JP5836643B2 - 情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム - Google Patents

情報処理装置、情報処理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、複数の印刷装置を有するシステムに対する電力の制御を行う情報処理装置、情報処理方法、及びプログラムに関する。
最近では、印刷装置には、省エネモード又はスリープモードと呼ばれる消費電力を削減させる機能が提供されている場合が多い。例えば、印刷装置が内部にタイマーを備え、印刷装置に対するユーザのアクセス間隔がある時間以上になると、内部タイマーによって印刷装置の一部、又は全ての供給電力を遮断することで、消費電力の削減を実現している。また、省エネモードには幾つかの省電力レベルが設けられ、省電力レベルが進むに連れて、より消費電力の削減量の大きな省エネモードに移行する制御が行われる。
従来技術によれば、省電力レベルが進むに連れて、相対的に印刷可能状態までの復帰時間は長くなる。従って、一般的に、省エネレベルが高いほどユーザの感じる利便性(サービス性)が低くなるという傾向があった。また、複数の印刷装置がネットワークに接続された印刷システムにおいては、ランダムに発生するホストからのアクセスをそれぞれの印刷装置が独立して受信していた。そのため、このようなシステムでは、省エネモードの制御機構が有効に働かないという問題もあった。
特許文献1では、このような課題に対して、まずネットワーク全体の電力負荷とサービス能力を数値化したサービス能力値との関係を定める。そして両者を比較することで、サービス能力値に近く、かつその能力値を上回るようなサービス性を実現する消費電力に設定する電力制御方法が提案されている。この電力制御方法によれば、いま必要とされるサービス能力値以上の無駄な消費電力を抑制すると同時に、サービス性を劣化させず必要なサービス性を確保することができる。
特開2000−322161号公報
特許文献1の電力制御方法では、サービス性に対して最小限必要な消費電力値に近づけるような制御は可能である。しかし、与えられた目標消費電力値以内に消費電力値を抑制することは困難である点、そして周期的にネットワーク全体の負荷を計測する必要があるので制御が煩雑となってしまう点などの問題がある。
以上の問題を解決するため本発明は、複数の印刷装置を有し、目標消費電力値に基づく電力制御によって変化するユーザサービスとのバランスをとり、目標消費電力値以内で効率よく収まるような電力制御装置およびその制御方法を提供する。
本発明の目的を達成するために、例えば、本発明の情報処理装置は以下の構成を備える。すなわち、
第1の印刷装置と、該第1の印刷装置よりも性能が低くかつ印刷時の消費電力が低い第2の印刷装置とを含む印刷装置群の、所定期間内における積算消費電力量を格納する格納手段を備え、クライアントからの印刷要求を受けた際に、該要求された印刷を行う印刷装置を前記積算消費電力量を参照して前記印刷装置群の中から選択する情報処理装置であって、
前記クライアントからの印刷要求を取得する取得手段と、
前記積算消費電力量が第1の閾値以下である場合には前記第1の印刷装置を選択し、前記積算消費電力量が前記第1の閾値よりも大きい場合には前記第2の印刷装置を選択する選択手段と、
前記格納手段に格納されている前記積算消費電力量に、前記選択手段が選択した印刷装置が前記印刷要求に従って印刷する際に消費する電力量を加える積算手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、複数の印刷装置を有する電力制御装置は、目標消費電力値に基づく電力制御によって変化するユーザサービスとのバランスをとり、目標消費電力値以内で効率よく収まるような電力制御装置およびその制御方法を提供することが可能となる。
電力閾値に対する印刷装置の分類を示す図。 ネットワークプリントの処理に対するシーケンス図。 プリントマネージャ・クライアントのユーザウィンドウ画面例を示す図。 印刷装置及びPCの配置の例を示す図。 クライアントPCを介したコピー操作の処理シーケンス図。 クライアントPCを介さないコピー操作の処理シーケンス図。 印刷装置内部の電源制御を示すブロック図。 省電力レベルと電源遮断領域との関係を示す図。 電力テーブルから消費電力を算出する過程を示す図。 各処理における電力テーブル例を示す図。 各電力テーブルの配置に対する、消費電力計算をするケースの図。 印刷システムの通年での月別消費電力例を示すグラフ。 月別の重み付けを加味した月間目標消費電力値を示す図。 各種パターンに対する電力閾値の例を示す図。 電力制御判定テーブルの例を示す図。 電力制御条件テーブルの例を示す図。 電力閾値に対する省エネモードの移行時間を示す図。 電力制御条件テーブルに基づく印刷システムの電力制御状況を示す図。 臨時使用印刷装置の利用例を示す図。 グルーピング制御が崩された例を示す図。 選択された印刷装置の障害発生時の代替処理を示す図。 指定印刷装置に障害が発生した場合の代替処理を示す図。 ネットワークプリントのPC側での処理シーケンスフロー図。 ネットワークプリントのPM側での処理シーケンスフロー図。 周期的な電力閾値の再計算の例を示す図。
図1は、本実施形態の印刷システムの電力制御に共通する要点をブロック化してまとめたものである。本実施形態では、与えられた目標消費電力値101に対して、目標を達成するようにネットワーク上に接続される複数台の印刷装置を含む印刷システムにおける電力制御を実施する。
具体的には、目標消費電力値101に対して任意の個数の電力閾値102を設ける。この電力閾値に対して、印刷システムにおける通常使用に指定している印刷装置103、臨時使用に指定している印刷装置104、及びユーザ選択可能としている印刷装置105の3種類の分類を決定する。また、電力閾値102を算出するとともに、装置選択パターン106、電力制御パターン107、及びサービス条件パターン108を作成する。装置選択パターン106によって、この3種類の分類に対応する印刷装置103〜105を決定する。また、電力制御パターン107によって各印刷装置の初期起動後と印刷処理完了後の電力レベルを決定する。そして、この各電力閾値に対応し、サービス条件パターン108によって出力先印刷装置の場所や印刷処理完了までの時間や使用できる機能などのサービス内容を決定する。ここで、3つのパターン106〜108の作成と電力閾値102の算出とは、どちらを基準に決定してもよい。
以上のように、本実施形態の電力制御では、目標消費電力値101を達成するために、電力閾値102と3つのパターン106〜108とによって印刷装置の3種類の分類103〜105のいずれかを一意的に決定する点に特徴がある。一般に、省電力制御とユーザの利便性とを両立させることは困難であるが、なるべくユーザの利便性を損なわないように電力制御方法を実現する。以下、さらに図を用いて各実施形態について説明する。
以下の説明において「電力閾値」とは、一般的な閾値と、ある電力閾値が選択されているときの印刷制御状態との、双方を指す。図14に示されるように、複数の電力閾値(1〜10)が予め設定されている。また後述のように、総消費電力値(積算消費電力値)は、印刷を行うにつれて増加する。そして、選択されている電力閾値よりも総消費電力値が小さくなるように、複数の電力閾値から電力閾値が選択される。すなわち、総消費電力値が大きくなると、より大きい電力閾値が順次選択される。そして、例えば図16に示されるように、それぞれの電力閾値に対して、印刷制御情報が対応付けられている。すなわちサーバPMは、選択されている電力閾値に応じて印刷制御を行う。もっとも、例えば図16に示されるようなテーブルを用いる場合に本発明が限定されるわけではない。例えば、図16においては3つの印刷装置PRN1〜PRN3の中から印刷装置が選択されるが、第1の印刷装置と第2の印刷装置との中から印刷装置が選択されてもよい。
<実施形態1>
