で窒素を流しながら実施した。溶解した酸素濃度を可能な限り低く、好ましくはおよそ1から1.5ppmに保った。この方法は、
i)1バッチについてグリコフロールを水の80%v/vまで加えるステップと、
ii)塩化ベンザルコニウムおよびグリセリンを撹拌しながら溶解するステップと、
iii)クエン酸緩衝液を使用して溶液を緩衝するステップと、
iv)メチルコバラミンを溶解するまで撹拌して加えるステップと、
v)pHを酸/アルカリの添加により必要な値に調節するステップと、
vi)鼻スプレ溶液0.1ml当たり500μgの所望濃度を得るように溶液の容量を調整するステップと、
を含む。
本発明の組成物は、典型的には、
薬物500μg/0.1mlから1500μg/0.1ml、
溶媒(合計)1〜35%、
保湿剤0〜5%、
粘膜付着剤5%以下、
浸透促進剤2.5%以下、
防腐剤4%以下
を含む。明細書でさらに説明するように、組成物は、使用される薬物に応じてpHを必要な値に調節するために緩衝成分をさらに含有する。
[製剤のバイオアベイラビリティに関する検討]
上記のようにして調製された500μg/0.1mLのメチルコバラミンを含有する鼻スプレのバイオアベイラビリティの検討を、絶食状態の健常なヒト被験者で実施した。試験計画は、6名の健常ヒト成人被験者における絶食状態で、非盲検、無作為化、3時期、3治療、3シーケンス、単回投与、3元クロスオーバー比較のバイオアベイラビリティ検討であった。
方法:試験は、無作為化した試験における6名の健常ヒト成人被験者の絶食状態で実施して、薬物動態学的パラメータ、Cmax、AUC0−t、AUC0−inf.を評価することにより、3種のテスト製品の比較バイオアベイラビリティを決定した。全ての被験者が登録に先立って試験に参加する書面によるインフォームドコンセントを提出し、試験中いつでも離脱することが自由であった。試験は当施設の倫理委員会により承認され、適正臨床基準およびヘルシンキ宣言に従って実施した。
試験製品:(表1に開示した処方)
テスト製品(A):500μg/0.1mlのメコバラミン鼻スプレ
テスト製品(B):500μg/0.1mlのメコバラミン鼻スプレ
テスト製品(C):500μg/0.1mlのメコバラミン鼻スプレ
予備試験評価:被験者は、薬物分析のために、人口統計データ、病歴、身体検査、12誘導心電図、血液像、生化学検査、血液学検査、尿検査および尿スクリーニング検査についてスクリーニングした。
(薬物投与)
被験者は、製剤無作為化スケジュールに従って、各期間の間少なくとも7日の休薬期間を設けて、クロスオーバー方式で各治療(メコバラミン鼻スプレ)を受けた。
夜間10時間絶食後、被験者は、予定された用量のテスト製剤(A)またはテスト製剤(B)またはテスト製剤(C)を投与され、それらは鼻内経路で、医療関係者の監督下で投与された。
(鼻スプレのプライミング(活性化))
初回用量を投与する前に、ポンプをプライミングした。ポンプをプラミングするために、ボトルの底に親指を当ててノズルを第一指と第二指の間に置いた。スプレの最初の出現までユニットをしっかり且つ速やかにポンピングした。ポンプをさらに2回プライミングして、鼻スプレはいつでも使える状態にした。
(投与手順)
被験者に、鼻スプレを投与しやすいように頭を少し後ろに傾けるように頼んだ。次に、外鼻孔中に深く3回噴霧した。用量が漏れ出さないように、被験者に同じ姿勢で2分間座っているように頼んだ。
被験者の試験中のモニタリング:身体検査、生命徴候モニタリングおよび健康状態を、0.00時間(投薬前)、2.00、5.00、12.00、24.00および36.00時間(投薬後)±30分と、必要な時にモニタした。
試験後アセスメント:12誘導心電図、血液像、生化学検査および尿検査を第III期間の最後の血液試料採取後または被験者の試験中止/離脱時に行った。
収容:薬物投与の約12時間前から薬物投与の36時間後まで。
食事:被験者には、標準食を、各試験期間中投薬後4.00、8.00、12.00、25、29および33時間に提供した。
(試料収集)
血液試料の総数:1期間当たり20。
試料採取時間:−10.00、−06.00、0.00時間(ベースラインとして適用前試料)、0.50、0.75、1.00、1.25、1.50、1.75、2.00、2.50、3.00、4.00、5.00、6.00、8.00、12.00、18.00、24.00および36.00時間(適用後)。血液試料は、琥珀色/アルミニウム箔被覆バキュテーナー中に収集した。
総血液損失:5.0mLの血液試料を収集して0.1mLを各試料収集前に廃棄し、それは306mlに相当する。合計約326mL(試験臨床的実験室テスト前および後の20mLを含む)の血液を全期間中に各被験者から引き出した。
