JP5835655B2 - フィルム部材、ドクター装置、印刷機および印刷物の製造方法 - Google Patents

フィルム部材、ドクター装置、印刷機および印刷物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、グラビア印刷に用いられるフィルム部材に係り、とりわけ、ドクターブレードの欠けを効果的に防止することができるフィルム部材に関する。また、本発明は、ドクターブレードの欠けを効果的に防止することができるフィルム部材を有したドクター装置および印刷機に関する。さらに、本発明は、原反に印刷を施すことによって印刷物を製造する方法であって、とりわけ、ドクターブレードの欠けを効果的に防止しながら原反に印刷を施すことができる印刷物の製造方法に関する。
従来、グラビアロールを有するグラビア印刷機が広く利用に供されている。グラビア印刷機は、グラビアロールと、グラビアロールの外周面に接触してグラビアロールの外周面上の余分なインキを掻き取るドクター装置と、を有しいている。ドクター装置は、グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードを有している。ドクターブレードは、一般的に、グラビアロールの回転軸線に沿ったグラビアロールの全長よりも長く形成され、グラビアロールの全長から余分なインキを掻き取るようになっている。
特開平4−70342号公報 特開昭62−227645号公報 特開2003−285416号公報
このようなグラビア印刷機においては、グラビアロールと接触するドクターブレードの刃先に欠けが生じてしまうといった問題がある。通常、グラビアロールの下方には、グラビアロールに供給されるインキを貯留したインキパンが配置されている。このため、ドクターブレードから欠け落ちた欠損片がインキパン内に落下して、その後、インキとともに欠損片がグラビアロールに供給されることもある。この場合、ドクターブレードが、その欠損片と接触して、ドクターブレードに新たな欠けが生じたり、ドクターブレードの裏面に欠損片が付着したりする。ドクターブレードに欠けが生じると、当該位置においてグラビアロールから余分なインキを掻き取ることができなくなり、結果的に、直線状に延びる意図しない筋模様が原反に印刷され続けることになる。また、ドクターブレードの裏面に欠損片が付着すると、グラビアロールのセル(凹部)からインキを引き出してしまい、結果として、各印刷パターンから意図しない線状の模様が延び出してしまうことになる。
意図しない模様が印刷されると、当該印刷物は、もはや正常な印刷製品とはなり得ない。すなわち、ドクターブレードへの欠けの発生は、印刷歩留まりを低下させてしまうことになる。このため、一例として特許文献1〜3に示すように、ドクターブレードの欠けを防止するための種々の研究がなされてきた。
ただし、特許文献1〜3に代表されるように、これまでの研究は、主として、ドクターブレード自体の改良であったが、これらの研究では、欠けの発生を十分に防止することができなかった。
本発明はこのような点を考慮してなされたものであって、グラビア印刷に用いられるドクターブレードの欠けを効果的に防止することを目的とする。
本件発明者らは、鋭意研究を重ね、ドクターブレードのうちのグラビアロールの端部の対面する領域において欠けが生じやすいことを知見した。さらに鋭意研究を重ねた結果として、グラビアロールの端部とドクターブレードとの間にフィルムを介在させることにより、ドクターブレードの欠けを極めて効果的に防止し得ることを知見した。そして本発明は、詳しくは後述するように、本件発明者らのこのような知見に基づくものであり、グラビアロールの端部に対面する位置におけるドクターブレードの欠けを効果的に防止することにより、ドクターブレードに極めて優れた耐欠け性(耐欠損性)を付与しようとするものである。
本発明によるフィルム部材は、
グラビアロールと、前記グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードを有したドクター装置と、を有する印刷機に用いられるフィルム部材であって、
前記グラビアロールの回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の端部に対面する位置に配置され、前記グラビアロールの前記外周面と前記ドクター装置の前記ドクターブレードとの間に位置するようになるドクター保護部を備える。
本発明によるフィルム部材が、前記グラビアロールの回転方向に沿って前記ドクター保護部の下流側に位置するインキハネ防止部を、さらに備えるようにしてもよい。
本発明によるフィルム部材について、前記グラビアロールの前記回転軸線と平行な方向において、前記インキハネ防止部の内方縁部は、前記ドクター保護部の内方縁部よりも内方に位置するようにしてもよい。
本発明によるフィルム部材において、前記インキハネ防止部は、前記グラビアロールの前記回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の前記端部と対面する位置に配置され、前記グラビアロールの回転方向に延びるようにしてもよい。
本発明によるフィルム部材が、前記ドクター保護部を形成する第1フィルムと、前記第1フィルムとは別途のフィルムであって前記第1フィルムと接合された第2フィルムと、を有し、前記第2フィルムが前記インキハネ防止部を形成するようにしてもよい。
