JP5837412B2 - ビードコアおよびそれを用いたタイヤ - Google Patents

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本発明はビードコアおよびそれを用いたタイヤに関し、詳しくは、ビードワイヤの積層構造の改良に係るビードコアおよびそれを用いたタイヤに関する。
一般に、リムに対するタイヤの嵌合性を確保するために、タイヤのビード部には、ビードコアが埋設されている。ビードコアは、通常、1本ないし複数本のビードワイヤを、断面円形や六角形等にて、円環状に巻回して構成される。
断面円形のビードワイヤを用いたビードコアに係る改良技術として、例えば、特許文献1,2には、未加硫ゴム(インシュレーションゴム)で被覆した断面円形のワイヤを、環状に巻回してタイヤ径方向に積み重ねてビードコアを形成することが開示されている。また、特許文献3には、特定のヘテロ環含有芳香族ポリマーから構成される繊維とポリアミド樹脂との複合コードからなるビードワイヤーを、インシュレーションゴムで間隔をあけて保持した軽量ビードを用いた空気入りラジアルタイヤが開示されている。
一方で、断面円形のビードワイヤを用いたビードコアにおいては、タイヤ使用時におけるビードコアの捩れ変形により、ビードコアの断面形状が崩れて、ビード部耐久性を低下させる場合がある。そこで、断面円形のゴム被覆ビードワイヤに代えて、断面矩形のビードワイヤをゴム被覆せずに用いたビードコアについても種々検討されている。例えば、特許文献4には、硬鋼線の長方形断面を有する硬鋼線がタイヤ軸方向およびタイヤ径方向に複数層積層配置された四角断面の束状ビードワイヤにおいて、長方形断面の硬鋼線の、対向する長辺の中央部分に凹所を設け、この凹所にインシュレーションゴムを充填する技術が開示されている。また、特許文献5には、矩形断面からなるスチールワイヤ素線を横一列に並べた帯状体を複数回巻回して環状体に形成すると共に、環状体の周上の複数箇所を加締具により結束してビードコアを構成した空気入りタイヤが開示されている。さらにまた、特許文献6には、ビードコアを構成するビードワイヤが、タイヤ幅方向断面にて平行四辺形断面を具える空気入りタイヤが開示されている。
さらに他のビードコアに係る改良技術として、特許文献7には、一本もしくは複数本のビードワイヤーを円環状に巻き回して構成してなる、横断面外輪郭形状が多角形をなす巻回環状体の円周方向の少なくとも一個所を、鍍金を施した鋼線の、ビードワイヤーと直交する方向への巻回によって拘束してなるビードコアが開示されている。また、特許文献8には、ビードコアを、一本以上のビードコードを巻き回して構成し、ビードコアの横断面内の少なくとも一部で、隣り合うビードコードのそれぞれに、相互に整合する面を設けるとともに、ビードコアの周方向の少なくとも一部で、それらの整合面を固着させてなる空気入りタイヤが開示されている。
特開2008−279721号公報(特許請求の範囲等) 特開2000−016033号公報(特許請求の範囲等) 特開平06−278415号公報(特許請求の範囲等) 特開平10−095210号公報(特許請求の範囲等) 特開2007−022414号公報(特許請求の範囲等) 特開2008−254684号公報(特許請求の範囲等) 特開2009−190552号公報(特許請求の範囲等) 特開2011−131866号公報(特許請求の範囲等)
図6に、断面四角形のビードワイヤをゴム被覆せずに用いて形成したビードコアの一例の、幅方向断面図を示す。かかるゴム被覆されていない断面四角形のビードワイヤ101を用いてビードコア100を構成する場合、上述のように、ビードコアの周上の1箇所ないし複数箇所を、金属からなる線材や加締具等の固定部材を用いて固定することで、ビードワイヤがばらけてしまうことを防止して、ビードコアの形状安定性を向上することができる。
しかしながら、固定部材を用いてビードワイヤを固定する方法では、タイヤ使用時において、ビードコアに対しタイヤ幅方向の力がかかった際に、ビードコア形状が崩れてしまい、タイヤ性能が悪化する場合があった。また、固定部材として、ビードコア形状をより強固に保持するために厚みのあるものを用いると、固定部材の凹凸によりタイヤのユニフォミティが悪化したり、ビードコアと固定部材との段差部においてエア入り不良が発生したりするおそれもあった。よって、このような問題を生ずることなく、より確実にビードコアの形状を保持するための技術の確立が望まれていた。
