JP2021138202A - 着せ替えシートカバー - Google Patents
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Abstract
【課題】より合理的にシートに取り付けられる着せ替えシートカバーを提供すること。【解決手段】着せ替えシートカバー10は、シートバック2とシートクッション3とに跨って被せられる後付けのシートカバーである。着せ替えシートカバー10は、シートバック2に対し該シートバック2を縦に包むように被せられる帯状のバックカバー11であって、シートバック2を包んだ先で合わされる各面部同士を繋ぐ通し孔11bを備えたバックカバー11と、バックカバー11の各面部のうちの一方から延出してシートクッション3のクッション側天板メイン部3aに被せられるクッションカバー12であって、シートクッション3に止着される爪部12aを備えたクッションカバー12と、を一続き状に有する。【選択図】図6
Description
本発明は、着せ替えシートカバーに関する。詳しくは、シートバックとシートクッションとに跨って被せられる着せ替えシートカバーである。
特許文献1には、シートバックとシートクッションとに跨って被せられる着せ替えシートカバーが開示されている。上記着せ替えシートカバーは、シートバックに被せられるバックカバーと、シートクッションに被せられるクッションカバーと、を一続き状に有する帯形状とされる。
上記着せ替えシートカバーは、バックカバーの上端がシートバックに結合され、クッションカバーの前端がシートクッションに結合され、更に、バックカバーとクッションカバーとの境界部が、シートバックとシートクッションとの間の隙間から後方へと引き込まれて止着されている。それにより、着せ替えシートカバーは、シートバックの前面とシートクッションの上面とに沿って密着した状態に被せられる。
上記着せ替えシートカバーは、シートに対して、バックカバーの上端と、クッションカバーの前端と、バックカバー及びクッションカバーの境界部と、の3点で結合されている。このため、結合点数が多く着せ替えシートカバーを取り付ける際の作業性が悪化する懸念がある。そこで、本発明は、より合理的にシートに取り付けられる着せ替えシートカバーを提供する。
上記課題を解決するために、本発明の着せ替えシートカバーは次の手段をとる。
すなわち、本発明の着せ替えシートカバーは、シートバックとシートクッションとに跨って被せられる着せ替えシートカバーである。シートバックに対し該シートバックを縦に包むように被せられる帯状のバックカバーであって、シートバックを包んだ先で合わされる各面部同士を繋ぐバック側係合部を備えたバックカバーと、バックカバーの各面部のうちの一方から延出してシートクッションの天板部に被せられるクッションカバーであって、シートクッションに止着されるクッション側止着部を備えたクッションカバーと、を一続き状に有する。
上記構成によれば、バック側係合部とクッション側止着部とによる2箇所の係合により、着せ替えシートカバーをより合理的にシートに取り付けることができる。また、バックカバーが、シートバックを縦に包むように被せられることで、シートバックの背裏部の見栄えもより良くすることができる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バック側係合部が、バックカバーの一端に形成された通し孔とされ、バックカバーのシートバックを包んだ先から一続き状に延びるクッションカバーを先端側から通すことでバックカバーの各面部同士を繋ぐ構成とされる。
上記構成によれば、バック側係合部が、バックカバーの通し孔にクッションカバーを通す通し構造とされることで、強固に係合可能な構造を簡便に具現化できる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。通し孔は、バックカバーの一端に設けられた樹脂製のプレートに形成されている。
上記構成によれば、バック側係合部の剛性が高められて、バックカバーの各面部同士をより強固に係合できる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バック側係合部が、シートバックの前面より後側の領域に設けられる。
上記構成によれば、バック側係合部が着座乗員と接しにくい位置に設けられるため、乗り心地を阻害しにくい。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バック側係合部が、シートバックの下部にて各面部同士を繋ぐ。
