JP5810494B2 - 植物栽培システム、植物栽培プラント、収穫装置及び植物栽培方法 - Google Patents

植物栽培システム、植物栽培プラント、収穫装置及び植物栽培方法 Download PDF

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本発明は、植物栽培システム、植物栽培プラント、収穫装置及び植物栽培方法に関する。
植物栽培システムは、栽培作業による負荷を低減し、植物の供給を安定化することができるものとして注目されている(例えば、特許文献1、非特許文献1参照)。
実開平5−17505号公報
仁科 弘重、「地域拠点型"知的太陽光植物工場"の進展」、日本学術会議、公開シンポジウム「知能的太陽光植物工場」、2009年7月3日。
ところで、植物栽培システムは、さらなる管理コスト低減が望まれ、栽培設備(植物栽培プラント)の大規模化が望まれている。また、これまでは、栽培する生産者の経験と勘に依存しつつ、栽培が行われていた。
しかしながら、栽培規模の大規模化に伴って育成環境を管理できる栽培方法が必要とされるが、従来までの経験と勘に依存した管理方法では、育成環境を管理することは困難であった。また、栽培規模の大規模化に伴って、収穫作業を効率よく行ない、省力化することが必要となる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、植物の育成環境を管理して、植物から収穫対象を収穫できる植物栽培システム、植物栽培プラント、収穫装置及び植物栽培方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の第1の態様は、指示された位置まで撮像部の位置を移動させて、指示された方向から植物を撮像可能とする撮像位置移動部と、前記撮像位置移動部によって移動させた前記撮像部の位置から撮像された前記植物の画像情報に基づいて、前記植物の育成環境を制御するとともに、前記育成環境において栽培された前記植物の育成段階の画像情報から収穫対象の配置モデル生成する制御部と、前記生成されている収穫対象の配置モデルの情報に基づいて前記収穫対象の位置を特定して、前記植物の収穫対象を収穫する収穫部とを備えることを特徴とする植物栽培システムである。
また、本発明の第2の態様は、上記発明に記載の植物栽培システムを備えることを特徴とする植物栽培プラントである。
また、本発明の第3の態様は、指示された位置まで撮像部の位置を移動させて、指示された方向から植物を撮像可能とする撮像位置移動部と、前記撮像位置移動部によって移動させた前記撮像部の位置から撮像された前記植物の画像情報に基づいて、前記植物の育成環境を制御するとともに、前記育成環境において栽培された前記植物の育成段階の画像情報から収穫対象の配置モデルを生成する制御部と、を備える植物栽培システムにおいて用いられる収穫装置であって、前記植物の収穫対象を切り離す切断部と、前記切断部を移動させる収穫アーム部と、前記植物の育成段階の画像情報ら前記生成されている収穫対象の配置モデルの情報に基づいて前記収穫対象の位置を特定して、前記植物の収穫対象を収穫するように制御する収穫制御部と、を備えることを特徴とする収穫装置である。
また、本発明の第4の態様は、撮像位置移動部が、指示された位置まで撮像部の位置を移動させて、指示された方向から植物を撮像可能とする撮像位置移動過程と、制御部が、前記撮像位置移動部によって移動された前記撮像部の位置から撮像された前記植物の画像情報に基づいて、前記植物の育成環境を制御するとともに、前記育成環境において栽培された前記植物の育成段階の画像情報から収穫対象の配置モデルを生成する制御過程と、収穫部が、前記生成されている収穫対象の配置モデルの情報に基づいて前記収穫対象の位置を特定して、前記植物の収穫対象を収穫する収穫過程とを含むことを特徴とする植物栽培方法である。
以上説明したように、本発明によれば、植物の育成環境を管理して、植物から収穫対象を収穫することが可能となる。
