JP5841601B2 - 発光分光分析のための改良型放電箱 - Google Patents

発光分光分析のための改良型放電箱 Download PDF

Info

Publication number
JP5841601B2
JP5841601B2 JP2013526399A JP2013526399A JP5841601B2 JP 5841601 B2 JP5841601 B2 JP 5841601B2 JP 2013526399 A JP2013526399 A JP 2013526399A JP 2013526399 A JP2013526399 A JP 2013526399A JP 5841601 B2 JP5841601 B2 JP 5841601B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
discharge box
gas
axis
gas flow
electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013526399A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2013536936A (ja
Inventor
ジャン−リュック ドリエ
ジャン−リュック ドリエ
ファビオ デマルコ
ファビオ デマルコ
エドムンド アラス
エドムンド アラス
Original Assignee
サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル
サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル, サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル filed Critical サーモ フィッシャー サイエンティフィック (エキュブラン) エスアーエールエル
Publication of JP2013536936A publication Critical patent/JP2013536936A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5841601B2 publication Critical patent/JP5841601B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/02Details
    • G01J3/10Arrangements of light sources specially adapted for spectrometry or colorimetry
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01JMEASUREMENT OF INTENSITY, VELOCITY, SPECTRAL CONTENT, POLARISATION, PHASE OR PULSE CHARACTERISTICS OF INFRARED, VISIBLE OR ULTRAVIOLET LIGHT; COLORIMETRY; RADIATION PYROMETRY
    • G01J3/00Spectrometry; Spectrophotometry; Monochromators; Measuring colours
    • G01J3/28Investigating the spectrum
    • G01J3/443Emission spectrometry
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/62Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light
    • G01N21/66Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence
    • G01N21/67Systems in which the material investigated is excited whereby it emits light or causes a change in wavelength of the incident light electrically excited, e.g. electroluminescence using electric arcs or discharges
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N21/00Investigating or analysing materials by the use of optical means, i.e. using sub-millimetre waves, infrared, visible or ultraviolet light
    • G01N21/01Arrangements or apparatus for facilitating the optical investigation
    • G01N21/03Cuvette constructions
    • G01N21/05Flow-through cuvettes

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Investigating, Analyzing Materials By Fluorescence Or Luminescence (AREA)

