JP5831693B2 - ハイブリッド車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関と電動機とを搭載したハイブリッド車両の動作を制御する、ハイブリッド車両制御装置に関する。
内燃機関及び電動機がギヤ機構を介して車軸と連結されている構成のハイブリッド車両が広く知られている。この種のハイブリッド車両において、停車中の状態で内燃機関が運転中であるときには、上述のギヤ機構における隣接ギヤの噛み合い部分のバックラッシュと、内燃機関のトルク脈動と、により、当該ギヤ機構にて「歯打ち(gear rattle)」が生じることがある。そこで、このような「歯打ち」の発生を抑制するために、電動機にて所定のトルク(以下、「押し当てトルク」と称する。)を出力して「ガタ詰め」を行う技術が提案されている(例えば、特開2007−55460号公報参照。)。
ところで、この種のハイブリッド車両において、電動機における押し当てトルクの出力により「ガタ詰め」が実現されているか否かは、種々の車両制御に用いられることがある(例えば、特開2009−248681号公報、特開2009−292362号公報、特開2010−47126号公報、特開2010−126064号公報、等参照)。
但し、車両制御用の電子制御ユニットによって上述の押し当てトルクの出力指令が出されているか否かと、実際に「ガタ詰め」状態が実現されているか否かとは、種々の理由(タイムラグ等)によって異なる場合がある。このため、例えば、上述の出力指令が出されているが「ガタ詰め」状態が実現されていないにも拘わらず、「ガタ詰め」状態が実現されているものとして車両制御(失火判定等)を行った場合、かかる制御の精度が低下してしまうおそれがある。よって、かかる車両制御をより精度よく行うためには、上述の「ガタ詰め」が実現されているか否かをより精度よく把握する必要がある。本発明は、かかる課題を解決するためになされたものである。
本願の1つ目の発明は、ハイブリッド車両の動作を制御するハイブリッド車両制御装置に関する。この発明に係るハイブリッド車両制御装置が適用されるハイブリッド車両は、機関出力軸により回転駆動力を出力する内燃機関と、電動機出力軸により回転駆動力を出力する電動機と、前記機関出力軸及び前記電動機出力軸により出力された回転駆動力を車軸に伝達可能に構成された動力伝達機構と、を備えている。
この発明に係るハイブリッド車両制御装置は、前記動力伝達機構におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めを行うために停車中で且つ前記内燃機関の運転中に前記電動機の駆動により前記電動機出力軸にて回転駆動力を出力し、停車中で且つ前記内燃機関の運転中における前記電動機出力軸の回転数がガタ詰め判定基準値よりも小さい場合、前記ガタ詰めが実現されていると判定する、ように構成されている。
更に、この発明に係るハイブリッド車両制御装置は、前記内燃機関の運転開始からの経過時間が短いほど前記ガタ詰め判定基準値を大きい値に設定するように構成されている。
或いは、本願のもう1つの発明に係るハイブリッド車両制御装置が適用されるハイブリッド車両は、機関出力軸により回転駆動力を出力する内燃機関と、電動機出力軸により回転駆動力を出力する電動機と、前記機関出力軸における回転駆動力を電力に変換する発電機と、前記機関出力軸及び前記電動機出力軸により出力された回転駆動力を車軸に伝達可能に構成された動力伝達機構と、を備えている。
そして、前記動力伝達機構は、「前記機関出力軸の回転駆動力によって駆動されるように同機関出力軸と結合された第一ギヤ、前記第一ギヤと噛合するとともに同第一ギヤから回転駆動力が伝達されることで前記発電機のロータを回転駆動するように同ロータと結合された第二ギヤ、及び、前記第一ギヤと噛合するとともに前記電動機出力軸から回転駆動力が伝達されるように同電動機出力軸と結合されることで前記機関出力軸及び前記電動機出力軸の回転駆動力を前記車軸に向けて出力可能に設けられた第三ギヤ、を備えた動力分割機構」と、「前記動力分割機構と前記車軸との間に設けられた中間ギヤ機構」と、「前記中間ギヤ機構に設けられた回転要素が回転しないように同回転要素を固定する固定手段と」、を備えている。
更に、この発明に係るハイブリッド車両制御装置は、前記動力伝達機構における前記ギヤの噛み合い部分のガタ詰めを行うために停車中で且つ前記内燃機関の運転中で且つ前記固定手段により前記回転要素が固定されているときに前記電動機の駆動により前記電動機出力軸にて回転駆動力を出力し、停車中で且つ前記内燃機関の運転中で且つ前記固定手段により前記回転要素が固定されているときにおける前記電動機出力軸の回転数がガタ詰め判定基準値よりも小さい場合、前記ガタ詰めが実現されていると判定する、ように構成されている。
更に、この発明に係るハイブリッド車両制御装置は、前記内燃機関の運転開始からの経過時間が短いほど前記ガタ詰め判定基準値を大きい値に設定するように構成されている。
なお、本願の発明に係るハイブリッド車両制御装置は、前記ガタ詰めが実現されているか否かの判定結果に応じて異なる値に設定される失火判定値に基づいて前記内燃機関における失火発生を判定するように構成されてもよい。
−作用・効果−
一般に、機関回転数や前記電動機の回転数の安定性は、前記内燃機関の運転開始からの経過時間による影響を受けやすい。具体的には、前記内燃機関の始動直後においては、通常燃焼が生じている場合(すなわち失火等が発生していない場合)であっても、前記機関回転数の変動が生じやすい。このため、前記内燃機関の始動直後においては、上述の機関回転数の変動に起因して、前記電動機(前記電動機出力軸)の前記回転数にも変動が生じ得る。これらの回転数の安定性あるいは変動は、前記ガタ詰めが実現されているか否かの判定精度にも影響を与える。
この点、上述の構成を有する本発明の前記ハイブリッド車両制御装置においては、前記ガタ詰めが実現されているか否かを判定するための基準値である前記ガタ詰め判定基準値が、前記内燃機関の運転開始からの経過時間に応じて設定される。このため、本発明の前記ハイブリッド車両制御装置においては、前記ガタ詰め判定基準値を、前記機関回転数や前記電動機の回転数の安定性あるいは変動を考慮して設定することが可能になる。したがって、本発明によれば、前記ガタ詰めが実現されているか否かの判定が、より精度よく行われ得る。また、本発明によれば、かかる判定に基づく他の車両制御(失火判定等)も、より良好に行われ得る。
本発明の一実施形態が適用されたハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 図1に示されているエンジン電子制御ユニットにより実行される失火判定処理の一例を示すフローチャートである。 図1に示されているエンジン電子制御ユニットにより実行される判定用回転数演算処理の一例を示すフローチャートである。 図1に示されているメイン電子制御ユニットにより実行される押し当て推定状態フラグ処理の一例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、本実施形態に対して施され得る各種の変更(変形例:modification)は、当該実施形態の説明中に挿入されると、一貫した実施形態の説明の理解が妨げられるので、末尾にまとめて記載されている。
−ハイブリッド車両の構成−
図1は、本発明の一実施形態が適用されたハイブリッド車両1の概略構成を示す図である。このハイブリッド車両1は、エンジン2と、電源システム3と、第一モータジェネレータ(MG1)4と、第二モータジェネレータ(MG2)5と、動力伝達機構6と、ブレーキ7と、制御システム8と、を備えている。
エンジン2は、クランク軸(crankshaft)21により回転駆動力を出力するように構成されている。本実施形態においては、エンジン2は、ガソリン等の炭化水素系の燃料により動力を出力可能な8気筒エンジンとして構成されている。クランク軸21は、ねじれ要素としてのダンパー22を介して、第一モータジェネレータ4、第二モータジェネレータ5、及び動力伝達機構6と接続されている。
電源システム3は、バッテリ31と、電源ライン32と、第一インバータ33と、第二インバータ34と、を備えている。バッテリ31は、いわゆる二次電池であって、走行状況や残容量(SOC:State Of Charge)に応じて充放電可能に構成されている。バッテリ31は、電源ライン32及び第一インバータ33を介して、第一モータジェネレータ4と電気的に接続されている。すなわち、バッテリ31と第一モータジェネレータ4とは、第一インバータ33を介して電力のやりとりを行うようになっている。同様に、バッテリ31は、電源ライン32及び第二インバータ34を介して、第二モータジェネレータ5と電気的に接続されている。
第一モータジェネレータ4は、発電機としても電動機としても動作可能な周知の交流同期型発電電動機であって、クランク軸21により出力されたエンジン2の回転駆動力のうちの全部又は一部を受け取ることで発電し得るように設けられている。第一モータジェネレータ4におけるロータ41は、中空状の出力軸であるロータ軸41aの一端と直結されている。なお、本実施形態においては、第一モータジェネレータ4は、主として発電機として機能するように設けられている。
第二モータジェネレータ5は、発電機としても電動機としても動作可能な周知の交流同期型発電電動機であって、バッテリ31及び/又は第一モータジェネレータ4から電力供給を受けることで車軸DS(車輪W)を回転駆動するための動力を発生する一方、減速時には車軸DS(車輪W)の回転駆動力から電力を回収し得るように設けられている。第二モータジェネレータ5におけるロータ51は、出力軸であるロータ軸51aと直結されている。
動力伝達機構6は、クランク軸21により出力された回転駆動力のうちの全部又は一部をロータ軸41aに伝達することで第一モータジェネレータ4における発電を可能とするとともに、クランク軸21及びロータ軸51aにより出力された回転駆動力を車軸DSに伝達することで車輪(駆動輪)Wを駆動可能に構成されている。本実施形態においては、動力伝達機構6は、メイン出力ギヤ61と、中間ギヤ機構62と、減速ギヤ機構63と、動力分割機構64と、を備えている。
メイン出力ギヤ61は、第一モータジェネレータ4におけるロータ軸41aと平行な回転中心軸であるメイン出力ギヤ軸MSを中心として回転可能に支持されている。このメイン出力ギヤ61は、動力源側(すなわちエンジン2、第一モータジェネレータ4、及び第二モータジェネレータ5)と車軸DS(車輪W)側との間での駆動力の授受を行うように、中間ギヤ機構62を介して車軸DSと連結(ギヤ結合)されている。また、メイン出力ギヤ61(メイン出力ギヤ軸MS)は、減速ギヤ機構63を介して、第二モータジェネレータ5と連結されている。さらに、メイン出力ギヤ61(メイン出力ギヤ軸MS)は、動力分割機構64を介して、エンジン2及び第一モータジェネレータ4と連結されている。
中間ギヤ機構62は、デファレンシャルギヤ62aと、ファイナルギヤ62bと、中間ギヤ群62cと、パーキングギヤ62dと、パーキングロック機構62eと、を備えている。デファレンシャルギヤ62aは、ファイナルギヤ62bと車軸DS(車輪W)との間での駆動力の授受を行うための周知の構成を有していて、車軸DSを介して車輪Wと連結(リンク結合)されている。ファイナルギヤ62bは、中間ギヤ群62cを介して、メイン出力ギヤ61と連結(ギヤ結合)されている。すなわち、メイン出力ギヤ61と車軸DSとは、互いの回転が同期するように(換言すれば、メイン出力ギヤ61が回転する場合には車軸DSが回転する一方で、メイン出力ギヤ61が回転しない場合には車軸DSが回転しないように)、中間ギヤ機構62を介してギヤ結合されている。
パーキングギヤ62dは、ファイナルギヤ62bと同軸に配置されているとともに、ファイナルギヤ62bと直結されている。パーキングロック機構62eは、パーキングロックポール62e1を備えている。パーキングロックポール62e1は、ファイナルギヤ62bと係合(噛合)する係合位置とファイナルギヤ62bと係合しない係合離脱位置との間で移動可能に設けられている。このパーキングロック機構62eは、図示しないアクチュエータによってパーキングロックポール62e1の位置を上述の係合位置に設定することで、ファイナルギヤ62bを固定する(回転しないようにする)ように構成されている。
減速ギヤ機構63は、第二モータジェネレータ5のロータ軸51aとメイン出力ギヤ軸MSとの接続及び接続の解除を行なうとともに、両者が接続されて互いに動力伝達が可能になった場合に第二モータジェネレータ5のロータ軸51aの回転数に対してメイン出力ギヤ軸MSの回転数が減速されるように構成されている。
