JP2005114971A - 平面型光導波路の製造方法、平面型光導波路、光電気複合配線基板 - Google Patents

平面型光導波路の製造方法、平面型光導波路、光電気複合配線基板 Download PDF

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Abstract

【課題】 製造が容易で、様々な材料を適用可能な平面型光導波路の製造方法、およびこれによって製造された平面型光導波路、この平面型光導波路を備える光電気複合配線基板を提供する。
【解決手段】 基板11上に下部クラッド層12を形成する工程Aと、基板11上に設けられた下部クラッド層12の上面12aにフォトリソグラフィによりコアのネガのコアパターン13を形成する工程Bと、その開口部13a内にコア材料14を充填し、これを硬化させる工程Cと、コア材料14を硬化させた後、ネガのコアパターン13を除去する工程Dとを少なくとも有する平面型光導波路の製造方法とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光通信分野における光集積回路、分波器、合波器およびスイッチング素子などに用いられ、さらには基板上に電気配線と光配線を共存させた光電気複合配線基板にも利用可能な平面型光導波路およびこれを備えた光電気複合配線基板、平面型光導波路の製造方法に関するものである。
図7は、一般的な平面型光導波路の概略構成を示す断面図である。
この平面型光導波路は、基板101と、下部クラッド層102と、コア103と、上部クラッド層104とから概略構成されている。
この平面型光導波路では、基板101の一方の面101a上に下部クラッド層102が設けられている。また、下部クラッド層102の上面102a上にコア103が設けられ、コア103の側面および上面を覆うように上部クラッド層104が設けられている。
コア103は、この周囲に配されている下部クラッド層102および上部クラッド層104よりも屈折率が高い。一般に、コア103の長手方向と垂直な断面形状が7μm〜8μm角のシングルモード用平面型光導波路では、コア103と、下部クラッド層102および上部クラッド層104との屈折率差は0.3%程度に設定されている。また、コア103の長手方向と垂直な断面形状が40μm角程度のマルチモード用平面型光導波路では、コア103と、下部クラッド層102および上部クラッド層104との屈折率差は1%程度に設定されている。
コア103、下部クラッド層102および上部クラッド層104をなす材料としては、石英などのガラス材料をはじめとして、フッ素化ポリイミドやポリシロキサンなどの熱硬化性樹脂や、アクリル系、エポキシ系などの紫外線硬化型樹脂など、様々な材料が用いられている。
これらの材料を用いて、コア103を必要最低限の精度で、所定の形状に安価に形成することが求められている。
近年、マルチメディア環境が急速に普及したことにより、接続が容易で、量産に適した高分子材料からなるマルチモード用平面型光導波路が注目されている。
以下に、従来の高分子材料からなる平面型光導波路の製造方法を示す。
例えば、非特許文献1には、フォトリソグラフィと反応性イオンエッチングを用いた製造方法が開示されている。
この製造方法では、まず、基板上にスピンコート、ディップコートなどの方法で下部クラッド層をなす高分子材料を塗布した後、この高分子材料を硬化させて下部クラッド層を形成する。
次に、下部クラッド層の上面にコアをなす高分子材料を、少なくともコアの高さに相当する厚みを有する平坦な膜となるように塗布した後、この高分子材料を硬化させる。
次に、硬化後のコアをなす高分子材料の上面にフォトレジストのポジパターンを形成する。
次に、ポジパターンをエッチングマスクとして、反応性イオンエッチング(以下、「RIE」と略すこともある。)などの方法によりコアリッジを形成する。
次に、必要に応じて、エッチングマスクとして利用したポジパターンを除去する。
次に、下部クラッド層の上面と、コアの側面および上面とを覆うように、スピンコート、ディップコートなどの方法で上部クラッド層をなす高分子材料を塗布した後、この高分子材料を硬化させて上部クラッド層を形成する。
また、特許文献1には、エッチングにより下部クラッド層に溝部を形成し、この溝部内にコアをなす高分子材料を流し込んで、コアを形成する製造方法が開示されている。
この製造方法では、まず、基板上に下部クラッド層をなす高分子材料を塗布した後、この高分子材料を硬化させて、下部クラッド層を形成する。