Description

本発明は、スパーク発光分光分析法の分野に関する。特に、本発明は発光分光分析計のための改良型放電箱に関する。
スパーク発光分光分析法は、固体試料の分析に使用されるよく知られた方法である。発光分光分析法は、たとえばスパーク放電やアーク放電のいずれを用いて行ってもよい。便宜上、本明細書において使用される場合、スパーク発光分光分析法という用語は、たとえばスパーク放電やアーク放電等、試料の励起に放電を利用するあらゆる発光分光分析法を意味し、放電箱という用語は、あらゆる放電を起こさせるための箱を意味する。固体試料は一般に、Petrey’s standとも呼ばれる発光スタンドの台に設置される。発光スタンドは放電箱をさらに含み、その中には電極が、先細の端が試料の表面に向かうような向きで設置される。発光スタンドの台は、通常は気密シールが設けられた放電箱の壁の穴を有し、その上に試料が置かれる。電極は、その先細の端を除き、絶縁体で包囲される。一連の放電が電極と試料の間で開始され、その中では試料がカウンタ電極としての役割を果たす。絶縁体は、放電が箱の壁ではなく、試料に向けられるようにする。放電が向けられた部分の試料物質は蒸発し、蒸発した原子物質の一部が励起状態となる。緩和すると、原料物質が光子を放出し、そのエネルギーは物質中の元素ごとに特徴的である。放出された光子の分光分析によって、試料物質の組成を推定することができる。分光分析は光分析器を用いて行われ、これは通常、回折格子等の分散手段を利用して、光をその波長に応じて空間的に分散させる。たとえばアレイ検出器等の検出器が、分散の程度によって光の量を測定するために使用される。したがって、放電中に発生する光の一部が放電箱から分析器へと透過され、分光分析される。
試料中の多様な元素に関する情報を得るために、器具は、放電箱から検出器へと190nm以下の光子を透過させることが可能である必要があり、これは、元素の中には、より低いエネルギー準位に緩和する際、紫外線(UV)波長範囲の光子を放出するものがあるからである。空気によるこれらのUV光子の吸収を回避し、気体の屈折率の変化(これは気体の圧力と気体の組成により変化する)に伴う波長シフトを回避するために、試料物質は不活性ガス、一般的にはアルゴンガスの存在下で励起され、これは、少なくとも一連のスパーク放電が開始される間に放電箱に供給される。不活性ガスの存在はまた、試料表面の酸化も防止する。
放電によって物質が試料表面から剥離し、この物質の中には霧状でないものがある。一部の、はるかに大きな凝集体や粒子状の物質は試料表面から剥がれ、これらは分光分析工程には無用であり、デブリと呼ばれる。このデブリは、毎回の放電時に蒸発した原子物質と共に試料表面から遊離する。交差感染、いわゆるメモリ効果を防止するために、好ましくは、1つの試料から剥離した物質のすべてを放電箱から除去してから、次の試料を分析し、前回の試料からの物質が次の試料に再び堆積することが一切ないようにし、このような物質が放電経路内に一切存在しないようにするべきである。試料と放電経路に浴びせられるアルゴンガスは、連続的または半連続的工程において、デブリを含む剥離物質を放電箱から排除するために使用される。アルゴンガスは一般に、少なくとも1つのガス注入口から放電箱に入り、少なくとも1つの別のガス排出口から放電箱の外に流れるようになされ、ガス流がデブリと蒸発した物質を箱から排除する。ガス流は、一連の放電が開始される間に存在するようになされる。ガス流はまた、一連の放電と次の一連の放電の間にも存在していてよい。デブリと蒸発した試料物質が、隣接する光学系の表面に堆積して、試料領域から分光計の光学分散素子への光子の伝送の障害となるのを回避することが重要である。これが起こると、分光計を停止させ、その間に光学系をクリーニングしなければならなくなる。一部の放電箱では、気体が放電箱から分光計の光学系に至るチューブに沿って導入され、ガス流は光学系から離れるように案内されて、物質が放電箱から進んで光学系の表面に堆積する可能性が低減される。
試料の窒素含有量を分析する場合、放電箱の壁の内面における物質からの残留窒素のガス放出は、記録される窒素信号を不安定にし、新しい試料の挿入後に記録される大きなバックグラウンド窒素信号により測定結果を不正確にすることがわかっている。一連の放電を起こさせることにより、UV光で放電箱の壁の物質が加熱、照射されるため、窒素のガス放出を促進する。この残留窒素を十分に減少させるには、試料に対して一連の放電を何回か起こさせる必要があり、これは、当初から正確で信頼性の高い窒素分析が望まれる高スループットの計器には望ましくない。アルゴンガス流の存在により、残留窒素が減少するための時間が短縮される。
そのため、アルゴンガスは、いくつかの目的のために利用される。しかしながら、アルゴンとその他の不活性ガスは高価であり、分光計のランニングコストに関係するため、不活性ガス流は上記の目的を果たすことに十分な、最低限を使用することが望ましい。
米国特許第3,815,995号明細書は、放電工程で使用されるピン電極と同軸のガス注入の形態を開示している。このガス注入手段は、放電が繰り返し行われる試料表面上の位置の拡散を縮小するように設計されている。しかしながら、この先行技術の方法では、放電箱からデブリが良好に除去されない。
中国特許第1796983A号明細書と中国特許第2769882Y号明細書は、2つのガス注入口を含み、各々が放電箱の内壁付近にガス流を供給するように構成された放電箱を開示している。これは、放電箱内のガスの循環流を促進する。この構成には、生成されたサイクロン型のガス流によって微粒子物質が放電箱の壁に向かって運ばれ、そこに累積されて、放電箱から排除されないという欠点がある。
日本特許出願公開第10160674A2号公報は、ガスをピン電極に向かって半径方向に内側にガスを案内する4つのガス注入口を開示している。ガス注入口を対称に配置することにより、放電はより安定化するが、これもまた、デブリの排除が効率的に行われない。
欧州特許第00398462B1号明細書は、放電箱の中を通るパルス状のパージガスを使用することにより、放電と放電の間でデブリをより効率的に排除することを開示している。しかしながら、この方法では、残留ガス流のアフターパルスが生じやすく、これによって微粒子のデブリが集光光学系に向かって運ばれて、これらを汚染する可能性がある。
以上を鑑み、本発明が考案された。
本発明のある態様によれば、発光分光分析器のための放電箱が提供され、これは、放電箱の第1の面に配置され、ガスを放電箱の中に供給するガス注入口と、放電箱の第2の面に配置され、ガスを放電箱から送り出すガス排出口と、を含み、概して長さ方向に沿って延びる電極軸を有する長形の電極が放電箱の中に配置され、放電箱の第1と第2の面は長形の電極の、概して電極軸に垂直な方向におけるそれぞれの側にあって、放電箱の中のガス注入口とガス排出口の間にガス流の軸があり、ガス流の軸に沿ってガス注入口からガス排出口までたどった時に、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積が係数A以内に一定に保持され、Aは1.0〜2.0の間である。
本発明の他の態様によれば、発光分光分析器のための放電箱が提供され、これは、放電箱の第1の面に配置され、ガスを放電箱の中に供給するガス注入口と、放電箱の第2の面に配置され、ガスを放電箱から送り出すガス排出口と、放電箱の中に配置され、概して長さ方向に沿って延びる電極軸を有する長形の電極と、を含み、放電箱の第1と第2の面は長形の電極の、概して電極軸に垂直な方向におけるそれぞれの側にあって、放電箱の中のガス注入口とガス排出口の間にガス流の軸があり、ガス流の軸に沿ってガス注入口からガス排出口までたどった時に、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積が実質的に一定に保持される。
本発明の別の態様によれば、発光分光分析法の方法が提供され、これは、放電箱を提供するステップであって、放電箱が、放電箱の第1の面に配置され、ガスを放電箱の中に供給するガス注入口と、放電箱の第2の面に配置され、ガスを放電箱から送り出すガス排出口と、を有するようなステップと、放電箱の中に、概して長さ方向に沿って延びる電極軸を有する長形の電極を配置するステップと、を含み、放電箱の第1と第2の面は、放電箱の中のガス注入口とガス排出口の間に概して電極軸に垂直な方向のガス流の軸があるように、長形の電極のそれぞれの側にあり、ガス流の軸に沿ってガス注入口からガス排出口までたどった時に、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積が係数A以内に一定に保持され、Aは1.0〜2.0の間である。
