JP5819567B2 - 面材の連接用スライド治具及び該連接用スライド治具を使用する面材の敷設方法 - Google Patents
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Description
このうち、特許文献1に記載のものは、組み立てることにより管状、角形又は馬蹄形の筒状体を構成する、内周面を構成する内面板と、該内面板の周縁に立設された外周板とをプラスチックによって一体に形成した流路施設修復用ブロック体を用いて施工されるものであり、また、特許文献2に記載のものは、既設管路内に、当該既設管路内面に略沿った中空骨組み状補強材が配置され、その補強材の内側に、既設管路の筒長方向並びに周方向にそれぞれ複数の内面部材が連続的に取り付けられて筒状に組み立てられているとともに、既設管路の筒長方向に隣接している内面部材同士は、互いの端面が当接した状態で、双方の内面部材に跨って配置された内面材連接材により相互に連結されてなり、内面部材と既設管路内面との間に硬化性充填材が充填されてなるものである。
この内面材を用いた管の内層構造は、図8(a)〜(c)に示すように、(1)幅方向に並設した帯状の内面材1同士を、各内面材1の幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12と、両方の内面材1の幅方向の端部に跨って配設される内面材連接材2に平行に形成された突条21に対向して形成した面材連接材嵌合爪22とをそれぞれ嵌合させて連接する構造、及び、図8(d)に示すように、(2)幅方向に並設した帯状の内面材1A、1B同士を、一方の内面材1Aの幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12と、他方の内面材1Bの幅方向の端部に形成された突条13に形成した面材嵌合爪14とを嵌合させて連接する構造からなるものであるが、(1)の場合は、各内面材1の面材嵌合爪12と、内面材連接材2の面材連接材嵌合爪22とをそれぞれ嵌合させて内面材1同士を連接する作業に手数がかかるとともに、面材嵌合爪12と面材連接材嵌合爪22との嵌合作業の確実性が担保しにくいという問題があり、また、同様に、(2)の場合は、各内面材1A、1Bの面材嵌合爪12、14同士を嵌合させて内面材1A、1B同士を連接する作業に手数がかかるとともに、面材嵌合爪12、14同士の嵌合作業の確実性が担保しにくいという問題があった。
この面材の連接用スライド治具3A(以下、「治具」という場合がある。)は、図8(a)〜(c)に示すように、幅方向に並設した帯状の内面材1(以下、「面材1」という。)同士を、各面材1の幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12と、両方の面材1の幅方向の端部に跨って配設される内面材連接材2(以下、「面材連接材2」という。)に平行に形成された突条21に対向して形成した面材連接材嵌合爪22とをそれぞれ嵌合させて連接するために用いられるものであって、面材1の溝11内に挿入される支持部31と、面材連接材2の平行に形成された突条21間に挿入される突条ガイド部32と、面材連接材2の表面を押圧する押さえ部33とを、この順に接続部34を介して一体に備え、支持部31を、図1(a)に矢印で示す治具3Aのスライド方向の前方に向けて接続部34から延設させるとともに、突条ガイド部32及び押さえ部33を治具3Aのスライド方向の後方に向けて接続部から延設させるようにしたものである。
これにより、押さえ部33の面材連接材2への摩擦抵抗を少なくして、治具3Aのスライドを円滑に行うようにすることができ、面材連接材2が下方へ押されるようにする。
これにより、面材連接材2の突条21を、治具3Aのスライドに合わせて、面材1の幅方向の端部に形成された溝11内に引き込むことができる。
これにより、突条ガイド部32が、各面材1に形成された面材嵌合爪12と干渉することを防止することができ、面材嵌合爪12と面材連接材嵌合爪22とを確実に嵌合させるように突条21の位置を制御することができる。
また、支持部31が並設した面材1のそれぞれの溝11内に挿入されると、面材嵌合爪12の拡張部の基部に支持部31が位置することとなり、支持部31は面材嵌合爪12の拡張部によって、図2(b)の上方にずれることができなくなり、これにより、治具3Aが面材連接材2を上方から下方へ押す押圧力の部材として機能させることができる。
これにより、治具3Aの面材1への摩擦抵抗を少なくして、治具3Aのスライドを円滑に行うようにすることができる。
