JP5842950B2 - 熱膨張性耐火樹脂組成物およびその形成体の製造方法。 - Google Patents
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Description
また樹脂分は、ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂等のポリオレフィン系樹脂、ポリ(1−)ブテン系樹脂、ポリペンテン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリフェニレンエーテル系樹脂、アクリル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、フェノール系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリブテン、ブチルゴム、ポリクロロプレン、ポリブタジエン、ポリイソブチレン、ニトリルゴム等を挙げ、該樹脂組成物には、樹脂組成物の物性を損なわない範囲で、難燃剤、酸化防止剤、金属害防止剤、帯電防止剤、安定剤、架橋剤、滑剤、軟化剤、顔料等を添加し、そして無機充填剤として、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化錫、酸化アンチモン、フェライト類等の金属酸化物;水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト等の含水無機物;塩基性炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸ストロンチウム、炭酸バリウム等の金属炭酸塩;硫酸カルシウム、石膏繊維、けい酸カルシウム等のカルシウム塩;シリカ、珪藻土、ドーソナイト、硫酸バリウム、タルク、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサイト、ガラス繊維、ガラスビーズ、シリカ系バルン、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化けい素、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末、各種金属粉、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム「MOS」(商品名)、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化けい素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、各種磁性粉、スラグ繊維、フライアッシュ、脱水汚泥を挙げ、中でも含水無機物及び金属炭酸塩が好ましいとし、上記各成分を単軸押出機、二軸押出機、バンバリーミキサー、ニーダーミキサー、二本ロール等従来公知の混練装置を用いて溶融混練して樹脂組成物を得て、プレス成形、押出成形、カレンダー成形等の成形方法によって、耐火性シート状成形体及びシート積層体に形成するとした実施例が開示される「耐火性シート状成形体及びシート積層体」がある。(例えば、特許文献1参照)
熱膨張性耐火樹脂組成物に含有される熱膨張性黒鉛は、熱膨張する膨張率が大きく良好で、また膨張後も形崩れせず膨張後の形状維持が良好で、それによる断熱効果が高いことから延焼を防止する延焼防止用としての熱膨張性耐火樹脂組成物を提供することと、
その形成体の品質と膨張率および膨張後の形状維持性などの改善と、押出成形機による製造の容易性と形状安定した熱膨張性耐火樹脂形成体の製造方法を提供することにある。
火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が軟化・溶融し、その軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張を開始するように該熱膨張性黒鉛の膨張開始温度より低い、180度未満の温度で軟化・溶融するオレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂よりなる樹脂組成物である基材を30〜100質量部と、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度が、基材の軟化・溶融温度より高い、中和処理された熱膨張性黒鉛を30〜100未満質量部と、非ハロゲン系のイントメッセント系の難燃剤を50〜130質量部と、有機炭酸カルシウムの充填剤を20〜100未満質量部を含有させた熱膨張性耐火樹脂組成物としたことにより、
火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が固形状態から軟化・溶融状態に移行し、その基材の軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張開始することで、その膨張が阻害されることなく所定倍率に膨張し、また含有する難燃剤は樹脂組成物が炭化したときの形状保持性の高い炭化残渣を形成させると共に生物由来の有機炭酸カルシウムの含有で、熱膨張性耐火樹脂組成物の膨張形状の維持強度を高めている。
