JP5570859B2 - シートバック - Google Patents

シートバック Download PDF

Info

Publication number
JP5570859B2
JP5570859B2 JP2010078599A JP2010078599A JP5570859B2 JP 5570859 B2 JP5570859 B2 JP 5570859B2 JP 2010078599 A JP2010078599 A JP 2010078599A JP 2010078599 A JP2010078599 A JP 2010078599A JP 5570859 B2 JP5570859 B2 JP 5570859B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
skin
seat back
pad
center
coupling means
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2010078599A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2011206372A (ja
Inventor
慎二 杉山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
TS Tech Co Ltd
Original Assignee
TS Tech Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by TS Tech Co Ltd filed Critical TS Tech Co Ltd
Priority to JP2010078599A priority Critical patent/JP5570859B2/ja
Publication of JP2011206372A publication Critical patent/JP2011206372A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5570859B2 publication Critical patent/JP5570859B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Seats For Vehicles (AREA)

Description

本発明は、車両用シートにおける背もたれ部を構成するシートバックに関する。
一般的に、車両用シートにおける背もたれ部を構成するシートバックは、軟質ポリウレタンフォームからなるシートバックパッド(以下、バックパッドという。)と、このシートバックパッドを覆うシートバックトリム(以下、表皮材という。)とを有する。従来、このようなシートバックにおいて、バックパッドの中央部を構成するセンターパッドとその両側を構成するサイドパッドとの間に、前面から背面に貫通したスリットを設け、表皮材の前記センターパッドの前面に対応する部分(センター表皮部)の両端部から後方に延出する部分(インサイド表皮部)を、スリットを通してバックパッドの背面側まで引き込んだ構造のものがある(例えば、下記特許文献1参照)。
このような従来のシートバックにおいて、表皮材の前記インサイド表皮部の端部を前記バックパッドの背面側に固定する構造として、インサイド表皮部の端部と、バックパッドの背面近傍に埋設したインサートワイヤとを、上下方向の複数箇所で、Cリングと呼ばれる留め具で結合する構造がある。
特開2007−282839号公報
しかしながら、Cリングを用いて表皮材の前記インサイド表皮部の端部を前記バックパッドの背面側に固定する従来の固定構造では、Cリングを固定するための専用工具が必要となり、作業効率に影響を与えていた。それに加えて、バックパッドと表皮材とが、上下方向に間隔を置いた箇所で結合されるため、固定箇所の間と固定部で保持力のバラツキが生じ、表皮固定保持が安定しない恐れがある。また、表皮材のセンター表皮部(シートバックのセンターパッドの前面)に皺ができやすい。このような皺は、乗員に違和感を与えるものであるとともに、シートバックの外観の美麗さを低下させるものである。
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、表皮材の固定方法を簡素化することで、作業性を向上させ、点での固定から線や面の固定に転換することで、保持力を向上させ、安定した保持を可能とし、また、表皮材の前面に皺ができにくく、これにより乗員に違和感を与えることを防止でき、外観の美麗さを低下させることがないシートバックを提供することを目的とする。
本発明は、シート幅方向の中央部を構成するセンターパッドと前記センターパッドの両側に設けられた左右のサイドパッドとを有するバックパッドと、前記バックパッドを覆う表皮材とを備えたシートバックに関するものである。