そこで本発明の目的は、上記問題を解消して、タイヤのユニフォミティの悪化やエア入り不良の発生などを生ずることなく、ビードコアの形状保持性を向上するための技術を提供することにある。
本発明者は鋭意検討した結果、下記構成とすることで、上記課題を解決できることを見出して、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明のビードコアは、複数本のビードワイヤがタイヤ幅方向に並んで列を形成し、形成された該ビードワイヤ列がタイヤ半径方向に複数段にて積層されてなるビードコアにおいて、
少なくとも隣接する前記ビードワイヤ列間に、少なくとも該ビードワイヤ列を構成する全ての前記ビードワイヤに跨って、ゴムシートが配設されてなり、かつ、該ゴムシートに対し、少なくともタイヤ幅方向において収縮力が付与されていることを特徴とするものである。
本発明のビードコアにおいては、タイヤ幅方向に隣接する前記複数本のビードワイヤが互いに面で接触していることが好ましい。また、前記ビードワイヤが断面四角形を呈することが好ましい。さらに、前記ゴムシートの厚さが、前記ビードワイヤの厚さより小さいことが好ましく、また、前記ゴムシートの厚さが、0.2〜0.25mmの範囲であることも好ましい。
また、本発明のタイヤは、一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在するカーカスを骨格とするタイヤにおいて、
前記ビードコアとして、上記本発明のビードコアを用いたことを特徴とするものである。
本発明によれば、上記構成としたことにより、タイヤのユニフォミティの悪化やエア入り不良の発生などを生ずることなく、ビードコアの形状保持性を向上することができる。よって、本発明のビードコアは、形状安定性に優れるものであり、これを用いた本発明のタイヤは、ユニフォミティの悪化やエア入り不良の発生がなく、かつ、使用時においても、ビードコア形状の崩れに起因する性能悪化を生ずることがないものである。
本発明のビードコアの一例を示す幅方向断面図である。 本発明のビードコアにおけるビードワイヤの固定部位を示す説明図である。 本発明に係るビードワイヤ列を示す幅方向断面図である。 本発明のタイヤの一例を示す幅方向断面図である。 実施例におけるビードコアの形状保持性の評価方法に係る説明図である。 従来のビードコアの一例を示す幅方向断面図である。
以下、本発明の実施の形態について、詳細に説明する。
図1に、本発明のビードコアの一例を示す幅方向断面図を示す。図示するように、本発明のビードコア10は、複数本のビードワイヤ1がタイヤ幅方向(図中の横方向)に並んで列1Aを形成し、形成されたビードワイヤ列1Aがタイヤ半径方向(図中の縦方向)に複数段にて積層されてなる。
本発明のビードコア10においては、少なくとも隣接するビードワイヤ列1A間に、ゴムシート2が配設されており、かつ、このゴムシート2に対し、少なくともタイヤ幅方向において収縮力が付与されている点に特徴がある。このように、少なくとも隣接するビードワイヤ列1A間にゴムシート2を配設したことで、タイヤ半径方向におけるビードワイヤ1間にゴムが存在するために、タイヤ使用時において、タイヤ幅方向の力が加わることによる、ビードコア形状の崩れを抑制することができる。また、このゴムシート2には、少なくともタイヤ幅方向において収縮力が付与されているので、この収縮力により、ビードワイヤ列1Aがばらけることを防止することができる。なお、本発明においては、図示するように、隣接するビードワイヤ列1A間に加えて、ビードワイヤ列1Aのタイヤ半径方向外側面にゴムシート2を配設したり、ビードワイヤ列1Aのタイヤ半径方向両側面にゴムシート2を配設してもよく(図示せず)、特に制限はない。また、本発明において、ゴムシート2に幅方向における収縮力が付与されていることは、例えば、ゴムシート2をビードワイヤ列1Aから剥離した際に、ゴムシート2の幅が縮むことから、確認できる。
