JP2008203694A - フィルム状光導波路の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】優れた難燃性を有するフィルム状光導波路を、簡易な製造手段で効率的に製造することのできる方法を提供する。
【解決手段】本発明のフィルム状光導波路の製造方法は、基材2の表面に形成された第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12及び上部クラッド層17からなる複数の光導波路本体18を、光導波路本体18の相互間に空隙8を有するように適当な間隔で並列して形成する工程と、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、液状物を塗布し、乾燥及び/又は加熱して、空隙8にて第1の被覆層3との積層部分19を有する第2の被覆層21を形成する工程とを含む。
【選択図】図2
【解決手段】本発明のフィルム状光導波路の製造方法は、基材2の表面に形成された第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12及び上部クラッド層17からなる複数の光導波路本体18を、光導波路本体18の相互間に空隙8を有するように適当な間隔で並列して形成する工程と、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、液状物を塗布し、乾燥及び/又は加熱して、空隙8にて第1の被覆層3との積層部分19を有する第2の被覆層21を形成する工程とを含む。
【選択図】図2
Description
本発明は、フィルム状光導波路の製造方法に関する。
マルチメディア時代を迎え、光通信システムやコンピューターにおける情報処理の大容量化及び高速化の要求から、光の伝送媒体として光導波路が注目されている。
光導波路としては、製造効率等の観点から、従来代表的であった石英系導波路に代えて、ポリマー系光導波路が注目されている。そして、ポリマー系光導波路に対して耐食性等の優れた特性を付与するために、下部クラッド層、コア部分及び上部クラッド層を有するポリマー系光導波路の上面などに保護層を設けることが提案されている。
光導波路としては、製造効率等の観点から、従来代表的であった石英系導波路に代えて、ポリマー系光導波路が注目されている。そして、ポリマー系光導波路に対して耐食性等の優れた特性を付与するために、下部クラッド層、コア部分及び上部クラッド層を有するポリマー系光導波路の上面などに保護層を設けることが提案されている。
例えば、下部クラッド層が形成された基板上に、光導波路(コア部分)と、上部クラッド層とを樹脂により形成する第1の工程と、前記上部クラッド層の表面部を削り取る第2の工程と、前記第2の工程が施された上部クラッド層の上に、樹脂の材料溶液を少なくとも1回塗布し、これを加熱して硬化させることにより、前記樹脂からなる保護層を形成する第3の工程とを有することを特徴とする光導波路デバイスの製造方法が提案されている(特許文献1)。この技術における保護層は、例えば、耐食性の高い樹脂により形成される。
また、高分子のみで構成され、少なくともコア及び該コアより屈折率の低い上部クラッド及び下部クラッドを有する高分子フィルム状光導波路において、該上部クラッドの上部及び該下部クラッドの下部に紫外線吸収層を有することを特徴とする高分子フィルム状光導波路が提案されている(特許文献2)。
なお、従来より、耐屈曲性等に優れたフィルム状光導波路の材料の一例として、(メタ)アクリル系の光硬化性組成物が知られている(特許文献3)。また、他の例として、エポキシ系の光硬化性組成物が知られている(特許文献4)。
特開2002−22988号公報
特開平8−304650号公報
特開2003−195079号公報
特開2005−274664号公報
また、高分子のみで構成され、少なくともコア及び該コアより屈折率の低い上部クラッド及び下部クラッドを有する高分子フィルム状光導波路において、該上部クラッドの上部及び該下部クラッドの下部に紫外線吸収層を有することを特徴とする高分子フィルム状光導波路が提案されている(特許文献2)。
なお、従来より、耐屈曲性等に優れたフィルム状光導波路の材料の一例として、(メタ)アクリル系の光硬化性組成物が知られている(特許文献3)。また、他の例として、エポキシ系の光硬化性組成物が知られている(特許文献4)。
上述の特許文献1及び2の技術では、耐食性、紫外線耐久性等の特性を付与することを目的として、特定の材料からなる保護層を、下部クラッド層、コア部分及び上部クラッド層を有する光導波路の上面及び下面に設けている。
ここで、耐食性、紫外線耐久性等のさらなる向上や、難燃性の付与等を目的として、光導波路の上面及び下面に加えて、側面にも保護層(被覆層)を形成することが考えられる。
しかし、特許文献1及び2には、光導波路の側面に保護層を形成することは記載されていない。仮に、光導波路の側面に保護層を形成する場合、光導波路の製造工程が複雑化し、製造コストの増大を招くという問題がある。
なお、難燃性の付与を目的とした場合、光導波路を構成する各部(クラッド層及びコア部)の材料を難燃性の樹脂で形成することも考えられる。しかし、難燃性の樹脂を用いると、フィルム状光導波路を作製した場合に耐屈曲性が劣るなどの問題がある。
また、難燃性を付与するために、難燃性には劣るが耐屈曲性に優れた樹脂を用いて光導波路本体を形成するとともに、この樹脂に難燃剤を配合することによって難燃性を付与することも考えられる。しかし、この場合、難燃剤の配合によって光導波路の伝送特性が低下するなどの問題がある。
そこで、本発明は、すべての外表面(上面、下面、及び側面;但し、コア部分が露出している面を除く)に被覆層(例えば、難燃性の材料からなるもの)が形成された光導波路を、簡易な製造手段で効率的に製造することのできる方法を提供することを目的とする。
ここで、耐食性、紫外線耐久性等のさらなる向上や、難燃性の付与等を目的として、光導波路の上面及び下面に加えて、側面にも保護層(被覆層)を形成することが考えられる。
しかし、特許文献1及び2には、光導波路の側面に保護層を形成することは記載されていない。仮に、光導波路の側面に保護層を形成する場合、光導波路の製造工程が複雑化し、製造コストの増大を招くという問題がある。
なお、難燃性の付与を目的とした場合、光導波路を構成する各部(クラッド層及びコア部)の材料を難燃性の樹脂で形成することも考えられる。しかし、難燃性の樹脂を用いると、フィルム状光導波路を作製した場合に耐屈曲性が劣るなどの問題がある。
また、難燃性を付与するために、難燃性には劣るが耐屈曲性に優れた樹脂を用いて光導波路本体を形成するとともに、この樹脂に難燃剤を配合することによって難燃性を付与することも考えられる。しかし、この場合、難燃剤の配合によって光導波路の伝送特性が低下するなどの問題がある。
そこで、本発明は、すべての外表面(上面、下面、及び側面;但し、コア部分が露出している面を除く)に被覆層(例えば、難燃性の材料からなるもの)が形成された光導波路を、簡易な製造手段で効率的に製造することのできる方法を提供することを目的とする。
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意検討した結果、基材の表面に形成された第1の被覆層の上面に、クラッド層及びコア部分を有する光導波路本体を所定の間隔を空けて複数個形成し、次いで、第1の被覆層及び複数の光導波路本体の表面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって第2の被覆層を形成し、この際、上記光導波路本体の相互間の空隙にて第1の被覆層と第2の被覆層との積層部分を形成することによって、コア部分が露出している面を除くすべての外表面が、被覆層(例えば、難燃性の材料からなるもの)で被覆されているフィルム状光導波路が得られることに想到し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[7]を提供するものである。
[1] 基材の表面に形成された第1の被覆層の上面に、クラッド層及びコア部分を有する光導波路本体を所定の間隔を空けて複数個形成する工程(C)と、上記第1の被覆層及び複数の光導波路本体の表面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記光導波路本体の相互間の空隙にて上記第1の被覆層との積層部分を有する第2の被覆層を形成する工程(D)とを含むことを特徴とするフィルム状光導波路の製造方法。
