JP5820233B2 - 光導波路の製法 - Google Patents
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Description
成分A(固形エポキシ樹脂):芳香環骨格を含むエポキシ樹脂(三菱化学社製、エピコート1002)70重量部。
成分B(固形エポキシ樹脂):脂環骨格を含むエポキシ樹脂(ダイセル化学工業社製、EHPE3150)30重量部。
成分C(光酸発生剤):トリアリールスルホニウム塩の50%プロピレンカーボネート溶液(サンアプロ社製、CPI−200K)2重量部。
これら成分A〜Cを乳酸エチル(武蔵野化学研究所社製)55重量部に撹拌溶解(温度80℃、撹拌250rpm×3時間)させ、アンダークラッド層およびオーバークラッド層の形成材料(感光性樹脂組成物)を調製した。この感光性樹脂組成物の粘度を、デジタル粘度計(ブルックフィールド社製、HBDV−I+CP)を用いて測定したところ、1320mPa・sであった。
成分D:O−クレゾールノボラックグリシジルエーテル(新日鐡化学社製、YDCN−700−10)100重量部。
この成分Dと上記成分C1重量部とを乳酸エチル(武蔵野化学研究所社製)60重量部に撹拌溶解(温度80℃、撹拌250rpm×3時間)させ、コアの形成材料(感光性樹脂組成物)を調製した。この感光性樹脂組成物の粘度を、上記デジタル粘度計を用いて測定したところ、1900mPa・sであった。
〔アンダークラッド層,ダミーアンダークラッド層の形成〕
ガラス製基板〔セントラルガラス社製、140mm×140mm×1.1mm(厚み)〕の表面に、上記アンダークラッド層の形成材料をスピンコーター(ミカサ社製、1X−DX2)を用いて塗布した後、130℃×10分間の乾燥処理を行い、感光性樹脂層を形成した。ついで、フォトマスクを介して、露光機(ミカサ社製、MA−60F)および超高圧水銀灯(ウシオ電機社製、USH−250D)を用いて、上記感光性樹脂層に対し、紫外線(波長365nm)を照射し、積算光量2000mJ/cm2 の露光を行った。つづいて、130℃×10分間の加熱処理を行った。その後、γ−ブチロラクトン(三菱化学社製)の現像液に3分間浸して現像(ディップ現像)することにより、未露光部分を溶解除去した後、120℃×10分間の加熱処理を行い、直線状のアンダークラッド層および直線状のダミーアンダークラッド層を、300μmの隙間をあけて形成した〔図1(d)参照〕。
つぎに、上記アンダークラッド層およびダミーアンダークラッド層を被覆するよう、上記コアの形成材料を上記スピンコーターを用いて塗布した後、130℃×5分間の乾燥処理を行い、感光性樹脂層を形成した。ついで、フォトマスクを介して、上記露光機および上記超高圧水銀灯を用いて、紫外線(波長365nm)を照射し、積算光量4000mJ/cm2 の露光を行った。つづいて、130℃×15分間の加熱処理を行った。その後、γ−ブチロラクトン(三菱化学社製)の現像液に3分間浸して現像(ディップ現像)することにより、未露光部分を溶解除去した後、120℃×10分間の加熱処理を行い、上記アンダークラッド層上およびダミーアンダークラッド層上に、直線状のコアを形成した〔図2(c)参照〕。
そして、上記コアを被覆するよう、上記オーバークラッド層の形成材料を上記スピンコーターを用いて塗布し、オーバークラッド層形成用の感光性樹脂層を形成した。そして、130℃×10分間の加熱処理を行った。ついで、フォトマスクを介して、上記露光機および上記超高圧水銀灯を用いて、紫外線を照射(波長365nm)し、積算光量2000mJ/cm2 の露光を行った。つづいて、130℃×10分間の加熱処理を行った。その後、γ−ブチロラクトン(三菱化学社製)の現像液に3分間浸して現像(ディップ現像)することにより、未露光部分を溶解除去した後、120℃×10分間の加熱処理を行い、上記アンダークラッド層に対応する部分に、オーバークラッド層を形成した〔図3(c)参照〕。