上記構成によれば、バックカバーとクッションカバーとが重なって被せられる無駄な領域を少なく抑えることができる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バックカバーが、シートバックの背裏下部からシートクッションの後面上へと垂下する面状の下帯カバーを背裏側から前側にかけて横に包むように通す包囲部を更に有する。クッションカバーが、包囲部の前面部からシートバックとシートクッションとの隙間を通って前方に延出する。
上記構成によれば、シートバックに下帯カバーが設けられる構成であっても、着せ替えシートカバーをシートバックとシートクッションとに跨って適切に被せることができる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バック側係合部が、バックカバーの各面部同士の繋ぎ位置の調整によりシートバックを包む長さを調整可能な構成とされる。
上記構成によれば、バックカバーをシートバックの大きさに応じて適切に包んだ形に被せることができる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バックカバーが、シートバックの背裏部に形成された凹部にバックカバーを密着させた状態に係止させる背裏側係止部を有する。
上記構成によれば、シートバックの背裏部に凹部が形成されていても、バックカバーをシートバックの背裏部に適切に密着させた状態に被せることができる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。バックカバーが、シートバックの上面に突出して設けられる左右一対のヘッドレストサポートの頭部に上方から通されて位置決めされる左右一対の位置決め孔を有する。
上記構成によれば、位置決め孔により、着せ替えシートカバーをシートに取り付ける際の作業性をより向上させることができる。
また、本発明の着せ替えシートカバーは、更に次のように構成されていても良い。クッション側止着部が、シートクッションの前面を覆うシールドに差し込まれて掛止される爪部とされる。爪部は、シールドに対する差し込み深さを調整できるように複数設けられている。
上記構成によれば、クッションカバーをシートクッションの大きさに応じて簡便かつ適切に被せることができる。
<第1の実施形態>
以下、本発明を実施するための形態を、図1−7を用いて説明する。
以下、本発明を実施するための形態を、図1−7を用いて説明する。
始めに、第1の実施形態に係る着せ替えシートカバー10の概要について説明する。以下の説明において、前後上下左右等の各方向を示す場合には、各図中に示されたそれぞれの方向を指すものとする。着せ替えシートカバー10は、自動車のシート1に被せられるファブリック製のシートカバーである。着せ替えシートカバー10は、シート1の意匠の切り替えや汚れ及び損傷の防止のために、シート1に被せられた既設カバー1aの上から更に被せられる後付けのシートカバーである。
<シート1>
シート1は、図1に示すように、背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れ部となるヘッドレスト4と、を有する。ヘッドレスト4は、下方に延び出る2本のヘッドレストステー4aを有する。
シート1は、図1に示すように、背凭れ部となるシートバック2と、着座部となるシートクッション3と、頭凭れ部となるヘッドレスト4と、を有する。ヘッドレスト4は、下方に延び出る2本のヘッドレストステー4aを有する。
シートバック2は、その前面を成すバック側天板部が、着座乗員の背部を後側から支持するバック側天板メイン部2aと、バック側天板メイン部2aの左右両サイドで着座乗員の背部を左右両側から支持する各バック側天板サイド部2bと、を有する。バック側天板メイン部2aは、略平坦な面形状を成す。各バック側天板サイド部2bは、バック側天板メイン部2aよりも前側に向かって山なりに膨らんだ形状を成す。上記形状により、各バック側天板サイド部2bは、着座乗員の背部を左右両側から支持できるようになっている。これにより、各バック側天板サイド部2bは、着座乗員の背部の横揺れを抑制することができる。左側(シート幅方向外側)のバック側天板サイド部2bの内部には、不図示のシートサイドエアバッグが設けられている。シートサイドエアバッグは、自動車の側面衝突時等に、左側(シート幅方向外側)のバック側天板サイド部2bの左端側の縫い合わせ部分から前側に向かって展開する。上記展開によって、シートサイドエアバッグは、乗員の左側(シート幅方向外側)の移動を抑制する。