また、本発明のビードコア10においては、図6に示すようなゴム被覆されていないビードワイヤ101を用いた従来のビードコア100と比較して形状保持性が向上するので、ビードワイヤを固定するために金属製の固定部材を用いる必要がなくなり、図2に示すように、巻回されたビードワイヤの先端S(巻き始め)および末端E(巻き終わり)の部分のみを、より簡易な固定手段で固定すればよいものとなる。そのため、厚みの大きい固定部材に起因するタイヤのユニフォミティの悪化やエア入り不良の発生が起こり難くなるとの効果も得られる。なお、本発明において使用できるビードワイヤの先端および末端の固定手段としては、例えば、未加硫ゴムで被覆された有機繊維のテープなどが挙げられる。
本発明のビードコア10においては、タイヤ幅方向に隣接する複数本のビードワイヤ1が、互いに面で接触していることが好ましい。ビードコア10を構成するビードワイヤ1が、タイヤ幅方向の隣接ワイヤ間で互いに面で接触しているものとすることで、タイヤ使用時等において、ビードコアに捩れ力が加わった際におけるワイヤの動きを抑制することができる。
本発明において用いるビードワイヤ1の形状については特に制限はないが、好適には、断面四角形を呈するものを用いる。ここで、断面四角形とは、断面形状が、図示するような平行四辺形のものや、矩形のものなどを含む。断面四角形を呈するビードワイヤを用いることで、タイヤ使用時におけるビードコアの捩れ変形に起因するビードコアの断面形状の崩れを防止して、ビード部耐久性の低下を防止することができる。なお、本発明においてビードコア10の断面形状は、いかなる形状のビードワイヤを用いた場合でも、実質的に断面矩形である。
本発明において、ビードワイヤ列1A間に配設されるゴムシート2の厚さtは、ビードワイヤ1の厚さTより小さいことが好ましい。ゴムシート2の厚さが大きすぎても、それ以上の効果は得られず、ゴム自体がせん断変形することで、かえってビードコアの形状安定性を損なうおそれがある。かかるゴムシート2の厚さtは、具体的には例えば、0.2〜0.25mmの範囲とすることが好ましい。ゴムシート2の厚さを薄くすることで、ゴム自体のせん断変形の影響によりビードコアの形状が崩れることを防止できるが、ゴムシート2の厚さが薄すぎても、ゴム被覆による効果が十分得られないおそれがあり、好ましくない。
また、本発明において、ビードコア10を構成するビードワイヤ1の本数としては、ビードコアが適用されるタイヤのサイズや構造等にも依存し、特に制限されるものではないが、実質的には、ビードワイヤ列1Aを構成するビードワイヤ1の本数となり、例えば、5〜7本の範囲とすることができる。
本発明のビードコア10を作製するにあたっては、まず、ビードワイヤ1をタイヤ幅方向に引き揃えてビードワイヤ列1Aを形成し、このビードワイヤ列1Aのタイヤ半径方向外側面に、タイヤ幅方向における収縮力を付与しつつ、ゴムシート2を配設する(図3参照)。ここで、ゴムシート2は、少なくともビードワイヤ列1Aを構成する全てのビードワイヤ1に跨って配設することが必要であり、ビードワイヤ列1Aの全幅にわたって配設することが好ましい。ゴムシート2は、例えば、ゴム成分を有機溶剤に溶解させたゴムセメントを用いて、ビードワイヤ列1Aのタイヤ半径方向外側面に貼付することができる。この際、ゴムシート2に、タイヤ幅方向における収縮力を付与する方法としては、ゴムシート2にテンションをかけながら貼付する手法を用いることができる。具体的には、ビードコア10の幅方向、すなわちビードワイヤ1の幅方向、および、必要に応じて、ビードコア10の周方向、すなわちビードワイヤ1の長手方向にもテンションをかけながら貼付する手法を用いる。この場合に用いる貼付ゴムシートとしては、ビードコア10のタイヤ幅方向における幅よりも幅広であって、テンションをかけた際の厚さの変化を考慮した厚さを有するものを用いることが必要である。
その後、ゴムシート2により被覆されたビードワイヤ列1Aを円周状に所定の段数にて巻き取ることで、ビードワイヤ列1A間にゴムシート2が配設された、所定形状のビードコア10を得ることができる。本発明においては、ビードコア10をこのような構成とすることで、ワイヤ1本ずつをゴム被覆する場合と異なり、タイヤ幅方向に隣接するワイヤ同士を面で接触させることができる。