なお、本願で言う有機炭酸カルシウムとは、骨、卵殻、珊瑚、甲殻類の殻あるいは貝殻、真珠、胡粉等の生物由来の炭酸カルシウム含有物質を言う。
火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が軟化・溶融し、その軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張を開始するように該熱膨張性黒鉛の膨張開始温度より低い、180度未満の温度で軟化・溶融するオレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂よりなる樹脂組成物である基材を30〜100質量部と、熱膨張性黒鉛の膨張開始温度が、基材の軟化・溶融温度より高い、中和処理された熱膨張性黒鉛を30〜100未満質量部と、非ハロゲン系のイントメッセント系の難燃剤を50〜130質量部と、生物由来の有機炭酸カルシウムの充填剤を20〜100未満質量部と、
界面活性剤を0.2〜10質量部の各成分を含有させた熱膨張性耐火樹脂組成物を成形材料として押出成形機により所定端面形状の形成体を形成する熱膨張性耐火樹脂形成体の製造方法により、
混練するその親油性と親水性の相反する性質を含有する樹脂組成物に、界面活性剤を含有させることで、上述第一実施例の作用に加え、その相反する性質の親油性の樹脂分と、親水性の難燃剤のなじみ性を良くして混練すると共に押出成形機にて、熱膨張性耐火樹脂形成体を所望の端面形状を連続して長尺に形成する。
火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が固形状態から軟化・溶融状態に移行し、その基材の軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張開始するから、その膨張が阻害されることなく所定倍率に膨張し、耐火性及び延焼防止ができる膨張率の高い熱膨張性耐火樹脂組成物が得られる。
混練する樹脂組成物に界面活性剤を含有させることで、親油性と親水性のその相反する性質の樹脂分と難燃剤とのなじみ性を良くし、そのことから混練性が良くなると共に押出成形機のスクリュー及び金型に難燃剤のへばり付きが軽減され、またその軽減はへばり付きから層状に成長して成形品質に影響を及ぼすことが改善され、よって比較的スムーズに押出成形ができると共に従来の成形性の悪さと表面がざらついて荒れた状態と、もろく割れやすいと言う課題も改善でき、押出成形性及び寸法安定性などその品質に優れた熱膨張性耐火樹脂形成体が得られる。
これらのことから本願発明は、実用上著大な効果を奏する。
火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が軟化・溶融し、その軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張を開始するように該熱膨張性黒鉛の膨張開始温度より低い、180度未満の温度で軟化・溶融するオレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂よりなる樹脂組成物である基材を30〜100質量部と、
熱膨張性黒鉛の膨張開始温度が、基材の軟化・溶融温度より高い、中和処理された熱膨張性黒鉛を30〜100未満質量部と、
非ハロゲン系のイントメッセント系の難燃剤を50〜130質量部と、
生物由来の有機炭酸カルシウムの充填剤を20〜100未満質量部を含有させた熱膨張性耐火樹脂組成物としたことで、
火炎等の温度上昇の過程で、その樹脂組成物の軟化・溶融が、熱膨張性黒鉛より先行して進むことで、熱膨張性黒鉛の膨張が固形状態の樹脂組成物に阻害されることなく所定倍率に膨張でき、また有機炭酸カルシウムの含有により、その膨張後の形状を維持できる熱膨張性耐火樹脂組成物の提供を実現させた。
1. 重合触媒が高活性であるため、コモノマーのα−オレフィンの組成を高めることが可能となり、可塑剤を含まない状態でも柔軟性に富むエラストマー状の重合体が得られる。
2. コモノマー分布が均一である。
3. 分子量分布がシャープであり、低分子量成分が少なく、機械的強度及び加工性に優れる。
4. 分子量分布がシャープであるにもかかわらず、長鎖分岐(炭素数5以上)を導入した場合は加工特性に優れる。
また発泡剤として、例えば分解性アンモニウム塩、ジシアンアミド、メラミン等のアミド化合物等、
またビヒクルとして、例えば水系合成エマルジョン、溶剤系のアルキド樹脂、エポキシ樹脂等を組み合わせたものを挙げることができる。
またアルカリ金属化合物および前記アルカリ土類金属化合物として、例えばカリウム、ナトリウム、カルシウム、バリウム、マグネシウム等の水酸化物、酸化物、炭酸塩、硫酸塩、有機酸塩等が挙げられる。