本発明によるフィルム部材が、前記ドクター装置に固定される固定部をさらに備えるようにしてもよい。
本発明によるフィルム部材が、前記ドクター保護部を形成する第1フィルムと、前記第1フィルムとは別途のフィルムであって前記第1フィルムと接合された第2フィルムと、を有し、前記第2フィルムが前記インキハネ防止部および前記固定部を形成するようにしてもよい。
本発明によるドクター装置は、
グラビアロールを有するグラビア印刷機に用いられるドクター装置であって、
前記グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードと、
上述した本発明によるフィルム部材のいずれかと、を備える。
本発明による印刷機は、上述した本発明によるドクター装置のいずれかを備える。
本発明による印刷物の製造方法は、
原反に印刷を施して印刷物を製造する方法であって、
グラビアロールの外周面にインキを供給する工程と、
前記グラビアロールの前記外周面にドクター装置のドクターブレードを接触させ、前記外周面上に供給された余分なインキを掻き取る工程と、
余分なインキを掻き取られた前記グラビアロールによって原反に印刷を行う工程と、を備え、
前記グラビアロールの回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の端部に対面する位置にフィルム部材が設けられており、
前記グラビアロールの前記外周面と前記ドクター装置の前記ドクターブレードとの間に、前記フィルム部材の前記ドクター保護部が配置され、このドクター保護部によって、前記ドクター装置の前記ドクターブレードが前記グラビアロールの前記外周面の前記端部に直接接触することが防止される。
本発明によれば、グラビア印刷に用いられるドクターブレードの欠けを効果的に防止することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、グラビア印刷機を示す側面図である。 図2は、図1のグラビア印刷機を示す部分斜視図である。 図3は、図1のグラビア印刷機を示す部分上面図であって、グラビア印刷機のドクター装置とグラビアロールとの位置関係を示す図である。 図4は、図1の矢印Xで示された方向からドクター装置とグラビアロールとの接触状態を示す図である。 図5は、ドクター装置のドクターブレードとフィルム部材とを示す斜視図である。 図6は、ドクター装置に取り付けられる前のフィルム部材を示す上面図である。 図7は、図6に対応する図であって、フィルム部材の一変形例を示す図である。 図8は、図6に対応する図であって、フィルム部材の他の変形例を示す図である。 図9は、図1に対応する図であって、フィルム部材のさらに他の変形例を示す図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、図示と理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図9は、本発明の一実施の形態を説明するための図である。このうち、図1〜図3は、それぞれ、グラビア印刷機を示す側面図、斜視図または上面図である。図4および図6は、それぞれ、ドクター装置を示す斜視図および上面図であり、図5は、ドクター装置とグラビアロールとの位置関係を説明するための図である。図7〜図9は、フィルム部材の変形例を説明するための図である。
ここで説明するグラビア印刷機10は、輪転印刷機として、ウェブ状の原反5に対して連続的に印刷を行うことができるように構成されており、原反5に印刷を施して印刷物5aを製造する。図1に示すように、グラビア印刷機10は、グラビアロール20と、グラビアロール20に対向して配置された圧胴12と、を有している。グラビアロール20および圧胴12は、円柱状の外輪郭を有しており、外周面22,12aが互いに対面するようにして配置されている。また、グラビアロール20および圧胴12は、その中心軸線CA1,CA2を中心として回転可能に支持されている。グラビアロール20の外周面22には、原反5に印刷すべきパターン(絵柄、模様)に対応したパターンで、凹部からなるセル(図示せず)が形成されている。
また、グラビア印刷機には、インキ8を貯留するためのインキパン16と、インキパン16内に少なくとも一部が配置されたファニッシャーロール14と、を有している。ファニッシャーロール14は、円柱状の外輪郭を有しており、その外周面14aがグラビアロール20の外周面22に対面するようにして配置されている。ファニッシャーロール14は、その中心軸線CA3を中心として回転可能に支持されており、且つ、インキパン16内には、ファニッシャーロール14の外周面14aの少なくとも一部が浸されるように、インキ8が貯留されている。そして、ファニッシャーロール14がグラビアロール20の回転に伴って回転することにより、インキパン16内のインキ8が、ファニッシャーロール14の外周面14aを介して、グラビアロール20の外周面22に供給されるようになる。
ただし、グラビアロール20の外周面22へのインキの供給方法は、図示された例に限られず、種々の方法を採用することができる。例えば、ファニッシャーロール14をインキパン16内のインキ8に浸すことに代えて、図1に点線で示すように、アプリケーター15を用いて、グラビアロール20とファニッシャーロール14との間へインキ8を供給するようにしてもよい。あるいは、ファニッシャーロール14をグラビア印刷機10から省くとともに、グラビアロール20の外周面22の一部が、インキパン16に保持されたインキ8内に浸漬されるようにしてもよい。