前記バックパッドには、前記センターパッドと前記左右のサイドパッドとの間に、前面から背面に貫通した上下方向に延在するスリットが形成され、前記表皮材は、前記センターパッドの前面側を覆うセンター表皮部と、前記センター表皮部の左右両端から前記スリットを通して前記センターパッドの背面側まで延在する左右の帯状表皮部と、前記左右の帯状表皮部同士を結合する結合手段とを有し、前記結合手段は、前記左右の帯状表皮部同士を、前記センターパッドの背面側で前記スリットの長手方向に沿って結し、前記帯状表皮部のうち前記スリットから出た部分は、前記センターパッドの背面に沿って前記結合手段に向かって延び、前記センター表皮部と前記左右の帯状表皮部とで前記センターパッドを囲繞する(請求項1)。また、前記左右の帯状表皮部は、前記センターパッドの左右両側の背面に接触し、前記結合手段は、前記左右の帯状表皮部同士を、前記スリットの長手方向に沿って連続的に結合することが好ましい(請求項2)。また、前記結合手段の後方に配置され、前記シートバックのメインフレームに対して前後方向に弾性的に変位可能な部材を備えることが好ましい(請求項3)。
また、前記結合手段の後方に配置されたプレート部材を備えることが好ましい(請求項)。また、前記結合手段の後方に配置されたSバネを備えることが好ましい(請求項5)。また、前記センターパッド及び前記結合手段の後方に配置されたランバーサポートを備えることが好ましい(請求項6)。
さらに、前記表皮材は、前記結合手段を覆う保護表皮部を前記ランバーサポートの前方に有することが好ましい(請求項)。
さらにまた、前記バックパッドの背面には、前記結合手段を収容するための凹部が、前記センターパッドの左右方向中央の位置に、且つ前記ランバーサポートの前方に設けられていることが好ましい(請求項)。
請求項に係る発明によれば、結合手段により表皮材の帯状表皮部同士を線又は面により結合すると、センターパッドの前面を構成するセンター表皮部が、帯状表皮部を介して連続的に左右方向に引っ張られる。この場合、表皮材の帯状表皮部同士が、結合手段によりスリットの長手方向に沿って連続的に結合されることから、センター表皮部に作用する左右方向の張力は、上下方向でバラツキが少なく均一となる。このため、結合部において、保持力は向上し、安定した保持が可能となる。また、表皮材のセンター表皮部に皺ができにくい。従って、乗員に違和感を与えることを防止でき、外観の美麗さを低下させることがない。また、Cリングのように固定するための専用の工具が必要なくなり、組付作業性が向上する。
請求項に係る発明によれば、シートバックパッドの背面側に構成される結合手段が、シートバックパッドの背面側にある周囲構造物(シートバックフレーム又はこれに付随する部材)に直接接触することがない。このため、結合手段と前記周囲構造物との接触による異音の発生を防止できる。また、保護表皮部により結合手段が覆われるので、シートバックパッドの背面側にランバーサポートを構成する空気袋が配設される場合には、結合手段と空気袋とが直接接触することがなく、このため、空気袋が結合手段によって損傷することがない。
請求項に係る発明によれば、シートバックパッドの背面に設けられた溝に結合手段が収容されるため、結合手段により形成される凹凸を小さくできる。この結果、結合手段と周囲構造物とが干渉しにくく、これにより異音の発生を防止又は抑制する効果が得られる。
本発明の第1の実施形態に係るシートバックを備えた車両用シートの全体斜視図である。 前記シートバックの分解斜視図である。 図1のIII−III線による断面図である。 前記シートバックの一構成要素である表皮材を背面側から見た一部省略斜視図である。 前記シートバックの一構成要素であるバックパッドに前記表皮材を装着する途中の状態を示す斜視図である。 結合手段の変形例としてフック状部材を設けた表皮材を背面側から見た一部省略斜視図である。 フック状部材を互いに噛み合わせた状態の模式断面図である。 本発明の第2の実施形態に係るシートバックの断面図である。
以下、本発明に係るシートバック10について好適な実施の形態を挙げ、添付の図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施形態に係るシートバック10を備えた車両用シート12の全体斜視図である。なお、以下の説明において、車両用シート12に関し、「左右方向」、「左右」又は「シート幅方向」とは、図1に示す矢印Aの方向を意味するものとする。
図1に示すように、車両用シート12は、乗員の臀部及び大腿部を支持するシートクッション14と、このシートクッション14の後端部に傾倒自在に支持されて乗員の背面を支持するシートバック10と、シートバック10の上端部に上下調節可能に設けられて乗員の頭部を支持するヘッドレスト16とを備えている。