動力分割機構64は、エンジン2の出力を中間ギヤ機構62側と第一モータジェネレータ4側とに分割して伝達可能に構成されている。具体的には、動力分割機構64は、いわゆる3軸式の遊星歯車機構を有している。すなわち、動力分割機構64は、キャリア軸64aと、キャリア64bと、ピニオンギヤ64cと、サンギヤ64dと、リングギヤ64eと、を備えている。
キャリア軸64aは、エンジン2の出力によって回転駆動されるように設けられている。すなわち、キャリア軸64aの一端は、ダンパー22を介してクランク軸21と連結されている。キャリア軸64aの他端は、円盤状のキャリア64bと直結されている。キャリア軸64aの他端側の部分は、中空状のロータ軸41aの内部にて、当該ロータ軸41aに対して相対的に回転可能に収容されている。キャリア64bには、複数(例えば3つ)のピニオンギヤ64cが、回転自在に装着されている。これらのピニオンギヤ64cは、キャリア軸64aの回転中心軸(rotational axis)を中心とした円周上にて等間隔に配置されている。
サンギヤ64dは、ロータ軸41aの上述の他端と直結されている。すなわち、サンギヤ64dは、ロータ軸41aと一体に形成されている。このサンギヤ64dは、すべてのピニオンギヤ64cと噛合するように、複数のピニオンギヤ64cの内側に設けられている。
リングギヤ64eは、リング状の部材の内周側に歯が形成された内歯歯車と、かかる内歯歯車と貼り合わされた円盤状部材と、を有している。上述の内歯歯車は、すべてのピニオンギヤ64cと噛合するように、複数のピニオンギヤ64cの外側に設けられている。また、リングギヤ64eにおける上述の円盤状部材は、メイン出力ギヤ軸MSの一端と直結されている。すなわち、メイン出力ギヤ61と、メイン出力ギヤ軸MSと、リングギヤ64eとは、一体に形成されている。
以上のように、ピニオンギヤ64cは、クランク軸21の回転駆動力に伴うキャリア64bの回転により、サンギヤ64dを中心とした公転を行うようになっている。また、ピニオンギヤ64cは、上述の公転と、サンギヤ64d及びリングギヤ64eの回転状態と、に基づいて自転するようになっている。サンギヤ64dは、ピニオンギヤ64cから回転駆動力が伝達されることで第一モータジェネレータ4のロータ41を回転駆動可能に設けられている。リングギヤ64eは、クランク軸21及び第二モータジェネレータ5のロータ軸51aの回転駆動力を車軸DSに向けて出力可能に設けられている。
制御システム8は、ハイブリッド車両1の全体を制御するためのメイン電子制御ユニット81(CPU81a、ROM81b、RAM81c、及びタイマ81dを含む)と、エンジン2を制御するためのエンジン電子制御ユニット82と、バッテリ31を制御するためのバッテリ電子制御ユニット83と、第一インバータ33及び第二インバータ34を介して第一モータジェネレータ4及び第二モータジェネレータ5を制御するためのモータ電子制御ユニット84と、を備えている。エンジン電子制御ユニット82、バッテリ電子制御ユニット83、及びモータ電子制御ユニット84は、メイン電子制御ユニット81との間で各種信号の授受が行えるように、メイン電子制御ユニット81と電気的に接続されている。
メイン電子制御ユニット81は、CPU81aを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。すなわち、ROM81bには、CPU81aが実行するルーチン(プログラム)、このルーチンの実行時に参照されるテーブル(マップ)、等が、予め格納されている。RAM81cは、CPU81aがルーチンを実行する際に、必要に応じてデータを一時的に格納可能になっている。タイマ81dは、CPU81aの指示に基づいて適宜計時を行うようになっている。
エンジン電子制御ユニット82も、メイン電子制御ユニット81と同様に、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このエンジン電子制御ユニット82は、クランクポジションセンサ85aやエンジン水温センサ85bと電気的に接続されていて、これらからの検出信号及びメイン電子制御ユニット81からの制御信号に基づいてエンジン2の運転を制御するとともに、必要に応じてメイン電子制御ユニット81に対してエンジン2の運転状態に関するデータを出力するようになっている。
バッテリ電子制御ユニット83も、メイン電子制御ユニット81と同様に、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このバッテリ電子制御ユニット83は、バッテリ31を制御するために必要な信号(端子間電圧、充放電電流、電池温度、等)を取得するための、バッテリ温度センサ85c等の各種センサと電気的に接続されていて、これらからの検出信号及びメイン電子制御ユニット81からの制御信号に基づいてバッテリ31の充放電状態を制御するとともに、必要に応じてメイン電子制御ユニット81に対してバッテリ31の状態(残容量等)に関するデータを出力するようになっている。
モータ電子制御ユニット84も、メイン電子制御ユニット81と同様に、CPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されている。このモータ電子制御ユニット84は、第一モータジェネレータ4の回転数を取得するための第一モータ回転センサ85d及び第二モータジェネレータ5の回転数を取得するための第二モータ回転センサ85eと電気的に接続されていて、これらからの検出信号及びメイン電子制御ユニット81からの制御信号に基づいて第一モータジェネレータ4及び第二モータジェネレータ5を制御するとともに、必要に応じてメイン電子制御ユニット81に対して第一モータジェネレータ4及び第二モータジェネレータ5の運転状態に関するデータを出力するようになっている。
メイン電子制御ユニット81は、シフトポジションセンサ85f、アクセル操作量センサ85g、ブレーキ操作量センサ85h、車速センサ85k、等の各種センサと電気的に接続されていて、これらからの検出信号及びエンジン電子制御ユニット82〜モータ電子制御ユニット84から受け取った各種信号に基づいて、ハイブリッド車両1の全体を制御するようになっている。シフトポジションセンサ85fは、シフトレバー86fの操作状態(シフトポジション)に対応する信号を出力するようになっている。アクセル操作量センサ85gは、アクセルペダル86gの操作状態(操作量)に対応する信号を出力するようになっている。ブレーキ操作量センサ85hは、ブレーキペダル86hの操作状態(操作量)に対応する信号を出力するようになっている。車速センサ85kは、ハイブリッド車両1の走行速度対応する信号を出力するようになっている。また、メイン電子制御ユニット81は、イグニッションスイッチ87と電気的に接続されている。
以上のような装置構成は周知であるので(例えば特開2004−150507号公報等参照)、本明細書においては、装置構成についてのこれ以上の詳細な説明を省略する。
−動作の概要−
以下、上述の構成を有する本実施形態のハイブリッド車両1の動作の概要について説明する。
メイン電子制御ユニット81のCPU81aは、アクセルペダル86gの踏み込み量に対応するアクセル開度Accと車速Vとに基づいて、メイン出力ギヤ軸MSに出力すべき要求トルクを算出する。そして、この要求トルクに対応する要求動力がメイン出力ギヤ軸MSに出力されるように、メイン電子制御ユニット81は、エンジン電子制御ユニット82、バッテリ電子制御ユニット83、及びモータ電子制御ユニット84を介して、エンジン2、第一モータジェネレータ4、及び第二モータジェネレータ5の運転を制御する。
エンジン2が運転されてクランク軸21にて回転駆動力が出力されると、かかる回転駆動力は、ダンパー22を介してキャリア軸64aに伝達される。これにより、キャリア64bが、キャリア軸64aを中心として回転駆動される。かかるキャリア64bの回転駆動により、キャリア64bに回転自在に装着されたピニオンギヤ64cは、キャリア軸64aを中心として公転するとともに、噛合するサンギヤ64d及びリングギヤ64eの回転状態に応じて自転する。
ここで、上述のように、サンギヤ64dは、第一モータジェネレータ4のロータ軸41aと直結されている。また、リングギヤ64eは、メイン出力ギヤ61と直結されている。さらに、メイン出力ギヤ61は、互いの回転が同期するように車軸DSとギヤ結合されているとともに、減速ギヤ機構63を介して第二モータジェネレータ5のロータ軸51aと連結されている。したがって、エンジン2等にて発生した回転駆動力が、動力分割機構64によって、ハイブリッド車両1の走行状態や運転者の操作状態に応じて適宜配分される。
具体的には、例えば、第一モータジェネレータ4が発電機として機能するときには、キャリア64bを介して入力されるエンジン2からの動力が、サンギヤ64d側とリングギヤ64e側にそのギヤ比に応じて分配される。一方、第一モータジェネレータ4が電動機として機能するときには、キャリア64bを介して入力されるエンジン2からの動力と、サンギヤ64dを介して入力される第一モータジェネレータ4からの動力とが統合されて、リングギヤ64eに出力される。リングギヤ64eに出力された動力は、中間ギヤ機構62を介して、最終的に車輪Wに出力される。
エンジン2、第一モータジェネレータ4、及び第二モータジェネレータ5の運転制御モードとしては、例えば、以下のようなものがある:(1)エンジン2の運転を停止して、要求動力に見合う動力を第二モータジェネレータ5からメイン出力ギヤ軸MSに出力するモータ運転モード。(2)要求動力に見合う動力がエンジン2から出力されるようにエンジン2を運転制御するとともに、エンジン2から出力される動力のすべてが動力分割機構64と第一モータジェネレータ4と第二モータジェネレータ5とによってトルク変換されてメイン出力ギヤ軸MSに出力されるよう第一モータジェネレータ4および第二モータジェネレータ5を駆動制御するトルク変換運転モード。(3)要求動力とバッテリ31の充放電に必要な電力との和に見合う動力がエンジン2から出力されるようにエンジン2を運転制御するとともに、バッテリ31の充放電を伴ってエンジン2から出力される動力の全部またはその一部が動力分割機構64と第一モータジェネレータ4と第二モータジェネレータ5とによるトルク変換を伴って要求動力がメイン出力ギヤ軸MSに出力されるよう第一モータジェネレータ4および第二モータジェネレータ5を駆動制御する充放電運転モード。
停車時にシフトレバー86fが他のポジションから駐車ポジション(Pレンジ)に操作されたとき、パーキングロック機構62eは、図示しない上述のアクチュエータを動作させることで、パーキングロックポール62e1の位置を上述の係合位置に設定し、パーキングロックポール62e1とファイナルギヤ62bとを係合(噛合)させる。これにより、ファイナルギヤ62bが固定される。ファイナルギヤ62bは車軸DS(車輪W)とギヤ結合されているため、かかるパーキングロック機構62eの動作によって、車輪Wがロックされる。一方、シフトレバー86fが駐車ポジションから他のポジションに操作されたとき、パーキングロック機構62eは、図示しないアクチュエータを動作させることで、パーキングロックポール62e1の位置を上述の係合離脱位置に設定する。これにより、車輪Wのロックが解除される。
また、本実施形態のハイブリッド車両1においては、停車中であって且つエンジン2の運転中に、シフトレバー86fが駐車ポジションに操作されていてパーキングロック機構62eによってファイナルギヤ62bが固定(車輪Wがロック)されているときには、エンジン2のトルク脈動に伴って動力分割機構64にて歯打ちが生じることを防止するための押し当てトルクが第二モータジェネレータ5から出力されるように、第二モータジェネレータ5が駆動制御されている。かかる押し当てトルクが第二モータジェネレータ5から出力されてロータ軸51aが所定方向に回転駆動されることで、動力分割機構64におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが行われ、これにより動力分割機構64にて歯打ちが生じることが良好に防止される。
−失火判定処理−
本実施形態の制御システム8において実行される、エンジン2の失火判定(エンジン2における複数の気筒のいずれかが失火しているか否かの判定)動作の一例について、以下に説明する。図2は、図1に示されているエンジン電子制御ユニット82により実行される失火判定処理の一例を示すフローチャートである。この失火判定処理ルーチンは、所定タイミング毎に繰り返し実行される。なお、図2のフローチャートにおいて、「ステップ」は「S」と略記されている(図3以降についても同様である)。