本発明の本実施形態によるエンコーダの構成を示すブロック図である。 本実施形態における移動型検出装置40を示す図である。 本実施形態における植物栽培システムの構成を示すブロック図である。 本実施形態における植物の収穫時期の制御を示す図である。 本実施形態における花と実の位置関係を示す図である。 本実施形態における実の成熟度の検出を説明する図である。 本実施形態における葉の状態を示す図である。 本実施形態における移動型収穫装置60を示す図である。 本実施形態における移動型収穫装置60を示すブロック図である。 本実施形態における収穫対象を切り離す切断位置を示す図である。 本実施形態における異なる位置から撮像して得られる複数の画像を示す図である。 本実施形態における撮像部によって得られる画像を示す図である。
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本実施形態による植物栽培プラントの概要を示す図である。図1(a)は、その断面図を示し、図1(b)は、その平面図を示す。
本発明の植物栽培プラント4は、植物栽培システム1(図3)を備え、植物の栽培を行う設備である。
図1に示すように、植物栽培プラント4は、植物栽培用の植生床6と、植生床6を外気空間7と隔てるために囲うプラント囲い8と、植生床6で植生される植物9に光を照射するランプ10とを備える。植物栽培プラント雰囲気調整装置2はプラント囲い8の内側空間13の雰囲気を調整するものである。植生床6は、図示の例では土の床であるが、不図示の液肥循環装置を備える水耕栽培用の水耕床であってもよい。
プラント囲い8は、植生床6の周辺を外気空間7と隔てて、栽培される植物に適した雰囲気に保つためのものである。ランプ10は、図示の例ではプラント囲い8の内部に設置される。
さらに、植物栽培プラント4はプラント囲い8の内部に、所定条件に調整された空気を供給するための空調機12を備える。通常、空調機12は内側空間13から吸入口16を通じて空気を取り込んで、調整し、排出口18から内側空間13に戻す。
植物栽培プラント雰囲気調整装置2においては、ランプ10がランプ囲い20で囲われている。ランプ囲い20の壁の少なくとも一部は透明である。ランプ囲い20には、ランプ囲い20の内側と、内側空間13及び外気空間7とを選択的に導通する一の管路22が接続されている。また、ランプ囲い20には、ランプ囲い20の内側と、内側空間13及び外気空間7とを選択的に導通するほかの管路24が接続されている。即ち、一の管路22は二股管26の根元で分岐し、二股管26の一方が内側空間13に通じ、他方が外気空間7に通じている。他の管路24は二股管28の根元で分岐し、二股管28の一方が内側空間13に通じ、他方が外気空間7に通じている。二股管26、28の根元には2方切り替え弁部30、32がそれぞれ設けられている。
外気空間7の温度が内側空間13の設定温度より高いときには、一の管路22、他の管路24とも、外気空間7に通ずるように2方切り替え弁部30、32で設定する。外気空間7の温度が内側空間13の設定温度より低いときには、一の管路22、他の管路24とも、内側空間13に通ずるように2方切り替え弁部30、32で設定する。
この選択的な設定により、外気空間7の温度が内側空間13の設定温度より高いときには、空気が外気空間7から取り込まれ、空気が一の管路22、ランプ囲い20、他の管路24をこの順に経由して矢印Aの方向に進行して再び外気空間7に放出されるので、ランプ10がこの空気で冷却される。また、ランプ10の熱で暖められた空気が内側空間13に流入することがない。従って、ランプ10の熱による空調機12の冷房負荷の増大を防ぎ、空調負荷が軽減される。
また、選択的な設定により、外気空間7の温度が内側空間13の設定温度より低いときには、空気が内側空間13から取り込まれ、空気が一の管路22、ランプ囲い20、他の管路24をこの順に経由して矢印Bの方向に進行して再び内側空間13に放出されるので、ランプ10がこの空気で冷却されるとともにランプ10の熱で暖められた空気が内側空間13に還流する。従って、ランプ10の熱により空調機12の暖房負荷を軽減することができる。