シートバック10は、シート幅方向の中央部を構成するセンター部18と、このセンター部18の左右両側に設けられたサイドサポート20L、20Rとを有する。左右のサイドサポート20L、20Rは、乗員の側部を支持するために、高さ方向にわたって、センター部18の前面よりも前方側に突出している。
ヘッドレスト16は、ヘッドレスト本体22と、ヘッドレスト16の下端部から互いに平行に下方に延出する2本のステイ24とを有する。このステイ24が、シートバック10の上端部に設けられたステイサポート26に挿入されることにより、ヘッドレスト16がシートバック10に装着されている。
図2は、シートバック10の分解斜視図である。図3は、図1のIII−III線による断面図である。図2及び図3に示すように、シートバック10は、シートバックフレーム28と、シートバックフレーム28を覆うバックパッド30と、バックパッド30を覆う表皮材32とを有する。
シートバックフレーム28(以下、フレーム28という。)は、シートバック10の骨格となるものであり、シートクッション14の骨格となる下部フレーム34の後端部に前後方向に傾動自在に連結されている。フレーム28は、車両正面視で略逆U字状に形成されたメインフレーム36と、メインフレーム36の内側にサポートワイヤ38、40を介して支持されたプレート部材41とを有する。
メインフレーム36は、左右のサイドフレーム部42L、42Rと、左右のサイドフレーム部42L、42Rの上部同士を連結するトップフレーム部44とを含む。トップフレーム部44には、ヘッドレスト16(図1参照)のステイ24が挿入される上述したステイサポート26が固着されている。各サイドフレーム部42L、42Rの長手方向の略中央部には、表皮材32に設けられた後述する係止具72が係合する係止用フレーム部46が設けられている。なお、メインフレーム36の構成材料としては、荷重を受けたときに大きく変形しないように十分な剛性をもつ材料、例えば、鋼材やアルミニウム合金等の金属材料が挙げられる。
プレート部材41は、例えば、樹脂材料からなり、メインフレーム36よりも小さく形成された部材である。プレート部材41は、メインフレーム36の内側に、可撓性を有する複数(図示例では上下2本)のサポートワイヤ38、40を介して、メインフレーム36に対して前後方向に弾性的に変位可能に配設されている。
バックパッド30は、シートバック形状を作り出すものであって、弾性変形可能な素材(例えば、軟質ポリウレタンフォーム)からなり、シート幅方向の中央部を構成するセンターパッド48と、センターパッド48の左右両側にそれぞれ設けられセンターパッド48よりも車両前方側に突出したサイドパッド50L、50Rとを有する。
バックパッド30の上面には、メインフレーム36の上部に設けられた上述したステイサポート26が挿入される複数の挿通孔27が設けられている。挿通孔27は、バックパッド30の上壁部を上下方向に貫通している。また、バックパッド30には、溝部31、33が形成されており、表皮材32の裏面側に設けられた図示しない複数の係止具を係止させる図示しないインサートワイヤが、溝部31、33の底面の裏側に溝部に沿って埋設されている。そして、前記複数の係止具を前記インサートワイヤに係止させて、表皮材32の一部を溝部31、33内に収容し、これにより装飾効果を高める等の利点を得ている。
バックパッド30において、センターパッド48と左右のサイドパッド50L、50Rとの間には、前面から背面に貫通した上下方向に延在するスリット52L、52Rが形成されている。すなわち、センターパッド48と、サイドパッド50L、50Rとは、上部及び下部(スリット52L、52R以外の部分)では一体的に結合しているが、スリット52L、52Rの箇所では分離している。スリット52L、52Rの高さは、例えば、20〜40cmに設定される。
本実施の形態では、図2及び図3に示すように、バックパッド30とプレート部材41との間には、ランバーサポートを構成する空気袋54が配置されている。この空気袋54には、図示しないチューブを介して、図示しないエア給排手段が接続されており、エア給排手段により空気袋54内に空気を供給し、又は空気袋54から空気を排出することで、空気袋54の前後方向の厚みを調節できるようになっている。
図3に示すように、表皮材32は、センターパッド48の前面及び上面を覆うセンター表皮部56と、サイドパッド50L、50Rを覆うサイド表皮部58L、58Rと、センターパッド48の背面を覆う背面表皮部60とを有して、全体としてバックパッド30の略栓体を覆っている。センター表皮部56は、シートバック10のセンター部18の前面及び上面に対応する部分であり、サイド表皮部58L、58Rは、シートバック10のサイドサポート20L、20Rに対応する部分である。センター表皮部56とサイド表皮部58L、58Rとは、スリット52L、52Rの上部に対応する位置から下の範囲で、互いに分離(分割)されている。