また、グラビア印刷機10は、グラビアロールに供給された余分なインキ8を掻き取るためのドクター装置30を、さらに有している。ドクター装置30は、グラビアロールの外周面に接触するドクターブレード35と、ドクターブレード35を保持するドクターホルダー32と、ドクターブレード35をドクターホルダー32に対して固定するための固定手段としての固定具34と、を有している。ドクター装置30は、ドクターホルダー32を介してグラビア印刷機10に支持されている。また、図示された例において、固定具34は締め付けボルトからなっており、固定具34を締め付けることによってドクターブレード35をドクターホルダー32に対して固定することができる。
図2および図3によく示されているように、ドクターブレード35は、グラビアロール20の回転軸線CA1と平行な方向に延びている。ドクターブレード35は、グラビアロール20の回転軸線CA1に沿ってグラビアロール20よりも長くなっている。このため、ドクターブレード35は、回転軸線CA1に沿ったグラビアロール20の全長にわたって、グラビアロール20の外周面22に接触することができる。すなわち、ドクター装置30は、回転するグラビアロール20の外周面22の全域から余分なインキ8を掻き取ることができるようになっている。なお、以下においては、「グラビアロール20の回転軸線CA1と平行な方向」を、単に「幅方向」とも呼ぶ。
ところで、ここで説明するグラビア印刷機10においては、ドクター装置30が、グラビアロール20に対して、グラビアロール20の回転軸線CA1と平行な方向に往復移動可能に構成されている。より具体的には、ドクター装置30のドクターホルダー32が、グラビア印刷機10の枠体(フレーム構造)に対して、グラビアロール20の回転軸線CA1と平行な方向に摺動可能に支持されている。このような構成は、ドクターブレード35への欠損の発生を防止することを目的としている。
従来、ドクターブレードの欠けは、ドクターブレードの全長にわたった種々の位置で発見された。ただし、この点について本件発明者らが鋭意研究を重ねたところ、ドクターブレードの欠けは、まず、グラビアロールの端部に対面する位置において発生し、次に、ドクターブレードから欠け落ちた欠損片によって、グラビアロールの端部に対面する位置以外の位置でのドクターブレードの欠けが引き起こされる傾向にあることを、知見した。そして、本件発明者らは、グラビアロールの端部に対面する位置におけるドクターブレードの欠けの発生が、グラビアロールの端部からドクターブレードへ局所的に大きな応力が加えられることに起因していると考えた。
そこで、ここで説明するドクター装置30では、図3に矢印ARで示すように、ドクターブレード35がグラビアロール20に対し、グラビアロールの回転軸線CA1と平行な方向に往復移動するようにし、ドクターブレード35の特定の箇所に局所的な力が付加され続けることを回避している。具体的には、グラビアロールの円周長が500〜800mm程度でグラビアロールの回転軸線CA1に沿った長さが500〜2500mm程度の場合、ドクターブレード35が、グラビアロールの回転軸線CA1と平行な方向に、10mm〜20mmの範囲の長さを往復移動することが好ましい。
加えて、本実施の形態において、グラビア印刷機10は、ドクターブレード35の欠けを防止することを目的としてフィルム部材40を、さらに含んでいる。図1〜3によく示されているように、フィルム部材40は、ドクターホルダー32およびドクターブレード35に対して固定され、ドクター装置30に設けられている。
図3に示すように、フィルム部材40は、幅方向において、グラビアロール20の外周面22の両端部22aに対面する領域に、それぞれ、設けられている。グラビアロール20の回転軸線CA1に沿って、グラビアロール20は圧胴12よりも長く、図2に示すように、グラビアロール20の両端部22aは、圧胴12の対応する側の端部よりも外方へ延び出している。そして、一対のフィルム部材40は、幅方向において、圧胴12の両外方に位置している。
フィルム部材40は、グラビアロール20の外周面22とドクター装置30のドクターブレード35との間となる位置に配置されたドクター保護部41を含んでいる。ドクター保護部41は、幅方向においてグラビアロール20の外周面22の端部22aに対面する領域に設けられ、とりわけ図示する例では、幅方向においてグラビアロール20の外周面22上を、外周面22の端部22aを跨ぐようにして設けられている。すなわち、ドクター保護部41は、ドクターブレード35とグラビアロール20の外周面22の端部22aとの間に介在し、ドクターブレード35が、グラビアロール20の端部領域(端部22a近傍の領域)において外周面22に直接接触することを防止している。
本件発明者らが確認したところ、後述する実施例の結果でも実証されているように、フィルム部材40のドクター保護部41によれば、グラビアロール20の外周面22の端部22aに対面する位置においてドクターブレード35に欠けが生じることを極めて効果的に防止することができた。
加えて、ここで説明するフィルム部材40は、グラビアロール20の回転軸線CA1を中心とした回転方向に沿ってドクター保護部41の下流側に位置するインキハネ防止部42を、さらに有している。すなわち、インキハネ防止部42は、ドクターブレード35によって余分なインキを掻き取られたグラビアロール20の外表面22に対面するようになっている。