シートバック2は、更に、図1及び図3に示すように、その上面に頭部が突出するように設けられた左右一対のヘッドレストサポート2cを有する。該各ヘッドレストサポート2cは、前出の各ヘッドレストステー4aがそれぞれ上方から差し込まれる部位とされる。上記差し込みにより、前出のヘッドレスト4がシートバック2上に組み付けられる。シートバック2は、図2に示すように、その背裏中央部から下部にかけて面状に凹んだ凹部2dを有する形状とされる。上記凹部2dは、後部座席に座る乗員の膝がシートバック2の背面に当たりにくくなるように脚入れスペースを確保するための逃がし部とされる。凹部2dには、上向きに開口する面状のポケット2eが設けられている。上記ポケット2eは、常時は不図示のゴムの弾発力により開口が閉じられており、使用者が開口を後ろに引っ張ることで開口が開かれる構成とされる。
シートクッション3は、その上面を成すクッション側天板部が、図1に示すように、着座乗員の尻部を下側から支持するクッション側天板メイン部3aと、クッション側天板メイン部3aの左右両サイドで着座乗員の尻部を左右両側から支持する各クッション側天板サイド部3bと、を有する。シートクッション3の周囲側面には、シートクッション3の前面及び左右両側の側面を覆う樹脂製のシールド3cが設けられている。このクッション側天板メイン部3aが、本発明の「天板部」に相当する。
クッション側天板メイン部3aは、略平坦な面形状を成す。各クッション側天板サイド部3bは、クッション側天板メイン部3aよりも上側に向かって山なりに膨らんだ形状を成す。上記形状により、各クッション側天板サイド部3bは、着座乗員の尻部を左右両側から支持できるようになっている。これにより、各クッション側天板サイド部3bは、着座乗員の身体の横揺れを抑制することができる。シートクッション3は、図2に示すように、その後面が、シートバック2の背裏下部から垂下する面状の下帯カバー1bによって覆われる。上記下帯カバー1bは、その先端に設けられた不図示のゴムバンドにより、シートクッション3下に引き込まれて係止される。
<着せ替えシートカバー10>
着せ替えシートカバー10は、シートバック2とシートクッション3とに跨って被せられる帯形状とされる。具体的には、着せ替えシートカバー10は、図6に示すように、シートバック2を縦に包むように被せられる帯状のバックカバー11と、シートクッション3のクッション側天板メイン部3aに被せられる帯状のクッションカバー12と、を一続き状に有する。
着せ替えシートカバー10は、シートバック2とシートクッション3とに跨って被せられる帯形状とされる。具体的には、着せ替えシートカバー10は、図6に示すように、シートバック2を縦に包むように被せられる帯状のバックカバー11と、シートクッション3のクッション側天板メイン部3aに被せられる帯状のクッションカバー12と、を一続き状に有する。
クッションカバー12は、図4及び図5に示すように、バックカバー11から一続き状に延出する形状とされる。上記クッションカバー12は、バックカバー11の一端に形成された通し孔11bに先端側から通されることで、図6に示すように、クッション側天板メイン部3a上に被せられる構成とされる。
上記クッションカバー12の通し孔11bへの挿通により、バックカバー11が、シートバック2を縦に包むように被せられて、包んだ先で無端状に繋がれる。この通し孔11bが、本発明の「バック側係合部」に相当する。上記バックカバー11は、バック側天板メイン部2aに被せられ、各バック側天板サイド部2bにはかからない構成とされる。これにより、バックカバー11は、前出のシートサイドエアバッグの展開を阻害せず、かつ、バック側天板メイン部2aに浮きやシワなく被せられる。
上記通し孔11bは、図4及び図5に示すように、帯状に延びるバックカバー11の帯幅方向(シート幅方向)にスリット状に延びる形状とされる。通し孔11bは、図4及び図5に示すように、帯状に延びるバックカバー11の一端において長手方向に2つ並んで設けられている。クッションカバー12は、各通し孔11bのどちらか一つに通される構成とされる。バックカバー11は、クッションカバー12が通される通し孔11bの違いにより、シートバック2を包む長さを調整可能な構成とされる。このため、バックカバー11は、シートバック2の大きさに応じて適切に包んだ形に繋がれる。