なお、一の管路22には、空気を矢印A或いは矢印Bの方向に送風するためのファンのような送風手段36が備えられている。
また、図1(b)に示すように、プラント囲い8の内側空間13は、移動型隔壁38によって分割され、内側空間13−1と13−2とに分かれている。内側空間13−1と13−2のそれぞれが、異なる環境条件に設定することができる。
植物9が栽培されている植生床6の間の通路では、移動型検出装置40が自走して植物9の状態を検出し、また、移動型収穫装置60が自走して、収穫対象である植物9を収穫する。移動型収穫装置60が収穫する植物9の全体又は植物9の一部、すなわち実・葉・根などを収穫対象(以下、収穫対象部という。)として収穫する。
[植物の栽培状況の管理]
最初に、植物栽培プラント4において、移動型検出装置40が移動しながら、植物の状態を検出する場合を例示する。
図2を参照し、植物栽培プラント4における植物の状態を検出する移動型検出装置40を示す。
図2は、本実施形態における移動型検出装置40を示す図である。
移動型検出装置40は、移動型車両本体41を台車とする。移動型車両本体41は、移動手段とする車輪41Wを備え、駆動部(不図示)から供給される動力により移動する。
移動型車両本体41の上面には、水平方向に回転自在に支持されるブラケット42Bが設けられる。そのブラケット42Bには、アーム部42が設けられ、ブラケット42Bは、アーム部42を前後方向に転動自在に支持している。また、図2に示すように、移動型検出装置40が、連続して接続される複数のアーム部42(42−1、42−2、42−3、42−4)を備え、アーム部42の移動型車両本体41と反対側の先端には、撮像部300が設けられている。
移動型検出装置40は、アーム部42、撮像部300、移動型検出装置40の制御部を機能させ、自走可能とする電源部を備えている。
移動型検出装置制御部は、移動型車両本体41の移動制御、アーム部42を要求に応じて駆動して、撮像部300の位置及び方向を定める駆動制御、撮像部300を機能させる撮像制御、撮像した画像情報に基づいて検出処理、処理結果などを通信する通信制御などを行う。
移動型検出装置40は、植物栽培プラント4において栽培される植物9(図1)の状態を移動しながら検出する。
また、移動型検出装置40は、移動型車両本体41の代わりに固定的に設けられた台座であってもよい。
ここで、植物、すなわち農作物の栽培を制御する植物栽培システムの概要について説明する。
植物栽培システムは、栽培する植物を収穫して出荷されるまでの工程において、育成環境などの環境条件について制御を施すことにより収穫時期を制御して、収穫予定時期の収穫量を高めることができる。
収穫予定時期の収穫量を高めるには、発芽から収穫までの各工程で、植物の生長を管理する直接的な制御と、間接的な制御とがある。
直接的な制御とは、間引き、剪定などにより植物自体を加工することなどが含まれる。
また、間接的な制御とは、各種環境条件の設定を行うことなどが含まれる。
植物栽培システムは、植物と、その植物を栽培する環境を制御対象として、その植物の育成状況、収穫時期などを最適化して、収穫予定時期の収穫量を増加するように制御する。
本実施形態に示す植物栽培システムでは、植物の栽培環境を制御対象として、モデル化することにより、それぞれの栽培工程の制御を容易化する。
その制御にあたり、植物自体を直接的な方法だけで完全に制御しきれないこと、屋内環境であったとしても、バラツキがなくなるように環境の均一性を確保することが困難であることなどが、制御を困難とする要因となる。また、成長度合いが植物の個体差に依存することや、同一の個体内であっても、実の収穫時期がバラツクことにより、制御を困難とする要因となっている。
本実施形態では、その制御対象をモデル化し、制御を困難とする要因を外乱として捉え、生育状況に応じて、そのモデルを最適化することにより、収穫予定時期の収穫量を確保する制御を容易にする。