本発明の方法は、発光分光分析法の他の公知のステップ、たとえば、分析のために固体試料を提供するステップであって、試料が一般に、試料の表面が電極の端に向かうように、および/または一般に、それが一般に気密シールが設けられた放電箱の壁の上に配置されるように取り付けられるようなステップ、電極と試料間で、試料がカウンタ電極としての役割を果たす、1回または複数回の放電、一般には一連の放電を起こさせるステップ、試料から物質を蒸発させ、蒸発した物質の少なくとも一部を励起させ、それによって励起された物質に、物質中の元素ごとに異なるエネルギーを有する光子を放出させるステップ、放出された光子の分光分析を行って、試料物質の組成が推定できるようにするステップであって、分析中、好ましくはアルゴンガス等のガスがガス注入口から放電箱の中に供給されるようなステップ、のいずれかを含んでいてもよい。
放電箱は、ガスが概してガス流の軸に沿ってガス注入口からガス排出口に移動する時に、ガス流の軸に垂直な、障害物のない断面積が比較的一定に保持される、どのような形状であってもよい。好ましくは、ガス流の軸をたどると、放電箱の障害物のない内寸が、概してガス流の軸に垂直な1つまたは複数の方向に向かって減少する場合、放電箱の障害物のない内寸は、概してガス流の軸に垂直な他の1つまたは複数の方向には増大して、障害物のない断面積がより一定に、すなわち係数A以内に保持される。好ましくは、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積は係数A以内に一定に保持され、Aは1.0〜2.0の間にある。Aの数値は1.0と、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1のうちの1つから選択される上限の間にあってもよい。より好ましくは、Aは1.0と1.7の間である。より好ましくは、Aは1.0と1.4の間、さらにより好ましくは、Aは1.0と1.3の間である。最も好ましくは、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積は実質的に一定に保持される。
好ましくは、放電箱の壁、すなわち半径方向の(電極と半径方向に対面する)壁は湾曲しており、それによって、湾曲した外側形状を有する放電箱の内部空間が画定される。より好ましくは、放電箱の名目上の内部空間は円筒形であり、すなわち壁が円筒形状を画定する(円筒形の壁)。好ましくは、放電箱の内部空間が湾曲した、より好ましくは円筒形の、形状に基づいており、したがって、ガス流の軸に沿って注入口または排出口から電極まで移動する時、流れの軸から円筒の湾曲した側壁までの距離が増大することによって、ガス流の軸に垂直な放電箱の幅が拡大し、湾曲した壁または円筒の長さ(すなわち、高さ)は減少する。このタイプの実施形態において、長形の電極は好ましくは、その軸が円筒の軸の上にほぼあり、ガス注入口とガス排出口が放電箱の湾曲した壁に配置されるような向きとされる。もちろん、放電箱の壁の曲率は、壁がたとえば円筒形状を画定する場合のように、1つの連続する壁を形成するような曲率であってもよい。
放電箱の、障害物のない内部断面積がガス流の軸に沿って係数A以内に一定であるようにするために、放電箱を適切に製造し、および/または1つまたは複数の構成要素を、放電箱の中に部分的障害物を設けるように、放電箱の中に入れてもよい。好ましい実施形態において、長形の電極を実質的に取り囲む絶縁体を使って、放電箱の中のガス流を部分的に妨害する。本明細書において使用される「障害物のない」という用語は、固体の物体によって妨害されず、放電箱中を流れるガスが占有できる、ある体積の空間を意味する。放電箱内の障害物のない断面積は、固体の物体により妨害されず、そこをガスが流れることのできる断面積である。流れの軸に沿ってガス注入口からガス排出口に移動する際、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積は、放電箱を通じたガス流の抵抗を表す値となる。先行技術の電極絶縁体と異なり、本発明で使用するのに好ましい絶縁体は、電極軸の周囲で回転対称ではない。好ましくは、絶縁体の高さは、ガス流の軸に沿ってガス注入口またはガス排出口から電極に移動すると増大する。それゆえ、円筒形の放電箱の好ましい実施形態では、放電箱の、ガス流の軸に垂直な幅が増大すると、絶縁体の高さは高くなり、それによって、障害物のない内部断面積は係数A以内に保持される。
ガス注入口は、放電箱の第1の面の1つまた複数の穴であり、そこに、ガスを供給する導管が接続される。好ましくは、ガス注入口は放電箱の第1の面の1つの穴であり、そこにガスを供給する導管が接続される。ガス排出口は、放電箱の第2の面の1つまたは複数の穴、好ましくは1つの穴であり、そこに、ガスを放電箱から送る導管が接続される。ガス注入口とガス排出口のための穴は、どのような適当な形状でもよい。たとえば、1つまた複数の穴は円形でも、楕円形でも、長方形でもよい。好ましくは、1つまたは複数の穴は長方形の穴であり、特に注入口と排出口の各々は1つの長方形の穴からなる。ガス注入口および/またはガス排出口のための長方形の穴を有する好ましい実施形態において、より好ましくは、長方形の穴の高さは、それぞれガス注入口および/またはガス排出口における放電箱の高さと実質的に等しい。
係数Aは、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最大値、Areamaxと、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最小値、Areaminの比、すなわちAreamax/Areaminを求めることにより算出され、最大値と最小値は、流れの軸に沿ってガス注入口からガス排出口の間で特定される。ガス注入口が複数の穴からなる場合、放電箱のガス注入口での、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積は、穴の断面積の合計である。ガス排出口が複数の穴からなる場合、それにも同じことが当てはまる。
長形の電極は、どのような断面形状(たとえば、電極軸を横切る断面)を有していてもよいが、好ましくは円筒形で、放電箱の中で試料の位置に向かって延びる先細の円錐状の端を有する。好ましくは、長形の電極はピン型電極である。長形の電極は軸を有し、本明細書では電極軸と呼び、この軸は概して長さ方向に延び、電極は放電箱の中で、軸が試料の位置に向かうような向きとされる。電極軸は好ましくは、放電箱の、実質的に半径方向の中央に配置される。好ましい実施形態において、電極軸はまた、放電箱の軸方向を画定し、ガスは、放電箱の第1の面の注入口から放電箱の第2の面の排出口へと、概して半径方向に流れる。
好ましくは、放電箱の内部形状と放電箱内に設置される構成要素は、乱流が実質的に排除されるようにされ、これについては後述する。
ガス流の軸という用語は、本明細書では、放電箱内でガス注入口からガス排出口まで延びる線を意味するために使用され、この線は概して、ガス注入口から供給され、ガス排出口へと移動するガスの流れの方向にある。放電箱の第1と第2の面と、それゆえ、ガス注入口とガス排出口は、長形の電極の、概して電極軸に垂直な方向のそれぞれの側にあるため、ガス流の軸は電極軸に対して概して垂直である。当然のことながら、ガスがたどる経路は好ましくは、ガス流の軸の線だけに沿っているのではなく、むしろ本発明の好ましい特徴は、ガスがガス注入口からガス排出口へと層流のパターンで流れ、ガス注入口からガス排出口へと流れる際に、ガス流の軸に垂直な方向に放電箱の実質的に全体に広がり、デブリを放電箱から効率的に排出することである。したがって、ガス流の軸という用語は、本明細書においては、ガスがたどる全体的な方向を説明するために使用される。ガス流は、2つの流れに分かれて、ほとんどピン型電極を避けてもよい。ガスは一般に、ピン型電極を覆うようにその周囲に流れる。
好ましくは、放電箱は実質的に円筒形であり、電極は、円筒の軸の上にほぼ配置される。好ましくは、ガス注入口とガス排出口は、円筒の湾曲した内壁に配置され、円筒の反対側に、より好ましくは、実質的に直径方向に対向する側に配置される。いくつかの実施形態において、ガス流の軸は、ガス注入口とガス排出口が放電箱の壁において相互に関して直径方向に対向していないため、湾曲していてもよい。好ましくは、ガス注入口とガス排出口は放電箱の壁において相互に直径方向に対向しており、ガス流の軸がまっすぐである。