次に、下部クラッド層の上面にフォトレジストによりネガのレジストマスクを形成し、ウェットエッチングする方法、あるいは、金型を用いた射出成型法により、下部クラッド層に溝部を形成し、この溝部内にコアをなす高分子材料を流し込んで、側面が平滑なコアリッジを形成する。
さらに、特許文献2には、基板をエッチングして凸形のコアパターンを形成し、このコアパターンを用いて溝部を有する下部クラッド層を形成する製造方法が開示されている。
この製造方法では、まず、基板上にポリイミド層を形成し、このポリイミド層にフォトリソグラフィとエッチングを用いて、凸形のコアパターンを形成する。
次に、このコアパターンの表面に犠牲層を設けて成形型とする。
次に、この成形型に下部クラッド層をなす高分子材料を流し込んで、硬化させる。
次に、犠牲層をウェットエッチングにより除去して、成形型から凹部を有する下部クラッド層を剥離する。
次に、下部クラッド層の凹部内にコアをなす高分子材料を流し込んで、コアを形成する。
次に、コアの上面および下部クラッド層の上面を覆うように、上部クラッド層をなす高分子材料を塗布した後、この高分子材料を硬化させて上部クラッド層を形成する。
非特許文献1で開示されている製造方法では、凸型のコアパターンを形成するためにRIEを用いている。このRIEは、装置が高価である上に、真空工程を用いるため、作業時間が長くなる傾向にある。マルチモード用平面型光導波路の製造プロセスにおいては、量産性が重要であり、また、一方でシングルモード用平面型光導波路ほどの精密加工を要求されないので、RIEは好適ではない。
特許文献1で開示されている製造方法では、射出成形において特殊な装置が必要になる。また、ウェットエッチングによって溝部を形成可能な高分子材料としては、ポリイミドなどのごく一部のものに限られてしまうため、この方法は汎用性に欠けるという問題がある。
特許文献2で開示されている製造方法では、成形型の形成やコアの余分な部分を除去するために、RIEを用いている。上述のように、RIEは製造コストが高い。また、この方法によれば、光導波路フィルムの作製は可能であるが、基板上の任意の場所に正確な光導波路を作製することは困難であるから、光導波路を備えた光電気複合配線基板の作製には適用し難いという問題がある。
マルチモード用平面型光導波路を必要最低限の精度で量産するには、RIEプロセスは製造コストと量産性において不適であり、ウェットエッチングプロセスは汎用性において不適である。このようなことから、マルチモード用平面型光導波路の製造において、一般的な装置を用いて、様々な材料を適用可能な方法が望まれている。
特開2000−321456号公報 特開2002−31732号公報 Journal of Technology vol.16、No.6、June 1998
本発明は、前記事情に鑑みてなされたもので、製造コストの抑制が図れ、製造が容易で、様々な材料を適用可能な平面型光導波路の製造方法、およびこれによって製造された平面型光導波路、この平面型光導波路を備える光電気複合配線基板を提供することを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するために、基板上に下部クラッド層を形成する工程Aと、前記基板上に設けられた前記下部クラッド層の上面にフォトリソグラフィによりネガのコアパターンを形成する工程Bと、該ネガのコアパターンの開口部内にコアをなす材料を充填し、該コアをなす材料を硬化させる工程Cと、前記コアをなす材料を硬化させた後、前記ネガのコアパターンを除去する工程Dとを少なくとも有する平面型光導波路の製造方法を提供する。
前記工程Bにおいて、前記下部クラッド層の上面に感光性材料を塗布し、該感光性材料の表面に、コアパターンの端部の、コア幅および高さと同程度の長さに渡って光の透過率が段階的に変化する領域を有するコアパターンが設けられたフォトマスクを配置し、前記感光性材料の露光、現像処理を行い、端面が前記下部クラッド層側に傾斜した斜面をなすようにネガパターンを形成することもできる。
上記平面型光導波路の製造方法において、前記コアをなす材料の粘度を5000cPs以下、25℃における表面張力を40mN/m以下とすることが好ましい。
本発明は、上記の平面型光導波路の製造方法によって製造された平面型光導波路を提供する。
本発明は、上記の平面型光導波路を備えた光電気複合配線基板を提供する。
本発明の平面型光導波路の製造方法によれば、コア形状の形成にエッチングを用いないので、コアの表面を損傷することがないばかりでなく、低コストで容易に平面型光導波路を製造することができる。
本発明の平面型光導波路の製造方法は、感光性樹脂の種類とその成膜、感光、現像、剥離の条件を調整することにより、硬化後の感光性樹脂からなるネガパターンの端面を、下部クラッド層側に傾斜した斜面をなすように容易に形成することができる。