このような植物栽培システムの構成例について説明する。
図3は、本実施形態における植物栽培システムの構成を示すブロック図である。
この図3に示される植物栽培システム1は、例えば、制御対象部100、判定部200、撮像部300、撮像位置移動部400、制御部500、及び、移動型収穫装置60を備える。
制御対象部100は、管理対象である植物9と、植物9の育成環境を制御する環境駆動部120を備える。
植物9は、発芽後の葉、茎、花・実、及び根の状態によって生育状況を判定できる。その生育状況は、基準時(発芽時など)からの経過時間に関係付けて判定することができる。
例えば、葉の状態による判定では、葉の枚数、1枚の葉の大きさ、生い茂った葉の投影面積、しおれ具合(角度、縦横比)などがあげられる。茎の状態による判定では、背丈、枝の張り具合、太さなどがあげられる。花・実の状態による判定では、数、密度、配置、実の成熟度などがあげられる。根の状態による判定では、長さ、広がり具合などがあげられる。
環境駆動部120は、制御部500から供給される環境制御量に応じて、植物が栽培される育成環境を制御する。
環境駆動部120は、光制御部121、空調設備122、二酸化炭素処理部123及び水調整設備124を備える。
光制御部121(光制御手段)は、発光部又は遮光部を含み、植物9に与える光の光量又は波長を制御する。一般的な植物9は、適当な光の強度及び照射時間に依存する光の量により光合成を行う。そのような植物9では、その光合成に基づいて、植物9の成長が促進される。また、光制御部121は、植物9の好日性を利用して、光の照射方向を制御して、植物9の成長する方向を制御する。また、光制御部121は、太陽などの自然光と異なり、特定の波長を制限して与えることにより、特定の成長を促進させる。例えば、発光波長を制限できる発光部としては、発光ダイオード、高圧ネオンランプなどがある。遮光部によって波長を制限する場合には、波長選択性のフィルターを用いる。
空調設備122は、植物9が置かれている周囲温度、湿度、及び、風量を制御する。
十分な容量の空気を、適正な周囲温度、湿度、及び、風量に制御して与えることにより、植物9の成長にダメージを与えることなく成長を促進させることができる。
二酸化炭素処理部123は、空調設備122によって管理されている空気中の二酸化炭素濃度を制御する。適正量の二酸化炭素濃度を維持することにより、光合成を促進させることができる。二酸化炭素処理部123は、単に二酸化炭素を発生させるのではなく、他の設備が発生した二酸化炭素を再利用してもよい。
水調整設備124は、植物9に給水する水量、水温、及び、養分濃度のうちから、少なくとも1つを制御する。特に水耕栽培である場合、水温及び養分濃度は大事な管理項目である。
このように、植物栽培システム1では、環境駆動部120を備えることにより、屋外環境の変化を遮蔽して、人工環境の元で栽培環境を構築する形態と、屋外環境の変化も利用しつつ、適切な環境を補助的に構築する管理支援型の栽培環境とする形態のいずれにも適用可能である。いずれの形態を採用するかは、栽培する植物の種別、栽培時期、成長過程、施設が置かれた環境などの条件により適宜選択される。
例えば、発芽から所定の期間は、人工光を用いて連続照射することにより、成長が促進される植物があることが知られている。また、照射する波長を選択することにより、成長量を制御して目的の成長を促進させることを可能とする。
判定部200は、撮像部300によって撮像された画像情報と、植物9の育成モデルとに基づいて、植物9の育成状況を判定する。
判定部200は、検出部210、育成モデル部220、状況記憶部230、及び、育成状況判定部240を備える。
検出部210は、撮像された植物9の画像情報から、該植物9の成育状況を検出し、該画像情報と該成育状況を状況記憶部230に記憶させる。