上記実施例1において、アンダークラッド層とダミーアンダークラッド層との間の隙間を150μmとした。それ以外は上記実施例1と同様にして、長さ100mmのコネクタ用光導波路を得た。
上記実施例1において、アンダークラッド層をパターン形成することなく、一面に1層形成した。すなわち、ダミーアンダークラッド層を形成しなかった。それ以外は上記実施例1と同様にして、長さ100mmのコネクタ用光導波路を得た。
上記実施例1,2および従来例のコネクタ用光導波路について、マイクロスコープ(KEYENCE社製、VHX−200)を用いて、アンダークラッド層,コアおよびオーバークラッド層の合計の厚み(総厚)を測定した(1〜12チャンネル)。さらに、その総厚の最大値と最小値の差を算出した。その結果を下記の表1に示す。
上記実施例1において、アンダークラッド層とダミーアンダークラッド層との間の隙間を200μmとした。また、各ダミーアンダークラッド層の上面に、コアを4本形成した〔図5(b)参照〕。そして、下記の表2に示すように、ダミーアンダークラッド層の上面において隣接し合うコアとコアの隔間(スリット幅)を、100μm,200μm,300μmに設定した。さらに、隣接し合う、アンダークラッド層上の一端側のコアと、ダミーアンダークラッド層上の他端側のコアとの間の隔間(コア隔間)を、200μm,400μm,600μmに設定した。それ以外は上記実施例1と同様にして、長さ100mmのコネクタ用光導波路を得た。
上記実施例3〜11のコネクタ用光導波路の総厚を、上記マイクロスコープ(KEYENCE社製、VHX−200)を用いて測定した。この測定は、ある一つのダミーアンダークラッド層の左右両側に形成されたコネクタ用光導波路の左端部,中央部,右端部で行った。さらに、その総厚の標準偏差を算出した。その結果を下記の表2に併せて示す。
2 コア
3 オーバークラッド層
3a 感光性樹脂層
A 基板
D ダミーアンダークラッド層
W 光導波路
Claims (4)
- 複数の光導波路を製造する光導波路の製法であって、基板上を複数の光導波路に対応する領域に区画し、アンダークラッド層形成用の感光性樹脂の塗布および露光を経て、上記領域ごとに、アンダークラッド層を形成するとともに、隣接し合う一方の上記光導波路のアンダークラッド層と他方の上記光導波路のアンダークラッド層との間に、そのアンダークラッド層と隙間をあけて、ダミーアンダークラッド層を形成する工程と、上記アンダークラッド層および上記ダミーアンダークラッド層の上面に、コア形成用の感光性樹脂の塗布および露光を経て、コアを形成する工程と、上記コアを被覆する状態で、オーバークラッド層形成用の感光性樹脂を塗布し、その感光性樹脂層を形成する工程と、上記ダミーアンダークラッド層に対応する、上記オーバークラッド層形成用の感光性樹脂層の部分を露光することなく、上記複数の光導波路に対応する、上記オーバークラッド層形成用の感光性樹脂層の部分を選択的に露光し、その露光部分をオーバークラッド層に形成することにより、上記アンダークラッド層と上記コアと上記オーバークラッド層とからなる複数の光導波路を上記基板上に形成し、上記ダミーアンダークラッド層に対応する部分が上記オーバークラッド層を備えていない状態にする工程と、上記複数の光導波路を上記基板からそれぞれ選択的に剥離する工程とを備えていることを特徴とする光導波路の製法。
- 上記アンダークラッド層と上記ダミーアンダークラッド層との間の隙間が、300μm以下に設定されている請求項1記載の光導波路の製法。
- 上記ダミーアンダークラッド層の上面に形成するコアが、複数である請求項1または2記載の光導波路の製法。
- 上記アンダークラッド層と上記ダミーアンダークラッド層とを1工程で形成する請求項1〜3のいずれか一項に記載の光導波路の製法。
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