JP5814558B2 - 酸化物半導体薄膜の評価方法、及び酸化物半導体薄膜の品質管理方法 - Google Patents

酸化物半導体薄膜の評価方法、及び酸化物半導体薄膜の品質管理方法 Download PDF

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Description

本発明は、酸化物半導体薄膜の評価方法に関し、詳細には酸化物半導体薄膜のキャリア移動度を判定・評価する方法、及び酸化物半導体薄膜の品質管理方法に関する。
インジウム(In)、ガリウム(Ga)、亜鉛(Zn)、スズ(Sn)などを含む酸化物の半導体(酸化物半導体)は、電界効果移動度(移動度)が高いなど、優れた半導体特性を有することから、アクティブマトリクス型ディスプレイの駆動素子などへの適用が検討されている。特に酸化物半導体は、低温で成膜でき、しかも光学バンドギャップが大きいことから、プラスチック基板、フィルム基板への成膜が可能であり、このような基板を使ったフレキシブルディスプレイ、透明ディスプレイなどへの適用が検討されている。
もっとも材料開発においては、要求される特性に応じて酸化物半導体の組成の組み合わせや含有量等を変更する必要があるが、最適な組み合わせを検討する際に、移動度などの電気的特性の検査が必要となる。
また酸化物半導体は耐熱性が十分でなく、TFT(薄膜トランジスタ)製造プロセス中の熱処理やプラズマ処理により酸素が脱離して格子欠陥を形成することが知られている。また酸化物半導体は製造工程で水素を取り込んで、電気的には浅い不純物準位を形成することが知られている。このような格子欠陥や水素に起因して酸化物半導体の移動度にばらつきが生じやすく、TFT特性にも影響が生じることがある。そのため、ディスプレイなどの製造工程においては、成膜した酸化物半導体薄膜の特性を評価し、その結果をフィードバックして製造条件を調整して膜質の管理を行うことが生産性向上の観点からは重要となる。
従来の半導体薄膜の特性の評価方法としては、通常、半導体薄膜にゲート絶縁膜やパッシベーション絶縁膜を形成して電極付けを行ったうえで、移動度やしきい値などの特性を測定しているが、電極付けを必要とする接触型の測定方法では、電極付けのための時間やコストがかかっていた。また電極付けをすることで、半導体薄膜に新たな欠陥が生じるおそれがあり、更に製造歩留まり向上の観点からも電極付けを必要としない非接触型の測定方法の確立が求められていた。
非接触型で半導体薄膜の特性を評価する方法として、本発明者らはマイクロ波光導電減衰法による評価方法を提案している(特許文献1)。この技術は多結晶ポリシリコンなどの結晶質の半導体薄膜を形成した試料にレーザを照射し、該レーザ照射で励起された過剰キャリアに応じて変化するマイクロ波の反射率の変化を測定することによって、半導体薄膜の結晶性を評価している。
特開2008−191123号公報
上記特許文献1の技術は、半導体薄膜に電極付けをする必要がなく、また短時間、且つ高精度で半導体薄膜の結晶性を測定することができるが、結晶質の半導体薄膜の結晶性の評価を行うものであり、酸化物半導体薄膜のような非晶質の薄膜は対象外である。
本発明は上記の様な事情に着目してなされたものであって、その目的は、酸化物半導体薄膜の電気的特性(特に移動度)を、電極付けすることなく、非接触型で評価・測定する方法、及び酸化物半導体の品質管理方法を提供することにある。
上記課題を達成できた本発明は、酸化物半導体薄膜が形成された試料に励起光及びマイクロ波を照射し、前記励起光の照射により変化する前記マイクロ波の前記酸化物半導体薄膜からの反射波の最大値を測定した後、前記励起光の照射を停止し、前記励起光の照射停止後の前記マイクロ波の前記酸化物半導体薄膜からの反射波の反射率の変化を測定し、前記測定した値からライフタイム値を算出することによって、前記酸化物半導体薄膜の移動度を判定することに要旨を有する酸化物半導体薄膜の評価方法である。
また本発明は、酸化物半導体薄膜が形成された試料に励起光及びマイクロ波を照射し、前記励起光の照射により変化する前記マイクロ波の前記酸化物半導体薄膜からの反射波の最大値を測定することによって、前記酸化物半導体薄膜の移動度を判定することに要旨を有する酸化物半導体薄膜の評価方法である。
本発明では上記酸化物半導体薄膜が、In、Ga、Zn、およびSnよりなる群から選択される少なくとも1種以上組み合わせを含むものであることも望ましい。
本発明の上記評価方法は、酸化物半導体薄膜を基板上に形成した後の半導体製造工程のいずれかの工程に適用して酸化物半導体薄膜の品質を管理することも望ましい実施態様である。
本発明によれば、電極付けすることなく、非接触で、酸化物半導体薄膜の移動度を定性的または定量的に評価することができる。
したがって、開発段階において様々な組成の酸化物半導体の移動度を短時間で、且つ低コストで評価することができる。また本発明の方法によれば、液晶表示装置などの製造ラインにおいて、酸化物半導体薄膜の電気的特性をインラインで短時間に評価することができ、更に非接触型で行うことができるため、歩留まりの向上など、生産性を向上することができ、酸化物半導体の品質管理を適切に行うことができる。
図1はライフタイム測定装置の概略図である。 図2はライフタイム測定により得られる減衰波形の一例を示す図である。 図3はTFT素子構造の模式図である。 図4は実施例1における各処理条件におけるId−Vg特性を示す図である。 図5は実施例1における各処理条件におけるライフタイム測定結果を示す図である。 図6は移動度とライフタイム値の関係を示す図である。 図7は移動度とピーク値の関係を示す図である。 図8はピーク値のマッピング結果を示す図である。 図9は移動度のマッピング結果を示す図である。 図10はピーク値のマッピング結果を示す図である。 図11は移動度のマッピング結果を示す図である。 図12はピーク値のマッピング結果を示す図である。 図13は移動度のマッピング結果を示す図である。 図14は移動度のマッピング結果を示す図である。
