JP2014237393A - 空気入りタイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を示す、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤを提供することである。
【解決手段】一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスと、該カーカスのクラウン部の径方向外側に位置し、タイヤの赤道面に対して傾斜した方向に延びる多数本のコードをゴムで被覆した、少なくとも1層の傾斜ベルト層を含むベルトとを有し、該ベルトの径方向外側にトレッドを配置した空気入りタイヤであって、
該タイヤを適用リムに装着した状態のタイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層のうち最も幅の広い最幅広傾斜ベルト層の幅BWに対する、当該最幅広傾斜ベルト層の幅方向中心と幅方向端との径差BDの比BD/BWが0.01以上0.04以下であり、
前記トレッドのタイヤ幅方向両外側に位置する一対のバットレス部に、凹部を設けてなることを特徴とする、空気入りタイヤ。
【選択図】図1

Description

本発明は、良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を示す空気入りタイヤに関する。
近年、地球温暖化を含む環境問題を考慮した各種の技術開発が活発に行われており、その一例として、自動車の低燃費化を目的とした技術が提案されている。
自動車の低燃費化を達成するための1つの手段として、タイヤの転がり抵抗を低減させることが挙げられる。タイヤに荷重が負荷されてトレッド踏面が路面へ接地する際、トレッドゴムに圧縮変形及びせん断変形等が生じ、転がり抵抗が増加し、燃費が悪化する。そこで、トレッドゴムの材料を、損失正接(tanδ)が小さい低発熱性のゴムに変更して、トレッドゴムの変形に伴う発熱量を低減させることが、転がり抵抗を低下させて燃費を向上させるために有効であると考えられている。
しかしながら、従来のタイヤは、内圧充填時にカーカス等に生じる張力が一定となる自然平衡形状に代表される、比較的丸い断面形状に設計されることが多く、転がり抵抗への寄与が大きい、トレッドの変形が低減されていないことが多かった。そのため、トレッドゴムの材料として低発熱性のゴムを用いた従来のタイヤには、トレッドの変形を低減して転がり抵抗を更に低下させるという点において改善の余地があった。
そこで、上記問題を解決するために、タイヤのベルトの形状を平坦にする、所謂、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤが提案されている(例えば、特許文献1参照)。フラットベルト構造を有する空気入りタイヤでは、トレッドが接地する際の変形を抑制し、転がり抵抗を改善することができる。そして更に、フラットベルト構造を有するタイヤであって、タイヤの最外側傾斜ベルト層の幅方向端部とカーカスの最大幅位置との間に位置する、カーカス曲率半径が最小となる部分に溝を設けることによって、局所的に剛性を低下させてカーカスの変形を大きくし、トレッドのゴム変形を更に減少させて転がり抵抗を更に低減させたタイヤも提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開第2009−166819号公報 特開第2010−254205号公報
しかしながら、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤでは、接地時、トレッドの外表面の形状が平坦となるため、トレッドの接地端付近がタイヤサイド部から押され、負荷される圧力が高くなり、接地端付近が摩耗しやすい傾向がある。この傾向は、特に、キャンバーをつけて車両にタイヤを装着して走行した場合や、山道走行等の大きなスリップ角を形成する頻度が高い走行モードで走行した場合に顕著に現れる。ところが、上記技術においては、このような接地端に負荷される圧力については詳細に検討されておらず、フラットベルト構造を有する従来のタイヤでは、十分な耐偏摩耗性は得られていなかった。そして、フラットベルト構造を有する従来のタイヤには、転がり抵抗についても、未だ改善の余地が残されていた。