本発明者らは、放電箱の内部空間の形状が、微粒子と蒸発した物質が放電箱の空間から排除される効率に強い影響を与えることを発見した。一般的な先行技術の放電箱はガス注入管を有し、その口径は、放電箱の、障害物のない最大内径と比べて比較的小さい。小さな口径のガス注入口はしばしば、注入管を通るガスの流度が確実に速くなり、前述のように、放電箱の上流にある分析計の集光光学系への物質の逆流が防止されるようにするために好まれている。比較的細いガス供給管が急に放電箱につながる。このような先行技術のシステムの例は、米国特許第5,699,155号明細書、米国特許第4,289,402号明細書、中国特許第1796983A号明細書に記載されている。これらの先行技術のシステムにおいては、放電箱の、流れの軸に垂直な、障害物のない内部断面積は、ガスが放電箱の中に入る時、ガス注入口から急速に増大し、これは、放電箱の形状が円筒形で、ガス注入口が円筒形の1つの湾曲面につながるからである。一般に、放電箱の、流れの軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最大値と、ガス排出口におけるその最小値の比は2.5である。ガス注入口から放電箱の中に入った直後にガスの流れに対する抵抗は急激に変化し、障害物のない断面積が増大するため、流速は急速に低下する。このような効果により、しばしば、乱流、渦巻き、概して回転する、または再循環する流れのパターンと、停滞が発生する。このようなガス流の状態は、放電箱内の、特に放電箱の壁への物質の再堆積を促進し、物質がガス注入管に沿って逆流し、集光光学系に堆積する可能性がある。ガスの低い流速と再循環の結果、放電工程による金属蒸気の滞留時間が、放電箱の壁や絶縁体等の露出面に凝結が起こるのに十分なだけ長くなることがありうる。光学系、絶縁体または放電箱の壁の表面に物質が堆積することによって、保守のための計器のダウンタイムが増大する。さらに、乱流は、放電の安定性を損ない、その結果、測定精度が低下することがある。
本発明者らは、先行技術の放電箱の形状により促進されるガス流の状態に対して、これらの影響に対向するのに層状のガス流が非常に望ましく、このような層状のガス流を発生させるためには、放電箱の、障害物のない内部断面積が、ガス注入口からガス排出口に延びるガス流の軸に沿って比較的一定であるべきであることに気付いた。ガス注入口とガス排出口は比較的大きな断面積で放電箱につながり、ガスの流速がこれらの領域で急激に変化しないようにするべきである。複数のガス注入口とガス排出口を用いてこの特徴を提供することができるが、好ましくは、1つのガス注入穴と1つのガス排出穴を利用する。1つのガス注入穴には、放電工程による光がガス注入口に沿って分光計の集光光学系へと効率的に透過されうるという別の利点があり、これは特に1つのガス注入穴の断面積が比較的大きい場合に当てはまる。複数のガス注入および/または排出穴でも、注入口と排出口の局所的に、乱流と再循環が発生する領域を割り当てることができる。
ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積が、ガス注入口からガス排出口まで比較的一定に保持される放電箱を使用することにより、本発明は放電箱をかなり低いガス流速でパージすることができ、しかもデブリを排除する特性が改善される。一般的な先行技術の放電箱で使用されるガス流速は5l/分であるが、本発明によれば、3l/分のガス流速を利用でき、しかもパージ特性は優れている。ガス流速が低ければ、ランニングコストが低減する。本発明は、当業界で周知のように、いずれの不活性ガスを使用してもよく、好ましくはアルゴンが使用される。層流の特徴により、乱流が起こりにくくなり、再循環が少なくなり、したがって、堆積が減り、デブリがよりよく排除され、その結果、放電箱のクリーニングのためのダウンタイムが減少し、一般に2〜3分の1に減る。層流はまた、放電をより安定化させ、これによって再現性が高まり、分析の精度の改善につながる。前述のように、試料中の窒素含有量を分析する場合、放電箱の壁の内面の物質からの残留窒素のガス放出によって、記録される窒素信号が不安定となり、試料挿入直後に測定される大きなバックグラウンド窒素信号で測定結果が不正確となることがわかっている。本発明が提供するように、適正な表面仕上げが施された内壁用の放電箱材料を適切に選択し、活用されない、または停滞が発生する空間を圧縮し、放電箱を効率的にすすぐために、適切に設計されたアルゴンガスの流れパターンを使用することはすべて、残留窒素のガス放出を、最初から必要な感度と安定性が得られるレベルまで下げるのを促進する。
先行技術の放電箱の概略断面図を示す。 本発明の実施形態で使用される絶縁体の概略拡大断面図を示す。 本発明を利用した放電箱の中のガス流に関する数値流体力学による流れの結果を示す。 先行技術の放電箱の中を流れるガスの粒子速度測定結果と、放電箱内の測定位置の図を示す。 本発明による3種類の形状の絶縁体が用いられた放電箱の中を流れるガスの粒子速度の測定結果を示す。
図1aは、先行技術による概して円筒形の形状の放電箱10の概略側面図を示し、放電箱10の上面20に穴15がある。ガス注入口25は放電箱と湾曲側壁30で接合され、ガス排出口35は放電箱と反対側で接合される。ガス注入導管26がガス注入口25につながり、ガス排出導管36がガス排出口35につながる。放電箱の中には、長形の又は細長い円筒電極40があり、その先細の円錐形の端が穴15の中心と対面する。円筒電極40は軸42を有する。使用時には、試料45が放電箱に、試料の表面が穴15を覆うように取り付けられる。放電が電極40と試料の間で開始され、それによって、前述のように試料物質が蒸発する。試料の分析中、99.997%より高い純度のアルゴンガスが、ガス注入口25から放電箱の中に、5slpm(standard litres per minute)の速度で供給される。放電箱10の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最大値、Areamaxは、放電箱の、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最小値、Areaminであるガス注入口25の断面積より約2.5倍大きい。したがって、この放電箱の係数は2.5である。絶縁体50は、放電箱の中に配置され、電極40の一部を取り囲み、放電箱内壁への寄生放電を防止する。絶縁体50は、電極軸42の周囲で回転対称である。
放電箱10を通るガス流は、ガス流の軸55をたどって、ガス注入口25の付近からガス排出口35付近に流れる。ガス導管26とガス注入口25の断面積は、放電箱10の、障害物のない内部断面積の最大値、Areamaxより実質的に小さい。図1aのこの先行技術の放電箱では、ガス流の抵抗が、ガス注入口25とガス排出口35において急激に変化し、これは、ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積がガス注入口25とガス排出口35において急激に変化するからである。
図1bは、図1aの放電箱の概略的上断面図であり、同様の特徴には同じ参照番号が付けられている。放電箱10に入るガス流は、矢印60で示される。ガス注入口25の付近で流れの抵抗が急激に変化するため、矢印62によって示されるように、一部のガスが再循環する。再循環するガス62は、放電箱10の壁に物質を堆積させる傾向があり、スパーク放電工程から物質の滞留時間を増大させる要因となり、放電箱や放電箱内の構造物への物質の一部の凝結を助長する。