図2は、本実施形態に係る印刷システムでのネットワークプリントに対する基本的な印刷処理手順を示した図である。ネットワーク201に複数台の印刷装置PRN1〜PRN6、本実施形態に係る情報処理装置であるプリントマネージャPM204、及びネットワーク201の端末である複数のパーソナルコンピュータPC1、PC2、・・・が接続されている。PC1とPM204とPRN1との間に示される矢印214〜216に添付されている番号S1〜S5は、印刷処理手順の順番を表している。以下、番号順に処理内容を説明する。PC1から印刷をしたい場合、その順は次のとおりである。
矢印214のS1において、印刷条件(内容)をPM204へ送信する。PM204は、受信した印刷条件を解析して最適な印刷装置PRN1を選択し、矢印214のS2において、選択した印刷装置をPC1へ通知する。
矢印215のS3において、PC1は、指定された印刷装置PRN1へ印刷条件と印刷データを含む印刷情報を送信する。矢印216のS4において、印刷装置PRN1は、印刷処理の完了後、印刷結果をPM204へ送信する。矢印214のS5において、PM204は、受信した印刷結果をPC1へ送信する。その後、PC1は、印刷結果をユーザに通知し、ユーザは、印刷物をPRN1へ取りに行く、と言う一連の流れが基本的な処理手順である。
PM204は、ホストPCとの間でサーバ・クライアント方式をとるプリントマネージャである。従って、PM204にはプリントマネージャのサーバソフトがインストールされ、PC1やPC2などのホストPCにはプリントマネージャのクライアントソフトがインストールされている。また、クライアントソフトのインストール時には、サーバソフトが制御している全印刷装置のドライバソフトがインストールされることを前提としている。
サーバソフトがインストールされたPM204によって、図1で説明した電力閾値102に応じた対象印刷装置の電力制御が実行されている。なお、図2の処理手順の例では、矢印215のS3において、PC1により指定された印刷装置PRN1へ印刷情報を送信する例を説明した。しかし、PM204は、プリントサーバ機能も兼ね備えて印刷情報を送信する形態をとってもよい。
図3は、PC1やPC2などの各ホストPCにインストールされたプリントマネージャのクライアントソフトを起動したときのユーザウィンドウ画面の例を示す。ユーザウィンドウ画面301は、印刷モード302、印刷範囲303、印刷部数304及び緊急度305の項目を備える。さらに、印刷モード302に含まれるプロパティボタン314をクリックするとプロパティ画面307が開く。そしてプロパティ画面307で、印刷品位308、用紙サイズ309、印刷の向き310、レイアウト311などの項目を設定できる。
前述したように印刷装置は、プリントマネージャのサーバ側で指定されることを基本としている。つまり、ユーザウィンドウ画面の緊急度305の"おまかせ"がデフォルト値としてチェックされている。しかし、緊急度305の項目で、デフォルト以外の設定として、ユーザの急ぎの度合(普通/至急)の指定と機種選択機を設定することが可能である。
ユーザが緊急度305の項目の機種選択ボタン306をクリックすると、機種選択画面312が開き、対応するドライバソフトがインストールされている印刷装置を選択することができる。ユーザウィンドウ画面301に設定された印刷条件は、図2で説明した矢印214のS1でプリントマネージャのサーバに渡すことで印刷装置が指定される。そして図2の矢印215のS3において、プリントマネージャのクライアントによって指定された印刷装置のドライバソフトにパラメータとして渡すことで実際の印刷処理が開始される。
図4を用いて、図2のグループA及びグループBについて説明する。図4は、某フロアのパーソナルコンピュータPC、サーバであるプリントマネージャPM204及び印刷装置PRN1〜PRN8の配置401を表している。ここで、グループAは、印刷装置PRN1〜3に距離的に近いPCのグループ(55台)である。同様に、グループBでは、PRN4〜6に近いPCのグループ(45台)、グループCではPRN7〜8に近いPCのグループ(30台)である。すなわち、印刷装置を利用するユーザにとって距離的な利便性を考慮したグルーピングを行っている。
図2では、グループAに属するPC1の印刷要求に対してプリントマネージャPM204は、同一グループ内の印刷装置PRN1を選択していることがわかる。なお、図2において、各グループ内の印刷装置PRN1、PRN4にあるように丸印「●」を付与されているものが、現在そのグループでの通常使用に指定された印刷装置103として選択されていることを示す。
以後、通常使用に指定された印刷装置として選択されている対象を「指定印刷装置」と呼ぶことにする。また、各印刷装置に付属している略号、例えばPL0は、電力閾値102のレベルに応じた電力制御パターン107で指定される電力レベルを示す。電力制御については後述する。
ネットワークプリント以外の他の印刷手順についても幾つかの例を説明する。図5は、コピー印刷を行う場合の基本的な印刷手順を示した図である。グループAのPC1のユーザが座席からコピー印刷をしたい場合を想定している。図5に記載されている矢印501〜503に添付されているS51〜S54が印刷手順を表している。
PC1のユーザは、ユーザウィンドウ画面301の印刷モード302で、コピーをチックし、その他必要な印刷条件を受付ける。デフォルトの場合は、コピーチェックのみでよい。そして、PC1は、矢印501のS51において、印刷条件と印刷データを含めた印刷情報をPM204に送信し印刷指示を行う。PM204は、印刷条件を解析し、現在の電力閾値102に応じて、最適な印刷装置を選択する。通常は、同一グループ内の指定印刷装置を選択する。矢印501のS52において、PM204は、選択した指定印刷装置をPC1に送信する。
矢印502のS53において、PC1は、選択した指定印刷装置をユーザに通知する。ユーザは、通知された指定印刷装置であるPRN1へ行き、コピー操作504を実行する。矢印503のS54において、PRN1はユーザのコピー印刷が完了後、コピー印刷結果をPM204へ送信する。
次に、ユーザが自分の座席のPC以外の場所から印刷装置に向かい印刷を行う例を説明する。図6は、突発的に印刷装置PRN2でコピー印刷を実行する例である。PM204で電力制御を行っている場合でも、ユーザの利便性を考慮し認証操作を実行することで、コピー印刷などの印刷行為を許可する場合を想定している。図6に記載されている実線矢印601及び破線矢印602に添付されているS61〜S63が印刷手順を表している。
矢印601のS61において、印刷装置PRN2は、ユーザの認証操作が終わり印刷可能なスタンバイ状態まで起動したことをPM204に通知する。矢印602のS62において、PM204は、その印刷装置が現在の指定印刷装置と異なる場合には、必要に応じて省電力モードへの電力制御を行う。印刷中など稼動状態である場合には、何もしないケースも有る。この場合は、PRN2は指定印刷装置であるので、PRN2へコピー印刷を許可する旨を通知する。
PRN2は、コピー印刷処理を実行し、完了後、矢印601のS63において、印刷結果をPM204へ送信する。ここでは、ユーザの突発的なコピー印刷が発生した時の例について説明した。しかし、メモリデバイスを直接印刷装置に接続して印刷を行うダイレクトプリントを行う場合やFAX受信して印刷する場合に対しても、図6で説明したこの処理手順を適用することができる。
ここまでは実施形態1における基本的な印刷処理シーケンスについて説明した。次に、電力制御方法の詳細について説明を行う。なお、以後の説明では図4に記載の某フロアでのPM204やPRN1〜PRN8などの配置構成を前提としている。
図7は、印刷装置内部の電源制御の例を示す図である。コンセントにACライン712を接続して、主電源のSW部71をONにすることでAC−DRIVER部701にAC電源が供給され、各種内部電源が生成される。本実施形態ではAC−DRIVER部701で、常夜電源、12V電源、24V電源1及び24V電源2、ヒータ電源が所定のタイミングで生成される。生成された各電源は、基本的に一端RELAY部702を介して各ブロックに分配される。
電源供給ブロックとして、Mainコントローラ703、ユーザインタフェースUI704、Reader705、(デバイス)Dコントローラ706、定着/搬送系707、ドラム系708、給紙系709、排紙系710、ヒータ系711などが挙げられる。ここでは、各ブロックについての説明を省略する。また、各ブロック703〜711は、RELAY部702によって電源供給のON/OFFを制御できる。
