JP5837412B2 - ビードコアおよびそれを用いたタイヤ - Google Patents
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Description
少なくとも隣接する前記ビードワイヤ列間に、少なくとも該ビードワイヤ列を構成する全ての前記ビードワイヤに跨って、ゴムシートが配設されてなり、かつ、該ゴムシートに対し、少なくともタイヤ幅方向において収縮力が付与されていることを特徴とするものである。
前記ビードコアとして、上記本発明のビードコアを用いたことを特徴とするものである。
図1に、本発明のビードコアの一例を示す幅方向断面図を示す。図示するように、本発明のビードコア10は、複数本のビードワイヤ1がタイヤ幅方向(図中の横方向)に並んで列1Aを形成し、形成されたビードワイヤ列1Aがタイヤ半径方向(図中の縦方向)に複数段にて積層されてなる。
<実施例1>
図1に示すように、断面平行四辺形のビードワイヤ(タイヤ幅方向の辺長さ:2.0mm,タイヤ半径方向の高さ:1.3mm)を、タイヤ幅方向に5本引き揃えてビードワイヤ列とした。このビードワイヤ列の、タイヤ半径方向外側面に、ゴムセメントを塗布したゴムシートを、テンションをかけながら貼付し、円周状に7段にて巻き取って、断面矩形状のビードコアを得た。貼付後のゴムシート2の厚さtは0.2mmであった。このビードコアの、巻回されたビードワイヤ列の先端および末端の部分は、未加硫ゴムで被覆された有機繊維のテープ(株式会社ピラミッド製)を貼り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、タイヤ幅方向に隣接するビードワイヤが互いに面で接触しており、隣接するビードワイヤ列間には、タイヤ幅方向における収縮力が付与されたゴムシートが配設されていた。
ゴムシートの厚さtをそれぞれ0.25mmおよび0.3mmに変えた以外は実施例1と同様にして、断面矩形状のビードコアを得た。このビードコアの、巻回されたビードワイヤ列の先端および末端の部分は、実施例1と同様のテープを貼り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、タイヤ幅方向に隣接するビードワイヤが互いに面で接触しており、隣接するビードワイヤ列間には、タイヤ幅方向における収縮力が付与されたゴムシートが配設されていた。
ビードワイヤ列間にゴムシートを配設しなかった以外は実施例1と同様にして、断面矩形状のビードコアを得た。このビードコアの、ビードワイヤ列の先端および末端の部分を含む周上15箇所を、等間隔に金属製の固定具(厚さ:0.4mm)を取り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、タイヤ幅方向およびタイヤ半径方向に隣接する各ビードワイヤが互いに面で接触していた。
あらかじめ厚さ0.1mmのゴム層にて被覆したビードワイヤを、円周状に、タイヤ幅方向に5本併置して巻き取った後、順次7段にて積層した以外は実施例1と同様にして、断面矩形状のビードコアを得た。このビードコアの、巻回されたビードワイヤの先端および末端の部分は、実施例1と同様のテープを貼り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、各ビードワイヤのタイヤ幅方向およびタイヤ半径方向の両側面がゴム層により被覆されていた。
得られた各供試タイヤのビード部断面のCT画像を撮影して、ビードコアの形状の崩れを評価した。具体的には、図5に示すように、元のビードコア形状からのタイヤ幅方向の崩れ量w(mm)およびタイヤ半径方向の崩れ量h(mm)を測定して、この測定値を、ビードコア形状の崩れの指標とした。その結果を、下記の表1中に示す。
得られた各供試タイヤのビードコアの周囲において、エア入り不良の有無を確認したところ、各実施例および比較例ではエア入り不良がなかったのに対し、従来例においては、ビードコアと固定具との段差部において、エア入り不良が発生していた。
得られた各供試タイヤのユニフォミティの評価を行ったところ、各実施例の供試タイヤでは、従来例の供試タイヤと比較してユニフォミティが向上していることが確かめられた。
1A ビードワイヤ列
2 ゴムシート
10,11,100 ビードコア
12 カーカス
13 ベルト層
14 ベルト保護層
21 ビード部
22 サイドウォール部
23 トレッド部
Claims (6)
- 複数本のビードワイヤがタイヤ幅方向に並んで列を形成し、形成された該ビードワイヤ列がタイヤ半径方向に複数段にて積層されてなるビードコアにおいて、
少なくとも隣接する前記ビードワイヤ列間に、少なくとも該ビードワイヤ列を構成する全ての前記ビードワイヤに跨って、ゴムシートが配設されてなり、かつ、該ゴムシートに対し、少なくともタイヤ幅方向において収縮力が付与されていることを特徴とするビードコア。 - タイヤ幅方向に隣接する前記複数本のビードワイヤが互いに面で接触している請求項1記載のビードコア。
- 前記ビードワイヤが断面四角形を呈する請求項1または2記載のビードコア。
- 前記ゴムシートの厚さが、前記ビードワイヤの厚さより小さい請求項1〜3のうちいずれか一項記載のビードコア。
- 前記ゴムシートの厚さが、0.2〜0.25mmの範囲である請求項1〜4のうちいずれか一項記載のビードコア。
- 一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在するカーカスを骨格とするタイヤにおいて、
前記ビードコアとして、請求項1〜5のうちいずれか一項記載のビードコアを用いたことを特徴とするタイヤ。
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