上述したように、ドクターブレード35の両端はグラビアロール20の両端部22aを越えて延びている。したがって、ドクターブレード35は、グラビアロール20の全長にわたって接触し、グラビアロール20の外周面22の全域から余分なインキを掻き取ることができる。しかしながら、ドクターブレード35で掻き取ったインキが幅方向外方へ向けて流動するため、グラビアロール20の端面やグラビアロール20の外周面22の端部領域に、余分なインキが残留してしまうこともある。そして、グラビアロール20に余分なインキが付着している場合には、当該余分なインキが高速回転するグラビアロールから遠心力によって飛散する可能性がある。飛散したインキが原反に付着した場合には、印刷不良となってしまう。またそうでなくても、グラビア印刷機周囲へのインキの飛散は好ましくない。
フィルム部材40のインキハネ防止部42は、インキ飛散を防止するための部位であり、幅方向においてグラビアロール20の外周面22の端部22aと対面するようにして配置され、グラビアロール20の回転方向(グラビアロール20の周方向)に延びている。すなわち、インキハネ防止部42は、グラビアロール20の外周面22の端部領域から飛散するインキ8を受け止め、原反5やグラビア印刷機10周囲へのインキ8の飛散を防止する。
とりわけ、本実施の形態では、図4に示すように、幅方向に沿った外周面22の端部領域において、ドクターブレード35とグラビアロール20の外周面22との間にフィルム部材40のドクター保護部41が挿入されている。したがって、幅方向に沿ったドクター保護部41の内方縁部41aに隣接する領域Aにおいて、ドクターブレード35とグラビアロール20の外周面22との間に隙間S(図4)が形成されてしまう。このため、グラビアロール20の外表面22のうちのこの隙間Sに対面する領域Aから、余分なインキ8を掻き取りきれない可能性がある。
一方、図4に示すように、インキハネ防止部42は、この領域Aに対面する位置に配置されている。具体的には、幅方向において、インキハネ防止部42の内方縁部42aは、ドクター保護部41の内方縁部41aよりも内方に位置している。言い換えると、幅方向において、ドクター保護部41の内方縁部41aは、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも外方に、すなわち、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりもグラビアロール20の外周面22の端部22aの近くに位置している。このような配置によって、インキハネ防止部42が、この領域Aに対面する位置に配置され、領域Aから飛散するインキ8を受けることができる。これにより、ドクター保護部41に起因したインキの飛散を効果的に防止することができる。
なお、ここで用いる、「グラビアロールの回転軸線と平行な方向(幅方向)における内方」とは、グラビアロールの回転軸線と平行な方向(幅方向)においてグラビアロールの中心に近接する側(方)のことを指している。したがって、「グラビアロールの回転軸線と平行な方向(幅方向)における外方」とは、グラビアロールの回転軸線と平行な方向(幅方向)においてグラビアロールの中心から離間する側(方)のことを指している。
さらに、ここで説明するフィルム部材40は、ドクター装置30に固定されるようになる固定部43を、さらに有している。すなわち、ここで説明するフィルム部材40は、ドクター装置30に固定されている。図1〜3によく示されているように、固定部43は、ドクターブレード35とドクターホルダー32との間に配置され、固定具34によって、ドクターブレード35とドクターホルダー32に狹持されている。
以上で説明したドクター保護部41、インキハネ防止部42および固定部43を有するフィルム部材40は、図5および図6に示すように、二枚のフィルムを用いて構成され得る。言い換えると、フィルム部材40は、一枚のフィルム(第2フィルム)47と、当該一枚のフィルム47の中間部に接合されたもう一枚のフィルム(第1フィルム)46と、を有している。つまり、図示されたフィルム部材40は、一箇所において互いに接続された三つのフィルム部分として、Y字状に形成されている。そして、三つのフィルム部分が、それぞれ、ドクター保護部41、インキハネ防止部42および固定部43を構成している。なお、図5において、ドクターホルダー32および固定具34は、図示を省略されている。
より具体的な構成を説明すると、図5および図6によく示されているように、フィルム部材40は、ドクター保護部41を形成する第1フィルム46と、第1フィルム46とは別途のフィルムであって第1フィルム46と接合された第2フィルム47と、を有している。そして、第2フィルム47が、インキハネ防止部42および固定部43を形成している。第1フィルム46は、その一端を、第2フィルム47の両端間となる中間部に接合されている。第1フィルム46および第2フィルム47として、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、アクリル等からなる、50μm以上300μm以下、好ましくは100μm以上200μm以下の厚みを有したフィルム材料を用いることができる。