以下、図面を参照して、本発明の実施形態を詳細に説明する。
まず、本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態について説明する。
図1は、本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態では、平面型光導波路の製造装置としては、スピンコータ、紫外線照射装置、ビーカなど汎用の実験器具などが組み合わせて用いられる。
この実施形態では、まず、基板11の一方の面11a上にスピンコート法、ディップコート法などにより任意の厚みの高分子材料を塗布し、焼結あるいは紫外線照射によりこの高分子材料を硬化させて下部クラッド層12を形成する(工程A)。
下部クラッド層12をなす高分子材料としては、フッ素化ポリイミド、ポリシラン、シロキサン、フッ素化アクリル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シリコーンなどの光透過性の高分子材料や、それらの誘導体が用いられる。
次いで、下部クラッド層12の上面12aに、感光部においてアルカリや有機溶媒に対する溶解性の差を生じる感光性材料を塗布する。このような感光性材料としては、紫外線感光性材料が挙げられ、例えば、波長365nmの紫外線で感度よく感光し、感光度合い(紫外線の照射量や強度)によって、アルカリ現像液などへの溶解性が変化するフォトレジストなどが好ましい。このフォトレジストとしては、ポジレジストまたはネガレジストを用いることができる。
次いで、感光性材料の表面にコアパターンが設けられたフォトマスクを配置する。続いて、表面にフォトマスクを配した感光性材料に、紫外線照射装置により紫外線を照射し、感光性材料を露光する。続いて、現像処理を行って不要な感光性材料を除去し、コアパターン(開口部)13aを有するネガのコアパターン13を形成する(工程B)。
本発明では、ネガのコアパターンの形成において、ポジレジストとネガマスクを組み合わせて用いても、ネガレジストとポジマスクを組み合わせて用いてもよい。
また、ネガのコアパターン13の形成において、コアパターン(開口部)13aの幅を、所望の光導波路を構成するコアの幅と略同一とする。このため、下部クラッド層12の上面12aに塗布する感光性材料の厚みを、少なくとも所望のコアの高さと略同一とする。
ここで、例えば、感光性材料として、JSR(株)製のネガ型レジストを用いれば、1回のスピンコートで最大130μmの厚みの膜を形成することができる。
次いで、ネガのコアパターン13の開口部13a内にコアをなす材料(以下、「コア材料」と略す。)14を充填し、このコア材料14を硬化させる(工程C)。
コア材料を開口部13a内に充填する方法としては、開口部13aの幅が、例えばマルチモード用平面型光導波路のコアの幅40μm程度であれば、精密ディスペンサ20を備えたロボット(図示略)を用いる方法が適用できる。この精密ディスペンサ20は、ネガのコアパターン13上における所望の位置にシリンジに取り付けたノズルの先端が移動するように制御される。このときの位置分解能は、例えば、武蔵エンジニアリング社製のショットマスター300を用いた場合、±10μmである。
また、ネガのコアパターン13の形状が複雑な場合や、開口部13aが多い場合には、スピンコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法などを用いて、開口部13a内に一括してコア材料14を充填することが有効である。
ただし、いずれの充填方法においても、コア材料14が開口部13a内に隙間無く充填されていなければならないため、コア材料14としては、硬化前の粘度や表面張力が十分に低く、硬化後の収縮率が小さいものが用いられる。このようなコア材料14としては、粘度が約5000cPs以下、25℃における表面張力が40mN/m以下のものが好ましく、粘度が3000cPs以下、表面張力が20mN/m以下のものがより好ましい。
なお、参考までに水の表面張力は、20℃において約73mN/mである。
また、コア材料14としては、具体的には、フッ素化アクリル系樹脂のワニス、フッ素化ポリイミド、PMMA、シロキサン、ポリシラン、シリコーンなどの光透過性の高分子材料や、その誘導体が挙げられ、これらの中でも、粘度が約2000cPs、25℃における表面張力が19.0mN/mのフッ素化アクリル系樹脂のワニスが好ましい。