[2] 上記積層部分を切断して、複数のフィルム状光導波路を得る工程(E)を含む前記[1]に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[3] 工程(C)の前工程として、上記基材の上面に、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記第1の被覆層を形成する工程(B)を含む前記[1]又は[2]に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[4] 工程(C)が、第1の被覆層の上面に、下部クラッド層を形成するための下部クラッド層形成用組成物を塗布した後、光硬化させて、複数の下部クラッド層を形成する工程(C−1)と、複数の下部クラッド層の各々の上面に、コア部分を形成する工程(C−2)と、下部クラッド層及びコア部分の上面に、上部クラッド層を形成する工程(C−3)とを含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[5] 工程(D)で塗布される上記液状樹脂組成物が、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含有する前記[1]〜[4]のいずれかに記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[6] 工程(D)で塗布される上記液状樹脂組成物を構成する上記ポリイミド及び/又はポリアミック酸が、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるものである前記[5]に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[7] 工程(C)における上記クラッド層及びコア部分の材料として、(メタ)アクリル系またはエポキシ系の光硬化性組成物を用いる前記[1]〜[6]のいずれかに記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[1] 基材の表面に形成された第1の被覆層の上面に、クラッド層及びコア部分を有する光導波路本体を所定の間隔を空けて複数個形成する工程(C)と、上記第1の被覆層及び複数の光導波路本体の表面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記光導波路本体の相互間の空隙にて上記第1の被覆層との積層部分を有する第2の被覆層を形成する工程(D)とを含むことを特徴とするフィルム状光導波路の製造方法。
[2] 上記積層部分を切断して、複数のフィルム状光導波路を得る工程(E)を含む前記[1]に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[3] 工程(C)の前工程として、上記基材の上面に、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記第1の被覆層を形成する工程(B)を含む前記[1]又は[2]に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[4] 工程(C)が、第1の被覆層の上面に、下部クラッド層を形成するための下部クラッド層形成用組成物を塗布した後、光硬化させて、複数の下部クラッド層を形成する工程(C−1)と、複数の下部クラッド層の各々の上面に、コア部分を形成する工程(C−2)と、下部クラッド層及びコア部分の上面に、上部クラッド層を形成する工程(C−3)とを含む前記[1]〜[3]のいずれかに記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[5] 工程(D)で塗布される上記液状樹脂組成物が、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含有する前記[1]〜[4]のいずれかに記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[6] 工程(D)で塗布される上記液状樹脂組成物を構成する上記ポリイミド及び/又はポリアミック酸が、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるものである前記[5]に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
[7] 工程(C)における上記クラッド層及びコア部分の材料として、(メタ)アクリル系またはエポキシ系の光硬化性組成物を用いる前記[1]〜[6]のいずれかに記載のフィルム状光導波路の製造方法。
本発明のフィルム状光導波路の製造方法によると、特定の手順でフィルム状光導波路を作製しているため、上面や下面だけでなく側面(ただし、コア部分が露出している面を除く。)にも被覆層が形成されたフィルム状光導波路を、簡易な製造設備及び製造工程で効率良く製造することができる。
また、本発明のフィルム状光導波路の製造方法によると、光導波路の被覆層の形成用材料として、ポリイミド及び/又はポリアミック酸のような難燃性樹脂組成物を用いることによって、優れた難燃性を有するフィルム状光導波路を、簡易な製造設備及び製造工程で効率良く製造することができる。この場合、光導波路本体の材料として、難燃性には劣るが耐屈曲性に優れた光硬化性組成物(例えば、(メタ)アクリル系やエポキシ系の光硬化性組成物)を選択することができ、難燃性に加えて耐屈曲性の向上を図ることもできる。
また、本発明のフィルム状光導波路の製造方法によると、光導波路の被覆層の形成用材料として、ポリイミド及び/又はポリアミック酸のような難燃性樹脂組成物を用いることによって、優れた難燃性を有するフィルム状光導波路を、簡易な製造設備及び製造工程で効率良く製造することができる。この場合、光導波路本体の材料として、難燃性には劣るが耐屈曲性に優れた光硬化性組成物(例えば、(メタ)アクリル系やエポキシ系の光硬化性組成物)を選択することができ、難燃性に加えて耐屈曲性の向上を図ることもできる。
本発明のフィルム状光導波路の製造方法の一例を、図面を参照しつつ説明する。
図1〜図3は、本発明のフィルム状光導波路の製造方法の一例を示すフロー図である。
図1〜図3中、本発明のフィルム状光導波路の製造方法は、コア部分12と、クラッド層として下部クラッド層7と上部クラッド層17を有し、かつ、コア部分12が露出している面を除く、下部クラッド層7及び上部クラッド層17の各々の外表面の全領域に被覆層3,21を有するフィルム状光導波路1(図3中の(n)参照)の製造方法であって、基材2を準備する工程(A)(図1中の(a)参照)と、基材2の上面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって第1の被覆層3を形成する工程(B)(図1中の(b)参照)と、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17を有する、複数の光導波路本体18を、光導波路本体18の相互間に空隙8を有するように適当な間隔で並列して形成する工程(C)(図1〜図2中の(c)〜(k)参照)と、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記光導波路本体18の相互間の空隙8にて上記第1の被覆層3との積層部分19を有する第2の被覆層21を形成する工程(D)(図2中の(l)参照)と、積層部分19を切断して、複数のフィルム状光導波路1を得る工程(E)(図3中の(m)、(n)参照)を含むものである。
また、図1中、工程(C)は、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層形成用の液状樹脂組成物を用いて、複数の下部クラッド層7を形成する工程(C−1)(図1中の(c)〜(e)参照)と、複数の下部クラッド層7の各々の上面に、コア部分形成用の液状樹脂組成物を用いて、コア部分12を形成する工程(C−2)(図1〜図2中の(f)〜(h)参照)と、下部クラッド層7及びコア部分12の上面に、上部クラッド層形成用の液状樹脂組成物を用いて、上部クラッド層17を形成する工程(C−3)(図2中の(i)〜(k)参照)を含むものである。
以下、工程(A)〜(E)の各々について詳しく説明する。
図1〜図3は、本発明のフィルム状光導波路の製造方法の一例を示すフロー図である。
図1〜図3中、本発明のフィルム状光導波路の製造方法は、コア部分12と、クラッド層として下部クラッド層7と上部クラッド層17を有し、かつ、コア部分12が露出している面を除く、下部クラッド層7及び上部クラッド層17の各々の外表面の全領域に被覆層3,21を有するフィルム状光導波路1(図3中の(n)参照)の製造方法であって、基材2を準備する工程(A)(図1中の(a)参照)と、基材2の上面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって第1の被覆層3を形成する工程(B)(図1中の(b)参照)と、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17を有する、複数の光導波路本体18を、光導波路本体18の相互間に空隙8を有するように適当な間隔で並列して形成する工程(C)(図1〜図2中の(c)〜(k)参照)と、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記光導波路本体18の相互間の空隙8にて上記第1の被覆層3との積層部分19を有する第2の被覆層21を形成する工程(D)(図2中の(l)参照)と、積層部分19を切断して、複数のフィルム状光導波路1を得る工程(E)(図3中の(m)、(n)参照)を含むものである。
また、図1中、工程(C)は、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層形成用の液状樹脂組成物を用いて、複数の下部クラッド層7を形成する工程(C−1)(図1中の(c)〜(e)参照)と、複数の下部クラッド層7の各々の上面に、コア部分形成用の液状樹脂組成物を用いて、コア部分12を形成する工程(C−2)(図1〜図2中の(f)〜(h)参照)と、下部クラッド層7及びコア部分12の上面に、上部クラッド層形成用の液状樹脂組成物を用いて、上部クラッド層17を形成する工程(C−3)(図2中の(i)〜(k)参照)を含むものである。
以下、工程(A)〜(E)の各々について詳しく説明する。