火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が軟化・溶融し、その軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張を開始するように該熱膨張性黒鉛の膨張開始温度より低い、180度未満の温度で軟化・溶融するオレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂よりなる樹脂組成物である基材を30〜100質量部と、
熱膨張性黒鉛の膨張開始温度が、基材の軟化・溶融温度より高い、中和処理された熱膨張性黒鉛を30〜100未満質量部と、
非ハロゲン系のイントメッセント系の難燃剤を50〜130質量部と、
生物由来の有機炭酸カルシウムの充填剤を20〜100未満質量部と、
界面活性剤を0.2〜10質量部の各成分を含有させた熱膨張性耐火樹脂組成物を成形材料として、押出成形機により所定端面形状の形成体を形成する熱膨張性耐火樹脂形成体の製造方法としたことで、
端面形状が連続する所望の形成体の形成において、押出成形の成形容易性と寸法安定など品質の安定性に優れた熱膨張性耐火樹脂形成体の提供を実現させた。
非イオン性界面活性剤としては、例えば高級アルコールエチレンオキシド付加物、脂肪酸エチレンオキシド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキシド付加物、ポリプロピレングリコールエチレンオキシド付加物等のポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、ポリエチレンオキシド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビット若しくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル、アルカノールアミンの脂肪族アミド等の多価アルコール型非イオン界面活性剤などが挙げられる。
また両性界面活性剤としては例えば、高級アルキルアミノプロピオン酸塩等のアミノ酸型両性界面活性剤、高級アルキルジメチルベタイン、高級アルキルジヒドロキシエチルベタイン等のベタイン型両性界面活性剤などが挙げられ、これらの界面活性剤は、単独で使用することも、2種以上組み合わせて使用することもできる。
また、前記脂肪酸金属塩系滑剤としては、例えばステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸アルミニウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸バリウム等が挙げられる。
さらに前記脂肪族アルコールとしては、例えばステアリルアルコール、セチルアルコール、ミリスチルアルコール、ラウリルアルコール等が挙げられ、
加えて前記脂肪酸と多価アルコールの部分エステルとして、例えばステアリン酸モノグリセライド、ステアリン酸ジグリセライド、オレイン系モノグリセライド等が挙げられる。
熱膨張剤の中和処理された熱膨張性黒鉛が、平均粒度が300μmで膨張開始温度が200℃の(エア・ウォーター(株)製「50LTE−UN」)を30〜100未満(試作例では75)質量部と、
難燃剤が、非ハロゲン系のイントメッセント系の((株)ADEKA製「アデカスタブ FP−2100J」)を50〜130(試作例では75)質量部と、
無機充填剤が、有機炭酸カルシウムとして卵殻を35〜45(試作例では40)質量部をそれぞれ含有させている。
Claims (2)
- 火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が軟化・溶融し、その軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張を開始するように該熱膨張性黒鉛の膨張開始温度より低い、180度未満の温度で軟化・溶融するオレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂よりなる樹脂組成物である基材を30〜100質量部と、
熱膨張性黒鉛の膨張開始温度が、基材の軟化・溶融温度より高い、中和処理された熱膨張性黒鉛を30〜100未満質量部と、
非ハロゲン系のイントメッセント系の難燃剤を50〜130質量部と、
生物由来の有機炭酸カルシウムの充填剤を20〜100未満質量部を含有させたことを特徴とする熱膨張性耐火樹脂組成物。 - 火炎等による温度上昇で樹脂組成物の基材が軟化・溶融し、その軟化・溶融に追従して熱膨張性黒鉛が膨張を開始するように該熱膨張性黒鉛の膨張開始温度より低い、180度未満の温度で軟化・溶融するオレフィン系樹脂またはスチレン系樹脂よりなる樹脂組成物である基材を30〜100質量部と、
熱膨張性黒鉛の膨張開始温度が、基材の軟化・溶融温度より高い、中和処理された熱膨張性黒鉛を30〜100未満質量部と、
非ハロゲン系のイントメッセント系の難燃剤を50〜130質量部と、
生物由来の有機炭酸カルシウムの充填剤を20〜100未満質量部と、
界面活性剤を0.2〜10質量部の各成分を含有させた熱膨張性耐火樹脂組成物を成形材料として、押出成形機により所定端面形状の形成体を形成するとした熱膨張性耐火樹脂形成体の製造方法。
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