上記各通し孔11bは、バックカバー11の一端とその裏面に結合された樹脂製のプレート11cとを貫通して形成されている。プレート11cにより、各通し孔11bの周囲が補強され、バックカバー11の一端をよたらせることなく各通し孔11bにクッションカバー12を通せるようになっている。バックカバー11は、図6に示すように、上記プレート11cがシートバック2の前面より後側の領域でかつ下面下に位置するように、シートバック2に無端状に被せられる。プレート11cは、シートバック2の下面下における背面側寄りに位置するように、シートバック2とシートクッション3との隙間Sからシートバック2の背面に向かって通される。プレート11cは、シートバック2の前面より後側の領域に位置することで、着座乗員と接しにくくなる。それにより、プレート11cがあっても、着座乗員の乗り心地が阻害されにくい。
バックカバー11は、更に、図4に示すように、そのクッションカバー12との境界部に上下方向に開口した筒状の包囲部11fを有する。包囲部11fは、シートバック2の背面に被せられるバックカバー11の下端部から前向きに筒形状を張り出させる形に延び出る。包囲部11fは、図6に示すように、前出の下帯カバー1bに下側から通されることで、下帯カバー1bを背裏側から前側にかけて横に包んだ状態にセットされる。包囲部11fにより、着せ替えシートカバー10は、下帯カバー1bの周囲を回り込んで、適切にシートバック2とシートクッション3とに跨って被せられる。
バックカバー11は、更に、図1及び図2に示すように、そのシートバック2の上面に被せられる領域上に、前出の各ヘッドレストサポート2cの各頭部にそれぞれ上方から通される左右一対の位置決め孔11aを有する。各位置決め孔11aが各ヘッドレストサポート2cの各頭部に通されることで、バックカバー11はシートバック2の上面に対して簡便に位置決めされる。
バックカバー11は、更に、図6及び図7に示すように、シートバック2のポケット2eに上方から差し込むことが可能な樹脂製プレートである背裏側係止部11dを有する。背裏側係止部11dは、その上縁がバックカバー11に重ねられて縫い付けられており、ポケット2eに差し込まれることで、凹部2dとポケット2eとの間に挟み込まれる。背裏側係止部11dが挟み込まれることで、バックカバー11は、シートバック2の凹部2dの形に沿って引き込まれて、適切に密着した状態に保持される。また、バックカバー11は、シートバック2の背裏部に被せられる領域上に、後部座席に着座する乗員が利用可能なポケット11eを備えている。
クッションカバー12は、図6に示すように、前出の包囲部11fの前面部から下向きに延出する形状とされる。上記クッションカバー12は、その先端側から通し孔11b及び隙間Sを通ることで、クッション側天板メイン部3aに被せられる構成とされる。上記クッションカバー12は、クッション側天板サイド部3bにはかからないように被せられる。これにより、クッションカバー12は、クッション側天板メイン部3aに浮きやシワなく被せられる。
クッションカバー12の先端には、シートクッション3前面とシールド3cとの間に差し込まれて掛止される樹脂製の爪部12aが設けられている。上記爪部12aの掛止により、クッションカバー12はシートクッション3に止着される。この爪部12aが、本発明の「クッション側止着部」に相当する。爪部12aは、図6に示すように、その差し込み方向に沿って2つ設けられている。このため、爪部12aは、シールド3cに対する差し込み深さが調整できるようになっている。これにより、クッションカバー12は、シートクッション3の大きさに応じて適切に被せられる。
このようにして、着せ替えシートカバー10は、シートバック2とシートクッション3とに跨って被せられる。バックカバー11がシートバック2を縦に包むように被せられることで、着せ替えシートカバー10は、より簡便にシート1に沿って密着した状態に被せられる。また、着せ替えシートカバー10は、シートバック2の前面の他、背裏部の見栄えも良くすることができる。
<まとめ>
以上をまとめると、本実施形態の着せ替えシートカバー10は次のような構成となっている。すなわち、シートバック(2)とシートクッション(3)とに跨って被せられる着せ替えシートカバー(10)である。シートバック(2)に対し該シートバック(2)を縦に包むように被せられる帯状のバックカバー(11)であって、シートバック(2)を包んだ先で合わされる各面部同士を繋ぐバック側係合部(11b)を備えたバックカバー(11)と、バックカバー(11)の各面部のうちの一方から延出してシートクッション(3)の天板部(3a)に被せられるクッションカバー(12)であって、シートクッション(3)に止着されるクッション側止着部(12a)を備えたクッションカバー(12)と、を一続き状に有する。
