JP5840316B1 - まつげエクステンションの製造方法、まつげエクステンションおよびまつげエクステンションの取付け方法 - Google Patents

まつげエクステンションの製造方法、まつげエクステンションおよびまつげエクステンションの取付け方法 Download PDF

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Abstract

【課題】装着耐久性を向上できるまつげエクステンションの製造方法を提供する。【解決手段】まつげエクステンションの製造方法である。まず、樹脂にシルクパウダーを混合した後、樹脂およびシルクパウダーの混合物を、人工まつげ本体部の形状を規定する開口部を有する金型から押し出しする。次に、押し出しした繊維状の材料を、人工まつげ本体部の長さに切断する。まつげエクステンションによれば、人工まつげ本体部の表面にシルクパウダーが位置することにより、まつげエクステンションの装着耐久性を向上させることが可能となる。【選択図】図5

Description

本発明は、まつげエクステンションの製造方法に関し、特に、装着耐久性が向上したまつげエクステンションの製造方法に関する。本発明はまた、まつげエクステンションおよびまつげエクステンションの取付け方法に関する。
まつげに長さやボリュームを与え、より大きく、美しく、魅力的な目元を演出するためのアイテムの一つとして、つけまつげがある。つけまつげは、複数本の人工まつげを一纏めにして、その末端に接着部を設け、その接着部を使用者のまぶたに付けることによって、使用者のまつげに長さやボリュームを与えることができる(例えば、特許文献1、2など)。つけまつげは、使用者の皮膚に接着するため、装着感が悪く、場合によっては皮膚がかぶれるおそれがある。
これに対して、近年では、一本のまつげとほぼ同等の形状で長さや太さにボリュームを持たせた所謂まつげエクステンションと呼ばれる人工まつげが提案されている(例えば、特許文献3など)。このまつげエクステンション(人工まつげ)は、まぶたには接着せずに、接着剤を用いてまつげに直接接着するため、装着感が良く、皮膚がかぶれるおそれが少ない。また、まつげエクステンションは、まつげ一本に対して一本ずつ接着するので、つけまつげに比べて自然な感じでまつげに長さやボリュームを与えることができる。
特開2008−231632号公報 特開2005−146500号公報 特開2010−24579号公報 実用新案登録第3168659号公報 実用新案登録第3170285号公報
まつげエクステンションは、直接まぶたには装着しないので、つけまつげと比較して、皮膚がかぶれるおそれが少ない。そして、つけまつげは、直接まぶたに接着剤を付けることから、毎回取り外して、使い捨てを行うことが多い。一方で、まつげエクステンションは、皮膚がかぶれるおそれが少ないことと、つけまつげと比較すると取付費用が高いことから、まつげにつけたままにしておくことが多い。そこで、まつげエクステンションは常時まつげに装着しているものであることから、できるだけまつげから外れないという装着耐久性が向上することが好ましい。
本願発明者は、まつげエクステンションの接着剤の付きが良くなることを目的として、次のようなまつげエクステンションを開発した(特許文献4、特許文献5)。これらのまつげエクステンションは、人工まつげ本体部の断面を多角形形状にしたり(特許文献4)、人工まつげ本体部の表面を凹凸のあるザラザラした表面にすること(特許文献5)によって、接着剤の付きがよくなるようにしている。しかしながら、これらの特殊なまつげエクステンションを作製する場合は、それ専用の特殊な製造方法を用いる必要がある。
本願発明者は、特許文献4および5に示した特殊な技術を用いずに、ポリブチレンテレフタレート樹脂から構成されたまつげエクステンションの装着耐久性を向上させることの実験を行った。そのような実験の中、所定の材料を混入させることにより、まつげエクステンションの装着耐久性を向上させることに成功し、本発明に至った。
本発明はかかる点に鑑みてなされたものであり、その主な目的は、装着耐久性を向上させることができるまつげエクステンションを提供することにある。
本発明に係るまつげエクステンションの製造方法は、樹脂にシルクパウダーを混合する工程と、前記樹脂および前記シルクパウダーの混合物を、人工まつげ本体部の形状を規定する開口部を有する金型から押し出しする工程と、前記押し出しした繊維状の材料を、人工まつげ本体部の長さに切断する工程とを含んでいる。
ある好適な実施形態において、前記樹脂は、ポリブチレンテレフタレートであり、前記人工まつげ本体部の断面は円形形状を有しており、前記シルクパウダーは、フィブロインパウダーである。
ある好適な実施形態において、前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は5%以下である。
ある好適な実施形態において、前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は1%以下である。
ある好適な実施形態では、さらに、前記人工まつげ本体部を着色する工程を含み、前記人工まつげ本体部は、黒色、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイトおよびイエローからなる群から選択される色で着色される。
ある好適な実施形態では、前記切断する工程の後、前記人工まつげ本体部の一部を薬品に浸す工程を実行する。
ある好適な実施形態では、前記切断する工程の後、前記人工まつげ本体部に湾曲を形成する工程を実行する。
本発明に係るまつげエクステンションは、まつげの長さを延長するまつげエクステンションであり、先端部と末端部とを有する人工まつげ本体部を備え、前記人工まつげ本体部の末端部の径は、先端部の径よりも太く、前記人工まつげ本体部は、樹脂から構成されており、前記人工まつげ本体部には、シルクパウダーが含有されている。