Mainコントローラ703は、各種インターフェース(UI704、Reader705、不図示のネットワークなど)から入力データを取得し、印刷データを生成する処理を行う。次段のDコントローラ706は、印刷装置本体の各ブロック707〜710の機能を制御して、Mainコントローラ703で生成された印刷データを紙に印刷する処理を実行する。さらに、図7に示すように、Mainコントローラ703は、印刷装置全体の電源制御も実施する。
図7で記載された実線矢印は電源供給ラインを示し、破線矢印は制御信号を示す。また、Mainコントローラ703に記載の常夜系とは、省電力モードに入っても常に供給され続ける電源系を指し、非常夜系とは省電力モード時に電源の供給が絶たれる電源系を示している。本実施形態では、Mainコントローラ703に常夜系と2つの非常夜系を持つケースを示している。
電源制御手順について説明する。まず、AC−DRIVER部701のSW部71をONすることで、各ブロックへの電源が供給される。この電源供給によりMainコントローラ703自身が起動すると、以後は所定の電源制御シーケンスに従って、RELAY部702への電源制御信号714によって各ブロック704〜710やAC−DRIVER部701の各電源のOFF/ON制御を実施する。図7の各ブロックに添えられた省電力グループ(A)〜(E)までの記号は、省電力レベルに対するグループ分けを表している。例えば、Mainコントローラ703の非常夜系1の電源OFF制御を行うと省電力グループ(A)と(B)に対して、すなわちブロック704、705の電源供給が遮断される。非常夜系2の電源OFF制御を行うと、省電力グループ(A)〜(C)に対して、すなわちブロック704〜710の電源供給が遮断されることを意味している。
ここで、図8を用いて、図7の各ブロックに記載されている(A)〜(E)までの省電力グループと省電力レベルの関係について説明する。図8のテーブルの電源遮断領域801は、図7で(A)〜(E)の記号で示した電源遮断領域と対応している。表の省電力レベル802は、省電力グループ(A)〜(E)領域の電源遮断の範囲に対応する省電力レベルを表している。表内部の「○」は電源ONの領域、「×」は電源遮断領域である。
PL0(Power Level 0)では、フル電源ON状態を示し、直ちに印刷処理可能な状態(Standby)である。PL1では領域(A)が遮断、PL2では領域(A)+(B)が遮断され、PLに付随する数値が大きいほど省電力レベルも高くなり遮断する領域も大きくなる。
最高レベルであるPL5では、全ての領域で電源遮断、すなわち、印刷装置本体へのAC電源の供給を絶っていることを表す。そのことを図7では、外部電源制御部713をAC電源ライン712の外側に配置し、外部からの制御信号によって電源のON/OFFを制御する構成で表現している。他の方法として、AC−DRIVER部701のSW部71にタイマー回路とバックアップ電池を設け、タイマー回路へ設定する時間によってON/OFFを制御する方法も考えられる。従って、電源遮断領域(E)についてはAC電源ライン712の外と内のどちらかに限定するものではない。
図8のテーブルの項目であるWakeUpTime803は、省電力レベルPL0〜5の状態からStandby状態への復帰時間を示している。省電力の要求レベルが高くなるにつれてStandby状態への復帰時間は長くなることが分かる。すなわち、このことは省電力レベルが高くなるほど、ユーザに対する利便性が悪くなることを意味している。
図7及び図8で説明した内容は既に標準的な技術であって、各省電力レベルへの移行時間指定は、出荷時のデフォルト値もしくは稼動時にユーザが設定した値が用いられた。本実施形態では、サーバであるプリントマネージャによって各印刷装置の省電力レベルの初期値が与えられる。
次に、消費電力の算出についての例について説明する。図9は、各種テーブルを用いて消費電力計算を行う手順を示す図である。対象印刷装置のフル性能テーブル901、基本構成での電力テーブル902及び電力補正テーブル903を予め設定しておく。フル性能テーブル901とは、印刷装置が取り得る全機能の一覧表である。この一覧表には、印刷パフォーマンスや解像度などから、基本構成に追加される給紙系や排紙系の拡張アクセサリ、そしてICカードや暗号化ボードなどのオプションKITなどが含まれる。基本構成での電力テーブル902とは、対象印刷装置の最小の基本構成における基準処理に対する基準消費電力値のことである。例えば、基準処理を{用紙サイズ:4A、レイアウト:片面、解像度:600dpi、印刷モード:カラー、印刷品位:標準}とすると、この基準処理に対して予め測定された消費電力が基準消費電力値となる。電力補正テーブル903とは、この基準消費電力値からの補正分を換算するテーブルである。このテーブルは、拡張アクセサリやオプションKITによる基本構成からの増設分や、実際の印刷条件(印刷枚数、用紙サイズ、印刷モード、印刷品位、特殊な画像処理など)による基準処理からの補正分の換算に用いる。
以上、3つの基本テーブル901〜903から、対象印刷装置の現在の構成に基づいて、この3つのテーブルに対応する現構成でのテーブルを作成する。つまり現構成での性能テーブル904、現構成での基本電力テーブル905及び現構成での電力補正テーブル906である。現構成での現構成での基本電力テーブル905と現構成での現構成での電力補正テーブル906を用いて、最終的に現構成での消費電力計算907が実行される。ここで、現構成での電力補正テーブル906とは、フル性能に対する電力補正テーブル903から不要なものを取り除き、改めて現構成用に作成し直したものであると考えればよい。また、現構成での性能テーブル904は、後述する各印刷装置の電力制御判定テーブル作成の基礎データとして用いられる。これらのテーブルは、不図示の記憶媒体(記録手段)に格納され、PM204によってアクセスされうる。
図10を用いて、現構成での基本消費電力テーブル905についての具体例を説明する。図10(A)のテーブルは、現構成での各電力状態及び電力状態遷移時の消費電力値を作成した例である。本実施形態では、印刷装置は、図8で説明した省電力レベルを持つ印刷装置であることを前提としている。
このテーブルは、各電力状態1001とその時の消費電力値1002とから構成される。PL4→PL0、又はPL5→PL0は、省電力レベルPL4(又は5)からPL0(Standby)までの遷移時に消費する電力値を示す。図10(A)のテーブルにより、現状の定常的な消費電力と遷移時の消費電力とから、非処理時以外の消費電力を積算して積算値を求めることができる。図10(B)のテーブルは、現構成でのA4サイズ&カラー印刷1枚をベースとして、解像度1003とレイアウト1004間の基準消費電力値を作成した例である。
実際の印刷処理時の消費電力値を求めるには、図10(B)のテーブルを基準消費電力値として、その時の印刷条件に対する現構成での電力補正表906とからの比率計算で算出できる。なお、基準消費電力値を決める条件は最適なものを選択すればよく、この例に限定するものではない。
図10(C)のテーブルは、非印刷処理時の基準消費電力値を作成した例である。このテーブルは、処理内容1005とその処理に要する基準消費電力値1006から構成される。非印刷処理として幾つかの代表例を説明する。"Scan to Send"とは、印刷装置のReaderによってスキャンした画像データをネットワーク上の指定アドレスへ転送するサービスである。
"BOX to Send"とは、Box(ハードディスク装置)内部のデータをネットワーク上の指定アドレスへ送信するサービスである。"Send to BOX"とは、外部ネットワークから送信されてきたデータを指定アドレスのBOXへ格納するサービスである。
いずれの処理も印刷行為はなく、データの送受信であるため、その処理の基準データサイズに対する現構成での基準消費電力値1006を定める。非印刷処理時の消費電力も印刷処理時と同様に、基準消費電力1006と実際の非印刷処理条件、例えば処理データサイズなどに対する現構成での電力補正テーブル906とから比率計算で算出できる。