失火判定処理が実行されると、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、まず、「判定用回転数Nj(CA)」を取得し(ステップ100)、この取得した判定用回転数Nj(CA)を用いて「30度回転所要時間T30(CA)」を算出する(ステップ110)。ここで、30度回転所要時間T30(CA)は、判定用回転数Nj(CA)の逆数である。この判定用回転数Nj(CA)は、図3に例示されている判定用回転数演算処理により演算されたものである。かかる判定用回転数演算処理については後述する。
次に、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、所要時間差分TD30を算出する(ステップ120)。この所要時間差分TD30は、失火判定の対象となる気筒の、圧縮行程の上死点から30度後(ATDC30)における30度回転所要時間T30(ATDC30)と、圧縮行程の上死点から90度後(ATDC90)における30度回転所要時間T30(ATDC90)と、の差分である。
TD30=T30(ATDC30)−T30(ATDC90)
続いて、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、今回算出した所要時間差分TD30と、その360度前に所要時間差分TD30として算出される値(TD30(360度前))との差を、失火判定値J30として算出する(ステップ130)。
J30=TD30−TD30(360度前)
そして、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、算出した失火判定値J30を閾値Jrefと比較し(ステップ140)、失火判定値J30が閾値Jrefより大きいときには対象の気筒が失火していると判定して(ステップ150)失火判定処理を一旦終了し、失火判定値J30が閾値Jref以下のときには対象の気筒は失火していないと判定して失火判定処理を一旦終了する。
ここで、所要時間差分TD30は、エンジン2の燃焼(爆発)によるピストンの加速の程度から、その気筒が正常に燃焼(爆発)していれば負の値となる一方、その気筒が失火していると正の値となる。このため、失火判定値J30は、対象の気筒が正常に燃焼(爆発)していればゼロ近傍の値となる一方、対象の気筒が失火していれば大きな正の値(正常に燃焼している気筒の所要時間差分TD30の絶対値の値よりも大きな正の値)となる。したがって、閾値Jrefを、正常に燃焼している気筒における所要時間差分TD30の絶対値の近傍の値に設定することにより、対象の気筒の失火を精度よく判定することが可能になる。
−失火判定用回転数演算処理−
図3は、図1に示されているエンジン電子制御ユニット82により実行される判定用回転数演算処理の一例を示すフローチャートである。以下、図3を用いて、上述の判定用回転数演算処理について説明する。
図3の判定用回転数演算処理ルーチンにおいては、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、まず、クランク角30度毎のクランク角CAと、エンジン2の回転数Ne(CA)と、第一モータジェネレータ4の回転数Nm1(CA)と、第二モータジェネレータ5の回転数Nm2(CA)と、押し当て推定状態フラグFの値(セット/リセット状態)と、を取得する(ステップ200)。
ここで、押し当て推定状態フラグFは、第二モータジェネレータ5から押し当てトルクが出力されることで動力伝達機構6(動力分割機構64等)におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されているか否かを示すフラグである。すなわち、押し当て推定状態フラグFがセットされている場合(F=1)、第二モータジェネレータ5から押し当てトルクが出力されることで動力伝達機構6におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されていると推定(判定)されていることとなる。一方、押し当て推定状態フラグFがリセットされている場合(F=0)、上述のガタ詰めが実現されていないと推定されていることとなる。押し当て推定状態フラグFは、メイン電子制御ユニット81にてセット/リセット処理が行われ、メイン電子制御ユニット81から通信によりエンジン電子制御ユニット82に入力される。かかる押し当て推定状態フラグFのセット/リセット処理については後述する。
また、エンジン2の回転数Ne(CA)については、クランクポジションセンサ85aからの信号に基づいてクランク軸21が30度回転する毎に算出されるエンジン2の回転数Ne(CA)が、クランク角CAに対応して取得されるものとする。さらに、第一モータジェネレータ4の回転数Nm1(CA)及び第二モータジェネレータ5の回転数Nm2(CA)については、第一モータ回転センサ85d及び第二モータ回転センサ85eからの信号に基づいてモータ電子制御ユニット84によって算出されたものが、クランク角CAに対応して、モータ電子制御ユニット84からメイン電子制御ユニット81を介してエンジン電子制御ユニット82に入力されるものとする。
次に、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、取得した第一モータジェネレータ4の回転数Nm1(CA)及び第二モータジェネレータ5の回転数Nm2(CA)と、動力分割機構64のギヤ比ρ(サンギヤの歯数/リングギヤの歯数)と、減速ギヤ機構63のギヤ比Grと、を用いて、次式(1)によりダンパー後段回転数Nd(CA)を算出する(ステップ210)。このダンパー後段回転数Nd(CA)は、ダンパー22の後段すなわち動力分割機構64側の回転数であって、具体的には、キャリア軸64aの回転数である。
Nd(CA)
=[Nm2(CA)/Gr+ρ・Nm1(CA)]/(1+ρ)…(1)
続いて、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、算出したダンパー後段回転数Nd(CA)と、エンジン2の回転数Ne(CA)と、を用いて、次式(2)によりダンパー22のねじれ角θd(CA)を算出する(ステップ220)。
θd(CA)=∫[Ne(CA)−Nd(CA)]dt…(2)