本発明のビードコアは、各種タイヤに適用することが可能であり、具体的には例えば、トラック、バス等の大型車両に用いられる、いわゆる重荷重用タイヤに好適に適用することができる。
図4に、本発明のタイヤの一例の幅方向断面図を示す。図示するタイヤは、一対のビード部21と、ビード部21からタイヤ半径方向外側に延びるサイドウォール部22と、両サイドウォール部22間に連なるトレッド部23とを有しており、一対のビード部21内にそれぞれ埋設された一対のビードコア11間に跨ってトロイド状に延在する1枚のカーカスプライからなるカーカス12を骨格とする。また、カーカス12のクラウン部のタイヤ半径方向外側には、少なくとも2枚、図示する例では3枚のベルト層13と、ベルト保護層14とが順次配設されている。
本発明のタイヤにおいては、ビードコア11として、上記本発明のビードコアを用いた点に特徴を有する。これにより、ビードコアに起因するユニフォミティの悪化やエア入り不良の発生なしで、タイヤ使用時におけるビードコアの形状の崩れを効果的に抑制でき、これに起因する性能の悪化を防止することが可能となる。
なお、図4中に示すように、タイヤ幅方向断面内において、ビードコア11のタイヤ半径方向端面は、タイヤ幅方向に対し所定の傾斜角θを有しており、この角度θについては、特に制限はないが、例えば、0〜15°程度である。
本発明のタイヤにおいては、ビードコア以外のタイヤ構造の詳細や各部材の材質などについては特に制限されず、従来公知のもののうちから適宜選択して構成することができる。
例えば、カーカス12は、スチールコードまたは有機繊維コードをゴム被覆してなり、少なくとも1枚にて配置することが必要であるが、2枚以上で配置してもよく、通常は図示するように、ビードコア11の周りにタイヤ内側から外側に折り返して係止される。また、ベルト層3は、タイヤ周方向に対し、例えば、15〜55°の角度で傾斜して平行に配列された複数本のスチールコードをゴム被覆してなり、図示する例では3枚であるが、通常は少なくとも2枚で、層間で互いに交錯して配置される。さらに、ベルト層3のタイヤ半径方向外側には、ベルト保護層4を、1枚以上にて配置することができる。
さらにまた、図示するタイヤにおいて、トレッド部23の表面には適宜トレッドパターンが形成されており、最内層にはインナーライナー(図示せず)が形成されている。また、タイヤ内に充填する気体としては、通常のまたは酸素分圧を変えた空気、もしくは窒素等の不活性ガスを用いることができる。
以下、本発明を、実施例を用いてより詳細に説明する。
<実施例1>
図1に示すように、断面平行四辺形のビードワイヤ(タイヤ幅方向の辺長さ:2.0mm,タイヤ半径方向の高さ:1.3mm)を、タイヤ幅方向に5本引き揃えてビードワイヤ列とした。このビードワイヤ列の、タイヤ半径方向外側面に、ゴムセメントを塗布したゴムシートを、テンションをかけながら貼付し、円周状に7段にて巻き取って、断面矩形状のビードコアを得た。貼付後のゴムシート2の厚さtは0.2mmであった。このビードコアの、巻回されたビードワイヤ列の先端および末端の部分は、未加硫ゴムで被覆された有機繊維のテープ(株式会社ピラミッド製)を貼り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、タイヤ幅方向に隣接するビードワイヤが互いに面で接触しており、隣接するビードワイヤ列間には、タイヤ幅方向における収縮力が付与されたゴムシートが配設されていた。
<実施例2,3>
ゴムシートの厚さtをそれぞれ0.25mmおよび0.3mmに変えた以外は実施例1と同様にして、断面矩形状のビードコアを得た。このビードコアの、巻回されたビードワイヤ列の先端および末端の部分は、実施例1と同様のテープを貼り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、タイヤ幅方向に隣接するビードワイヤが互いに面で接触しており、隣接するビードワイヤ列間には、タイヤ幅方向における収縮力が付与されたゴムシートが配設されていた。
<従来例>
