JP5822702B2 - カーテンエアバッグ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アシストグリップが取り付けられた車両に搭載されるカーテンエアバッグ装置に関する。
車両の乗員を保護するため、エアバッグを備えた側壁用のエアバッグ装置が使用されている。エアバッグは、折り畳まれた状態で、車室内の上部に沿って取り付けられる。また、車室内の上部には、乗員を補助するため、アシストグリップが取り付けられている。エアバッグは、アシストグリップに近接して配置される。車両の緊急時や衝突時に、エアバッグがカーテン状に膨張展開する。その際、エアバッグにより乗員を的確に保護するため、エアバッグを迅速に展開させることが求められる。そこで、従来、整流布により、エアバッグを迅速に展開させるエアバッグ装置が知られている(特許文献1参照)。
従来のエアバッグ装置では、ガスの流入口部を、エアバッグの前後方向の中央部に設ける。整流布は、流入口部からエアバッグの内部まで配置される。整流布は、エアバッグ内で、ガスを2つのガス流出穴から前方と後方に流出する。ガスをエアバッグ内で前方と後方に素早く供給することで、エアバッグを迅速に展開させる。ところが、このエアバッグ装置では、膨張するエアバッグにより、アシストグリップが破損する虞がある。
図12は、このような従来のエアバッグ装置とアシストグリップの例を示す断面図である。図12Aは、エアバッグが膨張する前の図である。図12Bは、エアバッグが膨張した後の図である。
従来のエアバッグ装置100では、図12Aに示すように、折り畳まれたエアバッグ101が、ヘッドライニング92A内で車体99に取り付けられる。ヘッドライニング92A内には、固定部材88が配置されている。固定部材88は、車体99に固定されている。アシストグリップ80は、車体99に取り付けられる取付部81と、乗員が掴む掴み部82を有する。取付部81は、ヘッドライニング92Aの挿入孔92Bに挿入されて、固定部材88に取り付けられる。これにより、アシストグリップ80が、車体99に取り付けられる。
アシストグリップ80は、ルーフレール92の中央部付近に設けられる。また、前席のアシストグリップ80は、上記した整流布(図示せず)に近い位置に設けられる。整流布のガス流出穴は、前席のアシストグリップ80の近傍に配置される。ガス流出穴は、アシストグリップ80の後方に配置される。ガスは、ガス流出穴から前方に向かって高速で流出する。流出するガスにより、エアバッグ101のアシストグリップ80に近接する部分が急速に膨張する。
エアバッグ101は、図12Bに示すように、ヘッドライニング92Aを押し開いて車室S内に展開する。ヘッドライニング92Aは、膨張するエアバッグ101により押されて変形する。その際、アシストグリップ80の周辺では、急速に膨張するエアバッグ101により、ヘッドライニング92Aが強く押される。ヘッドライニング92Aは大きく変形する。アシストグリップ80の取付部81は、ヘッドライニング92Aから受ける力により変形する。その結果、アシストグリップ80(特に、取付部81)が大きなダメージを受けることがある。また、アシストグリップ80が破損する虞がある。
これに対し、ガスの流れを変更することで、アシストグリップのダメージを低減したエアバッグ装置が知られている(特許文献2参照)。
従来のエアバッグ装置では、インフレータが接続される接続口部を、アシストグリップの近傍に配置する。また、アシストグリップの近傍で、エアバッグの膨張部の上端を部分的に下方へずらす。これにより、ガスの流れをアシストグリップから離れた位置に変更する。アシストグリップの近傍で、エアバッグの膨張を抑制することで、アシストグリップが大きなダメージを受けるのを防止する。
しかしながら、従来のエアバッグ装置では、膨張部内で、ガスの流れる方向や速度が乱れることがある。ガスの乱れにより、エアバッグの迅速な展開に影響が生じる虞もある。また、インフレータが発生するガスを膨張部内で整流できないため、エアバッグの膨張展開の仕方を調整するのは難しい。そのため、エアバッグの膨張展開に適するように、ガスを膨張部内で整流することが求められている。
特開2003−146174号公報 特開2011−1042号公報
本発明は、前記従来の問題に鑑みなされたもので、その目的は、アシストグリップに近接するカーテンエアバッグが膨張展開するときに、カーテンエアバッグの膨張部内でガスを整流しつつ、アシストグリップの破損を防止することである。
本発明は、車室内側壁の上部にアシストグリップが取り付けられた車両に搭載されるカーテンエアバッグ装置であって、折り畳まれた状態で車両の前後方向に沿って配置されるとともに、アシストグリップに近接して配置され、膨張部に供給されるガスにより下方に向かって膨張展開するカーテンエアバッグと、膨張部に配置されたガス放出口を有するディフューザと、ディフューザを通して膨張部にガスを供給するインフレータと、を備え、ディフューザのガス放出口が、膨張部のアシストグリップに近接する近接部以外の部分へ向かってガスを放出し、折り畳まれたカーテンエアバッグが、カーテンエアバッグの下縁部側の部分をロール折りしたロール折り部と、ロール折り部に続くカーテンエアバッグの上縁部側の部分を蛇腹折りした蛇腹折り部とを有し、蛇腹折り部が、ロール折り部の車外側の側部に配置され、ディフューザのガス放出口の下端部が、折り畳まれた状態のカーテンエアバッグ内で、ロール折り部に位置するカーテンエアバッグ装置である。
本発明によれば、アシストグリップに近接するカーテンエアバッグが膨張展開するときに、カーテンエアバッグの膨張部内でガスを整流しつつ、アシストグリップの破損を防止することができる。