図4は、表皮材32を背面側から見た一部省略斜視図である。図3及び図4に示すように、表皮材32は、左右の帯状表皮部62L、62Rと、結合手段64とをさらに含む。帯状表皮部62L、62Rは、センター表皮部56の左右両端部の、スリット52L、52Rに対応する箇所から後方に延出し、それぞれスリット52L、52Rを通してセンターパッド48の背面側まで延在してセンターパッド48を囲繞する。結合手段64は、左右の帯状表皮部62L、62R同士を、センターパッド48の背面側で、スリット52L、52Rの長手方向に沿って(シートバック10が起立姿勢の状態では、上下方向に)連続的に結合する。
各帯状表皮部62L、62Rの、センターパッド48の周囲に沿う方向の長さは、センターパッド48を囲繞して端部62a、62a同士が結合でき、且つ端部62a、62a同士を結合した状態でセンター表皮部56及び帯状表皮部62L、62Rに弛みが発生しないように設定される。
図4に示す帯状表皮部62Lのうち、表皮材32をバックパッド30に装着した状態で図2に示したスリット52Lを通る部分(図4中、符号63で示す部分。以下、スリット挿入部63という。)の前部の高さ方向の幅W1は、スリット挿入部63の後部の高さ方向の幅W2よりも長く設定されている。帯状表皮部62Lのうち、スリット挿入部63より結合手段64側の部分(センターパッド48の背面を覆う部分)の高さ方向の幅は、帯状表皮部62Lの延在方向にわたってW2と略同じで一定である。なお、右側の帯状表皮部62Rのうち、表皮材32をバックパッド30に装着した状態で図2に示したスリット52Rを通る部分の高さ方向の幅についても、左側の帯状表皮部62Lのそれと同様に設定されている。
帯状表皮部62L、62Rが上記のように構成されているので、帯状表皮部62L、62Rのうちセンターパッド48の背面を覆う部分の幅を短くしつつ、スリット挿入部63の前部(帯状表皮部62L、62Rの前部)の幅を大きくすることでセンター表皮部56を引っ張る範囲を大きくできる。このため、センター表皮部56の下部における皺の発生を効果的に抑制できる。
一構成例に係る結合手段64は、ジップファスナー64Aとして構成されており、スライダ66を結合手段64の延在方向(図4で上下方向)に移動させることで開閉可能となっている。結合手段64は、左右の帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を、上端から下端までの範囲にわたって結合するように配設されている。
なお、結合手段64は、左右の帯状表皮部62L、62R同士を、スリットの長手方向に沿って連続的に結合する他の構成の結合手段であってもよく、例えば、面ファスナーでもよく、あるいは、後述するフック状部材であってもよい。
一構成例に係る結合手段64は、左右の帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を結合して帯状表皮部62L、62Rでセンターパッド48を囲繞した状態で、センターパッド48の左右方向略中央部に位置するように配置されているが、設計条件等の諸条件によっては、センターパッド48の左右方向略中央部から左右いずれか一方の側に寄った位置に配置されてもよい。
また、表皮材32には、結合手段64を覆う保護表皮部68が設けられている。保護表皮部68は、左右の帯状表皮部62L、62Rのいずれか一方(図示例では、右側の帯状表皮部62R)の端部62a近傍に、上下方向に延在するように取り付けられた帯状の部材である。保護表皮部68は、結合手段64を開閉操作するときには、結合手段64を露出させることができる一方、結合手段64を閉じた状態(帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を結合した状態)のときには、結合手段64を覆うことができるように、保護表皮部68の左右方向の一端縁部が保護表皮部68に取り付けられている。
なお、保護表皮部68は、帯状表皮部62R(又は62L)とは別体の部品として製作された後に帯状表皮部62R(又は62L)に取り付けられたものでも、帯状表皮部62R(又は62L)の一部として一体的に設けられたものであってもよい。
図3に示すように、バックパッド30の背面には、結合手段64を収容するための凹部76が設けられている。この凹部76の長さ(高さ方向の寸法)、幅(左右方向の寸法)及び厚さは、それぞれ、結合手段64の長さ、幅及び厚みに対応して設定されている(図5参照)。
左右のサイド表皮部58L、58Rには、スリット52L、52Rに対応する箇所から後方に延出し、スリット52L、52Rを通してセンターパッド48の背面側まで延在する帯状の延出部70L、70Rが設けられている。各延出部70L、70Rの端部には、フック状に湾曲した係止具72が取り付けられおり、この係止具72が、メインフレーム36に設けられた係止用フレーム部46に係合する(引っ掛かる)ことで、延出部70L、70Rの端部がフレーム28に固定されている。