本発明の実施形態は、長形の電極を取り囲む絶縁体を利用して、円筒形の放電箱の内部空間に部分的な障害物を設けることにより、ガス流に対する、障害物のない内部断面積をより一定に保持する。図2aは、このような実施形態による絶縁体150の断面図を示し、この断面図には、ガス流の軸に平行な方向の断面が含まれる。円筒形の長形の電極140は、円筒形の放電箱110の中に軸142を有し、軸142は円筒形の放電箱と略同軸である。放電箱110の上面は、図1に示される先行技術の実施形態と同様の方法で試料を受ける穴(図示せず)を有する。y軸は放電箱の高さをmmで示し、x軸は、放電箱に沿った、ガス注入口125からガス排出口135までの距離をmmで示し、原点は電極軸142上にある。ガス注入口125とガス排出口135は、y方向に10mmとz方向に10mm(z方向はxとy方向に垂直であり、図2aの平面から出る方向)の長方形の断面形状を有する。注入口と排出口の高さ(y方向)は、放電箱110の、それぞれ注入口と排出口における高さと等しい。絶縁体150は、ガス流の軸159(x軸の方向である)に垂直な、障害物のない内部断面積がガス注入口125からガス排出口135まで一定に保持されるように、すなわち、障害物のない断面積が定数1.0に一定に保持されるような形状とされる。絶縁体150はガス流の軸に垂直な方向に長方形の断面を有するため、絶縁体150はしたがって、回転対称ではない。ガス流の軸に平行な方向には図2aの形状であり、ガス流の軸に垂直な方向には長方形の断面を有する絶縁体150は、放電箱110の全体を通じた流れにとって、一定の断面を保持するための理論上、最適な形状であり、この放電箱は直径26mm、最大初期高さは10mmの円筒形である。
図2aに示される形状の絶縁体150は本発明のある実施形態であるが、発明者らは、より好ましい実施形態が図2b〜2dに示される形状をとることを発見した。これらの絶縁体は、図に示されるように、高さ7mmの基底部を含み、これは放電箱の基底部の中に配置され、したがって、これらの絶得体の下7mmはy=0の線より下にあり、放電箱そのものの中にはない。絶縁体の、y=0の線より上の形状では、図2aの151と153に示されるように、高さが急激に増減しない。図2b〜2dに示される絶縁体の形状は、前端面と後端面がなだらかであり、高さの変化により、スパーク位置でのガスの速度を用途に応じて調整できる。図2aの絶縁体150と同様に、図2b〜2dの絶縁体の形状は回転対称ではなく、これらはガス流の軸に平行な平面での絶縁体の断面図である。ガス流の軸に垂直な平面において、図2b〜2dの絶縁体の形状はすべて長方形である。
他の好ましい実施形態は、図2eの等角図と図2fの断面図が示す絶縁体形状を利用する。図2eの等角図は、図2a〜2dの絶縁体と同様の全体的な形状を示しており、ガス流の軸に平行な断面は成形され、ガス流の軸に垂直な断面の形状は長方形であるが、詳細な寸法は異なる。図2fは図2eと同じ絶縁体を、ガス流の軸に平行な断面で示し、ガス流の軸は図2eの方向Gで示される。図2eと図2fの絶縁体は、y=0の線より下にあり、したがって、動作中、放電箱の中にない基底部160を含む。図2eと図2fに示される絶縁体は溝165を含み、これは当業界において、金属被覆部形成から遮られる領域を提供することが知られており、金属被覆部は放電工程中に生成される。この金属被覆部は、そうでなければ、形成されて、絶縁体表面の電極と放電箱の壁の間に導電通路を提供する傾向がある。図2a〜2dのようなその他の絶縁体もまた、このような溝を有していてもよいが、これらの図面には示されていない。
計算流体力学(CFD)を用いた三次元流動シミュレーションが、本発明を利用した放電箱について行われた。図3は、放電箱210の断面図を示す。この例において、ガス注入口225とガス排出口235が示され、放電箱210は領域255において拡大されて、大きなガス注入口225を使用でき、光学系による光子の収集が促進される。試料245は、放電箱210に取り付けられて、試料表面247がピン型電極240に向けられる。絶縁体250は電極240の下側部分を取り囲み、放電箱の壁への寄生放電を防止し、図2bの図のように成形される。流れの線270は、CFDモデリングの結果を示し、放電箱210の中の実質的に層状の流れを示している。本発明によれば、放電箱を通る改善された層状のガス流が発生され、その中でガス速度が略一定の数値に保持される。粒子デブリの累積と凝結が実質的に低減され、その結果、計器のダウンタイムが削減される。
図1のものと同様の先行技術による放電箱の中のガス流の特性を判断するために実験を行った。直径10μmの中空のガラス球を含む粒子トレーサをガス注入口25の中に配置された扁平ノズルにつながる管を通じて注入し、1slpmのガス流で運ばれるようにした。ガス流の残りは、通常通りにガス注入口を通って案内されるようにした。放電箱には、試料ではなく窓を設置して、穴15を覆った。放電箱の外にリングランプを設置して、窓から放電箱の内部を照明した。露出時間の短いカメラを窓の上方に取り付け、ガスが放電箱内を流れている間に、粒子トレーサの画像を記録した。特定の露出時間で、粒子の画像から、チャンバ内の位置での粒子速度を測定できた。図4aは、粒子速度(y)(ms-1)対先行技術の放電箱内の位置(x)のグラフを示し、ガスの流速が5slpmの場合(左側のグラフ)と3slpmの場合(右側のグラフ)である。粒子速度を、放電箱10の中の、図4bで番号1〜8により示される位置で評価した。ガス注入口25、ガス排出口35、ピン型電極40が図4bに概略的に示されており、同図はx軸も示している。見やすくするために、絶縁体50は示されていない。図4aから理解されるように、ガス注入口25からガス排出口35まで延びるガス流の軸に沿った番号1〜5を通る線におけるガスの速度が、ガスの流速5slpmの場合に比較的一定に保持され、番号6〜8により指示される経路に沿ったガスの流速もまた比較的一定で、〜0.9ms-1の速度が保たれる。しかしながら、ガスを節約するためにガスの流速を3slpmに下げると、ガス速度は、ガス流の軸に沿って〜0.5ms-1に低下し、番号7で示される位置ではこれより低い0.35ms-1に低下する。
図5は、粒子速度(y)(ms-1)対本発明を利用した放電箱内の位置(x)のグラフを示し、ガスの流速が3slpmの場合(左側のグラフ)と2slpmの場合(右側のグラフ)である。図5aの結果は、図2bに示される絶縁体を使用した実施形態に関し、図5bの結果は、図2cに示される絶縁体を使用した実施形態に関し、図5cの結果は、図2dに示される絶縁体を使用した実施形態に関する。粒子速度を、放電箱の中の、図4bで番号1〜8により示される位置で評価した。図2cと2dに示される絶縁体の場合、〜0.9ms-1またはそれ以上の粒子速度は、3slpmのみの速度で実現されることがわかる。さらに、図2cと2dに示される絶縁体に関して、粒子速度は、2slpmのみの流速で、3slpmの流速での先行技術の設計より大幅に高速化する。図2bに示される絶縁体の場合、粒子速度はここでも、3slpmの流速の同じ先行技術の設計より速い。さらに、粒子速度は、これらの流速について、放電箱内のすべての位置において比較的一定である。
当然のことながら、好ましい実施形態では、成形された絶縁体を部分的に入れることによって、放電箱の内部空間を調整できるが、別の実施形態は、成形された放電箱の壁か放電箱に入れられるその他の構成部品を利用して、ガス流を部分的に妨害することができる。放電箱の全体的な形状が変化する場合は、構成部品の形状が変化する。
特許請求の範囲を含め、本明細書において、文脈上、別段の指示がないかぎり、本明細書における用語の単数形は複数形も含み、またその逆でもあると解釈されるものとする。たとえば、文脈上、別段の指示がない限り、特許請求の範囲を含む本明細書中の単数の表記、たとえば不定冠詞(a、an)は、「1つまたはそれ以上の」を意味する。
本明細書の説明と特許請求の範囲の全体を通じて、「〜を含む(comprise)」、「〜を有する(including)」、「〜を持つ(having)」、「〜を包含する(contain)」およびこれらの単語の変化形(comprising、comprises等)は、「〜を含むがこれらに限定されない」を意味し、他の構成要素を排除しようとするものではなく、そして排除しない。
当然のことながら、本発明の上記の実施形態に変更を加えることができ、これらは依然として本発明の範囲内である。本明細書において開示されている各特徴は、特に別段の明記がないかぎり、同じ、同等または同様の目的に役立つ代替の特徴に置換してもよい。それゆえ、特に別段の明記がないかきり、開示されている各特徴は、同等または同様の特徴の包括的な集合の一例にすぎない。
本明細書に記載されているすべての例、または例示的文言(「たとえば」、「〜等の」、「例として」、およびこれらと同様の文言)の使用は、本発明をよりよく説明しようとするものにすぎず、特許請求の範囲に別段の請求がないかぎり、本発明の範囲の限界を示すものではない。明細書中の文言はいずれも、本発明の実施に不可欠な、特許請求されていないいずれかの要素を示すものと解釈されるべきではない。

