JP6039160B2 - 空気入りタイヤ - Google Patents
空気入りタイヤ Download PDFInfo
- Publication number
- JP6039160B2 JP6039160B2 JP2011030015A JP2011030015A JP6039160B2 JP 6039160 B2 JP6039160 B2 JP 6039160B2 JP 2011030015 A JP2011030015 A JP 2011030015A JP 2011030015 A JP2011030015 A JP 2011030015A JP 6039160 B2 JP6039160 B2 JP 6039160B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- tire
- width direction
- belt
- tire width
- circumferential
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Tires In General (AREA)
Description
周方向ベルトは、形状保持性、即ち、トレッド分のタイヤ径方向における成長量の均一化には高い効果を得ることができるが、剪断剛性を発揮することは殆どないことから、タイヤの耐磨耗性向上の要求を満足するためには、ベルトコードがタイヤ赤道に対して傾斜配置された角度付きベルトが必要になる。この角度付きベルトは、タイヤ幅方向長さがタイヤの耐磨耗性を決定付けるため、タイヤ幅に対する割合が一定以上のベルト幅を有する必要があり、その上、上下層のベルトコードが互いに交錯している必要がある。
このような、タイヤ周方向を強化する周方向ベルトと交錯ベルトを有するものとして、例えば、トレッドをタイヤ幅方向に分割して少なくとも2種のゴムをタイヤ幅方向に並べた分割構造からなる「空気入りラジアルタイヤ」(特許文献1参照)がある。
図1は、この発明の一実施の形態に係る空気入りタイヤの構成の一部を模式的に示すタイヤ幅方向に沿う断面図である。図1に示すように、空気入りタイヤ10は、例えば、トラック・バス用ラジアルタイヤ(TBR)等の超扁平の重荷重用ラジアルタイヤであり、タイヤの骨格を構成するカーカス11、カーカス11のタイヤ径方向外側に位置するベルト12、ベルト12のタイヤ径方向外側に位置するトレッド13、及びトレッド13に続くカーカス11のタイヤ幅方向外側に位置するサイドウォール14を有している。
カーカス11は、環状構造を有する左右一対のビードコア(図示しない)間に、トロイダル状に架け渡されている。
ここで、正規内圧とは、タイヤに関する各規格がタイヤサイズ毎に定めている空気圧であり、JATMA(Tha Japan Automobile Tyre Manufacturers Association,Inc.)であれば最高空気圧、TRA(The Tire and Rim Association,Inc.)であれば表“TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES”に記載の最大値、ETRTO(The European Tyre and Rim Technical Organisation)であれば“INFLATION PRESSURE”を言うものとする。
傾斜ベルト層16b≦周方向ベルト層15≦傾斜ベルト層16a
の関係にある。
この交錯ベルト層16は、ベルトコードの配列方向がタイヤ周方向(タイヤ赤道)に対し所定の角度で傾斜配置されており、複数の交錯ベルト層16の各層は、ベルトコードの配列方向をタイヤ周方向に対して相互に異なる方向(右上がり或いは左上がり)に傾斜させ、上下層において交錯するように積層されている。
トレッドショルダ陸部13aは、タイヤ幅方向で二分割したタイヤ幅方向の内側と外側で、タイヤ周方向全域にわたって設けられたトレッド溝の容積の割合、即ち、見かけのトレッド接地面全体において、溝が形成されていることにより実際には接地していない部分の容積が占める割合(溝容積割合)を異ならせている。トレッド溝は、例えば、スタッドレスタイヤに設けられたサイプ等の、トレッドパターンを形成する凹状の溝であり、容積は、このトレッド溝のトレッド設置面に開口する開口面積と開口深さからなる、タイヤ周方向全域にわたる溝全体の容積である。
また、トレッドショルダ陸部13aの最外周方向溝17aを挟んでタイヤ幅方向内側に隣接するトレッド陸部(内側陸部)13bも、タイヤ幅方向で二分割し、タイヤ幅方向の外側の領域における溝容積割合である内側陸部外側溝容積より、トレッドショルダ陸部13aのタイヤ幅方向の内側の領域における溝容積割合であるショルダ陸部内側溝容積の方が大きくなるようにしている。なお、陸部の分割は、タイヤ踏面(トレッド11の表面)に対する垂線によって行う。
B>A,B>C
とする。
ここで、溝容積割合Aと溝容積割合Bを決定する基準となる溝容積に、最外周方向溝17aは含まず、タイヤ幅方向外側領域18a(溝容積割合A)とタイヤ幅方向内側領域18b(溝容積割合B)の境界は、最外周方向溝17aの溝底中心とする。
なお、トレッド13に形成されるトレッドパターンがサイプで構成されるパターンの場合、B>Aとなるようにサイプの数を調整し、更に、B>Cとなるようにサイプの数を調整することが好ましい。
溝容積割合A,B,Cの関係がB>A>Cの場合、トレッド接地端(トレッドショルダ)において横入力が最も大きくなるため、トレッド接地端部分の溝容積割合を大きくすることにより、横力を大きくして操縦安定性を向上させることができる。
溝容積割合A,B,Cの関係がB>C>Aの場合、トレッド接地端における横入力による横力を小さくしてショルダ偏磨耗の発生を抑制することができる。
傾斜ベルト層16b≦周方向ベルト層15≦傾斜ベルト層16a
とするのは、周方向ベルト層15のベルト幅が、ベルト幅が最も広い傾斜ベルト層16aのベルト幅を超えると、故障核が交錯ベルト層16側に移って耐久力が悪化するためであり、周方向ベルト層15のベルト幅が、ベルト幅が二番目に広い傾斜ベルト層16bのベルト幅より狭いと、周方向ベルト層15への交錯ベルト層16からの入力が大きくなり、周方向ベルト層15のベルトコード切れや周方向ベルト層15と交錯ベルト層16の層間分離が発生してしまうためである。
上述した構成を有することで、ベルト耐久性を確保して十分な剪断剛性も得られるため、ベルト12周辺にゴム部材を配置することによって弾性率を補完する必要が無くなる。