ビードワイヤ列間にゴムシートを配設しなかった以外は実施例1と同様にして、断面矩形状のビードコアを得た。このビードコアの、ビードワイヤ列の先端および末端の部分を含む周上15箇所を、等間隔に金属製の固定具(厚さ:0.4mm)を取り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、タイヤ幅方向およびタイヤ半径方向に隣接する各ビードワイヤが互いに面で接触していた。
<比較例>
あらかじめ厚さ0.1mmのゴム層にて被覆したビードワイヤを、円周状に、タイヤ幅方向に5本併置して巻き取った後、順次7段にて積層した以外は実施例1と同様にして、断面矩形状のビードコアを得た。このビードコアの、巻回されたビードワイヤの先端および末端の部分は、実施例1と同様のテープを貼り付けることにより固定した。得られたビードコアにおいては、各ビードワイヤのタイヤ幅方向およびタイヤ半径方向の両側面がゴム層により被覆されていた。
得られた各ビードコアを適用して、タイヤサイズ275/80R22.5の空気入りタイヤをそれぞれ作製した。
<ビードコアの形状保持性評価>
得られた各供試タイヤのビード部断面のCT画像を撮影して、ビードコアの形状の崩れを評価した。具体的には、図5に示すように、元のビードコア形状からのタイヤ幅方向の崩れ量w(mm)およびタイヤ半径方向の崩れ量h(mm)を測定して、この測定値を、ビードコア形状の崩れの指標とした。その結果を、下記の表1中に示す。
Figure 0005837412
上記表1中に示すように、各実施例のビードコアは、いずれも従来例と比較して形状の崩れが少なく、形状保持性が良好なものであった。また、各供試タイヤのビード部耐久性能についても評価を行ったところ、各実施例では、従来例と比較してビード部耐久性能が改善されていることが確認された。
<エア入りの有無の評価>
得られた各供試タイヤのビードコアの周囲において、エア入り不良の有無を確認したところ、各実施例および比較例ではエア入り不良がなかったのに対し、従来例においては、ビードコアと固定具との段差部において、エア入り不良が発生していた。
<ユニフォミティ評価>
得られた各供試タイヤのユニフォミティの評価を行ったところ、各実施例の供試タイヤでは、従来例の供試タイヤと比較してユニフォミティが向上していることが確かめられた。
以上の結果、各実施例のビードコアは、従来例と比較して形状保持性に優れており、また、これらをそれぞれ用いた各実施例のタイヤは、ビード部耐久性能に優れるとともに、エア入り不良の発生もなく、ユニフォミティについても従来と比較して向上していることが明らかである。
1,101 ビードワイヤ
1A ビードワイヤ列
2 ゴムシート
10,11,100 ビードコア
12 カーカス
13 ベルト層
14 ベルト保護層
21 ビード部
22 サイドウォール部
23 トレッド部

Claims (6)

  1. 複数本のビードワイヤがタイヤ幅方向に並んで列を形成し、形成された該ビードワイヤ列がタイヤ半径方向に複数段にて積層されてなるビードコアにおいて、
    少なくとも隣接する前記ビードワイヤ列間に、少なくとも該ビードワイヤ列を構成する全ての前記ビードワイヤに跨って、ゴムシートが配設されてなり、かつ、該ゴムシートに対し、少なくともタイヤ幅方向において収縮力が付与されていることを特徴とするビードコア。
  2. タイヤ幅方向に隣接する前記複数本のビードワイヤが互いに面で接触している請求項1記載のビードコア。
  3. 前記ビードワイヤが断面四角形を呈する請求項1または2記載のビードコア。
  4. 前記ゴムシートの厚さが、前記ビードワイヤの厚さより小さい請求項1〜3のうちいずれか一項記載のビードコア。
  5. 前記ゴムシートの厚さが、0.2〜0.25mmの範囲である請求項1〜4のうちいずれか一項記載のビードコア。
  6. 一対のビード部にそれぞれ埋設された一対のビードコア間に跨ってトロイド状に延在するカーカスを骨格とするタイヤにおいて、
    前記ビードコアとして、請求項1〜5のうちいずれか一項記載のビードコアを用いたことを特徴とするタイヤ。
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