ある好適な実施形態において、前記樹脂はポリブチレンテレフタレートであり、前記人工まつげ本体部の断面は円形形状を有している。前記シルクパウダーは、フィブロインパウダーである。
ある好適な実施形態において、前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は5%以下である。
ある好適な実施形態において、前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は1%以下である。
ある好適な実施形態において、前記人工まつげ本体部は、黒色、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイトおよびイエローからなる群から選択される色で着色されている。
本発明に係る取付け方法は、まつげエクステンションの取付け方法である。前記エクステンション用まつげは、先端部と末端部とを有する人工まつげ本体部と、前記人工まつげ本体部に含有されたフィブロインパウダーとを備え、前記人工まつげ本体部は、ポリブチレンテレフタレートから構成されており、前記人工まつげ本体部の断面は円形形状を有している。本発明に係る取付け方法は、前記人工まつげ本体部の前記末端部に接着剤を塗布する工程と、前記人工まつげ本体部の前記末端部に前記接着剤が塗布された状態で、前記接着剤をまつげに付ける工程とを含んでいる。
ある好適な実施形態において、前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は5%以下である。
ある好適な実施形態において、前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は1%以下である。
ある好適な実施形態においては、前記人工まつげ本体部は、黒色、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイトおよびイエローからなる群から選択される色で着色されている。
本発明に係るまつげエクステンションの製造方法によれば、樹脂にシルクパウダーを混合した後、樹脂およびシルクパウダーの混合物を金型から押し出し、押し出しした繊維状の材料を切断する。これにより、特殊な製造方法を用いなくても、装着耐久性を向上させたまつげエクステンションを製造することができる。
そして、本発明に係るまつげエクステンションによれば、人工まつげ本体部にシルクパウダーが含有されているので、人工まつげ本体部の表面にシルクパウダーが位置することにより、人工まつげ本体部の表面の平滑面が粗面になる。その結果、人工まつげ本体部の表面に接着剤を付けると、当該粗面によるアンカー効果が生じることにより、まつげエクステンションの装着耐久性を向上させることが可能となる。
本発明の実施形態に係るまつげエクステンション100を取り付けた様子を示す図である。 本発明の実施形態に係るまつげエクステンション100の構成を示す斜視図である。 図2中のA−A線に沿ったまつげエクステンション100の断面図である。 図2中のB部分におけるまつげエクステンション100の断面図である。 本発明の実施形態に係るまつげエクステンション100の製造方法を説明するためのフローチャートである。 (a)から(c)は、まつげエクステンション100をまつげ50に取り付ける方法を説明する図である。 まつげエクステンション100を上まつげ50に取り付けた状態を示す図である。 まつげエクステンション110の構成を示す斜視図である。 図8中のA−A線に沿ったまつげエクステンション110の断面図である。 図8中の矢印65に沿ったまつげエクステンション110の一部の断面図である。 まつげエクステンション120の構成を示す斜視図である。 図11中のA−A線に沿ったまつげエクステンション110の断面図である。 図11中のB部分におけるまつげエクステンション100の断面図である。
以下、図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態を説明する。以下の図面においては、説明の簡潔化のために、実質的に同一の機能を有する構成要素を同一の参照符号で示す。また、本明細書において特に言及している事項以外の事柄であって本発明の実施に必要な事項は、当該分野における従来技術に基づく当業者の設計事項として把握され得る。本発明は、本明細書及び図面によって開示されている内容と当該分野における技術常識とに基づいて実施することができる。加えて、本発明は、以下の実施形態に限定されるものではない。
図1を参照しながら、本発明の実施形態に係るまつげエクステンション100について説明する。図1は、本実施形態のまつげエクステンション100を、使用者(装着者)55のまつげ50に取り付けた様子を示す図である。
本実施形態のまつげエクステンション100は、使用者55のまつげ50の長さを延長する人工まつげである。なお、本実施形態では、まつげエクステンションを「エクステンション」と称する場合もある。
本実施形態のエクステンション100は、人工まつげ本体部10と、人工まつげ本体部10に含有されたシルクパウダーとを備えている。人工まつげ本体部10は、まつげ型の形状を有しており、そして、人工まつげ本体部10には、まつげ50に取り付けた時に自然な角度になるようなカーブ(湾曲)が形成されている。具体的には、人工まつげ本体部10の末端部15の径(ここでは、直径)は、先端部11の径(直径)よりも太い。人工まつげ本体部10は、かるく湾曲しており、先端部11のトップは尖っている。本実施形態の人工まつげ本体部10の長さは、例えば5mm〜20mmであり、末端部15の端面15aの直径(または厚さ)は例えば0.07mm〜0.3mmである。
