JP5841825B2 - 車両制御装置、および、車両制御システム - Google Patents

車両制御装置、および、車両制御システム Download PDF

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本発明は、車両の位置情報を送信する制御の技術に関する。
従来より、携帯端末を用いて自車両のエンジンやモータといった原動機の始動を制御するリモートスタータが知られている。この技術を使用することにより、ユーザは、自車両と離れた位置からであっても、自車両の原動機を始動することができる。このため、例えば、ユーザが自車両に乗車するまでにエアコンを起動させて車内の温度を適切な温度となるように調節することができる。また、近年では、携帯端末として携帯電話を使用し、センターを介して自車両の車載装置を操作するリモート操作システムが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、携帯電話で使用するアプリケーションとして、自車両までの距離や方角を算出して表示する、いわゆるカーファインダーと呼ばれるアプリケーションも存在する。
特開2006-352460号公報
リモートスタータを使用する際、ユーザは自車両から離れた位置に居ることが通常であるが、ユーザと自車両の位置が離れすぎていると、ユーザが直ぐには車両に乗り込むことができない場合がある。このような場合、仮に原動機を遠隔始動して車内の温度を調節しておいたとしても無駄になってしまうことがある。これを防止するためには、始動要求があったときに、ユーザと自車両との距離を算出して始動の可否を判断することが考えられる。
ところが、この場合には、ユーザから始動要求がある毎にセンターが車両と通信して車両の位置を確認する必要があるため、センターと車両との通信が頻繁に発生し、通信料が高くなってしまう。このため、予め自車両を駐車した時に自車両の駐車位置をセンターに送信しておくことが好ましい。
また、カーファインダーは、ユーザの現在位置と自車両の駐車位置とに基づいて、自車両までの距離や方角を算出するため、カーファインダーを使用する際には、必ず自車両の位置を確認する必要がある。ただし、この場合においても、ユーザがカーファインダーを使用する毎にセンターが車両と通信していたのでは、通信料が高くなってしまうため、予め自車両を駐車した時に自車両の駐車位置をセンターに送信しておくことが好ましい。
しかしながら、車両を駐車する度に駐車位置をセンターに送信するようにすると、車両を駐車した場所が、遠隔始動を禁止する場所であったり、カーファインダーを使用する必要のない場所であったとしても、駐車位置をセンターに送信してしまうため、無駄な通信料が発生してしまう。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、通信料を抑制しつつ、車両の駐車位置をセンターに送信することができる車両制御に関する技術を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、請求項1の発明は、車両に搭載され、該車両の駐車開始を検出すると、駐車位置情報を該車両の外部に設けられた情報処理装置に送信する車両制御装置であって、前記情報処理装置と情報の送受信を行う通信手段と、前記車両の駐車開始を検出する検出手段と、前記駐車位置情報を取得する位置情報取得手段と、前記情報処理装置と通信を行う携帯端末に格納される記憶手段であって、前記駐車位置情報を使用するアプリケーションの作動履歴を記憶する記憶手段と、前記検出手段が車両の駐車開始を検出すると、前記作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断する判断手段と、を備えている。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載の車両制御装置において、請求項1に記載の車両制御装置において、前記作動履歴は、駐車位置情報と、該駐車位置情報を使用するアプリケーションを実行した作動回数とが対応付けられた情報である。
また、請求項3の発明は、請求項2に記載の車両制御装置において、前記アプリケーションが、前記車両の原動機の遠隔始動を実行するアプリケーションである場合には、前記判断手段は、前記駐車位置における遠隔始動回数が所定回数以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断する。
また、請求項4の発明は、請求項3に記載の車両制御装置において、前記作動履歴は、駐車位置情報と、該駐車位置情報を使用するアプリケーションを実行した作動回数と、駐車した日時または季節とが対応付けられた情報であり、前記判断手段は、さらに車両を駐車した日時または季節における遠隔始動回数が所定回数以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断する。
また、請求項5の発明は、請求項2に記載の車両制御装置において、前記アプリケーションが、前記携帯端末の現在位置から車両の駐車位置への方位または距離を携帯端末に表示する機能を実行するアプリケーションである場合には、前記判断手段は、前記駐車位置における作動回数が所定回数以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断する。
また、請求項6の発明は、請求項2に記載の車両制御装置において、前記記憶手段は、駐車場の位置情報、および、該駐車場の面積または駐車可能台数を含む駐車場情報を記憶しており、前記アプリケーションが、前記携帯端末の現在位置から車両の駐車位置への方位または距離を携帯端末に表示する機能を実行するアプリケーションである場合には、前記判断手段は、前記駐車位置に対応する駐車場の面積または駐車可能台数が所定値以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断する。
また、請求項7の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車両制御装置において、前記記憶手段は、前記駐車位置における駐車回数を記憶しており、前記判断手段は、前記駐車位置に対応する駐車回数が所定回数に達するまでは駐車位置情報を送信すると判断し、所定回数を超えると、前記作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断する。
また、請求項8の発明は、請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車両制御装置において、前記判断手段は、前記携帯端末に格納されているアプリケーションに車両の盗難防止機能を実行するアプリケーションが含まれている場合には、駐車位置情報を送信すると判断し、含まれていない場合には、前記作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断する。
また、請求項9の発明は、車両制御システムであって、請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車両制御装置と、駐車位置情報を使用するアプリケーションを格納している携帯端末と、前記車両制御装置から駐車位置情報を取得し、前記携帯端末に駐車位置情報を送信する情報処理装置と、を備えている。
請求項1ないし9の発明によれば、車両制御装置は、車両の駐車開始を検出すると駐車位置情報を取得し、情報処理装置に送信する。また、車両制御装置は、記憶手段を備えており、記憶手段には、携帯端末に格納されたアプリケーションの作動履歴が記憶されている。さらに、車両制御装置は、記憶手段に記憶されたアプリケーションの作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断している。これにより、アプリケーションの使用頻度に応じて駐車位置情報の送信処理を制限することが可能となるため、通信料を抑制しつつ、車両の駐車位置を情報処理装置に送信することができる。
また、特に請求項2の発明によれば、車両制御装置は、駐車位置と作動回数とが対応付けられた情報を記憶しておくことで、駐車位置情報の送信可否を判断する作動履歴を取得することができる。
また、特に請求項3の発明によれば、駐車開始位置における遠隔始動回数が所定回数以上の場合に送信可能と判断することで、遠隔始動を行う可能性の小さい位置に駐車した場合に駐車位置情報の送信を制限できるため、通信料を抑制することが可能となる。
また、特に請求項4の発明によれば、作動履歴として日時または季節が対応付けられているため、送信の可否の判断をより細かな条件で行うことができる。
また、特に請求項5の発明によれば、駐車位置におけるアプリケーションの作動回数が所定回数以上の場合に送信可能と判断することで、アプリケーションを作動する可能性の小さい場所に駐車した場合に駐車位置情報の送信を制限できるため、通信料を抑制することが可能となる。
また、特に請求項6の発明によれば、駐車場情報に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断するため、アプリケーションを作動する可能性の小さい駐車場に駐車した場合に駐車位置情報の送信を制限することが可能となり、通信料を抑制することができる。
また、特に請求項7の発明によれば、同一の駐車位置において駐車回数が所定回数に達するまでは駐車位置情報を送信することにより、当該駐車位置が駐車位置情報を使用する位置であるか否かをより正確に把握することができる。また、所定回数を超えると、作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断することから、通信料を抑制することが可能となる。
また、特に請求項8の発明によれば、携帯端末が車両の盗難防止機能を実行するアプリケーションを有している場合には、駐車位置や作動履歴に関わらず駐車位置情報を送信するため、盗難防止機能の実行を妨げることを回避できる。また、盗難防止機能を実行するアプリケーションを有していない場合には、作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断することから、通信料を抑制することが可能となる。
図1は、車両制御システムの概要を示す図である。 図2は、遠隔始動装置の構成を示すブロック図である。 図3は、携帯端末の構成を示すブロック図である。 図4は、センターの構成を示すブロック図である。 図5は、遠隔始動装置の処理の流れを示すフローチャートである。 図6は、遠隔始動装置の処理の流れを示すフローチャートである。 図7は、遠隔始動装置の処理の流れを示すフローチャートである。 図8は、履歴テーブルを示す図である。 図9は、遠隔始動装置の処理の流れを示すフローチャートである。 図10は、遠隔始動装置の処理の流れを示すフローチャートである。 図11は、カーファインダーアプリ作動履歴テーブルを示す図である。 図12は、携帯端末の処理の流れを示すフローチャートである。 図13は、携帯端末の処理の流れを示すフローチャートである。 図14は、携帯端末の処理の流れを示すフローチャートである。 図15は、センターの処理の流れを示すフローチャートである。 図16は、センターの処理の流れを示すフローチャートである。 図17は、センターの処理の流れを示すフローチャートである。 図18は、センターの処理の流れを示すフローチャートである。 図19は、センターの処理の流れを示すフローチャートである。 図20は、センターの処理の流れを示すフローチャートである。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態について説明する。
<1.システムの概要>
図1は、本実施の形態に係る車両制御システム100の概要を示す図である。車両制御システム100は、遠隔始動装置10と、携帯端末20と、センター30とを備えている。
遠隔始動装置10は、車両に備えられており、センター30から送信された制御情報に応じて車両の制御を行う車両制御装置である。遠隔始動装置10は、センター30と通信可能に接続されており、所定のタイミングで位置情報を含む車両情報をセンター30に送信する。特に、遠隔始動装置10は、車両が駐車開始すると位置情報を送信するようになっており、携帯端末20に格納されているアプリケーションの作動履歴に基づいて位置情報の送信を制限する制御も行う。また、遠隔始動装置10は、センター30を介して携帯端末20からの始動要求等の制御情報を受信する。遠隔始動装置10は、センター30から始動要求を受信すると車両の原動機や各種装置の始動制御を行う。
なお、原動機とはエンジンやモータであり、本発明はいずれの場合にも適用可能である。ただし、説明の便宜上、エンジンを用いた場合を例に挙げて説明する場合がある。また、各種装置とは例えばエアコンやドアである。すなわち、遠隔始動制御とは、エンジンやモータの始動/停止、エアコンのオン/オフ、ドアの開閉等の制御である。以下では、遠隔始動を行う対象を単に「原動機」と記載し、始動や停止、オン/オフ等を含めて単に「始動」と記載する場合がある。