Claims (13)

  1. 発光分光分析器のための放電箱において、
    (1)前記放電箱の第1の面に配置され、ガスを前記放電箱の中に供給するガス注入口と、
    (2)前記放電箱の第2の面に配置され、前記ガスを前記放電箱から送り出すガス排出口と、
    を含み、
    概して長さ方向に沿って延びる電極軸を有する長形の電極が前記放電箱の中に配置され、
    (a)前記放電箱の前記第1と第2の面は前記長形の電極の、概して前記電極軸に垂直な方向におけるそれぞれの側にあり、
    (b)前記ガス注入口と前記ガス排出口の間に前記放電箱を通るガス流の軸があり、
    (c)前記ガス流の軸に沿って前記ガス注入口から前記ガス排出口までたどった時に、前記放電箱の、前記ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最大値Area max と、前記放電箱の、前記ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最小値Area min との比、すなわちArea max /Area min 、1.0〜2.0の間にある係数Aである放電箱。
  2. Aが1.0と、1.9、1.8、1.7、1.6、1.5、1.4、1.3、1.2、1.1のうちの1つから選択される上限の間にある、請求項1に記載の放電箱。
  3. 前記放電箱が、前記比が係数Aになるように成形された構成部品を含む、請求項1または2に記載の放電箱。
  4. 前記構成部品が、前記長形の電極を実質的に取り囲む絶縁体である、請求項3に記載の放電箱。
  5. 前記絶縁体が、前記電極軸の周囲で回転対称でない、請求項4に記載の放電箱。
  6. 前記絶縁体の高さが、前記ガス流の軸に沿って前記ガス注入口から前記長形の電極まで移動するとき増大し、前記ガス流の軸に沿って前記長形の電極から前記ガス排出口まで移動するとき減少する、請求項5に記載の放電箱。
  7. 前記放電箱の内部空間が実質的に円筒形であり、前記放電箱が湾曲した壁を有し、前記長形の電極が前記円筒の軸上にほぼある、請求項1〜6のいずれか1項に記載の放電箱。
  8. 前記ガス注入口とガス排出口が前記円筒の前記湾曲した壁にある、請求項7に記載の放電箱。
  9. 前記ガス流の軸が湾曲している、請求項1〜8のいずれか1項に記載の放電箱。
  10. 前記ガス注入口および/またはガス排出口の形状が長方形である、請求項1〜9のいずれか1項に記載の放電箱。
  11. 前記ガス注入口および/またはガス排出口の高さが、前記放電箱の前記注入口および/または排出口における高さと実質的に等しい、請求項10に記載の放電箱。
  12. 前記ガス流の軸に沿って前記ガス注入口から前記電極に向かって移動するとき、前記ガス流の軸から前記放電箱の前記湾曲した内壁までの距離が増大するにつれて、前記円筒の空いている内部高さが減少し、前記ガス流の軸に沿って前記電極から前記ガス排出口に向かって移動すると、前記ガス流の軸から前記放電箱の前記湾曲した内壁までの距離が減少するにつれて、前記放電箱の空いている内部高さが増大する、請求項7に記載の放電箱。
  13. 発光分光分析法の方法において、
    放電箱を提供するステップであって、前記放電箱が、前記放電箱の第1の面に配置され、ガスを前記放電箱の中に供給するガス注入口と、前記放電箱の第2の面に配置され、ガスを前記放電箱から送り出すガス排出口と、を有するようなステップと、
    前記放電箱の中に、概して長さ方向に沿って延びる電極軸を有する長形の電極を配置するステップと、
    を含み、
    前記放電箱の前記第1と第2の面は、前記ガス注入口と前記ガス排出口の間に前記放電箱を通り、概して前記電極軸に垂直な方向のガス流の軸があるように、前記長形の電極のそれぞれの側にあり、
    前記ガス流の軸に沿って前記ガス注入口から前記ガス排出口までたどった時に、前記放電箱の、前記ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最大値Area max と、前記放電箱の、前記ガス流の軸に垂直な、障害物のない内部断面積の最小値Area min との比、すなわちArea max /Area min 、1.0〜2.0の間にある係数Aである方法。
JP2013526399A 2010-09-03 2011-08-22 発光分光分析のための改良型放電箱 Active JP5841601B2 (ja)