なお、上述した構成を有することにより、十分なベルト剛性が得られて、操縦安定性の向上と偏摩耗発生の抑制を両立させることができるが、更に、操縦安定性を向上させるため、上述したように、トレッドショルダ陸部13aとトレッド陸部13bにおける溝容積の割合を調整して、周方向溝(主溝)17の周囲におけるトレッドパターンの剛性(パターン剛性)を調整すると良いことが分かった。
一方、周方向溝17のタイヤ幅方向外側部分aとは逆の、周方向溝17を挟んでタイヤ幅方向内側部分b((b)参照)は、タイヤ横力を助長する変形になることから、周方向溝17を挟んでタイヤ幅方向内側領域のパターン剛性を上げることで、よりタイヤ横力を助長する力を発生させることができる。
以下、実施例1,2、従来例1,2、比較例1の諸元について表1を参照して説明する。実施例1,2、従来例1,2、比較例1の空気入りタイヤは、何れもタイヤサイズが495/45R225の超扁平の重荷重用ラジアルタイヤである。
ベルト幅が最も広い傾斜ベルト層16aのベルト幅:
実施例1は440mm、実施例2は440mm、従来例1は420mm、従来例2は430mm、比較例1は440mmである。
実施例1,2、比較例1は何れも400mm、従来例1は220mm、従来例2は390mmである。
周方向ベルト層15のベルト幅:
実施例1は420mm、実施例2は430mm、従来例1は370mm、従来例2は350mm、比較例1は420mmである。
カーカスライン最大幅:
実施例1,2、従来例1,2、比較例1の何れも494mmである。
実施例1は20%、実施例2は18%、従来例1,2、比較例1は何れも25%である。
溝容積割合B:
実施例1,2は何れも30%、従来例1,2、比較例1は何れも25%である。
溝容積割合C:
実施例1は20%、実施例2は15%、従来例1,2、比較例1は何れも25%である。
耐久力:上記タイヤを規定荷重8500kg、速度80km/hで、ドラム型走行試験機において10万kmを走行した状態とし、走行後の周方向ベルト層15におけるベルトコード切れ本数を調べた。
操縦安定性:上記タイヤをトラクターヘッドのドライブ軸に装着し、定荷重積載したトレーラを引いた状態で、スラローム走行したときのフィーリング評価を行った。
また、参考までに、上記タイヤをトラクターヘッドのドライブ軸に装着し空積のトレーラを引いて5万km走行したときのショルダ端(トレッドショルダ陸部)における偏磨耗量(偏磨耗vol.)を調べて、耐偏摩耗性の向上を確認した。
コード切れ本数指数(数値が小さい程良い):
従来例1を100(cont)として、従来例2は131、比較例1は0であるのに対し、実施例1,2の何れも0(即ち、ベルトコードの切れは無し)であった。
フィーリング指数(数値が大きい程良い):
従来例1を100(cont)として、従来例2は110、比較例1は115であるのに対し、実施例1は135、実施例2は140であった。
従来例1を100(cont)として、従来例2は93、比較例1は46であるのに対し、実施例1は46、実施例2は38であった。
このように、この発明に係る空気入りタイヤ10により、ベルト耐久性を確保して十分な剪断剛性を得て、トレッドショルダ陸部での耐偏摩耗性を悪化させることがなく、また、操縦安定性を向上させることができる。
11 カーカス
12 ベルト
13 トレッド
13a トレッドショルダ陸部
13b トレッド陸部
14 サイドウォール
15 周方向ベルト層
16 交錯ベルト層
16a,16b 傾斜ベルト層
17 周方向溝
17a 最外周方向溝
18a,18b,18c タイヤ幅方向領域
A,B,C 溝容積割合
a タイヤ幅方向外側部分
b タイヤ幅方向内側部分
c タイヤ幅方向最外側部分
d ベルト幅差
Claims (1)
- トレッドにタイヤ赤道を挟んで少なくとも一対の周方向溝を有する空気入りタイヤにおいて、
前記周方向溝により区画されたトレッド最外側に位置するショルダ陸部を、トレッド接地面でタイヤ幅方向外側の領域とタイヤ幅方向内側の領域にタイヤ幅方向で二分割し、前記タイヤ幅方向内側の領域における、見かけのトレッド接地面全体において溝が形成されていることにより実際には接地していない部分の容積が占める割合である、ショルダ陸部内側溝容積の割合を、前記タイヤ幅方向外側の領域における前記容積が占める割合であるショルダ陸部外側溝容積の割合より大きくし、
前記トレッドは、複数層の交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に位置し、前記交錯ベルト層は、カーカスのタイヤ径方向外側に位置する少なくとも一層の周方向ベルト層のタイヤ径方向外側に位置し、
前記ショルダ陸部は、前記周方向ベルト層及び前記交錯ベルト層のタイヤ径方向外側に位置し、
前記ショルダ陸部に前記周方向溝を介してタイヤ幅方向内側に隣接する内側陸部を、タイヤ幅方向外側とタイヤ幅方向内側にタイヤ幅方向で二分割し、前記内側陸部のタイヤ幅方向外側の領域における前記容積が占める割合である内側陸部外側溝容積の割合を、前記ショルダ陸部内側溝容積の割合より小さく、前記ショルダ陸部外側溝容積の割合より大きくし、
前記周方向ベルト層は、タイヤ幅方向外側端を、前記ショルダ陸部のタイヤ幅方向内側領域よりタイヤ幅方向外側に位置させる、タイヤ幅方向幅を有し、
前記ショルダ陸部のタイヤ幅方向外側領域と前記内側陸部のタイヤ幅方向外側領域のそれぞれの容積は、それぞれの陸部の全容積の5%以上50%以下とし、
前記周方向ベルト層のベルト幅を、前記交錯ベルト層の最も広いベルト幅より広くなく二番目に広いベルト幅より狭くなく、形成したことを特徴とする空気入りタイヤ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011030015A JP6039160B2 (ja) | 2011-02-15 | 2011-02-15 | 空気入りタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011030015A JP6039160B2 (ja) | 2011-02-15 | 2011-02-15 | 空気入りタイヤ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012166719A JP2012166719A (ja) | 2012-09-06 |
JP6039160B2 true JP6039160B2 (ja) | 2016-12-07 |
Family
ID=46971297