以上をまとめると、本実施形態の着せ替えシートカバー10は次のような構成となっている。すなわち、シートバック(2)とシートクッション(3)とに跨って被せられる着せ替えシートカバー(10)である。シートバック(2)に対し該シートバック(2)を縦に包むように被せられる帯状のバックカバー(11)であって、シートバック(2)を包んだ先で合わされる各面部同士を繋ぐバック側係合部(11b)を備えたバックカバー(11)と、バックカバー(11)の各面部のうちの一方から延出してシートクッション(3)の天板部(3a)に被せられるクッションカバー(12)であって、シートクッション(3)に止着されるクッション側止着部(12a)を備えたクッションカバー(12)と、を一続き状に有する。
このような構成となっていることにより、バック側係合部(11b)とクッション側止着部(12a)とによる2箇所の係合により、着せ替えシートカバー(10)をより合理的にシート(1)に取り付けることができる。また、バックカバー(11)が、シートバック(2)を縦に包むように被せられることで、シートバック(2)の背裏部の見栄えもより良くすることができる。
また、バック側係合部(11b)が、バックカバー(11)の一端に形成された通し孔(11b)とされ、バックカバー(11)のシートバック(2)を包んだ先から一続き状に延びるクッションカバー(12)を先端側から通すことでバックカバー(11)の各面部同士を繋ぐ構成とされる。
このような構成となっていることにより、バック側係合部(11b)が、バックカバー(11)の通し孔(11b)にクッションカバー(12)を通す通し構造とされることで、強固に係合可能な構造を簡便に具現化できる。
また、通し孔(11b)は、バックカバー(11)の一端に設けられた樹脂製のプレート(11c)に形成されている。
このような構成となっていることにより、バック側係合部(11b)の剛性が高められて、バックカバー(11)の各面部同士をより強固に係合できる。
また、バック側係合部(11b)が、シートバック(2)の前面より後側の領域に設けられる。
このような構成となっていることにより、バック側係合部(11b)が着座乗員と接しにくい位置に設けられるため、乗り心地を阻害しにくい。
また、バック側係合部(11b)が、シートバック(2)の下部にて各面部同士を繋ぐ。
このような構成となっていることにより、バックカバー(11)とクッションカバー(12)とが重なって被せられる無駄な領域を少なく抑えることができる。
また、バックカバー(11)が、シートバック(2)の背裏下部からシートクッション(3)の後面上へと垂下する面状の下帯カバー(1b)を背裏側から前側にかけて横に包むように通す包囲部(11f)を更に有する。クッションカバー(12)が、包囲部(11f)の前面部からシートバック(2)とシートクッション(3)との隙間(S)を通って前方に延出する。
このような構成となっていることにより、シートバック(2)に下帯カバー(1b)が設けられる構成であっても、着せ替えシートカバー(10)をシートバック(2)とシートクッション(3)とに跨って適切に被せることができる。
また、バック側係合部(11b)が、バックカバー(11)の各面部同士の繋ぎ位置の調整によりシートバック(2)を包む長さを調整可能な構成とされる。
このような構成となっていることにより、バックカバー(11)をシートバック(2)の大きさに応じて適切に包んだ形に被せることができる。
また、バックカバー(11)が、シートバック(2)の背裏部に形成された凹部(2d)にバックカバー(11)を密着させた状態に係止させる背裏側係止部(11d)を有する。
このような構成となっていることにより、シートバック(2)の背裏部に凹部(2d)が形成されていても、バックカバー(11)をシートバック(2)の背裏部に適切に密着させた状態に被せることができる。
また、バックカバー(11)が、シートバック(2)の上面に突出して設けられる左右一対のヘッドレストサポート(2c)の頭部に上方から通されて位置決めされる左右一対の位置決め孔(11a)を有する。