また、検出部210は、撮像された植物9の画像情報と、その画像を撮像した位置情報から、その画像情報に含まれる植物9の特徴点の位置を検出し、検出した位置情報と撮像した時間情報とを、状況記憶部230に記憶される画像情報に関連づけて記憶する。
育成モデル部220は、複数の育成モデルを備える。育成モデル部220に設定される複数の育成モデルは、例えば、基準時(発芽時など)からの経過時間と植物9の生育状況とを関連づける、経過時間による育成状況モデル221(第1育成モデル)、花が成実したときの実の位置を推定した、花の位置に対する実の配置モデル222(第2育成モデル)、及び、大きさ、形又は色を基準とするパターンを用いて、検出する対象の特徴を抽出し、収穫時期を判定する収穫時期判定モデル223(第3育成モデル)を含む。
状況記憶部230は、植物9の画像情報、成育状況、画像情報に含まれる植物9の特徴点の位置情報、及び、撮像した時間情報を関連づけて記憶する。
育成状況判定部240は、記憶された画像情報と成育状況との少なくとも一方を用いて、植物9の育成モデルに基づいて育成状況を判定する。
育成状況判定部240は、育成モデル部220に含まれる、経過時間による育成状況モデル221(第1育成モデル)、花の位置に対する実の配置モデル222(第2育成モデル)、及び、収穫時期判定モデル223(第3育成モデル)の少なくとも一つを基準として、植物9の生育状況を判定する。
撮像部300は、植物9(と該植物9の周囲の状況)を撮像し、画像情報を生成する。撮像部300は、CCD又はCMOSセンサなどを搭載した撮像装置、及び、撮像用の補助光の発光装置を備える。
撮像部300は、撮像位置移動部400に含まれる移動型検出装置40(図2)が備えるアーム部42の先端部に搭載される。アーム部42の先端部の動きに応じて、撮像位置が変更され、被写体である植物9との相対位置が変化する。また、アーム部42の先端部に設けられた旋回台に撮像部300が搭載され、旋回台の制御により任意の方向に旋回可能となる。これらの制御を組み合わせることにより、撮像部300は、任意の位置、任意の方向から植物9を撮像することが可能となる。
撮像位置移動部400(撮像位置移動手段)は、指示された位置まで撮像部300が撮像する位置を移動させて、植物9を指示された方向から撮像可能とする。
撮像位置移動部400(撮像位置移動手段)は、撮像する位置を移動させる移動型検出装置40(図2)を備え、移動型検出装置40(図2)には(多関節型の)アーム部42(ロボットアーム)が設けられる。
そのアーム部42の先端には、撮像部300に被写体からの光を導く光学系が設けられており、撮像位置移動部400は、その光学系の光軸を指示された方向に転回させる。
移動型収穫装置60は、制御部500からの指令に基づいて、対象となる植物9の収穫対象部を収穫する。移動型収穫装置60は、自走可能な移動手段を備えており、必要に応じて植物栽培プラント4内を移動する。
制御部500(制御部)は、撮像位置移動部400(撮像位置移動手段)によって移動した位置から撮像された植物9の画像情報に基づいて、植物9の育成モデルを基準として育成状況を判定した結果に従って、植物9の育成環境を制御する。
制御部500は、育成モデル生成部510、環境制御部520、位置制御部530、生産計画設計部540、収穫計画作成部550、剪定計画設計部570、及び収穫司令部580を備える。
育成モデル生成部510は、育成モデルを画像情報に基づいて生成し、育成モデル部220に保持される育成モデルを更新する。
育成モデル生成部510は、画像情報から生成された育成状況によって第1育成モデルを決定する第1モデル生成部、画像情報から開花時の花の位置を検出し第2育成モデルを生成する第2モデル生成部、画像情報から収穫時期を判定する第3育成モデルを生成する第3モデル生成部を備える。