また、図示された例では、フィルム部材40は、接着層48を有し、当該接着層48を介して、第1フィルム46および第2フィルム47が互いに接合されている。接着層48としては、一例として、両面テープを用いることができる。なお、本件明細書において、「接着」は、「粘着」を含む概念として用いている。
ところで、例えば特開2010−12721号公報の段落0017に記載されているように、従来、版からのインキの飛散を防止する目的で、インキはねカバー(25)が用いられていた。そして、上述してきたフィルム部材40は、このような従来のインキはねカバーに対して、単にドクター保護部をなすようになる別途のフィルム材料を接合することのみによって、作製され得る。ドクター保護部41を、インキハネ防止部42と接合することにより、ドクター保護部41をグラビア印刷機10に対して固定するための特別な固定手段を設けることなく、インキハネ防止部42を介して当該ドクター保護部41をグラビア印刷機10に取り付けることができる。
なお、上述したように、インキの飛散を効果的に防止する観点から、ドクター保護部41の内方縁部41aは、幅方向において、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも外方に位置していることが好ましい。また、上述したように、図3に矢印ARで示すように、ドクター装置30は、グラビアロール20に対して、幅方向に往復移動する。したがって、ドクター保護部41の内方縁部41aが、インキハネ防止部42の内方縁部42aから大きく外方にずれた位置に配置されていたとすると、ドクター装置30の摺動にともなって、ドクター保護部41の内方縁部41aが、グラビアロール20の外周面22の端部22aを越えて、幅方向に沿った外方へ移動してしまうことも考えられる。この場合、ドクター装置30の移動に伴って、このドクター保護部41が、幅方向に沿った内方へ移動する際、ドクター保護部41の内方縁部41aがグラビアロール20の端部22aに引っ掛かり、ドクター保護部41が破損し、さらに破損したドクター保護部41によってグラビアロールが傷付けられる可能性がある。このような不具合を回避することを目的として本件発明者らが調査したところ、これまでに例示してきた寸法のグラビア印刷機10においては、ドクター保護部41の内方縁部41aが、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも、10mm以下の範囲で幅方向において外方に位置していることが好ましいことが確認された。すなわち、図6における寸法xを0mmより大きく10mm以下の値に設定することが好ましい。
次に、以上の構成からなるグラビア印刷機10を用いて原反5に印刷を行う場合の作用について説明する。
まず、ファニッシャーロール14、グラビアロール20および圧胴12を、図1の矢印の方向に、回転させる。まず、インキパン16内に貯留されたインキ8が、ファニッシャーロール14の外周面に供給され、その後、ファニッシャーロール14の外周面に供給されたインキ8は、グラビアロール20の外周面に転写される。このようにして、グラビアロール20の外周面22にインキ8が供給される。
図1によく示されているように、ドクター装置30のドクターブレード35は、回転中のグラビアロール20の外周面22に接触している。このため、グラビアロール20の外周面22に供給されたインキ8は、ドクター装置30のドクターブレード35によって、掻き落とされる。ただし、ドクター装置30のドクターブレード35によって掻き落とされるのは、グラビアロール20の外周面22に供給された余分なインキ8である。グラビアロール20の外周面22に形成されたセル(図示せず)内のインキは、ドクター装置30によって除去されることなく、そのまま残留する。
その後、グラビアロール20のセル内のインキは、グラビアロール20と圧胴12との間に供給される原反5に転写される。このようにして、グラビアロール20と圧胴12との間に供給される原反5に印刷が連続的に行われ、印刷物5aが製造されていく。
ところで、上述したように、ドクター装置30にはフィルム部材40が設けられている。フィルム部材40は、幅方向においてグラビアロール20の外周面22の端部22aと対面する位置に配置されたインキハネ防止部42を有している。このインキハネ防止部42は、何らかの原因でドクターブレード35によってグラビアロール20から掻き取りきれなかった余分なインキの飛散を防止する。これにより、グラビア印刷機10の周囲における汚れや、原反5へのインキ8の飛散を防止することができる。
フィルム部材20のインキハネ防止部42は、一枚のフィルム(第2フィルム)47によって構成されており、このフィルム47の一端部が、固定部43を形成している。フィルム部材40の固定部43は、固定具34を操作してドクターブレード35をドクターホルダー32に対して締め付けることによって、ドクターブレード35とドクターホルダー32との間に狹持されるようになる。すなわち、ドクターブレード35をドクターホルダー32に取り付ける簡便な操作によって、フィルム部材40がドクター装置30に固定されることになる。
加えて、フィルム部材40は、インキハネ防止部42および固定部43をなすフィルム47に接合された更なるフィルム(第1フィルム)46を有している。この更なるフィルム46は、幅方向においてグラビアロール20の外周面22の端部22aに対面する位置に配置され且つグラビアロール20の外周面22とドクターブレード35との間に位置するようになるドクター保護部41をなす。そして、このドクター保護部41が、グラビアロール20の外周面22とドクターブレード35の間に配置され、ドクターブレード35がグラビアロール20の外周面22の端部22aに直接に接触することを防止する。