次いで、焼結あるいは紫外線照射によりコア材料14を硬化させる。焼結によりコア材料14を硬化させる場合には、オーブンやホットプレートなどの加熱装置を用いる。紫外線照射によりコア材料14を硬化させる場合には、紫外線照射装置を用いる。コア材料14を露光するには、紫外線照射装置によって、一度にコア材料14の表面全面に紫外線を照射するのが望ましいが、必要に応じて、コア材料14を分割して露光してもよい。
また、コア材料14の硬化条件に応じて、窒素雰囲気下もしくは空気雰囲気下でコア材料14を硬化させる。
なお、コア材料14をネガのコアパターン13の開口部13a内に充填する際に、精密ディスペンサ20を使用した場合、開口部13a内以外の部分にはコア材料14が存在しないので、開口部13a内に充填後直ちにコア材料14を硬化することができる。
一方、コア材料14をネガのコアパターン13の開口部13a内に充填する際に、スピンコート法、ディップコート法、スクリーン印刷法などを用いた場合、開口部13a内以外の部分にもコア材料14が存在している。したがって、このままの状態でコア材料14を硬化させて、上部クラッド層を形成すると、コア材料14の存在する部分に光が導波し、損失が増大するおそれがある。そこで、余分なコア材料14を、光が導波しない程度に除去する必要がある。余分なコア材料14を除去するには、硬化前にコア材料14の表面をスキージなどで掃引する。硬化後のコア材料14を除去するには、RIEや研磨などを適用することができるが、これらの方法はコストの面から好ましくない。
次いで、有機溶媒を用いるなどしてネガのコアパターン13を除去する(工程D)。ネガのコアパターン13の形成に市販のフォトレジストを用いた場合、このフォトレジスト専用の剥離剤も市販されているので、この剥離剤を用いてネガパターン13を除去する。
次いで、コア材料14を硬化してなるコアの側面および上面と、下部クラッド層12の上面12aとに、高分子材料をスピンコート法、ディップコート法などにより、厚さの均一な膜となるように塗布する。続いて、焼結あるいは紫外線照射によりこの高分子材料を硬化させて上部クラッド層(図示略)を形成し、平面型光導波路を得る。
上部クラッド層をなす高分子材料としては、フッ素化ポリイミド、ポリシラン、シロキサン、フッ素化アクリル、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、シリコーンなどの光透過性の高分子材料や、その誘導体が用いられる。
なお、この実施形態の平面型光導波路の製造方法において、ネガのコアパターン13が形成された基板11は、精密ディスペンサ20を備えたロボットに設けられた精密ステージの所定の位置に高精度に配置される。この際、精密ステージおよび精密ディスペンサ20の先端部の位置決め精度は、少なくとも±10μm程度とすることが望ましい。
これにより、ロット毎にばらつきがなく、基板11とコアとの位置関係が一定の平面型光導波路を量産することができる。
また、上記のロボットに設けられた精密ステージに基板11を配置する方法を採用することにより、精密ディスペンサ20によるコア材料14の充填開始位置を、一回目の充填時に合わせれば、二回目以降はネガのコアパターン13が形成された基板11を入れ替えて、精密ディスペンサ20の自動プログラムを実行させるだけで、コア材料14の充填工程を行うことが可能である。
また、この実施形態の平面型光導波路の製造方法では、ネガのコアパターン13を形成する感光性材料を露光、現像処理した後の開口部13aにおける開口端部の断面形状を矩形状、ネガのコアパターン13の表面から下部クラッド層12側に向かって次第に幅が狭くなるテーパ状、ネガのコアパターン13の表面から下部クラッド層12側に向かって次第に幅が広くなるテーパ状などに形成することができる。
開口部13aの開口端部の断面形状は、感光性材料の種類や、フォトリソ条件(ベーク温度、露光時間、現像時間、現像液種類、膜厚など)を適宜設定することにより、決定される。
図1に示すように、開口部13aにおける開口端部の断面形状が矩形状の場合、精密ディスペンサ20の先端部の位置合わせをする範囲は狭い。そこで、図2に示すように、ネガのコアパターン23の開口部23aにおける開口端部の断面形状を、ネガのコアパターン23の表面から基板21上に設けられた下部クラッド層22側に向かって次第に幅が狭くなるテーパ状とすれば、精密ディスペンサ30の先端部の位置合わせをする範囲は広くなる。
さらに、ネガのコアパターン23の厚みを、必要とされるコアの高さの1.5〜2倍程度とし、かつ、断面形状がテーパ状をなす開口端部よりも下部クラッド層22側の部分でコア形状を形成するようにすれば、図3に示すように、コア材料24をレベリング後、硬化してなるコアの断面形状が方形から乖離する度合いを最小限に抑えることができる。