本実施形態のエアバッグ装置を示す図である。 図1の矢視X1−X1線で見たエアバッグと車両の断面図である。 図2の矢視X2−X2線で見たエアバッグと車両の断面図である。 平面上に拡げたエアバッグを示す図である。 本実施形態のディフューザを示す図である。 インフレータを取り付けたエアバッグを示す図である。 図6のディフューザ付近を示す拡大図である。 エアバッグの折り畳み手順を示す図である。 エアバッグの展開過程を示す図である。 エアバッグの展開過程を示す図である。 エアバッグの展開過程を示す図である。 従来のエアバッグ装置とアシストグリップの例を示す断面図である。
本発明のエアバッグ装置の一実施形態について図面を参照して説明する。
本実施形態のエアバッグ装置は、カーテンエアバッグ装置(以下、単にエアバッグ装置という)である。エアバッグ装置は、車両に搭載され、車両内でエアバッグをカーテン状に展開させる。エアバッグ装置は、膨張展開するエアバッグにより乗員を受け止めて保護する。
図1は、本実施形態のエアバッグ装置を示す図である。図1では、車両90に搭載したエアバッグ装置1を車室内から見て示している。車両90の側壁91とエアバッグ装置1は、車両90の後方側を省略して、かつ、車両90の幅方向から見て模式的に示す。エアバッグ装置1は、車両90の内面を透視して示す。
なお、ここでは、車両90における前方、後方、上方、下方を、単に前方、後方、上方、下方という。また、車両90における前後方向と上下方向を、単に前後方向と上下方向という。
車両90は、図示のように、車室内の側壁91に、上方のルーフレール92、前方のフロントピラー(Aピラー)93、センターピラー(Bピラー)94、及び、後方のリアピラー(Cピラー)(図示せず)を備えている。また、車両90は、側壁91に、前部ドア95、後部ドア96、及び、ドア95、96の窓97、98を備えている。側壁91には、ピラートリム93A、94Aと、ヘッドライニング92Aの一部が取り付けられている。フロントピラートリム93Aは、フロントピラー93に設けられる。センターピラートリム94Aは、センターピラー94に設けられる。ヘッドライニング92Aは、ルーフ(図示せず)とルーフレール92を覆う。
車両90は、車室内に配置されたアシストグリップ80(図1ではニ点鎖線で示す)を備えている。アシストグリップ80の取付部81は、車室内の上部に取り付けられている。アシストグリップ80は、前部ドア95の上方に、かつ、側壁91の上部(ルーフレール92)に取り付けられる。
エアバッグ装置1は、膨張展開可能なエアバッグ(カーテンエアバッグ)10と、円柱状のインフレータ2を備えている。エアバッグ10は、車両90内に前後方向に沿って取り付けられる。エアバッグ10は、細長く折り畳まれた状態で、側壁91の上部に配置される。エアバッグ10は、リアピラーからフロントピラー93まで配置される。
折り畳まれたエアバッグ10は、フロントピラートリム93Aとヘッドライニング92A内に配置される。エアバッグ10は、固定手段(図示せず)により車体99に固定される。エアバッグ10は、フロントピラートリム93Aとヘッドライニング92Aに覆われる。エアバッグ10の前方の端部11は、フロントピラートリム93A内で車体99に取り付けられる。エアバッグ10は、折り畳まれた状態で、アシストグリップ80に近接して配置される。折り畳まれたエアバッグ10は、アシストグリップ80に近接する部分12を有する。エアバッグ10の一部がアシストグリップ80に沿って配置される。アシストグリップ80と取付部81は、折り畳まれたエアバッグ10の近傍で車体99に取り付けられる。
インフレータ2は、シリンダタイプのガス発生装置である。インフレータ2は、エアバッグ10内に挿入されて、エアバッグ10内でガスを発生する。インフレータ2は、ガスの噴出部2Aを有する。噴出部2Aは、インフレータ2の一端部に位置するガス発生部である。複数のガスの噴出口2Bが、噴出部2Aの外周全体に配置されている。インフレータ2は、複数の噴出口2Bからガスを放射状に噴出する。
インフレータ2は、センターピラー94の上方に配置される。インフレータ2は、固定手段(図示せず)により、ヘッドライニング92A内で車体99に固定される。車両緊急時や衝撃検知時に、インフレータ2は、噴出部2Aからガスを発生する。ガスは、エアバッグ10に供給される。ガスにより、エアバッグ10が、側壁91の上部から下方に向かって膨張展開する。エアバッグ10は、側壁91に沿ってカーテン状に膨張展開する。エアバッグ10の一部は、アシストグリップ80の近接位置から下方に展開する。
図2は、図1の矢視X1−X1線で見たエアバッグ10と車両90の断面図である。図2では、アシストグリップ80と取付部81を断面図で示している。図3は、図2の矢視X2−X2線で見たエアバッグ10と車両90の断面図である。図3では、エアバッグ10を点線で示している。
アシストグリップ80は、図示のように、一対の取付部81と、乗員が掴む掴み部82を有する。一対の取付部81は、それぞれ掴み部82の端部に形成され、掴み部82から同じ方向に突出する。取付部81の先端には、環状の突起81Aが形成されている。
車両90は、一対の固定部材88を備えている。固定部材88は、車体99(ルーフレール92)に固定されている。固定部材88は、アシストグリップ80が取り付けられるブラケットである。固定部材88は、ヘッドライニング92A内に配置される。アシストグリップ80の取付部81は、ヘッドライニング92Aの挿入孔92Bに挿入される。また、取付部81は、固定部材88の取付孔89に押し込まれる。取付部81の突起81Aが、取付孔89に押し込まれる。突起81Aは、固定部材88に固定される。これにより、一対の取付部81が、一対の固定部材88に取り付けられる。アシストグリップ80は、折り畳まれたエアバッグ10に近接する位置で車体99に取り付けられる。