サイド表皮部58L、58Rの背面側の端部と、背面表皮部60の左右両端部とは、ファスナー74により開閉自在に結合されている。一構成例に係るファスナー74は、ジップファスナー74Aとして構成されているが、面ファスナーにより構成されてもよい。
第1の実施形態に係るシートバック10は、基本的には以上のように構成されるものであり、以下、その作用及び効果について説明する。
シートバック10の組立工程において、上記のように構成された表皮材32をバックパッド30に装着するには、先ず、図5に示すように、バックパッド30の上方から表皮材32をバックパッド30に被せ、左右の帯状表皮部62L、62R及び延出部70L、70Rを、スリット52L、50Rを通してバックパッド30の背面側に引き出す。なお、係止具72の幅が自然状態のスリット52L、52Rの幅より大きい場合でも、バックパッド30は弾性変形可能な素材からなるので、スリット52L、52Rの幅を広げることで係止具72を背面側に引き出すことが可能である。
左右の帯状表皮部62L、62R及び延出部70L、70Rをバックパッド30の背面側に十分に引き出したら、結合手段64を閉じることにより、左右の帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を結合する。第1の実施形態の場合、具体的には、左右の帯状表皮部62L、62Rの端部同士を近接させて、結合手段64のスライダ66を結合手段64の延在方向にスライドさせることにより、左右の帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を結合する。これにより、バックパッド30のセンターパッド48の一部がセンター表皮部56及び帯状表皮部62L、62Rにより囲繞される。
また、左右の帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を結合する作業工程の前あるいは後、又は当該作業工程と並行して、図示しない係止具により、表皮材32の一部を、溝部31、33に沿ってバックパッド30に埋設された図示しないインサートワイヤに係止さることで、表皮材32の一部を溝部31、33内に収容する。
以上により、バックパッド30に対する表皮材32の組み付けが完了する。
バックパッド30に対する表皮材32の組み付けが完了したら、バックパッド30とプレート部材41との間に空気袋54を配置した状態で、表皮材32で覆われたバックパッド30をフレーム28(図2参照)に装着する。次に、スリット52L、52Rを通して引き出された左右の延出部70L、70Rに取り付けられた係止具72を、フレーム28に設けられた係止用フレーム部46に係合させる(図3参照)。次に、表皮材32の背面に設けられた結合手段64を閉じる。これにより、シートバック10の組み付けが完了する。
上述した第1の実施形態に係るシートバック10によれば、結合手段64により表皮材32の帯状表皮部62L、62R同士を結合すると、センター表皮部56が、帯状表皮部62L、62Rを介して連続的に左右方向に引っ張られる。この場合、帯状表皮部62L、62R同士が、結合手段64によりスリット52L、52Rの長手方向沿って(図5では上下方向に)連続的に結合されることから、センター表皮部56に作用する左右方向の張力は、上下方向でバラツキが少なく均一となる。このため、結合部において、保持力は向上し、安定した保持が可能となる。また、表皮材32のセンター表皮部56に皺ができにくい。従って、乗員に違和感を与えることを防止でき、外観の美麗さを低下させることがない。また、Cリングのように固定するための専用の工具が必要なくなり、組付作業性が向上する。
また、第1の実施形態に係るシートバック10のように、結合手段64としてジップファスナー64Aを採用すると、帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62a同士を簡単且つしっかりと結合することができる。従って、シートバック10の組立作業時間を短縮化できる。また、ジップファスナー64Aは長手方向に柔軟であるため、後方の部材の形状に追従することも可能となり、センターパッド48の形状変化において影響を与えにくくすることができる。結合手段64として面ファスナーを採用した場合も同様である。
さらに、第1の実施形態に係るシートバック10のように、保護表皮部68により結合手段64が覆われるように構成すると、センターパッド48の背面側にランバーサポートを構成する空気袋54が配設される場合でも、結合手段64と空気袋54とが直接接触することがなく、このため、空気袋54が結合手段64によって損傷することがない。
さらにまた、本実施の形態に係るシートバック10のように、結合手段64が収容される凹部76をバックパッド30の背面に設けると、結合手段64により形成される凹凸を小さくできる。この結果、結合手段64と周囲構造物(空気袋54等)とが干渉しにくく、これにより異音の発生を防止又は抑制する効果が得られる。