既に述べたように、本発明者らは先にポリシリコンなどの結晶質の半導体薄膜の結晶性を評価する技術として、マイクロ波光導電減衰法による測定方法を提案している。この技術の測定対象である結晶質の半導体薄膜の場合、レーザアニールによる結晶化の際のレーザ照射時間やレーザ強度などの条件変動により、結晶性にばらつきが生じやすく、この結晶性のばらつきが製品の性能に悪影響を及ぼすことから、結晶性を評価することが重要である。そしてマイクロ波光導電減衰法による評価手法は、電極付けを必要としない非接触型の測定であり、しかも短時間で測定することができることから、本発明者らはこの評価手法を非晶質である酸化物半導体薄膜の特性評価にも適用すべく、鋭意検討を重ねた。
マイクロ波光導電減衰法によって上記半導体薄膜の結晶性を評価する場合、照射したマイクロ波の反射率は、薄膜中の結晶粒径のバラツキやダングリングボンドに起因する欠陥の量(欠陥の存在度合い)などに対応して変化するため、マイクロ波の反射率の時間変化からライフタイムを測定することによって、結晶性を評価することができる。しかしながら本発明で評価・測定対象とする酸化物半導体薄膜の場合、非晶質(アモルファス)であるため、上記結晶質の半導体薄膜と同一の評価(結晶性)をすることはできない。
また結晶質の半導体薄膜を対象とした測定条件をそのまま非晶質の酸化物半導体薄膜に適用しても反射率等を正確に測定することができない。
そこで本発明者らは、まず、酸化物半導体薄膜の反射率等の測定条件について検討した結果、酸化物半導体薄膜に適した励起光の照射条件を設定する必要があることが分かった。
また本発明者らは、酸化物半導体薄膜の特性とライフタイムの測定結果との関係について研究を重ねた結果、詳細は実施例1において説明するが、(ア)酸化物半導体薄膜の移動度とライフタイム値に高い相関関係があること、また(イ)酸化物半導体薄膜の移動度と反射率のピーク値に高い相関関係があることを見出し、本発明に至った。
本発明者らが、(ア)酸化物半導体薄膜の移動度とライフタイム値の関係について検討した結果、まず、反射率がピーク値(最大値)から励起光照射停止後、ピーク値に対して反射率が1/eに減衰するまでの時間が遅い程、ライフタイムが長くなるが、ライフタイムの長さに比例して移動度も高くなることが分かった(図6)。したがって酸化物半導体薄膜の場合、ライフタイム値(反射率変化の1/e)を調べることによって、酸化物半導体薄膜の移動度を間接的に評価できる。
また(イ)酸化物半導体薄膜の移動度と反射率のピーク値との関係について検討した結果、反射率のピーク値が高い程(すなわち、マイクロ波の反射率が高い程)、ライフタイムが長くなるが、ピーク値の高さに比例して移動度も高くなることが分かった(図7)。したがって酸化物半導体薄膜の場合、ライフタイム値の代わりにピーク値を調べることによっても、酸化物半導体薄膜の移動度を間接的に評価できる。
すなわち、酸化物半導体薄膜のピーク値及びライフタイム値は、電気的特性の指標である移動度の間接的な評価パラメータとして有用である。
更に本発明者らが検討した結果、詳細は後記実施例2〜4にて説明するが、酸化物半導体薄膜の場合、酸化物半導体膜の組成や元素濃度によっては反射率のピーク値を測定できないものがあることも分かった。すなわち、作製したアモルファス酸化物半導体薄膜のキャリア濃度が高すぎると、励起光を照射してもピーク値を検出できない。そしてこのようなピーク値を検出できなかった酸化物半導体薄膜を液晶ディスプレイなどの表示装置に用いると、動作不良の原因となることがわかった。
酸化物半導体薄膜の場合、要求される電気的特性にもよるが、一般的にキャリア濃度は低い方が望ましく、例えばキャリア濃度は1018cm-3以下であることが望ましいが、上記ピーク値を検出できなかった酸化物半導体薄膜は、いずれもキャリア濃度が1018cm-3を上回るものであった。したがって材料開発段階においてピーク値の検出ができない材料は、酸化物半導体膜として使用できないものとして、除外することが可能となる。
以上のように本発明によれば、酸化物半導体薄膜の電気的特性(移動度)を非接触型で評価・判定できるだけでなく、酸化物半導体薄膜の材料開発段階において、酸化物半導体薄膜の組成や元素濃度に応じた移動度の判断も簡易に行うことができる。
以下、図1を参照しながら本発明の実施形態に係る酸化物半導体薄膜の移動度の評価に用いる装置の概略、及び酸化物半導体薄膜の測定・評価方法について説明する。
図1に示す測定装置は、試料(酸化物半導体薄膜)20aの測定部位に対して励起光、及びマイクロ波を照射し、その励起光の照射により変化するマイクロ波の試料からの反射波の強度を検出するものである。
薄膜試料20aは、ガラス等からなる基板20b(基材)の表面に形成された酸化物半導体の薄膜であれば特に限定されず、例えばIn、Ga、Zn、及びSnよりなる群から選択される少なくとも1種以上の組み合わせからなる非晶質の酸化物半導体が用いられる。酸化物半導体の薄膜は例えば、数十nm〜100nm程度の厚みであればよく、また酸化物半導体としては、例えばIn酸化物、In−Sn酸化物、In−Zn酸化物、In−Sn−Zn酸化物、In−Ga酸化物、Zn−Ga酸化物、In−Ga−Zn酸化物、Zn酸化物が挙げられる。
また基板20bは、各種基板を用いることができるが、例えば、厚み0.7mm程度、大きさ(広さ)が第1世代〜第10世代と呼ばれる数十cm2から数m2を超える液晶表示装置用のガラス基板等を用いることができる。以下、基板20bとその表面に形成された薄膜試料20aとを併せて試料基板20と称する。