折り畳まれたエアバッグ10は、アシストグリップ80が取り付けられた位置のヘッドライニング92A内に配置される。エアバッグ10の一部は、アシストグリップ80と固定部材88の下方又は側方に近接する。膨張展開時に、エアバッグ10は、フロントピラートリム93Aとヘッドライニング92Aを押し開いて、車室S内に展開する。アシストグリップ80の周辺では、エアバッグ10が、ヘッドライニング92Aを下方に変形させて車室S内に展開する。
図4は、平面上に拡げたエアバッグ10を示す図である。
エアバッグ10は、図示のように、前後方向に長い袋体である。エアバッグ10は、乗員側の表基布(表パネル)13と、側壁91側の裏基布(裏パネル)14を有する。また、エアバッグ10は、連結ベルト20と、複数の固定布21〜26と、筒状の挿入部27と、ディフューザ50を有する。挿入部27内には、インフレータ2(図4では図示せず)が挿入される。
エアバッグ10の端部11は、連結ベルト20によりフロントピラー93に連結される。複数の固定布21〜26は、エアバッグ10の上方の縁部(上縁部という)に形成される。連結ベルト20と固定布21〜26は、ボルト等からなる固定手段(図示せず)により、フロントピラー93とルーフレール92に固定される。エアバッグ10は、固定布21〜26により車体99に取り付けられる。
基布13、14は、同じ形状に形成された布(例えば、樹脂を被覆した布)からなる。重ねた基布13、14を外縁接合部15で気密状に接合する。基布13、14は、外縁接合部15で、縫製及び接着により接合される。即ち、基布13、14は、外縁接合部15に沿って、1周又は複数周縫製される。また、基布13、14の縫製した部分が接着剤によりシールされる。これにより、膨張部30が、基布13、14の間に形成される。膨張部30は、インフレータ2が発生するガスにより膨張する。なお、基布13、14は、縫製のみにより接合してもよい。
膨張部30は、前膨張部31、後膨張部32、及び、連結膨張部33からなる。前膨張部31は、エアバッグ10内の前方で膨張して、主に前席の乗員を受け止める。後膨張部32は、エアバッグ10内の後方で膨張して、主に後席の乗員を受け止める。連結膨張部33は、前膨張部31と後膨張部32を連結する。膨張部31、32の間には、非膨張部34が形成されている。非膨張部34は、エアバッグ10の下方の縁部(下縁部という)から上方に向かって形成されている。
膨張部30は、第1〜第4の内部接合部16〜19により区画される。内部接合部16〜19は、外縁接合部15(膨張部30)内に位置する。基布13、14は、内部接合部16〜19で、外縁接合部15と同様に接合される。内部接合部16〜19の先端部は、膨張部30内で環状(環状部16A〜19A)に接合される。複数の内部接合部16〜19は、前後方向に離して配置され、膨張部30にガスの流通部と気室を形成する。第1と第2の内部接合部16、17は、前膨張部31に第1と第2の気室35、36を形成する。第1と第2の気室35、36は、膨張部30内の前部に形成された前部気室40である。第4の内部接合部19は、後膨張部32に第3と第4の気室37、38を形成する。第3と第4の気室37、38は、膨張部30内の後部に形成された後部気室41である。
挿入部27は、エアバッグ10内にガスを供給するための開口部(ガス供給部)である。挿入部27は、エアバッグ10の前後方向の中間に形成され、前膨張部31の後方端に開口する。基布13、14は、挿入部27において、エアバッグ10の上縁部から斜め上方に突出する。挿入部27の縁部は、先端の挿入口27Aを除いて、外縁接合部15から連続して接合される。これにより、挿入部27が筒状に形成される。挿入部27の両端部は開口している。挿入部27の一端部は、エアバッグ10の外部に開放されている。挿入部27の他端部は、膨張部30の内部に繋がる。挿入部27は、膨張部30から直線状に突出する。
インフレータ2は、挿入口27Aに挿入されて、エアバッグ10内に配置される。ただし、ディフューザ50が、挿入部27に予め挿入される。挿入部27の内部には、ディフューザ50が配置されるとともに、インフレータ2が挿入される。インフレータ2は、ディフューザ50内に配置される。ディフューザ50は、エアバッグ10内で、挿入部27から膨張部30まで配置される。
図5は、ディフューザ50を示す図である。図5Aは、形成前のディフューザ50の展開図である。図5Bは、形成後のディフューザ50の正面図である。図5Bでは、ガスの流れを矢印で示している。
ディフューザ50は、インフレータ2が発生するガスを整流する整流部材である。ディフューザ50は、図示のように、直線状に延びる筒状部材からなる。ディフューザ50は、可撓性を有する部材、又は、変形自在な部材により形成される。このディフューザ50は、変形自在な基布51からなる。基布51の長手方向の一端部は、三角形状に形成される。ディフューザ50は、折り返した基布51を縫製により接合することで、筒形状に形成される。
ディフューザ50用の基布51は、所定の折り返し線Yで折り返される。その際、基布51を、幅方向の中心線で半分に折り畳む。折り返し線Yの両側の基布51A、51Bは、それぞれ細長い四角形状に形成される。基布51A、51Bは、縁を揃えて重ね合わされる。一方の基布51Aは、他方の基布51Bよりも長くなっている。重ねた基布51A、51Bを、第1と第2の接合部52A、52Bで接合する。第1の接合部52Aは、ディフューザ50の先端部に位置する。第1の接合部52Aは、四角形状をなし、ディフューザ50の側縁部に沿って形成される。第2の接合部52Bは、ディフューザ50の側縁部に位置する。接合部52A、52Bは、基布51A、51Bの縁部を塞ぐ。
重ねた基布51を接合することで、ディフューザ50が筒状に形成される。ディフューザ50は、挿入部27の形状に対応して直線形状に、かつ、細長い四角形状に形成される。ディフューザ50の先端部は、次第に細くなる楔形状に形成される。また、ガス流路53が、ディフューザ50内に形成される。ガス流路53は、ディフューザ50の内部空間、及び、インフレータ2の挿入部である。
ディフューザ50は、挿入口54と、複数(ここでは2つ)のガス放出口55、56と、2つの連結孔57を有する。ディフューザ50は、連結孔57によりインフレータ2に連結される。インフレータ2は、挿入口54からディフューザ50(ガス流路53)に挿入される。ディフューザ50は、インフレータ2の先端部を収容する。第1のガス放出口55は、ディフューザ50の先端部に設けられた非接合部からなる。第1の接合部52Aは、ガス放出口55、56の間に位置する。第2のガス放出口56は、接合部52A、52Bの間に設けられた非接合部からなる。第1のガス放出口55は、第2のガス放出口56の下方に位置する。
インフレータ2がディフューザ50内でガスを発生すると、ガスは、ガス流路53により、複数のガス放出口55、56へ案内される。ガスは、ガス放出口55、56から放出される。ガス放出口55、56は、ディフューザ50内のガスをエアバッグ10内に放出する。ガスは、複数のガス放出口55、56から、相異なる所定方向に向かって放出される。ガスは、第1のガス放出口55から下方に放出される。ガスは、第2のガス放出口56から後方に放出される。
ディフューザ50(図4参照)は、挿入口27Aから膨張部30まで、挿入部27に沿って真っ直ぐに挿入される。ディフューザ50は、膨張部30内の所定位置まで挿入される。ディフューザ50は、挿入部27から膨張部30まで直線状に配置される。挿入部27は、ディフューザ50と同様に、2つの連結孔28を有する。ディフューザ50の連結孔57を、挿入部27の連結孔28の位置に合わせる。連結孔57と連結孔28は、重ねて配置されて、ディフューザ50と挿入部27を貫通する。
ディフューザ50と挿入部27を接合部29で縫製により接合する。接合部29は、挿入口27Aの周囲に形成される。ディフューザ50と挿入部27は、接合により補強される。ディフューザ50と挿入部27は、共同して外力を受ける。その結果、ディフューザ50と挿入部27が破れ難くなる。このように、接合部29は、ディフューザ50と挿入部27を補強する補強部(補強縫製)である。インフレータ2は、挿入口54からディフューザ50内に挿入されて、エアバッグ10に取り付けられる。
図6は、インフレータ2を取り付けたエアバッグ10を示す図である。図6では、膨張展開したエアバッグ10を示す。エアバッグ10内のガスの流れは矢印で示す。アシストグリップ80はニ点鎖線で示す。図7は、図6のディフューザ50付近を示す拡大図である。
インフレータ2は、図示のように、2つの連結部材2Cを有する。連結部材2Cは、ボルトであり、インフレータ2に固定される。インフレータ2をディフューザ50に挿入する際に、インフレータ2の少なくとも噴出部2Aを、ディフューザ50内に配置する。次に、ディフューザ50と挿入部27をインフレータ2に巻き付ける。同時に、インフレータ2の連結部材2Cを、上記した連結孔28、57に挿入する。連結部材2Cにより、インフレータ2がディフューザ50と挿入部27に連結される。
挿入部27とディフューザ50を、バンド3により、インフレータ2に気密状に固定する。ディフューザ50は、エアバッグ10内で、インフレータ2の噴出部2A(ガス発生部)を囲む。その後、エアバッグ装置1は、車両90に搭載される。インフレータ2は、連結部材2Cを利用してルーフレール92に固定される。その際、例えば、連結部材2Cにより、ブラケット(図示せず)をインフレータ2に取り付ける。固定手段(図示せず)により、ブラケットをルーフレール92に取り付ける。これにより、インフレータ2が車体99に固定される。
インフレータ2は、車体99に前後方向に沿って取り付けられる。これに伴い、挿入部27とディフューザ50が曲げられる。エアバッグ装置1は、作動信号を受信したときにインフレータ2を作動させる。インフレータ2は、ディフューザ50内でガスを発生する。インフレータ2は、ディフューザ50を通して、エアバッグ10の膨張部30にガスを供給する。ガスにより膨張部30が膨張する。膨張部30に供給されるガスにより、エアバッグ10が下方に向かって膨張展開する。エアバッグ10は、折り畳み形状を解消しつつカーテン状に展開する。
ディフューザ50のガス放出口55、56は、膨張部30内に配置される。第1のガス放出口55は、第2と第3の内部接合部17、18の間に配置される。第2と第3の内部接合部17、18は、ディフューザ50に接触しない位置に形成される。ディフューザ50は、エアバッグ10内で最初に膨張する。ガスは、ディフューザ50により膨張部30へ向けて案内される。ガスは、ディフューザ50から膨張部30へ流出する。ガス放出口55、56は、ガスを膨張部30内で所定方向へ向かって放出する。ガスは、膨張部30へ連続して供給される。
ディフューザ50(挿入部27)とアシストグリップ80は、車両90の上部において並べて配置される。ディフューザ50は、アシストグリップ80の近傍に配置される。ディフューザ50は、アシストグリップ80の後方に位置する。ディフューザ50の先端部(下端部)は、アシストグリップ80の下方に配置される。膨張部30は、アシストグリップ80に近接する近接部42を有する。近接部42は、膨張部30(ここでは、前膨張部31)のアシストグリップ80に近接する所定部分(近接膨張部)である。近接部42は、膨張部30の上端部に、かつ、アシストグリップ80とディフューザ50の間に位置する。膨張部30の近接部42が、アシストグリップ80の周辺で膨張する。
ガスは、ディフューザ50により整流されつつ、膨張部30へ供給される。ディフューザ50は、複数のガス放出口55、56により、ガスを膨張部30内で複数方向に分配する。ガス放出口55、56は、膨張部30の近接部42以外の部分に開口する。ディフューザ50のガス放出口55、56は、膨張部30の近接部42以外の部分へ向かってガスを放出する。ガスは、ガス放出口55、56から、近接部42が位置する方向以外の方向へ放出される。ガスは、ディフューザ50から下方と後方に放出される。
ガスを近接部42に直接放出する場合には、高速のガスが近接部42に勢いよく流入する。これに対し、ディフューザ50は、ガスを前方に放出せずに、近接部42以外の部分へ向かって放出する。これにより、ガスが近接部42に直接放出されるのを防止する。ガスは、膨張部30内で迂回して近接部42に流入する。近接部42には、速度の遅くなったガスが流入する。近接部42に達するまでに、ガスの勢いも低下する。その結果、近接部42は、周辺の膨張部30よりも遅れて膨張する。ヘッドライニング92A内で、エアバッグ10の近接部42が急速に、かつ、大きく膨張するのが回避される。
エアバッグ10は、アシストグリップ80に直接又は間接的に強く干渉(又は衝突)することなく下方に膨張する。これにより、アシストグリップ80がエアバッグ10に直接又は間接的に押されるのが抑制される。また、エアバッグ10がアシストグリップ80に衝撃とダメージを加えるのが抑制される。アシストグリップ80の取付部81の周辺では、ヘッドライニング92Aの変形が小さくなるため、取付部81がヘッドライニング92Aから受ける力が小さくなる。取付部81の変形も抑制される。そのため、アシストグリップ80(特に、取付部81)のダメージが小さくなる。アシストグリップ80の破損も防止される。
膨張部30(図6参照)は、下方流入部43と、後方流入部44と、ガスの流通部45を有する。下方流入部43は、ディフューザ50の下方に形成された膨張部である。下方流入部43は、エアバッグ10の前後方向の中間部に形成されている。前膨張部31の一部が、下方流入部43になっている。下方流入部43は、近接部42の下方に位置する。後方流入部44は、ディフューザ50の後方に形成された膨張部である。後方流入部44は、前膨張部31の一部と連結膨張部33からなる。ディフューザ50から供給されるガスは、下方流入部43と後方流入部44に直接流入する。後部気室41(第3と第4の気室37、38)は、後方流入部44に繋がる。
流通部45は、前部気室40(第1と第2の気室35、36)の下方に設けられたガスの通路である。流通部45は、エアバッグ10の下縁部に沿って形成されている。流通部45は、下方流入部43と前部気室40の間に位置する。下方流入部43は、ディフューザ50と流通部45の間に位置する。下方流入部43の下部と前部気室40の下部が、流通部45により繋がる。流通部45は、下方流入部43から前部気室40までガスを流通させる。ガスは、流通部45から、前部気室40に流入する。前部気室40は、流通部45から流入するガスのみにより、流通部45の上方で膨張する。ガスは、前部気室40に下方のみから流入する。前部気室40は、下方から上方に向かって膨張する。
ディフューザ50の第1のガス放出口55は、下方流入部43に向かってガスを放出する下方用のガス放出口である。第1のガス放出口55は、ディフューザ50の下端部に位置し、下方流入部43に開口する。第1のガス放出口55は、ガスを膨張部30内で下方に放出する。その際、第1のガス放出口55は、膨張部30の近接部42よりも下方の部分へ向かってガスを放出する。ガスは、第1のガス放出口55から下方流入部43に流入する。ガスは、流通部45を通って前部気室40に流入する。
ディフューザ50の第2のガス放出口56は、後方流入部44に向かってガスを放出する後方用のガス放出口である。第2のガス放出口56は、ディフューザ50の側部に位置し、後方流入部44に開口する。第2のガス放出口56は、ガスを膨張部30内で後方に放出する。ガスは、第2のガス放出口56から後方流入部44に流入する。ガスは、後方流入部44を通って後部気室41に流入する。ディフューザ50のガス放出口55、56から、ガスが、膨張部30の全体に供給される。ガスにより、エアバッグ10は、乗員と側壁91との間で、側壁91を覆うように膨張展開する。エアバッグ10は、窓97、98を塞ぐ。エアバッグ10は、前席と後席の乗員を受け止めて、乗員の頭部を中心に保護する。
以上説明したように、エアバッグ10が膨張展開するときに、ディフューザ50により、エアバッグ10の膨張部30内でガスを整流できる。また、アシストグリップ80の破損を簡便な手段により防止できる。アシストグリップ80が車体99から取れるのも防止できる。ディフューザ50によりガスを整流することで、エアバッグ10の膨張展開の仕方を調整できる。エアバッグ10の膨張展開に適するように、ガスを膨張部30内で整流することもできる。インフレータ2からガスが放射状に噴出するときでも、ガスを、ディフューザ50内を流れる間に整流できる。その結果、ガスを膨張部30に適宜供給できる。
直線状のディフューザ50を、直線状に突出する挿入部27に挿入して、膨張部30まで配置する。そのため、ディフューザ50を、挿入部27からエアバッグ10に容易に挿入できる。ディフューザ50の挿入に要する手間や時間を削減できる。また、ディフューザ50を膨張部30内に確実に配置できる。ディフューザ50のガス放出口55、56により、膨張部30内でガスを所定方向に精度よく放出することもできる。
第1のガス放出口55により、ガスを膨張部30の近接部42よりも下方の部分へ向かって放出する。これにより、ガスが近接部42へ流入するのが遅くなるため、近接部42の急激な膨張を抑制できる。従って、アシストグリップ80の破損を確実に防止できる。また、ガスを膨張部30の下方へ速やかに供給できる。下方に向かうガスにより、エアバッグ10を円滑に展開させることができる。
ガスを、下方流入部43と流通部45を通して、前部気室40に供給することで、膨張部30(エアバッグ10)の前部が迅速に展開する。ガスを、後方流入部44を通して、後部気室41に供給することで、膨張部30の後部が迅速に展開する。その結果、エアバッグ10の迅速な展開に影響を与えることなく、アシストグリップ80の破損を防止できる。
次に、エアバッグ10の折り畳み方について説明する。
図8は、エアバッグ10の折り畳み手順を示す図である。図8では、エアバッグ10を模式的に断面図で示している。エアバッグ10は、前方から見た状態で示す。エアバッグ10の左側が、車外側P(側壁91側)である。エアバッグ10の右側が、車内側Q(車室S側)である。
図8Aに示すように、基布13、14を重ねた状態で、エアバッグ10を平らに拡げる。次に、エアバッグ10を、ロール折りと蛇腹折りにより、下方に展開可能に折り畳む。エアバッグ10の下縁部側の部分60は、ロール折りによりロール状に折り畳む。その際、エアバッグ10の下縁部から上縁部に向かって、エアバッグ10を車外側Pに複数回折り返す(図8Aの矢印M1)。エアバッグ10を所定幅L1(図8B参照)で巻き付ける。これにより、下縁部側のエアバッグ10を、ロール状をなすように折り畳んでロール折りする。エアバッグ10は、下縁部から上縁部に向かってロール折りする。エアバッグ10を車外側Pにロール折りすることで、エアバッグ10にロール折り部61を形成する。
続いて、ロール折り部61を、折り線K1で車内側Qに向かって折る(図8Bの矢印M2)。折り線K1は、ロール折り部61の幅L1方向の中心線である。折り線K1は、ロール折り部61の車内側Qの面内に位置する。ロール折り部61を、折り線K1を中心に、ロール折りの方向の反対方向に折り畳む。ロール折り部61は、ロール折りされた状態で、上方に向かって二つ折りされる(図8C参照)。ロール折り部61は、エアバッグ10の上縁部側の部分62が内側に位置するように、U字状に二つ折りされる。ロール折り部61は、半分に折り畳まれる。
次に、エアバッグ10の上縁部側の部分62を、蛇腹折りにより蛇腹状に折り畳む。上縁部側の部分62は、エアバッグ10のロール折り部61に続く部分である。エアバッグ10を1回以上折り返すことで、上縁部側のエアバッグ10を、蛇腹状をなすように折り畳んで蛇腹折りする。その際、エアバッグ10を車外側Pへ曲げる(図8Cの矢印M3)。エアバッグ10をロール折り部61の外面に沿って折る。続いて、エアバッグ10を、折り線K2で車外側Pに向かって折り返す(図8Dの矢印M4)。これにより、エアバッグ10をロール折り部61の車外側Pで蛇腹折りする。エアバッグ10に蛇腹折り部63を形成する。蛇腹折り部63は、ロール折り部61の車外側Pの部分に重なる。
このように、折り畳まれたエアバッグ10は、下縁部側の部分60をロール折りしたロール折り部61と、上縁部側の部分62を蛇腹折りした蛇腹折り部63を有する。蛇腹折り部63は、二つ折りされたロール折り部61の車外側Pの側部に配置される。エアバッグ10の折り畳み後、ラッピング材(図示せず)を、エアバッグ10の複数箇所に巻き付ける。ラッピング材は、破断可能なテープからなる。エアバッグ10は、ラッピング材により折り畳まれた状態に保持される。エアバッグ10の展開時に、ラッピング材は破断する。
図8において、R1は、蛇腹折り部63の起点である。R2は、蛇腹折り部63の終点である。R2は、ロール折り部61の起点でもある。L2は、二つ折りされたロール折り部61の幅である。蛇腹折り部63は、ロール折り部61の幅L2に相当する幅で折り返した折り返し部として形成される。蛇腹折り部63は、ロール折り部61の側方に位置するように、幅L2に相当する幅に折り畳まれる。ロール折り部61は、蛇腹折り部63に続く初期膨張部61Aを有する。初期膨張部61Aは、ロール折り部61の最上部に位置する2点間の部分である。即ち、初期膨張部61Aは、ロール折り部61のR2からR3までの部分である。R4は、ロール折り部61の最も車内側Qに位置する部分である。R4は、ロール折り部61の幅L2方向の中間部に位置する。
エアバッグ10(図7、図8参照)の挿入部27は、蛇腹折り部63の起点R1に繋がる。膨張部30の上縁部39は、蛇腹折り部63内で、折り線K2よりも起点R1側の位置に配置される。ここでは、上縁部39と起点R1が一致する。ディフューザ50のガス放出口55、56の上端部58は、上縁部39と同様に配置される。ディフューザ50のガス放出口55、56の下端部59は、ロール折り部61のR4に配置される。下端部59は、折り畳まれたエアバッグ10内で、ロール折り部61の車内側Qの側部に位置する。
ガス放出口55、56の上端部58を蛇腹折り部63に配置することで、ガスが蛇腹折り部63に最初に供給される。これにより、エアバッグ10の膨張が、蛇腹折り部63から確実に開始する。蛇腹折り部63は、最初に展開する。第2のガス放出口56の周辺において、蛇腹折り部63と初期膨張部61Aは、ガスにより迅速に展開する。ガス放出口55、56の下端部59からロール折り部61の側部にガスを供給することで、ロール折り部61の初期膨張部61Aを超えた部分が速やかに展開する。蛇腹折り部63とロール折り部61が順に展開することで、エアバッグ10の全体が展開する。
図9〜図11は、センターピラー94におけるエアバッグ10の展開過程を示す図である。図9〜図11では、車両90に取り付けたエアバッグ10を図8に対応して模式的に示す。
折り畳まれたエアバッグ10(図9A参照)は、固定手段4により、ルーフレール92に固定される。固定手段4は、例えば、ボルトとナットからなる。エアバッグ10は、エアバッグカバーであるヘッドライニング92Aにより覆われる。ヘッドライニング92Aは、変形可能な材料(例えば、合成樹脂)により形成される。ヘッドライニング92Aは、エアバッグ10の車内側Qに配置され、ルーフレール92に開放可能に取り付けられる。センターピラー94には、センターピラートリム94Aが取り付けられている。エアバッグ10は、車両90の収容部90Aに収容される。収容部90Aは、センターピラートリム94Aの上端部とヘッドライニング92Aに囲まれた空間である。
エアバッグ10の展開時に、ガスは、エアバッグ10の蛇腹折り部63に最初に供給される(図9B参照)。ガスにより、蛇腹折り部63が最初に膨張しつつ展開する。蛇腹折り部63は、車内側Qに向かって展開する。蛇腹折り部63は、ロール折り部61を車内側Qに向かって押す。ロール折り部61は、ヘッドライニング92Aに当たる。その際、ヘッドライニング92Aから受ける力により、二つ折りされたロール折り部61が開くのが抑制される。ロール折り部61は、コンパクトな状態を維持しながら、ヘッドライニング92Aを押し開く。ロール折り部61は、収容部90Aの車内側Qに飛び出す(図9C参照)。
ロール折り部61の初期膨張部61Aが膨張し始めると、二つ折りされたロール折り部61が開く。ロール折り部61は、下方に押されることなく、車室Sに向かって押し出される。また、ロール折り部61は、蛇腹折り部63側の部分から次第に膨張する。エアバッグ10の膨張した部分に押されることで、ロール折り部61がセンターピラートリム94Aを超える(図10A参照)。
ロール折り部61は、ロール折りを解消しつつ次第に展開する(図10B参照)。その際、ロール折り部61は、巻き付けの方向の反対方向に回転する(図10C参照)。ロール折り部61は、車外側Pに向かいながら下方に展開する(図11A、図11B参照)。ロール折り部61は、センターピラートリム94Aと側壁91に沿って展開する。その後、エアバッグ10の全体が、車室S内で膨張展開する。
エアバッグ10の展開初期には、蛇腹折り部63のみが、収容部90A(ヘッドライニング92A)内で車内側Qに展開する。ロール折り部61は、コンパクトな状態でヘッドライニング92Aを押し開く。蛇腹折り部63の展開中に、ロール折り部61が、収容部90Aから車室S内に飛び出す。ロール折り部61は、二つ折りを解きながらセンターピラートリム94Aを超える。以上の蛇腹折り部63が展開する過程で、ロール折り部61がセンターピラートリム94Aに当たることがない。そのため、エアバッグ10の展開速度が遅くなるのを防止できる。ロール折り部61の二つ折りが解けた後、ロール折り部61は、円滑に、かつ、速い速度で展開する。
ロール折り部61が側壁91に沿って展開することで、エアバッグ10が乗員と側壁91の間に円滑に展開する。展開したエアバッグ10により、乗員を確実に保護できる。ロール折り部61を二つ折りすることで、エアバッグ10の寸法を小さくできる。また、エアバッグ10を折る回数を少なくできるため、エアバッグ10の展開速度を速くできる。折り畳みの作業効率を向上させることもできる。
ガス放出口55、56の下端部59を、ロール折り部61の車内側Qの側部に位置させる。これにより、ガスがロール折り部61に早期に供給されるため、ロール折り部61が展開を開始するタイミングが早くなる。蛇腹折り部63が必要以上に車内側Qに展開する前に、ロール折り部61が下方に展開する。ロール折り部61は、側壁91に沿って迅速に展開する。その結果、エアバッグ10が下方へ向けて、かつ、側壁91に沿って展開を開始するのを早めることができる。これに伴い、エアバッグ10がヘッドライニング92Aを大きく変形させるのを防止できる。アシストグリップ80の周辺で、ヘッドライニング92Aの変形が小さくなるため、アシストグリップ80が受けるダメージを低減できる。従って、アシストグリップ80の破損を確実に防止できる。
なお、ガス放出口55、56の下端部59は、ロール折り部61の初期膨張部61Aに位置させるようにしてもよい。この場合でも、ロール折り部61の展開が早まるため、エアバッグ10の下方への展開を早めることができる。つまり、ガス放出口55、56の下端部59を、ロール折り部61の初期膨張部61Aから車内側Qの側部までの領域(所定領域という)に位置させることで、ロール折り部61の下方への展開を早めることができる。これにより、エアバッグ10が下方へ向けて、かつ、側壁91に沿って展開を開始するタイミングを早くすることができる。その結果、上記したように、アシストグリップ80が受けるダメージを低減できる。ただし、ロール折り部61の所定領域において、ガス放出口55、56の下端部59を、エアバッグ10の下縁部側に位置させるほど、ロール折り部61の下方への展開が、より早まる。