本実施形態のエクステンション100では、末端部15に接着剤(グルー)20が付けられる。そして、エクステンション100は、接着剤20によってまつげ50に接着されて固定される。
図2は、本実施形態のエクステンション100の構成を示す斜視図である。図3は、図2中のA−A線に沿った断面図を示している。図4は、図2中のB部分における断面図を示している。
本実施形態の構成では、人工まつげ本体部10は、樹脂12から構成されており、そして、シルクパウダー30は、樹脂12に分散されている。なお、図3及び図4におけるシルクパウダー30の表記は、説明のための模式的なものである。図3及び図4では、末端部15における直径φを表記している。
本実施形態の人工まつげ本体部10を構成する樹脂は、例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエステル、アクリル、塩化ビニール、ナイロンから構成されている。この例の人工まつげ本体部10は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)から構成されている。なお、人工まつげ本体部10は、黒色の他、着色された材料から構成されていてもよい。人工まつげ本体部10は、例えば、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイト、イエローなどの色にすることができ、それによって、カラーエクステンションを実現することが可能である。
本実施形態の人工まつげ本体部10には、シルクパウダー30が配合されている。シルクパウダー30は、シルク(絹)をパウダー状にしたものであり、すなわち、パウダー状に加工したシルクである。シルクパウダー30は、例えば30μm以下程度の粒径(平均粒径)を有しており、好ましくは、20μm以下(または10μm以下)の粒径のものであって粒径ができるだけ揃っているもの(粒径分布がきれいなもの)がよい。また、本実施形態のシルクパウダー30としては、平均粒径5マイクロメートル(5μm)程度またはそれ以下の超微粒子シルクパウダーを用いることが可能である。シルクは、セリシン(20〜30%)とフィブロイン(70〜80%)2種類のタンパク質から構成されている。本実施形態のシルクパウダー30は、不純物が付着しやすいセリシンを取り除いて、芯の部分のフブロインをパウダー(フィブロインパウダー)にしたものである。シルクパウダー30は、不純物を排除した形態のフィブロインパウダーの方が好ましいが、セリシンを含んだ形でのシルクパウダーであっても構わない。
また、シルクパウダー30は、パウダー状に加工したシルクであれば、粒径(平均粒径または粒径分布)に厳密にこだわらなくても場合があり(30μmを超える粒径であってもよい場合があり)、人工まつげ本体部10にシルクパウダー30が分散されて配合されていることがポイントとなる。人工まつげ本体部10全体に均一にシルクパウダー30が分散されていることが好ましいが、必ずしも均一な分散が求められるわけではなく、人工まつげ本体部10の表面10aに適度にシルクパウダー30が位置していることがポイントとなる。つまり、人工まつげ本体部10の中心部(芯部)にまで均一にシルクパウダー30が配合されることが求められているわけではない。なお、シルクは繭の状態では完全には溶けないが、本実施形態のシルクパウダー30の粒径を小さくしていくと、水溶性の能力が高まり、実質的に水溶性の特性を持たせることができる。
本実施形態のシルクパウダー30は、樹脂12(ここでは、ポリブチレンテレフタレート)の全体に分散するように配合されている。人工まつげ本体部10の表面10aには、シルクパウダー30が位置しており、そのシルクパウダー30によって、樹脂12だけで人工まつげ本体部10が形成されている時の表面10aとは状態が変化している。具体的には、樹脂12だけで人工まつげ本体部10が形成されている時の表面10aは、疎水性の平滑面である。一方、本実施形態のシルクパウダー30を含有した人工まつげ本体部10の表面10aは、当該平滑面と比較すると粗面になっており、また、親水性の要素が付加されている。
本実施形態の構成おいて、人工まつげ本体部10におけるシルクパウダー30の配合割合(質量%)は10%以下であり、実際の製品における実用性を考慮すると5%以下である。シルクパウダー30の配合割合が多すぎると、人工まつげ本体部10を構成する混合物(樹脂12およびシルクパウダー30が混合された材料)の物性が、樹脂12単独のものと比べて変化してしまい、まつげエクステンション100のカーブ(湾曲)が出せなくなったり、所定の柔らかさが出なくなったりする可能性がでてくる。本実施形態の一例のシルクパウダー30の配合割合(質量%)は、2%以下、または、約1%または1%以下(好適には、1%、または1%程度、例えば1%±0.3%など)である。人工まつげ本体部10のカーブ(湾曲)が出せて、他の条件(柔らかさなど)を満たせるのであれば、シルクパウダー30の配合割合は、10%以下(または5%以下、3%以下)に限らず適宜好適なものにしても構わない。なお、本実施形態では、人工まつげ本体部10に全体の質量に対するシルクパウダー30の質量を配合割合で表しているが、場合によっては、人工まつげ本体部10全体基準でなく、樹脂12基準の方が配合割合を決める方が便利であれば、樹脂12を100質量部として、シルクパウダー30の質量の割合(例えば、10重量部以下)を代用しても構わない。
本実施形態の人工まつげ本体部10の断面は、図3に示すように、円形形状を有している。本実施形態の構成における「円形形状」は、幾何学的な意味での円形の形状(真円)に限らず、多少歪んでいても構わない。例えば、真円から見ると、楕円形状、長円形状などのものであっても構わない。本実施形態の例では、人工まつげ本体部10の断面には、溝、山・谷のような凹凸は形成されておらず、人工まつげ本体部10の断面は、なめらかな曲線からなる形状(略円形)となっている。