このような構成となっていることにより、位置決め孔(11a)により、着せ替えシートカバー(10)をシート(1)に取り付ける際の作業性をより向上させることができる。
また、クッション側止着部(12a)が、シートクッション(3)の前面を覆うシールド(3c)に差し込まれて掛止される爪部(12a)とされる。爪部(12a)は、シールド(3c)に対する差し込み深さを調整できるように複数設けられている。
このような構成となっていることにより、クッションカバー(12)をシートクッション(3)の大きさに応じて簡便かつ適切に被せることができる。
<その他の実施形態>
以上、本発明を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、各種の形態で実施することができるものである。
以上、本発明を1つの実施形態を用いて説明したが、本発明は上記実施形態のほか、各種の形態で実施することができるものである。
1.本発明の着せ替えシートカバーは、鉄道等の自動車以外の車両、航空機、船舶等の様々な乗物用に供されるシート、もしくは映画館等の公共施設や家庭などで使用される乗物用以外のシートにも広く適用することができるものである。また、着せ替えシートカバーは、バックカバーとクッションカバーとが互いに異なる材質や色彩から成るものでもあっても良いし、リバーシブルな構成であっても良い。
2.本発明のバックカバー11は、図8に示すように、シートバック2に後ろから前へと掛けられてシートクッション3上に延びる構成であっても良い。本発明のバック側係合部11bはシートバック2の下面に位置するものの他、図9及び図10に示すように、シートバック2の前面や上面、背裏部等に位置するものであっても良い。また、図8−10に示すように、シートバック2が下帯カバーを有しない構成である場合、バックカバー11は包囲部を有しない構成であっても良い。
3.本発明のクッション側止着部12aは、図11に示すように、例えばシートクッション3がシールドを有しない構成である場合、クッションカバー12の前端に設けたゴムバンド12b等をシートクッション3下に引き込んで、シートクッション3下に設けたフックやワイヤ等の係止部3dに止着するものであっても良い。そのような場合でも、ゴムバンド12bが伸縮することで、クッションカバー12をシートクッション3の大きさに応じて適切に包んだ形に被せることが出来る。
4.本発明は上記図示した実施形態の他にも、下記に示す各種の形態で実施することが出来る。例えば、本発明のバックカバーは、通し孔が形成された一端にプレートを有しない構成であっても良い。また、バックカバーは、シートサイドエアバッグのない構成である場合、バック側天板メイン部に限らず、バック側天板サイド部に被せられる構成であっても良い。また、バックカバーは、背裏側係止部を備えておらず、凹部に引き込まれて密着されない構成であっても良い。
5.本発明のバック側係合部は、通し孔の他、フックやボタン、面ファスナ等の結合手段から成るものであっても良い。また、バック側係合部は、繋ぎ位置を調整できない構成であっても良い。
6.本発明の背裏側係止部は、シートバックのポケットにプレートを差し込むものの他、面ファスナ等でバックカバーを凹部に結合する構成であっても良い。
7.本発明のクッションカバーは、クッション側天板メイン部に限らず、クッション側天板サイド部に被せられる構成であっても良い。
8.本発明のクッション側止着部は、面ファスナや線ファスナ等でシートクッションに直接結合する構成であっても良い。また、クッション側止着部は、止着位置を調整できない構成であっても良い。
1 シート
1a 既設カバー
1b 下帯カバー
2 シートバック
2a バック側天板メイン部
2b バック側天板サイド部
2c ヘッドレストサポート
2d 凹部
2e ポケット
3 シートクッション
3a クッション側天板メイン部(天板部)
3b クッション側天板サイド部
3c シールド
3d 係止部
4 ヘッドレスト
4a ヘッドレストステー
10 着せ替えシートカバー
11 バックカバー
11a 位置決め孔
11b 通し孔(バック側係合部)
11c プレート
11d 背裏側係止部
11e ポケット
11f 包囲部
12 クッションカバー
12a 爪部(クッション側止着部)
12b ゴムバンド
S 隙間
1a 既設カバー
1b 下帯カバー
2 シートバック
2a バック側天板メイン部
2b バック側天板サイド部
2c ヘッドレストサポート
2d 凹部
2e ポケット
3 シートクッション
3a クッション側天板メイン部(天板部)