そこで、本発明の目的は、良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を示す、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤを提供することである。
即ち、本発明の空気入りタイヤは、一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスと、該カーカスのクラウン部の径方向外側に位置し、タイヤの赤道面に対して傾斜した方向に延びる多数本のコードをゴムで被覆した、少なくとも1層の傾斜ベルト層を含むベルトとを有し、該ベルトの径方向外側にトレッドを配置した空気入りタイヤであって、該タイヤを適用リムに装着した状態のタイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層のうち最も幅の広い最幅広傾斜ベルト層の幅BWに対する、当該最幅広傾斜ベルト層の幅方向中心との幅方向端との径差BDの比BD/BWが0.01以上0.04以下であり、前記トレッドのタイヤ幅方向両外側に位置する一対のバットレス部に、凹部を設けてなることを特徴とする。本発明の空気入りタイヤは、最幅広傾斜ベルト層の幅BWに対する、最幅広傾斜ベルト層の幅方向中心と幅方向端との径差BDとの比、BD/BWが、上記範囲内にある、所謂フラットベルト構造を有し、且つ、バットレス部に凹部が設けられてなることによって、バットレス部における歪み量を低減して良好な転がり抵抗を得ることができると共に、接地端に負荷される圧力を低減させて良好な耐偏摩耗性を得ることができる。
ここで、前記「タイヤを適用リムに装着した状態」とは、使用される地域に有効な産業規格であって、日本ではJATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等の規定の標準リムに組み込んだ状態にて、30kPaの極低内圧を負荷し、荷重をかけない状態を意味する。また、「トレッド」とは、タイヤを適用リムに装着した状態における、タイヤ幅方向断面において、最幅広傾斜ベルト層のタイヤ幅方向外側端を通る該最幅広傾斜ベルト層の法線2本によって区画される範囲をいう。そして、「バットレス部」とは、タイヤを適用リムに装着した状態における、タイヤ幅方向断面において、最幅広傾斜ベルト層のタイヤ幅方向外側端を通る該最幅広傾斜ベルト層の法線と、カーカスの最大幅位置にタイヤの回転軸と平行に引いた線分とによって区画される範囲をいう。ここで、バットレス部は、タイヤを適用リムに装着した状態における、タイヤ幅方向断面において、最幅広傾斜ベルト層のタイヤ幅方向外側端を通る該最幅広傾斜ベルト層の法線と、ビードトゥにタイヤの回転軸と平行に引いた線分とによって区画されるタイヤサイド部のうちの一部を構成する。
そして、本発明の空気入りタイヤは、前記凹部の深さが、0.5〜8.0mmの範囲内にあることが好ましい。凹部の深さが上記範囲内にあることによって、タイヤの剛性を低下させることなく、更に良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を得ることができる。ここで、「凹部の深さ」とは、凹部の最大深さを意味する。
本発明によれば、良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を示す、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤを提供することができる。
本発明の一例に係る空気入りタイヤを適用リムに装着した状態での幅方向断面図である。 図1に示す空気入りタイヤのタイヤ半部の斜視断面図である。 凹部の変形例を示す、空気入りタイヤのタイヤ半部の斜視断面図である。 凹部の変形例を示す、空気入りタイヤのタイヤ半部の斜視断面図である。 本発明の別の例に係る空気入りタイヤを適用リムに装着した状態でのタイヤ半部の斜視断面図である。 本発明の更に別の例に係る空気入りタイヤを適用リムに装着した状態での幅方向断面図である。
