JP5823265B2 - 二輪車用シート - Google Patents
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Description
前記特許文献2の技術は、ボトムプレートの上にクッション材を介して、表皮材自体をエアー室の構成部材とした例であり、エアー室を分割してシートバックの表面側に配置した技術である。
前記特許文献3の技術は、底板を用いており、空気の出し入れに伴って背部等に違和感を防止するためにエアーバッグの間に軟質多孔体を用いた技術である。
前記特許文献2の技術によれば、ボトムプレートでシートバックを構成しており、且つシートバックの幅の範囲で、シートバックの表面側に分割された状態でエアバックが構成されている。このようにボトムプレートを用いており、エアバックによって乗員の体格等に合わせた支持が十分にできにくいという不都合がある。
前記特許文献3の技術は、底板を用いており、乗員の背部等にエアバックを配置しているために、空気の出し入れに応じて違和感が生じ、エアバックによって乗員の体格等に合わせた支持が十分にできにくいという不都合がある。
このように、両側部を前方に張り出した弧形状とされ、前記腰部支持部は、内部のパッド材が連続して形成されているので、後方への変形を少なくすることが可能である。また両側部位の表面側が車両前方へ膨出する膨出部を有するため、パッド材の中に膨出部を形成したときに比して表面側が直接膨らみ、乗員を直接支持するために、体格に合った十分なフィット感を醸し出すことが可能となる。また表面側に膨出部を構成するために、パッド材の内部に配設するときに比して構成を簡単することができ、組み立てや製造が容易となる。
そして離間させるだけよりも、切り込み部により腰部支持部の両側部に自由度をより大きくすることが可能となり、体格に合った乗員の着座フィーリングをより一層向上させることが可能となる。また、切り込みにより、両端部が、より大きくたわむことが可能になるため、乗降性が向上する。
このように構成すると、後席の座部と中央部で連結されている腰部支持部がパッドで一体となっているために、従来のような腰部支持部の支持プレート(底板など)が不要で、構造が簡単で組み付けや製造が容易である。
このように構成すると、腰部支持部の両端側が座部と離間しているために、分離している部分が座部に制限されず、膨出部を膨出させることが可能となり、体格に合った乗員の着座フィーリングを向上させることがより確実にできる。また、腰部支持部の両端側は、座部と離間しているので、両端側がたわむことが可能になるため、乗降性が向上する。
このように、エッジの無い丸みを帯びた形状とすることにより、切り込み部の存在によりたわむ際に、表皮が擦れて破けてしまうことを抑制することが可能となる。特に表皮が1枚で形成されていると、部分的な損傷でも、シート全体に影響を及ぼすため、そのリスクを減じることになる。
このように膨出部に空気袋を使用することにより、軽量化を図り、空気の供給量の調整により膨出部範囲や量の設定が容易となる。
そして、パッド材の分割部にチューブを通しているので、チューブが着座者に当接せず、違和感を防止することができる。
このように、パット材の当接には凹部が形成され、該凹部に前記チューブが係合するように構成すると、チューブを凹部に嵌め込んで案内でき、組み付けが容易になると共に、チューブが凹部に位置するので着座者に当接せず、違和感を防止することができる。
このように構成すると、乗員が着座したままで操作部である操作スイッチの操作が可能で、特に、前倒姿勢にならずに調整操作可能であるので、着座姿勢状態の乗員の体格にフィットするようにできる。
このように構成することにより、乗員が着座したままで操作部である操作スイッチの操作が可能で、特に、前倒姿勢にならずに調整操作可能であると共に、ハンドルを持ったままの、小指又は薬指の動きだけで、操作が可能となり、操作スイッチ等を目視しないで操作することができる。
そして切り込み部により腰部支持部の両側部に自由度をより大きくすることが可能となり、体格に合った乗員の着座フィーリングをより一層向上させることが可能となる。また、切り込みにより、両端部が、より大きくたわむことが可能になるため、乗降性が向上する。
請求項2の発明によれば、従来のような腰部支持部の支持プレート等が不要で、構造が簡単で組み付けや製造が容易である。
請求項3の発明によれば、分離している部分が座部に制限されず、膨出部を膨出させることが可能となり、体格に合った乗員の着座フィーリングを向上させることがより確実にできる。また、腰部支持部の両端側は、座部と離間しているので、両端側がたわむことが可能になるため、乗降性が向上する。