携帯端末20は、ユーザが所持する可搬型の電子機器であり、例えば、スマートフォン、タブレット、携帯電話、PDA(Personal Digital Assistant)等である。携帯端末20には、車両の原動機を遠隔で始動するアプリケーション(以下、「遠隔始動アプリ」という)が格納されている。また、携帯端末20には、携帯端末20の現在位置から車両の駐車位置への方位または距離を携帯端末20に表示するアプリケーション(以下、「カーファインダーアプリ」という)や、盗難防止機能を実行するアプリケーション(以下、「セキュリティアプリ」という)などが格納されている場合もある。ユーザが、携帯端末20に格納された遠隔始動アプリを操作して実行することにより、遠隔での始動要求や各種設定を行うことができる。また、携帯端末20は、センター30と通信可能に構成されており、センター30から車両の駐車位置の情報を受信し、始動要求や各種設定に関する情報、携帯端末20の位置情報等をセンター30に送信する。
センター30は、車両制御システム100全体を制御する情報処理装置である。センター30は、遠隔始動装置10及び携帯端末20と通信可能に構成されており、始動要求や車両情報等を互いに送受信することで原動機の始動等の制御を行う。具体的には、センター30は、例えば、車両から位置情報を含む車両情報を受信し、携帯端末20から始動要求や位置情報を受信する。センター30は、携帯端末から始動要求を受信した場合には、携帯端末20の位置情報と車両の位置情報とに基づいて始動の可否に関する判断や指示といった制御を行う。また、携帯端末20がカーファインダーアプリを起動すると、車両の駐車位置の情報を携帯端末20に送信する制御を行う。また、携帯端末20がセキュリティアプリを有する場合、センター30は、遠隔始動装置10から駐車開始時を含め、駐車中に定期的に自車位置情報を取得し、駐車位置が変化すると車両が盗難されていると判断し、携帯端末20に車両が盗難されている旨の通知を行なう。
このように、本実施の形態に係る車両制御システム100は、携帯端末20に格納されたアプリケーションの作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断することにより、通信料を抑制しつつ、車両の駐車位置を情報処理装置に送信する制御を可能にするシステムである。以下、車両制御システム100の構成及び処理について詳細に説明する。
<2.遠隔始動装置の構成>
まず、遠隔始動装置10の構成について説明する。図2は、遠隔始動装置10の概要を示すブロック図である。図2に示すように、遠隔始動装置10は、制御部11と、位置情報取得部12と、通信部13と、記憶部14とを備えている。
制御部11は、車両情報取得部11aと、情報判別部11bと、始動制御部11cと、時間計測部11dと、送信判断部11eとを備えており、また、図示しないCPU、RAM、及びROMを備えるコンピュータである。制御部11は、遠隔始動装置10が備える通信部13や記憶部14等と接続され、記憶部14に記憶されたプログラム14aに基づいて情報の送受信を行い、遠隔始動装置10の全体を制御する。記憶部14に記憶されたプログラムにしたがってCPUが演算処理を実行することにより、情報判別部11bや始動制御部11c等の制御部11の機能が実現される。
また、制御部11は、CAN(Controller Area Network)等の車載LAN(Local Area Network)を介して車両内の他の各種センサやECU(Electronic Control Unit)と通信可能に接続されており、種々の情報の送受信を行っている。なお、制御部11は、遠隔始動装置10が行う処理全般を制御するものであるため、上述した、車両情報取得部11aや、情報判別部11b、始動制御部11c、時間計測部11d、送信判断部11eが実行する処理以外の処理についても制御する。
車両情報取得部11aは、車両の走行状態や他のECUの状態を示す情報としての車両情報を取得する。車両には、例えば、車速センサや舵角センサ等の車両の走行状態を検出するセンサや、燃料噴射用ECUやドアロック/アンロック用ECUといったエンジン制御系やボディ制御系のECUが設けられている。車両情報取得部11aは、CANを介してこれらセンサやECUの出力を車両情報として取得する。
情報判別部11bは、車両内の他のセンサやECUから取得した車両情報の内容を判別したり、センター30から受信した情報の内容を判別する。車両情報としては、上述したものの他にも例えば、イグニッションのオン/オフの情報が挙げられる。また、センター30から受信した情報としては、例えば、原動機の始動要求に関するコマンドが挙げられる。
始動制御部11cは、車両が備える原動機や各種装置の始動又は停止を制御する。すなわち、始動制御部11cは、センター30から始動要求のコマンドを受信した際に、制御対象のECUに対して該当する指令を送信する。例えば、センター30から原動機の始動要求のコマンドを受信した場合には、始動制御部11cは、CANを介して原動機の駆動制御を行うECUに対して始動指令を送信する。また、エアコンの始動要求のコマンドを受信した場合には、始動制御部11cは、CANを介してエアコンの駆動制御を行うECUに対して始動指令を送信する。
時間計測部11dは、時間の経過を計測するものである。例えば、遠隔始動にて原動機を駆動する時間を予め決めていた場合には、時間計測部11dは、始動からの経過時間を計測し、所定の時間に到達したか否かを判断する。また、時間計測部11dは、時刻を計測することも可能になっており、例えば、始動した時刻を計測しておくこともできる。
送信判断部11eは、車両が駐車を開始した際に、位置情報をセンター30に対して送信するか否かを判断する。送信判断部11eは、駐車した位置情報と、携帯端末20に格納されているアプリケーションの作動履歴情報とに基づいて駐車した位置情報の送信可否を判断する。
位置情報取得部12は、遠隔始動装置10の現在位置を示す情報としての位置情報を取得する。位置情報取得部12としては、例えば、GPS(Global positioning system:全地球測位システム)を用いることができる。位置情報は、緯度情報及び経度情報を含んでいる。すなわち、位置情報取得部12は、GPSを用いて現在位置の緯度情報及び経度情報を取得することとなる。
なお、遠隔始動装置10が設置されている環境によっては、GPSにて位置情報を取得できない場合がある。この場合、位置情報取得部12は、位置情報を取得できない旨を示す情報として、位置情報が未確定であるとする情報(以下、「未確定情報」と記載する)を取得する。
また、取得した位置情報は、遠隔始動装置10の位置情報であるものの、遠隔始動装置10は車両に搭載されているため、車両の位置を示す情報でもある。このため、以下においては、位置情報取得部12にて取得した位置情報を「車両位置情報」と記載する。すなわち、車両位置情報は、GPSで取得した緯度情報及び経度情報を含む位置情報と、GPSで取得できなかった場合の未確定情報とを含む情報である。なお、駐車開始時の車両位置情報を「駐車位置情報」と記載する場合がある。また、この車両位置情報14bは、記憶部14に記憶される。
通信部13は、センター30と通信可能に接続され、センター30との間で情報の送受信を行う。通信部13は、例えば、センター30に対して駐車位置情報を含む車両位置情報や車両情報を送信し、センター30から通信接続要求や始動要求等のコマンド、すなわち制御情報を受信する。遠隔始動装置10とセンター30との通信は、いわゆる携帯電話網を通じて行われる。したがって、通信部13は、センターとの通信が可能な「圏内」であるか、不可能な「圏外」であるかの判断も行う。センター30から送信されたコマンド等のデータ14dは、記憶部14に記憶される。
記憶部14は、プログラム14aと、車両位置情報14bと、車両情報14cと、データ14dと、履歴テーブル14eと、携帯情報14fとを記憶している。本実施の形態における記憶部14は、電気的にデータの読み書きが可能であって、電源を遮断されてもデータが消去されない不揮発性の半導体メモリである。記憶部14としては、例えば、EEPROM(Electrical Erasable Programmable Read-Only memory)やフラッシュメモリを用いることができる。ただし、他の記憶媒体を用いてもよく、磁気ディスクを備えたハードディスクドライブで構成することもできる。プログラムは、制御部11により読み出され、制御部11が遠隔始動装置10を制御するために実行される、いわゆるシステムソフトウェアである。
なお、履歴テーブル14eとは、携帯端末20に格納されたアプリケーションであって、駐車位置情報を使用して実行するアプリケーションの作動履歴情報に関するテーブルである。また、携帯情報14fとは、携帯端末20に格納された、駐車位置情報を使用するアプリケーションの種類を示す情報である。携帯情報14fは、携帯端末20にアプリケーションを格納する際に、図示せぬ入力装置からアプリケーションの種類を入力して記憶するか、あるいはセンター30からアプリケーションの種類を取得して記憶する。また、駐車場情報14gは、駐車場の位置情報と、駐車場の面積や駐車可能台数とが対応付けられた情報である。駐車場情報14gは、記憶部14に予め記憶しておくか、あるいは駐車する都度、図示せぬナビゲーション装置に駐車位置情報を送信し、ナビゲーション装置から駐車場情報14gを受信して記憶しておけばよい。
<3.携帯端末の構成>
次に携帯端末20の構成について説明する。図3は、携帯端末20の概要を示すブロック図である。図3に示すように、携帯端末20は、制御部21と、位置情報取得部22と、通信部23と、記憶部24と、表示部25と、操作部26とを備えている。
制御部21は、情報判別部21aと、表示制御部21bと、制限機能設定部21cとを備えており、また、図示しないCPU、RAM、及びROMを備えるコンピュータである。制御部21は、携帯端末20が備える通信部23や記憶部24等と接続され、記憶部24に記憶されたプログラム24aに基づいて情報の送受信を行い、携帯端末20の全体を制御する。記憶部24に記憶されたプログラムにしたがってCPUが演算処理を実行することにより、情報判別部21aや表示制御部21b等の制御部21の機能が実現される。なお、制御部21は、携帯端末20が行う処理全般を制御するものであるため、遠隔始動に関するアプリの機能を実行させる処理を含め、情報判別部21aや、表示制御部21b、制限機能設定部21c以外の処理についても制御する。
情報判別部21aは、取得した情報の内容を判別する。情報判別部21aは、例えば、センター30から受信した情報の内容を判別したり、携帯端末20の操作部26を介して入力されたコマンドの内容を判別する。センター30から受信した情報としては、例えば、駐車位置情報や車両情報、始動の可否に関する問い合わせが挙げられ、携帯端末20の操作部26を介して入力されたコマンドとしては、原動機の始動要求や停止要求のコマンドが挙げられる。
表示制御部21bは、携帯端末20の表示部25に画像を表示させる制御を行う。具体的には、表示制御部21bは、遠隔始動アプリを起動した際には、原動機の始動の指示を行うための操作用画面や、センター30から受信した確認用画面を表示部25に表示させる制御を行う。また、カーファインダーアプリを起動した際には、車両の駐車位置までの方位や距離を表示させる制御を行う。
制限機能設定部21cは、所定の条件を満たす場合に車両の原動機の遠隔始動処理を制限する機能(以下、「制限機能」と記載する)のオン又はオフを設定する。所定の条件とは、車両の原動機の遠隔始動を実行するか否かを決める条件(以下、「制限条件」という)である。制限機能設定部21cは、制限条件を変更する機能も有している。制限条件としては、例えば、始動要求時の携帯端末と駐車開始時の車両との距離に関する条件が挙げられ、この条件に基づく制限機能を「距離制限機能」と記載する。また、制限条件としては、例えば、車両の駐車開始時の位置と始動要求時の位置との異同に関する条件も挙げられ、この条件に基づく制限機能を「位置制限機能」と記載する。また、制限条件としては、車両のドアがロック状態であるか否かといった条件や、ギアがパーキングの位置にあるか否かといった条件も挙げられる。
制限機能のオン又はオフを示す情報及び制限条件(以下、これらを「設定情報」と記載する)は、記憶部24に記憶されている。ユーザが携帯端末を操作して設定モードを選択すると、設定情報24cが記憶部24から読み出されて表示部25に表示される。ユーザは、表示された設定情報に対して、制限機能のオン又はオフを設定したり、変更画面にしたがって条件を変更することで新たな設定情報を設定することができる。新たな設定情報は、記憶部24に記憶されると共にセンター30に送信される。なお、設定情報24cは、携帯端末20の記憶部24には記憶せずにセンター30の記憶部33にのみ記憶されていてもよい。この場合、制限機能設定部21cは、設定情報をセンター30の記憶部33から読み出すことになる。
