JP2012131109A - 空気入りタイヤの製造方法及びビードエーペックスゴム - Google Patents

空気入りタイヤの製造方法及びビードエーペックスゴム Download PDF

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Abstract

【課題】ビードエーペックスゴムの形状を改善することで、ビード部の耐久性や美観及び耐リムずれ性を向上させる。
【解決手段】ビードコアの外面5nに、未加硫のビードエーペックスゴム8Rを接続する接続工程を含む空気入りタイヤ1の製造方法である。ビードエーペックスゴム8Rの内側面9は、ビードコアの外面5nに沿ってのびる底辺14と、底辺14の両端からそれぞれ外面5nと離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺15、15とからなる。内側面の全幅AWが、ビードコアの外面5nの幅CWよりも小である。接続工程は、ビードエーペックスゴム8Rをビードコアの外面5nに押圧することにより、内側面の斜辺15を変形させてビードコアの外面5nに沿わせる段階を含む。
【選択図】図1

Description

本発明は、ビードエーペックスゴムの形状を改善することで、ビードコアの幅方向外側へのゴムはみ出しを防止し、ビード部の耐久性や美観及び耐リムずれ性を向上させた空気入りタイヤの製造方法及びビードエーペックスゴムに関する。
図1に示されるように、空気入りタイヤ1には、通常、ビード部4を補強しかつタイヤ横剛性を確保するために、ビードコア5のタイヤ半径方向の外面5nからタイヤ半径方向外方にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックスゴム8が配置されている。
ところで、図4(a)、(b)に拡大して示されるように、空気入りタイヤの製造工程では、ビードコアcの外面c1に、断面三角形状の未加硫のビードエーペックスゴムdの底辺d1を押圧して接合する工程が行われる。しかしながら、この工程時、ビードエーペックスゴムdの底辺d1の一部がビードコアcの外面c1の幅方向の外側にはみ出すという問題があった。このようなビードエーペックスゴムdのはみ出し部eがそのままタイヤに組み入れられると、図4(c)に示されるように、カーカスプライfとビードコアcとの間に空気溜りgを生じさせ、ビード部bの耐久性の低下を招く。さらに、前記はみ出し部eは、ビード部bのタイヤ軸方向両側に凸となる凸部hを生じさせ、ビード部bの美観や耐リムずれ性能を悪化させる。関連する技術としては次のものがある。
特開2006−35948号公報 特開2000−247119号公報
本発明は、以上のような問題点に鑑み案出なされたもので、ビードコアの外面側を向くビードエーペックスゴムの内側面の形状を改善するとともに、その幅をビードコアの外面の幅よりも小とすることを基本として、ビードコアの幅方向外側へのビードエーペックスゴムのはみ出しを防止し、ビード部の耐久性や美観及び耐リムずれ性を向上させた空気入りタイヤの製造方法及びビードエーペックスゴムを提供することを主たる目的としている。
本発明のうち請求項1記載の発明は、ビード部に、リング状のビードコアと、前記ビードコアの外面からタイヤ半径方向にテーパ状にのびるビードエーペックスゴムとが設けられた空気入りタイヤの製造方法であって、前記ビードコアの前記外面に、未加硫の前記ビードエーペックスゴムを接続する接続工程を含み、前記ビードエーペックスゴムは、前記ビードコアの前記外面側を向く内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状でのび、前記内側面は、前記ビードコアの外面に沿ってのびる底辺と、該底辺の両端からそれぞれ前記外面と離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺とからなり、しかも前記内側面の全幅が、前記ビードコアの前記外面の幅よりも小であるとともに、前記接続工程は、前記ビードエーペックスゴムを前記ビードコアの外面に押圧することにより、前記内側面の前記斜辺を変形させて前記ビードコアの外面に沿わせる段階を含むことを特徴とする。