次に、図11を用いて消費電力を算出する形態について説明する。図11は、対象印刷装置の消費電力値を算出する3つの形態を示している。図11(A)では、サーバであるプリントマネージャPM1101側に電力テーブル905、906を持つ。PM1101は、印刷装置PRN1102からの処理結果報告1103を受信することによって処理結果報告1103に対する消費電力計算及びPRN1102の消費電力積算値を算出する。ここで、処理結果報告1103には、図9及び図10で説明したように印刷処理及び非印刷処理が含まれる。また、消費電力積算値とは、PL0〜PL5の各々のレベルに対する待機消費電力や各PLレベル間の遷移消費電力も含まれる。
図11(B)では、PRN1102側に電力テーブル905、906を持つ。この場合、PRN1102が自己の消費電力積算値を算出し、処理結果報告1104と一緒にPM1101へ通知する。PM1101側では、受け取った処理結果報告1104からPRN1102の消費電力積算値を更新し、印刷システムとしての総消費電力積算値を算出する。図11(C)では、PRN1102側に電力測定回路を搭載することで実際に消費電力を測定し、処理結果報告1104と一緒にPM1101へ通知する形態である。PM1101側では、受け取った処理結果報告1105からPRN1101の消費電力積算値を更新し、印刷システムとしての総消費電力積算値を算出する。この方法が最も消費電力積算値に誤差が少なく正確であるが、ハード回路としては複雑になり、一般にコストアップ直結する。
以上、図11を用いて説明したように、本実施形態における各印刷装置の消費電力算出は、プリントマネージャPM1101側と印刷装置側のどちらかで実施すればよい。また、消費電力の算出方法についても電力テーブル905や906に限定するものでもなく、同様の結果が得られるならば他の方法でもよい。
ここからは、本実施形態の中核をなす電力制御方法について説明する。まず、図1で説明した目標消費電力値101に対する電力閾値102の決定方法の一例ついて説明する。
図12は、図4で説明した某フロアの印刷装置の月別に所定期間を設定した消費電力値をグラブ化したものである。1月、6月、9月、12月に消費電力の多いことが分かる。すなわち、この期間は印刷装置の使用頻度が他月と比較して高いことを示している。図12のグラフ1201が昨年の結果であり、今年の経費削減案として昨年の印刷装置に要した総消費電力を10%削減する場合を考える。今年の年間目標消費電力値をPyとすると、前述したように通年では月別の偏りが大きいため、さらに分解し月別の目標消費電力値、Pmを算出する。
ここで、図12のグラフ1201に引かれた破線1202〜1204は、月別消費電力Pmを算出するための重み付けラインである。重み付けライン1203に対応する消費電力値は、重み付けライン1202に対応する消費電力値の1.5倍である。また、重み付けライン1204に対応する消費電力値は、重み付けライン1202に対応する消費電力値の2倍である。月別の最小消費電力単位をP0とするとき、消費電力値が重み付けライン1203より小さい月には、均一に月間目標消費電力としてP0を与える。消費電力値が重み付けライン1203以上で1204未満の月には、月間目標消費電力として1.5xP0を与える。さらに、消費電力値が重み付けライン1204以上の月には、月間目標消費電力として2.0xP0を与える。
図13は、以上の月別の目標消費電力値をまとめた表である。月別電力1301と各月に対する消費電力値1302からなる。最後の項目は、月別の合計であり、年間目標(消費)電力値Py1303と等しくなる。従って、Py1303が与えられると、最小消費電力単位P0が求められ、月間目標消費電力値、Pmが与えられる。
次に、図14を用いて、与えられた月間目標消費電力値、Pmに対する電力閾値102について説明する。図14(A)のグラフ1401は、ある月の目標消費電力Pm1402を上限として、均等パターン1403になるように電力閾値102を10分割した例である。各電力閾値1〜10レベルに応じて、ユーザに提供できるサービス内容が一意的に決定される。
グラフ1401の横の2つの矢印1404、1405は、ユーザに対するサービス優先の程度を示す。電力閾値が低い状態では、よりユーザの利便性優先1404となるのでサービスが優先し、電力閾値が高くなるに連れて消費電力に対する締め付けが厳しくなるため、相対的にサービスの優先よりも電力の制限を優先する。すなわち、電力閾値が月間目標消費電力値Pm1402に近づくほど、より電力優先1405として働く電力制御が実施される。例えば、このことは、月の始めには、消費される電力量に対して、低い電力閾値のもとで電力の制御がなされ、だんだん月の終わりに近づくにつれて、電力閾値の高い、すなわち月間目標消費電力値Pmに近い閾値のもとで制御されることを意味する。すなわち、月の始めには、Pmに対して余裕があるので使用制限はゆるく、ユーザへのサービス性は高く、また時間が経つにつれて、ユーザへのサービス性は低く、印刷装置の使用制限が厳しくなる。
図14の(B)及び(C)は、(A)の均等電力閾値のパターンとは異なる他のパターン例を示している。図14(B)のサービス優先パターン1406は、(A)の均等パターン1403の間隔を電力閾値の高い側に間隔を狭めて不均一にしたパターンである。均等パターン1403の各電力閾値に対応したサービス内容が同一ならば、サービス優先パターン1406は、例えば、電力閾値1〜5が選択される期間が長いため、その分サービス優先度が高い。
図14(C)の省エネ優先パターン1407は、電力閾値の偏りを(B)のサービス優先パターン1406と逆にしたパターンである。この場合、例えば、電力閾値6〜10が選択されている期間が長く、消費電力への締め付けの厳しい期間に長く滞在するため、その分だけ省エネ優先度が高くなる。3つのパターン1403、1406、1407を管理者に設定させることで、電力制御の方針を変更することも可能となる。
以上のように、図1の電力閾値102を決定するために、設定する目標消費電力値に対して、各閾値が設定された。しかしながら、この形態に限定するものではない。例えば、1日の中で消費される、1時間あたりの電力量には偏りが生じる。上の例では、このような偏りの影響を受けないように、比較的少ない数の電力閾値が設定された。一方で、消費電力の偏りの影響を受けうるような多くの電力閾値を決定しても構わない。その場合には、各電力閾値でのサービス内容と3つの電力閾値のパターン1403、1406、1407などの電力閾値間隔を決定するために、消費電力の偏り度合も考慮に入れる必要がある。消費電力の偏り度合も考慮するとその分だけ、電力閾値決定方法のアルゴリズムも複雑なものとなる。
次に、図15を用いて図1の電力閾値102に対応した各印刷装置の電力状態を指定し、サービス内容を設定するための電力制御条件テーブルの例について説明する。図15は、電力制御条件テーブルを作成するための判定材料として、サーバであるプリントマネージャ内部で生成される電力制御判定テーブル1501である。テーブルは、縦方向の印刷装置1〜8と、横方向の、判定項目であるPowerレベル1502とSpecレベル1503とから構成される。印刷装置1〜8は、図4の某フロアでの印刷装置PRN1〜8を例とする8台分である。
Powerレベル1502は、各印刷装置の消費電力値を示すものである。例えばPowerレベル1502は、印刷時の消費電力値を示しうる。このPowerレベル1502は、例えば一定期間の省エネモード待機状態からスタンバイ状態に起動し、所定条件の処理を行うモデルを予め定め、各モデルに対するシミュレーション値として求める。このシミュレーション値としての消費電力は、図9の現構成での基本電力テーブル905及び現構成での電力補正テーブル906からも求めることができる。
このシミュレーション的に計算した消費電力値と予め10段階に数値化したものとの比較から各印刷装置1〜8のPowerレベル1502が値として示される。この場合、数値が大きいほど消費電力が大きいことを示し、Powerレベル1502の評価点としては能力が低いことを表す。また、数値5を中間として印刷装置1〜8に対する標準レベルとしている。
Specレベル1503は、各印刷装置の機能的な能力値を示すものである。Powerレベル1502と同様に、例えば、数値4をユーザの印刷条件に対応可能な標準レベルとして前後合わせて6段階に予め数値化しておき、各印刷装置の現構成での性能テーブル904から評価点を決める。各印刷装置1〜8に対応するSpecレベル1503では、数値が大きいほどハイスペックであることを表している。