その後、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、押し当て推定状態フラグFのセット/リセット状態を判定し(ステップ230)、このセット/リセット状態に応じて、ハイブリッド車両1における各要素(エンジン2、ダンパー22、第一モータジェネレータ4、第二モータジェネレータ5、動力伝達機構6、等)の振動モデルに関連する定数である定数関係値Cを設定する。すなわち、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、押し当て推定状態フラグFがリセットされているときは定数関係値Cに所定値C1を設定し(F=0:ステップ240)、押し当て推定状態フラグFがセットされているときは定数関係値Cに所定値C1より大きい所定値C2を設定する(F=1:ステップ250)。
そして、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、設定した定数関係値Cと算出したねじれ角θd(CA)とを用いて、ダンパー22の共振がエンジン2の回転数に与える影響として低周波ノイズを含むノイズ含有共振影響成分Nden(CA)を、次式(3)により算出する(ステップ260)。
Nden(CA)=C・∫θd(CA)dt…(3)
所定値C1は、第二モータジェネレータ5からの押し当てトルクの出力による動力伝達機構6におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されていないとき(典型的には押し当てトルクが第二モータジェネレータ5から出力されていないとき)に、ダンパー22の共振がエンジン2の回転数に与える影響の大きさに比例する値として、予め実験などにより定めた値を用いることができる。同様に、所定値C2は、第二モータジェネレータ5から押し当てトルクが出力されることで動力伝達機構6におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されているときに、ダンパー22の共振がエンジン2の回転数に与える影響の大きさに比例する値として、予め実験などにより定めた値を用いることができる。
所定値C2が所定値C1よりも大きいのは、以下の理由によるものであると考えられる:ダンパー22の共振がエンジン2の回転数に与える影響の大きさは、第二モータジェネレータ5からの押し当てトルクの出力による動力伝達機構6におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されているか否かにより変化する振動モデルに応じて変化する。すなわち、ガタ詰めが実現されていないときには、ダンパー22の共振による影響が小さくなる。一方、ガタ詰めが実現されているときには、ダンパー22の共振による影響が大きくなる。
ステップ240又は250の処理に続いて、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、ノイズ含有共振影響成分Nden(CA)の低周波ノイズを除去するために、ハイパスフィルタをノイズ含有共振影響成分Nden(CA)に施すことで、共振影響成分Nde(CA)を算出する(ステップ270)。次に、エンジン電子制御ユニット82のCPUは、エンジン2の回転数Ne(CA)から、算出した共振影響成分Nde(CA)を減じることで、判定用回転数Nj(CA)を算出する(ステップ280)。なお、ハイパスフィルタについては、ダンパー22の共振周波数の近傍の周波数帯は減衰しないがそれより低周波の周波数帯を減衰するように、カットオフ周波数を設定すればよい。こうしたハイパスフィルタを施すことにより、上述の式(2)や式(3)による積分計算により蓄積される低周波成分も除去することができる。
ここで、クランクポジションセンサ85aの検出信号に基づいて算出されたエンジン2の回転数Ne(CA)は、ダンパー22のねじれに基づく共振の影響を受けた回転数である。一方、共振影響成分Nde(CA)は、ダンパー22のねじれに基づく共振の影響の成分である。このため、判定用回転数演算処理において、エンジン2の回転数Ne(CA)から共振影響成分Nde(CA)を減じることで算出される判定用回転数Nj(CA)は、エンジン2の各気筒の爆発(燃焼)や失火により生じる回転変動のみが反映されたものとなる。
したがって、かかる判定用回転数Nj(CA)を用いてエンジン2の失火判定を行なうことにより、ダンパー22のねじれに基づく共振が生じていても、エンジン2の失火をより精度よく判定することができる。さらに、第二モータジェネレータ5からの押し当てトルクの出力による動力伝達機構6におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されているか否かに応じて異なる定数関係値Cを用いて、判定用回転数Nj(CA)を演算することで、エンジン2の失火を、上述のガタ詰めが実現されているか否かにより変化する振動モデルに基づいて、より精度よく判定することができる。
−ガタ詰め判定処理−
上述のように、第二モータジェネレータ5からの押し当てトルクの出力による動力伝達機構6におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めが実現されているか否かは、エンジン2の失火判定の精度に大きく影響する。よって、エンジン2の失火判定をより精度よく行うためには、ガタ詰めが実現されているか否かを精度よく判定する必要がある。
図4は、図1に示されているメイン電子制御ユニット81により実行される押し当て推定状態フラグ処理の一例を示すフローチャートである。以下、図4を用いて、押し当て推定状態フラグFのセット/リセット処理(ガタ詰め判定処理)について説明する。この押し当て推定状態フラグ処理ルーチンは、所定タイミング(例えば1サイクル中の所定のクランク角)毎に繰り返し実行される。
この押し当て推定状態フラグ処理ルーチンが起動されると、まず、メイン電子制御ユニット81のCPU81aは、押し当て状態推定(ガタ詰め判定)の前提条件が成立しているか否かを判定する(ステップ800)。ここで、かかる前提条件(以下、「判定条件」と称する。)は、本実施形態においては、以下の通りである:(1)エンジン2が運転中であること、(2)シフトレバー86fが駐車ポジションであること。
