JP5826558B2 - 皺伸ばし装置 - Google Patents
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Description
が一対のローラ間で線接触状態のプレス圧を受けると、テープ生地の搬送方向に曲がりが生じやすくなるということがあった。すなわち、ローラ間を出た後のテープ生地を更に搬送させようとする場合に、直進性を保持するのが困難であるので、このことが原因となり、例えばテープ生地を一定寸法で切断するための後工程を有した処理ラインへの組み込みができないといったことがあった。
すなわち、上部ベルト装置は、ローラ軸の一端側が高さを略不変にしつつ、ローラ軸の他端側を上下動させるようにして揺動する。そのため、上部ベルト装置を下方へ揺動させ、下部ベルト装置上に重ね合わせるようにしても、ローラ軸の両端側において圧力バランスは一定とならず、このことがプレス作用にバラツキを生じさせる問題があった。
また本発明は、処理ラインへの組み込みが可能となる皺伸ばし装置を提供することを目的とする。
即ち、本発明に係る皺伸ばし装置は、生地が搬送される生地搬送路を挟み込むように互いに対向設置された第1プレス体と第2プレス体とを有し、第1プレス体は一対のローラ間にエンドレスベルトが巻き掛けられて当該エンドレスベルトの張り側となる張りベルト部が生地搬送路に搬送される生地の一方面と面接触しつつ一体移動する状態に設けられており、第2プレス体は一対のローラ間にエンドレスベルトが巻き掛けられて当該エンドレスベルトの張り側となる張りベルト部が生地搬送路に搬送される生地の他方面と面接触しつつ一体移動する状態に設けられており、前記第1プレス体と前記第2プレス体は互いの張りベルト部における搬送方向一次側ローラと二次側ローラとを上下一致させて配置されており、第1プレス体及び/又は第2プレス体には、張りベルト部の内側に当該張りベルト部を加熱する加熱手段が設けられ、第1プレス体における搬送方向一次側の両端部と第2プレス体における搬送方向一次側の両端部との上下間、及び第1プレス体における搬送方向二次側の両端部と第2プレス体における搬送方向二次側の両端部との上下間にそれぞれ対応させた両プレス体の四隅部を上下方向で同時に相互近接方向にバネ付勢する加圧手段が設けられており、前記加圧手段は、一方のプレス体に長手方向を上下に向けて設けられた支柱と、他方のプレス体に設けられて前記支柱に上下摺動自在に保持されたガイド部材とを有していることを特徴とする。
のがよい。
前記第1プレス体及び/又は第2プレス体において前記加熱手段により加熱されるエンドレスベルトは、金属製帯材により形成されたものとするのがよい。
また、前記生地がテープ生地であるとき、第1プレス体及び第2プレス体における各張りベルト部の二次側には第1プレス体と第2プレス体との間から送り出されたテープ生地をテープ長手方向で切断する切断装置が設けられたものとするとよい。
図1乃至図6は、本発明に係る皺伸ばし装置1の実施形態を示している。本実施形態では、処理の対象とする生地をテープ生地に適用した場合について説明する。また本実施形態では、テープ生地をテープ幅方向で二つ折りしつつ、その直後に折り目の付与とテープ面の皺伸ばしとを同時に行い、更に、テープ長手方向を所定長さに切断したり必要に応じて所定長さ位置にノッチ(切り込み又は切欠)を入れたりするといった一連の処理を行う場合を説明する。
式を採用している。
すなわち、これら第1プレス体5と第2プレス体6とは、テープ生地が搬送される生地搬送路Wを挟み込む配置となっている。この生地搬送路Wの搬送方向に対し、前記幅折り装置2は、第1プレス体5及び第2プレス体6の一次側(図6右側)に設けられ、また前記切断装置3は、第1プレス体5及び第2プレス体6の二次側(図6左側)に設けられていることになる。
まず、上位側の第1プレス体5について説明する。
第1プレス体5は、図1乃至図5に示すように、一対のローラ10,10間にエンドレスベルト11が巻き掛けられた構成の上部ベルト装置12を有している。また、この上部ベルト装置12の内側に加熱手段13を有している。
一方のローラ10(図1の左側)のローラ軸10aには、その両端部に対してテンション付与手段17が設けられている。このテンション付与手段17は、図1に示すように、ローラ10,10を、エンドレスベルト11の張り方向に沿って相互離反方向へ常時付勢するもので、この付勢によってエンドレスベルト11に適切な張力を保持させるようにする。
そのため、調整ボルト22のボルト頭部を締め込み方向へ回転操作してナット部材25をローラ軸10aに近接させる方向へ螺進させると、コイルバネ24が圧縮され、このコイルバネ24に生じる弾発力でローラ軸10aが第1プレス体5の二次側(図1左方側)
へ押されるようになる。その結果として、ローラ10,10が相互離反方向へ付勢され、この付勢によってエンドレスベルト11に適切な張力が生じるようになる。