位置情報取得部22は、携帯端末20の現在位置を示す情報としての位置情報(以下、「携帯位置情報」と記載する)を取得する。位置情報取得部22としては、例えば、GPSを用いることができる。携帯位置情報は、緯度情報及び経度情報を含んでいる。すなわち、位置情報取得部22は、GPSを用いて現在位置の緯度情報及び経度情報を取得することとなる。取得した携帯位置情報24bは、記憶部24に記憶される。
通信部23は、センター30と通信可能に接続され、センター30との間で情報の送受信を行う。通信部23は、例えば、センター30に対して始動要求のコマンドや携帯位置情報を送信し、センター30から駐車位置情報や通信接続要求のコマンド、始動の可否に関する問い合わせ等を受信する。携帯端末20とセンター30との通信は、いわゆる携帯電話網を通じて行われる。したがって、通信部23は、センター30との通信が可能な「圏内」であるか、不可能な「圏外」であるかの判断も行う。
記憶部24は、プログラム24aと、携帯位置情報24bと、設定情報24cと、アプリ24dとを記憶している。本実施の形態における記憶部24は、電気的にデータの読み書きが可能であって、電源を遮断されてもデータが消去されない不揮発性の半導体メモリである。記憶部24としては、例えば、EEPROMやフラッシュメモリを用いることができる。ただし、他の記憶媒体を用いてもよく、磁気ディスクを備えたハードディスクドライブで構成することもできる。プログラム24aは、制御部21により読み出され、制御部21が携帯端末20を制御するために実行される、いわゆるシステムソフトウェアである。また、アプリ24dは、遠隔始動用の制御プログラムとしての遠隔始動アプリである。また、アプリ24dとして、カーファインダーアプリやセキュリティアプリが記憶されている場合もある。
表示部25は、遠隔始動アプリの操作用画面や、カーファインダーアプリの表示画面、センター30から送信された車両情報を確認する確認用画面等を表示する表示装置である。表示部25としては、例えば、液晶ディスプレイや、有機ELディスプレイ等を用いることができる。
操作部26は、機械式のボタンやタッチパネルを備えた情報の入力装置である。ユーザは、操作部26を操作することによって、遠隔始動の制御に関する各種操作や、設定情報の設定や変更操作等を行うことができる。なお、操作部26は、表示部25と一体として構成してもよい。
<4.センターの構成>
次にセンター30の構成について説明する。図4は、センター30の概要を示すブロック図である。図4に示すように、センター30は、制御部31と、通信部32と、記憶部33とを備えている。
制御部31は、情報判別部31aと、始動制限部31bと、位置判断部31cと、始動指示部31dとを備えており、また、図示しないCPU、RAM、及びROMを備えるコンピュータである。制御部31は、センター30が備える通信部32や記憶部33等と接続され、記憶部33に記憶されたプログラムに基づいて情報の送受信を行い、センター30の全体を制御する。記憶部33に記憶されたプログラム33aにしたがってCPUが演算処理を実行することにより、情報判別部31aや始動制限部31b等の制御部31の機能が実現される。なお、制御部31は、センター30が行う処理全般を制御するものであるため、情報判別部31aや、始動制限部31b、位置判断部31c、始動指示部31dが実行する処理以外の処理についても制御する。
情報判別部31aは、遠隔始動装置10又は携帯端末20から受信した情報やコマンドの内容を判別する。具体的には、情報判別部31aは、遠隔始動装置10から受信した情報が、駐車位置情報であるか、原動機を始動した旨の情報であるか、イグニッションオン/オフの情報であるか等を判別する。また、情報判別部31aは、携帯端末20から受信した情報が、携帯位置情報であるか、原動機の始動要求又は停止要求のコマンドであるか、設定情報の変更情報であるか等を判別する。
始動制限部31bは、携帯端末20から始動要求のコマンドを受信した場合に、設定情報に基づいて原動機の始動を制限するか否かを判断する。具体的には、始動制限部31bは、携帯端末20から始動要求のコマンドを受信したと判断した場合に、駐車位置情報や携帯位置情報と設定情報とに基づいて始動の可否を判断する。
例えば、距離制限機能がオンに設定されていて、制限条件が車両の駐車開始位置と携帯端末の始動要求時の位置との距離に基づいて設定されている場合には、始動制限部31bは、駐車位置情報及び携帯位置情報に基づいて車両の駐車開始時の位置と携帯端末の始動要求時の位置との距離を導出し、この距離と制限条件とを比較することによって原動機の始動を制限するか否かを判断する。
より具体的に説明すると、始動制限部31bは、記憶部33から読み出したイグニッションオフ時の車両位置情報33b(すなわち、駐車開始時の車両位置情報)と、携帯端末20から受信した携帯位置情報33c(すなわち、始動要求時の携帯位置情報)とを比較することで互いの距離を算出する。そして、始動制限部31bは、記憶部33から設定情報33dに含まれている制限距離を読み出し、算出した距離が制限距離以上であるか否かを判断する。なお、制限距離とは、始動を制限する距離を示す制限条件である。
始動制限部31bは、算出した距離が制限距離より小さい場合には原動機の始動処理を継続し、算出した距離が制限距離以上の場合には始動処理を制限する。なお、始動処理の制限には、始動処理の禁止も含まれる。すなわち、始動処理を制限する処理とは、例えば、始動処理を禁止する場合には始動処理を中止し、始動処理を制限する場合には始動処理の継続の可否をユーザに確認する等の処理である。
また、位置制限機能がオンに設定されていて、制限条件が駐車開始時と始動要求時とにおける車両の位置の異同に基づいて設定されている場合には、始動制限部31bは、駐車開始時の車両位置情報と、始動要求時の車両位置情報とに基づいて原動機の始動を制限するか否かを判断する。
具体的には、始動制限部31bは、記憶部33から読み出したイグニッションオフ時の車両位置情報33b(すなわち、駐車開始時の車両位置情報)と、携帯端末20から始動要求のコマンドを受信した際に遠隔始動装置10から取得した車両位置情報33b(すなわち、始動要求時の車両位置情報)とを比較することで互いの位置の異同を判断する。そして、始動制限部31bは、記憶部33から設定情報33dに含まれている制限条件を読み出して、判断した異同の結果と比較する。制限条件としては、各車両位置情報が異なる場合には始動を制限する旨の条件が挙げられる。
この条件の場合に、各車両位置情報が異なると判断されると、始動制限部31bは始動処理を制限する。すなわち、各車両位置情報が異なるということは、始動要求があった際に、車両が駐車開始時の位置から移動していることを示している。移動している要因としては、盗難にあっていることや、レッカー移動されていることが考えられる。このため、始動制限部31bは、各車両位置情報が異なる場合には始動を禁止したり、始動処理の継続の可否をユーザに確認するといった始動の制限を行う。
位置判断部31cは、携帯端末20から始動要求のコマンドを受信した場合に、車両の駐車位置がアイドル放置禁止区域内にあるか否かを判断する。アイドル放置禁止区域とは、車両をアイドル状態のまま放置しておくことを禁止している区域のことである。これらの区域は、記憶部33に記憶されている地図情報33eに含まれており、位置判断部31cは、記憶部33から読み出した車両の駐車開始位置と地図情報33eとを比較することで、車両の駐車位置がアイドル放置禁止区域内にあるか否かを判断する。位置判断部31cは、車両の駐車位置がアイドル放置禁止区域内にあると判断した場合には始動処理を実行しない。
また、位置判断部31cは、車両の駐車位置が特定地域内にあるか否かも判断する。特定地域とは、遠隔始動により車両のアイドリングを行う可能性の少ない地域のことである。すなわち、特定地域とは、車両を降車してから直ぐに戻ってくる可能性の高い場所を含む地域のことであり、例えば、高速道路のサービスエリアやパーキングエリア、コンビニエンスストアの駐車場等が挙げられる。
位置判断部31cは、記憶部33に記憶されている地図情報33eの道路情報や施設情報に基づいて特定地域か否かを判断し、車両位置情報に基づいて車両の駐車位置が特定地域内にあるか否かを判断する。なお、ユーザが予め特定地域を地図情報33eに設定しておいてもよい。位置判断部31cは、記憶部33から読み出した車両の駐車開始位置と特定地域とを比較することで、車両の駐車位置が特定地域内になるか否かを判断する。位置判断部31cは、車両の駐車位置が特定地域内にあると判断した場合には始動処理を制限し、特定地域内にはないと判断した場合には始動処理を継続する。
始動指示部31dは、始動制限部31b及び位置判断部31cの判断結果に基づいて、最終的な遠隔始動の可否を決定し、遠隔始動装置10に対して始動要求のコマンドの送信処理を行う。具体的には、携帯端末20から始動要求のコマンドを受信すると、始動制限部31b及び位置判断部31cが共に始動処理を継続するか否かを判断し、いずれも継続すると判断した場合に、始動指示部31dは、最終的に遠隔始動を実行すると判断し、遠隔始動装置10に対して通信部32を介して始動要求のコマンドを送信する。
通信部32は、遠隔始動装置10及び携帯端末20と通信可能に構成され、各々との間で情報の送受信を行う。通信部32は、例えば、遠隔始動装置10に対して始動要求のコマンドを送信し、携帯端末20に対して駐車位置情報や始動処理の継続の可否を確認する情報を送信する。また、通信部32は、例えば、遠隔始動装置10から車両位置情報や車両情報を受信し、携帯端末20から携帯位置情報や始動要求のコマンドを受信する。遠隔始動装置10及び携帯端末20との通信は、いわゆる携帯電話網を通じて行われる。
記憶部33は、プログラム33aと、車両位置情報33bと、携帯位置情報33cと、設定情報33dと、地図情報33eと、コマンド33gとを記憶している。なお、これら車両位置情報33bと、携帯位置情報33cと、設定情報33dと、コマンド33gとを合わせて受信データ33fと記載する場合がある。また、コマンド33gは、記憶部33に記憶しておいてコマンド実行時に読み出す構成としてもよいし、記憶部33に記憶せずに受信時にコマンド実行する構成としてもよい。
本実施の形態における記憶部33は、電気的にデータの読み書きが可能であって、電源を遮断されてもデータが消去されない不揮発性の半導体メモリである。記憶部33としては、例えば、EEPROMやフラッシュメモリを用いることができる。ただし、他の記憶媒体を用いてもよく、磁気ディスクを備えたハードディスクドライブで構成することもできる。プログラム33aは、制御部31により読み出され、制御部31がセンター30を制御するために実行される、いわゆるシステムソフトウェアである。また、地図情報33eは、全国又は一定の広域の道路情報や施設情報が含まれた情報である。
<5.遠隔始動装置の処理>
次に、遠隔始動装置10の処理について説明する。図5〜図7は、遠隔始動装置10の処理を示すフローチャートである。
遠隔始動装置10は、車両のイグニッションがオンしている間は、定期的に車両位置情報を取得している。このため、遠隔始動装置10が車両位置情報を取得する処理について説明する。図5は、遠隔始動装置10が車両位置情報を取得する処理を示すフローチャートである。
まず、位置情報取得部12が、例えば50ms又は100ms毎に車両位置情報を取得する処理を実行する(ステップS501)。位置情報取得部12は、車両位置情報の取得処理を実行した後には、実際に車両位置情報を取得できたか否かを判断する(ステップS502)。車両位置情報は、経度情報及び緯度情報を含む情報であるため、位置情報取得部12は、例えば、これら経度情報や緯度情報が適切に取得できた場合に車両位置情報が取得できたと判断し、適切に取得できなかった場合には車両位置情報が取得できなかったと判断することができる。
位置情報取得部12は、車両位置情報を取得できたと判断した場合には(ステップS502でYes)、取得した車両位置情報を記憶部14に記憶する(ステップS503)。一方、位置情報取得部12は、車両位置情報を取得できなかったと判断した場合には(ステップS502でNo)、未確定情報を記憶部14に記憶する(ステップS504)。この場合、未確定情報が車両位置情報となる。そして、遠隔始動装置10は、以降の車両位置情報を取得するタイミングにおいても同様の処理を実行し、これを定期的に繰り返す。
また、イグニッションを手動でオン又はオフに切り替えた場合、遠隔始動装置10は、携帯端末20に格納されたアプリケーションの作動履歴に基づいて、車両位置情報と車両情報とをセンター30に送信する処理を実行する。そこで、遠隔始動装置10が、車両位置情報と車両情報とを送信する処理について説明する。図6および図7は、遠隔始動装置10が、車両位置情報と車両情報とをセンター30に送信する処理を示すフローチャートである。なお、図面中ではイグニッションを「IG」と記載する。