本件発明者らが確認したところ、後述する実施例の結果でも実証されているように、フィルム部材40のドクター保護部41によれば、グラビアロール20の外周面22の端部22aに対面する位置においてドクターブレード35に欠けが生じることを極めて効果的に防止することができた。より具体的には、ドクターブレード35の欠けに起因した印刷不良が発生するまで原反に印刷を行った場合の印刷長さを、ドクターブレード35の寿命として評価したところ、ドクター保護部41を設けることによって、ドクターブレード35の寿命を数倍から数十倍も延ばすことができた。
フィルム部材40のドクター保護部41によってドクターブレード35の長寿命化が可能となる理由の詳細は不明であるが、グラビアロール20の端部領域に配置されたドクター保護部41が、ドクターブレード35をグラビアロール20の端部22aから保護する緩衝材ないしは衝撃吸収材として機能することが一原因と推定される。そして、最も欠けが生じやすかったグラビアロール20の端部22aに対面する位置でのドクターブレード35の欠けを防止することにより、ドクターブレード35の欠損片がその後にドクターブレード35とグラビアロール20との間に入り込んでしまうことを原因とするドクターブレード35の二次的な欠けの発生を防止することができ、結果として、ドクターブレード35の欠けの発生を極めて効果的に防止することができるものと推測される。ただし、本発明は、以上の推定に拘束されるものではない。
さらに上述したように、ドクター装置30は、グラビアロール20に対して、幅方向に往復移動可能に構成されている。これにより、ドクターブレード35の特定の箇所に局所的な力が付加され続けることを防止することができ、グラビアロール20の端部22aに対面する位置でのドクターブレード35の欠けをさらに効果的に防止することができる。
また、本実施の形態では、図4に示すように、幅方向に沿ったグラビアロール20の端部領域のみにおいて、ドクターブレード35とグラビアロール20の外周面22との間にフィルム部材40のドクター保護部41が挿入されている。したがって、幅方向に沿ったドクター保護部41の内方縁部41aに隣接する領域Aにおいて、ドクターブレード35とグラビアロール20の外周面22との間に隙間S(図4)が形成され、グラビアロール20の外周面22のうちのこの隙間Sに対面する領域Aに、ドクターブレード35で掻き取りきれなかった余分なインキ8が残ってしまう可能性がある。この点については、幅方向において、インキハネ防止部42の内方縁部42aが、ドクター保護部41の内方縁部41aよりも内方に位置している。このため、インキハネ防止部42が、この領域Aに対面する位置に配置され、領域Aから飛散するインキ8を受けることができる。これにより、ドクター保護部41に起因したインキの飛散を効果的に防止することができる。
以上のように本実施の形態によれば、フィルム部材40が、グラビアロール20の回転軸線CA1と平行な方向においてグラビアロール20の外周面22の端部22aに対面する位置に配置されたドクター保護部41を有しており、ドクター保護部41は、グラビアロール20の外周面22とドクター装置30のドクターブレード35との間に位置するようになる。このフィルム部材40のドクター保護部41によれば、グラビアロール20の外周面22の幅方向端部22aに対面する位置でのドクターブレード35の欠けを極めて効果的に防止することができる。このように最も欠けが生じ易いと考えられる位置でのドクターブレード35の欠けを効果的に防止することにより、ドクターブレード35からの欠損片に起因してドクターブレード35の別の位置で欠けが生じてしまうといった二次的な問題を低減することもできる。以上の結果、本実施の形態によれば、ドクターブレード35の欠けの発生を極めて効果的に防止することができる。ドクターブレード35の欠けの発生が防止されると、印刷歩留まりが改善され、また、欠けが発生したドクターブレード35の交換作業により印刷の中止の回避することができるので生産効率も改善される。
また、上述した実施の形態において、ドクター保護部41は、従来用いられてきたインキハネ防止フィルムに接合したフィルム材料(第1フィルム)46によって形成され得る。したがって、コスト面でも優れた簡便な改良で、ドクターブレード35の欠けの発生を極めて効果的に防止することができる。加えて、ドクター保護部41をなすようになるフィルム材料(第1フィルム)46を、従来用いられてきたインキハネ防止フィルムに予め接合しておくことにより、ドクター保護部41の取り付けに要する作業負荷を極めて僅かとすることができる。
なお、上述した実施の形態に対して様々な変更を加えることが可能である。以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明で用いる図面では、上述した実施の形態における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いており、重複する説明を省略する。