上述の判定条件が成立している場合(ステップ400=Yes)、次に、メイン電子制御ユニット81のCPU81aは、第二モータジェネレータ5の回転数(回転数積算値)であるNMG2を取得する(ステップ410)。ここで、本実施形態においては、メイン電子制御ユニット81は、第二モータジェネレータ5の回転数を所定時間(例えば8msec)毎にモータ電子制御ユニット84を介して取得するとともに、この積算値NMG2を所定時間(例えば8msec)毎に更新しているものとする。したがって、判定条件が成立していない場合(ステップ400=No)、第二モータジェネレータ5の回転数NMG2はクリアされる(ステップ415)。
第二モータジェネレータ5の回転数NMG2の取得(ステップ410)の後、メイン電子制御ユニット81のCPU81aは、エンジン2の始動(運転開始)からの経過時間tを取得する(ステップ420)。ここで、本実施形態においては、始動後経過時間tは、押し当て推定状態フラグ処理ルーチンの起動毎にインクリメントされエンジン2の停止時にクリアされるカウンタのカウント値である。
続いて、メイン電子制御ユニット81のCPU81aは、ステップ420にて取得された始動後経過時間tと、ROM81bに予め格納されたマップと、に基づいて、ガタ詰め判定基準値EB(t)を取得する(ステップ430)。ここで、ガタ詰め判定基準値EB(t)のマップは、始動後経過時間tの値が小さいとガタ詰め判定基準値EB(t)が大きくなるように作成されている(但し、必ずしも単調増加ではなく、始動後経過時間tが増加しても値が略一定である「平坦」部分が存在していてもよい。)。すなわち、t1<t2とした場合に、EB(t1)≦EB(t2)となるように、ガタ詰め判定基準値EB(t)のマップが作成されている。
そして、メイン電子制御ユニット81のCPU81aは、ステップ410にて取得された第二モータジェネレータ5の回転数NMG2がステップ430にて取得されたガタ詰め判定基準値EB(t)よりも小さいか否かを判定する(ステップ440)。第二モータジェネレータ5の回転数NMG2がガタ詰め判定基準値EB(t)よりも小さい場合(ステップ440=Yes)、押し当て推定状態フラグFがセットされる(ステップ450)。一方、第二モータジェネレータ5の回転数NMG2がガタ詰め判定基準値EB(t)以上である場合(ステップ440=No)、押し当て推定状態フラグFがリセットされる(ステップ460)。なお、上述の判定条件が成立していない場合も(ステップ400=No)、押し当て推定状態フラグFがリセットされる(ステップ460)。
ところで、一般に、エンジン2や第二モータジェネレータ5の回転数の安定性は、エンジン2の運転開始からの経過時間による影響を受けやすい。具体的には、エンジン2の始動直後においては、通常燃焼が生じている場合(すなわち失火等が発生していない場合)であっても、エンジン回転数に変動が生じやすい。
このため、エンジン2の始動直後においては、エンジン回転数の変動に起因して、第二モータジェネレータ5の回転数にも変動が生じ得る。これらの回転数の安定性あるいは変動は、上述のガタ詰めが実現されているか否かの判定精度にも影響を与える。すなわち、例えば、上述のガタ詰め判定基準値EBを、エンジン2の運転開始からの経過時間によらない一定値としてしまうと、エンジン2の回転数変動に起因する第二モータジェネレータ5の回転数変動の影響により、ガタ詰めが実現されているか否かについての誤判定が生じてしまうおそれがある。一方、かかる判定を、エンジン2の運転開始から所定時間経過後に行うとすると、かかる所定時間の経過前には失火判定が行えないこととなってしまう。
この点、本実施形態においては、ガタ詰めが実現されているか否かを判定するための基準値であるガタ詰め判定基準値EB(t)が、エンジン2の運転開始からの経過時間に応じて設定される。このため、本実施形態においては、ガタ詰め判定基準値EB(t)を、エンジン2や第二モータジェネレータ5の回転数の安定性あるいは変動を考慮して設定することが可能になる。したがって、本実施形態によれば、ガタ詰めが実現されているか否かの判定が、エンジン2の始動直後から精度よく行われ、以て、かかる判定に基づく車両制御(失火判定等)もエンジン2の始動直後か良好に行われ得る。
−変形例の例示列挙−
なお、上述の実施形態は、出願人が取り敢えず本願の出願時点において最良であると考えた本発明の代表的な実施形態を単に例示したものにすぎない。よって、本発明はもとより上述の実施形態に何ら限定されるものではない。したがって、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、上述の実施形態に対して種々の変形が施され得ることは、当然である。
以下、代表的な変形例について、幾つか例示する。もっとも、言うまでもなく、変形例とて、以下に列挙されたものに限定されるものではない。また、複数の変形例が、技術的に矛盾しない範囲内において、適宜、複合的に適用され得る。
本発明(特に、本発明の課題を解決するための手段を構成する各構成要素における、作用的・機能的に表現されているもの)は、上述の実施形態や、下記変形例の記載に基づいて限定解釈されてはならない。このような限定解釈は、(先願主義の下で出願を急ぐ)出願人の利益を不当に害する反面、模倣者を不当に利するものであって、許されない。
本発明は、上述の実施形態にて開示された具体的な装置構成に限定されない。例えば、第一モータジェネレータ4又は第二モータジェネレータ5は、省略され得る。また、エンジン2から車軸DSに至る動力伝達機構6の構成も、上述の具体例のものに限定されない。さらに、メイン電子制御ユニット81とエンジン電子制御ユニット82とは、一体化されていてもよい。
シフトレバー86fに代えて、ダイヤル状やスイッチ状その他の形状を有するシフトセレクタが用いられ得る。また、パーキングロック機構62eに代えて、あるいはこれとともに、ブレーキ7(ブレーキペダル86hに代えてパーキングブレーキレバーやパーキングブレーキペダルやパーキングブレーキスイッチが操作部として用いられ得る)が、本発明の「固定手段」として機能し得る。
本発明は、上記の実施形態にて開示された具体的な処理に限定されない。例えば、上述の第二モータジェネレータ5における押し当てトルクは、停車中(車速V=0)且つエンジン2が運転中であって、シフトレバー86fがニュートラルポジション以外のポジション(駐車ポジションの他、ドライブポジション、リバースポジション、等)に操作されているときに出力されるようになっていてもよい。この場合、ステップ400の判定条件における「シフトレバー86fが駐車ポジションであること」に代えて、「停車中であってシフトレバー86fがニュートラルポジション以外のポジションであること」が用いられ得る。