[工程(A)]
工程(A)は、基材2を準備する工程である(図1中の(a)参照)。基材2としては、例えば、平坦な表面を有する基板が挙げられ、具体的には、シリコンウェハ、ガラス基板等が挙げられる。
[工程(B)]
工程(B)は、基材2の上面に、被覆層の形成用材料である液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、第1の被覆層3を形成する工程である(図1中の(b)参照)。
液状樹脂組成物としては、難燃性の液状樹脂組成物が好適に用いられる。難燃性の液状樹脂組成物としては、例えば、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状物が挙げられる。上記ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状物としては、芳香族ポリイミド及び/又は芳香族ポリアミック酸を含む液状物が好ましく用いられ、典型的には、芳香族ポリイミド及び/又は芳香族ポリアミック酸と、有機溶媒とを混合してなる液状物が用いられる。
工程(A)は、基材2を準備する工程である(図1中の(a)参照)。基材2としては、例えば、平坦な表面を有する基板が挙げられ、具体的には、シリコンウェハ、ガラス基板等が挙げられる。
[工程(B)]
工程(B)は、基材2の上面に、被覆層の形成用材料である液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、第1の被覆層3を形成する工程である(図1中の(b)参照)。
液状樹脂組成物としては、難燃性の液状樹脂組成物が好適に用いられる。難燃性の液状樹脂組成物としては、例えば、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状物が挙げられる。上記ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状物としては、芳香族ポリイミド及び/又は芳香族ポリアミック酸を含む液状物が好ましく用いられ、典型的には、芳香族ポリイミド及び/又は芳香族ポリアミック酸と、有機溶媒とを混合してなる液状物が用いられる。
このうち、芳香族ポリアミック酸と有機溶媒とを混合してなる液状物としては、下記の成分(A)と成分(B)とを有機溶媒中で反応させることにより得られるものが、好ましく用いられる。
[成分(A)]
成分(A)は、下記一般式(1)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物である。
(式中、Xは2価の基であり、ベンゼン環のどの位置に結合していてもよい。)
ここで、一般式(1)中のX(2価の基)は、例えば、−O−、−SO2−、−CO−、−S−、−C(CH3)2−、−Si(CH3)2−または−Si(Ph)2−であり、好ましくは、−O−、−SO2−、より好ましくは−O−である。
成分(A)の具体的な化合物名としては、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(オルトジフェニルフタル酸二無水物)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物等が挙げられる。
[成分(A)]
成分(A)は、下記一般式(1)で表される芳香族テトラカルボン酸二無水物である。
ここで、一般式(1)中のX(2価の基)は、例えば、−O−、−SO2−、−CO−、−S−、−C(CH3)2−、−Si(CH3)2−または−Si(Ph)2−であり、好ましくは、−O−、−SO2−、より好ましくは−O−である。
成分(A)の具体的な化合物名としては、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(オルトジフェニルフタル酸二無水物)、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ジメチルジフェニルシランテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−テトラフェニルテトラカルボン酸二無水物、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン二無水物等が挙げられる。
[成分(B)]
成分(B)は、芳香族ジアミンである。
成分(B)として用いられる芳香族ジアミンの例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−(p−ビフェニレンジオキシ)ジアニリン等が挙げられる。
成分(B)は、芳香族ジアミンである。
成分(B)として用いられる芳香族ジアミンの例としては、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメトキシ−4,4’−ジアミノビフェニル、1,5−ジアミノナフタレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)−10−ヒドロアントラセン、4,4’−(p−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンイソプロピリデン)ビスアニリン、5−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、6−アミノ−1−(4’−アミノフェニル)−1,3,3−トリメチルインダン、2,7−ジアミノフルオレン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−(p−ビフェニレンジオキシ)ジアニリン等が挙げられる。
成分(A)と成分(B)とを、有機溶媒中、−20〜150℃、好ましくは0〜100℃の温度下に混合攪拌することにより、後述する反応機構によって、ポリアミック酸が生成する。
成分(A)及び成分(B)の配合割合は、成分(B)のアミノ基1当量に対して、成分(A)の酸無水物基が0.8〜1.2当量となる割合が好ましく、1.0〜1.1当量となる割合がより好ましい。成分(B)のアミノ基1当量に対して、成分(A)の酸無水物基の量が0.8当量未満、若しくは1.2当量を超えると、基材に塗布し乾燥させた後に被覆層が形成されない場合がある。
本発明で使用される有機溶媒の例としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、しゅう酸ジエチル、マロン酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール類等を挙げることができる。
中でも、溶解性の観点からN−メチルピロリドン(NMP)が、好ましく用いられる。
成分(A)及び成分(B)の配合割合は、成分(B)のアミノ基1当量に対して、成分(A)の酸無水物基が0.8〜1.2当量となる割合が好ましく、1.0〜1.1当量となる割合がより好ましい。成分(B)のアミノ基1当量に対して、成分(A)の酸無水物基の量が0.8当量未満、若しくは1.2当量を超えると、基材に塗布し乾燥させた後に被覆層が形成されない場合がある。
本発明で使用される有機溶媒の例としては、例えば、N−メチル−2−ピロリドン(NMP)、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド等の非プロトン系極性溶媒;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸n−プロピル、酢酸n−ブチル、メトキシプロピオン酸メチル、エトキシプロピオン酸エチル、しゅう酸ジエチル、マロン酸ジエチル、乳酸エチル、乳酸n−プロピル、乳酸n−ブチル等のエステル類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;フェノール、m−クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール等のフェノール類等を挙げることができる。
中でも、溶解性の観点からN−メチルピロリドン(NMP)が、好ましく用いられる。
有機溶媒の使用量は、成分(A)と成分(B)と有機溶媒とを含む反応溶液の全量中に占める成分(A)と成分(B)の合計量の質量割合が0.1〜30質量%、好ましくは1〜20質量%、より好ましくは1〜15質量%となる量である。
反応時の圧力は特に限定されず、通常、常圧でよい。反応時間は、通常、1〜10時間である。
反応時の圧力は特に限定されず、通常、常圧でよい。反応時間は、通常、1〜10時間である。
また、芳香族ポリイミドと有機溶媒とを混合してなる液状物としては、下記の(1)〜(3)の方法により得られるものが挙げられる。
(1)芳香族ポリアミック酸及び有機溶媒を含む液状物を基材に塗布した後、乾燥、加熱することによりイミド化した後、有機溶媒に再溶解させる方法
(2)基材と、基材の表面に積層して形成された芳香族ポリアミック酸からなる層とを有するポリアミック酸フィルムを、無水酢酸/ピリジン溶液に浸漬することによりイミド化した後、有機溶媒に再溶解させる方法
(3)芳香族ポリアミック酸及び有機溶媒を含む液状物に、無水酢酸を加えて化学閉環させる方法
(1)芳香族ポリアミック酸及び有機溶媒を含む液状物を基材に塗布した後、乾燥、加熱することによりイミド化した後、有機溶媒に再溶解させる方法
(2)基材と、基材の表面に積層して形成された芳香族ポリアミック酸からなる層とを有するポリアミック酸フィルムを、無水酢酸/ピリジン溶液に浸漬することによりイミド化した後、有機溶媒に再溶解させる方法