まず、車両情報取得部11aが、手動にてイグニッションがオンの状態からオフの状態に切り替わったか否かを検出する(ステップS601)。具体的には、イグニッションがオンの状態のときに、車両情報取得部11aが、電源ECUからCANを介してイグニッションがオフである旨の信号を受信することによりオンからオフに切り替わったことを検出する。
車両情報取得部11aは、イグニッションがオンからオフに切り替わったことを検出しなかった場合には(ステップS601でNo)、後述するイグニッションがオフからオンに切り替わったか否かを検出する処理に進む(図6のA)。
一方、車両情報取得部11aが、イグニッションがオンからオフに切り替わったことを検出すると(ステップS601でYes)、駐車が開始されると判断して、位置情報取得部12が駐車位置情報を取得し、制御部11が取得した駐車位置情報をセンター30に送信するか否かを判断する処理に進む。
まず、制御部11は、履歴テーブルを更新する(ステップS602)。具体的には、記憶部14に記憶されている履歴テーブルを読み出し、履歴テーブルの駐車位置に対応する駐車回数を「1」増やす処理を実行する。
ここで、履歴テーブルの例を用いて説明する。図8は履歴テーブルの例を示す図である。図8に示すように、履歴テーブルは、駐車位置と、駐車回数と、駐車月と、遠隔始動回数とカーファインダー作動回数とが対応付けられたテーブルである。
例えば、駐車位置「aaa」に車両を駐車した回数は、全部で26回であり、そのうち、1月の駐車回数は8回である。さらに、1月に「aaa」に駐車した際に、遠隔始動した回数は4回であり、カーファインダーアプリを作動した回数は0回であることを示している。また、駐車位置「bbb」には7月に5回駐車しており、そのうち、遠隔始動を2回実行し、カーファインダーアプリを3回作動させていることを示している。なお、履歴テーブルの駐車月は、1ヶ月単位で分類するほかに、例えば、2ヶ月単位や3ヶ月単位で分類してもよく、「春」「夏」「秋」「冬」等の季節で分類してもよい。
再度、図6のステップS602に戻り、制御部11は、イグニッションがオンからオフに切り替わり、駐車位置情報を取得すると、駐車位置情報に対応する駐車位置が履歴テーブルにあるかを判断し、ある場合には、該当する駐車位置の駐車回数を1回増やす処理を行う。一方、ない場合には、新たに駐車位置情報に対応する駐車位置の欄を増やして駐車回数を1回とする処理を行う。例えば、制御部11は、8月に「ccc」に駐車したと判断すると、図8に示す履歴テーブルにて、駐車回数を5回とする。また、10月に「eee」に駐車したと判断すると、新たに駐車位置「eee」の欄を設けて駐車回数を1回とし、駐車月を10月とする。
次に、送信判断部11eは、携帯端末20にセキュリティアプリが格納されているか否かを判断する(ステップS603)。送信判断部11eは、記憶部14に記憶されている携帯情報14fにセキュリティアプリが含まれているか否かにより判断する。送信判断部11eは、携帯端末20にセキュリティアプリが含まれていると判断した場合には(ステップS603でYes)、駐車位置情報をセンター30に送信すると判断し、送信処理に進む(図6のB)。これは、セキュリティアプリが含まれている場合には、車両の駐車位置や駐車回数に関わらず盗難防止機能を実行させる可能性があり、その実行の際には駐車位置情報を使用するからである。
一方、送信判断部11eは、セキュリティアプリが含まれていないと判断した場合には(ステップS603でNo)、次に携帯端末20にカーファインダーアプリが格納されているか否かを判断する(ステップS604)。この場合においても、送信判断部11eは、携帯情報14fにカーファインダーアプリが含まれているか否かを判断すればよい。送信判断部11eは、携帯端末20にカーファインダーアプリが含まれていないと判断した場合には(ステップS604でNo)、次に駐車回数に基づく判断処理(ステップS607)に進む。
これに対して、送信判断部11eは、携帯端末20にカーファインダーアプリが含まれていると判断した場合には(ステップS604でYes)、記憶部14から駐車場情報14gを取得する(ステップS605)。そして、送信判断部11eは、駐車位置情報と駐車場情報とに基づいて、車両を駐車している駐車場の面積または駐車可能台数が所定値以上であるか否かを判断する(ステップS606)。所定値とは、車両のユーザが、車両に戻る際にカーファインダーアプリを使用する可能性が高いと考えられる駐車場の面積または駐車可能台数のことである。
つまり、広い駐車場に駐車した場合には、車両に戻る際に自車両の位置を確認するためにカーファインダーアプリを使用する可能性が高いため、そのような広い駐車場であることを示す値を適宜設定すればよい。また、カーファインダーアプリを使用する可能性が高い駐車場であることを面積または駐車可能台数で判断するほかにも、施設情報に基づいて判断してもよい。例えば、大型テーマパーク等、広い駐車場であることが明らかな場合には、面積や駐車可能台数を判断するまでもなく、施設情報から広い駐車場であることが判断できる。
送信判断部11eは、駐車場の面積または駐車可能台数が所定値以上であると判断した場合には(ステップS606でYes)、カーファインダーアプリを使用する可能性が高いため駐車位置情報をセンター30に送信すると判断し、送信処理に進む(図6のB)。一方、送信判断部11eは、駐車場の面積または駐車可能台数が所定値以上でないと判断した場合には(ステップS606でNo)、その駐車位置における駐車回数がn回以下であるか否かを判断する(ステップS607)。
本実施の形態では、携帯端末20に格納されているアプリケーションを使用する可能性が高い場所に駐車した場合には駐車位置情報を送信し、低い場所に駐車した場合には駐車位置情報を送信しないこととしている。このため、履歴テーブルに基づいて、駐車した位置でアプリケーションを作動させた実績があるかを判断する。ただし、駐車した回数が少ない場合には、ユーザがアプリケーションを使用する必要がないと考えている場所であるのか、使用する可能性はあるが、単にそのときは使用しなかっただけなのかが不明である。
このため、ユーザの正確な使用可能性を判断するために、駐車回数が一定回数になるまでは無条件で駐車位置情報を送信することとしている。この無条件で駐車位置情報を送信する回数nは、ユーザがアプリケーションを使用する可能性の高い場所であるか、そうでないかの判断ができる程度の回数であればよく、例えば、3回や5回等、適宜設定可能である。
したがって、ステップS607において、送信判断部11eは、駐車回数がn回以下であるか否かを判断し、n回以下であると判断した場合には(ステップS607でYes)、駐車位置情報を送信すると判断し、送信処理に進む(図6のB)。例えば、図8の履歴テーブルにおいて、n=3として9月に「ddd」に駐車した場合には、駐車回数が1回であるため、駐車位置情報を送信することになる。
一方、送信判断部11eは、駐車回数がn回以下でないと判断した場合には(ステップS607でNo)、その駐車位置での遠隔始動回数またはカーファインダー作動回数が1回以上であるか否かを判断する(ステップS608)。例えば、図8の履歴テーブルにおいて、n=3として8月に「ccc」に駐車した場合や7月に「bbb」に駐車した場合には、駐車回数が4回と5回であるため、ステップS607で駐車位置情報を送信するとの判断にはならず、ステップS608での作動回数の判断処理に進む。
そこで、ステップS608において、送信判断部11eは、履歴テーブルに基づいて、車両の駐車位置における遠隔始動回数またはカーファインダー作動回数が1回以上であるか否かを判断する。送信判断部11eは、遠隔始動回数またはカーファインダー作動回数が1回以上でない場合には(ステップS608でNo)、駐車位置情報の送信は行わないと判断し、次の処理に進む(図6のA)。例えば、上述の8月に「ccc」に駐車した場合では、遠隔始動回数とカーファインダー作動回数のいずれも0回であり、作動実績がないため、駐車位置情報を送信しない処理となる。
一方、送信判断部11eは、遠隔始動回数またはカーファインダー作動回数が1回以上であると判断した場合には(ステップS608でYes)、駐車位置情報を送信すると判断し、送信処理に進む(図6のB)。例えば、上述の7月に「bbb」に駐車した場合では、遠隔始動回数およびカーファインダー作動回数のいずれも1回以上であり、作動実績があることから、駐車位置情報を送信する処理となる。
なお、ステップS608における判断処理は、駐車位置と駐車月との両者が一致する場合の遠隔始動回数またはカーファインダー作動回数に基づいて判断してもよいが、駐車月は考慮せずに駐車位置のみを考慮した遠隔始動回数またはカーファインダー作動回数に基づいて判断してもよい。また、携帯端末20にカーファインダーアプリが含まれていない場合は、当然のことながらカーファインダーの履歴テーブルは存在せず、遠隔始動の履歴テーブルのみを有することとなる。
その後、制御部11はセンター30との通信を確立させる(ステップS701)。具体的には、制御部11が、通信部13を介してセンター30に対して通信の接続を要求するコマンドを送信する。センター30は、接続要求のコマンドを受信した際に、通信の接続が可能である場合には接続を許可して通信が確立する。
しかし、通信不能な場所に駐車した場合は、ステップS701による通信を確立することができない。そのため、通信部13は、センター30との通信が可能な通信圏内にあるか否かを判断する(ステップS702)。すなわち、ステップS701による通信が確立できたときは、通信圏内にあると判断し、通信が確立できなかったときは通信圏外であると判断する。
通信部13は、通信圏内にあると判断した場合には(ステップS702でYes)、駐車位置情報と車両情報をセンター30に送信する(ステップS703)。送信する駐車位置情報は、イグニッションをオフに切り替えた際に、位置情報取得部12が取得した位置情報、すなわち駐車開始位置の情報である。また、送信する車両情報は、イグニッションをオフに切り替えた際に、車両情報取得部11aが取得した車両情報であり、イグニッションがオフである旨の情報が含まれている。また、イグニッションのオフ情報に加えて、記憶部14に記憶されている未送信の車両情報が含まれていてもよい。
一方、通信部13は、通信圏内にないと判断した場合には(ステップS702でNo)、再度通信圏内にあるか否かを判断する。周囲構造物や天候の悪化等により一時的に通信状況が悪化し、その後通信状況が良好になる可能性があるためである。また、通信圏内にない場合には、センター30に対して駐車位置情報等を送信することができないため、制御部11は、送信すべき情報を記憶部14に記憶しておき、通信状況が良好になって通信圏内にあると判断された後に、記憶部14から読み出した駐車位置情報及び車両情報を通信部13を介してセンター30に送信する処理を行う。なお、通信圏内にない状態から通信圏内にある状態に変化した場合に、新たに車両位置情報を取得し、記憶部14に記憶しておいたイグニッションオフ時の駐車位置情報と比較を行い、両者が一致した場合に新たに取得した車両位置情報をセンター30に送信するようにしてもよい。
次に、車両情報取得部11aが、手動にてイグニッションがオフの状態からオンの状態に切り替わったか否かを検出する(ステップS704)。具体的には、イグニッションがオフの状態のときに、車両情報取得部11aが、電源ECUからCANを介してイグニッションがオンである旨の信号を受信することによりオフからオンに切り替わったことを検出する。
車両情報取得部11aは、イグニッションがオフからオンに切り替わったことを検出しなかった場合には(ステップS704でNo)、何も処理を行わずに終了する。
一方、車両情報取得部11aが、イグニッションがオフからオンに切り替わったことを検出すると(ステップS704でYes)、駐車が終了されると判断して、制御部11はセンター30との通信を確立させる(ステップS705)。具体的には、制御部11が、通信部13を介してセンター30に対して通信の接続を要求するコマンドを送信する。センター30は、接続要求のコマンドを受信した際に、通信の接続が可能である場合には接続を許可して通信が確立する。なお、既にセンター30との通信が確立している状態にある場合には、この処理は省略することができる。
通信が確立すると、通信部13は、センター30との通信が可能な通信圏内であるか否かを定期的に判断する(ステップS706)。すなわち、上記と同様に、センター30との通信確立時における通信状況の悪化を監視することにより、通信が可能な状況であるか否かを判断する。