失火判定処理は、上述の具体例に限定されない。例えば、特開2009−292362号公報に記載の態様(当該公報におけるステップ120参照)や、特開2010−126064号公報に記載の態様(当該公報におけるステップ110参照)に対しても、本発明は好適に適用され得る。また、本発明は、失火判定処理以外(例えば、特開2009−248681号公報に開示されている停車判定等)にも適用可能である。
押し当て推定状態フラグ処理ルーチンは、第二モータジェネレータ5の回転数の積算値NMG2の積算回数が所定回数に達したときに起動されてもよい。あるいは、図4における第二モータジェネレータ5の回転数NMG2は、図3における第二モータジェネレータ5の回転数Nm2(CA)と同じものであってもよい。
始動後経過時間tは、上述の具体例のような「カウンタのカウント値」であってもよいし、「時間」であってもよい。例えば、始動後経過時間tは、タイマ81dの動作に基づいて、エンジン2の起動時にスタートされエンジン2の停止時にクリアされる計時値であってもよい。すなわち、ガタ詰め判定基準値EBは、エンジン2の運転開始からの経過時間に対応(相当)する値あるいはパラメータに基づいて設定されればよい。
その他、特段に言及されていない変形例についても、本発明の本質的部分を変更しない範囲内において、本発明の範囲内に含まれることは当然である。また、本発明の課題を解決するための手段を構成する各要素における、作用・機能的に表現されている要素は、上述の実施形態や変形例にて開示されている具体的構造の他、当該作用・機能を実現可能ないかなる構造をも含む。さらに、本明細書にて引用した各公報の内容(明細書及び図面を含む)は、本明細書の一部を構成するものとして援用され得る。
1…ハイブリッド車両 2…エンジン 21…クランク軸
3…電源システム 31…バッテリ
4…第一モータジェネレータ 41…ロータ 41a…ロータ軸
5…第二モータジェネレータ 51…ロータ 51a…ロータ軸
6…動力伝達機構 61…メイン出力ギヤ
62…中間ギヤ機構 62b…ファイナルギヤ 62d…パーキングギヤ
62e…パーキングロック機構
64…動力分割機構 64a…キャリア軸 64b…キャリア
64c…ピニオンギヤ 64d…サンギヤ 64e…リングギヤ
8…制御システム 81…メイン電子制御ユニット
82…エンジン電子制御ユニット
DS…車軸 MS…メイン出力ギヤ軸 W…車輪
特開2007− 55460号公報 特開2009−248681号公報 特開2009−292362号公報 特開2010− 47126号公報 特開2010−126064号公報

Claims (3)

  1. 機関出力軸により回転駆動力を出力する内燃機関と、
    電動機出力軸により回転駆動力を出力する電動機と、
    前記機関出力軸及び前記電動機出力軸により出力された回転駆動力を車軸に伝達可能に構成された動力伝達機構と、
    を備えたハイブリッド車両の動作を制御するハイブリッド車両制御装置であって、
    前記動力伝達機構におけるギヤの噛み合い部分のガタ詰めを行うために停車中で且つ前記内燃機関の運転中に前記電動機の駆動により前記電動機出力軸にて回転駆動力を出力し、
    停車中で且つ前記内燃機関の運転中における前記電動機出力軸の回転数がガタ詰め判定基準値よりも小さい場合、前記ガタ詰めが実現されていると判定する、
    ように構成されたハイブリッド車両制御装置において、
    前記内燃機関の運転開始からの経過時間が短いほど前記ガタ詰め判定基準値を大きい値に設定するように構成されている、
    イブリッド車両制御装置。
  2. 機関出力軸により回転駆動力を出力する内燃機関と、
    電動機出力軸により回転駆動力を出力する電動機と、
    前記機関出力軸における回転駆動力を電力に変換する発電機と、
    前記機関出力軸及び前記電動機出力軸により出力された回転駆動力を車軸に伝達可能に構成された動力伝達機構と、
    を備えたハイブリッド車両であって、
    前記動力伝達機構は、
    前記機関出力軸の回転駆動力によって駆動されるように同機関出力軸と結合された第一ギヤ、前記第一ギヤと噛合するとともに同第一ギヤから回転駆動力が伝達されることで前記発電機のロータを回転駆動するように同ロータと結合された第二ギヤ、及び、前記第一ギヤと噛合するとともに前記電動機出力軸から回転駆動力が伝達されるように同電動機出力軸と結合されることで前記機関出力軸及び前記電動機出力軸の回転駆動力を前記車軸に向けて出力可能に設けられた第三ギヤ、を備えた動力分割機構と、
    前記動力分割機構と前記車軸との間に設けられた中間ギヤ機構と、
    前記中間ギヤ機構に設けられた回転要素が回転しないように同回転要素を固定する固定手段と、
    を備えている、
    ハイブリッド車両の動作を制御するハイブリッド車両制御装置であって、
    前記動力伝達機構における前記ギヤの噛み合い部分のガタ詰めを行うために停車中で且つ前記内燃機関の運転中で且つ前記固定手段により前記回転要素が固定されているときに前記電動機の駆動により前記電動機出力軸にて回転駆動力を出力し、
    停車中で且つ前記内燃機関の運転中で且つ前記固定手段により前記回転要素が固定されているときにおける前記電動機出力軸の回転数がガタ詰め判定基準値よりも小さい場合、前記ガタ詰めが実現されていると判定する、
    ように構成されたハイブリッド車両制御装置において、
    前記内燃機関の運転開始からの経過時間が短いほど前記ガタ詰め判定基準値を大きい値に設定するように構成されている、
    ハイブリッド車両制御装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のハイブリッド車両制御装置において、
    前記ガタ詰めが実現されているか否かの判定結果に応じて異なる値に設定される失火判定値に基づいて前記内燃機関における失火発生を判定するように構成されている、
    ハイブリッド車両制御装置。

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