請求項4の発明によれば、切り込み部の存在によりたわむ際に、表皮が擦れて破けてしまうことを抑制することが可能となる。特に表皮が1枚で形成されていると、部分的な損傷でも、シート全体に影響を及ぼすため、そのリスクを減じることになる。
請求項5の発明によれば、空気袋を使用することにより、軽量化を図り、空気の供給量の調整により膨出部範囲や量の設定が容易となる。またパッド材の分割部にチューブを通しているので、チューブが着座者に当接せず、違和感を防止することができる。
請求項6の発明によれば、ボトムプレートの上方で、且つ表皮とパッド材の間でパッド材に接するように設けられていることにより、空気袋の配設がボトムプレートに直接関係しないので、ボトムプレート部分を動かさないで、簡易的に設置可能となり、複雑な構造とならない。
請求項7の発明によれば、凹部でチューブを案内でき、組み付けが容易になると共に、チューブが凹部に位置するので着座者に当接せず、違和感を防止することができる。
請求項8の発明によれば、乗員が着座したままで操作部である操作スイッチの操作が可能で、特に、前倒姿勢にならずに調整操作可能であるので、着座姿勢状態の乗員の体格にフィットするようにできる。
請求項9の発明によれば、乗員が着座したままで操作部である操作スイッチの操作が可能で、特に、前倒姿勢にならずに調整操作可能であると共に、ハンドルを持ったままの、小指又は薬指の動きだけで、操作が可能となり、操作スイッチ等を目視しないで操作することができる。
また、前席Sfのパッド材K2には、着座面の前方位置に溝部14が形成されている。この溝部14はパッドK2をボトムプレートPと接合するのが容易になるように形成されているものである。
以上のように、パッドK1及びK2が分割されているので、パッド材Kの分割部で、後述する空気袋31,32と接続されたチューブCが通されて、着座者に直接当接することがないように構成されており、着座者がチューブCに当接して生じる違和感を防止している。
そして、両側部11,11を前方に張り出して弧形状を有する腰部支持部10は、内部のパッド材K1(K1a,K1b,K1c)を表皮Hで被覆して一体に形成されている。
以上のように、腰部支持部10は、腰部支持部10と後席Srの着座部とは一つの塊となったパッド材K1を表皮Hで被覆して構成されており、この一つの塊となったパッド材Kを一枚の表皮Hで被覆して一体となっているために、腰部支持部10には支持プレートやボトムプレート等が配されていなくても、乗員の腰部を支持するのに十分な強度を維持できるように形成されているものである。
この切り込み部16は、腰部支持部10の両側部である前方部分11,11のパッド材K1cをエッジの無い丸みを帯びた形状としており、この形状の両側部のパッド材K1cを表皮Hで被覆して、エッジの無い丸みを帯びた状態に形成している。
また、図8で示されるように、腰部支持部10を形成するパッド材K1と、このパッド材K1より前方部分のパッド材K2は、パッド材が分割されて形成され、これらパッド材K1とパット材K2とのの分割部で、空気袋31,32と接続されたチューブCを通している。そして、腰部支持部10より前方部分と当接する腰部支持部10のパット材には凹部18が形成され、この凹部18にチューブCが係合するように形成されている。
さらに、着座したままで操作可能な車体前方位置範囲は、操作ハンドルの小指又は薬指の届く範囲に操作部としての操作スイッチSWを配設する。これにより、通常の運転操作において、任意に小指又は薬指によって操作することが可能となる。この操作には、右側のハンドルの小指又は薬指の届く範囲のスイッチでは、空気を注入する操作とし、左側のハンドルの小指又は薬指の届く範囲のスイッチでは、空気を排出する(抜く)操作とすることにより、操作スイッチを目視することなく、運転中においても容易に操作が可能となる。このように、操作部は、着座したままで調整可能な位置が好ましい。
本実施形態のバックレスト20は、荷物箱50側の蓋体51を構成するシート側の壁に公知の固定手段によって、取り付けられている。つまり、バックレスト20は、図5で示すように、パッド材K3が支持部22で支持されており、このパッド材K3の上に、図1、図9、図10で示すように、バックレスト20には上下方向に二つ以上(本実施形態では2つ)の空気袋40(41,42)が離間して設けられている。
本実施形態の空気袋40においては、腰部支持部10で用いた空気袋30と同様に、表皮Hとパッド材K3との間に空気袋40(41,42)が配設されるもので、各空気袋41,42はパッド材K3に直接当接して配設されている。各空気袋41,42の配設は、前記実施形態と同様にして配設する。