(3)芳香族ポリアミック酸及び有機溶媒を含む液状物に、無水酢酸を加えて化学閉環させる方法
得られた芳香族ポリアミック酸及び/又は芳香族ポリイミドを含む液状物を基材2に塗布し、乾燥及び/又は加熱することにより、芳香族ポリアミック酸及び/又は芳香族ポリイミドを含む第1の被覆層3を形成する。なお、芳香族ポリアミック酸は加熱によりイミド化され、一部又は全部が芳香族ポリイミドとなりうる。
芳香族ポリアミック酸及び/又は芳香族ポリイミドを含む液状物を基材2に塗布する方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、インクジェット法等のいずれかの方法を用いることができる。中でも、均一な厚さの薄膜が得られることから、スピンコート法を採用することが好ましい。
上記乾燥の温度は、特に限定されないが、製造効率の観点から好ましくは100℃以上である。
イミド化の際の加熱温度は、200℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃である。該温度範囲内で加熱することにより、芳香族ポリアミック酸のイミド化を十分に進行させることができる。加熱時間は、好ましくは、30〜120分間である。
芳香族ポリアミック酸のイミド化の割合は、0〜100%の間で特に限定されるものではないが、好ましくは50〜100%、より好ましくは80〜100%である。該割合が50%未満では、被覆層の耐水性が低下することがある。
芳香族ポリイミド及び芳香族ポリアミック酸の数平均分子量は、GPC法で測定されたポリスチレン換算値として、機械的強度の観点から、好ましくは3,000以上である。
芳香族ポリイミド及び芳香族ポリアミック酸の数平均分子量の上限値は、特に限定されないが、通常、500,000以下である。
芳香族ポリアミック酸及び/又は芳香族ポリイミドを含む液状物を基材2に塗布する方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、インクジェット法等のいずれかの方法を用いることができる。中でも、均一な厚さの薄膜が得られることから、スピンコート法を採用することが好ましい。
上記乾燥の温度は、特に限定されないが、製造効率の観点から好ましくは100℃以上である。
イミド化の際の加熱温度は、200℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃である。該温度範囲内で加熱することにより、芳香族ポリアミック酸のイミド化を十分に進行させることができる。加熱時間は、好ましくは、30〜120分間である。
芳香族ポリアミック酸のイミド化の割合は、0〜100%の間で特に限定されるものではないが、好ましくは50〜100%、より好ましくは80〜100%である。該割合が50%未満では、被覆層の耐水性が低下することがある。
芳香族ポリイミド及び芳香族ポリアミック酸の数平均分子量は、GPC法で測定されたポリスチレン換算値として、機械的強度の観点から、好ましくは3,000以上である。
芳香族ポリイミド及び芳香族ポリアミック酸の数平均分子量の上限値は、特に限定されないが、通常、500,000以下である。
ここで、成分(A)と成分(B)とから、芳香族ポリアミック酸、さらには芳香族ポリイミドが生成する際の反応機構を、下記の式(2)で表される成分(A)(4,4’−オキシジフタル酸二無水物)と下記の式(3)で表される成分(B)(4,4’−(p−ビフェニレンジオキシ)ジアニリン)を反応させる場合を例にとって説明する。
まず、下記の式(4)、(5)に示すように、成分(A)の酸無水物基(式(4)の左側の化学式を参照)と、成分(B)のアミノ基(式(4)の右側の化学式を参照)が反応して、芳香族ポリアミック酸(式(5)を参照)が生成する。
[工程(C)]
工程(C)は、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17を有する光導波路本体18を複数形成する工程であり、工程(C−1)(下部クラッド層7の形成工程)、工程(C−2)(コア部分12の形成工程)、及び工程(C−3)(上部クラッド層17の形成工程)からなる。
各工程ごとに説明する。
[工程(C−1)]
工程(C−1)は、被覆層3の上面に、複数の下部クラッド層7を形成する工程である。具体的には、下部クラッド層形成用の液状樹脂組成物(以下、下層用組成物ともいう)を塗布し、乾燥またはプリベークして、下層用薄膜4を形成する(図1中の(c))。次いで、図1中の(d)に示すように、この下層用薄膜4の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを複数有するフォトマスク5を介して光6の照射(露光)を行う。これにより、下層用薄膜4のうち、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像処理して除去することにより、第1の被覆層3上に、パターニングされた硬化膜からなる下部クラッド層7を、複数同時に形成することができる(図1中の(e))。このようにして、第1の被覆層3の上面に、複数の下部クラッド層7が、下部クラッド層7の相互間に空隙8を有するように、適当な間隔をあけて並列して形成される。
ここで、下層用組成物の塗布方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、インクジェット法等のいずれかの方法を用いることができる。このうち、均一な厚さの下層用薄膜が得られることから、スピンコート法を採用することが好ましい。
また、下層用組成物のレオロジー特性を塗布方法に応じた適切なものとするために、下層用組成物には、各種レベリング剤、チクソ付与剤、フィラー、有機溶媒、界面活性剤等を必要に応じて配合することが好ましい。
また、下層用組成物からなる下層用薄膜は、塗布後、有機溶剤等を除去する目的で50〜200℃の温度でプリベークすることが好ましい。
工程(C)は、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17を有する光導波路本体18を複数形成する工程であり、工程(C−1)(下部クラッド層7の形成工程)、工程(C−2)(コア部分12の形成工程)、及び工程(C−3)(上部クラッド層17の形成工程)からなる。
各工程ごとに説明する。
[工程(C−1)]
工程(C−1)は、被覆層3の上面に、複数の下部クラッド層7を形成する工程である。具体的には、下部クラッド層形成用の液状樹脂組成物(以下、下層用組成物ともいう)を塗布し、乾燥またはプリベークして、下層用薄膜4を形成する(図1中の(c))。次いで、図1中の(d)に示すように、この下層用薄膜4の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを複数有するフォトマスク5を介して光6の照射(露光)を行う。これにより、下層用薄膜4のうち、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像処理して除去することにより、第1の被覆層3上に、パターニングされた硬化膜からなる下部クラッド層7を、複数同時に形成することができる(図1中の(e))。このようにして、第1の被覆層3の上面に、複数の下部クラッド層7が、下部クラッド層7の相互間に空隙8を有するように、適当な間隔をあけて並列して形成される。
ここで、下層用組成物の塗布方法としては、スピンコート法、ディッピング法、スプレー法、バーコート法、ロールコート法、カーテンコート法、グラビア印刷法、シルクスクリーン法、インクジェット法等のいずれかの方法を用いることができる。このうち、均一な厚さの下層用薄膜が得られることから、スピンコート法を採用することが好ましい。
また、下層用組成物のレオロジー特性を塗布方法に応じた適切なものとするために、下層用組成物には、各種レベリング剤、チクソ付与剤、フィラー、有機溶媒、界面活性剤等を必要に応じて配合することが好ましい。
また、下層用組成物からなる下層用薄膜は、塗布後、有機溶剤等を除去する目的で50〜200℃の温度でプリベークすることが好ましい。
下部クラッド層を形成する際の光の照射量は、特に限定されるものではないが、波長200〜450nm、照度1〜500mW/cm2の光を、照射量が10〜5,000mJ/cm2となるように照射して露光することが好ましい。
照射する光の種類としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線等を用いることができるが、特に紫外線が好ましい。光の照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ等を用いることが好ましい。
照射する光の種類としては、可視光、紫外線、赤外線、X線、α線、β線、γ線等を用いることができるが、特に紫外線が好ましい。光の照射装置としては、例えば、高圧水銀ランプ、低圧水銀ランプ、メタルハライドランプ、エキシマランプ等を用いることが好ましい。
現像処理は、所定のパターンに従ってパターン露光し、選択的に硬化させた薄膜に対して、硬化部分と未硬化部分との溶解性の差異を利用して、現像液を用いて未硬化部分のみの除去を行なうものである。つまり、パターン露光後、未硬化部分を除去し、かつ、硬化部分を残存させて、結果的に下部クラッド層を形成させるものである。
