JP5823827B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
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Description
このように、タイヤの低扁平率化に伴うタイヤ形状保持の観点から、また、タイヤへの負荷加重が年々増大する傾向にあってタイヤ耐久性を確保するために、現今、ウェービーコードやハイエロンゲーションコード等からなる周方向ベルト層を用いることが必要不可欠になっている。
この発明の目的は、トレッドにおける耐久性の向上と偏摩耗発生の抑制を両立させることができる、周方向ベルト層を有する空気入りタイヤを提供することである。
また、この発明の他の態様に係る空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向端部の前記傾斜ベルト層との層間に設けた、100%伸張時モヂュラスが前記間クッションゴムより小さい層間ゴムを有することを特徴としている。
また、この発明の他の態様に係る空気入りタイヤは、前記周方向ベルト層のタイヤ径方向内側で前記カーカスのタイヤ径方向外側に、少なくとも一層の、ベルトコードをタイヤ赤道方向に対して傾斜配置した傾斜ベルト層を有することを特徴としている。
また、この発明の他の態様に係る空気入りタイヤによれば、周方向ベルト層のタイヤ幅方向端部の傾斜ベルト層との層間に設けた、100%伸張時モヂュラスが間クッションゴムより小さい層間ゴムにより、周方向ベルト層のベルト端部での層間剪断歪を効果的に低減させることになり、ベルトセパレーションに対する耐久性を向上させることができる。
また、この発明の他の態様に係る空気入りタイヤによれば、周方向ベルト層のタイヤ径方向内側でカーカスのタイヤ径方向外側に、少なくとも一層の、ベルトコードをタイヤ赤道方向に対して傾斜配置した傾斜ベルト層を有することにより、転動時のタイヤへの突起入力に対する耐久力が向上し、タイヤの突起物等の乗り越し性能(耐バースト性)を飛躍的に向上させることができる。
図1は、この発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの構成を模式的に示す、タイヤ赤道を境とするタイヤ幅方向一方の側のタイヤ幅方向に沿う断面図である。なお、以下の説明は、タイヤ赤道を境とするタイヤ幅方向一方の半分側について行い、同様の構成を有するタイヤ幅方向他方の半分側については説明を省略する。
カーカス11は、環状構造を有する左右一対のビードコア(図示しない)間に、トロイダル状に架け渡されている。
端部周方向ベルト層16は、周方向ベルト層15のタイヤ径方向外側のタイヤ幅方向端部域、即ち、周方向ベルト層15のタイヤ幅方向端部からタイヤ幅方向中心(C.L)であるタイヤ赤道側に20mm以上、80mm以内の領域、を占めるように配置されている。
なお、タイヤ幅方向に沿う断面構造において、周方向ベルト層15のタイヤ幅方向端部位置を示す線を、周方向ベルト層端部線Lとする。
この層間ゴム18は、周方向ベルト層17側、即ち、タイヤ径方向内側が、タイヤ幅方向のタイヤ赤道(C.L)から端部側に向かって層間厚み(ゲージ:Ga.)が増大する傾斜面からなる、タイヤ幅方向に沿う断面が楔形状に形成されている。
このように、ベルトを配置することができないトレッドショルダ端部において、キャップゴムとベースゴムの層間方向の分割を適正化することにより、トレッドショルダ端部のトレッドゴムの押し出し量を増大させトレッドショルダ端部まで摩耗性能を向上させることで、偏摩耗を発生させないタイヤとすることができる。
また、ベルト幅が、タイヤ幅の70%未満では、タイヤ形状の維持が困難になりタイヤの耐久性が著しく低下するためである。
また、周方向ベルト層15のタイヤ幅方向端部を、傾斜ベルト層17のタイヤ幅方向端部からタイヤ幅方向内側に5mmから20mm以内に位置させていることで、周方向ベルト層15は、タイヤの荷重接地時に十分な張力を発揮することができるようになり、トレッド中央部からトレッド端部(トレッドショルダ)まで概ね均一な接地圧が発生して、トレッドにおける局所的な接地圧の低下による偏摩耗を抑制することができる。
しかしながら、周方向ベルト層15のベルト幅が広いと、荷重接地時のタイヤ形状の変形により、周方向ベルト層15のタイヤ幅方向端部には大きな層間剪断歪が発生するため、周方向ベルト層15のベルト幅がタイヤ幅の80%以上の場合には、周方向ベルト層15のタイヤ幅方向端部において、3.0mm以上の層間ゲージが必要であり、また、トレッドゴムの、JIS K6251に準拠する方法で測定した100%伸張時モヂュラスも低いことが必要であり、4MPa以下であることが好ましい。
また、所謂、トレッドショルダでは、周方向ベルト層15と端部周方向ベルト層16の二層構造とし、所謂、トレッドセンタでは、周方向ベルト層15のみの一層構造とすることにより、トレッド全域において周方向ベルト層を二層構造とする場合に比べ、周方向ベルト層を形成するために使用する部材の量を低減することができるので、軽量化を図ることができる。
また、二層以上の傾斜ベルト層17(17a,17b)における、ベルトコードの繊維方向のタイヤ周方向(タイヤ赤道)に対する傾斜角度がハイアングルの場合、30度以下であることが好ましく、30度以下で二層以上の傾斜ベルト層17が互いに交錯することにより、トレッドショルダのゴムの流動を促進し、偏摩耗発生の抑制力を向上させることができる。