図2に示すように、幅方向に並設した帯状の面材1(なお、面材1は、連接が完了した状態で、幅方向に接触して配設されるもののほか、隙間を設けて配設されるものでもよい。)の間に、面材連接材2を配置する。
このとき、支持部31を面材1の溝11内に挿入し、突条ガイド部32を面材連接材2の平行に形成された突条21間に挿入する。同時に、押さえ部33によって面材連接材2の表面が押圧されるようにして治具3Aを設置するようにする。
これにより、面材連接材2は、治具3Aのスライド方向の後方に向けて、面材1内に入り込む方向に傾斜して導入される。そして、支持部31により、各面材1に形成された面材嵌合爪12同士が位置合わせされて、面材連接材嵌合爪22と嵌合しやすくすることができる。また、支持部31は、面材嵌合爪12と面材連接材嵌合爪22とを嵌合する場合の反力部材として機能する。
この状態で、治具3Aをスライドさせることにより、図2(d1)〜図2(d3)に示すように、突条ガイド部32によって面材連接材2の突条21を拡開する方向に変形させるとともに面材連接材2の突条21が溝11内に導入されて、各面材1の幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12と、両方の面材1の幅方向の端部に跨って配設される面材連接材2に平行に形成された突条21に対向して形成した面材連接材嵌合爪22とをそれぞれ嵌合させて面材1同士を連接するようにする。
このようにして、面材の連接用スライド治具3Aを用いて、面材嵌合爪12と面材連接材嵌合爪22とを確実に嵌合させながら、面材1同士を簡易に連接することができる。
この浮き上がり現象を防止するために、図3〜図4に示す、本発明の面材の連接用スライド治具の第2実施例の第1態様及び第2態様のように、面材の連接用スライド治具3B、3Cに、L字状の牽引部材36の中間部を揺動可能に支持し、牽引部材36の一端側を牽引部とし、他端側をバネ37を介して押さえ部33に取り付けるようにすることができる。
これによって、治具3B、3Cを牽引する際に、図4(d)に示すように、牽引部材36の他端側が下がることによる下向きの力でバネ37を介して押さえ部33を付勢することにより、浮き上がり現象を防止することができる。
この面材の連接用スライド治具3Dは、図8(a)〜(c)に示すように、幅方向に並設した帯状の内面材1(以下、「面材1」という。)同士を、各面材1の幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12と、両方の面材1の幅方向の端部に跨って配設される内面材連接材2(以下、「面材連接材2」という。)に平行に形成された突条21に対向して形成した面材連接材嵌合爪22とをそれぞれ嵌合させて連接するために用いられるものであって、面材1の溝11内に挿入される支持部31と、面材連接材2の表面を押圧する押さえ部33とを、この順に接続部34を介して一体に備え、支持部31を、図5(c)に矢印で示す治具3Dのスライド方向の前方に向けて接続部34から延設させるとともに、押さえ部33を治具3Aのスライド方向の後方に向けて接続部から延設させるようにしたものである。
この面材の連接用スライド治具3Eは、図8(d)に示すように、幅方向に並設した帯状の内面材1A、1B(以下、「面材1A、1B」という。)同士を、一方の面材1Aの幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12(面材嵌合爪12の形状は、片側又は両側(図7(g1)〜(g2)及び図8(d)参照)に突出部を形成したものを用いることができる。)と、他方の面材1Bの幅方向の端部に形成された突条13に形成した面材嵌合爪14(突条13及び面材嵌合爪14の形状は、面材嵌合爪12に対応して、片側又は対向する2側(図7(g1)〜図7(g2)及び図8(d)参照)に形成したものを用いることができる。)とを嵌合させて連接するために用いられるものであって、一方の面材1Aの溝11内に挿入される支持部31と、他方の面材1Bの平行に形成された突条13に当接する突条ガイド部32と、他方の面材1Bの表面を押圧する押さえ部33とを、この順に接続部34を介して一体に備え、支持部31を、図7(a)に矢印で示す治具3Eのスライド方向の前方に向けて接続部34から延設させるとともに、突条ガイド部32及び押さえ部33を治具3Eのスライド方向の後方に向けて接続部から延設させるようにしたものである。
これにより、押さえ部33の他方の面材1Bへの摩擦抵抗を少なくして、治具3Eのスライドを円滑に行うようにすることができる。