現像処理に用いる現像液としては、有機溶媒、アルカリ水溶液等を用いることができる。有機溶媒の例としては、アセトン、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、乳酸エチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、メチルアミルケトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、プロピレングリコールモノメチルエーテル等が挙げられる。また、アルカリ水溶液を調製するためのアルカリ化合物の例としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、メタケイ酸ナトリウム、アンモニア、エチルアミン、n−プロピルアミン、ジエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリエチルアミン、メチルジエチルアミン、N−メチルピロリドン、ジメチルエタノールアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、コリン、ピロール、ピペリジン、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]−7−ウンデセン、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]−5−ノナンなどを挙げることができる。中でも、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)、水酸化カリウム等が好適に用いられる。アルカリ水溶液中のアルカリ化合物の濃度は、使用するアルカリ化合物の種類によっても異なるが、有機アルカリの場合は、好ましくは、0.05〜10質量%、より好ましくは0.1〜7質量%である。例えば、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド(TMAH)を用いる場合、該濃度は、好ましくは0.5〜2.5質量%である。なお、このようなアルカリ水溶液に、メタノール、エタノールなどの水溶性有機溶媒や界面活性剤などを適当量添加して、現像液として使用することも好ましい。
また、有機溶媒を現像液として用いた場合、現像時間は、通常30〜600秒間である。現像方法としては、液盛り法、ディッピング法、シャワー現像法等の公知の方法を採用することができる。現像後、そのまま風乾することによって、有機溶媒が除去されて、パターン状の薄膜が形成される。
また、アルカリ水溶液を現像液として用いた場合には、現像時間は、通常30〜600秒間であり、また現像方法としては液盛り法、ディッピング法、シャワー現像法などの公知の方法を採用することができる。その後、流水洗浄を、例えば30〜90秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素等で風乾させることによって表面上の水分を除去することにより、パターン状の薄膜が形成される。
パターン状の薄膜(パターニング部)の形成後、このパターニング部を加熱処理(ポストベーク)する。この加熱条件は、樹脂組成物の成分組成等により異なるが、通常、30〜250℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜150℃で、例えば5分間〜72時間の加熱時間とすればよい。加熱処理(ポストベーク)を行なうことによって、塗膜全面を十分に硬化させることができる。
また、アルカリ水溶液を現像液として用いた場合には、現像時間は、通常30〜600秒間であり、また現像方法としては液盛り法、ディッピング法、シャワー現像法などの公知の方法を採用することができる。その後、流水洗浄を、例えば30〜90秒間行い、圧縮空気や圧縮窒素等で風乾させることによって表面上の水分を除去することにより、パターン状の薄膜が形成される。
パターン状の薄膜(パターニング部)の形成後、このパターニング部を加熱処理(ポストベーク)する。この加熱条件は、樹脂組成物の成分組成等により異なるが、通常、30〜250℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜150℃で、例えば5分間〜72時間の加熱時間とすればよい。加熱処理(ポストベーク)を行なうことによって、塗膜全面を十分に硬化させることができる。
本工程において、所定のパターンに従って光の照射を行う方法としては、光の透過部と非透過部とからなるフォトマスク5を用いる方法に限られず、例えば、以下に示すa〜cの方法のいずれかを採用してもよい。
a.液晶表示装置と同様の原理を利用して、所定のパターンに従って光透過領域と光不透過領域とからなるマスク像を電気光学的に形成する手段を利用する方法。
b.多数の光ファイバーを束ねてなる導光部材を用い、この導光部材における所定のパターンに対応する光ファイバーを介して光を照射する方法。
c.レーザー光、あるいはレンズ、ミラー等の集光性光学系により得られる収束性の光を、走査させながら光硬化性樹脂組成物に照射する方法。
なお、下部クラッド層の形成工程における塗布方法、レオロジー特性の改良、光の照射量、種類、及び光(紫外線)の照射装置、現像処理の条件等は、後述するコア部分の形成工程(C−2)や、上部クラッド層の形成工程(C−3)においても同様である。下部クラッド層の形成工程における、プリベーク、及びポストベークの条件(加熱温度、加熱時間)は、後述する上部クラッド層の形成工程(C−3)においても同様である。
a.液晶表示装置と同様の原理を利用して、所定のパターンに従って光透過領域と光不透過領域とからなるマスク像を電気光学的に形成する手段を利用する方法。
b.多数の光ファイバーを束ねてなる導光部材を用い、この導光部材における所定のパターンに対応する光ファイバーを介して光を照射する方法。
c.レーザー光、あるいはレンズ、ミラー等の集光性光学系により得られる収束性の光を、走査させながら光硬化性樹脂組成物に照射する方法。
なお、下部クラッド層の形成工程における塗布方法、レオロジー特性の改良、光の照射量、種類、及び光(紫外線)の照射装置、現像処理の条件等は、後述するコア部分の形成工程(C−2)や、上部クラッド層の形成工程(C−3)においても同様である。下部クラッド層の形成工程における、プリベーク、及びポストベークの条件(加熱温度、加熱時間)は、後述する上部クラッド層の形成工程(C−3)においても同様である。
[工程(C−2)]
工程(C−2)は、複数の下部クラッド層7の各々の上面に、コア部分12を形成する工程である。具体的には、図1中の(f)に示すように、第1の被覆層3及び複数の下部クラッド層7の上面に、コア部分形成用の液状樹脂組成物(以下、コア用組成物ともいう)を塗布し、乾燥またはプリベークしてコア用薄膜9を形成する。その後、図1中の(g)に示すように、コア用薄膜9の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを複数有するフォトマスク10を介して光11の照射(露光)を行う。これにより、コア用薄膜9のうち、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像処理して除去することにより、図2中の(h)に示すように、複数の下部クラッド層7の各々の上面に、パターニングされた硬化膜からなるコア部分12を形成することができる。これにより、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7及びコア部分12からなる硬化体13を、複数同時に形成することができる。
現像処理後、パターニング部を加熱処理(ポストベーク)する。この加熱条件は、樹脂組成物の成分組成等により異なるが、通常、30〜250℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜150℃の加熱温度で、例えば5分間〜10時間の加熱時間とすればよい。加熱処理(ポストベーク)を行なうことによって、塗膜全面を十分に硬化させることができる。
工程(C−2)は、複数の下部クラッド層7の各々の上面に、コア部分12を形成する工程である。具体的には、図1中の(f)に示すように、第1の被覆層3及び複数の下部クラッド層7の上面に、コア部分形成用の液状樹脂組成物(以下、コア用組成物ともいう)を塗布し、乾燥またはプリベークしてコア用薄膜9を形成する。その後、図1中の(g)に示すように、コア用薄膜9の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを複数有するフォトマスク10を介して光11の照射(露光)を行う。これにより、コア用薄膜9のうち、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像処理して除去することにより、図2中の(h)に示すように、複数の下部クラッド層7の各々の上面に、パターニングされた硬化膜からなるコア部分12を形成することができる。これにより、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7及びコア部分12からなる硬化体13を、複数同時に形成することができる。
現像処理後、パターニング部を加熱処理(ポストベーク)する。この加熱条件は、樹脂組成物の成分組成等により異なるが、通常、30〜250℃、好ましくは50〜200℃、より好ましくは100〜150℃の加熱温度で、例えば5分間〜10時間の加熱時間とすればよい。加熱処理(ポストベーク)を行なうことによって、塗膜全面を十分に硬化させることができる。
[工程(C−3)]