以下に図面を参照しながら、本発明の空気入りタイヤについて詳細に説明する。
図1に示すように、本発明の一例に係る空気入りタイヤ1は、一対のビード部2間にトロイダル状に跨るカーカス3と、ベルト4とを有する。ここで、ベルト4は、該カーカス3のクラウン部の径方向外側に位置し、タイヤの赤道面EPに対して傾斜した方向に延びる多数本のコードをゴムで被覆した2層の傾斜ベルト層(第1傾斜ベルト層41aと第2傾斜ベルト層41b)および周方向ベルト層42を含む。そして、該ベルト4の径方向外側に、トレッド6を配置してなる。なお、ここで、傾斜ベルト層41aのコードの傾斜角度と傾斜ベルト層41bのコードの傾斜角度はそれぞれ異なり、互いに交錯して交錯ベルトを形成している。
空気入りタイヤ1は、該タイヤ1を適用リム9に装着した状態のタイヤ幅方向断面において、傾斜ベルト層41a,41bのうち最も幅の広い最幅広傾斜ベルト層(図1では第1傾斜ベルト層41a)の幅BWに対する、最幅広傾斜ベルト層41aの幅方向中心と最幅広傾斜ベルト層41aの幅方向端との径差BDの比BD/BWが0.01以上0.04以下である、所謂、フラットベルト構造を有する。BD/BW比が前記範囲内にあることによって、タイヤ赤道面EPと接地端部との径差を小さくして適度にベルトを平坦にし、接地時にベルトが平らに伸ばされることにより生じるせん断変形を抑制して、転がり抵抗を低減することができる。
また、最幅広傾斜ベルト層の幅BWは、例えば、カーカスの幅方向寸法に対して、60〜90%の割合を占める。ここで、カーカスの幅方向寸法とは、タイヤ断面図において、2点のカーカス最大位置のうち、一方のカーカス最大幅位置Wmaxから他方のカーカス最大幅位置Wmaxまでの寸法を言う。
そして、空気入りタイヤ1には、トレッド6のタイヤ幅方向両外側に位置する一対のバットレス部7に凹部8が設けられている。
本発明者らは、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤを解析した結果、フラットベルト構造を持たないタイヤと比較して、バットレス部分における歪み量が相対的に大きくなっており、接地端付近に負荷される接地圧も相対的に大きくなっていることを見出した。そこで、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤのバットレス部に凹部8を設けることによって、転がり抵抗を更に低減すると共に、良好な耐偏摩耗性を得ることに成功した。具体的には、フラットベルト構造を有するタイヤのバットレス部に凹部8を設けることによって、接地時に歪みの大きいバットレス部でのゴム量を減らしてバットレス部における歪み量を低減し、転がり抵抗を更に低減することに成功した。また、凹部8をバットレス部に設けることによって接地時にタイヤサイド部5から設置端に負荷される力を遮断して、接地端に負荷される圧力を低減して接地端での摩耗を抑制し、トレッドのセンター及びショルダーのいずれかのみが大きく摩耗する、所謂、偏摩耗の発生を低減することに成功した。ここで、空気入りタイヤ1において、「ショルダー」とは、接地端と、接地端から接地幅の10%内側に入った位置との間の範囲をいう。また、「接地端」とは、JATMA(日本自動車タイヤ協会) YEAR BOOK 2012年度版に規定の標準リムに組み込み、JATMA YEAR BOOKでの適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力(内圧−負荷能力対応表の太字荷重)に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷を負荷した状態における、タイヤ幅方向最外側の接地部分を意味するか、或いは、欧州ではETRTO(European Tyre and Rim Technical Organisation)STANDARD MANUAL、米国ではTRA(THE TIRE and RIM ASSOCIATION INC.)YEAR BOOK等、使用される地域に有効な産業規格に規定の標準リムに組み込み、該産業規格での適用サイズ・プライレーティングにおける最大負荷能力に対応する空気圧(最大空気圧)の100%を内圧として充填し、最大負荷を負荷した状態における、タイヤ幅方向最外側の接地部分を意味する。