3b クッション側天板サイド部
3c シールド
3d 係止部
4 ヘッドレスト
4a ヘッドレストステー
10 着せ替えシートカバー
11 バックカバー
11a 位置決め孔
11b 通し孔(バック側係合部)
11c プレート
11d 背裏側係止部
11e ポケット
11f 包囲部
12 クッションカバー
12a 爪部(クッション側止着部)
12b ゴムバンド
S 隙間
Claims (10)
- シートバックとシートクッションとに跨って被せられる着せ替えシートカバーであって、
前記シートバックに対し該シートバックを縦に包むように被せられる帯状のバックカバーであって、前記シートバックを包んだ先で合わされる各面部同士を繋ぐバック側係合部を備えた前記バックカバーと、
前記バックカバーの前記各面部のうちの一方から延出して前記シートクッションの天板部に被せられるクッションカバーであって、前記シートクッションに止着されるクッション側止着部を備えた前記クッションカバーと、を一続き状に有する着せ替えシートカバー。 - 請求項1に記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バック側係合部が、前記バックカバーの一端に形成された通し孔とされ、前記バックカバーの前記シートバックを包んだ先から一続き状に延びる前記クッションカバーを先端側から通すことで前記バックカバーの前記各面部同士を繋ぐ構成とされる着せ替えシートカバー。 - 請求項2に記載の着せ替えシートカバーであって、
前記通し孔は、前記バックカバーの前記一端に設けられた樹脂製のプレートに形成されている着せ替えシートカバー。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バック側係合部が、前記シートバックの前面より後側の領域に設けられる着せ替えシートカバー。 - 請求項1から請求項4のいずれかに記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バック側係合部が、前記シートバックの下部にて前記各面部同士を繋ぐ着せ替えシートカバー。 - 請求項5に記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バックカバーが、前記シートバックの背裏下部から前記シートクッションの後面上へと垂下する面状の下帯カバーを背裏側から前側にかけて横に包むように通す包囲部を更に有し、
前記クッションカバーが、前記包囲部の前面部から前記シートバックと前記シートクッションとの隙間を通って前方に延出する着せ替えシートカバー。 - 請求項1から請求項6のいずれかに記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バック側係合部が、前記バックカバーの前記各面部同士の繋ぎ位置の調整により前記シートバックを包む長さを調整可能な構成とされる着せ替えシートカバー。 - 請求項1から請求項7のいずれかに記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バックカバーが、前記シートバックの背裏部に形成された凹部に前記バックカバーを密着させた状態に係止させる背裏側係止部を有する着せ替えシートカバー。 - 請求項1から請求項8のいずれかに記載の着せ替えシートカバーであって、
前記バックカバーが、前記シートバックの上面に突出して設けられる左右一対のヘッドレストサポートの頭部に上方から通されて位置決めされる左右一対の位置決め孔を有する着せ替えシートカバー。 - 請求項1から請求項9のいずれかに記載の着せ替えシートカバーであって、
前記クッション側止着部が、前記シートクッションの前面を覆うシールドに差し込まれて掛止される爪部とされて、
前記爪部は、前記シールドに対する差し込み深さを調整できるように複数設けられている着せ替えシートカバー。
Priority Applications (1)
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JP2020035605A JP2021138202A (ja) | 2020-03-03 | 2020-03-03 | 着せ替えシートカバー |
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2020
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