図4及び図5では、結合手段64として、ジップファスナー64Aを採用した構成例を示したが、図6及び図7に示すフック状部材(トリムコード)67L、67Rを採用してもよい。フック状部材67L、67Rは、スリット52L、52Rの長手方向に沿って左右の帯状表皮部62L、62Rの端部62a、62aにそれぞれ取り付けられており、例えば樹脂材料で構成される。帯状表皮部62L、62Rに対するフック状部材67L、67Rの取付け(固定)方法としては、例えば、縫合、接着等が挙げられる。
図7は、フック状部材67L、67R同士を噛み合わせた状態を示す模式図である。図7では、フック状部材67L、67Rが縫合部材(縫合糸)69L、69Rによって帯状表皮部62L、62Rに縫い付けられた構成例を示している。図7に示すように、フック状部材67L、67Rは、互いに対向して噛み合うことで、帯状表皮部62L、62R同士を結合することができる。従って、このようなフック状部材67L、67Rによっても、帯状表皮部62L、62R同士がスリット52L、52Rの長手方向沿って連続的に結合されることから、センター表皮部56に作用する左右方向の張力は、上下方向でバラツキが少なく均一となる。このため、ジップファスナー64Aを採用した場合と同様に、結合部における保持力が向上することで安定した保持が可能となり、外観の美麗さを低下させることがなく、また、組付作業性が向上する。
図8は、本発明の第2の実施形態に係るシートバック10aの断面図である。なお、第2の実施形態に係るシートバック10aにおいて、上記第1の実施形態に係るシートバック10と同一又は同様な機能及び効果を奏する要素には同一の参照符号を付し、詳細な説明を省略する。
上述した第1の実施形態に係るシートバック10は、バックパッド30とプレート部材41との間に、ランバーサポートを構成する空気袋54が配置された構成であるのに対し、第2の実施形態に係るシートバック10aでは、空気袋54が省略されている。このため、シートバック10aでは、プレート部材41が、シートバック10のそれよりも前方側に寄った位置に配置され、帯状表皮部62L、62Rとプレート部材41とが接触している。第2の実施形態に係るシートバック10のその他の部分の構成は、基本的には、第1の実施形態に係るシートバック10と同じである。
第2の実施形態に係るシートバック10aの場合、帯状表皮部62L、62Rとプレート部材41とが近接又は接触するが、結合手段64が保護表皮部68で覆われているため、結合手段64とプレート部材41とが直接接触することがなく、これにより異音の発生を防止できる。
なお、第2の実施形態において、第1の実施形態と共通する各構成部分については、第1の実施形態における当該共通の各構成部分がもたらす作用及び効果と同一又は同様の作用及び効果が得られることは勿論である。
上述した第1及び第2の実施形態の変形例として、プレート部材41を、例えば、S字状に湾曲する湾曲部が複数連続して成るSバネ(ウェービングスプリング)や、その他公知の組合せに置換した構成としてもよい。このように構成した場合、第1及び第2の実施形態と同様にセンターパッド48と左右のサイドパッド50L、50Rとがシートの幅方向に分割されている為、表皮の突っ張り感がなく着座感が向上する。加えて上述したセンターパッド48の背面には凹部76が設けられていることから、センターパッド48が変形しやすく、このことにより、より良好な着座感が得られる。なお、凹部76が設けられたセンターパッド48は、適度な柔軟性を有することから、空気袋の有無に関わらずランバーサポート調整機構が設けられた車両用シートに対しても好適であることは勿論である。
また、プレート部材41を、公知のアクティブヘッドレスト機構と置換した構成としてもよく、このように構成した場合、センターパッド48部と左右のサイドパッド50L、50Rとがシートの幅方向に分割されている為、表皮の突っ張り感がなく後面衝突時にセンターパッド48により荷重が加わった際にセンターパッド48が変形しやすく、荷重が感知し易くなるので、通常着座時の戻しバネの設定等で設計自由度が増し、より良好な着座感が得られる。
また上述したセンターパッド48の背面には凹部76が設けられていることから、よりセンターパッド48が変形しやすくなっており、より感知し易くすることが可能となる。
上記において、本発明について好適な実施の形態を挙げて説明したが、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改変が可能なことは言うまでもない。
10、10a…シートバック 12…車両用シート
30…バックパッド 32…表皮材
48…センターパッド 50L、50R…サイドパッド
52L、52R…スリット 56…センター表皮部
62L、62R…帯状表皮部 64…結合手段
64A…ジップファスナー 68…保護表皮部
76…凹部