また請求項2記載の発明は、前記ビードコアは、スチールワイヤを巻き重ねることにより形成された断面略矩形状をなす請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項3記載の発明は、前記ビードエーペックスゴムの内側面の全幅AWは、前記ビードコアの外面の幅CWの87〜96%である請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項4記載の発明は、前記ビードエーペックスゴムの前記底辺の幅BWは、前記ビードコアの外面の幅CWの20〜50%である請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項5記載の発明は、前記斜辺のビードコアの外面に沿った幅Aは、ビードコアの外面の幅CWの20〜29%、前記斜辺のビードコアの外面と直角方向の高さBは、ビードコアの外面の幅CWの20〜29%である請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項6記載の発明は、前記ビードエーペックスゴムは、前記内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状をなす請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法である。
また請求項7記載の発明は、空気入りタイヤの製造に際して、ビードコアの外面に接続されて使用される未加硫のビードエーペックスゴムであって、前記ビードエーペックスゴムは、ビードコアの前記外面側を向く内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状でのびるとともに、前記内側面は、前記ビードコアの外面に沿ってのびる底辺と、該底辺の両端からそれぞれ前記ビードコアの外面と離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺とからなり、しかも前記内側面の全幅が、前記ビードコアの前記外面の幅よりも小であることを特徴とする。
請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法は、ビードコアの外面側を向く内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状でのびる未加硫のビードエーペックスゴムが使用される。該ビードエーペックスゴムの前記内側面は、ビードコアの外面に沿ってのびる底辺と、該底辺の両端からそれぞれ外面と離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺とからなり、しかも内側面の全幅が、前記ビードコアの前記外面の幅よりも小さく形成されている。また、本発明では、ビードコアの外面に前記ビードエーペックスゴムを接続する接続工程を含み、この接続工程では、ビードエーペックスゴムをビードコアの外面に押圧することにより、内側面の斜辺を変形させビードコアの外面に沿わせる段階を含む。この際、ビードエーペックスゴムの内側面の形状を上述のように規定したことにより、ビードエーペックスゴムが、ビードコアの外面の幅方向外側にはみ出すことが防止される。従って、本発明の空気入りタイヤの製造方法では、ビード部の耐久性や美観及び耐リムずれ性に優れた空気入りタイヤを製造することができる。
また、請求項7記載のビードエーペックスゴムは、ビードコアの外面側を向く内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状でのび、前記内側面は、ビードコアの外面に沿ってのびる底辺と、該底辺の両端からそれぞれ外面と離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺とからなり、しかも内側面の全幅が、前記ビードコアの前記外面の幅よりも小である。このようなビードエーペックスゴムは、ビードコアの外面へ接続される際、ビードコアの外面へ押圧されても、ビードコアの外面の幅方向外側にはみ出すことが防止されるため、ビード部の耐久性や美観及び耐リムずれ性に優れた空気入りタイヤを製造するのに役立つ。