測定装置は、図1に示すように、パルスレーザ1、マイクロ波発振器2、方向性結合器3、マジックT(4)、第1導波管(信号用導波管)5a、第2導波管(参照用導波管)5b、ミキサ6、信号処理装置7、コンピュータ8、ステージコントローラ9、試料台10、X−Yステージ11、基板保持部12、ミラー13及び集光レンズ14等を備えている。
パルスレーザ1は、薄膜試料20aに照射する励起光を出力する光源であり、例えば実施例に示される、波長349nm、パワー1μJ/pulse、パルス幅15ns程度、ビーム径1.5mm程度のパルス状の紫外光(YLFレーザ第三高調波等)を励起光として出射する半導体レーザ等である。上記波長(紫外光の波長)における浸透長は約10nmであり、実施例の薄膜試料20aの膜厚50nmと比較して十分に短い。
本発明者らが酸化物半導体薄膜に対する減衰波形の検出感度について検討した結果、パルスエネルギーが長くなると、検出感度が悪くなることがわかった。そこで本発明では、減衰波形の検出感度を高めるためにパルスエネルギーを短くすることが望ましく、好ましくは3μJ/pulse以下、より好ましく1μJ/pulse以下とすることがよい。
またパルスレーザ1の出力光(励起光)は、薄膜試料20aのバンドキャップ以上のエネルギーを有する。ここで励起光が薄膜試料20aのバンドキャップ以上のエネルギーを有することは、薄膜試料20aの導電率を変化させるための条件である。また、パルスレーザ1はコンピュータ8から伝送されてくるタイミング信号の入力をトリガとして励起光(パルス光)を出力する。なお,タイミング信号は、同時に信号処理装置7に対しても伝送される。
パルスレーザ1から出力された励起光は、ミラー13で反射されるとともに、集光レンズ14(集光手段)によって集光され、第1導波管5aに設けられた微小開口5cを通過し、その第1導波管5aの薄膜試料20aに近接する端部(開口部)を通じて、薄膜試料20aの測定部位(例えば,直径5〜10μm程度のスポット)に対して照射される。このように、ミラー13及び集光レンズ14が、パルスレーザ1から出力された励起光を集光して薄膜試料20aへ導く。これにより、薄膜試料20aにおける微小な励起光照射領域(測定部位)において、励起キャリアが発生する。
マイクロ波発振器2は、薄膜試料20aの測定部位(励起光による励起部を含む部分)に照射するマイクロ波(電磁波)を出力するものである。このマイクロ波発振器2は、例えば、周波数26GHzのガンダイオード等である。
方向性結合器3は、マイクロ波発振器2から出力されたマイクロ波を2分岐するものであり、分岐後の一方の出力波(以下、第1マイクロ波Op1という)はマジックT(4)側へ伝送され、他方の出力波(以下、第2マイクロ波Op2という)はミキサ6のLO入力端へ伝送される。この方向性結合器3は、例えば、10dBカプラ等が採用される。
マジックT(4)は、第1マイクロ波Op1を2分岐するとともに、2分岐された第1マイクロ波各々の薄膜試料20aに対する反射波各々の差信号Rt1(以下、反射波差信号という)及び和信号を出力するものである。
マジックT(4)により2分岐された第1マイクロ波Op1の一方(以下、第1主マイクロ波Op11という)は、そのマジックT(4)に接続された第1導波管5aにより、薄膜試料20aの測定部位(励起部を含む部分)に導かれてその先端の開口部から放射される。これにより、第1主マイクロ波Op11が薄膜試料20aの測定部位に照射される。さらに第1導波管5aは,前記第1主マイクロ波Op11を放射するアンテナ(導波管アンテナ)としての機能に加え、測定部位に照射された第1主マイクロ波Op11の反射波をその先端開口部で捕捉し,マジックT(4)まで折り返し導く(遡って導く)機能も果たす。
一方、マジックT(4)により2分岐された第1マイクロ波Op1の他方(以下,第1副マイクロ波Op12という)は,マジックT(4)に接続された第2導波管5bにより、薄膜試料20aの測定部位の近傍(励起光による励起部を含まない部分)に導かれてその先端の開口部から放射される。これにより、第1副マイクロ波Op12が、薄膜試料20aの測定部位の近傍に照射される。さらに第2導波管5bは、第1副マイクロ波Op12を放射するアンテナ(導波管アンテナ)としての機能に加え、測定部位の近傍に照射された第1副マイクロ波Op12の反射波をその先端開口部で捕捉し、マジックT(4)まで折り返し導く機能も果たす。ここで、第1導波管5aがマイクロ波を導く経路長と、第2導波管5bがマイクロ波を導く経路長とは等しい(同一経路長)。
また第1導波管5a及び第2導波管5bによりマジックT(4)に導かれた2つの反射波(2分岐後の第1マイクロ波Op11,Op12各々が薄膜試料20aに反射したもの)の差信号(反射波差信号Rt1)が、そのマジックT(4)により出力され、ミキサ6のRF入力端に伝送される。
ミキサ6は、第2マイクロ波Op2及び反射波差信号Rt1を混合することによって検波信号Sg1を出力する。この検波信号Sg1は,反射波差信号Rt1の強度(薄膜試料20aに照射された第1マイクロ波Op1の反射波の強度の一例)を表す信号であり、信号処理装置7に取り込まれる。反射波差信号Rt1は、後述する基板保持部12によって所定位置に保持された薄膜試料20aに対する励起光の照射によってその強度が変化する。このようにミキサ6は、反射波差信号Rt1の強度を検出するものであり(電磁波強度検出手段の一例)、このミキサ6の代わりに、マイクロ波を入力してその強度に応じた電気信号(電流或いは電圧)出力するマイクロ波検出器(検波器)が設けられてもよい。
ミキサ6により検出される反射波差信号Rt1の強度は、薄膜試料20aの測定部位に対する励起光の照射により変化する。具体的には,反射波差信号Rt1の強度は、励起光(パルス光)の照射によって一時的に強くなった後に減衰する。また測定部位に不純物や欠陥等が多いほど反射波差信号Rt1の強度のピーク値は小さくなり,その減衰時間(キャリア寿命)も短くなる。