次に、図5を参照しながら、本実施形態のエクステンション100の製造方法について説明する。図5は、本実施形態の製造方法を説明するためのフローチャートである。
まず、樹脂(PBT)12にシルクパウダー30を混合する(工程S10)。ここで、本実施形態のシルクパウダー30として、フィブロインパウダーを用いている。本実施形態では、樹脂12にシルクパウダー30を混練して、樹脂12の全体に均一にシルクパウダー30が分散するようにする。樹脂12にシルクパウダー30に入れる場合、シルクパウダー30は粉体のものを樹脂12に入れてもよいし、シルクパウダー30を含む溶液(例えば、フィブロイン水溶液)を樹脂12に入れるようにしてもよい。本実施形態では、フィブロインパウダー(またはフィブロインパウダー水溶液)を樹脂(PBT)12に入れて、その混合物を混練して、人工まつげ本体部10を構成する混合物を作製している。
次に、樹脂12およびシルクパウダー30を含む混合物を金型から押し出す(工程20)。金型には、人工まつげ本体部10の形状(断面形状)を規定する開口部が形成されている。本実施形態では、図3に示すような円形形状を有する開口部を規定する金型を用いている。シルクパウダー30が配当された樹脂混合物を金型から押し出すと、図3に示した断面形状を有する繊維状の材料が得られる。なお、上述したように、本実施形態の円形形状は、幾何学形状の円形(真円)に限らず、略円形のものであってよい。また、金型の開口部は、円形形状に近い略円形の形状のものでなく、扁平率の大きいもの(例えば、横広の楕円形または長円)にしても構わない。
次に、押し出しした繊維状の材料を、人工まつげ本体部10の長さに切断する(工程S30)。すなわち、エクステンション100の長さに切断する。切断するときは、所定長さで繊維状の材料をカッターで切断すればよい。その後、切断して所定の長さ(エクステンション100の長さ)になった人工まつげ本体部10の先端を薬品につけて、人工まつげ本体部10の先端部11を形成する。すなわち、樹脂12を溶解させる薬品に人工まつげ本体部10の一部(先端)をつけることで、樹脂12の一部を溶解させて、人工まつげ本体部10の径を細めて先端部11を形成する。
その後、人工まつげ本体部10にカーブ(湾曲)を形成して、エクステンション100が得られる。人工まつげ本体部10にカーブを形成するには、人工まつげ本体部10を加熱して、人工まつげ本体部10を曲げて、そして、その形を記憶(固定)させるようにすればよい。このようにして、本実施形態のエクステンション100、すなわち、シルクパウダー30を含むエクステンション100が得られる。なお、人工まつげ本体部10の切断する位置およびカーブさせる位置が事前に特定できる場合には、繊維状の材料の段階でカーブを付けた後、所定の長さに切断し、次に、先端11を形成して、エクステンション100を製造しても構わない。
本実施形態のエクステンション100を着色する場合には、シルクパウダー30を樹脂12に混合する段階(工程S10)で、樹脂に顔料を入れて、着色を行うことができる。樹脂12の着色(または染色)は、黒色にすることができる他、例えば、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイト、イエローなどの色にすることができる。シルクパウダー30と顔料(着色剤)とを同時に樹脂12に混合してもよいし、シルクパウダー30を導入した後に顔料を樹脂12に混合してもよい。また、顔料を導入した後にシルクパウダー30を樹脂12に混合しても構わない。
次に、図6(a)から(c)を参照しながら、本実施形態のエクステンション100をまつげ50に取り付ける方法を説明する。
まず、図6(a)に示すように、シルクパウダー30を含有するエクステンション100の一部をピンセット60で掴み、そして末端部15に接着剤20を塗布した状態で、エクステンション100をまつげ50の近くに持っていく。
次に、図6(b)に示すように、エクステンション100の接着剤20をまつげ50に付けて、エクステンション100をまつげ50に密着させる。そして、接着剤20が硬化して、エクステンション100がまつげ50に固定されたならば、図6(c)に示すように、ピンセット70を外して、エクステンション100の取り付けが完了する。この作業を各まつげ50について行う。
図7は、上まつげ50のそれぞれにエクステンション100を取り付けた様子を示している。図7に示すように、数多くのエクステンション100が上まつげ50に取り付けられている。このような状態でエクステンション100がなるべく長時間まつげ50に付いていることが、使用者(ユーザ)55によって好ましい。
<実施例>
本願発明者は、図7に示した状態におけるエクステンションの100本の装着耐久性試験を行った。この装着耐久性試験は、実際に人に装着した結果を反映させる方が好ましい。そこで、機械的試験または人形試験ではなく、実際に人にエクステンション100本をまつげに接着し、右目左目で接着状態を観察することで試験を行った。その結果を下記の表1に示す。
Figure 0005840316
表1中の「比較例」は、ポリブチレンテレフタレート(PBT)製のエクステンションである。「実施例」は、PBT樹脂にシルクパウダーを1%(質量%)練り込んだエクステンション100である。実施例のシルクパウダーは、フィブロインパウダーを用いている。装着耐久性試験では、お湯を使用したクレンジング動作を繰り返し実行し、クレンジングの回数ごとに残っているエクステンションの数を数えることで装着耐久性を評価した。
クレンジング回数が10回の時は、比較例では92本残っており、実施例では97本であった。この回数くらいでは両者の差はあまりなかったが、その後、比較例の方はどんどんエクステンションが取れていく。