工程(C−3)は、複数の硬化体13(下部クラッド層7及びコア部分12)の各々の上面に、上部クラッド層17を形成する工程である。具体的には、図2中の(i)に示すように、第1の被覆層3及び複数の硬化体13(下部クラッド層7及びコア部分12)の上面に、上部クラッド層形成用の液状樹脂組成物(以下、上層用組成物ともいう)を塗布し、乾燥またはプリベークして上層用薄膜14を形成する。その後、図2中の(j)に示すように、上層用薄膜14の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを複数有するフォトマスク15を介して光16の照射(露光)を行う。これにより、上層用薄膜14のうち、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像処理して除去することにより、図2中の(k)に示すように、複数の硬化体13(下部クラッド層7及びコア部分12)の各々の上面に、パターニングされた硬化膜からなる上部クラッド層17を形成することができる。これにより、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17からなる光導波路本体18を、複数同時に形成することができる。複数の光導波路本体18は、光導波路本体18の相互間に空隙8を有するように、適当な間隔で並列して形成されている。
空隙8の幅は、後述の工程(D)で形成される第2の被覆層21と、第1の被覆層3とが、当該空隙内で積層部分を形成することができる程度の寸法を有していればよく、特に限定されないが、例えば、500〜5,000μmである。
なお、光導波路本体18は、コア部分12を所望の個数(単数又は複数)含むことができる。図1〜図3には、コア部分を2個含む場合を例示している。
工程(C−3)は、複数の硬化体13(下部クラッド層7及びコア部分12)の各々の上面に、上部クラッド層17を形成する工程である。具体的には、図2中の(i)に示すように、第1の被覆層3及び複数の硬化体13(下部クラッド層7及びコア部分12)の上面に、上部クラッド層形成用の液状樹脂組成物(以下、上層用組成物ともいう)を塗布し、乾燥またはプリベークして上層用薄膜14を形成する。その後、図2中の(j)に示すように、上層用薄膜14の上面に対して、所定のパターンに従って、例えば所定のラインパターンを複数有するフォトマスク15を介して光16の照射(露光)を行う。これにより、上層用薄膜14のうち、光が照射された箇所のみが硬化するので、それ以外の未硬化の部分を現像処理して除去することにより、図2中の(k)に示すように、複数の硬化体13(下部クラッド層7及びコア部分12)の各々の上面に、パターニングされた硬化膜からなる上部クラッド層17を形成することができる。これにより、第1の被覆層3の上面に、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17からなる光導波路本体18を、複数同時に形成することができる。複数の光導波路本体18は、光導波路本体18の相互間に空隙8を有するように、適当な間隔で並列して形成されている。
空隙8の幅は、後述の工程(D)で形成される第2の被覆層21と、第1の被覆層3とが、当該空隙内で積層部分を形成することができる程度の寸法を有していればよく、特に限定されないが、例えば、500〜5,000μmである。
なお、光導波路本体18は、コア部分12を所望の個数(単数又は複数)含むことができる。図1〜図3には、コア部分を2個含む場合を例示している。
工程(C)において、下部クラッド層7、コア部分12及び上部クラッド層17の各部を形成するための材料としては、光硬化性または熱硬化性の材料が挙げられる。
中でも、耐屈曲性、製造効率等の観点から、(メタ)アクリル系またはエポキシ系の光硬化性組成物等が好ましく用いられる。ここで、(メタ)アクリル系の光硬化性組成物としては、例えば、上述の「背景技術」の欄で説明した特開2003−195079号公報に記載されたものが挙げられる。また、エポキシ系の光硬化性組成物としては、例えば、上述の「背景技術」の欄で説明した特開2005−274664号公報に記載されたものが挙げられる。
中でも、耐屈曲性、製造効率等の観点から、(メタ)アクリル系またはエポキシ系の光硬化性組成物等が好ましく用いられる。ここで、(メタ)アクリル系の光硬化性組成物としては、例えば、上述の「背景技術」の欄で説明した特開2003−195079号公報に記載されたものが挙げられる。また、エポキシ系の光硬化性組成物としては、例えば、上述の「背景技術」の欄で説明した特開2005−274664号公報に記載されたものが挙げられる。
[工程(D)]
工程(D)は、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、第2の被覆層21を形成する工程である(図2中の(l))。具体的には、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、被覆層の形成用材料であるポリアミック酸及び/又はポリイミドを含む液状物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することにより、第2の被覆層21を形成する。第1の被覆層3と第2の被覆層21とは、光導波路本体18の相互間の空隙8内にて積層部分19を形成する。
工程(D)における被覆層の形成用材料、及び、被覆層の具体的な形成方法(塗布方法、乾燥や加熱の条件)等は、上記工程(B)と同じである。
工程(D)は、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、第2の被覆層21を形成する工程である(図2中の(l))。具体的には、第1の被覆層3及び複数の光導波路本体18の上面に、被覆層の形成用材料であるポリアミック酸及び/又はポリイミドを含む液状物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することにより、第2の被覆層21を形成する。第1の被覆層3と第2の被覆層21とは、光導波路本体18の相互間の空隙8内にて積層部分19を形成する。
工程(D)における被覆層の形成用材料、及び、被覆層の具体的な形成方法(塗布方法、乾燥や加熱の条件)等は、上記工程(B)と同じである。
[工程(E)]
工程(E)は、切断を行う工程である。具体的には、工程(D)で形成された被覆層3,21の積層部分19を、切断箇所20にて切断(ダイシング)する。その後、基材2を剥離することにより、複数のフィルム状光導波路1を得る(図2〜図3中の(l)〜(n))。
切断の手段としては、例えば、レーザーカッタ、丸刃転動式カッタ、丸刃ナイフ刃の引き切り式カッタ、トムソン刃による油圧またはモータークランクによるギロチン方式カッタ等が挙げられる。
このように、被覆層3,21の積層部分19を切断することによって、光導波路本体18の上面及び下面のみならず、側面(ただし、コア部分が露出している面を除く。)についても難燃性の被覆層を有するフィルム状光導波路1を得ることができる。
工程(E)は、切断を行う工程である。具体的には、工程(D)で形成された被覆層3,21の積層部分19を、切断箇所20にて切断(ダイシング)する。その後、基材2を剥離することにより、複数のフィルム状光導波路1を得る(図2〜図3中の(l)〜(n))。
切断の手段としては、例えば、レーザーカッタ、丸刃転動式カッタ、丸刃ナイフ刃の引き切り式カッタ、トムソン刃による油圧またはモータークランクによるギロチン方式カッタ等が挙げられる。
このように、被覆層3,21の積層部分19を切断することによって、光導波路本体18の上面及び下面のみならず、側面(ただし、コア部分が露出している面を除く。)についても難燃性の被覆層を有するフィルム状光導波路1を得ることができる。
なお、上記工程(C−2)において、上記コア用組成物を塗布する方法にかえて、コア部分形成用ドライフィルムを用いる方法を採用することもできる(図4参照)。
この場合、まず、ベースフィルム22と、ベースフィルム22上に積層して形成されたコア部分形成用の樹脂組成物からなる層23とからなる、コア部分形成用ドライフィルム24を準備する(図4中の(a))。次いで、コア部分形成用ドライフィルム24を、コア部分形成用の樹脂組成物からなる層23が、第1の被覆層3及び複数の下部クラッド層7の上面に、対峙するように積層し、圧着する(図4中の(b))。その後、所定のパターンに従って光の照射を行い、ベースフィルムを除去した後、現像処理、加熱処理(ポストベーク)を行うことによって、コア部分12を形成する(図4中の(c))。
上記圧着は、例えば、熱ラミネートによって行うことができる。熱ラミネートは、50℃〜150℃、好ましくは80℃〜120℃で行われる。
コア部分形成用ドライフィルムを用いる場合の、光の照射量、種類、及び光(紫外線)の照射装置、現像処理、加熱処理等の条件は、上述の、コア用組成物を塗布する場合の条件と同様である。
この場合、まず、ベースフィルム22と、ベースフィルム22上に積層して形成されたコア部分形成用の樹脂組成物からなる層23とからなる、コア部分形成用ドライフィルム24を準備する(図4中の(a))。次いで、コア部分形成用ドライフィルム24を、コア部分形成用の樹脂組成物からなる層23が、第1の被覆層3及び複数の下部クラッド層7の上面に、対峙するように積層し、圧着する(図4中の(b))。その後、所定のパターンに従って光の照射を行い、ベースフィルムを除去した後、現像処理、加熱処理(ポストベーク)を行うことによって、コア部分12を形成する(図4中の(c))。