なお、本発明では、凹部8をバットレス部7に設けたが、バットレス部7よりもビード部2側に設けた場合には、ビード部2側ではもともとゲージが薄いので、歪みを減少する効果が小さく、且つ、ビード部2側にクラックが発生する虞がある。
空気入りタイヤ1では、タイヤ幅方向断面において、最幅広傾斜ベルト層のタイヤ幅方向外側端を通る、該最幅広傾斜ベルト層の法線と、カーカスの最大幅位置にタイヤの回転軸と平行に引いた線分とによって区画される範囲のうち、タイヤ径方向外側の1/2の範囲内に凹部8が設けられていることが好ましい。よりタイヤ径方向外側に凹部8が設けられていることによって、タイヤサイド部5から接地端に負荷される力を有効に遮断することができ、より良好な耐偏摩耗性が得られるためである。
図1に示す凹部8の深さDは、0.5mm〜8mmである。凹部8の深さDが、0.5mm未満の場合には、凹部8が浅すぎて、バットレス部7のゴム量を十分に減らしてバットレス部の歪み量を低減することができない虞があると共に、タイヤサイド部5から接地端に負荷される圧力を十分に遮断することができない虞がある。また、該深さDが、8mmを超える場合には、バットレス部7のゴム量が減少し、空気入りタイヤ1の剛性が低下する虞がある。凹部の深さDは、好ましくは3mm〜8mmである。該深さDがこの範囲内にある場合、より良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を示す、フラットベルト構造を有する空気入りタイヤを得ることができる。
また、凹部8の深さDは、例えば、凹部8がないと仮定した場合のタイヤ表面からカーカスまでの距離の5〜80%の範囲、好ましくは30〜80%にあることが好ましい。ここで、「タイヤ表面からカーカスまでの距離」とは、タイヤ表面からカーカスに引いた垂線に沿う距離をいう。
空気入りタイヤ1において、凹部8は、タイヤサイド部5において、カーカスの曲率半径が最小となる位置(以下、「曲率半径最小位置」という)には位置しない。ここで、「カーカスの曲率半径」とは、空気入りタイヤ1の内側に曲率中心を有する、カーカス3の厚み中心線が描く円弧の半径をいう。ここで、ビードトゥ20にタイヤの回転軸と平行に引いた線分とカーカスのトレッドセンター部との距離をSH1とした場合、空気入りタイヤ1において、曲率半径最小位置は、カーカスの最大幅位置Wmaxを中心としてタイヤ径方向内側及び外側に0.1SH1の距離の範囲内に位置する。空気入りタイヤ1において、カーカスの最大幅位置Wmaxに関して、ビードトゥ20にタイヤの回転軸と平行に引いた線分とカーカスのトレッドセンター部との距離SH1と、前記ビードトゥ20にタイヤの回転軸と平行に引いた線分とカーカスの最大幅位置との距離SH2は、例えば、0.4SH1≦SH2<0.6SH1の関係を満たす。このような関係を満たす位置に、カーカスの最大幅位置Wmaxが位置することによって、タイヤサイド部5から接地端に負荷される力を遮断できる領域を広くすることができ、良好な偏摩耗性能を得ることができる。
また、空気入りタイヤ1において、最幅広傾斜ベルト層、ここでは傾斜ベルト層41aのタイヤ幅方向端Eが、接地端よりも内側に位置する場合、接地端よりも外側に凹部8が位置していることが好ましい。接地面内に凹部8が位置すると、転がり抵抗及び耐偏摩耗性以外のタイヤ性能が悪化する虞があるためである。
そして、凹部8は、上述した深さを有するものであれば、周方向に連続的に位置していても、断続的に位置していてもよい。凹部8は、例えば、タイヤの周方向の50〜100%の範囲を占めるように位置する。
凹部8は、例えば、図2に示すような周方向に連続的な溝、又は、図3に示すような、周方向に断続的な溝である。また、凹部8は、図4に示すような、周方向に断続的に配置された穴であってもよい。凹部8が、周方向に断続的に配置された穴である場合、該穴の直径は、例えば1〜5mmである。そして、図4に示すように、タイヤ周方向に断続的に配置された複数の穴からなる列が、タイヤ径方向に隣接して複数存在してもよい。この場合、複数の穴からなる列が1列存在する場合よりも、タイヤサイド部5から接地端に負荷される力を効率的に遮断できる。ここで、前記複数の穴からなる列がタイヤ径方向に隣接して複数存在する場合、前記列は、穴が千鳥状に位置するようにタイヤ径方向に隣接して配置されていてもよい。