上述した実施の形態において、図6に示すように、インキハネ防止部42の内方縁部42aがドクター保護部41の内方縁部41aよりも幅方向において内方に位置するようにした。一方、インキハネ防止部42の外方縁部42bおよびドクター保護部41の外方縁部41bの相対位置関係については、インキ8の飛散を効果的に防止する観点から特に制限されることはない。すなわち、図6に示されたように、インキハネ防止部42の外方縁部42bがドクター保護部41の外内方縁部41bよりも幅方向において外方に位置していてもよく、あるいは、図7に示されたように、インキハネ防止部42の外方縁部42bがドクター保護部41の外方縁部41bよりも幅方向において内方に位置していてもよい。
また、図3、図4および図6に示すように、上述した実施の形態において、ドクター保護部41をなす第1フィルム46の内方縁部が、全域にわたって、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも幅方向において外方に位置していた。しかしながら、インキ8の飛散を防止する観点からは、ドクター保護部41をなす第1フィルム46のドクターブレード35に対面する位置の近傍における内方縁部が、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも幅方向において外方に位置していればよい。したがって、例えば、図8に示すように、インキ8の飛散を防止する観点からは、ドクター保護部41をなす第1フィルム46のドクターブレード35に対面する位置の近傍における内方縁部が、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも幅方向において外方に位置し、第1フィルム46のドクターブレード35に対面する位置から離間した部分における内方縁部が、インキハネ防止部42の内方縁部42aよりも幅方向において内方に位置していてもよい。なお、図6〜図8においては、紙面における左方(左側)が幅方向内方(幅方向内側)で、紙面における右方(右側)が幅方向外方(幅方向外側)となっている。
さらに、上述した実施の形態において、ドクター保護部41とインキハネ防止部42とが、互いに接合された別のフィルム46,47からなっていた。しかしながら、ドクター保護部41およびインキハネ防止部42が、同一の一枚のフィルムから構成されてもよい。この例において、ドクター保護部41およびインキハネ防止部42をなす一枚のフィルムに対して、固定部43をなす別途のフィルムが接合されるようにしてもよい。あるいは、図9に示すように、一枚のフィルムによって、固定部43、ドクター保護部41およびインキハネ防止部42が、順に、形成されるようにしてもよい。
また、上述した実施の形態において、フィルム部材40をなす第1フィルム46および第2フィルム47が接着層48によって接合されている例を示したが、これに限られない。第1フィルム46および第2フィルム47が、接着層以外の他の方法、例えば超音波接合等による熱融着で、接合されていてもよい。
さらには、第1フィルム46および第2フィルム47が互いに接合されていなくてもよい。すなわち、ドクター保護部41を含んだフィルム部材40が、インキハネ防止フィルムとは別の部材として構成されていてもよい。このような例において、例えば、フィルム部材40が、ドクター保護部41をなすフィルムのみから形成され、当該フィルムがドクターブレード35に接着されることにより、あるいは、当該フィルムがドクターブレード35とドクターホルダー32との間に狹持されることにより、ドクター装置30に保持されるようにしてもよい。
さらに、上述した実施の形態において、フィルム部材40が、ドクター装置30のドクターブレード35とドクターホルダー32との間に固定される例を示したが、これに限られない。フィルム部材40が、ドクター装置30以外のグラビア印刷機10の他の構成要素に設けられてもよい。
なお、以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
以下、実施例を用いて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
実施例1として、上述した実施の形態のフィルム部材を作製してグラビア印刷機のドクター装置に取り付け、ウェブ状の原反に印刷を行った。フィルム部材の第1フィルムおよび第2フィルムとして、厚さ188μmのポリエチレンテレフタレート製白色フィルムを用いた。二枚のポリエチレンテレフタレート製白色フィルムは、幅30mmの両面テープにより接合した。作製したフィルム部材の図6に示された各寸法を次のように設定した。
a:350mm
b:110mm
c:100mm
d:150mm
x:5mm
y:70mm
t:30mm
実施例1において、原反は、厚さ20μmの延伸ポリプロピレン(OPP)製フィルムとした。印刷速度を270m/minとした。グラビアロールの回転軸線に沿った長さを1100mmとし、グラビアロールの円周長を660mmとした。圧胴の回転軸線に沿った長さを1040mmとし、圧胴の円周長を550mmとした。グラビアロールの回転軸線に沿ったドクターブレードの長さを1160mmとした。また、印刷中、ドクターブレードは、グラビアロールの回転軸線に沿った方向に15mmの振幅の往復移動を行うようにした。
一方、比較例1として、フィルム部材を用いないことを除いて実施例1と同様の条件で、ウェブ状の原反に印刷を行った。