クレンジング回数が20回では、比較例では84本残ったが、10回の時と比べると、8本(100本基準にすると8%)さらに取れた。実施例では、97本であり、10回の時と同じ数であり、1本も取れていない(100本基準にすると0%)。その後、40回の時を比較すると、比較例では72本残ったが、実施例では91本残った。1回(100本)から取れた数を比較すると、比較例は28本(28%)が取れ、実施例では9本(9%)しか取れていない。すなわち、実施例の方が約3倍取れにくい。
そして、60回の時を比較すると、比較例では54本残ったが、実施例では88本残った。1回(100本)から取れた数を比較すると、比較例は46本(46%)が取れ、実施例では12本(12%)しか取れていない。すなわち、実施例の方が約4倍取れにくい。なお、比較例のようにエクステンションがほぼ半分とれてしまうと、エクステンションのつけなおしの段階になるので、単なるエクステンションの取れた数や割合ではなく、エクステンションの寿命の差になって現れる。
さらに、60回の時の実施例は88本であるが、これは、20回の時の比較例の84本よりも多く残っている。したがって、クレンジングの回数で比較すると、比較例よりも、実施例の方が3倍以上、装着耐久力があると言える。
次に、比較例および実施例のそれぞれの接着引張強度試験を実行した。その結果を下記表2に示す。接着引張強度試験は、機械試験を用いて実行しており、まつげにエクステンションを接着して24時間放置した後の引っ張り強度(引張りせん断接着強さ)であり、強度はMPa(メガパスカル)で表している。
Figure 0005840316
表2に示すように、比較例(PBT)の強度は1.9MPaであり、一方、実施例(エクステンション100)の強度は、5.8MPaであった。すなわち、実施例のエクステンション100の強度は、比較例(PBT)のものより、3倍強いことがわかった。
以上の実施例の結果から、シルクパウダー配合のエクステンション100が、比較例(PBT)よりも、装着耐久性に優れており、接着引張強度が高いことがわかった。次に、なぜそのような結果になったかについて本願発明者の推測を以下に説明する。
まず前提として、「シルク」の文字が付されたまつげエクステンションがあるものの、それは「シルク」のようななめらかさをイメージするためのものであり、実際に、シルク(絹)が配合されているものは、発明者の知る限り販売されていない。そのような中、本願出願人は、まつげエクステンション業界のリーディングカンパニーとして、「シルク」の文字を使用する限りにおいては、実際にシルクパウダーをまつげエクステンションに配合したものを開発するべきという信念に基づき、本実施形態のエクステンション100を開発した。そのエクステンション100の特性を調べてみたところ、上述のように、装着耐久性に優れており、接着引張強度が高いことがわかった。
従来においてシルクパウダーをまつげエクステンションに配合した例がないことから、本実施形態のエクステンション100が装着耐久性に優れており、接着引張強度が高くなったことはあくまで結果であり、その理由は推測でしかないが、次のようなものと思われる。
比較例のエクステンション(PBT製)は、エクステンションの表面がなめらかになっている。一方、本実施形態のエクステンション100は、シルクパウダー30が配合されていることから、エクステンションの表面に微細な凹凸ができる。この微細な凹凸が、接着剤20のアンカー効果(投錨効果)として機能し、接着力が向上したものと考えられる。さらに、PBTが水分を含みにくい素材であることから、比較例のエクステンションの表面に水分があまり付着していない。一方、シルクパウダーは水分を多く含み易い性質を有しているので、本実施形態のエクステンション100の表面は水分を含んでいる。このことから、エクステンション100に含まれる水分が、接着剤の硬化速度を向上させて、接着強度が増したとも考えられる。
上述の通り、本実施形態に係るエクステンション100によれば、人工まつげ本体部10にシルクパウダー30が含有されているので、人工まつげ本体部10の表面10aにシルクパウダー30が位置することにより、人工まつげ本体部10の表面10aの平滑面(すなわち、PBTのみのエクステンションの場合の表面)を粗面にすることができる。その結果、人工まつげ本体部10の表面10aに接着剤20を付けると、当該粗面(10a)によるアンカー効果が生じることにより、まつげエクステンションの装着耐久性を向上させることができる。また、当該粗面(10a)によって、エクステンション100の表面10aの表面積が増大しており、それによっても、エクステンション100の接着強度が向上し、その結果、エクステンションの装着耐久性が向上する。
加えて、本実施形態のエクステンションの製造方法によれば、樹脂にシルクパウダー30を混合した後、樹脂12およびシルクパウダー30の混合物を金型から押し出し、押し出しした繊維状の材料を切断する。これにより、特殊な製造方法を用いなくても、装着耐久性を向上させたエクステンション100を製造することができる。
また、本実施形態のエクステンション100は、シルクパウダー30を樹脂12(人工まつげ本体部10)に含有させることにより、エクステンション100が柔らかくなり、艶が出て、さらに質感も良くなるという、エクステンションにとって重要な美的な特徴も発揮される。
上記実施例では、シルクパウダー30の配合量(配合割合)を1%(質量%)にしているが、配合割合を変化(増加)させることにより、次のような効果が得られる可能性がある。まず、配合割合を増加させること(1%を超える配合割合)で、接着強度をさらに向上させることができる。また、接着速度をさらに向上させることができる。さらに、シルクパウダー30の配合量を変化(増加)させることによって、適切な配合量においては、エクステンション100の艶が増すことがある。