通信部13は、通信圏内にあると判断した場合には(ステップS706でYes)、車両位置情報と車両情報をセンター30に送信する(ステップS707)。送信する車両位置情報は、イグニッションをオンに切り替えた際に、位置情報取得部12が取得した位置情報、すなわち駐車終了時の位置情報である。また、送信する車両情報は、イグニッションをオンに切り替えた際に、車両情報取得部11aが取得した車両情報であり、イグニッションがオンである旨の情報が含まれている。また、イグニッションのオン情報に加えて、記憶部14に記憶されている未送信の車両情報が含まれていてもよい。
一方、通信部13は、通信圏内にないと判断した場合には(ステップS706でNo)、再度通信圏内にあるか否かを判断する。また、通信圏内にない場合には、センター30に対して車両位置情報等を送信することができないため、制御部11は、送信すべき情報を記憶部14に記憶しておき、通信圏内にあると判断された後に、記憶部14から読み出した車両位置情報及び車両情報を通信部13を介してセンター30に送信する処理を行う。
このように、遠隔始動装置10は、手動にてイグニッションがオフにされた際に、駐車位置と携帯端末20のアプリケーションの作動履歴とに基づいて駐車位置情報の送信可否を判断する。そして、送信すると判断した場合には、駐車位置情報をイグニッションのオフ情報と共にセンター30に送信する処理を行う。また、遠隔始動装置10は、手動にてイグニッションがオンにされた際に、イグニッションのオン情報と共に、オンにされた時点で取得した車両位置情報をセンター30に送信する処理を行う。また、遠隔始動装置10は、図6および図7に示した処理を定期的に実行するようになっており、例えば、50ms又は100ms毎に行う。
次に、遠隔始動装置10が、原動機を始動する際の処理について説明する。図9および図10は、遠隔始動装置10の始動処理を示すフローチャートである。
まず、制御部11は、センター30から接続要求があるか否かを判断する(ステップS901)。この判断は、制御部11が、通信部13を介してセンター30から通信の接続要求のコマンドを受信したか否かを判断することにより行うことができる。制御部11は、接続要求がないと判断した場合には(ステップS901でNo)、データ受信の有無を判断する処理に進む(ステップS904)。一方、制御部11は、接続要求があると判断した場合には(ステップS901でYes)、通信の接続が可能である場合には接続を許可して通信が確立する(ステップS902)。
通信が確立すると、制御部11は、位置情報取得部12を立ち上げて現在の車両位置情報を取得すると共に、車両情報取得部11aから現在の車両情報を取得し、通信部13を介して現在の車両位置情報と現在の車両情報とをセンターに送信する(ステップS903)。この場合の車両位置情報とは、センター30から通信の接続要求のコマンドを受信した際に位置情報取得部12が取得した位置情報である。また、車両情報とは、通信の接続要求のコマンドを受信した際に車両情報取得部11aが取得した車両情報や、記憶部14に記憶されている未送信の車両情報である。なお、本処理においては、車両位置情報のみを送信し、車両情報は送信しない処理としてもよい。
次に、制御部11は、センター30からデータを受信したか否かを判断する(ステップS904)。制御部11は、データを受信していないと判断した場合には(ステップS904でNo)、次の処理に進む(図9のC)。
一方、制御部11は、データを受信したと判断した場合には(ステップS904でYes)、受信したデータ14dを記憶部14に記憶する(ステップS905)。なお、記憶部14にデータ14dを記憶する際には、情報判別部11bにて、データの内容を判別した後に記憶してもよく、判別することなく記憶してもよい。受信するデータは、種々のコマンドであり、例えば、原動機や各種装置の始動要求のコマンドの他、車両位置情報や車両情報の送信を要求するコマンド等が挙げられる。また、受信するデータには、カーファインダーアプリの作動履歴テーブルが含まれる。カーファインダーアプリ作動履歴テーブルとは、図11に示すように、携帯端末20がカーファインダーアプリを起動した回数と、その起動した際の車両の駐車位置情報とが対応付けられたテーブルである。
そして、制御部11は、受信したカーファインダーアプリ作動履歴テーブルに基づいて、履歴テーブル14eを更新する(ステップS906)。すなわち、制御部11は、カーファインダーアプリ作動履歴テーブルを受信したら、記憶部14に記憶されている履歴テーブル14eの駐車位置およびカーファインダーアプリの作動回数に上書きして更新する。なお、更新の方法はこれに限定されず、例えば、受信したカーファインダーアプリ作動履歴テーブルと、履歴テーブル14eの駐車位置およびカーファインダーアプリの作動回数とを比較して、変更部分のみ更新する処理でもよい。
次に、情報判別部11bは、センター30から受信したデータに原動機の始動要求のコマンドが含まれているか否かを判断する(ステップS1001)。この判断は、情報判別部11bが、受信したデータの内容を判別することにより行われる。なお、受信したデータを記憶部14に記憶する際に情報の内容を判別している場合には、始動要求のコマンドが記憶部14に記憶されているかを判別する処理としてもよい。
受信データに原動機の始動要求のコマンドが含まれている場合には(ステップS1001でYes)、始動制御部11cは、原動機の始動処理を実行する(ステップS1002)。具体的には、始動要求のコマンドを受信すると、始動制御部11cが、電源ECUに対してCANを介して始動信号を送信する。電源ECUは、ACCリレーと、イグニッションリレーと、スタータリレーとをオン状態にし、ACC信号と、イグニッション信号と、スタータ信号をエンジンECUに送信する。エンジンECUは、これらの信号を受信すると、エンジンを始動させるためにセルモータを起動させる。これにより、遠隔にてエンジンを始動させることが可能となる。なお、車両にいわゆるイモビライザが装着されている場合には、始動制御部11cは、イモビライザを制御するECUとの間で認証処理を実行する。
始動要求のコマンドに基づいて原動機の始動処理を実行すると、制御部11は、通信部13を介して始動処理を実行した旨の情報をセンター30に送信する(ステップS1003)。
その後、制御部11は、履歴テーブル14eを更新する(ステップS1004)。すなわち、制御部11は、始動処理を行った駐車位置および駐車月に対応する履歴テーブル14eの遠隔始動回数を1増やす処理を行う。
一方、センター30から受信したデータに原動機の始動要求のコマンドが含まれているか否かの判断処理において、始動要求のコマンドは含まれていないと判断した場合には(ステップS1001でNo)、始動制御部11cは、始動処理を行わずに次の処理へ進む。
次に、情報判別部11bは、センター30から受信したデータに原動機の停止要求のコマンドが含まれているか否かを判断する(ステップS1005)。この判断においても、情報判別部11bが、受信したデータの内容を判別することにより行われる。受信データに原動機の停止要求のコマンドが含まれている場合には(ステップS1005でYes)、始動制御部11cは、原動機の停止処理を実行する(ステップS1008)。この停止処理については後述する。
一方、情報判別部11bは、センター30から受信したデータに原動機の停止要求のコマンドが含まれていないと判別した場合には(ステップS1005でNo)、始動制御部11cは、この時点では停止処理を実行せずに、その他要求に対する処理を実行する(ステップS1006)。その他要求に対する処理とは、受信したデータに原動機の始動要求及び停止要求以外のコマンド(以下、「その他のコマンド」と記載する)が含まれている場合に、受信したその他のコマンドに対応する処理のことである。
すなわち、情報判別部11bが、受信したデータにその他のコマンドが含まれているか否かを判別し、含まれている場合には、始動制御部11cがそのコマンドに対応する処理を実行する。例えば、受信データにドアロックのコマンドが含まれている場合には、始動制御部11cがドアのロック処理を行い、ドアのアンロックのコマンドが含まれている場合には、始動制御部11cがドアのアンロック処理を行う。また、受信データに車両情報の送信要求コマンドが含まれている場合には、始動制御部11cが通信部13を介して要求のあった車両情報をセンター30に送信する処理を実行する。なお、情報判別部11bが、受信したデータにその他のコマンドが含まれていないと判別した場合には、本ステップでは何も処理を行わない。
次に、時間計測部11dは、原動機の駆動が始動から所定時間経過したか否かを判断する(ステップS1007)。時間計測部11dは、原動機の始動から時間の計測を開始し、予め設定されている所定時間に到達したか否かを判断する。なお、所定時間とは、例えば、原動機を始動してから一定の経過時間のことであり、予め設定されたいわゆる暖機時間である。暖機時間は、例えば10分と設定することができ、複数回に分けて暖機運転をする場合には累積時間で最大で20分と設定することもできる。ただし、所定時間はこれに限定されるものではなく適宜設定可能である。
時間計測部11dが、始動から所定時間を経過したと判断した場合には(ステップS1007でYes)、始動制御部11cが原動機の停止処理を実行する(ステップS1008)。停止処理は、例えば、始動制御部11cが、電源ECUに対してCANを介して停止信号を送信し、電源ECUが、ACCリレーと、イグニッションリレーと、スタータリレーとをオフ状態にすることでエンジンの駆動を停止させる処理である。これにより、遠隔にてエンジンを停止させることが可能となる。
そして、制御部11は、原動機の停止処理を実行すると、通信部13を介して停止処理を実行した旨の情報をセンター30に送信して(ステップS1009)、遠隔始動処理を終了する。
一方、時間計測部11dは、所定時間が経過していないと判断した場合には(ステップS1007でNo)、停止処理は行わず、遠隔始動処理を終了する。
なお、センター30と通信を確立した後、通信を切断する処理はセンター30が行なう。センター30での切断処理については後述する。
<6.携帯端末の処理>
次に、携帯端末20の処理について説明する。図12〜図14は、携帯端末20の処理を示すフローチャートである。まず、携帯端末20を用いて遠隔始動を行う処理について説明する。図12は、携帯端末20の遠隔始動処理を示すフローチャートである。
携帯端末20による遠隔始動処理は、携帯端末20に格納されている遠隔始動アプリ24dの起動により開始される。携帯端末20の遠隔始動アプリ24dが起動されると、表示部25に遠隔始動操作を行うためのメイン操作画面が表示される(ステップS1201)。表示制御部21bが遠隔始動アプリ24dに格納されている操作画面を読み出して、表示部25を制御して操作画面を表示する。
次に、制御部21は、操作画面表示時に、ユーザの操作によってセンター30に対して要求を行うコマンドが入力されたか否かを判断する(ステップS1202)。要求コマンドが入力されたと判断された場合には、情報判別部21aが、入力されたコマンドの内容を判別する。入力されるコマンドとは、例えば、原動機の始動又は停止を要求するコマンドである。
制御部21は、要求コマンドが入力されたと判断した場合には(ステップS1202でYes)、センター30との通信を確立させる(ステップS1203)。具体的には、制御部21が、通信部23を介してセンター30に対して通信の接続を要求するコマンドを送信する。センター30は、接続要求のコマンドを受信した際に、通信の接続が可能である場合には接続を許可して通信が確立する。
次いで、制御部21は、通信部23を介して入力された要求コマンドをセンター30に送信する(ステップS1204)。また、制御部21は、要求コマンドを送信する際には、位置情報取得部22にて携帯端末20の位置情報を取得して、要求コマンドと併せて携帯位置情報を送信する。一方、制御部21は、要求コマンドが入力されていないと判断した場合には(ステップS1202でNo)、要求コマンド等の送信処理は行わずに次の処理へ進む。
次に、制御部21は、センター30からメッセージを受信しているか否かを判断する(ステップS1205)。この判断は、制御部21がセンター30からデータを受信したか否かの判断と、受信したデータがメッセージであるか否かの判別を含む。メッセージであるか否かの判別は、情報判別部21aよって行われる。センター30から受信するメッセージとは、例えば、遠隔始動処理の継続に関する確認のメッセージや、ユーザがセンターに対して要求した情報に対する応答メッセージ等である。具合的には、制限機能の制限条件を満たさない場合に、始動の継続を確認するメッセージや、ユーザがセンターに問い合わせた車両情報の内容を通知するメッセージである。
制御部21は、メッセージを受信していないと判断した場合には(ステップS1205でNo)、その後の処理は行わずに、遠隔始動処理を終了する。一方。制御部21は、メッセージを受信していると判断した場合には(ステップS1205でYes)、表示部25に当該メッセージを表示する(ステップS1206)。