これにより、他方の面材1Bの突条13を、治具3Eのスライドに合わせて、一方の面材1Aの幅方向の端部に形成された溝11内に引き込むことができる。
これにより、突条ガイド部32が、一方の面材1Aに形成された面材嵌合爪12と干渉することを防止することができ、突条13の位置を、面材嵌合爪12、14同士を確実に嵌合させるように制御することができる。
図7に示すように、幅方向に並設した帯状の一方の面材1Aに沿って他方の面材1Bを配置する。
このとき、支持部31を一方の面材1Aの溝11内に、突条ガイド部32を他方の面材1Bの突条13に当接するように、それぞれ挿入するとともに、押さえ部33によって他方の面材1Bの表面が押圧されるようにして治具3Eを設置するようにする。
これにより、他方の面材1Bの突条13及び面材嵌合爪14は、治具3Eのスライド方向の後方に向けて、一方の面材1の溝11内に入り込む方向に傾斜して設置される。
この状態で、治具3Eをスライドさせることにより、図7(f1)〜図7(f2)(図7(g1)〜図7(g2))に示すように、突条ガイド部32によって他方の面材1Bの突条13を一方の面材1Aに形成された面材嵌合爪12の反対方向に変位、すなわち、突条13に形成した面材嵌合爪14が、面材嵌合爪12と干渉することなく面材1の溝11内に入り込むように変形させて、一方の面材1Aの幅方向の端部に形成された溝11内に形成した面材嵌合爪12と、他方の面材1Bに形成された突条13の面材嵌合爪14とをそれぞれ嵌合させて面材1A、1B同士を連接するようにする。
このようにして、面材の連接用スライド治具3Eを用いて、面材嵌合爪12、14同士を確実に嵌合させながら、面材1A、1B同士を簡易に連接することができる。
この面材の連接用スライド治具3Fは、上述の浮き上がり現象を防止するとともに、面材連接材2の突条21(面材連接材嵌合爪22)の溝11内への押し込み動作を確実に行うことができるようにするために、押さえ部33に、押さえ部33に設けられた回転部材33c1、33c2を下方に向かって付勢する押圧機構38を設けるようにしたものである。
また、回転部材33c1、33c2のうち少なくとも後方の回転部材33c2は、突条ガイド部32の終端よりも後方に配設することが好ましく、これにより、面材嵌合爪12と面材連接材嵌合爪22とが確実に嵌合(係合)される位置まで、面材連接材2の突条21(面材連接材嵌合爪22)の溝11内への押し込み動作を継続して行うことができる。
この位置調整機構38gは、本実施例においては、押さえ部33と支持台38aを固定するボルトのボルト挿通孔を長孔に形成することにより構成するようにしている。
これにより、面材連接材2が治具3Fに安定して導入されるようにしている。
これにより、支持部31の強度を向上することができる。
これにより、支持部31の強度を向上することができる。
これにより、横方向の力を受けて曲がる傾向にある突条ガイド部32が、支持部31と一体化されることにより、突条ガイド部32の曲りを防止して、治具3F3を円滑に進行方向にスライドできるようにすることができる。
なお、本発明の面材の敷設方法において、面材は、管の内周面に管の軸方向に沿って敷設するほか、例えば、管の内周面に螺旋状や管の軸方向に対して傾斜状等、任意の形態に敷設することもできる。
11 溝
12 面材嵌合爪
14 面材嵌合爪
2 面材連接材(内面材連接材)
21 突条
22 面材連接材嵌合爪
3A、3B、3C、3D、3E、3F、3F1、3F2、3F3 面材の連接用スライド治具
31 支持部
32 突条ガイド部
33 押さえ部
38 押圧機構
Claims (16)
- 幅方向に並設した未連接の帯状の2つの面材の隣接する幅方向の端部に沿って、該2つの面材の長手方向にスライドさせることにより、2つの面材の幅方向の端部に形成された溝内に形成した面材嵌合爪と、両方の面材の幅方向の端部に跨って配設される面材連接材に互いに一定の間隔をあけて形成された2つの突条に、対向するようにそれぞれ形成した面材連接材嵌合爪とをそれぞれ嵌合させて、前記面材同士を連接するために用いられる面材の連接用スライド治具であって、前記面材の溝内に挿入される支持部と、面材連接材の表面を押圧する押さえ部とを、接続部を介して一体に備え、前記支持部を治具のスライド方向の前方に位置するように設けるとともに、前記押さえ部を治具のスライド方向の後方に位置するように設けるようにしたことを特徴とする面材の連接用スライド治具。