またチューブCは、図9で示すように、各空気袋41,42のそれぞれに、別個に接続されており、チューブCは、バックレスト20を構成するクッションK3と、このクッションK3を支持する支持部22との間、或いは支持部22と荷物箱50の壁の間に配設されている。
そして、チューブCからの空気の注入の順番を変えたり、注入と排出を交互に行うことにより、膨出量を変化させて上下が交互に動くようにして、マッサージ効果を醸し出すことが可能である。
この実施形態においても、前記実施形態と同様に不図示のエアポンプと、バッテリーと、操作部としての操作スイッチとが設けられている。
図11は、後席Sr側のバックレスト20と荷物箱50との関係を示す説明図であり、本実施形態は、後席Srのバックレスト20は荷物箱50側で固定されており、荷物箱50の蓋体51と一緒に可動するように構成されている。つまり、荷物箱50の蓋体51を開くと、バックレスト20が前方に倒れるように構成されており、これにより蓋体51がスムーズに開閉できるように構成されている。
先ず、一枚に構成された表皮Hにパッド材K(K1,K2,K3)を配設する。本実施形態のような複雑な形状をした表皮Hには、パッド材Kを組み付けるための手順があり、パッド材Kは少なくとも前席Sfを構成するパッド材K2と、腰部支持部10及び後席Srを構成するパッド材K2の二つに分割されている。つまり、表皮Hは一体であるが、パッド材Kは二つ以上で構成されている。ただし、本実施形態では、腰部支持部10及び後席Srを構成するパッド材K1は一つの塊として一体に形成されているものである。
H 表皮
K、K1,K2,K3 パッド材(クッション材)
K1a 前方部分
K1b 支持部
K1c 後方部分
P ボトムプレート
S 二輪車用シート
Sf 前席
Sr 後席
10 腰部支持部
11 前方部分
12 支持部
13 後方部分
14,15 溝部
16 切り込み部
17 溝部
18 凹部
20 バックレスト
22 支持部
30,31,32,40,41,42 膨出部(空気袋)
AP エアポンプ
SW 操作部(操作スイッチ)
BT バッテリー
50 荷物箱
51 蓋体
52 回動手段(ヒンジ)
Claims (9)
- 腰部支持部が設けられている二輪車用シートであって、
前記腰部支持部は、両側部を前方に張り出した弧形状とされ、
前記腰部支持部は、内部のパッド材が連続して形成され、
前記腰部支持部の両側部を含む両側部位には、該両側部位の表面側が車両前方へ膨出する膨出部が形成され、
前記腰部支持部の両側部の下側には、乗員が座る座部との間に切り込み部が設けられていることを特徴とする二輪車用シート。 - 前記二輪車用シートは、前席と後席を備え、
前記腰部支持部が前席と後席の間に設けられているものであって、
前記腰部支持部と前記後席の座部とは一枚の表皮で一つの塊となったパッド材を被覆して一体となって形成されていることを特徴とする請求項1記載の二輪車用シート。 - 前記腰部支持部の両端側は、前記座部と離間して形成されていることを特徴とする請求項1又は2記載の二輪車用シート。
- 前記切り込み部はエッジの無い丸みを帯びた形状としたことを特徴とする請求項1記載の二輪車用シート。
- 腰部支持部が設けられている二輪車用シートであって、
前記腰部支持部は、両側部を前方に張り出した弧形状とされ、
前記腰部支持部は、内部のパッド材が連続して形成され、
前記腰部支持部の両側部を含む両側部位には、該両側部位の表面側が車両前方へ膨出する膨出部が形成され、
前記膨出部には、空気袋が使われ、
前記腰部支持部と該腰部支持部より前方部分は、パッド材が分割されて形成され、該パッド材の分割部で前記空気袋と接続されたチューブを通していることを特徴とする二輪車用シート。 - 前記空気袋は、ボトムプレートの上方で、且つ表皮とパッド材の間でパッド材に接するように設けられていることを特徴とする請求項5記載の二輪車用シート。
- 前記腰部支持部より前方部分と当接する前記腰部支持部のパット材には凹部が形成され、該凹部に前記チューブが係合するように形成されていることを特徴とする請求項5記載の二輪車用シート。
- 前記膨出部を操作する操作部を、着座したままで操作可能な車体前方位置範囲に設けた
ことを特徴とする請求項1記載の二輪車用シート。 - 前記着座したままで操作可能な車体前方位置範囲は、ハンドルの小指又は薬指のあたる
範囲内であることを特徴とする請求項8記載の二輪車用シート。
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