ここで励起光(パルス光)の照射により変化する反射波差信号Rt1の強度についてそのピーク値やピークが生じてから所定レベルに減衰するまでの時間(減衰時間:ライフタイム値)が薄膜試料20aのキャリア移動度を評価する指標値となる。
なお、反射波差信号Rt1に対して所定の遅延回路によって遅延処理を施すことにより、そのピーク値付近についてのみ信号変化の速度を遅延させることができ、実際の信号測定のサンプリング周波数が比較的小さくても、実効的なサンプリング周波数を擬似的に高めることができる。
信号処理装置7は、ミキサ6により検出される反射波差信号Rt1の強度の変化のピーク値Spを検出し、その検出結果をコンピュータ8に伝送する装置である。より具体的には信号処理装置7は、コンピュータ8からのタイミング信号の入力をトリガとして反射波差信号Rt1の変化を所定時間監視し,その間に得られる反射波差信号Rt1のレベルの最高値を反射波差信号Rt1の強度の変化のピーク値Spとして検出する。ここで信号処理装置7は、反射波差信号Rt1に対して遅延処理を施す遅延回路を備え、遅延処理後の信号に対して所定のサンプリング周波数で信号強度を順次検出し、その検出値の変化から反射波差信号Rt1の強度の変化のピーク値Spを検出する。
コンピュータ8は、CPU、記憶部、入出力信号のインターフェース等を備え、CPUが所定のプログラムを実行することによって各種の処理を実行する。
例えば、コンピュータ8は、パルスレーザ1及び信号処理装置7に対して励起光の出力タイミングを表すタイミング信号を出力するとともに、信号処理装置7によって検出される反射波差信号Rt1のピーク値Spを取り込んで当該コンピュータ8が備える記憶部に記録する。記録された反射波差信号Rt1は、薄膜試料20aのキャリア移動度の評価に用いられる。
またステージコントローラ9は、コンピュータ8からの指令に従ってX−Yステージ11を制御することにより、薄膜試料20aにおける測定部位の位置決め制御を行う。
試料台10は、アルミニウム、ステンレス或いは鉄等の金属又はその他の導体からなる板状部材(導体部材)であり、その上側に基板保持部12が設けられ、さらにその基板保持部12の上に試料基板20が載置される。これにより試料台10は、薄膜試料20aを
含む試料基板20に対して前記第1マイクロ波Op11、Op12が照射される側と反対側(試料基板20の下側)に配置される。
基板保持部12は、試料台10に対してその上側に固定された固形の誘電体である。図1に示すように、基板保持部12は基板20b(基材)と試料台10(導体部材)との間に挿入される固形の誘電体であり、その材質は、例えばガラスやセラミック等の比較的屈折率の大きな誘電体である。これにより基板保持部12を媒質とするマイクロ波の波長が短くなり、基板保持部12としてより厚みの薄い軽量なものを採用できる。
なお、基板保持部12として複数種類の材質からなる誘電体を採用することも考えられるが、異なる材質の界面でのマイクロ波の反射等による損失を考慮すると、基板保持部12は単一材質の誘電体を採用することが望ましい。
また基板保持部12は、上方から(マイクロ波の照射方向から)見て薄膜試料20全体を含む大きさ(例えば、約1m×1m以上の大きさ)に形成されている。ここで基板保持部12は、例えば試料台10に形成された窪み(凹部)に嵌合されることにより、或いは所定の固定具を介して試料台10にビス止めされることにより、試料台10に対して固定される。
液晶表示装置用のガラス基板等の量産品である試料基板20は、その厚み(基板20b及び薄膜試料20aの厚み)が予めわかっているため、基板保持部12の厚みは、試料基板20の既知の厚みに応じて決定される。また厚みが異なる複数種類の試料基板20が測定対象となる場合は、厚みが異なる複数種類の基板保持部12を用意して、それを試料台10に対して着脱自在(交換可能)に構成し、試料基板20の厚みに応じた基板保持部12を試料台10に対して装着すればよい。
例えば、マイクロ波の周波数が2.65GHz、基板20b及び基板保持部12(マイクロ波の媒質)が屈折率2.35のガラスであり、基板20bの厚みが0.7mmである場合、ガラス媒質中におけるマイクロ波の波長λmが4.81mmとなるので、基板保持部12の厚みを0.5mm程度(≒4.81/4−0.70)とすればよい。
次に酸化物半導体薄膜の評価方法について図1、図2を参照しながら説明する。
後記実施例1で詳述するが、酸化物半導体薄膜のキャリア移動度は、ライフタイム値やキャリアピーク値(=反射率のピーク値)と相関関係があるため、ライフタイム値やピーク値を算出することによって、酸化物半導体薄膜のキャリア移動度を間接的に評価・判定できる。
図2はマイクロ波光導電減衰法における過剰のキャリア密度の変化の様子を示した図である(グラフはキャリア密度を表す)。酸化物半導体薄膜試料に照射した励起光によって、酸化物半導体薄膜に吸収されて過剰キャリア(励起キャリア)を生成し、過剰キャリア密度が増加すると共にその消失速度が増え、キャリア注入速度と消失速度が等しくなったときに過剰キャリア密度は一定のピーク値となる。そして該過剰キャリアの生成と消滅の速度が等しくなると飽和して一定の値を維持するようになるが、励起光の照射を停止すると、過剰キャリアの再結合、消滅により、過剰キャリアが減少し、最終的には励起光照射前の値に戻ることが知られている。
このようなマイクロ波光導電減衰法を利用してライフタイム値、またはピーク値を測定することによって酸化物半導体薄膜の移動度を判定することができるのは、次のような理由に基づくものと思われる。