試料処理:血液試料を室温で1時間凝血するに任せてから4000±300rpmで10分間遠心分離した。血清を分離して、速やかに適当なサイズの、琥珀色のポリプロピレンスクリュ栓(試験コードおよび試料コードを予めラベルした)バイアルに2連で移した。全ての試料を−20°C±5°Cに維持された深冷冷凍庫中で貯蔵した。
(薬物動態学的パラメータ)
初期パラメータ:Cmax、AUC0−t、AUC0−inf
二次パラメータ:t1/2、ke、Tmax
(分析方法)
メコバラミンの血清濃度は、予め検証した分析方法により測定した。
(統計的評価)
未変換および対数変換薬物動態学的パラメータCmax、AUC0−t、AUC0−infについて比較および比分析のためのANOVA、2つの片側検定を実施した。全てのパラメータが同様な結論を示していたので、治療の恩恵に最も関連のあるパラメータであるAUC0−t(pg.時間/ml)が、実例とされた製剤についての結果で提供される。
この試験は、1500μgのメチルコバラミン用量について実施した。統計分析は、1500μgの用量について行い、同様に500μgの調節された用量についても行った。1500μgの用量についての平均血漿濃度−時間プロファイルを図1に示し、500μgの単回投与の補正データについての平均血漿濃度−時間プロファイルを図2に示す。1500μgおよび500μgの用量のテスト製剤についての平均曲線下面積(AUC0−t)を表2に挙げる。
結果:ベースライン補正したメコバラミン1500μgの用量および500μgの調節された用量についてのAUC0−t(pg.時間/ml)を下に示す。
Figure 0005843873
3種の製剤の全てのバイオアベイラビリティ試験結果は、テストAがメチルコバラミンの最大経鼻送達を提供することが見出されたことを示す。pHを3.75から6.25に上げることによりメチルコバラミンのバイオアベイラビリティが劇的に増大することは注目に値する。1500μgの用量についてのグラフ、および500μgに調節した用量についてのグラフを図1および図2に示す。
驚くべきことに、メチルコバラミンの吸収に有利なpH範囲は、5〜7であり、最も好ましいpHは5.5から7であり、pH6.25が最高の吸収に最も適当であることが見出された。高いpHは鼻腔における病原性細菌の成長に有利なので、7を超えるpH値は好ましくないことがわかる。
さらに驚くべきこととして、製剤が鼻内に送達されたときに、浸透促進剤の添加、例えば、胆汁酸塩、ビタミンE TPGS(d−α−トコフェリルポリエチレングリコール1000スクシネート)、またはドデシルマルトシド、トリデシルマルトシドもしくはテトラデシルマルトシドなどのアルキルマルトシドまたは任意のそれらの組合せなどの添加が、メチルコバラミンの吸収およびバイオアベイラビリティに大きく影響することが見出された。
したがって、浸透促進剤なしのメチルコバラミンの製剤(テストD)を、2%浸透促進剤を添加したメチルコバラミンの製剤(テストE)と比較して、メチルコバラミンの鼻腔内吸収に対する浸透促進剤の効果を評価した。これらの製剤のpHは、6.25+0.25に調節した。これらのテスト製剤の組成を下表に開示する。図3および図4も参照されたい。
Figure 0005843873
Figure 0005843873
結果は、驚くべきことに、メチルコバラミンの経鼻浸透が少量の浸透促進剤の存在で顕著に増大することを示す。このことは、合計ビタミンB12の血漿濃度を測定した試験の結果によりさらに確認された。グリココール酸ナトリウムの高めの濃度が鼻への刺激を生じることが見出されたので、グリココール酸ナトリウムの濃度が、好ましくは、製剤の2.5w/v%以下であるように調節した。
グリココール酸ナトリウムの変化させた濃度で、すなわち2%w/v、1.5%w/v、および1%w/vでテストEと同様な製剤を調製して、3元生体内利用率等価性試験によりメチルコバラミンの経鼻吸収について評価した。合計ビタミンB12濃度を示す試験結果を下に示す。
Figure 0005843873
上の試験結果は、図5にも示すように、1%w/vグリココール酸ナトリウムの組込みは、結果として、メチルコバラミン吸収が2%w/vグリココール酸ナトリウムに比較して高いことを明確に示す。換言すれば、浸透促進剤の量が2%w/vから1%w/vに減少したときに、吸収は増加する。したがって、浸透促進剤の量を減少させると吸収が高くなる結果となる。
他の一組の実験を実施して、シアノコバラミンまたはヒドロキソコバラミンを含有する製剤中のグリココール酸ナトリウムなどの浸透促進剤の役割を厳密に評価した。