従って、電力制御判定テーブル1501におけるPowerレベル1502とSpecレベル1503とを(x、y)の組として表し、次のように判定できる。例えば、印刷装置1=(9、6)は、「消費電力は高いが機能的には最高レベルであり、あらゆるユーザの印刷要求に対応可能」であると判定する。また、印刷装置4=(4、4)は、「消費電力も機能的にも標準的な印刷装置である」などと判定する。
電力制御判定テーブル1501におけるGrouping1504の項目は、図4の某フロアを例としたグループA、グループB、グループCのグルーピングを表す。図15では、破線矩形によって、印刷装置1〜3:グループA、印刷装置4〜6:グループB、印刷装置7〜8:グループCにグルーピング化されている。
最終選択順位1505は、電力閾値が幾つかの高い段階に達した場合に、最終候補として残しておきたい印刷装置の候補と優先順位を表す。最終選択順位1505では、印刷装置4が第1候補、印刷装置8が第2候補として選択されている。ここで、Grouping1504及び最終選択順位1505の項目は、管理者が設定する項目としてもよいし、あるいは、サーバであるプリントマネージャPM204が算出した最適条件に管理者が調整するようにしてもよい。
図16は、電力閾値102に対応付けて、印刷装置1〜3の消費電力及びサービス内容を制御するためのAグループの電力制御条件テーブル1601を作成した例を示す。ここでは、同様に、印刷装置4〜6のBグループ用及び印刷装置7〜8のCグループ用電力制御条件テーブルも作成される。テーブルの縦方向の電力閾値1〜11レベルに対して、横方向にサービス内容が記載されている。なお、PM指定1602、ユーザ選択可1603、省電力レベル1604の下に示す数値1、2、3は、グループAに属する印刷装置1、2、3を示している。
PM指定1602は、PM204が指定あるいは選択する指定印刷装置を示す項目である。テーブル内部表記で、「○」は指定印刷装置を示す。非指定の印刷装置として、「△」は臨時に使用、あるいは一時的に利用する印刷装置を示し、「×」は指定不可(PMも使用しない)印刷装置であることを示す。
ユーザ選択可1603は、図3のユーザウィンドウ画面301の機種選択306によって希望の印刷装置を選択できるかどうかを示す項目である。「○」は選択可能な印刷装置を示し、「×」は選択不可印刷装置であることを示す。
省電力レベル1604は、PM204によって指定される各印刷装置の省電力レベルを示す項目である。ここで、図8を用いて一例を説明した省電力レベル(PL1〜5)は、各印刷装置で異なっていてもよい。本実施形態の以後の説明では、印刷装置1はPL1〜5、印刷装置2はPL1〜4、印刷装置3はPL1〜3、印刷装置4〜7はPL1〜4、印刷装置8はPL1〜3の省電力レベルを持つことを前提とする。
省電力レベル1604に示すように、電力閾値が低い段階では、ユーザ利便性を優先する浅い省電力レベルに置かれ、電力閾値が高くなるに従って省電力レベルも徐々に、電力制御を優先する深いレベルへ移行する。
項目欄1605に示す印刷制約条件1〜3は、印刷処理時に課せられる制約条件の有無を示す項目である。テーブル内部表記で、「○」は制約条件が有効であることを示し、「−」は制約条件が無効であることを示す。制約条件の一例として、制約条件1は、「両面印刷」、制約条件2は、「2分割(2in1)印刷」、制約条件3は、「モノクロ印刷」などが挙げられる。
例えば、ユーザの印刷要求条件が、片面カラー40ページであっても、制約条件1〜3が全て有効である期間は、強制的に2分割両面モノクロ印刷(出力ページ数は10枚)に制約が課せられることを意味する。また、印刷制約条件1〜3が有効になると、図3のユーザウィンドウ画面301のプロパティボタン314で指定できていた項目が指定不可能となる。このように、制約条件によって制約されるパラメータ(印刷パラメータ)が印刷要求条件に含まれている場合、サーバPMは、印刷要求を受け付けないこと、又はパラメータを変更することができる。具体的には図16に示されるように、電力閾値5が選択されている場合(総電力消費値が電力閾値5以下(第3の閾値以下)である場合)、片面印刷が指定されていても、サーバPMは指定印刷装置であるPRN2を選択する。一方で電力閾値6が選択されている場合(総電力消費値が電力閾値5よりも大きい場合)、片面印刷が指定されている場合、サーバPMは指定印刷装置であるPRN2を選択しないことができる。この場合、印刷は行われない。またサーバPMは、両面印刷を指定すると共に、指定印刷装置であるPRN2を選択してもよい。
図17を用いて、省電力レベル1604の制御について補足する。図17は、電力閾値に対する各省電力レベルへの移行時間を予め設定するための省エネモード移行時間テーブル1701の一例である。「PL1→PL2」の表示1702、「PL2→PL3」の表示1703、「PL3→PL4」の表示1704、「PL4→PL5」の表示1705は、省電力レベルのより深い省エネモードに移行するまでの時間を示す。
例えば、電力制御条件テーブル1601の電力閾値1では省エネレベルが1である印刷装置1を指定印刷装置に割当てて使用され、印刷装置2、3は臨時使用印刷装置に割当てられている。まだ、電力閾値が低いこの段階では、印刷装置2、3の省電力レベルも浅い。従って、それだけ待機消費電力も高く、アクセスがないと無駄な電力を消費していることになる。
このような場合は、指定印刷装置1のみ省電力レベルPL1で待機し、臨時使用印刷装置2,3は、省エネモード移行時間テーブル1701に従って、さらに深い省エネモードに移行させる制御を行ってもよい。電力制御条件テーブル1601で示される省電力レベル1604は、初回起動時及び処理完了時の省電力レベルを指定している意味であって、必ずしも固定と言う意味ではない。当然ながら固定値として制御しても構わない。
以上説明した電力制御条件テーブル1601は、各印刷装置の性能テーブル901、904、基本電力テーブル902、905及び電力制御判定テーブル1501に基づいてPM204によって作成される。そして、この電力制御条件テーブル1601により、電力閾値に応じて各印刷装置の電力及びサービス内容が制御される。
電力閾値が低い段階では、ユーザに対する位置の利便性(グルーピング)、印刷処理時間の利便性(浅い省エネモードや臨時使用印刷装置を用いた時間短縮)、使用可能な機能的利便性が省電力制御に対して優先される。しかし、電力閾値が高くなるにつれて、すなわち、月間目標消費電力値Pmに近づくにつれて、ユーザへのサービス利便性を落として省電力優先への制御と移行していく。
電力制御条件テーブル1601の制御項目として、電力閾値数、PM指定、ユーザ選択可、省電力レベル、制約条件1〜3を例として示したがこれらの項目に限定するものではない。また、電力閾値や省電力レベルの数とそれに対応した制御条件の決め方についても、どちらを基準に決定しても構わないし、各々独立に決定しても構わない。すなわち、電力制御条件テーブル1601の作成アルゴリズムに対しては、ここで述べたものは一例であってこれに限定するものではない。
図18は、電力制御条件テーブル1601によって制御される8台の印刷装置PRN1〜8が電力閾値1〜11の各レベルに応じて制御される状況を図示したものである。まず、図18の記号について説明する。各太線の矩形は印刷装置を表す。白抜きの矩形は、ユーザから選択可能な印刷装置を表し、斜線の矩形は、ユーザからの選択不可である印刷装置を表す。矩形に付属するPL1〜PL5の記号は、省電力レベルを示す。また、「●」の印は、指定印刷装置を、「×」の印は、臨時使用印刷装置としても使用不可であることを示す。なお、「×」以外の印刷装置は、常に臨時使用印刷装置として使用する可能性があることを表す。
図4で説明した某フロアの例を基準として、列1801をグループA(印刷装置PRN1〜3)、列1802をグループB(PRN4〜6)、列1803をグループC(PRN7〜8)としている。また、各グループは、矩形の破線でまとめている。列1804は、電力閾値1〜11までのレベルを示している。
電力制御判定テーブル1501及び電力制御条件テーブル1601と比較すると分かるように、電力閾値が低いほど高機能な印刷装置が指定印刷装置として選択され、ユーザが自由に選択できる印刷装置の種類も多い。それと同時に省電力レベルも浅い位置にあり、ユーザの印刷要求に対して直ちに反応可能な状態に置かれている。すなわち、電力閾値の低い、電力閾値1〜6程度までのレベルでは、ユーザに対する利便性を優先した制御となっている。
逆に電力閾値が高くなるほどより消費電力の低い印刷装置が指定印刷装置として選択され、ユーザから選択可能な印刷装置の数も徐々に減少していく。また、省電力レベルについても常に深い位置に置かれるように消費電力が制御される。すなわち、電力閾値の高い、(電力閾値7〜11)では、ユーザに対する利便性を犠牲にして電力を優先した制御へと移行していく。
このように、グルーピング化が有効に機能しているところには、各グループに指定印刷装置が存在していることを意味する。従って、電力閾値9の状態までは、グルーピング化が有効に機能しているが、電力閾値10、11の状態では、もはやグルーピング制御が崩れていることが分かる。例えば、電力閾値10の状態ではPRN4とPRN8のみが稼動し、電力閾値11の状態になると図4の某フロア全体でわずかにPRN4の1台のみが稼動している状態となる。
なお、グルーピング化が崩れた後に選択されるPRN4,8の印刷装置は、電力制御判定テーブル1501の最終選択順位1505で設定されている印刷装置が選択されることになる。最終選択順位1505の順位に従うと、電力閾値11の状態の最終段階で残る印刷装置は、PRN4ということになる。ここで、グループBと他のブループA、Cとを比較すると、グループBではPRN5が一度も指定印刷装置になっていないことがわかる。
図15の電力制御判定テーブル1501のPowerレベル1502とSpecレベル1503を(x、y)の組で表すと、PRN5=(6、3)である。すなわち、消費電力が大きい割に機能的な性能が低いことを表している。従って、PRN5のような印刷装置は、指定印刷装置として選択されることはなく、可能であればユーザが選択するか、あるいはPM204が臨時使用印刷装置として選択する以外に使用される余地は無い。
さらに、図18の電力制御状況下で、電力閾値が低い状態(電力閾値1〜6程度)と電力閾値が高い状態(電力閾値11)の2つのケースについて指定印刷装置及び臨時使用印刷装置についての制御を行う例を示す。
図19は、臨時使用印刷装置を利用しているケースの例である。
指定印刷装置PRN1に重い印刷ジョブ1901が集中している場面を想定している。この場面において、低い状態の電力閾値が選択されると(第1の電力閾値)、PM204は、ユーザの印刷処理時間短縮のサービス性を考慮して臨時使用印刷装置PRN2へも印刷ジョブ1902を分散するような制御を実行する。
グループAのPCとPRN1及びPRN2との間の処理シーケンスの流れは、実線1903と破線1904で示されるが、このシーケンスの手順は、図2のところで説明したシーケンスの手順と同様であるので説明を省略する。臨時使用の印刷装置であるPRN2は、印刷ジョブ1902の処理完了後に、再び現在の電力閾値に対応した省電力レベルに移行するように制御される。
当然ながら、高い状態の電力閾値が選択された場合には、ユーザの利便性よりも省電力が優先されるため前記したケースのように臨時使用印刷装置を利用することはしない。また、現在の指定印刷装置では印刷要求条件を満たせないケースや故障、紙詰まり等のトラブル発生時についても、一時的に臨時使用印刷装置が利用されることも有り得る。
図20は、図18の電力閾値11の状態での印刷処理シーケンス2001を示す。印刷処理シーケンス2001の手順は、図2のところで説明したシーケンスの手順と同様であるので説明を省略する。電力閾値11の状態では、前述したように全フロアで唯一PRN4の稼動のみに限定される。このとき、グループAのPRN1〜3は、全て使用不可状態である。従って、グループAのPC1からの印刷要求であったとしても、PM204が選択する印刷装置は、グループBのPRN4であることを示している。すなわち、この場合、グルーピング制御は破棄され、ユーザに対する位置の利便性がなくなっている。
以上のように、電力制御条件テーブル上の、電力閾値、装置選択パターン、電力制御パターン、サービス条件パターンなどを用いて、フロアにある複数の印刷装置を一意的に分類することで、目標消費電力値に対する電力制御が実行できる。
<実施形態2>
実施形態2では、実施形態1で説明した電力制御のシステムにおいて、障害が発生したときの処理について説明する。図21は、選択された印刷装置に障害が発生した場合の対応処理を示した図である。PC1及びPC2からの印刷要求に対して、PM204が指定した印刷装置PRN1に障害が発生した場面を想定している。
障害としては、紙詰まりなどのジャムエラー、紙切れやトナー交換などの消耗品エラー、そして故障などが考えられる。PRN1の障害を検知したPM204は、現在の電力制御状況と印刷ジョブ内容2402を解析して、電力閾値に応じた最適な代替印刷装置を選定する。
図21では、代替印刷装置として既に処理中の同じAグループに属するPRN2とグループBに属して現在の指定印刷装置であるPRN4が選定されている。ここでは、印刷要求元のユーザにとっての電力閾値に応じた位置的な利便性と印刷処理の時間的な利便性とが考慮されている。
PM204は、PRN1の印刷ジョブ内容2402をキャンセルして、エラー内容と選定した代替印刷装置情報を印刷要求元であるPC1とPC2に対して送信し、印刷ジョブの再送指示2401を行う。再送指示を受けた要求元のプリントマネージャ(クライアント)は、指定された代替印刷装置に対して印刷ジョブを再送する。
PC1は、代替印刷装置PRN4へ印刷ジョブ2404を、PC2は、代替印刷装置であるPRN2へ印刷ジョブ2403を再送している。各代替印刷装置での印刷処理及びそれに対する消費電力の算出は、既に説明した内容と同様である。PM204からの再送指示内容として、例えばエラー内容がジャムエラーや消耗品エラーであって、一部の印刷が完了しているとする。この場合には、続きのページ情報を指示内容に付加して、代替印刷装置ではその続きから印刷処理を行ってもよい。また、PM204によって障害が発生した印刷装置の障害内容を管理者レベルのユーザに対して通知を行ってもよい。
障害が発生した印刷装置は、その障害が取り除かれるまでプリントマネージャ(サーバ)によって印刷システムから除外される。特に、障害発生の印刷装置が指定印刷装置である場合には、代替指定印刷装置が必要となる。
図22は、指定印刷装置の代替選定を表した図である。PM204は、障害が発生した指定印刷装置PRN1を除外し、図16で説明した電力制御条件テーブル1601において、次に指定印刷装置として予定されている印刷装置であるPRN2を代替指定印刷装置2501として選定している。
ここでは図示していないが、PRN1の障害が取り除かれた後、再び指定印刷装置に復帰するかどうかについては、その時点での電力閾値によって判断する。その時点での電力閾値と電力制御条件テーブル1601とからPRN1が指定印刷装置になり得るのかを判定することは可能である。
以上のように、実施形態2では、電力制御を行っているシステムにおいて、指定した印刷装置に障害が発生しても、サーバPCがその障害を検知し、他の印刷装置を再指定し、再印刷することにより解決できることを示した。
<実施形態1及び実施形態2に係る処理のフロー>
次にネットワークプリントの例として、プリントマネージャ・クライアントPC(以下、「クライアントPC」と略す)とプリントマネージャ・サーバPM(以下、「サーバPM」と略す)とからの立場に分けて、印刷のフローを説明する。
以下では、実施形態2に係る処理のフローを、図23及び図24を参照して説明する。しかしながら、図23及び図24に示される全ての工程を実施することが本発明に必須ではないことは、当業者には明らかであろう。例えば、サーバPMが図24のステップS2201、S2202、S2205、S2211、S2212、S2213、及びS2214を実行することで、実施形態1に係る処理は達成できる。
図23は、クライアントPCによって実行される印刷処理の流れを示した図である。ここで、クライアントPCとは、図2のPC1やPC2などを示す。S2101において、クライアントPCで印刷したいファイルの印刷条件を作成し、サーバPMへ送信する。S2102において、サーバPMからの送信結果が来ているかどうかチェックする。そして送信結果を受信するまで待機する。
S2102において、サーバPMからの通知を受信した後、S2103で指定印刷装置に対して印刷条件と印刷データを含む印刷情報を送信する。ここで、S2101において作成した印刷条件は、指定印刷装置のドライバソフトへのパラメータとして渡される。S2104において、クライアントPCのユーザに対して指定印刷装置で印刷中であることを通知する。S2105において、再びサーバPMからの印刷処理通知が来ているかどうかチェックし、印刷処理通知を確認するまで待機する。
S2106において、印刷処理通知が異常終了を示す場合には、S2107及びS2108のエラー処理を実施する。S2107において、サーバPMからのエラー内容及び代替情報をユーザに対して通知する。S2108において、エラー内容を考慮し、例えば、途中からの印刷開始などを考慮して、指定された代替印刷装置へ印刷情報の再送を行う。以後は、再びS2105においてサーバPMからの通知を待つ。
印刷処理通知が正常終了を示す場合には、S2109にて、保持している印刷データを破棄し、S2110にて、指定印刷装置で印刷処理が完了したことをユーザに通知する。ここで、印刷データは、障害時を考慮して処理完了まで保持していることを前提としている。最後に、S2111にて、印刷処理通知を受けたユーザは、指定印刷装置に印刷物を取りに行くことでクライアントPCの立場からみた印刷処理が終了する。
図24は、サーバPMによって実行される印刷処理の流れを示した図である。ここで、サーバPMとは、例えば図2のPM204を示す。S2201において、クライアントPCからの印刷条件を受信する。S2202において、受信した印刷条件の解析を行う。解析処理では、指定印刷装置による印刷可能性及び現在の電力閾値に応じたサービス内容(利便性優先度、省電力優先度)を考慮した最適な印刷装置を選択する。
例えば、図16の電力閾値4が選択されている場合(総消費電力値が電力閾値4以下(第1の閾値以下)である場合)、指定印刷装置であるPRN1が選択される。また、図16の電力閾値5が選択されている場合(総消費電力値が電力閾値4よりも大きい場合)、指定印刷装置であるPRN2が選択される。図15に示されているように、PRN1は印刷時の消費電力が大きいが性能が高い。また、PRN2は印刷時の消費電力がPRN1よりも小さいが性能もPRN1よりも低い。
また図16に示されているように、例えば電力閾値4が選択されている場合(総消費電力値が電力閾値4以下(第2の閾値以下)である場合)、PRN1又はPRN3をユーザが選択することが可能である。一方で、電力閾値5が選択されている場合(総消費電力値が電力閾値4よりも大きい場合)、PRN1をユーザが選択することはできない。したがって、ユーザがPRN1を指定している場合、電力閾値4が選択されているならばサーバPMはユーザが指定しているPRN1を選択する。しかしながら、電力閾値5が選択されているならばサーバPMはユーザが指定しているPRN1を選択しない。この場合、サーバPMは指定印刷装置であるPRN2を選択すればよい。もっとも、電力閾値及び選択される印刷装置についての設定は、図16に示されているものに限られず、任意に定められうる。例えば、本実施形態において第1の閾値と第2の閾値とは等しいが、これには限定されず、例えば第2の閾値が第1の閾値以上であってもよい。同様に、上述の第3の閾値は第1の閾値以上であってもよい。
S2203において、指定印刷装置で印刷を行うことができるかどうかを判断する。印刷が行えない場合には、指定印刷装置が故障している場合、指定印刷装置に処理待ちの印刷要求が残っている場合、などが含まれうる。指定印刷装置で印刷を行うことができないと判断した場合には、S2204にて最適な臨時使用印刷装置を選択するとともに、図16の電力制御条件テーブル1601に基づいた電力制御処理を実施する。具体的には、選択されている電力閾値に対応する臨時使用印刷装置を選択すればよい。電力閾値5が選択されており、PRN2が故障している場合、サーバPMは、PRN1又はPRN3を選択すればよい。そしてS2205にて、クライアントPCへ選択した印刷装置を通知する。一方、S2203にて、現在の指定印刷装置で問題がなければ、それを選択した印刷装置として、S2205にて、クライアントPCへ通知する。また、最適な臨時使用印刷装置を選択した場合には、当該印刷装置をクライアントPCへ通知する。
図16によれば、電力閾値1〜9が選択されている場合、PRN1〜PRN3の全てが指定印刷装置か臨時使用印刷装置に指定されている。しかしながら、本発明はこのような場合に限られるわけではない。例えば電力閾値7が選択されている時に、PRN2は指定印刷装置として指定され、PRN1及びPRN3は指定不可印刷装置として指定されていてもよい。このような場合、電力閾値7が選択されている場合には、指定印刷装置であるPRN2で直ちに印刷が行えない場合でも、PRN2が選択される。すなわち、PRN2の故障、紙詰まりなどのトラブルが直った後に、又はPRN2で処理待ちの印刷要求が処理された後に、PRN2で印刷が行われる。一方で電力閾値6が選択されている場合には、指定印刷装置であるPRN2で印刷が行えない場合、臨時指定印刷装置であるPRN1又はPRN3が選択される。
選択した印刷装置をPCへの通知した後、S2206において、選択した印刷装置からの印刷処理通知が来ているかどうかをチェックする。そしてS2207において、印刷処理通知を受信するまでの時間を計測する。所定時間以内であれば待機し、所定時間を経過した場合には、エラーが発生したとして、S2208とS2209のエラー処理を実行する。
S2208において、印刷条件及び現在の電力制御状態から最適な代替印刷装置の選定を行う。ここで、現在の電力制御状態とは、現在選択されている電力閾値であって、図16の電力制御条件テーブル1601と印刷条件から代替印刷装置が選定される。
S2209において、エラー内容(ここではタイムUP)及び代替印刷装置情報をクライアントPCへ送信して印刷情報の再送要求を行う。以後は、S2206に戻って再び代替印刷装置からの印刷処理結果の通知を待つことになる。S2210において、選択した印刷装置からの印刷処理結果の通知が異常終了である場合には、前述したと同様に、S2208及びS2209のエラー処理を実行する。但し、S2209において通知されるエラー内容は、印刷処理結果として通知された内容(例えば、ジャムエラー、消耗品エラーなど)となる点が、S2209のタイムアップによるエラーと異なる。印刷処理結果が正常終了であれば、S2211おいて、印刷処理結果をクライアントPCに通知する。
ここで、本実施形態では、S2205でクライアントPCに選択した印刷装置を通知した後、クライアントPCから印刷装置に印刷情報を送信されることを前提として説明した。しかし、ハンドリングの確実性をより向上させるために、選択された印刷装置へ送信したことをクライアントPCとサーバPMとの間でやり取りしてもよい。また、S2207からS2208のエラー処理を実行するとき、印刷装置のステータス情報を取得してエラー内容を確認するようにしてもよい。
次に、S2212において、選択した印刷装置からの印刷結果より印刷システム(印刷装置群)に対する総消費電力の積算値(積算消費電力量)を算出する。このとき、選択した印刷装置の印刷行為に要した消費電力又は総消費電力の積算値は、印刷装置側で計算又は測定することを本実施形態では前提としている。但し、図11で説明したように、各印刷装置の消費電力計算は、サーバPM及び印刷装置のどちらで実行してもよく、特に制約するものではない。また、印刷システムとは、サーバPMが電力制御している全印刷装置を示す。本実施形態においては、この積算値が、月別の目標消費電力値となるように制御が行われる。すなわち、この積算値は毎月初にリセットされうる。もっとも、総消費電力の積算期間は1月に限られず、所定期間内について総消費電力の積算が行われればよい。
S2213において、算出した印刷システムでの総消費電力値と現在の電力閾値とを比較する。比較結果、オーバーしている場合には、S2214にて適切な電力閾値への移行処理を実施する。これは、電力制御に最初に選択した、第1の電力閾値以外の電力閾値を、よりPmに近い電力閾値の中から電力閾値を第2の電力閾値として選択することを意味する。オーバーしていなければ現状の電力制御状態を維持する。ここで、適切な電力閾値への移行処理とは、図16の電力制御条件テーブル1601に基づいた電力制御であって、必ずしも次のレベルの電力閾値へ順番に遷移するとは限らない。例えば、大量印刷処理を実施した場合には、一気に数レベルスキップした電力閾値にジャンプする可能性も有り得る。以上でサーバPMの立場からみた印刷処理が終了する。通常は、複数の電力閾値のうち、総消費電力値以上でありかつ最も小さい電力閾値が選択される。選択された電力閾値に従って、上述のように、サーバPMは各印刷装置の電力制御を行う。具体的には、図16に示されるように電力閾値に対応付けられた省電力レベルとなるように、サーバPMは各印刷装置を制御する。例えば図16に示されるように、電力閾値4が選択されている場合(総消費電力値が電力閾値4以下(閾値以下)である場合)、PRN2の省電力レベルはPL4にされる。また、電力閾値5が選択されている場合(総消費電力値が電力閾値4よりも大きい場合)、PRN2の省電力レベルはPL1にされる。上述のように、PRN2がPL1の状態にある場合と比べて、PRN2がPL4の状態にある場合、PRN2の待機時の消費電力は小さい。
<実施形態3>
実施形態3では、実施形態1における電力制御システムで設定された電力閾値について時系列にどのように再計算し更新していくかについて説明する。図25は、例えば図2のサーバPM204で行われる電力閾値の再計算に関するフローの例を示す。
S2301において、1ヶ月が経過後、当月に要した消費電力値と月間の目標消費電力値Pmとを比較する。S2302において、目標消費電力値以上であるかどうかを判定する。目標消費電力値を超えない場合、すなわち目標消費電力値を達成していた場合には、S2305にて目標消費電力値に対しての余剰分を黒字として貯金し、翌月の電力制御を現状のまま継続する。
当月に要した消費電力値が目標消費電力値以上の場合には、まずS2303にて、前月までの貯金で、赤字としての不足分を賄えるのかが判定される。この判定の結果、貯金が借金分を上回れば、差し引きのプラス分を再びS2305にて貯金して、翌月の電力制御を現状のまま継続する。
この判定結果、貯金が借金を下回った場合には、S2304にて残月の総電力値、すなわち、現在の貯金分と残月以降の許容消費電力値を加算した許容総消費電力値から借金分を赤字として差し引く。S2306において、不足分を差し引いた残りを改めて残月の総電力値として、図12で説明した同様の方法で、翌月以降の月間の目標消費電力値の再計算を実施する。更にS2307において、翌月以降の月間目標消費電力値から月別の電力閾値を算出する。最後にS2308において、月別の電力閾値から電力制御条件テーブル1601を作成する。このように、当月に要した消費電力値がより大きいほど、次月の閾値がより低くなるように、再計算が行われる。
ここで、本フローでは月間目標消費電力値を例として挙げたが、当然ながら年間又は週間又は1日単の目標消費電力値であっても構わない。また、本実施形態では貯金・借金方式での説明を行ったが、これに限定するものではない。例えば、他の例として月単位で、目標値に対する増減を計算して残月の月間目標消費電力値を毎月再計算する方法を採ってもよい。
<その他の実施例>
また、本発明は、以下の処理を実行することによっても実現される。即ち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。

Claims (9)

  1. 第1の印刷装置と、該第1の印刷装置よりも性能が低くかつ印刷時の消費電力が低い第2の印刷装置とを含む印刷装置群の、所定期間内における積算消費電力量を格納する格納手段を備え、クライアントからの印刷要求を受けた際に、該要求された印刷を行う印刷装置を前記積算消費電力量を参照して前記印刷装置群の中から選択する情報処理装置であって、
    前記クライアントからの印刷要求を取得する取得手段と、
    前記積算消費電力量が第1の閾値以下である場合には前記第1の印刷装置を選択し、前記積算消費電力量が前記第1の閾値よりも大きい場合には前記第2の印刷装置を選択する選択手段と、
    前記格納手段に格納されている前記積算消費電力量に、前記選択手段が選択した印刷装置が前記印刷要求に従って印刷する際に消費する電力量を加える積算手段と、
    を備えることを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記積算手段は、前記印刷装置群に含まれる印刷装置のそれぞれが前記印刷要求に従って印刷する際に消費する電力量が記録されている記録手段を参照して、前記選択手段が選択した印刷装置が前記印刷要求に従って印刷する際に消費する前記電力量を求めることを特徴とする、請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記積算消費電力量が前記第1の閾値以下である場合の前記第2の印刷装置の待機時の消費電力が、前記積算消費電力量が前記第1の閾値よりも大きい場合の前記第2の印刷装置の待機時の消費電力よりも小さくなるように、前記第2の印刷装置を制御する制御手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1又は2の何れか1項に記載の情報処理装置。
  4. 前記取得手段が取得した印刷要求にユーザが指定する印刷装置を示す情報が含まれている場合、
    前記選択手段は、前記積算消費電力量が前記第1の閾値以上の値を持つ第2の閾値以下である場合には前記ユーザが指定する印刷装置に選択を変更し、かつ前記積算消費電力量が前記第2の閾値よりも大きい場合には前記第2の印刷装置を選択することを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  5. 前記積算消費電力量が前記第1の閾値よりも大きく、かつ前記第2の印刷装置が印刷を行えない場合、前記選択手段は、選択する印刷装置を前記第1の印刷装置に変更することを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  6. 前記印刷要求に、所定の印刷パラメータが含まれている場合に、
    前記選択手段は、前記積算消費電力量が前記第1の閾値以上の値を持つ第3の閾値以下である場合には前記第1又は第2の印刷装置を選択し、かつ前記積算消費電力量が前記第3の閾値よりも大きい場合には印刷装置の選択を行わないことを特徴とする、請求項1乃至3の何れか1項に記載の情報処理装置。
  7. 前記所定期間より前の期間における積算消費電力量がより大きい場合に、前記第1の閾値がより低くなるように前記第1の閾値を算出する算出手段をさらに備えることを特徴とする、請求項1乃至6の何れか1項に記載の情報処理装置。
  8. 第1の印刷装置と、該第1の印刷装置よりも性能が低くかつ印刷時の消費電力が低い第2の印刷装置とを含む印刷装置群の、所定期間内における積算消費電力量を格納する格納手段を備え、クライアントからの印刷要求を受けた際に、該要求された印刷を行う印刷装置を前記積算消費電力量を参照して前記印刷装置群の中から選択する情報処理装置が行う情報処理方法であって、
    前記情報処理装置の取得手段が、前記クライアントからの印刷要求を取得する取得工程と、
    前記情報処理装置の選択手段が、前記積算消費電力量が第1の閾値以下である場合には前記第1の印刷装置を選択し、前記積算消費電力量が前記第1の閾値よりも大きい場合には前記第2の印刷装置を選択する選択工程と、
    前記情報処理装置の積算手段が、前記格納手段に格納されている前記積算消費電力量に、前記選択工程で選択した印刷装置が前記印刷要求に従って印刷する際に消費する電力量を加える積算工程と、
    を備えることを特徴とする情報処理方法。
  9. コンピュータを請求項1乃至7の何れか1項に記載の情報処理装置の各手段として機能させるための、プログラム。
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