また、情報判別部21aは、受信したメッセージがユーザの応答を要求するメッセージであるか否かを判別する(ステップS1207)。応答を要求するメッセージとは、上述の例でいうと、始動の継続を確認するメッセージであり、応答を要求しないメッセージとは、車両情報の内容を通知するメッセージである。
情報判別部21aが受信したメッセージが応答を要求するメッセージであると判別した場合には(ステップS1207でYes)、制御部21は、ユーザによる応答の入力があったか否かを監視する(ステップS1208)。応答の入力は、ユーザが操作画面を操作することによって行われる。この応答入力の有無の監視は、入力があったと判断されるまで繰り返し行われる(ステップS1208でNo)。
一方、制御部21は、応答入力があったと判断した場合には(ステップS1208でYes)、通信部23を介してその応答内容をセンターに送信する(ステップS1209)。そして、制御部21は、再び操作画面を表示部に表示する(ステップS1210)。
なお、応答要求の有無を判別するステップにおいて、情報判別部21aは、受信したメッセージがユーザの応答を要求するメッセージでないと判別した場合には(ステップS1207でNo)、制御部21は、表示したメッセージをユーザが確認したか否かを監視する(ステップS1211)。応答を要求しないメッセージとは、単にユーザにその内容を提示するメッセージであるため、制御部21は、ユーザがそれを確認したか否かを監視することとしている。ただし、監視が必要ない場合には、本ステップは省略してもよい。
制御部21は、ユーザがメッセージを確認したと判断するまで監視を繰り返して行う(ステップS1211でNo)。一方、制御部21は、ユーザがメッセージを確認したと判断した場合には(ステップS1211でYes)、再び操作画面を表示部に表示する(ステップS1210)。確認の入力は、例えば、ユーザが操作画面の確認ボタンを押すことによって行われる。この場合、制御部21は、確認ボタンが押されたか否かを判断することによって確認の有無を判断する。
その後、ユーザが、再び遠隔始動処理を行う場合には、最初から同様の処理を行えばよい。また、ユーザが遠隔始動アプリ24dを停止すれば遠隔始動処理は終了する。
なお、センター30との通信の切断については、遠隔操作用のアプリ24dを停止したときはもちろんのこと、センター30との間で必要なデータの送受信が完了した場合に自動的に行なわれる。即ち、制御部21がステップS1203で通信を確立した後、ステップS1204にて送信した要求コマンドに対してセンターからの一連の応答が完了したと判断した場合に通信を自動的に切断する。センター30からの応答が完了した場合とは、始動時の時間情報を受信した場合や応答要求のないメッセージを受信した場合等である。
次に、携帯端末20を用いて制限機能を設定する処理及び制限条件を変更する処理について説明する。図13は、制限機能として距離制限機能を用いた場合における、制限機能の設定処理及び制限条件の変更処理を示すフローチャートである。
制限機能の設定や制限条件の変更に関する処理は、ユーザが携帯端末の設定モードを選択することで開始する。設定モードが選択されると、制限機能設定部21cは、携帯端末20の距離制限機能がオンに設定されたか否かを判断する(ステップS1301)。距離制限機能がオンに設定された場合には(ステップS1301でYes)、制限機能設定部21cは、距離制限機能がオンである旨のフラグを設定する(ステップS1302)。一方、距離制限機能がオンに設定されていない場合には(ステップS1301でNo)、フラグは設定しない。
次に、制限機能設定部21cは、距離制限機能がオフに設定されたか否かを判断する(ステップS1303)。距離制限機能がオフに設定された場合には(ステップS1303でYes)、制限機能設定部21cは、距離制限機能をオンにするためのフラグを消去する(ステップS1304)。一方、距離制限機能がオフに設定されていない場合には(ステップS1303でNo)、フラグの消去は行わない。
次に、制限機能設定部21cは、制限条件としての制限距離が変更されたか否かを判断する(ステップS1305)。制限距離が変更された場合には(ステップS1305でYes)、制限機能設定部21cは変更後の制限距離を記憶部24に記憶する(ステップS1306)。制限距離が変更されていない場合には(ステップS1305でNo)、制限条件の変更に関する処理は行わない。
次に、制限機能設定部21cは、その他の設定処理を行う(ステップS1307)。その他の設定処理とは、制限距離以外の制限条件の設定又は変更の処理である。制限距離以外の制限条件としては、例えば、位置制限機能に関する制限条件が挙げられる。制限距離以外の制限条件の設定又は変更の処理が行われた場合には、制限機能設定部21cは、変更後の設定又は制限条件を記憶部24に記憶する。設定又は変更の処理が行われていない場合には、本ステップは省略することができる。
次に、制限機能設定部21cは、設定モードが終了したか否かを判断する(ステップS1308)。設定モードが終了したと判断した場合には(ステップS1308でYes)、制御部21は、センター30と通信を確立する(ステップS1309)。通信の確立方法は、上述と同様にして行うことができる。また、既にセンター30との通信が確立されている場合には、本ステップは省略してもよい。
そして、制御部21は、設定処理が終了した後の設定情報24cを記憶部24から読み出し、通信部23を介してセンター30に送信して(ステップS1310)、制限機能の設定処理及び制限条件の変更処理を終了する。一方、設定モードが終了していないと判断した場合には(ステップS1308でNo)、制限機能設定部21cは、再度、距離制限機能がオンに設定されたか否かの判断処理(ステップS1301)から同様の処理を実行する。
次に、携帯端末20のカーファインダー作動処理について説明する。図14は、携帯端末20のカーファインダー作動処理を示すフローチャートである。
携帯端末20のカーファインダー作動処理は、携帯端末20に格納されているカーファインダーアプリ24dの起動により開始される。カーファインダーアプリ24dが起動されると、制御部21は、センター30との通信を確立させる(ステップS1401)。センター30との通信を確立させる方法は上述と同様にして行うことができる。
センター30との通信が確立すると、制御部21は、通信部23を介してカーファインダーアプリ起動情報を送信する(ステップS1402)。カーファインダーアプリ起動情報とは、カーファインダーアプリ24dを起動した旨の情報である。カーファインダーアプリ起動情報を送信するのは、センター30から駐車位置情報を取得するためであり、また、センター30に記憶されているカーファインダーアプリ作動履歴テーブルを更新するためである。
そして、制御部21は、センター30から駐車位置情報を受信する(ステップS1403)。制御部21は、駐車位置情報を受信すると、この駐車位置情報と携帯端末20の現在位置の情報とに基づいて、カーファインダーアプリ24dの機能を実行する(ステップS1404)。
その後、ユーザが、カーファインダーの使用を終えてカーファインダーアプリ24dを停止すればカーファインダー作動処理は終了する。
<7.センターの処理>
次に、センター30の処理について説明する。図15〜図20は、センター30の処理を示すフローチャートである。まず、センター30が、遠隔始動装置10や携帯端末20と情報の送受信を行って遠隔始動を実行する処理について説明する。図15〜図17は、センター30の遠隔始動処理を示すフローチャートである。
センター30は、遠隔始動装置10から接続要求があるか否かを判断する(ステップS1501)。この判断は、制御部31が、遠隔始動装置10から通信の接続要求のコマンドを受信したか否かを判断することにより行われる。制御部31は、遠隔始動装置10から接続要求があると判断した場合には(ステップS1501でYes)、接続可能な状態であれば接続を許可して遠隔始動装置10との通信を確立させる(ステップS1502)。一方、制御部31は、遠隔始動装置10から接続要求がないと判断した場合には(ステップS1501でNo)、通信確立に対応する処理は行わずに次の処理に進む。
次に、制御部31は、遠隔始動装置10からデータを受信したか否かを判断する(ステップS1503)。具体的には、制御部31が、通信部32を介して受信したデータの有無や、送信元が遠隔始動装置10であるか否か等を判断する。
制御部31は、遠隔始動装置10からデータを受信したと判断した場合には(ステップS1503でYes)、受信したデータを記憶部33に記憶する(ステップS1504)。そして、情報判別部31aは、受信データ33fに、イグニッションがオフに切り替わった際に取得した車両位置情報33b、即ち駐車開始時の車両位置情報が含まれているか否かを判断する(ステップS1505)。
情報判別部31aが受信データ33fにイグニッションオフ時の車両位置情報33bが含まれていると判断した場合には(ステップS1505でYes)、制御部31は、その車両位置情報33bを、「イグニッションオフ時の車両位置情報33b」、すなわち駐車開始位置として記憶部33に記憶する(ステップS1506)。なお、受信データ33fが未確定情報である場合には、その未確定情報を「イグニッションオフ時の車両位置情報33b」として記憶部33に記憶する。
次に、情報判別部31aは、受信データ33fに、イグニッションがオンに切り替わった際に取得した車両位置情報33bが含まれているか否かを判断する(ステップS1507)。情報判別部31aが受信データ33fにイグニッションオン時の車両位置情報33bが含まれていると判断した場合には(ステップS1507でYes)、制御部31は、記憶部33に記憶していた「イグニッションオフ時の車両位置情報33b」を消去する(ステップS1508)。そして、制御部31は、次の処理へと進む(図15のE)。
なお、制御部31は、遠隔始動装置10からデータを受信していないと判断すると(ステップS1503でNo)、これに対応する処理は行わずに次の処理へと進む(図15のE)。また、情報判別部31aが、受信データ33fにイグニッションオフ時の車両位置情報33bが含まれていないと判断した場合や(ステップS1505でNo)、受信データ33fにイグニッションオン時の車両位置情報33bが含まれていないと判断した場合(ステップS1507でN0)においても、これに対応する処理は行わず次の処理へと進む(図15のE)。
次に、センター30は、携帯端末20から接続要求があるか否かを判断する(ステップS1601)。この判断は、制御部31が、携帯端末20から通信の接続要求のコマンドを受信したか否かを判断することにより行われる。制御部31は、携帯端末20から接続要求があると判断した場合には(ステップS1601でYes)、接続可能な状態であれば接続を許可して携帯端末20との通信を確立させる(ステップS1602)。一方、制御部31は、携帯端末20から接続要求がないと判断した場合には(ステップS1601でNo)、通信確立に対応する処理は行わずに次の処理に進む。
次に、制御部31は、携帯端末20からデータを受信したか否かを判断する(ステップS1603)。具体的には、制御部31が、通信部32を介して受信したデータの有無や、送信元が携帯端末20であるか否か等を判断することにより行われる。
制御部31は、携帯端末20からデータを受信したと判断した場合には(ステップS1603でYes)、受信したデータを記憶部33に記憶する(ステップS1604)。受信したデータには、携帯位置情報が含まれている。一方、制御部31は、携帯端末20からデータを受信していないと判断した場合には(ステップS1603でNo)、これに対応する処理は行わず遠隔始動処理を終了する(図16のF)。
携帯端末20から受信したデータを記憶した後には、情報判別部31aは、受信データ33fに始動要求のコマンド33gが含まれているか否かを判断する(ステップS1605)。始動要求のコマンド33gが含まれていると判断した場合には(ステップS1605でYes)、制御部31は、始動処理を実行する(ステップS1606)。なお、始動処理の詳細については後述する。一方、情報判別部31aは、受信データ33fに始動要求のコマンド33gが含まれていないと判断した場合には(ステップS1605でNo)、始動に関する処理は行わずに次の処理に進む。
次に、情報判別部31aは、受信データ33fに設定情報33dを変更する旨のデータが含まれているか否かを判断する(ステップS1607)。設定情報33dを変更する旨のデータが含まれていると判断した場合には(ステップS1607でYes)、制御部31は、受信したデータに基づいて設定情報33dを変更し、記憶部33に記憶して(ステップS1608)、次の処理に進む(図16のG)。すなわち、制御部31は、記憶部33に記憶されている設定情報33dを変更後の設定情報33dに書き換える処理を実行する。一方、情報判別部31aは、設定情報33dを変更する旨のデータが含まれていないと判断した場合には(ステップS1607でNo)、設定変更に関する処理は行わずに次の処理に進む(図16のG)。