Claims (8)

  1. シート幅方向の中央部を構成するセンターパッドと前記センターパッドの両側に設けられた左右のサイドパッドとを有するバックパッドと、前記バックパッドを覆う表皮材とを備えたシートバックにおいて、
    前記バックパッドには、前記センターパッドと前記左右のサイドパッドとの間に、前面から背面に貫通した上下方向に延在するスリットが形成され、
    前記表皮材は、前記センターパッドの前面側を覆うセンター表皮部と、前記センター表皮部の左右両端から前記スリットを通して前記センターパッドの背面側まで延在する左右の帯状表皮部と、前記左右の帯状表皮部同士を結合する結合手段とを有し、
    前記結合手段は、前記左右の帯状表皮部同士を、前記センターパッドの背面側で前記スリットの長手方向に沿って結し、
    前記帯状表皮部のうち前記スリットから出た部分は、前記センターパッドの背面に沿って前記結合手段に向かって延び、
    前記センター表皮部と前記左右の帯状表皮部とで前記センターパッドを囲繞することを特徴とするシートバック。
  2. 請求項1記載のシートバックにおいて、
    前記左右の帯状表皮部は、前記センターパッドの左右両側の背面に接触し、
    前記結合手段は、前記左右の帯状表皮部同士を、前記スリットの長手方向に沿って連続的に結合することを特徴とするシートバック。
  3. 請求項1又は2記載のシートバックにおいて、
    前記結合手段の後方に配置され、前記シートバックのメインフレームに対して前後方向に弾性的に変位可能な部材を備えることを特徴とするシートバック。
  4. 請求項1又は2記載のシートバックにおいて、
    前記結合手段の後方に配置されたプレート部材を備えることを特徴とするシートバック。
  5. 請求項1又は2記載のシートバックにおいて、
    前記結合手段の後方に配置されたSバネを備えることを特徴とするシートバック。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載のシートバックにおいて、
    前記センターパッド及び前記結合手段の後方に配置されたランバーサポートを備えることを特徴とするシートバック。
  7. 請求項記載のシートバックにおいて、
    前記表皮材は、前記結合手段を覆う保護表皮部を前記ランバーサポートの前方に有することを特徴とするシートバック。
  8. 請求項6又は7記載のシートバックにおいて、
    前記バックパッドの背面には、前記結合手段を収容するための凹部が、前記センターパッドの左右方向中央の位置に、且つ前記ランバーサポートの前方に設けられていることを特徴とするシートバック。
JP2010078599A 2010-03-30 2010-03-30 シートバック Active JP5570859B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010078599A JP5570859B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 シートバック