次に、本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態について説明する。
図4は、本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態で用いられるフォトマスクを示す概略平面図である。図5は、本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図、(c)は(a)のB−B線に沿った断面図である。
光電気複合配線基板では、光配線と電気部品の配置に応じて、光導波路(コア)端面に光路を90°変えるための反射鏡をなす構造が必要な場合がある。具体的には、面発光レーザ(VCSEL)や発光ダイオード(PD)を基板に設置し、その光路が基板と垂直な場合、基板と同一面内にある光導波路(コア)と光路接続するために、光導波路の端部に45°の反射鏡構造を設ける必要がある。
そこで、この実施形態の平面型光導波路の製造方法は、光導波路のコアの形成と同時に、コアの端面に反射鏡構造を形成することを可能とするものである。
この実施形態では、まず、基板41の一方の面41a上にスピンコート法、ディップコート法などにより任意の厚みの高分子材料を塗布し、焼結あるいは紫外線照射によりこの高分子材料を硬化させて下部クラッド層42を形成する(工程A)。
次いで、下部クラッド層42の上面42aに、感光部においてアルカリや有機溶媒に対する溶解性の差を生じる感光性材料を塗布する。
次いで、上記感光性材料が未硬化のまま、下部クラッド層42が設けられた基板41を紫外線照射装置のステージ上に配置して、感光性材料の表面に、端部にコアの幅および高さと同等程度の距離にわたって、中央側から末端に向かって光の透過率が段階的に変化する領域(以下、「グラデーション領域」とも言う。)40bを有するコアパターン40aが設けられたフォトマスク(以下、「グラデーションフォトマスク」とも言う。)40を、基板41の所定位置に精密に配置する。
このようなフォトマスク40としては、例えば、コアの幅および高さを100μmに形成する場合、コアパターン40aの幅dも100μmとし、グラデーション領域40bの長さdも100μmとする。フォトマスク40がネガマスクの場合、コアパターン40aが光透過部となり、ポジマスクの場合、コアパターン40aが光不透過部となる。
次いで、表面にフォトマスク40を配した感光性材料に、紫外線照射装置により紫外線を照射し、感光性材料を露光する。続いて、現像処理を行って不要な感光性材料を除去し、コアパターン43aを有するネガのコアパターン43を形成する(工程B)。これにより、長手方向の側面43bは下部クラッド層42に対して略垂直、端面43cは、その開口端43dがネガのコアパターン43の端面43eに向かって下部クラッド層42側に略45°傾斜した斜面をなすコアパターン43aが得られる。
なお、ここでは、端面43cは、ネガマスクとポジレジストを用い、その開口端43dがネガのコアパターン43の端面43eに向かって下部クラッド層42側に略45°傾斜した斜面をなすように形成する例を示した。この場合、上記のグラデーション領域40bを、その中央側から末端に向かって光の透過率が段階的に小さくなるように設定する。逆に、開口端43dがネガのコアパターン43の端面43eに向かって上部クラッド層側に傾斜した斜面をなすように形成する場合には、上記のグラデーション領域40bを、その中央側から末端に向かって光の透過率が段階的に大きくなるように設定する。
次いで、ネガのコアパターン43のコアパターン43a内にコア材料を充填し、このコア材料を焼結あるいは紫外線照射により硬化させる(工程C)。
次いで、有機溶媒または使用したレジストに所定の剥離液を用いるなどしてネガのコアパターン43を除去する(工程D)。これにより、端面に45°の反射鏡構造を有するコア(図示略)が得られる。
次いで、コアの側面および上面と、下部クラッド層42の上面42aとに、高分子材料をスピンコート法、ディップコート法などにより、厚さの均一な膜となるように塗布する。続いて、焼結あるいは紫外線照射によりこの高分子材料を硬化させて上部クラッド層(図示略)を形成し、平面型光導波路を得る。
この実施形態によれば、光導波路(コア)端面に、基板41および下部クラッド層42に対して45°傾斜した反射鏡構造を有する平面型光導波路を容易に製造することができる。
図6は、本発明の平面型光導波路の製造方法によって製造された平面型光導波路を備えた光電気複合配線基板の一実施形態を示す概略断面図である。