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011030015A Expired - Fee Related JP6039160B2 (ja) | 2011-02-15 | 2011-02-15 | 空気入りタイヤ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6039160B2 (ja) |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP3848790B2 (ja) * | 1998-09-18 | 2006-11-22 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りラジアルタイヤ |
JP4467419B2 (ja) * | 2004-12-27 | 2010-05-26 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP5103042B2 (ja) * | 2007-03-26 | 2012-12-19 | 株式会社ブリヂストン | 空気入りタイヤ |
JP4488055B2 (ja) * | 2007-11-02 | 2010-06-23 | 横浜ゴム株式会社 | 空気入りタイヤ |
JP2010208502A (ja) * | 2009-03-10 | 2010-09-24 | Bridgestone Corp | タイヤ |
-
2011
- 2011-02-15 JP JP2011030015A patent/JP6039160B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012166719A (ja) | 2012-09-06 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5836286B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
US9108472B2 (en) | Pneumatic heavy-duty tire having circumferential reinforcing layer and sipes | |
JP6412461B2 (ja) | ランフラットタイヤ | |
EP2952364B1 (en) | Pneumatic tire | |
JP5073568B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5942795B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6332481B1 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6204641B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4915069B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4687342B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2010116065A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5917889B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5385735B2 (ja) | タイヤ | |
JP6039160B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2013166397A (ja) | 重荷重用空気入りラジアルタイヤ | |
JP6993865B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP6077736B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP5290920B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2011245938A (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4286588B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
EP4360907A1 (en) | Pneumatic radial tire for passenger vehicle | |
JP5453157B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP4388309B2 (ja) | 重荷重用タイヤ | |
JP6911560B2 (ja) | 空気入りタイヤ | |
JP2014237393A (ja) | 空気入りタイヤ |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140212 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20140929 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20141111 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150106 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20150630 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150925 |
|
A911 | Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911 Effective date: 20151006 |
|
A912 | Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912 Effective date: 20151211 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20160801 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20161104 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6039160 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |