JP5821428B2 - 画像形成装置および画像形成方法 - Google Patents
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Description
一方、電子写真法による画像形成装置において用いられる電子写真感光体(以下、単に「感光体」ともいう。)の円筒状基体の表面には、その外径等の寸法精度を所望のレベルにする、表面の酸化膜を除きフレッシュにする等の目的で、その外周面に中心軸方向に周期的に切削凹凸が形成されている。
このような干渉スジの問題を回避するためには、円筒状基体の表面に形成された切削凹凸の周期との間に干渉を生じない周期のスクリーンパターンを用いることになるが、スクリーンパターンの選択肢が少ないために各色間で互いに近しいスクリーン角のスクリーンパターンを用いざるを得ないこともあり、その結果、各色間のスクリーンパターンの干渉を十分に抑止することができないこともあった。
このような切削凹凸を形成した円筒状基体の感光体を用いた画像形成装置においては、オフィス等において普通紙に出力される一般のハーフトーン画像については、十分な画像品質レベルを有するものとして満足されていた。
前記露光手段が、AMスクリーン処理がなされた画像データに従って動作される画像形成装置であって、
前記電子写真感光体を構成する円筒状基体が、その外周面に中心軸方向に周期的に切削凹凸が形成された、下記式(1)の条件を満たす切削加工形状を有することを特徴とする。
式(1):ΔL≧10μm
〔式(1)中、ΔLは、円筒状基体の外周面の画像領域内における、中心軸方向の切削凹凸の周期幅の最大値と最小値との差である。〕
当該中間層に微粒子が含まれることが好ましい。
本発明の画像形成装置は、円筒状基体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体と、一様に帯電された電子写真感光体を露光させることにより当該電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段とを有し、露光手段が、AMスクリーン処理がなされた画像データに従って動作されるものであって、電子写真感光体を構成する円筒状基体が、その外周面に中心軸方向に周期的に切削凹凸が形成された、上記式(1)の条件を満たす切削加工形状(以下、「特定の切削加工形状」ともいう。)を有するものである。
この画像形成装置は、タンデム型のカラー画像形成装置と称せられるもので、それぞれイエロー、マゼンタ、シアンまたは黒のトナー像を形成する画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkと、これらの画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkにおいて形成された各色のトナー像を画像支持体P上に転写する中間転写ユニット7と、画像支持体Pに対してトナー像を定着させる定着手段24とを備える画像形成装置本体Aを有し、当該画像形成装置本体Aの上部に、原稿を光学的に走査して画像情報をデジタルデータとして読み取るための原稿画像読み取り装置SCが配置されている。
また、この画像形成装置には、原稿画像読み取り装置SCにおいて得られたデジタルデータ(原稿画像データ)に、所定の画像処理およびAMスクリーン処理を行う画像処理部30(図5参照)が備えられている。
画像形成ユニット10M、10C、10Bkは、各々、イエロートナーに代えて、マゼンタトナー、シアントナー、黒トナーによってトナー像を形成するものであり、基本的には画像形成ユニット10Yと同様の構成を有するものである。
感光体1Y、1M、1C、1Bkは、その外周面に特定の切削加工形状を有する円筒状基体上に少なくとも感光層を有する、特定の感光体からなる。
本発明の画像形成装置においては、全ての画像形成ユニット10Y、10M、10C、10Bkの感光体1Y、1M、1C、1Bkのうち、全ての感光体1Y、1M、1C、1Bkが上記の特定の切削加工形状を有する特定の感光体からなるものであることが好ましいが、感光体1Y、1M、1C、1Bkのうち少なくとも1つが上記の特定の感光体から構成されていれば、干渉スジの発生が抑制された高画質な画像を形成する効果を得ることができる。
以下、特定の感光体が有機感光体からなるものとして説明する。
2)円筒状基体上に、中間層、感光層として電荷輸送物質と電荷発生物質とを含む単層、および保護層を順次積層した層構成。
以下、上記1)を中心に、特定の感光体の層構成、使用する化合物を記載する。
特定の感光体を構成する円筒状基体は、導電性を有し、その外周面に特定の切削加工形状が形成された円筒形状のものである。
特定の切削加工形状を示す上記式(1)の条件において、ΔLは、切削凹凸の周期の変動の幅を示し、具体的には、円筒状基体の外周面の画像領域内における、切削凹凸の周期幅(図3においてWで示す。)の最大値と最小値との差である。
本発明において課題とされる、形成されたハーフトーン画像に現れる干渉スジを図2に示す。このように、干渉スジは、画面r上に感光体の周方向、すなわち画像支持体Pの搬送方向sに沿った方向に伸びる斜めのスジ状の濃度ムラとして現われるものであり、一様な画像において目立ち、特に、滑面画像で軽印刷の如く大画面の高画質なハーフトーン画像において明確に視認されてしまう。
干渉スジは、円筒状基体それ自体に起因するものではなく、図3に示すように、当該円筒状基体1aの表面の形状を中間層1bを介して反映して、電荷発生層(CGL)1cを形成するための塗布液の塗布量が周期的に変動し、それにより乾燥後の膜厚が周期性をもって変動し(図3において膜厚の薄い部分をα、厚い部分をβで示す。)、よって局所的な感度変動が周期性を有することに起因して生じる。
干渉スジは、円筒状基体の切削凹凸自体に起因するものではなく、図3に示すように、当該円筒状基体1aの表面の切削凹凸の形状が中間層1bを介して電荷発生層(CGL)1cの膜厚に反映され、具体的には円筒状基体1aの切削凹凸の深さの大小に対応して膜厚が厚い部分βや膜厚の薄い部分α等が生じ、当該電荷発生層1cの膜厚が周期性をもって変動するものとされ、これにより、感度変動が周期性を有することに起因して生じる。
円筒状基体は、例えば円筒管よりなる素管の表面にバイト切削加工によって特定の切削加工形状を形成させることにより、作製することができる。
素管としては、特に限定されず、例えば、アルミニウム、銅、クロム、ニッケル、亜鉛およびステンレスなどの金属をドラム状に成形したものなどが挙げられる。
以下、本発明に係る特定の切削加工形状を形成するためのバイト切削加工について、さらに説明する。
本発明における円筒状基体の外周面の画像領域内における、切削凹凸の周期幅の最大値と最小値との差ΔLは、例えば図4に例示するように、当該外周面の画像領域の断面曲線から読み取られたものである。具体的には、図4(a)の断面曲線から、繰り返し形状および周期に目ぼしをつけ、図4(b)の断面曲線に示すように適切な倍率に上げてその周期幅を読み取ったものである。なお、図4(b)の断面曲線は、横倍率を図4(a)の断面曲線の4倍にしたものである。
断面曲線の測定長さは、具体的には例えば4mmとされる。
・測定モード:粗さ測定(JIS’01規格)
・測定長:4.0mm
・カットオフ:0.8mm(ガウシアン)
・測定速度:0.3mm/sec
中間層は、円筒状基体と有機感光層との間にバリアー機能と接着機能とを付与するものである。種々の故障防止などの観点から、このような中間層を設けることが好ましい。
中間層を形成するバインダー樹脂としては、アルコール可溶性のポリアミド樹脂を用いることが好ましい。
中間層に各種の微粒子が含有された特定の感光体によれば、中間層の表面形状が円筒状基体の表面の切削凹凸に加えて当該微粒子の形状に由来するランダムな凸形状を反映したものとなるために、円筒状基体の表面の形状に由来の感度の周期性を減ずることができ、干渉スジの発生を極めて有効に抑制することができる。
特定の感光体を構成する電荷発生層は、バインダー樹脂中に電荷発生物質が含有されたものである。
電荷発生層の膜厚は、電荷発生物質の特性、バインダー樹脂の特性および混合割合等により異なるが好ましくは0.01〜5μm、より好ましくは0.05〜3μmである。なお、電荷発生層用の塗布液は塗布前に異物や凝集物を濾過することで画像欠陥の発生を防ぐことができる。前記顔料を真空蒸着することによって形成することもできる。
特定の感光体を構成する電荷輸送層は、バインダー樹脂中に電荷輸送物質(CTM)が含有されたものである。
特定の感光体には、必要に応じてその最表面、すなわち電荷輸送層上に保護層が設けられていてもよい。
画像処理部30は、具体的には、例えば入力された原稿画像の画像データ信号(RGB輝度信号)をイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)、黒(Bk)の各色に色分解し(濃度変換処理)、色分解された各色の画像データ信号に対して、色再現処理、γ補正処理、スクリーン処理および必要に応じて適宜に行われる各種の画像処理を順次に行い、露光用画像データ信号として露光手段3Y、3M、3C、3Bkに出力するものである。
本発明の画像形成装置において画像処理部30の記憶手段に格納されるスクリーンパターンの数は、当該画像形成装置において設定される色数や解像度、選択することのできる画質等によって異なるが、例えば4〜30種類とすることができる。
本発明の画像形成装置は、特に、高画質のデジタルカラー複写機に適用することが好ましい。
本発明の画像形成装置においては、原稿画像読み取り装置SCによって得られた原稿画像データ信号(RGB輝度信号)が画像処理部30に入力されると、まず、濃度変換処理によってY、M、C、Bkの各色の画像データ信号に変換された後、この画像データ信号に対して例えば空間フィルタ処理などの適宜の画像処理(色再現処理)が順次に行われ、原稿に忠実な像を再現するための補正処理がなされる。ここに、空間フィルタ処理などは、従来より好適に用いられている方法を利用することができる。
次いで、Y、M、C、Bkの各色の画像データ信号に対してγ補正処理が行われる。γ補正処理の具体的な方法としては、従来より好適に用いられている方法を利用することができる。
γ補正処理が終了すると、その印刷jobに使用される各色に係るスクリーンパターンがそれぞれ記憶手段から読み出され、γ補正されたY、M、C、Bkの各色の画像データ信号に対して、当該スクリーンパターンに従ってスクリーン処理が行われる。各色に係るスクリーンパターンは、互いにスクリーン角の異なるものとされることが好ましい。
そして、スクリーン処理を経ることにより得られた露光用画像データ信号が、露光手段3Y、3M、3C、3Bkに出力される。
スクリーン処理の具体的な方法としては、従来より好適に用いられている方法を利用することができる。
さらに、カラートナー像の形成に同期して、給紙カセット20内に収容された普通紙や透明シート等の画像支持体Pが、給紙手段21により給紙され、複数の中間ローラ22A、22B、22C、22Dおよびレジストローラ23を経て、二次転写ローラ5bに搬送され、当該画像支持体P上に、二次転写ローラ5bによって中間転写体70上に転写されたカラートナー像が一括して転写される。
画像支持体P上に転写されたカラートナー像は、定着手段24において例えば加熱および加圧により定着されて可視画像が形成され、その後、可視画像が形成された画像支持体Pが、排紙ローラ25によって機外に排出されて排紙トレイ26上に載置される。
一方、二次転写ローラ5bにより画像支持体P上にカラートナー像を転写し、画像支持体Pが曲率分離された後の中間転写体70は、クリーニング手段6bにより当該中間転写体70上に残留したトナーを除去した後に、次のトナー像の中間転写に供される。
本発明の画像形成方法に用いられるトナーは、粉砕トナーであっても重合トナーであってもよいが、本発明の画像形成方法においては、安定した粒度分布を得られる観点から、重合法で作製された重合トナーを用いることが好ましい。
なお、ΔLは、円筒状基体の外周面の中央付近における断面曲線を、「サーフコム1400D」((株)東京精密製)を用い、JIS’01規格において、測定長4.0mm、カットオフ0.8mm(ガウシアン)、測定速度0.3mm/secの測定条件で行った粗さ測定によって得、この断面曲線を用いて上述の通りに測定した。
また、Rzは、上記の断面曲線の測定においてカットオフを0.25mmとした他は同様にして得た断面曲線から算出した。
(1)円筒状基体の作製
長さ362mmのアルミニウム合金製の素管を、CNC旋盤に装着し、ダイヤモンド焼結バイトにて、外径59.95mm、表面のRzが0.75μmになるように下記条件でバイト切削加工を行うことにより、円筒状基体〔1〕を作製した。
下記式(N−1)で表されるバインダー樹脂1質量部を、エタノールとn−プロピルアルコールとテトラヒドロフランの混合溶媒(体積比=45:20:35)20質量部に加え、撹拌して溶解させた後、質量比で5%のメチルハイドロジェンポリシロキサンによって表面処理をしたルチル型酸化チタン粒子4.2質量部を混合し、この混合液をビーズミルを用いて、平均粒径0.5mmのジルコニアビーズを用い、充填率80%、周速設定4m/sec、ミル滞留時間3時間の条件で分散することにより、中間層塗布液〔1〕を調製した。この中間層塗布液〔1〕を、濾過精度5μmのポリプロピレン製の濾材を用いたフィルタによって濾過し、これを、上記の円筒状基体〔1〕を洗浄した後の外周面に浸漬塗布法によって塗布し、120℃で20分間乾燥することにより、円筒状基体〔1〕上に乾燥膜厚2μmの中間層〔1〕を形成した。
次いで、下記成分を混合し、サンドミル分散機を用いて分散することにより、電荷発生層塗布液を調製した。
この電荷発生層塗布液を浸漬塗布法によって中間層〔1〕上に塗布して、乾燥膜厚0.3μmの電荷発生層〔1〕を形成した。
・Y−チタニルフタロシアニン(Cu−Kα特性X線によるX線回折のスペクトルでブラッグ角(2θ±0.2°)27.3°に最大回折ピークを有するチタニルフタロシン顔料)
20質量部
・ポリビニルブチラール(「BX−1」(積水化学(株)製)) 10質量部
・メチルエチルケトン 700質量部
・シクロヘキサノン 300質量部
次いで、下記成分を混合し、溶解させることにより、電荷輸送層塗布液を調製した。
この電荷輸送層塗布液を浸漬塗布法によって電荷発生層〔1〕上に塗布し、120℃で70分間乾燥することにより、乾燥膜厚20μmの電荷輸送層〔1〕を形成し、これにより、感光体〔1〕を得た。
・下記式(CTM)で表される電荷輸送物質 50質量部
・ポリカーボネート樹脂「ユーピロン−Z300」(三菱ガス化学社製) 100質量部
・酸化防止剤(2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール) 8質量部
・テトラヒドロフラン/トルエン(体積比8/2) 750質量部
感光体の製造例1の円筒状基体の作製工程において、バイト切削加工の旋盤の主軸回転数を2000rpmに設定したことの他は同様にして、円筒状基体〔2〕を得た。この円筒状基体〔2〕の外周面のΔLを測定したところ、30μmであった。
感光体の製造例1において、円筒状基体〔1〕の代わりに上記の円筒状基体〔2〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔2〕を得た。
感光体の製造例2の基体の作製工程において、バイト切削加工のバイト送り速度を、0.340mm/回転と0.345mm/回転の間を加工距離1.5mm毎にスイッチするプログラムにより行ったことの他は同様にして、円筒状基体〔3〕を得た。この円筒状基体〔3〕の外周面のΔLを測定したところ、10μmであった。
感光体の製造例2において、円筒状基体〔2〕の代わりに上記の円筒状基体〔3〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔3〕を得た。
感光体の製造例3において、中間層〔1〕の代わりに下記の中間層〔2〕を設けたことの他は同様にして、感光体〔4〕を得た。
中間層〔2〕の形成方法は、以下の通りである。
すなわち、上記式(N−1)で表されるバインダー樹脂1質量部を、エタノールとn−プロピルアルコールとテトラヒドロフランの混合溶媒(体積比=45:20:35)20質量部に加え、撹拌して溶解させて中間層塗布液〔2〕を調製した。この中間層塗布液〔2〕を、濾過精度5μmのポリプロピレン製の濾材を用いたフィルタによって濾過し、これを、円筒状基体〔3〕を洗浄した後の外周面に浸漬塗布法によって塗布し、120℃で20分間乾燥することにより、円筒状基体〔3〕上に乾燥膜厚1μmの中間層〔2〕を形成した。
感光体の製造例1において、円筒状基体〔1〕の代わりに下記の円筒状基体〔4〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔5〕を得た。
円筒状基体〔4〕の作製方法は、以下の通りである。
長さ362mmのアルミニウム合金製の素管を、CNC旋盤に装着し、ダイヤモンド焼結バイトにて、外径59.95mm、表面のRzが0.75μmになるように下記条件でバイト切削加工を行うことにより、円筒状基体〔4〕を作製した。
バイト切削加工は、旋盤の主軸回転数を4000rpmに設定し、バイト送り速度値は400μm/回転で一定にし、素管端部をスタートとして、加工距離が1.43mm、2.28mm、1.64mm、2.49mm、1.85mm、2.71mm、2.06mm、2.92mm、を繰り返すように設定したプログラムによって行った。
円筒状基体〔4〕の外周面のΔLを測定したところ、20μmであった。
感光体の製造例1において、円筒状基体〔1〕の代わりに下記の円筒状基体〔5〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔6〕を得た。
円筒状基体〔5〕の作製方法は、以下の通りである。
長さ362mmのアルミニウム合金製の素管を、CNC旋盤に装着し、ダイヤモンド焼結バイトにて、外径59.95mm、表面のRzが0.75μmになるように下記条件でバイト切削加工を行うことにより、円筒状基体〔5〕を作製した。
バイト切削加工は、旋盤の主軸回転数を3160rpmに設定し、バイト送り速度値は400μm/回転で一定にし、素管端部をスタートとして、加工距離が2.20mm、2.21mm、2.22mm、2.23mm、2.24mm、2.23mm、2.22mm、2.21mm、を繰り返すように設定したプログラムによって行った。
円筒状基体〔5〕の外周面のΔLを測定したところ、65μmであった。
感光体の製造例1において、円筒状基体〔1〕の代わりに下記の円筒状基体〔6〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔7〕を得た。
円筒状基体〔6〕の作製方法は、以下の通りである。
長さ362mmのアルミニウム合金製の素管を、アナログ旋盤に装着し、ダイヤモンド焼結バイトにて、外径59.95mm、表面のRzが0.75μmになるように下記条件でバイト切削加工を行うことにより、円筒状基体〔6〕を作製した。
バイト切削加工は、旋盤の主軸回転数を3160rpmに設定し、加工距離に対するバイト送り速度の指示値(加工距離−速度指示値)が、0.5mm−380μm/回転、1.6mm−390μm/回転、2.8mm−380μm/回転、1.1mm−390μm/回転、2.5mm−380μm/回転、3.2mm−390μm/回転、の繰り返しになるように、タイマーと抵抗等を組み合わせた回路を介した電圧をバイト移動モータに入力して行った。
円筒状基体〔6〕の外周面のΔLを測定したところ、25μmであった。
感光体の製造例1の基体の作製工程において、バイト切削加工の旋盤の主軸回転数を3000rpmに設定すると共に、バイト送り速度を0.350mm/回転に固定したことの他は同様にして、円筒状基体〔7〕を得た。この円筒状基体〔7〕の外周面のΔLを測定したところ、3μmであった。
感光体の製造例1において、円筒状基体〔1〕の代わりに上記の円筒状基体〔7〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔8〕を得た。
感光体の製造例1において、円筒状基体〔1〕の代わりに下記の円筒状基体〔8〕を用いたことの他は同様にして、感光体〔9〕を得た。
円筒状基体〔8〕の作製方法は、以下の通りである。
長さ362mmのアルミニウム合金製の素管を、CNC旋盤に装着し、ダイヤモンド焼結バイトにて、外径59.95mm、表面のRzが0.75μmになるように下記条件でバイト切削加工を行うことにより、円筒状基体〔8〕を作製した。
バイト切削加工は、旋盤の主軸回転数を4000rpmに設定し、バイト送り速度値は400μm/回転で一定にし、素管端部をスタートとして、加工距離が1.47mm、2.32mm、1.68mm、2.53mm、1.89mm、2.75mm、2.10mm、2.96mm、を繰り返すように設定したプログラムによって行った。
円筒状基体〔8〕の外周面のΔLを測定したところ、8μmであった。
表1に記載のスクリーンパターンを搭載した「bizhub PRESS C7000」(コニカミノルタビジネステクノロジーズ社製)に以上の感光体〔1〕〜〔9〕のいずれかを搭載して表1に従ったスクリーンパターン組1またはスクリーンパターン組2を用いたスクリーン処理を経てテスト画像を出力し、得られたテスト画像について、下記の評価基準に従って画質評価を行った。結果を表2に示す。
テスト画像は、具体的には、濃度指示値を、0/255から255/255までの51おきの5水準を各色で独立に振り、マゼンタとシアンを重ねたブルー(B)、イエローとシアンを重ねたグリーン(G)、イエローとマゼンタを重ねたレッド(R)、黒(Bk)を、A3サイズの画像支持体「PODグロスコート(100g/m2 )」(王子製紙社製)上に出力した全面ハーフトーン画像である。
画質評価は、斜めスジ状濃度ムラ(干渉スジ)については、濃度指示値が異なる組み合わせの画像部分中、各色の最悪水準の画像部分で評価した。また、感光体周方向スジについては、黒の最悪水準の画像部分で評価した。
−評価基準−
◎:斜めスジ状濃度ムラが全く見られない。
○:斜めスジ状濃度ムラがごく僅か見られるが、実使用上は問題ない。
△:斜めスジ状濃度ムラが僅かに見られるが、実使用上は問題ない。
×:斜めスジ状濃度ムラが見られ、実使用上問題あり。
−評価基準−
○:感光体周方向スジが全く見られない。
△:感光体周方向スジが僅かに見られるが、実使用上は問題ない。
×:感光体周方向スジが見られ、実使用上問題あり。
1a 円筒状基体
1b 中間層
1c 電荷発生層
2Y、2M、2C、2Bk 帯電手段
3Y、3M、3C、3Bk 露光手段
4Y、4M、4C、4Bk 現像手段
5Y、5M、5C、5Bk 一次転写ローラ
5b 二次転写ローラ
6Y、6M、6C、6Bk クリーニング手段
6b クリーニング手段
7 中間転写ユニット
8 筐体
10Y、10M、10C、10Bk 画像形成ユニット
20 給紙カセット
21 給紙手段
22A、22B、22C、22D 中間ローラ
23 レジストローラ
24 定着手段
25 排紙ローラ
26 排紙トレイ
30 画像処理部
70 中間転写体
71〜74 支持ローラ
82L、82R 支持レール
A 画像形成装置本体
P 画像支持体
SC 原稿画像読み取り装置
Claims (3)
- 円筒状基体上に少なくとも感光層を有する電子写真感光体と、一様に帯電された前記電子写真感光体を露光させることにより当該電子写真感光体上に静電潜像を形成する露光手段とを有し、
前記露光手段が、AMスクリーン処理がなされた画像データに従って動作される画像形成装置であって、
前記電子写真感光体を構成する円筒状基体が、その外周面に中心軸方向に周期的に切削凹凸が形成された、下記式(1)の条件を満たす切削加工形状を有することを特徴とする画像形成装置。
式(1):ΔL≧10μm
〔式(1)中、ΔLは、円筒状基体の外周面の画像領域内における、中心軸方向の切削凹凸の周期幅の最大値と最小値との差である。〕 - 前記電子写真感光体が、円筒状基体と感光層との間に少なくとも中間層を有するものであり、
当該中間層に微粒子が含まれることを特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。 - 請求項1または請求項2に記載の画像形成装置を用いて画像を形成することを特徴とする画像形成方法。
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