このようなテンション付与手段17により、エンドレスベルト11は、ローラ10,10間の下部接線を張り側とするように張り渡されている(以下、この張り側となるベルト部分を「張りベルト部11a」と言う)。すなわち、この第1プレス体5では、上部ベルト装置12の下張り側となる張りベルト部11aが、生地搬送路Wを搬送されるテープ生地の一方面(上面)と面接触するようになっている。
次に、第2プレス体6について説明する。
第2プレス体6は、基本的に、第1プレス体5の構成を上下反転させた構成となっている。すなわち、この第2プレス体6は、ローラ枠34,34によって両端支持された一対のローラ30,30間に、金属製帯材で形成されたエンドレスベルト31が巻き掛けられて成る下部ベルト装置32を有している。また、この下部ベルト装置32の内側に、熱線ヒータ方式などの加熱手段33を有している。
第2プレス体6において、一方のローラ30(図1の左側)のローラ軸30aにテンション付与手段37が設けられ、ローラ30,30を、エンドレスベルト31の張り方向に沿って相互離反方向へ常時付勢し、エンドレスベルト31に適切な張力を保持できるようになっている点は、第1プレス体5のテンション付与手段17と同じである。
このようなテンション付与手段37により、エンドレスベルト31は、ローラ30,30間の上部接線を張り側とするように張り渡されている(以下、この張り側となるベルト部分を「張りベルト部31a」と言う)。すなわち、この第2プレス体6では、下部ベルト装置32の上張り側となる張りベルト部31aが、生地搬送路Wを搬送されるテープ生
地の他方面(下面)と面接触するようになっている。
この加圧手段9は、図1、図2、及び図5に示すように、具体的には次のような構成となっている。すなわち、第2プレス体6のローラ枠34には、第1プレス体5のローラ枠14を超える高さの支柱56がブラケット55を介して立設されており、第1プレス体5のローラ枠14には、支柱56に対して上下方向に摺動自在に嵌められるガイド部材57が固定されている。
なお、調整ナット59を回転操作する方向や操作量により、コイルバネ60の圧縮力、即ち、第1プレス体5の張りベルト部11aと第2プレス体6の張りベルト部31aとの接触圧や圧力分布の均整化を調節できることは言うまでもない。
この生地キャッチャー78は、図7に示すように、シュート7上を滑落するテープ生地Tの先端部(下向きに先行する生地端)をキャッチするためのもので、テープ生地Tの先端部をキャッチした後、この生地キャッチャー78がガイドバー77に沿って移動することで、テープ生地Tを取出台72上へ真っ直ぐに引き出して、延びた状態に展開できるものである。
はテープ生地Tの長手方向に対するノッチ入れ箇所の違いなどに対応するために、シュート7に対する上下方向の位置調整や、シュート7の幅方向に対する位置調整が簡単に行えるようにした機構が設けられているものとする。
シュート7に対してこのノッチ入れ装置4を設けるに際しては、シュート7の側部に対し、テープ生地Tの側縁を位置出しするためのガイド88(図10参照)を設けるのが好適である。また、シュート7の上面(テープ生地Tの滑落を支持する面)には、長手方向を滑落方向に向けた突条が複数条形成された滑り材89(図9参照)を貼り付けておくことで、テープ生地Tとの接触面積を小さくさせ、スムーズで位置ズレのないテープ生地Tの滑落が起こるように対処しておくのが好適である。
皺伸ばし装置1において、まず駆動モータ28を作動させ、第1プレス体5の上部ベルト装置12及び第2プレス体6の下部ベルト装置32を、それらのエンドレスベルト11,13の各張りベルト部11a,31a間が同方向に移動するように駆動させる。また、第1プレス体5の加熱手段13及び第2プレス体6の加熱手段33を作動させ、各張りベルト部11a,31aを加熱させる。
第1プレス体5の張りベルト部11aと、第2プレス体6の張りベルト部31aとは、加圧手段9により、相対的に面均一となるように加圧されているので、これら張りベルト部11a,31a間で挟持されるようになるテープ生地は、その上下両面が密接的に加圧及び加熱される状態となる。その結果、連続搬送されるテープ生地に対して、確実な折り目の付与や生地全体にわたって均一となる皺伸ばしが、生地としての歩留まり低下を招来することなく、しかも高能率で行われるものとなる。
切断装置3による切断動作時は、皺伸ばし装置1を間欠停止させるようにするのが好適である。また、テープ生地に対してノッチ(切り込み又は切欠)を入れる必要がある場合には、切断装置3による切断動作を行う前に、ノッチ入れ装置4を作動させてテープ生地にノッチを形成させるようにし、その後、切断装置3を切断動作させるようにすればよい。
本発明は、前記実施形態に限定されるものではなく、実施の形態に応じて適宜変更可能である。
加圧装置9は、第1プレス体5に支柱56を設け、第2プレス体6にガイド部材57を設けて、前記実施形態とは上下を逆に使用してもよい。
0に対して設ける配置としたが、第1プレス体5の一次側となるローラ10に対して設ける配置としてもよい。また、両側のローラ10,10に対して設けるようにしてもよい。第2プレス体6のテンション付与手段37についても同じである。