上記圧着は、例えば、熱ラミネートによって行うことができる。熱ラミネートは、50℃〜150℃、好ましくは80℃〜120℃で行われる。
コア部分形成用ドライフィルムを用いる場合の、光の照射量、種類、及び光(紫外線)の照射装置、現像処理、加熱処理等の条件は、上述の、コア用組成物を塗布する場合の条件と同様である。
同様に、上記工程(C−3)においても、上記上層用組成物を塗布する方法にかえて、ベースフィルムと、該ベースフィルム上に積層して形成された上部クラッド層形成用の樹脂組成物からなる層とからなる、上部クラッド層形成用ドライフィルムを用いる方法を採用することができる。
この場合の、具体的な方法及び圧着の条件は、上記コア部分形成用ドライフィルムを用いた場合と同様である。光の照射量、種類、及び光(紫外線)の照射装置、現像処理、加熱処理等の条件は、上述の、上層用組成物を塗布する場合の条件と同様である。
この場合の、具体的な方法及び圧着の条件は、上記コア部分形成用ドライフィルムを用いた場合と同様である。光の照射量、種類、及び光(紫外線)の照射装置、現像処理、加熱処理等の条件は、上述の、上層用組成物を塗布する場合の条件と同様である。
得られたフィルム状光導波路1において、下部クラッド層7、コア部分12、及び上部クラッド層17の厚さは、特に限定されないが、例えば、下部クラッド層の厚さが1〜200μm、コア部分の厚さが3〜200μm、上部クラッド層の厚さが1〜200μmとなるように定められる。コア部分の幅は、特に限定されないが、例えば、1〜200μmである。
コア部分の屈折率は、下部クラッド層及び上部クラッド層のいずれの屈折率よりも大きいものであることが必要である。例えば、波長400〜1,600nmの光に対して、コア部分の屈折率が1.420〜1.650、下部クラッド層及び上部クラッド層の屈折率が1.400〜1.648であり、かつ、コア部分の屈折率が、2つのクラッド層のいずれの屈折率よりも少なくとも0.1%大きな値であることが好ましい。
コア部分の屈折率は、下部クラッド層及び上部クラッド層のいずれの屈折率よりも大きいものであることが必要である。例えば、波長400〜1,600nmの光に対して、コア部分の屈折率が1.420〜1.650、下部クラッド層及び上部クラッド層の屈折率が1.400〜1.648であり、かつ、コア部分の屈折率が、2つのクラッド層のいずれの屈折率よりも少なくとも0.1%大きな値であることが好ましい。
被覆層3,21の厚さは、各々、十分な難燃性を付与する観点から、好ましくは3μm以上、より好ましくは5μm以上、特に好ましくは8μm以上である。
本発明において、ポリアミック酸の種類を選択することによって、紫外線透過性に優れた被覆層を形成することができる。
この場合、フィルム状光導波路は、UV硬化性の接着剤を用いた受光素子又は発光素子との接合に好適に用いることができる。すなわち、受光素子または受発光素子との間にUV硬化性の接着剤を介在させた状態で紫外線を照射したときに、被覆層内の紫外線の透過性が良好であるため、UV硬化性の接着剤を短時間で硬化させて、フィルム状光導波路と、受光素子または受発光素子との接合を効率的に行なうことができる。
このようなフィルム状光導波路は、フォトダイオード等の発光素子及び面発光レーザ等の受光素子を光導波路の片面に接合して電気/光信号を変換するインターフェースにおいて、発光素子から受光素子に伝送される光信号の伝送媒体として好適に用いることができる。
本発明において、ポリアミック酸の種類を選択することによって、紫外線透過性に優れた被覆層を形成することができる。
この場合、フィルム状光導波路は、UV硬化性の接着剤を用いた受光素子又は発光素子との接合に好適に用いることができる。すなわち、受光素子または受発光素子との間にUV硬化性の接着剤を介在させた状態で紫外線を照射したときに、被覆層内の紫外線の透過性が良好であるため、UV硬化性の接着剤を短時間で硬化させて、フィルム状光導波路と、受光素子または受発光素子との接合を効率的に行なうことができる。
このようなフィルム状光導波路は、フォトダイオード等の発光素子及び面発光レーザ等の受光素子を光導波路の片面に接合して電気/光信号を変換するインターフェースにおいて、発光素子から受光素子に伝送される光信号の伝送媒体として好適に用いることができる。
紫外線透過性に優れた被覆層を有するフィルム状光導波路1において、被覆層3,21の各々の厚み方向の光透過率(波長400nm)は、10%以上、好ましくは15%以上である。該光透過率が10%未満では、紫外線硬化性の接着剤を十分に硬化させることができず、受光素子または発光素子と光導波路との接合強度が小さくなったり、あるいは接合不能になるため、好ましくない。
紫外線透過性に優れた被覆層3,21の厚さは、高い光透過性を得る観点から、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、特に好ましくは20μm以下である。
紫外線透過性に優れた被覆層3,21の厚さは、高い光透過性を得る観点から、好ましくは50μm以下、より好ましくは30μm以下、特に好ましくは20μm以下である。
以下、実施例に基づいて、本発明を説明する。
[実施例1]
N2ガス雰囲気下で、4,4’−(p−ビフェニレンジオキシ)ジアニリン(和光純薬社製)5.4gを脱水N−メチルピロピドン(NMP)80g中に溶解させた。次いで、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(マナック社製、ODPA−M)4.6gを添加し、室温で4時間攪拌し、ポリアミック酸ワニス(ポリアミック酸の有機溶媒溶液)を得た。
次いで、このポリアミック酸ワニスを、ポリエチレンテレフタレートのフィルム(厚さ:100μm)からなる基板(基材)上にスピンコータで塗布し、120℃で10分間乾燥させ、厚さ10μmのポリアミック酸からなる第1の被覆層を形成した。
次に、下部クラッド層形成用の光硬化性樹脂組成物(オプスターPJ3075;JSR社製)を第1の被覆層上にスピンコータで塗布し、100℃、10分間乾燥させた。次いで、乾燥して得られた下部クラッド層形成用の樹脂組成物からなる厚さ7μmの塗膜に、複数のライン状パターンを有するフォトマスクを介して、紫外線(波長365nm、照度20mW/cm2、1.5J/cm2)を75秒間照射して、光硬化させた。そして、硬化させた塗膜を有する基板を、アセトンからなる現像液中に浸漬して、塗膜の未露光部を溶解させた。その後、100℃、2分間の条件でポストベークをすることにより、幅2,000μmのライン状パターンを有する、厚さ7μm、長さ100mmの複数の下部クラッド層を形成した。下部クラッド層の相互間の空隙の幅は、2,000μmであった。
[実施例1]
N2ガス雰囲気下で、4,4’−(p−ビフェニレンジオキシ)ジアニリン(和光純薬社製)5.4gを脱水N−メチルピロピドン(NMP)80g中に溶解させた。次いで、4,4’−オキシジフタル酸二無水物(マナック社製、ODPA−M)4.6gを添加し、室温で4時間攪拌し、ポリアミック酸ワニス(ポリアミック酸の有機溶媒溶液)を得た。
次いで、このポリアミック酸ワニスを、ポリエチレンテレフタレートのフィルム(厚さ:100μm)からなる基板(基材)上にスピンコータで塗布し、120℃で10分間乾燥させ、厚さ10μmのポリアミック酸からなる第1の被覆層を形成した。
次に、下部クラッド層形成用の光硬化性樹脂組成物(オプスターPJ3075;JSR社製)を第1の被覆層上にスピンコータで塗布し、100℃、10分間乾燥させた。次いで、乾燥して得られた下部クラッド層形成用の樹脂組成物からなる厚さ7μmの塗膜に、複数のライン状パターンを有するフォトマスクを介して、紫外線(波長365nm、照度20mW/cm2、1.5J/cm2)を75秒間照射して、光硬化させた。そして、硬化させた塗膜を有する基板を、アセトンからなる現像液中に浸漬して、塗膜の未露光部を溶解させた。その後、100℃、2分間の条件でポストベークをすることにより、幅2,000μmのライン状パターンを有する、厚さ7μm、長さ100mmの複数の下部クラッド層を形成した。下部クラッド層の相互間の空隙の幅は、2,000μmであった。
次に、コア部分形成用の光硬化性樹脂組成物(オプスターPJ3074;JSR社製)を第1の被覆層及び複数の下部クラッド層の上面にスピンコータで塗布し、100℃、10分間の条件でプリベークした。次いで、コア部分形成用の光硬化性樹脂組成物からなる厚さ50μmの塗膜に、幅50μmの複数のライン状パターンを有するフォトマスクを介して、紫外線(波長365nm、照度20mW/cm2、1.5J/cm2)を75秒間照射して、光硬化させた。そして、硬化させた塗膜を有する基板を、アセトンからなる現像液中に浸漬して、塗膜の未露光部を溶解させた。その後、150℃、1時間の条件で、ポストベークをすることにより、幅50μmのライン状パターンを有する、厚さが50μmの2個のコア部分を形成した。2個のコア部分の相互間の距離(ピッチ)は、750μmであった。
次に、第1の被覆層、複数の下部クラッド層、及び複数のコア部分の上面に、上部クラッド層形成用の光硬化性樹脂組成物(オプスターPJ3075;JSR社製)をスピンコータで塗布し、ホットプレートを用いて100℃、10分間の条件でプリベークした。次いで、上部クラッド層形成用の樹脂組成物からなる塗膜に、幅2,000μmの複数のライン状パターンを有するフォトマスクを介して、紫外線(波長365nm、照度20mW/cm2、1.5J/cm2)を75秒間照射して、光硬化させた。そして、硬化させた塗膜を有する基板を、アセトンからなる現像液中に浸漬して、塗膜の未露光部を溶解させた。その後、150℃、1時間の条件で、ポストベークをすることにより、コア部分の上面からの厚さが7μmである上部クラッド層を形成させた。こうして、下部クラッド層、コア部分、及び上部クラッド層からなる複数の光導波路本体が得られた。光導波路本体は、幅2,000μmのコア部分を有するものである。