環境制御部520は、判定された育成状況に応じて育成環境を制御する環境制御量を生成する。例えば、環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える光を制御する場合には、光制御部120によって、植物9に与える光の光量又は波長を制御する。環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える二酸化炭素濃度を制御する場合には、二酸化炭素発生部123によって、植物9が置かれている二酸化炭素濃度を制御する。環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える空気を制御する場合には、空調設備121によって、植物9に供給する空気の温度、湿度、及び、風量の少なくともいずれか1つを制御する。環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える水を制御する場合には、水調整設備124によって、植物9に給水する水量、水温、及び、養分濃度の少なくともいずれか1つを制御する。
位置制御部530は、撮像位置移動部400を制御して、植物9を撮像する位置及び方向を指示する。位置制御部530は、撮像部300の位置、撮像方向を変更して目的に応じた画像情報を撮像するために撮像位置移動部400を制御する。
生産計画設計部540は、撮像された画像情報に基づいて生産計画を設計する。
収穫計画作成部550は、第3育成モデルに基づいて、収穫計画を作成する。
配置計画設計部560は、対象となる植物9の第1育成モデルに応じて、対象となる植物9の周囲に位置するほかの植物9の配置計画を設計する。
剪定計画設計部570(第1剪定計画設計部)は、第1育成モデルに応じて、植物9を剪定する剪定計画を設計する。また、剪定計画設計部570(第2剪定計画設計部)は、第2育成モデルに応じて、植物9の花(実)を剪定する剪定計画を設計する。
収穫司令部580は、収穫装置制御部600に対して、移動型収穫装置60に収穫作業を行わせる収穫位置を制御指令値として通知する。収穫司令部580は、収穫計画作成部550が、第3育成モデルに基づいて作成した収穫計画に基づいて、移動型収穫装置60に収穫作業を行わせる。また、収穫司令部580は、剪定計画設計部570(第1剪定計画設計部)が、第1育成モデルに応じて設計した、植物9を剪定する剪定計画に基づいて、移動型収穫装置60に剪定作業を行わせる。収穫司令部580は、剪定計画設計部570(第2剪定計画設計部)が、第2育成モデルに応じて設計した、植物9の花(実)を剪定する剪定計画に基づいて、移動型収穫装置60に剪定作業を行わせる。
(植物の収穫時期の制御)
図4を参照し、本実施形態における植物の収穫時期の制御について説明する。
図4は、本実施形態における植物の収穫時期の制御を示す図である。
この図4に示されるグラフは、横軸を発芽からの経過日数(時間)、縦軸が植物の成長度合いを示し、いわゆる成長曲線の形状を有する。このグラフが示すように、成長度合いは経過日数に応じた関数として定義することができ、特定の環境条件下における傾向を、過去のデータに基づいて生成された育成モデルを植物9の育成状況管理の基準とする。
グラフS4aは、植物9の育成状況管理の基準とする成長曲線を示す育成モデルである。このグラフS4aに基づいて、収穫時期を設定することができる。
グラフS4bは、植物の育成状況管理を行わずに、グラフS4aに示した育成モデルより遅れて成長する過程を示す。このグラフS4bに示すように育成すると収穫時期が、計画より遅れてしまうことになる。そこで、本植物栽培システム1では、育成の過程で検出された育成状況の遅れを、周囲の環境を制御することにより、育成状況を促進させるように制御する。
育成状況を促進する場合には、制御対象である植物9の種別、及び、対策を実施する時期に応じて処理内容が選択される。例えば、対策の内訳として、光照射量を増加させたり、周囲温度、水温を高めたり、必要な養分量を増加させたりするなどの方法があげられる。
一方、育成状況を遅らせる場合にも、制御対象である植物9の種別、及び、対策を実施する時期に応じて処理内容が選択される。例えば、対策の内訳として、光照射量を減少させたり、周囲温度、水温を低下させたり、必要な養分量を減少させたりするなどの方法があげられる。