ガス放出口55、56の下端部59の位置は、各条件に応じて決定される。この各条件は、例えば、エアバッグ10の車内側Qへの展開に影響を与える要因や、アシストグリップ80の外力に対する強さである。エアバッグ10の展開に影響を与える要因は、ヘッドライニング92Aの押し開きに対する剛性等である。ガス放出口55、56の下端部59は、ロール折り部61の所定領域内で、決定された位置に配置される。
ディフューザ50は、エアバッグ10の基布13、14と同じ素材で作製してもよい。ディフューザ50は、基布13、14とは異なる素材で作製してもよい。ここでは、ディフューザ50は、基布13、14よりも耐熱性が高い基布51からなる。ディフューザ50により、エアバッグ10を、インフレータ2が発生するガスの勢いや熱から保護する。ディフューザ50のガス放出口55、56は、同じ大きさに形成してもよく、異なる大きさに形成してもよい。ディフューザ50は、ジャカード織により形成してもよい。ディフューザ50を、挿入部27の外部まで延長させてもよい。この場合には、インフレータ2を、ディフューザ50の延長した部分に取り付ける。インフレータ2を、ディフューザ50に接続されたパイプに取り付けるようにしてもよい。
本実施形態では、前席のアシストグリップ80を例に採り説明した。これに対し、後席のアシストグリップ80が車両90にあるときには、ディフューザ50が、後席のアシストグリップ80の近傍に配置されることがある。また、ディフューザ50が、前後席以外の箇所に設けられたアシストグリップ80の近傍に配置されることもある。ディフューザ50を、各種のアシストグリップ80に対応させてエアバッグ10に設けることで、各種のアシストグリップ80の破損を防止できる。即ち、本発明によれば、車室S内の上部に取り付けられた種々のアシストグリップ80の破損を防止できる。
アシストグリップ80がディフューザ50から充分に離れているときには、ディフューザ50から放出されるガスの影響で、アシストグリップ80がダメージを受けることはない。この場合には、ディフューザ50のガスの放出方向によらず、アシストグリップ80は破損し難い。従って、ディフューザ50により破損を防止する対象は、ディフューザ50から放出されるガスの影響でダメージを受けるアシストグリップ80である。
1・・・エアバッグ装置、2・・・インフレータ、2A・・・噴出部、2B・・・噴出口、2C・・・連結部材、3・・・バンド、4・・・固定手段、10・・・エアバッグ、13・・・表基布、14・・・裏基布、15・・・外縁接合部、16〜19・・・内部接合部、20・・・連結ベルト、21〜26・・・固定布、27・・・挿入部、28・・・連結孔、29・・・接合部、30・・・膨張部、31・・・前膨張部、32・・・後膨張部、33・・・連結膨張部、34・・・非膨張部、35〜38・・・気室、39・・・上縁部、40・・・前部気室、41・・・後部気室、42・・・近接部、43・・・下方流入部、44・・・後方流入部、45・・・流通部、50・・・ディフューザ、51・・・基布、52A、52B・・・接合部、53・・・ガス流路、54・・・挿入口、55、56・・・ガス放出口、57・・・連結孔、58・・・上端部、59・・・下端部、61・・・ロール折り部、61A・・・初期膨張部、63・・・蛇腹折り部、80・・・アシストグリップ、81・・・取付部、81A・・・突起、82・・・掴み部、88・・・固定部材、90・・・車両、90A・・・収容部、91・・・側壁、92・・・ルーフレール、92A・・・ヘッドライニング、93・・・フロントピラー、93A・・・フロントピラートリム、94・・・センターピラー、94A・・・センターピラートリム、95・・・前部ドア、96・・・後部ドア、97、98・・・窓、99・・・車体、P・・・車外側、Q・・・車内側、S・・・車室。

Claims (3)

  1. 車室内側壁の上部にアシストグリップが取り付けられた車両に搭載されるカーテンエアバッグ装置であって、
    折り畳まれた状態で車両の前後方向に沿って配置されるとともに、アシストグリップに近接して配置され、膨張部に供給されるガスにより下方に向かって膨張展開するカーテンエアバッグと、
    膨張部に配置されたガス放出口を有するディフューザと、
    ディフューザを通して膨張部にガスを供給するインフレータと、を備え、
    ディフューザのガス放出口が、膨張部のアシストグリップに近接する近接部以外の部分へ向かってガスを放出し、
    折り畳まれたカーテンエアバッグが、カーテンエアバッグの下縁部側の部分をロール折りしたロール折り部と、ロール折り部に続くカーテンエアバッグの上縁部側の部分を蛇腹折りした蛇腹折り部とを有し、
    蛇腹折り部が、ロール折り部の車外側の側部に配置され、
    ディフューザのガス放出口の下端部が、折り畳まれた状態のカーテンエアバッグ内で、ロール折り部に位置するカーテンエアバッグ装置。
  2. 請求項1に記載されたカーテンエアバッグ装置において、
    ディフューザのガス放出口の下端部が、ロール折り部の車内側の側部に位置するカーテンエアバッグ装置。
  3. 請求項1又は2に記載されたカーテンエアバッグ装置において、
    ロール折り部が、ロール折りされた状態で二つ折りされ、
    蛇腹折り部が、二つ折りされたロール折り部の車外側の側部に配置されたカーテンエアバッグ装置。
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