次に、情報判別部31aは、受信データ33fにカーファインダーアプリ起動情報が含まれているか否かを判断する(ステップS1701)。カーファインダーアプリ起動情報が含まれていると判断した場合には(ステップS1701でYes)、制御部31は、携帯端末20に対して駐車位置情報を送信する(ステップS1702)。すなわち、制御部31は、カーファインダーアプリ起動情報を受信すると、カーファインダーアプリ24dの実行に必要な駐車位置情報を記憶部33から読み出し、通信部32を介して携帯端末20に送信する。
さらに、制御部31は、カーファインダーアプリ起動情報を受信すると、カーファインダーアプリ作動履歴テーブルを更新する(ステップS1703)。すなわち、カーファインダーアプリ起動情報を受信したということは、携帯端末20でカーファインダーアプリ24dを起動したということであるため、図11に示すカーファインダーアプリ作動履歴テーブルにおいて、駐車位置情報に対応する駐車位置でのカーファインダーアプリ作動回数を1増やす処理を行う。
一方、情報判別部31aは、受信データ33fにカーファインダーアプリ起動情報が含まれていないと判断した場合には(ステップS1701でNo)、これに対応する処理は行わずに、次の処理へ進む。
次に、制御部31は、その他機能の制御を実行する(ステップS1704)。具体的には、まず、情報判別部31aが、受信データ33fに、その他のコマンド33gが含まれているか否かを判断する。そして、情報判別部31aが、その他のコマンド33gが含まれていると判断した場合には、制御部31は、当該コマンド33gに対応する処理を実行する。これに対して、情報判別部31aが、その他のコマンド33gが含まれていないと判断した場合には、制御部31は処理を実行しない。そして、センター30は遠隔始動処理を終了する。
次に、制御部31が実行する始動処理(ステップS1606)について説明する。図18〜図20は、制御部31の始動処理を示すフローチャートである。
制御部31は、始動処理を開始すると、まず、車両位置情報を取得しているか否かを判断する(ステップS1801)。本実施の形態においては、携帯端末20に格納されたアプリケーションの作動履歴に応じて、車両位置情報の送信処理を制限しているため、センター30は車両位置情報を取得していない可能性がある。したがって、制御部31は、ステップS1801にて遠隔始動装置10から駐車開始時の車両位置情報の取得の有無を判断している。
制御部31は、車両位置情報を取得していると判断した場合には(ステップS1801でYes)、遠隔始動装置10との通信処理は行わず、その後の始動処理に進む。一方、制御部31は、車両位置情報を取得していないと判断した場合には(ステップS1801でNo)、始動処理を進めるために車両位置情報を取得する処理を実行する。まず、制御部31は、通信部32を介して遠隔始動装置10に対して通信の接続要求のコマンドを送信し、遠隔始動装置10との通信を確立する(ステップS1802)。
そして、通信が確立されると、制御部31は、通信部32を介して遠隔始動装置10から送信された車両位置情報と車両情報とを取得する(ステップS1803)。この場合に受信した車両位置情報は、図9のステップS903で送信される車両位置情報であり、遠隔始動要求時の駐車位置である。すなわち、遠隔始動装置10は、イグニッションがオフの間は待機状態となっており、通信部13のみが起動している。そして、センター30と通信が確立すると、制御部11や位置情報取得部12を起動させて車両位置情報を取得し、センター30に送信するようになっている。取得した車両位置情報は記憶部33に車両位置情報33b(すなわち、駐車開始位置)として記憶される。
このように、本実施の形態では、携帯端末20に格納されたアプリケーションを作動する可能性の小さい位置に駐車した場合には、遠隔始動装置10は車両位置情報をセンター30に送信する処理を制限する構成となっているが、ユーザが始動要求をした場合には、センター30は始動要求の送信可否を判断する必要があるため、この場合には遠隔始動装置10に対して通信を行い、車両情報の送信を要求する構成となっている。
車両位置情報を取得すると、始動制限部31bが、距離制限機能がオンであるか否かを判断する(ステップS1804)。センター30の記憶部33には、設定情報33dとして距離制限機能がオンに初期設定されているが、携帯端末20側で距離制限機能をオン又はオフにして、その情報が設定情報としてセンター30に送信されている場合には、設定情報33dがその設定情報に書き換えられる。始動制限部31bは、記憶されている設定情報33dを参照することで距離制限機能のオン又はオフの状態を判断することができる。
距離制限機能がオンでないと判断された場合には(ステップS1804でNo)、制御部31は次の始動処理に進む(図18のH)。これに対して、距離制限機能がオンであると判断された場合には(ステップS1804でYes)、始動制限部31bは、携帯端末20と車両との距離が制限距離以下であるか否かを判断する(ステップS1805)。具体的には、始動制限部31bは、記憶部33に記憶されている始動要求時の携帯位置情報33cと、イグニッションオフ時(駐車開始時)の車両位置情報33bとを比較して、携帯端末20と車両との距離を算出する。そして、始動制限部31bは、記憶部33に記憶されている設定情報33dから制限距離を読み出して、算出した距離と制限距離とを比較する。
始動制限部31bは、比較の結果、算出した距離が制限距離以下であると判断した場合には(ステップS1805でYes)、次の始動処理に進む(図18のH)。一方、算出した距離が制限距離以下でないと判断した場合には(ステップS1805でNo)、制御部31は、始動処理を継続するか否かを確認する処理に進む(ステップS1806)。具体的には、制御部31は、始動要求時の携帯端末20と駐車開始時の車両との距離が制限距離を越えている旨の情報と、始動処理を継続するか否かを確認するための問い合わせ情報とを、通信部32を介して携帯端末20に送信する。
そして、制御部31は、携帯端末20から問い合わせに対する回答を受信したか否かを監視する(ステップS1807)。制御部31は、携帯端末20から回答を受信していないと判断した場合には(ステップS1807でNo)、回答を受信するまで監視を繰り返す。一方、制御部31は、携帯端末20から回答を受信したと判断した場合には(ステップS1807でYes)、回答内容が始動処理の継続を許可するものであるか否かを判断する(ステップS1808)。
制御部31は、携帯端末20からの回答が、始動処理の継続を許可する旨の内容であると判断した場合には(ステップS1808でYes)、次の始動処理に進む(図18のH)。一方、制御部31は、携帯端末20からの回答が、始動処理の継続を許可しない旨の内容であると判断した場合には(ステップS1808でNo)、始動処理を中止してその旨を携帯端末20に送信し(ステップS1809)、遠隔始動処理を終了する(図18のI)。
なお、制御部31は、算出した距離が制限距離以下でないと判断した場合に、始動処理の継続可否の確認を行うことなく始動処理を中止してもよい。この場合においても、制御部31は、始動処理を中止した旨を携帯端末20に送信する処理を行う。すなわち、処理ステップS1805でNoの場合に、次に処理ステップS1809の処理を実行することとなる。
次に、位置判断部31cは、車両がアイドル放置禁止区域内に存在しているか否かを判断する(ステップS1901)。上述のように、アイドル放置禁止区域は、記憶部33に記憶されている地図情報33eに含まれている。位置判断部31cは、記憶部33から車両位置情報33b(すなわち、駐車開始位置)と、地図情報33eに含まれているアイドル放置禁止区域とを読み出して、これら車両位置情報33bとアイドル放置禁止区域とを比較し、車両の駐車開始位置がアイドル放置禁止区域内にあるか否かを判断する。車両の駐車開始位置がアイドル放置禁止区域内にあると判断された場合(ステップS1901でYes)、遠隔始動を行ってアイドル状態を保つことは禁止されているため、制御部31は、始動可否を携帯端末20に確認することなく始動処理を中止してその旨を携帯端末20に送信し(ステップS1902)、遠隔始動処理を終了する(図19のI)。
一方、車両の駐車開始位置がアイドル放置禁止区域内にないと判断された場合(ステップS1901でNo)、位置判断部31cは、車両の駐車開始位置が特定地域内にあるか否かを判断する(ステップS1903)。具体的には、位置判断部31cは、記憶部33から車両位置情報33b(すなわち、駐車開始位置)と、地図情報33eに含まれている特定地域とを読み出して、これら車両位置情報33bと特定地域とを比較し、車両の駐車開始位置が特定地域内にあるか否かを判断する。
車両の駐車開始位置が特定地域内にないと判断された場合には(ステップS1903でNo)、制御部31は、次の始動処理に進む(図19のJ)。一方、車両の駐車開始位置が特定地域内にあると判断された場合には(ステップS1903でYes)、制御部31は、始動処理を継続するか否かを確認する処理に進む(ステップS1904)。具体的には、制御部31は、車両の駐車開始位置が特定地域内にある旨の情報と、始動処理を継続するか否かを確認するための問い合わせ情報とを、通信部32を介して携帯端末20に送信する。
そして、制御部31は、携帯端末20から問い合わせに対する回答を受信したか否かを監視する(ステップS1905)。制御部31は、携帯端末20から回答を受信していないと判断した場合には(ステップS1905でNo)、回答を受信するまで監視を繰り返す。一方、制御部31は、携帯端末20から回答を受信したと判断した場合には(ステップS1905でYes)、回答内容が始動処理の継続を許可するものであるか否かを判断する(ステップS1906)。
制御部31は、携帯端末20からの回答が、始動処理の継続を許可する旨の内容であると判断した場合には(ステップS1906でYes)、次の始動処理に進む(図19のJ)。一方、制御部31は、携帯端末20からの回答が、始動処理の継続を許可しない旨の内容であると判断した場合には(ステップS1906でNo)、始動処理を中止してその旨を携帯端末20に送信し(ステップS1907)、遠隔始動処理を終了する(図19のI)。
なお、制御部31は、車両の駐車開始位置が特定地域内にあると判断された場合に、始動処理の継続可否の確認を行うことなく始動処理を中止してもよい。この場合においても、制御部31は、始動処理を中止した旨を携帯端末20に送信する処理を行う。すなわち、処理ステップS1903でYesの場合に、次に処理ステップS1907の処理を実行することとなる。
次に、制御部31は、通信部32を介して遠隔始動装置10に対して通信の接続要求のコマンドを送信し、遠隔始動装置10との通信を確立する(ステップS2001)。通信が確立されると、制御部31は、通信部32を介してカーファインダーアプリ作動履歴テーブルを送信する(ステップS2002)。遠隔始動装置10は、携帯端末20でのカーファインダーアプリの作動履歴は直接把握できないため、センター30が作動履歴を更新し、遠隔始動装置10と通信が確立した時点で最新のテーブルを送信する。なお、カーファインダーアプリ作動履歴テーブルの送信は、遠隔始動装置10と通信が確立する毎に送信してもよいが、テーブルが更新された際にのみ送信することとしてもよい。
そして、制御部31は、通信部32を介して遠隔始動装置10から送信された車両位置情報と車両情報とを取得する(ステップS2003)。この場合に取得した車両位置情報は、図9のステップS903で送信される車両位置情報であり、遠隔始動要求時の駐車位置である。すなわち、遠隔始動装置10は、イグニッションがオフの間は待機状態となっており、通信部13のみが起動している。そして、センター30と通信が確立すると、制御部11や位置情報取得部12を起動させて車両位置情報を取得し、センター30に送信するようになっている。
次に、始動制限部31bは、位置制御機能がオンであるか否かを判断する(ステップS2004)。センター30の記憶部33には設定情報33dとして位置制限機能がオンに初期設定されているが、携帯端末20側で位置制限機能をオン又はオフにして、その情報が設定情報としてセンター30に送信されている場合には、設定情報33dがその設定情報に書き換えられる。始動制限部31bは、記憶されている設定情報33dを参照することで位置制限機能のオン又はオフの状態を判断することができる。
位置制限機能がオンでないと判断された場合には(ステップS2004でNo)、始動指示部31dが始動要求のコマンドを遠隔始動装置10に送信し(ステップS2010)、遠隔始動処理を終了する。これに対して、位置制限機能がオンであると判断された場合には(ステップS2004でYes)、始動制限部31bは、駐車開始時の車両の位置(駐車開始位置)とステップS2003で受信した遠隔始動要求時の駐車位置とが同じであるか否かを判断する(ステップS2005)。具体的には、始動制限部31bは、記憶部33に記憶されているイグニッションオフ時の車両位置情報33b(すなわち、駐車開始位置)と、ステップS2003で受信した車両位置情報33b(すなわち、始動要求時の駐車位置)とを比較して、互いの位置の異同を判断する。