基板に塗布したものと同じポリアミック酸ワニスを、第1の被覆層及び複数の光導波路本体の上面に、スピンコータで塗布し、120℃で10分間乾燥させ、厚さ10μmのポリアミック酸からなる第2の被覆層を形成した。
次いで、ダイシングソー(ディスコ社製)を用いて、光導波路本体の相互間に形成されている第1の被覆層と第2の被覆層との積層部分を切断(ダイシング)し、基板を除去することによって、複数のフィルム状光導波路を得た。
基板に塗布したものと同じポリアミック酸ワニスを、第1の被覆層及び複数の光導波路本体の上面に、スピンコータで塗布し、120℃で10分間乾燥させ、厚さ10μmのポリアミック酸からなる第2の被覆層を形成した。
次いで、ダイシングソー(ディスコ社製)を用いて、光導波路本体の相互間に形成されている第1の被覆層と第2の被覆層との積層部分を切断(ダイシング)し、基板を除去することによって、複数のフィルム状光導波路を得た。
[実施例2]
コア部分の形成用部材としてコア用ドライフィルムを用い、かつ、上部クラッド層の形成用部材として上部クラッド用ドライフィルムを用いたこと、及び、これらのドライフィルムの積層方法として、100℃の温度下でのラミネートを採用したこと以外は、実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
なお、コア用及び上部クラッド用のドライフィルムとしては、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートの片面に、実施例1と同様のコア部分形成用または上部クラッド層形成用の光硬化性樹脂組成物を塗布し乾燥させたものを用いた。
[実施例3]
被覆層形成用の樹脂組成物として、「リカコートSN−20」(商品名、新日本理化社製、3,3’、4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合物のN−メチルピロリドン溶液(ポリイミドの有機溶媒溶液))を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
[実施例4]
被覆層形成用の樹脂組成物として「リカコートPN−20」(商品名、新日本理化社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
[比較例1]
被覆層を設けないこと以外は実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
コア部分の形成用部材としてコア用ドライフィルムを用い、かつ、上部クラッド層の形成用部材として上部クラッド用ドライフィルムを用いたこと、及び、これらのドライフィルムの積層方法として、100℃の温度下でのラミネートを採用したこと以外は、実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
なお、コア用及び上部クラッド用のドライフィルムとしては、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートの片面に、実施例1と同様のコア部分形成用または上部クラッド層形成用の光硬化性樹脂組成物を塗布し乾燥させたものを用いた。
[実施例3]
被覆層形成用の樹脂組成物として、「リカコートSN−20」(商品名、新日本理化社製、3,3’、4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとの重縮合物のN−メチルピロリドン溶液(ポリイミドの有機溶媒溶液))を用いたこと以外は、実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
[実施例4]
被覆層形成用の樹脂組成物として「リカコートPN−20」(商品名、新日本理化社製)を用いたこと以外は実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
[比較例1]
被覆層を設けないこと以外は実施例1と同様にして、複数のフィルム状光導波路を得た。
[フィルム状光導波路の評価]
フィルム状光導波路(実施例1〜3、比較例1〜2)を次のようにして評価した。
[難燃性]
作製したフィルム状光導波路を垂直に固定し、下端からバーナーの炎(ブタンガス、流量5cc/分、炎の長さ12mm)を5秒間接炎した場合に、接炎後、フィルム状光導波路が焼失しない場合を「○」、焼失する場合を「×」とする。
その結果、実施例1〜4では「○」、比較例1では「×」であった。
[紫外線透過性]
被覆層(厚さ10μm)の波長400nmにおける光透過率を測定した。
その結果、実施例1、2で39%、実施例3で19%、実施例4で8%であった。
実施例1〜4では、光線透過率が8%以上であり、良好な紫外線透過性を示すことがわかる。
フィルム状光導波路(実施例1〜3、比較例1〜2)を次のようにして評価した。
[難燃性]
作製したフィルム状光導波路を垂直に固定し、下端からバーナーの炎(ブタンガス、流量5cc/分、炎の長さ12mm)を5秒間接炎した場合に、接炎後、フィルム状光導波路が焼失しない場合を「○」、焼失する場合を「×」とする。
その結果、実施例1〜4では「○」、比較例1では「×」であった。
[紫外線透過性]
被覆層(厚さ10μm)の波長400nmにおける光透過率を測定した。
その結果、実施例1、2で39%、実施例3で19%、実施例4で8%であった。
実施例1〜4では、光線透過率が8%以上であり、良好な紫外線透過性を示すことがわかる。
1 フィルム状光導波路
2 基材(基板)
3 被覆層
4 下層用薄膜
5 フォトマスク
6 光
7 下部クラッド層
8 空隙
9 コア用薄膜
10 フォトマスク
11 光
12 コア部分
13 下部クラッド層及びコア部分からなる硬化体
14 上層用薄膜
15 フォトマスク
16 光
17 上部クラッド層
18 光導波路本体
19 積層部分
20 切断部分
21 第2の被覆層
22 ベースフィルム
23 コア部分形成用の樹脂組成物からなる層
24 コア部分形成用ドライフィルム
2 基材(基板)
3 被覆層
4 下層用薄膜
5 フォトマスク
6 光
7 下部クラッド層
8 空隙
9 コア用薄膜
10 フォトマスク
11 光
12 コア部分
13 下部クラッド層及びコア部分からなる硬化体
14 上層用薄膜
15 フォトマスク
16 光
17 上部クラッド層
18 光導波路本体
19 積層部分
20 切断部分
21 第2の被覆層
22 ベースフィルム
23 コア部分形成用の樹脂組成物からなる層
24 コア部分形成用ドライフィルム
Claims (7)
- 基材の表面に形成された第1の被覆層の上面に、クラッド層及びコア部分を有する光導波路本体を所定の間隔を空けて複数個形成する工程(C)と、
上記第1の被覆層及び複数の光導波路本体の表面に、液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記光導波路本体の相互間の空隙にて上記第1の被覆層との積層部分を有する第2の被覆層を形成する工程(D)と、
を含むことを特徴とするフィルム状光導波路の製造方法。 - 上記積層部分を切断して、複数のフィルム状光導波路を得る工程(E)を含む請求項1に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
- 工程(C)の前工程として、上記基材の上面に、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含む液状樹脂組成物を塗布し、乾燥及び/又は加熱することによって、上記第1の被覆層を形成する工程(B)を含む請求項1又は2に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
- 工程(C)が、
第1の被覆層の上面に、下部クラッド層を形成するための下部クラッド層形成用組成物を塗布した後、光硬化させて、複数の下部クラッド層を形成する工程(C−1)と、
複数の下部クラッド層の各々の上面に、コア部分を形成する工程(C−2)と、
下部クラッド層及びコア部分の上面に、上部クラッド層を形成する工程(C−3)と、
を含む請求項1〜3のいずれか1項に記載のフィルム状光導波路の製造方法。 - 工程(D)で塗布される上記液状樹脂組成物が、ポリイミド及び/又はポリアミック酸を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
- 工程(D)で塗布される上記液状樹脂組成物を構成する上記ポリイミド及び/又はポリアミック酸が、芳香族テトラカルボン酸二無水物と芳香族ジアミンとを反応させて得られるものである請求項5に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
- 工程(C)における上記クラッド層及びコア部分の材料として、(メタ)アクリル系またはエポキシ系の光硬化性組成物を用いる請求項1〜6のいずれか1項に記載のフィルム状光導波路の製造方法。
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