また、傾斜ベルト層17における、ベルトコードの繊維方向のタイヤ周方向(タイヤ赤道)に対する傾斜角度を40度以下にして、傾斜ベルト層17のベルトコードをタイヤ周方向に対し立てた状態にしているので、傾斜ベルト層17に張力保持効果を持たせることができる。このため、所謂、トレッドセンタでは、周方向ベルト層15の総数が少なくなって(この例では、一層)張力保持効果が低減しているが、これを補って十分な張力保持効果を確保することができる。
周方向ベルト層15のタイヤ幅方向端部と、周方向ベルト層15に隣接する傾斜ベルト層(この例では、傾斜ベルト層17a)の層間に、100%伸張時モデュラスが5.0MPa以下のゴム部材からなる層間ゴム18を配置したことにより、周方向ベルト層15のベルト端部での層間剪断歪を効果的に低減させることになり、ベルトセパレーションに対する耐久性を向上させることができる。
空気入りタイヤ20の狭幅傾斜ベルト層21は、ベルトコードの繊維方向がタイヤ周方向(タイヤ赤道)に対し50度以上から90度以下の範囲の角度(ローアングル)、望ましくは70度以上の角度で傾斜配置されていると共に、周方向ベルト層15よりもベルト幅を20mm以上から250mm以下の範囲で狭く形成されている。
なお、傾斜ベルト層を三層以上設ける構成を、この例では、周方向ベルト層15のタイヤ径方向内側に傾斜ベルト層21(ローアングル傾斜ベルト層)が配置される構成(図3参照)に適用したが、傾斜ベルト層21が配置されない構成(例えば、図2参照)に適用しても良い。
実施例1は、この発明に係る空気入りタイヤ10(図1参照)と、実施例2は、この発明に係る空気入りタイヤ20(図2参照)と、実施例3は、この発明に係る空気入りタイヤ30(図3参照)と、ほぼ同一の構成を有している。
偏摩耗性能試験は、ドラム走行後のタイヤ赤道溝及びトレッドショルダ溝の摩耗量を測定し、トレッドセンタ(C.L)とトレッドショルダの摩耗の偏りを調べた。従来例のタイヤのトレッドセンタ摩耗量に対するショルダ摩耗量の割合値を100(INDEX)として、指数で表示した。
耐突起入力性能試験は、トレッド面に突起を押し付けてタイヤがバーストしたときの押し付け力を測定した。従来例のタイヤにおけるタイヤがバーストしたときの押し付け力を100(INDEX)として、指数で表示した。
また、参考例2において、ベースゴム13bのタイヤ幅方向内側端は、トレッド13に形成されたショルダ溝13cのタイヤ幅方向内側位置dから、タイヤ幅方向内側へ5mmの位置に配置されている。
発熱耐久性能(指数値が大きい程、発熱耐久性が高く、良好であることを示す。なお、指数値90未満は、発熱耐久性が悪化し、好ましくない):
従来例を100(INDEX)として、比較例は90であるのに対し、参考例1,2、実施例1〜3の何れも100であり、比較例に比べて高く、従来例、参考例1,2と比べても劣ることは無かった。
従来例を100(INDEX)として、比較例は90であるのに対し、参考例1は120、参考例2は130、実施例1〜3は何れも120であり、参考例1,2及び実施例1〜3は、従来例に比べ偏摩耗し難いこと、特に、比較例に比べては格段に偏摩耗し難いことが証明された。
従来例を100(INDEX)として、比較例、参考例1,2は100であるのに対し、実施例1は90、実施例2は95、実施例3は100であり、実施例1及び実施例2は、従来例、比較例、参考例1,2より若干低くはあるが、実施例3にあっては、従来例、比較例、参考例1,2と遜色無かった。
このように、空気入りタイヤ10は、周方向ベルト層を軽量化した上で、必要な発熱耐久性能を保持しつつ、トレッドでの偏摩耗発生の抑制と耐突起入力性能の確保を両立させることができる。
11 カーカス
12 ベルト
13 トレッド
14 サイドウォール
15 周方向ベルト層
16 端部周方向ベルト層
17,17a,17b,17c 傾斜ベルト層
18 層間ゴム
19 間クッションゴム
21 狭幅傾斜ベルト層
Claims (5)
- タイヤの骨格を構成するカーカスのタイヤ径方向外側に設けた、タイヤ幅方向端部では二層以上とし、タイヤ幅方向端部以外では少なくとも一層の、タイヤ周方向に沿って延在する周方向ベルト層と、
前記周方向ベルト層のタイヤ径方向外側に設けた、二層以上の、ベルトコードのタイヤ赤道方向に対する傾斜角度を40度以下とする傾斜ベルト層と、
前記傾斜ベルト層のタイヤ幅方向端部の隣接する層間に設けた、前記傾斜ベルト層のコーティングゴムより100%伸張時モヂュラスが小さい間クッションゴムと、
前記傾斜ベルト層のタイヤ径方向外側に設けた、トレッドと
を有する空気入りタイヤ。 - 前記周方向ベルト層のベルト幅が、タイヤ幅の70%以上から90%以下の範囲に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイヤ。
- 前記周方向ベルト層のタイヤ幅方向端部の前記傾斜ベルト層との層間に設けた、100%伸張時モヂュラスが前記間クッションゴムより小さい層間ゴムを有する請求項1または2に記載の空気入りタイヤ。
- 前記間クッションゴムは、100%伸張時モヂュラスが6.5MPaである請求項1から3のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
- 前記周方向ベルト層のタイヤ径方向内側で前記カーカスのタイヤ径方向外側に、少なくとも一層の、ベルトコードをタイヤ赤道方向に対して傾斜配置した狭幅傾斜ベルト層を有する請求項1から4のいずれか一項に記載の空気入りタイヤ。
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