酸化物半導体薄膜試料に照射されたマイクロ波は、酸化物半導体薄膜の自由キャリア密度で決まる抵抗率に基づいた反射率で反射される。励起光の照射によって過剰キャリアが生成すると酸化物半導体薄膜の抵抗率が減少するため、該抵抗率の減少に伴ってマイクロ波の反射率は増加する。また励起光の照射停止により、過剰キャリア数が減少するに従って抵抗率が上昇するため、マイクロ波の反射率は減少する。
もっとも、マイクロ波の反射波の強度は、励起光の照射により測定部位に生じる過剰キャリアの影響を受けるが、その影響度合いは、試料中の欠陥等の程度にも依存する。即ち、酸化物半導体薄膜試料に照射したマイクロ波の反射波の強度は、励起光の照射によって一時的に強くなった後に減衰するが、試料中の欠陥等が多いほど、その反射波の強度のピーク値は小さくなり、その減衰時間(キャリア寿命)も短くなる。そのため半導体試料に照射したマイクロ波の反射波の強度は、試料のキャリア移動度の指標となる。実施例1で詳述する様にライフタイム値は酸化物半導体薄膜試料のキャリア移動度と比例することから、ライフタイム値が高ければ、移動度も高いと評価することができる(図6)。
したがって、酸化物半導体薄膜が形成された試料に励起光及びマイクロ波を照射し、励起光の照射により変化するマイクロ波の酸化物半導体薄膜からの反射波の最大値(ピーク値)を測定した後、励起光の照射を停止し、励起光の照射停止後のマイクロ波の酸化物半導体薄膜からの反射波の反射率の変化を測定し、測定した値からライフタイム値(反射率変化の1/e)を算出することによって、酸化物半導体薄膜の移動度を判定することができる。
また同様に実施例1で詳述するが、酸化物半導体薄膜のキャリア移動度と反射率のピーク値に相関関係があるため(図7)、反射率のピーク値を測定することによって、酸化物半導体膜のキャリア移動度を判定できる。
したがって酸化物半導体薄膜が形成された試料に励起光及びマイクロ波を照射し、励起光の照射により変化するマイクロ波の酸化物半導体薄膜からの反射波の最大値(ピーク値)を測定することによって、酸化物半導体薄膜の移動度を判定することができる。
上記のとおり、酸化物半導体薄膜の移動度は、ライフタイム値に基づいて評価してもよいし、あるいはピーク値に基づいて評価してもよい。いずれの方法によっても非破壊かつ非接触で酸化物半導体薄膜の移動度を判定することができる。
また本発明の酸化物半導体薄膜の評価方法を酸化物半導体薄膜を基板上に形成した後の製造工程のいずれかの工程に適用することによって、酸化物半導体薄膜の特性を評価し、その結果をフィードバックして製造条件を調整して膜質の管理を行うことができるため、酸化物半導体の品質管理を適切に行うことができる。
なお、上記製造工程中で測定するポイントとしては、例えば基板上への酸化物半導体薄膜の形成直後に行っても良いし、同酸化物半導体薄膜を例えば酸素や水蒸気による熱処理後に行っても良いし、パッシベーション絶縁膜の形成前に行ってもよく、いろいろな工程後に測定することが可能である。さらに基材上の複数のポイントを測定することで酸化物半導体薄膜の面内分布を測定することもできる。
以下、実施例を挙げて本発明をより具体的に説明するが、本発明はもとより下記実施例によって制限を受けるものではなく、前・後記の趣旨に適合し得る範囲で適当に変更を加えて実施することも勿論可能であり、それらはいずれも本発明の技術的範囲に包含される
(実施例1)
実施例1では酸化物半導体薄膜のキャリア移動度とライフタイム値、またはピーク値との間の相関関係について以下の実験を行って調べた。
まず、マイクロ波光導電減衰法に基づいてライフタイム等を測定するため、アモルファスの酸化物半導体薄膜(InGaZnO)のサンプルを作製した。まず、ガラス基板(コーニング社製EAGLE2000:6インチ)に、下記条件で酸化物半導体薄膜をスパッタリング法で成膜した。
スパッタリングターゲット組成:InGaZnO4(In:Ga:Zn=1:1:1)
基板温度:室温
酸化物半導体層の膜厚:100nm
酸素添加量:O2/(Ar+O2)=2%
続いて酸化物半導体薄膜の移動度を変えるために下記の条件でプレアニール処理を行って試料を得た(試料No.1はプレアニール処理を行っていない)。
試料No.1:プレアニールなし
試料No.2:プレアニール条件1:大気圧、酸素100%、温度:350℃、1時間
試料No.3:プレアニール条件2:水蒸気分圧50%/酸素50%、温度:350℃、1時間
得られた各試料について、下記条件で図1に示す様な構成を有する装置(具体的には株式会社コベルコ科研製:LAT−1820SP)を用いてマイクロ波光導電減衰法によって反射率の変化を測定した。
マイクロ波光導電減衰法における条件は以下の通りである。
レーザ波長:349nm(紫外光)
パルス幅:15ns
パルスエネルギー:1μJ/pulse
ビーム径:1.5mmφ
1測定におけるパルス数=64ショット
装置:LTA−1820SP(株式会社コベルコ科研製)
上記マイクロ波光導電減衰法に基づいて測定した反射率の変化とライフタイムの測定結果を図5に示す。また図5の減衰波形から算出される各試料のライフタイム値(μs:なお、sは秒の意味)とピーク値(mV)を表2に示す。
キャリア移動度の測定