シアノコバラミンの鼻腔内吸収に対するグリココール酸ナトリウムの効果を評価するために、およびそれぞれの製剤により生ずるメチルコバラミン濃度を比較するために、3元生体内利用率等価性試験を実施した。生体内利用率等価性試験に供した製剤は、本発明に従ってグリココール酸ナトリウムを組込んで調製したシアノコバラミン製剤(テストG)、シアノコバラミンスプレの市販の鼻腔内製剤(Nascobal−USA)および本発明のメチルコバラミン製剤(テストF)を含んだ。テストFおよびテストGの処方を下表に開示する。
Figure 0005843873
鼻腔内製剤についてメチルコバラミンおよび合計ビタミンB12の血漿濃度を測定し、シアノコバラミンに優るメチルコバラミンの投与効果を厳密に評価した。Nascobal(登録商標)鼻スプレは、鼻粘膜に送達するためのスプレの形態にあるシアノコバラミンの溶液である。Nascobal鼻スプレの各ボトルは、純水中にクエン酸ナトリウム、クエン酸、グリセリンおよび塩化ベンザルコニウムを加えたシアノコバラミンの500μg/0.1ml溶液2.3mlを含んでいた。シアノコバラミンの市販の製剤(Nascobal)を測定して、次に、テストFおよびGの製剤を本発明に従って調製し、等量のメチルコバラミンおよびシアノコバラミンをそれぞれ組込み、2種の製剤のバイオアベイラビリティを正確に比較した。NascobalのpHは5であることが見出され、それ故、本発明のシアノコバラミン製剤(テストG)のpHは約4.96に調節した。生体内利用率等価性試験の結果を下に、および図6および図7にも示す。メチルコバラミン製剤のpHは6.25±0.25に調節した。
Figure 0005843873
本発明により調節されたグリココール酸ナトリウムを含有するシアノコバラミン製剤が市販のシアノコバラミンスプレ(Nascobal)と比較して2倍を超える合計ビタミンB12のバイオアベイラビリティを生じたことは最も驚くべきことである。そのうえ、本発明のメチルコバラミン製剤(テストF)の合計ビタミンB12濃度は、Nascobalと比較して著しく高かった。
本発明のメチルコバラミン製剤(テストF)が、他の2種のシアノコバラミン製剤と比較してメチルコバラミンの著しく高い濃度を生ずることも見出された。本発明によるメチルコバラミンの製剤のみがビタミンB12の活性な補酵素であるメチルコバラミンの高い濃度を生じたことに注目することは当を得ている。
この結果は、少なくとも1種の浸透促進剤、場合により防腐剤、キレート剤、湿潤剤またはそれらの組合せとともにシアノコバラミンを含み、pHが約4から約6および粘度が約1〜200CPSの鼻腔内製剤が、提供する薬物の全身送達を大きく増大させて、その結果患者コンプライアンスまたは製剤の安定性を損なわずに治療の有効性を増強することを立証することは明白である。
本発明を以下の限定するものではない実施例により例証する。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は1.28CPSであることが見出された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は2.3CPSであることが見出された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は1.57CPSであることが見出された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は2.0CPSであることが見出された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は1.43CPSであることが見出された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は8CPSであることが見出された。
Figure 0005843873
製剤のpHは市販のシアノコバラミン製剤に従って4.5±0.5に調節した。製剤の粘度は1.6CPSであることが観察された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は10CPSであることが観察された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は本発明による範囲内であることが観察された。
Figure 0005843873
製剤のpHは、6.25±0.5に調節し、製剤の粘度は本発明による範囲内であることが観察された。