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2010078599A JP5570859B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 シートバック

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2011206372A JP2011206372A (ja) 2011-10-20
JP5570859B2 true JP5570859B2 (ja) 2014-08-13

Family

ID=44938143

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010078599A Active JP5570859B2 (ja) 2010-03-30 2010-03-30 シートバック

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5570859B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102012011989A1 (de) * 2012-06-16 2013-12-19 Volkswagen Aktiengesellschaft Bezugsabspannung für einen Fahrzeugsitz mit Sitztiefenverstellung
JP6424739B2 (ja) * 2015-05-26 2018-11-21 トヨタ紡織株式会社 乗物用シートの表皮構造
JP6992641B2 (ja) * 2018-03-27 2022-01-13 トヨタ紡織株式会社 乗物用シートカバー

Family Cites Families (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0327516Y2 (ja) * 1985-06-28 1991-06-13
JPH0710596Y2 (ja) * 1989-08-01 1995-03-15 株式会社東洋シート 自動車用シート
JPH0387399U (ja) * 1989-12-25 1991-09-05
JPH03109600U (ja) * 1990-02-28 1991-11-11
JP4965156B2 (ja) * 2006-04-17 2012-07-04 トヨタ自動車株式会社 車両用シートバックカバー構造
JP4984224B2 (ja) * 2006-11-22 2012-07-25 テイ・エス テック株式会社 中折れ式シートバック
JP2011234968A (ja) * 2010-05-12 2011-11-24 Otsuka Sangyo Material Kk シートカバー及びそれを用いたシート

Also Published As

Publication number Publication date
JP2011206372A (ja) 2011-10-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8157324B2 (en) Cover material terminal treating member, seat part, and vehicle seat
JP5584503B2 (ja) 乗物用シート
JP6558442B2 (ja) シートフレーム
US20090039631A1 (en) Occupant restraint device
WO2014077346A1 (ja) 乗物用シート
CN107539179B (zh) 车辆座椅
JP5570859B2 (ja) シートバック
JP2007282839A (ja) 車両用シートバックカバー構造
JP6639333B2 (ja) 車両用シート
JP5890876B1 (ja) サイドサポートカバーの取付構造
EP3811824B1 (en) Seat
JP7249888B2 (ja) 乗物用シートのサイドサポートブロック
JP6053465B2 (ja) 乗物用シート
JP4400261B2 (ja) 車両用シートバック構造
JP6322537B2 (ja) クッションフレーム、車両用シート
JP2002087121A (ja) チャイルドシート
JP7280473B2 (ja) 乗物用シート
JP7290775B2 (ja) 乗物用シート
JP7068018B2 (ja) 乗物用シート
JP2021138202A (ja) 着せ替えシートカバー
JP2007229306A (ja) 車両用シートバック
JP2007195722A (ja) 車両用シート
JP5614042B2 (ja) 車両用シート
JP2010234839A (ja) 車両用シート
JP2022187383A (ja) 乗物用シート

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20130117

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20140124

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140128

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140327

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140625

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5570859

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250