また上記試料No.1〜3のキャリア移動度について調べるため、図3に示す試料を作製して測定した。具体的には上記試料の作製に用いたガラス基板31上にMoゲート電極(厚さ100nm)32、ゲート絶縁膜(SiO2:厚さ200nm)33を形成し、その上に上記試料と同じ条件で酸化物半導体薄膜(50nm)34を形成した。その後、酸化物半導薄膜34をウェットエッチング(エッチャントは関東化学製ITO-07N)にてパターニングした。この直後に酸化物半導体薄膜34の膜質改善のために熱処理を行った(プレアニール処理条件は上記試料No.1〜3と同じ)。その後、酸化物半導体薄膜34の上にソース・ドレイン電極(純Ti:厚さ200nm)35をリフトオフ法(成膜温度:室温)で形成し(ソース・ドレイン間のチャンネル長L:10μm、電極幅:200μm)、その上にパッシベーション絶縁膜(SiN/SiO2:下層SiO2膜厚さ150nm、上層SiN膜厚さ100nm)36を形成した。パッシベーション膜をDVD法によって成膜したが、成膜時にプラズマダメージによって酸化物半導体層表面が導通化することを回避するためにパッシベーション成膜前にN2Oプラズマ照射を行った。N2Oプラズマの照射条件は公知文献(J.Parkら:Appl.Phys.Lett.,93,053505(2008))を参照した(N2Oガス流量:100sccm、プラズマ照射時圧力:133Pa、プラズマ発生電力:100mW/cm、プラズマ照射時間:300sec、プラズマ照射温度:250℃、成膜温度:250℃)。パッシベーション絶縁膜形成後、電気的特性を測定するためにフォトリソグラフィーとドライエッチを行い、コンタクトホール37を開口した。そしてゲート電極32のコンタクトホールには測定用プローブ38を、ソース電極35には測定用プローブ39を、ドレイン電極35には測定用プローブ40を接触させて、上記試料No.1〜3に対応する薄膜トランジスタ試料No.1〜3を作製し、各薄膜トランジスタの電気的な評価(Id−Vg特性)を行った。
その結果を図4(Id−Vg特性)に示す。また図4から算出した各試料の移動度(線形移動度)を表1に示す。線形移動度は以下の式に基づいて算出した。
Id=(W/L)×μ×Cox×(Vg−Vth)×Vd
式中、Wは酸化物半導体薄膜のチャネル幅、Lは同チャネル長、μは線形移動度、Coxはゲート絶縁膜容量、Vgはゲート電圧、Vthはしきい値電圧、Vdはドレイン電圧である。本実施例では、Wは200μm、Lは10μm、Coxは絶縁膜材料と膜厚から1.68×10−4F/m2、Vgは20〜30Vの領域、Vdは10Vとした(Vgを20〜30Vの領域数点にてIdを測定することで、Vthなしにμの算出ができる)。
上記測定によって得られた結果(表1と表2)に基づき、移動度とライフタイム値をプロットしたものを図6に、移動度とピーク値をプロットしたものを図7に示す。
以上の試験結果から次のことがわかる。
図4からは、プレアニールを行わなかった薄膜トランジスタ試料No.1よりも、プレアニールを行った薄膜トランジスタ試料No.2、3の移動度が高く、更に水蒸気処理した薄膜トランジスタ試料No.3は最も高い移動度を有することが分かる。
また図5からは、プレアニールを行わなかった試料No.1よりも、プレアニールを行った試料No.2、3のライフタイムが長く、更に水蒸気処理したNo.3は最も長いライフタイムを有することが分かる。
更に図6からは、移動度とライフタイム値に相関関係があることが分かる。すなわち、ライフタイムが長く、ライフタイム値が高いほど、移動度も高くなる傾向が図6から読み
取ることができる。
また図7からは、移動度とピーク値に相関関係があることがわかる。すなわち、ピーク値が高いほど、移動度も高くなる傾向が図7から読み取ることができる。
そしてこの実験結果から、マイクロ波光導電減衰法によって得られるライフタイム値、及びピーク値を測定することによって、酸化物半導体薄膜の移動度を判定・評価できることがわかった。
(実施例2)
実施例2ではマイクロ波光導電減衰法(実施例1と同じ装置を使用)で試料のライフタイムの面内分布を測定・評価するために、以下の酸化物半導体薄膜のサンプルを作製した。
酸化物半導体薄膜は組成の異なる2つのスパッタリングターゲットを同時放電するCo−Sputter法を用いて行った。2つのスパッタリングターゲットのちょうど中間直下に基板を固定することで、基板面内に2つのスパッタリングターゲット組成の元素量が傾斜した薄膜を形成できる。なお、基板は実施例1と同じガラス板を用いた。
Co−sputterの成膜条件は以下の通りである。
スパッタリングターゲット組成:ZnO、ZnSnO(Zn:Snの組成比は3:2)
基板温度:室温
酸化物半導体層の基板中心膜厚:100nm
酸素添加量:O2/(Ar/O2)×100=2%
続いてプレアニール処理(大気圧、酸素100%、温度350℃、1時間)を実施した。プレアニール処理後、得られた試料について、実施例1と同じ条件でマイクロ波光導電減衰法によってライフタイムを測定すると共に、ピーク値をマッピングした。結果を図8に示す。
図8では、X軸左側(Y軸方向)にいくほど、膜組成がZnOターゲット組成に近くなり、X軸右側にいくほどZnSnO(Zn:Sn比が6:4)ターゲット組成に近くになっている。
また図8からは、X軸左側方向にいくほど、ピーク強度が弱まっていることが示されている。これは膜組成がZnOターゲット組成に近づくほど(ZnOリッチになるほど)、キャリア濃度が高くなることを示しており、特にキャリア濃度が1018cm-3を超えると、励起光照射による過剰キャリアが励起されていないことを意味する。このことから、試料の左側部分(図中、ピーク値が500mV未満で示される領域)は酸化物半導体薄膜として、トランジスタ特性を示さない部分であることが分かる。
一方、試料の右側部分(図中、特にピーク値が1500mV以上で示される領域)は、均一な反射率ピーク値の面内分布を示しており、トランジスタとして好ましい電気的特性を有する膜組成であることが分かる。
確認のため、上記試料を用いた薄膜トランジスタの移動度について調べるため、上記実施例1と同様に図3に示す試料を作製して測定した。なお、酸化物半導体薄膜は上記したようにCo−sputter法にて形成した。
この試料のスイッチング特性(Id−Vg特性)を測定し、この測定値から算出される
移動度をマッピングした結果を図9に示す(図中、X−Y軸に記載の1〜20の連番は薄膜トランジスタのアドレス番号である)。図中、白抜き数字は移動度(cm2/Vs:なお、sは秒の意味)を表し、数字が大きいほど、移動度も高いことを示すが、移動度が0.1cm2/Vs以下の領域は、スイッチング特性が得られない領域である。