また、検出部210による育成状況の検出は、各個体の状況を検出し、それぞれ検出された結果に基づいて総合的に判定することも可能である。その総合的な判定では、それぞれ検出された検出結果を平均化したり、バラツキを検出したりするなど、各種統計処理の手法を適用できる。
例えば、全体を複数の区画に分割し、その区画に含まれる植物9から検出された結果を区画ごとにまとめて判定することも可能である。このように区画を分割することにより、配置された位置によるバラツキを検出することができる。
また、異なる種類の植物を区画ごとに配置して、それぞれに適した環境を設定することも可能である。
植物9の育成状況の検出には、1つの判定基準によって検出してもよく、或いは、複数の判定基準によって検出した複数の変数に基づいて判定してもよい。
(植物の育成状態の判定)
図5から7を参照し、本実施形態における植物の育成状況の判定について説明する。
判定部200によって行われる植物9の生育状況の判定では、検出対象に応じて複数の判定方法を選択することができる。
検出対象を、葉、茎、花・実、根のそれぞれを選択することができる。
検出部210は、以下に示す判定項目に応じて、選択された検出対象の状態を検出する。
育成状況判定部240は、検出された検出対象の状態について、記憶された画像情報と成育状況との少なくとも一方を用いて、植物9の育成モデルに基づいて育成状況を判定する。育成状況判定部240は、判定の基準とする育成モデルを、育成モデル部220に備えられている複数の育成モデルの中から判定項目に応じて選択する。
判定部200における葉の状態による判定では、葉の枚数、1枚の葉の大きさ、生い茂った葉の投影面積、しおれ具合(角度、一枚の葉の縦横比)などが判定項目としてあげられる。
葉の枚数は、予め定められた範囲に内に存在する枚数、或いは、茎(特定された枝)に着いた葉の枚数を計数することにより検出する。
1枚の葉の大きさは、特定された葉の大きさ、予め定められた範囲に内に存在する葉の大きさの平均、或いは、茎(特定された枝)に着いた葉の大きさの平均を算出することにより検出する。葉の大きさは、長手方向(縦)の長さ、長手方向と直交する方向(横)の長さ、面積とすることができる。
生い茂った葉の投影面積は、植物9の側面から鉛直面に投影された面積を検出する。
葉のしおれ具合は、水分不足などのストレスを容易に検出できる。しおれた状態では、葉先が下を向くことから、水平面と葉の表面とがなす角度から検出することができる。或いは、一枚の葉の縦横比を算出してもよい。しおれたことにより葉の張りがなくなり、見かけ上の横幅が狭くなる。そのため、しおれ具合により、一枚の葉の縦横比が変化する。
判定部200における茎の状態による判定では、背丈、枝の張り具合、太さなどが判定項目としてあげられる。
背丈は、茎(或いは先端の葉)の先の高さを検出する。撮像部300の高さを茎の高さと一致させることにより、撮像部300の高さから検出できる。
枝の張り具合は、枝分かれしている分岐数、或いは、枝の長さを検出する。
茎の太さは、基準の高さの茎の太さを検出する。
判定部200における花・実の状態による判定では、数、密度、配置、実の成熟度などが判定項目としてあげられる。
図5は、花と実の位置関係を示す図である。
図5(a)、(c)に開花期の状態を示し、図5(b)、(d)に成実期の状態を示す。
実の位置は、花の位置に依存することから、花の数及び位置を特定することにより、実の数と位置を特定することができる。開花期に示す花f1とf2は、成実期には実F1とF2として変化する。
花(実)の数は、予め定められた範囲に内に存在する数量、或いは、茎(特定された枝)に着いた花(実)の数量を計数することにより検出する。
花(実)の密度は、検出した花(実)の数量を単位容量で除算することにより算出できる。或いは、簡易的には、撮像された画像の所定の範囲に存在する花(実)の数量を計数する。