第1プレス体5の上部ベルト装置12に対し、ローラ10,10間において張りベルト部11aではない方のベルト架設部分にアイドルローラを設けて、エンドレスベルト11にテンションを付与させるようにしてもよい。第2プレス体6の下部ベルト装置32についても同じである。その意味において、テンション付与手段は、第1プレス体5又は第2プレス体6のうち、少なくとも一方に設けてもよいものである(テンション付与手段を設けない場合にアイドルローラを設ける)。
2 幅折り装置
3 切断装置
5 第1プレス体
6 第2プレス体
7 シュート
8 装置フレーム
9 加圧手段
10 ローラ
10a ローラ軸
11 エンドレスベルト
11a 張りベルト部
12 上部ベルト装置
13 加熱手段
14 ローラ枠
17 テンション付与手段
18 長孔
19 尾通孔
21 径通孔
22 調整ボルト
24 コイルバネ
25 ナット部材
27 巻掛け伝動手段
28 駆動モータ
30 ローラ
30a ローラ軸
31 エンドレスベルト
31a 張りベルト部
32 下部ベルト装置
33 加熱手段
34 ローラ枠
37 テンション付与手段
38 長孔
39 尾通孔
41 径通孔
42 調整ボルト
44 コイルバネ
45 ナット部材
50 上ギヤ
51 下ギヤ
55 ブラケット
56 支柱
57 ガイド部材
58 雄ねじ端部
59 調整ナット
60 コイルバネ
70 カッター部
71 センサ
72 取出台
73 乗り継ぎプレート
74 出入り用アクチュエータ
77 ガイドレール
78 生地キャッチャー
80 キャッチ用アクチュエータ
81 フィンガー
85 ダイブロック
86 パンチ
87 パンチ動作用アクチュエータ
88 ガイド
89 滑り材
M 作業者
W 生地搬送路
F 床面
Claims (6)
- 生地が搬送される生地搬送路を挟み込むように互いに対向設置された第1プレス体と第2プレス体とを有し、
第1プレス体は一対のローラ間にエンドレスベルトが巻き掛けられて当該エンドレスベルトの張り側となる張りベルト部が生地搬送路に搬送される生地の一方面と面接触しつつ一体移動する状態に設けられており、
第2プレス体は一対のローラ間にエンドレスベルトが巻き掛けられて当該エンドレスベルトの張り側となる張りベルト部が生地搬送路に搬送される生地の他方面と面接触しつつ一体移動する状態に設けられており、
前記第1プレス体と前記第2プレス体は互いの張りベルト部における搬送方向一次側ローラと二次側ローラとを上下一致させて配置されており、
第1プレス体及び/又は第2プレス体には、張りベルト部の内側に当該張りベルト部を加熱する加熱手段が設けられ、
第1プレス体における搬送方向一次側の両端部と第2プレス体における搬送方向一次側の両端部との上下間、及び第1プレス体における搬送方向二次側の両端部と第2プレス体における搬送方向二次側の両端部との上下間にそれぞれ対応させた両プレス体の四隅部を上下方向で同時に相互近接方向にバネ付勢する加圧手段が設けられており、
前記加圧手段は、一方のプレス体に長手方向を上下に向けて設けられた支柱と、他方のプレス体に設けられて前記支柱に上下摺動自在に保持されたガイド部材とを有している
ことを特徴とする皺伸ばし装置。 - 前記第1プレス体及び/又は第2プレス体には、張りベルト部に対する張り方向両端のローラを相互離反させる方向で常時付勢するテンション付与手段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の皺伸ばし装置。
- 前記第1プレス体及び/又は第2プレス体において前記加熱手段により加熱されるエンドレスベルトは、金属製帯材により形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の皺伸ばし装置。
- 前記生地はテープ生地であって、第1プレス体及び第2プレス体における各張りベルト部の一次側にはテープ生地をテープ幅方向で折り込みながら第1プレス体と第2プレス体との間へ送り込む幅折り装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の皺伸ばし装置。
- 前記生地はテープ生地であって、第1プレス体及び第2プレス体における各張りベルト部の二次側には第1プレス体と第2プレス体との間から送り出されたテープ生地をテープ長手方向で切断する切断装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の皺伸ばし装置。
- 前記生地はテープ生地であって、第1プレス体及び第2プレス体における各張りベルト部の二次側には第1プレス体と第2プレス体との間から送り出されたテープ生地に対してテープ長手方向に沿った側縁の一部に位置合わせ用ノッチを形成するノッチ入れ装置が設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の皺伸ばし装置。
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