カルボポール、ポリエチレングリコールの濃度を上げたときに、従来より実質的に高い粘度の組成物を調製することができる。

Claims (11)

  1. 水中で500μg/0.1mlから1500μg/0.1mlの濃度のメチルコバラミンと、補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物とを、浸透促進剤、および場合により防腐剤、粘膜付着剤、キレート剤、湿潤剤、抗酸化剤またはそれらの組合せとともに含み、
    pHがから6.5であり、粘度が1から200Cpsであり、
    前記浸透促進剤が、グリココール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、テトラデシルマルトシド、ドデシルマルトシドまたはそれらの組合せであることを特徴とする、安定な鼻腔内水性組成物。
  2. 水中で補助溶媒/可溶化剤またはそれらの混合物の存在下または不在下で、500μg/0.1mlから1500μg/0.1mlの濃度のシアノコバラミンと、少なくとも1種の浸透促進剤と、場合により防腐剤、粘膜付着剤、キレート剤、湿潤剤、抗酸化剤またはそれらの組合せとを含み、
    pHが4から6であり、粘度が1から200Cpsであり、
    前記浸透促進剤が、グリココール酸ナトリウム、タウロコール酸ナトリウム、デオキシコール酸ナトリウム、テトラデシルマルトシド、ドデシルマルトシドまたはそれらの組合せであることを特徴とする、安定な鼻腔内水性組成物。
  3. 請求項1または2に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記補助溶媒/可溶化剤が、グリコフロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール、またはそれらの混合物から選択されることを特徴とする組成物。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記補助溶媒/可溶化剤が1から35%w/vの範囲内にあることを特徴とする組成物。
  5. 請求項1〜のいずれか1項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記浸透促進剤またはそれらの組合せの量が組成物の2.5%w/v以下であることを特徴とする組成物。
  6. 請求項1〜のいずれか1項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記粘膜付着剤が、セルロース誘導体;カルボポールを含むポリ(アクリル酸)ポリマ;ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート);ポリ(エチレンオキシド);ポリ(ビニルピロリドン);ポリ(ビニルアルコール)ポリマを含む合成ポリマ、またはトラガカント、アルギン酸ナトリウム、カラヤガム、グアーガム、キサンタンガム、レクチン、可溶デンプン、ゼラチン、ペクチンおよびキトサンを含む天然ポリマまたは任意のそれらの組合せから選択されることを特徴とする組成物。
  7. 請求項1〜のいずれか1項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記粘膜付着剤が組成物の5重量%以下であることを特徴とする組成物。
  8. 請求項1〜のいずれか1項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記防腐剤が、塩化ベンザルコニウム、メチルパラベン、エチルパラベン、プロピルパラベン、安息香酸、ベンジルアルコール、ブロノポール、ブチル化ヒドロキシルアニソール、ブチル化ヒドロキシルトルエン、クロロクレゾール、またはイソプロピルアルコールまたはそれらの組合せから選択されることを特徴とする組成物。
  9. 請求項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記防腐剤が組成物の4重量%以下であることを特徴とする組成物。
  10. 請求項1〜のいずれか1項に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記湿潤剤が、グリセリン、乳酸ナトリウム、ソルビトール、キシリトール、ブチレングリコールから選択されることを特徴とする組成物。
  11. 請求項10に記載の安定な鼻腔内水性組成物であって、前記湿潤剤が組成物の5重量%であることを特徴とする組成物。
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