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
GB1014657.9 2010-09-03
GB1014657.9A GB2483289B (en) 2010-09-03 2010-09-03 Improved spark chamber for optical emission analysis
PCT/EP2011/064392 WO2012028484A1 (en) 2010-09-03 2011-08-22 Improved spark chamber for optical emission analysis

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013536936A JP2013536936A (ja) 2013-09-26
JP5841601B2 true JP5841601B2 (ja) 2016-01-13

Family

ID=43037272

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013526399A Active JP5841601B2 (ja) 2010-09-03 2011-08-22 発光分光分析のための改良型放電箱

Country Status (7)

Country Link
US (1) US9127982B2 (ja)
EP (1) EP2612133B1 (ja)
JP (1) JP5841601B2 (ja)
CN (1) CN103080732B (ja)
GB (1) GB2483289B (ja)
RU (1) RU2538364C2 (ja)
WO (1) WO2012028484A1 (ja)

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN107687897A (zh) * 2017-08-12 2018-02-13 烟台东方分析仪器有限公司 一体式火花激发室腔体结构
DE102017128469B4 (de) 2017-11-30 2023-12-21 Elementar Analysensysteme Gmbh Funkenemissionsspektrometer und Verfahren zum Betrieb desselben
DE102018110767A1 (de) * 2018-05-04 2019-11-07 Elementar Analysensysteme Gmbh Funkenemissionsspektrometer mit abtrennbarer Funkenkammer
CN108709881A (zh) * 2018-08-14 2018-10-26 武汉钢铁有限公司 基于火花放电原子发射光谱分析硅钢中碳元素含量的方法
CN109341853B (zh) * 2018-10-11 2022-10-18 烟台荣高数字科技有限公司 一种光谱仪的多向气流冲洗装置
GB2582751B (en) 2019-03-29 2021-07-07 Thermo Fisher Scient Ecublens Sarl Improved spark stand for optical emission spectrometry
GB2592853B (en) * 2019-09-12 2022-04-13 Thermo Fisher Scient Ecublens Sarl A spark stand and method of maintenance
CN113385115A (zh) * 2021-06-08 2021-09-14 北方工业大学 一种金属样品火花烧蚀气溶胶发生装置
GB2618089A (en) 2022-04-25 2023-11-01 Thermo Fisher Scient Ecublens Sarl Spark stand for optical emission spectrometry with improved dust removal