本発明の製造方法により得られた空気入りタイヤを示す右側断面図である。 ビードコア及びビードエーペックスゴムの部分拡大図である。 本発明のビードエーペックスゴムの押圧時の変形態様及び接続工程を説明する略図である。 (a)乃至(c)は、従来の空気入りタイヤのビード部の断面図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1には、本実施形態の製造方法で得られた空気入りタイヤ(以下、単に「タイヤ」ということがある。)1の断面図を示す。該空気入りタイヤ1は、トレッド部2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコア5に至るカーカス6と、該カーカス6のタイヤ半径方向外側かつトレッド部2の内部に配されるベルト層7とを含んだ乗用車用のものが示される。
前記カーカス6は、一対のビードコア5、5間をトロイド状に跨る本体部6aと、この本体部6aの両側に連なりかつ前記ビードコア5の回りでタイヤ軸方向内側から外側に折り返された折返し部6bとを有する少なくとも1枚、本実施形態では1枚のカーカスプライ6Aからなる。前記カーカスプライ6Aは、カーカスコードがタイヤ赤道C方向に対して例えば75〜90°の角度で傾けられている。前記カーカスコードには、例えば有機繊維コード又はスチールコードが採用される。
前記ベルト層7は、少なくとも2枚、本実施形態ではタイヤ半径方向内、外2枚のベルトプライ7A、7Bからなる。各ベルトプライ7A、7Bは、タイヤ赤道Cに対して15〜40°の角度で傾けられた例えばスチールコード等の高弾性のベルトコードを有する。そして、各ベルトプライ7A、7Bは、ベルトコードが互いに交差するように重ねられている。
また、ビード部4には、リング状のビードコア5と、該ビードコア5のタイヤ半径方向の外面5nからタイヤ半径方向外側にテーパ状でのびるビードエーペックスゴム8とが設けられる。本実施形態のビード部4では、ビードコア5とビードエーペックスゴム8とが、前記カーカス6の本体部6aと折返し部6bとの間に配置される。これにより、ビード部4の曲げ剛性が高められている。また、必要により、ビード部4には、コード補強層(図示せず)などが配されてもよい。なお、ビードエーペックスゴム8のゴム硬さは、例えば、JISデュロメータA硬さで好ましくは70度以上、より好ましくは80度以上が望ましく、また好ましくは95度以下、より好ましくは90度以下が望ましい。
次に、本実施形態の空気入りタイヤ1の製造方法が説明される。図2(a)乃至(c)に示されるように、本実施形態の空気入りタイヤの製造方法では、ビードコア5の外面5nに、未加硫のビードエーペックスゴム8Rを接続する接続工程を含む。
ビードコア5は、図3に拡大して示されるように、例えば、予めゴム引きされた1本のビードワイヤ11を、螺旋状に巻き重ねることにより、リング状に形成される。
前記ビードワイヤ11としては、例えば鋼線などのスチールの他、芳香族ポリアミド繊維なども採用され得る。
本実施形態のビードコア5は、ビードワイヤ11をタイヤ軸方向に5列かつタイヤ半径方向に4段に巻き重ねることにより、断面略矩形状に形成される。このようなビードコア5は、タイヤ半径方向外側の外面5nが、隣り合うビードワイヤ11、11間の凹所12と、ビードワイヤ11がなす半円弧状の凸所13とが交互に並ぶ凹凸面で形成される。従って、本実施形態のビードコア5の外面5nは、ビードエーペックスゴム8Rとの接続面積を大きく確保でき、両者を強固に接続するのに役立つ。なお、ビードコア5には、本実施形態のようにシングルワインドタイプの他、複数のビードワイヤ11を横に並べたテープ状体を複数層に巻回したテープビードタイプのものであっても構わない。また、ビードワイヤを用いることなく鋼材の一体成形品であっても良い。
未加硫のビードエーペックスゴム8Rは、例えば、図示しない周知のゴム押出し機を用いて、所定の断面形状で連続して押出し成形される。
本実施形態のビードエーペックスゴム8Rの断面形状は、ビードコア5の外面5n側を向く内側面9と、該内側面の両端9a、9aからタイヤ半径方向外側にテーパ状でのびる一対のテーパ状面10とを含む。
前記内側面9は、ビードコアの外面5nに沿って該ビードコア5の幅方向に直線状でのびる底辺14と、該底辺14の両端14a、14aからそれぞれビードコアの外面5nと離れる向きに傾斜して直線状でのびる一対の斜辺15、15とからなる。底辺14、斜辺15は、いずれも直線状で形成されている。なお、前記「ビードコアの外面」とは、本実施形態のように、ビードコア5がビードワイヤ11を巻き付けて形成されているような場合、ビードコア5のタイヤ半径方向最外側の幅方向両端に配されるビードワイヤ11a、11bの外面の共通接線nを前記外面とする。
また、ビードエーペックスゴム8Rの内側面9の全幅AWは、ビードコア5の外面5nの幅CWよりも小さく形成される。
以上のような内側面9を有するビードエーペックスゴム8Rは、前記テーパ状面10を含めて断面略縦長の五角形状に形成される。
前記接続工程では、先ず、図2(a)に示されるように、ビードエーペックスゴム8Rの内側面9が、別工程で予め形成されたビードコア5の外面5nに、互いの幅中心を揃えて位置決め載置される。次に、例えば図示しない押圧ローラー等をビードエーペックスゴム8Rの両側のテーパ状面10に接触させてビードコア側へと押圧する(図2(b)に示す)。これにより、ビードエーペックスゴム8Rは、内側面9の底辺14がビードコアの外面5nに強く押圧され、図2(c)に示されるように、その両側の斜辺15が、ビードコアの外面5nに沿うように変形し、ビードエーペックスゴム8と、ビードコア5の外面とが強固に接続される。しかも、内側面9の全幅AWが、ビードコア5の外面5nの幅CWよりも小さく形成されているため、ビードエーペックスゴム8Rが、ビードコア5に押圧されても、ビードコア5の外面5nの幅方向外側にはみ出すはみ出し部(図4に示す)eが形成されることを防止する。また、斜辺15が、テーパ状面10の下端(即ち、前記内側面の端部9a)10aからビードコア5の外面5nの幅方向の内側へ斜めにのびている。このようなビードエーペックスゴム8Rは、前述の押圧により、前記底辺14の端部14aを支点として斜辺15がビードコアの外面5nに沿うように変形するため、テーパ状面の下端10aが、前記外面5aの幅方向の外側へ広がるのを抑制される。即ち、本発明のビードエーペックスゴム8Rは、従来の断面略三角形状のビードエーペックスゴムに比して、テーパ状面の端部10aのビードコアの外面5nの幅方向の外側への広がりが小さく、さらにはみ出し部eが形成されることを防止する。
しかる後、従来と同様の工程により、ビードコア5の回りでカーカスプライ6Aが折り返され、また他のゴム部材を貼り合わせて未加硫の生タイヤが成形される。そして、この生タイヤを加硫成形して空気入りタイヤ1が製造される。
以上のように、本実施形態の空気入りタイヤの製造方法によれば、ビードエーペックスゴム8Rがビードコア5の外面からあふれて側方にはみ出すはみ出し部の発生を防止できる。従って、ビードコア5とカーカスプライ6Aとの間の空気溜り(図4に示す)gの発生を極力防止できる。従って、本発明により製造された空気入りタイヤ1は、ビード部4の耐久性が向上する。また、前記はみ出し部eが形成されないタイヤ1は、ビード部4がタイヤ軸方向外側へ凸となる凸部(図4に示す)hを生じさせることがない。従って、本発明の空気入りタイヤ1の製造方法は、ビード部4の美観や耐リムずれ性に優れた空気入りタイヤを製造することができる。
本実施形態のビードエーペックスゴム8Rは、底辺14の中心を通る垂直線14n(図3に示す)に対し線対称の断面形状を具える。これにより、内側面9の斜辺15が均等に変形され、ビードコアの外面5nにバランス良く沿わされる。従って、本実施形態のビードエーペックスゴム8Rとビードコア5とが一層強固に接続される。ただし、左右の斜辺15は、長さ、傾斜の角度を異ならせることができる。
ビードエーペックスゴム8Rの内側面9の全幅AWと、ビードコア5の外面5nの幅CWとの比AW/CWは、一定範囲に限定されるのが望ましい。即ち、前記比AW/CWが大きくなると、変形したビードエーペックスゴム8が、ビードコア5の外面5nからはみ出すおそれがある。逆に、前記比AW/CWが小さくなると、ビードエーペックスゴム8Rの内側面9と、外面5nとの接続面積が小さくなり、両者の接続強度が低下するおそれがある。このような観点より、前記比AW/CWは、好ましくは87%以上、より好ましくは90%以上が望ましく、また好ましくは96%以下、より好ましくは95%以下が望ましい。
また、ビードエーペックスゴム8Rの底辺14の幅BWと、ビードコア5の外面5nの幅CWとの比BW/CWも、一定の範囲に限定されるのが望ましい。即ち、前記比BW/CWが大きくなると、斜辺15の長さが小となり、押圧されたビードエーペックスゴム8が外面5nからはみ出しやすくなる。逆に前記比BW/CWが小さくなると、ビードエーペックスゴム8Rの内側面9の変形量が大きくなって、ビードコアの外面5nと安定して接続ができず、耐久性を悪化させるおそれがある。このような観点より、前記比BW/CWは、好ましくは20%以上、より好ましくは22%以上が望ましく、また好ましくは50%以下、より好ましくは45%以下が望ましい。
また、前記斜辺15のビードコアの外面5nに沿った幅Aと、ビードコアの外面5nの幅CWとの比A/CWも、一定の範囲に限定されるのが望ましい。前記比A/CWが小さくなると、はみ出し部eが生じ易くなるため、ビード部4の耐久性や外観、耐リムずれ性能を悪化させるおそれがある。逆に前記比A/CWが大きくなると、斜辺15をビードコア5の外面5nに沿わせるには大きな変形量が必要であり、ビードエーペックスゴム8Rの型くずれ等を招き、耐久性を悪化させるおそれがある。このような観点より、前記比A/CWは、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上が望ましく、また好ましくは29%以下、より好ましくは27%以下が望ましい。
また、同様の観点より、前記斜辺15のビードコアの外面5nと直角方向の高さBと、ビードコアの外面5nの幅CWとの比B/CWは、好ましくは20%以上、より好ましくは25%以上が望ましく、また好ましくは29%以下、より好ましくは27%以下が望ましい。
以上、本発明の実施形態について詳述したが、本発明は図示の実施形態に限定されることなく種々の態様に変形して実施しうる。
本発明の効果を確認するために、図3の断面形状を有しかつ表1の仕様に基づいた未加硫のビードエーペックスゴムとビードコアとが試作された。そして、これらを接続し押圧させて、ゴムはみ出し量のテストが実施された。なお表1に示すパラメータ以外はすべて同一とした。主な共通仕様は次の通りである。
ビードエーペックスゴムの高さH:45mm
ビードエーペックスゴムの加硫後のゴム硬度:83度
ビードコアの外面の幅CW:7.5mm
ビードエーペックスゴムの押圧力:150N
ビードワイヤの材料:スチール
ビードワイヤ径φ:1.2mm
テスト方法は次の通りである。
<ゴムはみ出し量>
加硫前のビードエーペックスゴムの内側面と、ビードコアの外面との互いの幅中心を揃えて位置決めし、上記の押圧力を押圧ローラーで押圧したときのゴムのはみ出し量が測定された。結果は、作業者の目視により、以下の通り評価された。
◎:ビードコアの幅の90〜100%の範囲で、ビードコアの外面上にビードエーペックスゴムが押圧成形されたもの(はみ出し部が発生していない)
○:ビードコアの幅の100〜105%または85~90%の範囲で、ビードコアの外面上にビードエーペックスゴムが押圧成形されたもの
×:ビードコアの幅の105%を超える範囲で、ビードコアの外面上にビードエーペックスゴムが押圧成形されたもの
テストの結果を表1に示す。
Figure 2012131109
また、上記ビードエーペックスゴムとビードコアを用いて図1の断面形状を有しかつ表2の仕様に基づいたタイヤサイズ235/60R16の乗用車用タイヤが試作された。そして、これらについて、耐久性のテストが以下の通り実施された。なお、表2に示すパラメータ以外はすべて同一とした。主な共通追加仕様は次の通りである。
<カーカス>
カーカスプライ数:2枚
カーカスコード材料:ポリエステル
カーカスコード角:88度
<ベルト層>
ベルトプライ数:2枚
プライコード材料:スチール
プライコード角:20度
<その他>
タイヤ外径:710.5mm
トレッド幅:194mm
<耐久性>
各試供タイヤをリム16×7.0Jに装着し、内圧180kPa、縦荷重15.24kN、速度60km/hで直径1.7mのドラムを100時間走行させ、ビード部に目視確認可能な損傷が発生したときの走行距離を計測した。なお、6000kmを超えて、損傷が発生しなかった実施例には、6000kmと記載した。
テストの結果を表2に示す。
Figure 2012131109
テスト結果、実施例のビードエーペックスゴムは、はみ出し量がなく、ビードコアに適切に固着されている。また、本実施例のタイヤでは、A/CW、B/CWを好ましい範囲にすると耐久性が向上しており、有意な効果が確認された。
1 空気入りタイヤ
4 ビード部
5 ビードコア
5n ビードコアの外面
8、8R ビードエーペックスゴム
9 ビードエーペックスゴムの内側面
14 ビードエーペックスゴムの底辺
15 ビードエーペックスゴムの斜辺

Claims (7)

  1. ビード部に、リング状のビードコアと、前記ビードコアの外面からタイヤ半径方向にテーパ状にのびるビードエーペックスゴムとが設けられた空気入りタイヤの製造方法であって、
    前記ビードコアの前記外面に、未加硫の前記ビードエーペックスゴムを接続する接続工程を含み、
    前記ビードエーペックスゴムは、前記ビードコアの前記外面側を向く内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状でのび、
    前記内側面は、前記ビードコアの外面に沿ってのびる底辺と、該底辺の両端からそれぞれ前記外面と離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺とからなり、しかも前記内側面の全幅が、前記ビードコアの前記外面の幅よりも小であるとともに、
    前記接続工程は、前記ビードエーペックスゴムを前記ビードコアの外面に押圧することにより、前記内側面の前記斜辺を変形させて前記ビードコアの外面に沿わせる段階を含むことを特徴とする空気入りタイヤの製造方法。
  2. 前記ビードコアは、スチールワイヤを巻き重ねることにより形成された断面略矩形状をなす請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  3. 前記ビードエーペックスゴムの内側面の全幅AWは、前記ビードコアの外面の幅CWの87〜96%である請求項1又は2記載の空気入りタイヤの製造方法。
  4. 前記ビードエーペックスゴムの前記底辺の幅BWは、前記ビードコアの外面の幅CWの20〜50%である請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  5. 前記斜辺のビードコアの外面に沿った幅Aは、ビードコアの外面の幅CWの20〜29%、前記斜辺のビードコアの外面と直角方向の高さBは、ビードコアの外面の幅CWの20〜29%である請求項1乃至3のいずれかに記載の空気入りタイヤの製造方法。
  6. 前記ビードエーペックスゴムは、前記内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状をなす請求項1記載の空気入りタイヤの製造方法。
  7. 空気入りタイヤの製造に際して、ビードコアの外面に接続されて使用される未加硫のビードエーペックスゴムであって、
    前記ビードエーペックスゴムは、ビードコアの前記外面側を向く内側面からタイヤ半径方向外側にテーパ状でのびるとともに、
    前記内側面は、前記ビードコアの外面に沿ってのびる底辺と、該底辺の両端からそれぞれ前記ビードコアの外面と離れる向きに傾斜してのびる一対の斜辺とからなり、
    しかも前記内側面の全幅が、前記ビードコアの前記外面の幅よりも小であることを特徴とするビードエーペックスゴム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2015058564A (ja) * 2013-09-17 2015-03-30 東洋ゴム工業株式会社 空気入りタイヤの製造方法
WO2018016182A1 (ja) * 2016-07-22 2018-01-25 株式会社ブリヂストン 空気入りタイヤの製造方法、および空気入りタイヤ

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