更に、凹部8は、図5に示すような、周方向に断続的に配置され、且つ、各凹部がバットレス部7のタイヤ径方向の5〜20%の範囲に延在する形状を有していてもよい。また、図5に示すように、バットレス部7は、タイヤ幅方向に延びる横溝10によって、周方向に区画されていることが好ましい。バットレス部7の剛性を低下させて、バットレス部7における歪み量を低減し、転がり抵抗を低下させ易いためである。また、コーナリング時、接地端は、通常走行時よりも幅方向外側に移動する。凹部8が図5に示すような形状を有する場合、コーナリングの際、横溝10と凹部8とによって形成される凸部で路面に接地することができるので、接地面積の急激な低下を防ぐことができ、スムーズなコーナリングが可能となる。
また、凹部8の壁面は、図6に示すように、タイヤ幅方向断面において、タイヤ表面よりもタイヤ幅方向外側に曲率中心を有する円弧によって定義されてもよい。例えば、この場合の凹部8の曲率1/r(rは曲率半径)は、0.005〜0.1である。凹部8の壁面が前記円弧によって定義される場合、曲率が0.1よりも大きくなると、凹部の底に歪が集中して、亀裂が入りやすくなる。一方、曲率が0.005よりも小さくなると凹部の深さを十分に確保することが困難となる。
以下に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明は下記の実施例に限定されるものではない。
タイヤサイズ195/65R15の空気入りタイヤを、実施例、比較例及び従来例タイヤとして製造した。これらのタイヤは、一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスと、該カーカスのクラウン部の径方向外側に位置するベルトと、該ベルトの径方向外側に位置するトレッドとを有する。ここで、ベルトは、2層の傾斜ベルト層と、ナイロンコードを略赤道方向に巻いたベルト補強層とを含み、前記2層の傾斜ベルトは、タイヤの赤道面に対して傾斜した方向に延びる多数本のコードをゴムで被覆してなり、前記各傾斜ベルトのコードは、互いに交錯している。そして、前記トレッドのタイヤ幅方向両外側には、一対のバットレス部が位置している。なお、作製したタイヤは、曲率半径が最小となる部分が、カーカスの最大幅位置Wmaxを中心としてタイヤ径方向内側及び外側に0.1SH1の距離の範囲にあるタイヤである。
各例のタイヤについて、最幅広傾斜ベルト層の幅BW、最幅広傾斜ベルト層の幅方向中心と最幅広傾斜ベルト層の幅方向端との径差BD、BD/BW比、並びに、凹部の形態及び深さDは、表1に示す通りとした。表1中、凹部8の形態について、「穴」とは、図4に示すように、直径4mmの穴を12mm間隔で配置した穴からなる列が、タイヤ径方向に2列、穴が千鳥状に位置するように配置されてなる凹部を指す。また、「逆R」とは、タイヤ幅方向断面において、タイヤ表面よりもタイヤ幅方向外側に曲率中心を有する1つ以上の円弧によって定義される形状を有する凹部を指す。また、凹部について「深さの比」とは、凹部がないと仮定した場合のタイヤ表面からカーカスまでの距離に対する、凹部の深さの比率を示すものとする。
なお、ここで従来例1の空気入りタイヤは、フラットベルト構造を持たない一般的な市販の空気入りタイヤ、従来例2の空気入りタイヤは、フラットベルト構造を持たない従来例1のタイヤのバットレス部に凹部として穴を設けた空気入りタイヤである。また、比較例1の空気入りタイヤは、BD/BW比の値がフラットベルト構造のタイヤが有するBD/BW比よりも小さいタイヤであり、比較例2の空気入りタイヤは、フラットベルト構造を有するが、バットレス部に凹部が設けられていないタイヤである。
作製した各例のタイヤについて、以下の評価を行なった。
<1>転がり抵抗試験