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR1332618A (fr) * 1962-06-04 1963-07-19 Siderurgie Fse Inst Rech Perfectionnements à l'analyse spectrale des échantillons métalliques à l'air libre
US3569767A (en) * 1967-12-07 1971-03-09 Royal H Benson Flow ionization chamber
FR2080243A5 (ja) * 1970-02-27 1971-11-12 Siderurgie Fse Inst Rech
US3815995A (en) 1972-02-04 1974-06-11 Wisconsin Alumni Res Found Method and apparatus for spark spectroscopy by deriving light from limited portions of the spark discharge
DD141862B1 (de) * 1979-01-03 1981-02-25 Joachim Mohr Optisches system fuer spektralgeraete
US4289402A (en) 1979-08-03 1981-09-15 Schubert & Salzer Spark chamber for a vacuum emission spectrometer
US4723438A (en) 1985-12-19 1988-02-09 Spectral Sciences, Inc. Spark spectroscopic high-pressure gas analyzer
DE3916833A1 (de) * 1989-05-19 1990-11-22 Oblf Ges Fuer Elektronik Und F Verfahren und vorrichtung fuer die optische funkenemissionsspektrometrie
JP2522216B2 (ja) * 1991-02-28 1996-08-07 株式会社島津製作所 発光分光分析方法
DE4113404A1 (de) * 1991-04-22 1992-10-29 Lucht Hartmut Dr Funkenemissionsspektrometer fuer loesungen
JPH05332935A (ja) * 1992-05-28 1993-12-17 Shimadzu Corp 発光分光分析装置
WO1995003536A1 (fr) * 1993-07-26 1995-02-02 Kawasaki Steel Corporation Procede et appareil d'analyse spectrale d'une emission
JP2723455B2 (ja) 1993-10-08 1998-03-09 理学電機工業株式会社 グロー放電発光分光分析装置
US5452069A (en) * 1993-10-15 1995-09-19 Varian Associates, Inc. Spark sampling microparticle generator and method
JPH08114549A (ja) 1994-10-17 1996-05-07 Sumitomo Metal Ind Ltd 発光分光分析の方法と装置
JPH10160674A (ja) 1996-11-28 1998-06-19 Shimadzu Corp 発光分析装置
RU2114416C1 (ru) * 1997-05-27 1998-06-27 Бронницкая геолого-геохимическая экспедиция института минералогии, геохимии и кристаллохимии редких элементов Способ атомно-эмиссионного спектрального анализа твердых материалов и устройство для его осуществления
JPH11304708A (ja) * 1998-04-18 1999-11-05 Horiba Ltd 発光分光分析装置の発光スタンド
JP2000292356A (ja) * 1999-04-02 2000-10-20 Horiba Ltd 発光スタンドにおけるダスト回収構造
US6900734B2 (en) * 2003-03-11 2005-05-31 The Regents Of The Universtiy Of California Capillary-discharge based detector for chemical vapor monitoring
CN2769882Y (zh) 2004-12-23 2006-04-05 北京有色金属研究总院 光谱分析用旋流气室
CN100447556C (zh) 2004-12-24 2008-12-31 北京有色金属研究总院 发射光谱分析稀有金属中碳、硫、磷的方法及新光源设备
US7786979B2 (en) * 2006-01-13 2010-08-31 Research In Motion Limited Handheld electronic device and method for disambiguation of text input and providing spelling substitution
DE102009057130A1 (de) 2009-12-08 2011-06-09 Heinrich-Heine-Universität Düsseldorf Verfahren zur Analyse der Zusammensetzung von Gasgemischen

Also Published As

Publication number Publication date
WO2012028484A1 (en) 2012-03-08
GB2483289A (en) 2012-03-07
RU2538364C2 (ru) 2015-01-10
GB2483289B (en) 2012-10-17
JP2013536936A (ja) 2013-09-26
US20130148118A1 (en) 2013-06-13
EP2612133B1 (en) 2015-11-25
GB201014657D0 (en) 2010-10-20
EP2612133A1 (en) 2013-07-10
US9127982B2 (en) 2015-09-08
CN103080732A (zh) 2013-05-01
RU2013114712A (ru) 2014-10-10
CN103080732B (zh) 2016-08-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5841601B2 (ja) 発光分光分析のための改良型放電箱
JP4607437B2 (ja) ストラップレーザダイオードを備える粒子カウンタ
JP5531219B2 (ja) エアロゾル粒子のサイズおよび化学組成のリアルタイム測定システムおよび方法
US6989529B2 (en) Plasma torch
US9541479B2 (en) Apparatus and method for liquid sample introduction
Todoli et al. Acid effects in inductively coupled plasma atomic emission spectrometry with different nebulizers operated at very low sample consumption rates
US4113386A (en) Photometer
EP0269673A4 (en) AIR INLET DEVICE FOR A PARTICLE COUNTER.
JP5928026B2 (ja) センサーチップおよびその製造方法並びに検出装置
US9165751B1 (en) Sample atomization with reduced clogging for analytical instruments
JP2007518087A (ja) 微小粒子のサイズを増大させるための方法および装置
WO2014141994A1 (ja) 粒子分析方法及び粒子分析装置
JP2010197080A (ja) 誘導結合プラズマ分析装置
KR102479361B1 (ko) 광학 챔버용 커튼 유동 설계
JP5045945B2 (ja) エキシマランプ装置
JP4333542B2 (ja) Icp発光分析装置
US7907260B2 (en) Collimator arrangements including multiple collimators and implementation methods thereof
JP4180952B2 (ja) ワイドレンジ粒子カウンター
FI12042U1 (fi) Laite fluidien optisen emission spektroskopiaa varten
JP2006058239A (ja) 粒子検出器
RU183650U1 (ru) Устройство для оптической эмиссионной спектроскопии жидкостей
AU2002244508B2 (en) Plasma torch
AU2002244508A1 (en) Plasma torch
JP2003149155A (ja) Icp発光分光分析装置
JP2003240718A (ja) Icp発光分光分析装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140521

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20150227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20150304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150522

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20151014

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20151113

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5841601

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250