始動制限部31bは、駐車開始時の車両位置情報と始動要求時の車両位置情報とが同じである場合には、互いの位置は同じであると判断する。また、駐車開始時の車両位置情報と始動要求時の車両位置情報とが異なる場合、あるいは両者のいずれかが未確定情報である場合には、互いの位置は異なると判断する。さらに、駐車開始時の車両位置情報と始動要求時の車両位置情報との双方が未確定情報である場合には、互いの位置は同じであると判断する。
そして、始動制限部31bは、記憶部33に記憶されている設定情報33dに含まれている制限条件を読み出して、互いの位置の異同と制限条件とを比較する。本実施の形態においては、制限条件として、互いの位置が同じ場合には始動を許可し、異なる場合には始動処理の継続可否を確認する旨の条件とする。
比較の結果、互いの位置が同じであると判断された場合には(ステップS2005でYes)、始動指示部31dが始動要求のコマンドを遠隔始動装置10に送信し(ステップS2010)、遠隔始動処理を終了する。互いの位置が同じであるということは、車両が駐車を開始した位置と現在の車両の位置とが同じであることを示しており、ユーザの意思に反して車両が移動していることはないと判断できるためである。
一方、互いの位置が異なると判断された場合には(ステップS2005でNo)、制御部31は、始動処理を継続するか否かを確認する処理に進む(ステップS2006)。具体的には、制御部31は、駐車開始時の車両の位置と始動要求時の車両の位置とが異なる旨の情報と、始動処理を継続するか否かを確認するための問い合わせ情報とを、通信部32を介して携帯端末20に送信する。互いの位置が異なるということは、車両が駐車を開始した位置と現在の車両の位置とが異なることを示しており、例えば、盗難やレッカー移動等のユーザの意思に反して車両が移動している可能性が考えられるためである。
そして、制御部31は、携帯端末20から問い合わせに対する回答を受信したか否かを監視する(ステップS2007)。制御部31は、携帯端末20から回答を受信していないと判断した場合には(ステップS2007でNo)、回答を受信するまで監視を繰り返す。一方、制御部31は、携帯端末20から回答を受信したと判断した場合には(ステップS2007でYes)、回答内容が始動処理の継続を許可するものであるか否かを判断する(ステップS2008)。
携帯端末20からの回答が、始動処理の継続を許可する旨の内容であると判断された場合には(ステップS2008でYes)、始動指示部31dが始動要求のコマンドを遠隔始動装置10に送信し(ステップS2010)、遠隔始動処理を終了する。一方、携帯端末20からの回答が、始動処理の継続を許可しない旨の内容であると判断された場合には(ステップS2008でNo)、制御部31は、始動処理を中止してその旨を携帯端末20に送信し(ステップS2009)、遠隔始動処理を終了する。
なお、制御部31は、互いの位置が異なると判断した場合に、始動処理の継続の確認を行うことなく始動処理を中止してもよい。この場合においても、制御部31は、始動処理を中止した旨を携帯端末20に送信する処理を行う。すなわち、処理ステップS2005でNoの場合に、次に処理ステップS2009の処理を実行することとなる。
なお、遠隔始動装置10との通信の切断については、センター30と遠隔始動装置10との間で必要なデータの送受信が完了した場合にセンター30が自動的に通信を切断する。例えば、遠隔始動装置10から接続要求があった場合(ステップS1501)は、遠隔始動装置10からデータを受信すれば制御部31が遠隔始動装置10との通信を切断する。また、センター30から遠隔始動装置10に対して通信を確立する場合は、制御部31が始動要求コマンドの送信(ステップS2010)等、コマンド送信に対して遠隔始動装置10からの一連の応答が完了したと判断した場合に通信を自動的に切断する。遠隔始動装置10からの一連の応答が完了した場合とは、始動完了情報や始動時の時間情報を受信した場合等である。
以上のセンター30での遠隔始動処理によれば、距離制限機能(ステップS1801〜S1809)、アイドル放置禁止区域や特定地域での制限機能(ステップS1901〜S1907)については、イグニッションオフ時に受信した車両位置情報を用いて遠隔始動の可否を判断し、可の場合にのみ遠隔始動装置10と通信を確立して始動要求のコマンドを送信しているため、携帯端末20から遠隔始動要求を受けるたびに遠隔始動装置10と通信を確立する必要がなく、通信料を削減することができる。
また、位置制限機能(ステップS2004〜S2009)については、駐車開始時および始動要求時の車両の位置が異なる場合、すなわち始動することが適切でない場合には始動を制限するため、無駄な始動を回避することができる。
なお、上記実施の形態では、センター30が実行する遠隔始動処理として、距離制限機能に基づく始動処理と、アイドル放置禁止区域及び特定地域の判断に基づく始動処理と、位置制限機能に基づく始動処理とを説明したが、これら全てを実行する必要はなく、距離制限機能に基づく始動処理を含む1つ以上の始動処理を単独又は適宜組み合わせて実行すればよい。
また、上記実施の形態では、駐車開始情報をイグニッションのオフ情報とし、イグニッションのオフ時に駐車開始と判断して車両位置情報をセンターに送信するようにしたが、駐車開始の判断はこれに限定されるものではなく、駐車開始を判断できる情報であれば他の車両情報を用いてもよい。例えば、原動機がエンジンの場合、エンジン回転数によりエンジンが停止したことをもって駐車開始と判断してもよく、またキーレスエントリー装置を備える場合、キーレスエントリー装置によりドアがロックされたことをもって駐車開始と判断してもよい。要は、駐車開始を判断して車両位置情報を送信すればよい。なお、以上の実施の形態では、盗難防止機能自体の処理については、本発明と直接関係しないため省略している。
<8.変形例>
以上、本発明の実施の形態について説明してきたが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく様々な変形が可能である。以下では、このような変形例について説明する。上記実施の形態及び以下で説明する形態を含む全ての形態は、適宜に組み合わせ可能である。
上記実施の形態では、遠隔始動装置10が、遠隔始動の処理を実行した際に、遠隔始動の履歴テーブルを更新する処理を行う例について説明したが、センター30が遠隔始動の履歴テーブルを更新する処理を実行してもよい。この場合、センター30が遠隔始動の履歴テーブルを記憶しておき、遠隔始動装置10に始動要求のコマンドを送信すると、その際の駐車位置に対応する遠隔始動の履歴テーブルを更新する構成となる。また、センター30は、遠隔始動の履歴テーブルを遠隔始動装置10に送信し、遠隔始動装置10は、センター30から遠隔始動の履歴テーブルを受信すると、記憶部14に記憶することにより、遠隔始動の履歴テーブルの更新処理を行う。
また、上記実施の形態では、車両制御システム100が遠隔始動装置10を備えており、携帯端末20が遠隔始動アプリを格納している例について説明したが、携帯端末20は遠隔始動アプリを格納せずにカーファインダーアプリやセキュリティアプリのみを格納している構成でも適用できる。この場合には、遠隔始動装置10の代わりに、車両位置情報を送信する車両制御装置を有する構成となる。また、原動機の始動に関する処理は省略される。
なお、本発明において、車両制御装置、車両制御システムという用語は、必ずしも車両を制御するものである必要はなく、車両の情報を用いた制御装置という意味でも用いられている。そのため、携帯端末20がカーファインダーアプリのみを格納している場合、車両制御装置は、車両位置情報を送信することが主要な構成となり、車両を制御しているわけではないが、車両の情報を用いた制御装置という意味で車両制御装置である。
また、上記実施の形態では、プログラムに従ったCPUの演算処理によってソフトウェア的に各種の機能が実現されると説明したが、これら機能のうちの一部は電気的なハードウェア回路により実現されてもよい。また逆に、ハードウェア回路によって実現されるとした機能のうちの一部は、ソフトウェア的に実現されてもよい。
10 遠隔始動装置
11・21・31 制御部
12・22 位置情報取得部
13・23・32 通信部
14・24・33 記憶部
20 携帯端末
30 センター

Claims (9)

  1. 車両に搭載され、該車両の駐車開始を検出すると、駐車位置情報を該車両の外部に設けられた情報処理装置に送信する車両制御装置であって、
    前記情報処理装置と情報の送受信を行う通信手段と、
    前記車両の駐車開始を検出する検出手段と、
    前記駐車位置情報を取得する位置情報取得手段と、
    前記情報処理装置と通信を行う携帯端末に格納される記憶手段であって、前記駐車位置情報を使用するアプリケーションの作動履歴を記憶する記憶手段と、
    前記検出手段が車両の駐車開始を検出すると、前記作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断する判断手段と、
    を備えていることを特徴とする車両制御装置。
  2. 請求項1に記載の車両制御装置において、
    前記作動履歴は、駐車位置情報と、該駐車位置情報を使用するアプリケーションを実行した作動回数とが対応付けられた情報であることを特徴とする車両制御装置。
  3. 請求項2に記載の車両制御装置において、
    前記アプリケーションが、前記車両の原動機の遠隔始動を実行するアプリケーションである場合には、
    前記判断手段は、前記駐車位置における遠隔始動回数が所定回数以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断することを特徴とする車両制御装置。
  4. 請求項3に記載の車両制御装置において、
    前記作動履歴は、駐車位置情報と、該駐車位置情報を使用するアプリケーションを実行した作動回数と、駐車した日時または季節とが対応付けられた情報であり、
    前記判断手段は、さらに車両を駐車した日時または季節における遠隔始動回数が所定回数以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断することを特徴とする車両制御装置。
  5. 請求項2に記載の車両制御装置において、
    前記アプリケーションが、前記携帯端末の現在位置から車両の駐車位置への方位または距離を携帯端末に表示する機能を実行するアプリケーションである場合には、
    前記判断手段は、前記駐車位置における作動回数が所定回数以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断することを特徴とする車両制御装置。
  6. 請求項2に記載の車両制御装置において、
    前記記憶手段は、駐車場の位置情報、および、該駐車場の面積または駐車可能台数を含む駐車場情報を記憶しており、
    前記アプリケーションが、前記携帯端末の現在位置から車両の駐車位置への方位または距離を携帯端末に表示する機能を実行するアプリケーションである場合には、
    前記判断手段は、前記駐車位置に対応する駐車場の面積または駐車可能台数が所定値以上の場合に、前記駐車位置情報を送信可能と判断することを特徴とする車両制御装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記記憶手段は、前記駐車位置における駐車回数を記憶しており、
    前記判断手段は、前記駐車位置に対応する駐車回数が所定回数に達するまでは駐車位置情報を送信すると判断し、所定回数を超えると、前記作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断することを特徴とする車両制御装置。
  8. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載の車両制御装置において、
    前記判断手段は、前記携帯端末に格納されているアプリケーションに車両の盗難防止機能を実行するアプリケーションが含まれている場合には、駐車位置情報を送信すると判断し、含まれていない場合には、前記作動履歴に基づいて駐車位置情報の送信可否を判断することを特徴とする車両制御装置。
  9. 請求項1ないし8のいずれか1項に記載の車両制御装置と、
    駐車位置情報を使用するアプリケーションを格納している携帯端末と、
    前記車両制御装置から駐車位置情報を取得し、前記携帯端末に駐車位置情報を送信する情報処理装置と、
    を備えていることを特徴とする車両制御システム。
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