一方で、配合割合を変化(増加)させることにより、次のような欠点が発生する可能性がある。まず、エクステンション100の染色(着色)に影響が生じる場合がある。また、エクステンション100の形状記憶率が低下する可能性が高くなってしまう。これは、シルクパウダー30の配合によって水分を多く含むようになってしまうからである。さらに、エクステンション100(人工まつげ本体部10)のカールをつける際の温度によっては変色変形する可能性が高くなる。加えて、エクステンション100の膨張率が高くなり、持続力が低下する可能性がある。
以上のことを踏まえると、エクステンション100におけるシルクパウダー30の配合量(配合割合)は5%を超えない方が好ましい。すなわち、シルクパウダー30の配合量は5%以下にすることが好ましい。なお、シルクパウダー30の配合量(配合割合)は1%でも、比較例と比較して十分な効果があることから、本発明の効果を奏する範囲においてシルクパウダー30の配合量は1%未満であってもよい。
なお、図3に示したエクステンション100では、断面が円形であるものを示したが、それに限らず、エクステンション100の断面を多面形(六角形、八角形など)に改変することも可能であるし、断面を星形(六角形の星形、八角形の星形)にすることも可能である。具体的には、図8から図10に示すように、溝34が形成された多角形の星形形状のエクステンション110にすることができる。
図8は、本実施形態のエクステンション110の構成を示す斜視図である。図9は、図8中のA−A線に沿った断面図を示している。図10は、図8中のB部分における拡大側面図を示している。
本実施形態のエクステンション110では、人工まつげ本体部10にシルクパウダー30が分散されている。そして、人工まつげ本体部10の延長方向65に沿って溝34が延びている。また、図9に示すように、人工まつげ本体部10の断面は、正八角形の構造を有しており、各頂点32の間に溝34が形成されている。より具体的には、人工まつげ本体部10の断面の頂点32は、正八角形の頂点に位置している。したがって、頂点32は45°ごとに形成されている。0°と90°との間の部分で説明すると、0°と45°と90°の位置に頂点32が位置しており、0°と45°との頂点の間に溝34が設けられ、そして、45°と90°との頂点の間にも溝34が設けられている。なお、断面の星形は、六角形でも五角形でも四角形でも、又は三角形を採用しても構わない。
人工まつげ本体部10に形成される溝34の深さTは、太さを100とした場合に、例えば20から40(典型的には30)にすることができる。本実施形態の構成では、溝34は、根本部15の端面15aから先端部11まで形成されている。ただし、必ずしも先端部11の先まで溝34を形成しなくてもよく、少なくとも根本部15に形成されていればよい。これは、エクステンション110の製造方法によっては、径が細くなる先端部11において溝34が消えてしまうことがあるからである。
本実施形態のエクステンション110では、例えば、溝34は、根本部15から、根本部15の端面15aと先端部11との中間に位置する中間点まで延ばすようにすることができる。なお、エクステンション110の製造方法によっては、根本部15の端面15aの位置では、人工まつげ本体部10の一部が溶けて溝34が消えた構造になることもある。したがって、根本部15の部分に溝34が形成されていても、根本部15の端面15aの箇所に溝34が形成されていなくてもよい。
本実施形態のエクステンション110では、人工まつげ本体部10にシルクパウダー30が分散されている。それに加えて、人工まつげ本体部10における根本部の断面は、頂点32の間に溝34が位置する多角形状を有している。したがって、人工まつげ本体部10の多角形状の溝34によって、接着剤20を保持することが容易となり、使用者のまつげ50と人工まつげ本体部10との接着性を良好にすることができる。すなわち、上述したエクステンション100の効果に加えて、さらに接着性を良好にすることができる。
また、多角形の断面の頂点32の間に溝34が位置しているので、1つの方向だけでなく他の方向からでも、接着剤を保持した溝34を使って、人工まつげ本体部10をまつげ50に接着させることができる。さらに、人工まつげ本体部10には複数本の溝34が形成されているので、溝34が形成されていないものと比較すると、エクステンション110の重さ(質量)を軽くすることができる。エクステンション110の一本一本の重さは軽くても、それらは使用者のまつげに取り付けられるものであるから、エクステンション110の重さを軽くできることは、使用者(ユーザ)の使用感に影響を与えることができ、その結果、つけ心地の感じのよいエクステンション110を実現することができる。本実施形態のエクステンション110では、人工まつげ本体部10の太さや溝34の深さTにも依存するが、複数の溝34がないものと比較して、エクステンションの重さを例えば10%〜70%程度軽くすることが可能である。
次に、図3に示したエクステンション100では、人工まつげ本体部10の表面10aに凹凸部やザラザラ部が形成されていないものを示したが、それに限らず、エクステンション100の表面10aに凹凸部やザラザラ部が形成されているものに改変することも可能である。具体的には、図11から図13に示すように、ザラザラした表面部40を有するエクステンション120にすることができる。
図11は、本実施形態のエクステンション120の構成を示す斜視図である。図12は、図11中のA−A線に沿った断面図を示している。図13は、図11中のB部分における拡大側面図を示している。
本実施形態のエクステンション120では、人工まつげ本体部10にシルクパウダー30が分散されている。それに加えて、人工まつげ本体部10の長手方向における中間点よりも根本部15の端面15a側に、ザラザラした表面部40が形成されている。特に、ザラザラした表面部40は、まつげ50と接する領域に形成されていればよく、接着剤20が付与される箇所だけに選択的に形成することも可能である。