薄膜トランジスタのスイッチング特性から移動度を算出したが、トランジスタのスイッチング特性を示さない高キャリア濃度領域(1018cm-3以上)では移動度が0.1cm2/Vs以下であった(図中、0.0は算出不能を意味する)。そして図9中、移動度が0.1cm2/Vs以下の領域は、移動度が低く、トランジスタ特性を有さない領域である。
そしてこの実験結果から、マイクロ波光導電減衰法によって得られる反射率ピーク値を測定することによって、電極付けせずに酸化物半導体薄膜の移動度の面内分布を判定・評価できることがわかった。また同時にトランジスタのスイッチング特性を有さない領域について判別できることがわかった。特に酸化物半導体薄膜の組成の元素量にグラデーションを付けたものを測定できるため、材料開発において有用であることがわかる。
(実施例3)
実施例3ではマイクロ波光導電減衰法(実施例1と同じ装置を使用)で試料のライフタイムの面内分布を測定・評価するために、以下の酸化物半導体薄膜のサンプルを作製した。
酸化物半導体薄膜の成膜は、組成の異なる3つのスパッタリングターゲットを同時放電するCo−Sputter法を用いて行った。3つのスパッタリングターゲットの中間直下に基板を固定することで、基板面内に3つのスパッタリングターゲット組成の元素量が傾斜した薄膜を形成できる。なお、基板は実施例1と同じガラス板を用いた。
Co−sputterの成膜条件は以下の通りである。
スパッタリングターゲット組成:ZnO、ZnSnO(Zn:Snの組成比は3:2)、Al23
基板温度:室温
酸化物半導体層の基板中心膜厚:100nm
酸素添加量:O2/(Ar+O2)×100=2%
続いてプレアニール処理(大気圧、酸素100%、温度350℃、1時間)を実施した。プレアニール処理後、得られた試料について、実施例1と同じ条件でマイクロ波光導電減衰法によってライフタイムを測定すると共に、ピーク値をマッピングした。結果を図10に示す。
図10では、X軸左側方向(Y軸方向)にいくほど、膜組成がZnOターゲット組成に近くなり、X軸右側方向にいくほどZnSnO(Zn:Sn比が6:4)ターゲット組成に近くになっている。またY軸上側方向(X軸と反対方向)にいくほど、Alのドーピング濃度が高くなる。
図10からは、試料のX軸左側方向にいくほど、ピーク強度が弱まっていることが分かる。これは膜組成がZnOターゲット組成に近づくほど(ZnOリッチになるほど)、キャリア濃度が高くなることを示しており、特にキャリア濃度が1018cm-3を超えると、励起光照射による過剰キャリアが励起されていないことを意味する。このことから、試料の左側部分(図中、ピーク値が480mV未満で示される領域)はアモルファス酸化物半導体薄膜として、トランジスタ特性を示さない部分であることが分かる。
また、試料の右側部分であっても、Alドープ量が高くなる上側にいくほど(図中、ピーク値が480mV未満で示される領域)、ピーク値が減少し、酸化物半導体薄膜として、トランジスタ特性を示さない部分であることが分かる。
なお、XPS(X−ray photoelectron spectroscopy)によって試料の組成分析をした結果、Alドープ量がもっとも高くなる基板上側のエッジ部分ではAlは10原子%であり、Al濃度が低くなる基板下側のエッジ部分ではAlは2原子%であった。
一方、図10からは、試料の右下側部分(図中、ピーク値が1400mV以上で示される領域)は、均一な反射率ピーク値の面内分布を示しており、トランジスタとして好ましい電気的特性を有する膜組成であることが分かる。
確認のため、上記試料を用いた薄膜トランジスタの移動度について調べるため、上記実施例1と同様に図3に示す試料を作製して測定した。なお、酸化物半導体薄膜は上記したようにCo−sputter法にて形成した。
この薄膜トランジスタのスイッチング特性(Id−Vg特性)を測定し、この測定値から算出される移動度をマッピングした結果を図11に示す(図中、X−Y軸に記載の1〜20は薄膜トランジスタのアドレス番号である)。図中、数字が大きいほど、移動度も高いことを示すが、移動度が0.1cm2/Vs以下の領域は、スイッチング特性が得られない領域である。
薄膜トランジスタのスイッチング特性から移動度を算出したが、トランジスタのスイッチング特性を示さない高キャリア濃度領域(1018cm-3以上)では移動度が0.1cm2/Vs以下であった(図中、0.0は算出不能を意味する)。そして、図中、移動度が0.1cm2/Vs以下の領域は、移動度が低く、トランジスタ特性を有さない領域である。
また図中右側部分においても、Alドーピング濃度が高くなる上側では、Alドープ量が高くなる上側にいくほど移動度が低下することがわかった。
そしてこの実験結果から、マイクロ波光導電減衰法によって得られる反射率ピーク値を測定することによって、電極付けせずに酸化物半導体薄膜の移動度の面内分布を判定・評価できることがわかった。また同時にトランジスタのスイッチング特性を有さない領域について判別できることがわかった。特に酸化物半導体薄膜の組成の元素量にグラデーションを付けたものを測定できるため、材料開発において有用であることがわかる。
(実施例4)
実施例4ではマイクロ波光導電減衰法(実施例1と同じ装置を使用)で試料のライフタイムの面内分布を測定・評価するために、以下の酸化物半導体薄膜のサンプルを作製した。
酸化物半導体薄膜の成膜は、組成の異なる3つのスパッタリングターゲットを同時放電するCo−Sputter法を用いて行った。3つのスパッタリングターゲットの中間直下に基板を固定することで、基板面内に3つのスパッタリングターゲット組成の元素量が傾斜した薄膜を形成できる。なお、基板は実施例1と同じガラス板を用いた。