比較例1では、5000mの長さの原反に印刷を行ったところで、ドクターブレードに欠けが発生し、実生産において不良品と判定される程度の筋模様が、ドクターブレードの欠けに起因して印刷物に生じた。一方、実施例1については、24000mの長さの原反に印刷を行った後においても、ドクターブレードに欠けが発生していなかった。
5 原反
5a 印刷物
8 インキ
10 グラビア印刷機
12 圧胴
12a 外周面
14 ファニッシャーロール
14a 外周面
15 アプリケーター
16 インキパン
20 グラビアロール
22 外周面
22a 端部
30 ドクター装置
32 ドクターホルダー
34 固定具、固定手段
40 フィルム部材
41 ドクター保護部
41a 内方縁部
41b 外方縁部
42 インキハネ防止部
42a 内方縁部
42b 外方縁部
43 固定部
46 第1フィルム
47 第2フィルム
48 接着層

Claims (8)

  1. グラビアロールと、前記グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードを有したドクター装置と、を有する印刷機に用いられるフィルム部材であって、
    前記グラビアロールの回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の端部に対面する位置に配置され、前記グラビアロールの前記外周面と前記ドクター装置の前記ドクターブレードとの間に位置するようになるドクター保護部と、
    前記グラビアロールの回転方向に沿って前記ドクター保護部の下流側に位置するインキハネ防止部と、を備え、
    前記グラビアロールの前記回転軸線と平行な方向において、前記インキハネ防止部の内方縁部は、前記ドクター保護部の内方縁部よりも内方に位置する、フィルム部材
  2. グラビアロールと、前記グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードを有したドクター装置と、を有する印刷機に用いられるフィルム部材であって、
    前記グラビアロールの回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の端部に対面する位置に配置され、前記グラビアロールの前記外周面と前記ドクター装置の前記ドクターブレードとの間に位置するようになるドクター保護部と、
    前記グラビアロールの回転方向に沿って前記ドクター保護部の下流側に位置するインキハネ防止部と、を備え、
    前記フィルム部材は、前記ドクター保護部を形成する第1フィルムと、前記第1フィルムとは別途のフィルムであって前記第1フィルムと接合された第2フィルムと、を有し、
    前記第2フィルムは、前記インキハネ防止部を形成する、フィルム部材
  3. 前記ドクター装置に固定される固定部をさらに備え
    前記第2フィルムは、前記インキハネ防止部及び前記固定部を形成する、請求項に記載のフィルム部材。
  4. 前記インキハネ防止部は、前記グラビアロールの前記回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の前記端部と対面する位置に配置され、前記グラビアロールの回転方向に延びる、請求項1〜3のいずれか一項に記載のフィルム部材。
  5. グラビアロールと、前記グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードを有したドクター装置と、を有する印刷機に用いられるフィルム部材であって、
    前記グラビアロールの回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の端部に対面する位置に配置され、前記グラビアロールの前記外周面と前記ドクター装置の前記ドクターブレードとの間に位置するようになるドクター保護部と、
    前記ドクター装置に固定される固定部と、を備え、
    前記フィルム部材は、前記ドクター保護部を形成する第1フィルムと、前記第1フィルムとは別途のフィルムであって前記第1フィルムと接合された第2フィルムと、を有し、
    前記第2フィルムは、前記固定部を形成するフィルム部材
  6. グラビアロールを有するグラビア印刷機に用いられるドクター装置であって、
    前記グラビアロールの外周面に接触するドクターブレードと、
    請求項1〜のいずれか一項に記載のフィルム部材と、を備える、ドクター装置。
  7. 請求項に記載のドクター装置を備える、印刷機。
  8. 原反に印刷を施して印刷物を製造する方法であって、
    グラビアロールの外周面にインキを供給する工程と、
    前記グラビアロールの前記外周面にドクター装置のドクターブレードを接触させ、前記外周面上に供給された余分なインキを掻き取る工程と、
    余分なインキを掻き取られた前記グラビアロールによって原反に印刷を行う工程と、を備え、
    前記グラビアロールの回転軸線と平行な方向において前記グラビアロールの前記外周面の端部に対面する位置に、請求項1〜5のいずれか一項に記載されたフィルム部材が設けられており、
    前記グラビアロールの前記外周面と前記ドクター装置の前記ドクターブレードとの間に、前記フィルム部材の前記ドクター保護部が配置され、このドクター保護部によって、前記ドクター装置の前記ドクターブレードが前記グラビアロールの前記外周面の前記端部に直接接触することが防止される、印刷物の製造方法。
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