本実施形態のザラザラした表面部40は、複数の粒状の凹凸41を含んでいる。この粒状の凹凸41からなるザラザラした表面部40は、根本部15の全周にわたって形成されている。したがって、根本部15の表面の全方位において、ザラザラした表面部40が形成されており、接着剤20を何れの方向から根本部15に付与しても、ザラザラした表面部40の上に塗布することができる。
本実施形態の構成において、人工まつげ本体部10のザラザラした表面部40は、フロスト加工を施すことによって形成されている。言い換えると、人工まつげ本体部10には、フロスト加工によって生じた凹凸41が形成されている。フロスト加工とは、表面を霜のようにザラザラさせる加工(または、磨りガラスのようにザラザラされる加工)のことをいい、本実施形態では、サンドブラストによって人工まつげ本体部10に凹凸41を形成する。サンドブラストは、表面に砂などの研磨材を吹き付ける加工方法のことである。例えば、人工まつげ本体部10の根本部15に、コンプレッサによる圧縮空気に研磨剤を混ぜて吹き付けることにより、当該根本部15にザラザラした表面部40を形成することができる。サンドブラストに使用するサンド(研磨材)は、いわゆる砂に限らず、人工まつげ本体部10に凹凸41を形成するのに適した研磨剤を使用することができる。
本実施形態の凹凸41の深さ(凸部から凹部までの高さの差)は、例えば、0.01mm〜0.1mm程度であるが、それに限定されるものではない。具体的には、ザラザラした表面部40を形成するために使用したフロスト加工(例えば、サンドブラスト)の条件によって決定されるとともに、使用するフロスト加工にあわせて適宜好適な凹凸41を形成することが可能である。
加えて、人工まつげ本体部10に貫通孔を形成して、その貫通孔によって、ザラザラした表面部40を形成することも可能である。その場合には、凹凸41を構成する貫通孔の長さは、人工まつげ本体部10の直径φに相当するものになる。また、貫通孔を形成した場合には、エクステンション250の重さ(質量)を軽くすることができるという利点も得られる。エクステンション250の一本一本の重さは軽くても、それらは使用者のまつげに取り付けられるものであるから、エクステンションの重さを軽くできることは、使用者(装着者)の装着感に影響を与えることができ、その結果、つけ心地の感じのよいエクステンションを実現することができる。
本実施形態のザラザラした表面部40は、ヤスリ(具体的には、紙ヤスリ)を擦りつけることによって形成することができる。紙ヤスリは、研磨加工に用いる紙状のシートに研磨材を塗布した工具である。紙ヤスリによって、ザラザラした表面部40を形成する場合、使用する紙ヤスリの粗さ(番手)によって、ザラザラした表面部40の凹凸41の形状・深さなどを調整することができる。
人工まつげ本体部10の根本部15にザラザラした表面部40を形成する場合、多数の人工まつげ本体部10を揃えて、次いで、サンドブラストを根本部15に施すことにより、一度の処理で、ザラザラした表面部40を有する人工まつげ本体部10を多数形成することができる。また、多数の人工まつげ本体部10を揃えた状態で、根本部15に紙ヤスリを施すことにより、一度の処理で、ザラザラした表面部40を有する人工まつげ本体部10を多数形成することも可能である。もちろん、一本の人工まつげ本体部10に紙ヤスリを施して、ザラザラした表面部40を形成しても構わない。
本実施形態のエクステンション120では、人工まつげ本体部10の根本部15はザラザラした表面部40を有しているので、当該ザラザラした表面部40によって、接着剤20を保持することが容易となり、使用者のまつげ50と人工まつげ本体部10との接着性を良好にすることができる。すなわち、上述したエクステンション100の効果に加えて、さらに接着性を良好にすることができる。さらに説明すると、本実施形態のエクステンション250の場合、ザラザラした表面部40により、平滑の場合の表面と比較して表面積が増えたことによって(あるいは、凹凸31によって)接着剤20の保持がよく、それゆえに、接着剤20の付きがよい。それに加えて、その表面部40にシルクパウダー30が位置していることで、より接着力ないし装着持続力が増強されている。
なお、図8から図11に示したエクステンション110及び120は、図2に示したエクステンション100よりも更に接着力が増大するという利点があるが、エクステンション110及び120を作る上での専用の作製工程を採用しなくても、複雑でない作製工程を採用した上で装着持続力を発揮させるという点においては、図2に示したエクステンション100の技術的意義は大きい。
以上、本発明を好適な実施形態により説明してきたが、こうした記述は限定事項ではなく、勿論、種々の改変が可能である。例えば、図7に示した例では、上まつげ50にエクステンション100を装着したが、下まつげにエクステンション100を装着しても構わない。また、図2に示したエクステンション100の構造において、図8及び図11に示したエクステンション110及び120の特徴を追加してもよい。すなわち、シルクパウダー30が配合された人工まつげ本体部10の形状を星形にして、さらにそれにザラザラした表面40にしても構わない。