直径1.7mの鉄板表面を持つドラム試験機を用いて車軸の転がり抵抗力を求めた。ここで、タイヤに適用したリムは、JATMA規定の標準サイズ(この場合は6.0J)を使用し、内圧210kPaを充填し、荷重4.83kNを負荷した状態で、速度80km/hでタイヤを走行させた。各タイヤについて得られた転がり抵抗の値を表1に示す。転がり抵抗の値は、従来例1のタイヤの転がり抵抗を100として指数表示した値であり、値が小さいほど転がり抵抗が良好であることを示す。
<2>偏摩耗試験
表面の摩耗を促すための被覆材で覆った、直径1.7mのドラム試験機を用いて耐偏摩耗性について評価した。使用した適用リムのサイズ、充填した内圧及び負荷した荷重は、転がり抵抗試験で使用したものと同じであった。この試験では、速度80km/hでタイヤを5000km走行させた。入力としてフリーローリングで10分間走行させ、その後、横方向に0.2Gが負荷されるようにスリップ角をつけて5分間走行させることと、逆方向に0.2Gが負荷されるようにスリップ角をつけて5分走行させることとを交互に繰り返した。
走行前後で、センター(トレッドセンター)の溝深さと、ショルダー(接地端からタイヤ幅方向内側に5mm入った位置)の溝深さとを測定し、溝深さの差を摩耗量とした。そして、ショルダーの摩耗量をセンターの摩耗量で除して得た、摩耗量比を、偏摩耗性能の評価基準として用い、以下のように評価した。
0.9以上1.4以下:均一に摩耗しており、耐偏摩耗性に優れている(表中、○)
1.4を超え且つ2.0未満:耐偏摩耗性がやや劣るが、極端に厳しい使い方をしない限り問題とならない(表中、△)
2.0以上:耐偏摩耗性が著しく悪い(表中、×)。
なお、前記摩耗量比が、1より小さければセンター摩耗、1より大きければショルダー摩耗であることを示す。また、評価が○又は△であれば、市場での販売に適しているものとする。
Figure 2014237393
フラットベルト構造及びバットレス部における凹部の両方を有する空気入りタイヤ(実施例1〜12)では、フラットベルト構造のみを有する比較例2や、凹部のみを有する従来例2と比較して、転がり抵抗の向上の程度が大きい。
また、フラットベルト構造を有し、且つ、凹部8の深さが3mm〜8mmの範囲内にある空気入りタイヤ(実施例1〜3、8、9、11及び12)は、より良好な転がり抵抗及び耐偏摩耗性を示すことが示された。
1…空気入りタイヤ、2…ビード部、3…カーカス、4…ベルト、5…タイヤサイド部、6…トレッド、7…バットレス部、8…凹部、9…適用リム、10…横溝、20…ビードトゥ、41a…第1傾斜ベルト層、41b…第2傾斜ベルト層、42…周方向ベルト層、BD…最幅広傾斜ベルト層の幅方向中心と最幅広傾斜ベルト層の幅方向端との径差、BW…最幅広傾斜ベルト層の幅、D…凹部の深さ、E…最幅広傾斜ベルト層のタイヤ幅方向端、EP…タイヤ赤道面、Wmax…カーカスの最大幅位置、L1…最幅広傾斜ベルト層のタイヤ幅方向端を通る最幅広傾斜ベルト層の法線、L2…カーカスの最大幅位置にタイヤの回転軸と平行に引いた線分、SH1…ビードトゥにタイヤの回転軸と平行に引いた線分とカーカスのトレッドセンター部との距離、SH2…ビードトゥにタイヤの回転軸と平行に引いた線分とカーカスの最大幅位置との距離

Claims (2)

  1. 一対のビード部間にトロイダル状に跨るカーカスと、該カーカスのクラウン部の径方向外側に位置し、タイヤの赤道面に対して傾斜した方向に延びる多数本のコードをゴムで被覆した、少なくとも1層の傾斜ベルト層を含むベルトとを有し、該ベルトの径方向外側にトレッドを配置した空気入りタイヤであって、
    該タイヤを適用リムに装着した状態のタイヤ幅方向断面において、前記傾斜ベルト層のうち最も幅の広い最幅広傾斜ベルト層の幅BWに対する、当該最幅広傾斜ベルト層の幅方向中心と幅方向端との径差BDの比BD/BWが0.01以上0.04以下であり、
    前記トレッドのタイヤ幅方向両外側に位置する一対のバットレス部に、凹部を設けてなることを特徴とする、空気入りタイヤ。
  2. 前記凹部の深さが、0.5〜8.0mmの範囲内にあることを特徴とする、請求項1に記載の空気入りタイヤ。
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