この実施形態の光電気複合配線基板は、平面型光導波路50と、面発光レーザ60とから概略構成されている。
平面型光導波路50は、基板51と、基板51の一方の面51a上に配された下部クラッド層52と、下部クラッド層52の上面52a上に配されたコア53と、下部クラッド層52の上面52aと、コア53の側面および上面を覆うように配された上部クラッド層54とから概略構成されている。
また、平面型光導波路50では、コア53の端面53aが、下部クラッド層52側に略45°傾斜した斜面をなしている。さらに、基板51には、他方の面51bから一方の面51aに向かって基板51を垂直に貫通し、一方の面51a側の端部が端面53aに対向している貫通孔55が設けられている。
この実施形態の光電気複合配線基板では、貫通孔55に対向するように、基板51の他方の面51bに面発光レーザ60が設けられている。
このような構成とすることにより、面発光レーザ60から出射された光が、貫通孔55を通ってコア53の端面53aに到達し、端面53aで光路が90°変わり、コア53内を伝搬する。
本発明の平面型光導波路の製造方法は、シングルモード用平面型光導波路の製造にも適用可能である。
本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第一の実施形態を示す概略断面図である。 本発明に係る平面型光導波路の製造方法においてネガパターンの開口部における開口端部の形状をテーパ状とした場合を示す概略断面図である。 本発明に係る平面型光導波路の製造方法においてネガパターンの開口部における開口端部の形状をテーパ状とした場合を示す概略断面図である。 本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態で用いられるフォトマスクを示す概略平面図である。 本発明に係る平面型光導波路の製造方法の第二の実施形態を示す概略図であり、(a)は平面図、(b)は(a)のA−A線に沿った断面図、(c)は(a)のB−B線に沿った断面図である。 本発明の平面型光導波路の製造方法によって製造された平面型光導波路を備えた光電気複合配線基板の一実施形態を示す概略断面図である。 一般的な平面型光導波路の概略構成を示す断面図である。
符号の説明
11,21,41,51・・・基板、12,22,42,52・・・下部クラッド層、13,23,43・・・ネガのコアパターン、13a,23a,43a・・・コアパターン(開口部)、14,24・・・コア材料、20,30・・・精密ディスペンサ、40・・・フォトマスク、40b・・・グラデーション領域、50・・・平面型光導波路、53・・・コア、54・・・上部クラッド層、55・・・貫通孔、60・・・面発光レーザ。

Claims (5)

  1. 基板上に下部クラッド層を形成する工程Aと、前記基板上に設けられた前記下部クラッド層の上面にフォトリソグラフィによりネガのコアパターンを形成する工程Bと、該ネガのコアパターンの開口部内にコアをなす材料を充填し、該コアをなす材料を硬化させる工程Cと、前記コアをなす材料を硬化させた後、前記ネガのコアパターンを除去する工程Dとを少なくとも有することを特徴とする平面型光導波路の製造方法。
  2. 前記工程Bにおいて、前記下部クラッド層の上面に感光性材料を塗布し、該感光性材料の表面に、コアパターンの端部の、コア幅および高さと同程度の長さに渡って光の透過率が段階的に変化する領域を有するコアパターンが設けられたフォトマスクを配置し、前記感光性材料の露光、現像処理を行い、端面が前記下部クラッド層側に傾斜した斜面をなすようにネガパターンを形成することを特徴とする請求項1に記載の平面型光導波路の製造方法.
  3. 前記コアをなす材料の粘度を5000cPs以下、25℃における表面張力を40mN/m以下とすることを特徴とする請求項1または2に記載の平面型光導波路の製造方法。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の平面型光導波路の製造方法によって製造されたことを特徴とする平面型光導波路。
  5. 請求項4に記載の平面型光導波路を備えたことを特徴とする光電気複合配線基板。

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JP2007139900A (ja) * 2005-11-15 2007-06-07 Nippon Shokubai Co Ltd 光導波路装置の製造方法

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