- 前記支持部を治具のスライド方向の前方に向けて接続部から延設させるとともに、前記押さえ部を治具のスライド方向の後方に向けて接続部から延設させるようにしたことを特徴とする請求項1に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記押さえ部の治具のスライド方向の後方端部が、前記支持部の治具のスライド方向の後方端部よりも後方に位置するようにしたことを特徴とする請求項1又は2に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記支持部と押さえ部の間に、面材連接材に形成された突条間に挿入される突条ガイド部を設けたことを特徴とする請求項1、2又は3に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記突条ガイド部が、治具のスライド方向の後方に向けて、面材の幅方向の端部に形成された溝内に入り込む方向に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項4に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記突条ガイド部が、面材連接材に形成された突条間の間隔を押し広げるように制御することを特徴とする請求項4又は5に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記突条ガイド部が、治具のスライド方向の後方に向けて、先割れ状態に形成され、その間に両方の面材に形成された面材嵌合爪が入り込むようにされていることを特徴とする請求項6に記載の面材の連接用スライド治具。
- 請求項1、2、3、4、5、6又は7に記載の連接用スライド治具を使用して、面材同士を、各面材の面材嵌合爪と、面材連接材の面材連接材嵌合爪とをそれぞれ嵌合させて連接することにより、面材を、管の内周面に敷設することを特徴とする面材の敷設方法。
- 幅方向に並設した未連接の帯状の2つの面材の隣接する幅方向の端部に沿って、該2つの面材の長手方向にスライドさせることにより、2つの面材のうちの一方の面材の幅方向の端部に形成された溝内に形成した面材嵌合爪と、他方の面材の幅方向の端部に形成された突条に形成した面材嵌合爪とを嵌合させて、前記面材同士を連接するために用いられる面材の連接用スライド治具であって、前記一方の面材の溝内に挿入される支持部と、他方の面材の表面を押圧する押さえ部とを、接続部を介して一体に備え、前記支持部を治具のスライド方向の前方に位置するように設けるとともに、前記押さえ部を治具のスライド方向の後方に位置するように設けるようにしたことを特徴とする面材の連接用スライド治具。
- 前記支持部を治具のスライド方向の前方に向けて接続部から延設させるとともに、前記押さえ部を治具のスライド方向の後方に向けて接続部から延設させるようにしたことを特徴とする請求項9に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記押さえ部の治具のスライド方向の後方端部が、前記支持部の治具のスライド方向の後方端部よりも後方に位置するようにしたことを特徴とする請求項9又は10に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記支持部と押さえ部の間に、他方の面材に形成された突条に当接する突条ガイド部を設けたことを特徴とする請求項10又は11に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記突条ガイド部が、治具のスライド方向の後方に向けて、一方の面材の幅方向の端部に形成された溝内に入り込む方向に傾斜して設けられていることを特徴とする請求項12に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記突条ガイド部が、他方の面材に形成された突条を、該突条に形成した面材嵌合爪が、一方の面材に形成された面材嵌合爪と干渉することなく面材の溝内に入り込むように変形させるように制御することを特徴とする請求項12又は13に記載の面材の連接用スライド治具。
- 前記突条ガイド部が、治具のスライド方向の後方に向けて、先割れ状態に形成され、その間に一方の面材に形成された面材嵌合爪が入り込むようにされていることを特徴とする請求項14に記載の面材の連接用スライド治具。
- 請求項9、10、11、12、13、14又は15に記載の連接用スライド治具を使用して、面材同士を、各面材の面材嵌合爪を嵌合させて連接することにより、面材を、管の内周面に敷設することを特徴とする面材の敷設方法。
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