なお、本発明の技術的思想は大きく異なるものであるが、特許第4847610号公報において、「エクステンション102は、睫毛など、動物に由来する角質物質から作られてもよいが、毛髪、被毛、羽毛、羊毛、及び絹が同様に使用されてもよい。」との文章があり、「絹」の使用が記載されている。しかしながら、ここでの「絹」は、まつげエクステンション本体の材料の一例として天然由来材料(鳥毛、獣毛、植物材料など)が挙げられているだけであり、同公報には、シルクパウダーの開示もなければ、シルクパウダーを樹脂に含有することも開示されていない。また、同公報には、「エクステンション102は複合材料で作られてもよく、それによって、コア/シェル又は層状の断面設計を利用して固有の特性をエクステンション102に与える機会が得られる。」との記載もあるが、これも、同公報のエクステンションを「コア/シェル又は層状の断面」にしてもよいことを示唆するものにすぎず、それゆえに、本発明の実施形態の構造である「シルクパウダーを樹脂に含有すること」を示唆するものではない。したがって、同公報のエクステンションと、本発明の実施形態に係るエクステンション100とは、基本的な構造ないし発想が異なるものであり、本発明の技術的思想とも顕著に相違するものである。
本発明によれば、装着耐久性を向上できるまつげエクステンションおよびその製造方法を提供することができる。
10 本体部
11 先端部
12 樹脂
15 末端部
20 接着剤
30 シルクパウダー
55 使用者
70 ピンセット
100 エクステンション(まつげエクステンション)
110、120 エクステンション

Claims (16)

  1. まつげエクステンションの製造方法であって、
    樹脂にシルクパウダーを混合する工程と、
    前記樹脂および前記シルクパウダーの混合物を、人工まつげ本体部の形状を規定する開口部を有する金型から押し出しする工程と、
    前記押し出しした繊維状の材料を、人工まつげ本体部の長さに切断する工程と
    を含み、
    前記シルクパウダーは、フィブロインパウダーである、まつげエクステンションの製造方法。
  2. 前記樹脂は、ポリブチレンテレフタレートであり、
    前記人工まつげ本体部の断面は円形形状を有している、請求項1に記載のまつげエクス
    テンションの製造方法。
  3. 前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は5%以下である、請求項1または2に記載のまつげエクステンションの製造方法。
  4. 前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は1%以下である、請求項3に記載のまつげエクステンションの製造方法。
  5. さらに、前記人工まつげ本体部を着色する工程を含み、
    前記人工まつげ本体部は、黒色、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイトおよびイエローからなる群から選択される色で着色される、請求項1から4の何れか一つに記載のまつげエクステンションの製造方法。
  6. 前記切断する工程の後、前記人工まつげ本体部の一部を薬品に浸す工程を実行する、請求項1に記載のまつげエクステンションの製造方法。
  7. 前記切断する工程の後、前記人工まつげ本体部に湾曲を形成する工程を実行する、請求項1に記載のまつげエクステンションの製造方法。
  8. まつげの長さを延長するまつげエクステンションであって、
    先端部と末端部とを有する人工まつげ本体部を備え、
    前記人工まつげ本体部の末端部の径は、先端部の径よりも太く、
    前記人工まつげ本体部は、樹脂から構成されており、
    前記人工まつげ本体部には、シルクパウダーが含有されており、
    前記シルクパウダーは、フィブロインパウダーである、まつげエクステンション。
  9. 前記樹脂は、ポリブチレンテレフタレートであり、
    前記人工まつげ本体部の断面は円形形状を有している、請求項8に記載のまつげエクステンション。
  10. 前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は5%以下である、請求項8または9に記載のまつげエクステンション。
  11. 前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は1%以下である、請求項10に記載のまつげエクステンション。
  12. 前記人工まつげ本体部は、黒色、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイトおよびイエローからなる群から選択される色で着色されている、請求項8から11の何れか一つに記載のまつげエクステンション。
  13. まつげエクステンションの取付け方法であって、
    前記まつげエクステンションは、
    先端部と末端部とを有する人工まつげ本体部と、
    前記人工まつげ本体部に含有されたフィブロインパウダーと
    を備え、
    前記人工まつげ本体部は、ポリブチレンテレフタレートから構成されており、
    前記人工まつげ本体部の断面は円形形状を有しており、
    前記人工まつげ本体部の前記末端部に接着剤を塗布する工程と、
    前記人工まつげ本体部の前記末端部に前記接着剤が塗布された状態で、前記接着剤をまつげに付ける工程と
    を含む、まつげエクステンションの取付け方法。
  14. 前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は5%以下である、請求項13に記載のまつげエクステンションの取付け方法。
  15. 前記シルクパウダーの配合割合(質量%)は1%以下である、請求項14に記載のまつげエクステンションの取付け方法。
  16. 前記人工まつげ本体部は、黒色、ダークブラウン、パープル、ブルー、ピンク、シルバー、グリーン、ライトオレンジ、ライトゴールド、レッド、ワインレッド、ホワイトおよびイエローからなる群から選択される色で着色されている、請求項13から15の何れか一つに記載のまつげエクステンションの取付け方法。
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