Co−sputterの成膜条件は以下の通りである。
スパッタリングターゲット組成:In23、Ga23、ZnO
基板温度:室温
酸化物半導体層の基板中心膜厚:100nm
酸素添加量:O2/(Ar+O2)×100=2%
続いてプレアニール処理(大気圧、酸素100%、温度350℃、1時間)を実施した。プレアニール処理後、得られた試料について、実施例1と同じ条件でマイクロ波光導電減衰法によってライフタイムを測定すると共に、ピーク値をマッピングした。結果を図12に示す。
図12では、X軸左側方向にいくほど、膜組成がIn23ターゲット組成に近くなり、X軸右側方向にいくほどZnOターゲット組成に近くになっている。またY軸上側方向(X軸と反対方向)にいくほど、Ga23ターゲット組成に近くなっている。
図12からは、試料のX軸右側方向、ZnOターゲット組成に近いほど、(図中、ピーク値が30mV未満で示される領域)、ピーク値が減少し、酸化物半導体薄膜として、トランジスタ特性を示さない部分であることが分かる。
また、試料のY軸上側方向であっても、Ga23ターゲット組成に近い上側にいくほど(図中、ピーク値が30mV未満で示される領域)、ピーク値が減少し、酸化物半導体薄膜として、トランジスタ特性を示さない部分であることが分かる。
一方、図12からは、試料の左下側部分(図中、ピーク値が300mV以上で示される領域)は、均一な反射率ピーク値の面内分布を示しており、トランジスタとして好ましい電気的特性を有する膜組成であることが分かる。
確認のため、上記試料を用いた薄膜トランジスタの移動度について調べるため、上記実施例1と同様に図3に示す試料を作製して測定した。なお、酸化物半導体薄膜は上記したようにCo−sputter法にて形成した。
この薄膜トランジスタのスイッチング特性(Id−Vg特性)を測定し、この測定値から算出される移動度をマッピングした結果を図13に示す(図中、X−Y軸に記載の1〜20は薄膜トランジスタのアドレス番号である)。図中、数字が大きいほど、移動度も高いことを示すが、移動度が0.1cm/Vs以下の領域は、スイッチング特性が得られない領域である。
図13中の右側のZnOターゲット組成に近いところ及び上側のGa23ターゲット組成に近いところにおいて、移動度が低下することがわかった。
さらに、この薄膜トランジスタのスイッチング特性(Id−Vg特性)から、以下の式により算出される飽和移動度をマッピングした結果を図14に示す(図中、X−Y軸に記載の1〜20は薄膜トランジスタのアドレス番号である)。図中、数字が大きいほど、飽和移動度も高いことを示すが、飽和移動度が0.1cm/Vs以下の領域は、スイッチング特性が得られない領域である。
Id=(W/2L)×μ×Cox×(Vg−Vth)2
式中、Wは酸化物半導体薄膜のチャネル幅、Lは同チャネル長、μは飽和移動度、Coxはゲート絶縁膜容量、Vgはゲート電圧、Vthはしきい値電圧である。本実施例では、Wは200μm、Lは10μm、Coxは絶縁膜材料と膜厚から1.68×10−4F/m2、Vgは20〜30Vの領域とした(Vgを20〜30Vの領域数点にてIdを測定することで、Vthなしにμの算出ができる)。
図14中の右側のZnOターゲット組成に近いところ及び上側のGa23ターゲット組成に近いところにおいて、飽和移動度が低下することがわかった。
そしてこの実験結果から、マイクロ波光導電減衰法によって得られる反射率ピーク値を測定することによって、電極付けせずに酸化物半導体薄膜の線形移動度及び飽和移動度の面内分布を判定・評価できることがわかった。また同時にトランジスタのスイッチング特性を有さない領域について判別できることがわかった。特に酸化物半導体薄膜の組成の元素量にグラデーションを付けたものを測定できるため、材料開発において有用であることがわかる。
1 :パルスレーザ(励起光の光源)
2 :マイクロ波発振器
3 :方向性結合器
4 :マジックT
5a:第1導波管(信号用導波管)
5b:第2導波管(参照用導波管)
6 :ミキサ
7 :信号処理装置
8 :コンピュータ
9 :ステージコントローラ
10:試料台
11:X−Yステージ
12:基板保持部
13:ミラー
14:集光レンズ
20:試料基板
20a:薄膜試料
20b:基板
31:ガラス基板
32:ゲート電極
33:ゲート絶縁膜
34:酸化物半導体薄膜
35:ソース・ドレイン電極
36:パッシベーション絶縁膜
37:コンタクトホール
38:測定用プローブ
39:測定用プローブ
40:測定用プローブ

Claims (4)

  1. 酸化物半導体薄膜が形成された試料に励起光及びマイクロ波を照射し、前記励起光の照射により変化する前記マイクロ波の前記酸化物半導体薄膜からの反射波の最大値を測定した後、前記励起光の照射を停止し、前記励起光の照射停止後の前記マイクロ波の前記酸化物半導体薄膜からの反射波の反射率の変化を測定し、前記測定した値からライフタイム値を算出することによって、前記酸化物半導体薄膜の移動度を判定することを特徴とする酸化物半導体薄膜の評価方法。
  2. 酸化物半導体薄膜が形成された試料に励起光及びマイクロ波を照射し、前記励起光の照射により変化する前記マイクロ波の前記酸化物半導体薄膜からの反射波の最大値を測定することによって、前記酸化物半導体薄膜の移動度を判定することを特徴とする酸化物半導体薄膜の評価方法。
  3. 前記酸化物半導体薄膜が、In、Ga、Zn、およびSnよりなる群から選択される少なくとも1種以上組み合わせを含むものである請求項1または2に記載の評価方法。
  4. 酸化物半導体薄膜を基板上に形成した後の半導体製造工程のいずれかの工程に、請求項1〜3のいずれかに記載の評価方法を適用することを特徴とする酸化物半導体薄膜の品質管理方法。
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