花(実)の配置は、3次元計測の手法を用いることにより検出する。また、検出された花の位置から、成実期の実の位置を推定することができる。実の大きさ、重量を仮定して、その実がぶら下がる枝の強度と長さを演算条件とすることより、花の3次元位置に基づいて、実の推定位置を算出することができる。
この算出された推定位置から、隣接する実との干渉を推定することができる。つまり、実の大きさより、相対距離が近い場合には、干渉が生じると推定することができる。
実の成熟度は、実の色の変化に基づいて検出できる場合がある。
図6は、実の成熟度の検出を説明する図である。
図6(a)に示されるように、熟した実F3の色と熟しきらない実F4の色とが異なる場合に適用できる。熟しきらない実F4の色C1に対し、熟した実F3の色C2への色の変化を検出することにより、成熟度を検出できる。
図6(b)に示されるように、実の一部(例えば、下側)の色C2が変色し、その変色した範囲(Z2)を検出することにより成熟度を検出できる。
実の成熟度は、成熟度が高くなるにつれ、光の透過量が高く変化する場合がある。実に対して所定の光量の光(測定補助光)を照射して、その透過光の量を検出する。例えば、実の下部(又は側面)に接近した位置から測定補助光を照射して、撮像部300は、透過された光を検出する。その際、撮像部300の画角に、補助光源からの直接光が入らないように位置関係を調整する。
判定部200における根の状態による判定では、長さ、広がり具合などが判定項目としてあげられる。水耕栽培であれば、根の長さを検出できる場合がある。根の長さは、株の位置からの長さを検出する。根の広がり具合は、株の位置から根が広がった面積を検出する。根の長さも広がり具合も、いずれも水中であることから直接的に検出しにくいが、補助光を照射して、根による影を間接的に検出することができる。
上記に示した、検出部210は、植物9を検出する直接的な検出方法のほかに、直接検出された結果に基づいた3次元モデルを作成することにより、直接検出できない情報を間接的に検出してもよい。
図7は、葉の状態を示す図である。
図7(a)に、4枚の葉の着いた茎を俯瞰した画像として示す。
植物9の側面から撮像した画像情報では、この図に示されるような画像情報を取得できるが、平面的な状態を検出するのは困難である。そこで、4枚の葉を3次元情報として抽出する。
図7(b)に、図7(a)に示した4枚の葉を3次元情報とした結果に基づいて、水平面に投射した結果を示す。このような次数変換の方法を採ることにより、植物9の上部からの撮像が困難な場合でも、任意の高さの葉の平面投射図を作成することができる。破線の円は、葉の先端の近傍を通過する円を示す。
図7(c)に、図7(a)に示した4枚の葉が、しおれた状態を示す。それぞれの葉の先端が地面に向かって垂れ下がった状態を示す。この状態の4枚の葉を3次元情報として抽出する。
図7(d)に、図7(b)と同様に図7(c)に示した4枚の葉を3次元情報とした結果に基づいて、水平面に投射した結果を示す。4枚の葉がしおれた状態となったことにより、葉の先端の近傍を通過する円は、図7(b)に示した葉の先端の近傍を通過する円より小さな円となる。
このように投射された葉のイメージが示す葉の先端の近傍を通過する円の直径により、葉の成長度合い、しおれ具合などの検出を行うことができる。
また、茎の先端に花が咲く「菊」のような植物の花の状態を検出することに応用できる。
(育成モデルの生成)
次に、制御部500において育成モデル生成部510が生成する育成モデルについて説明する。
前述の「(植物の育成状態の判定)」において、判定項目に応じて目的にあった検出条件による植物9の育成状態の検出について示した。検出された育成状態を判定するための基準(判定項目)として用いる育成モデルの生成について示す。
最初に、基準時(発芽時など)からの経過時間に応じて、植物9の生育状況を判定するために、基準時(発芽時など)からの経過時間と植物9の生育状況とを関連づける経過時間による育成状況モデル(第1育成モデル)が必要となる。
この第1育成モデルには、各種項目を選択することができる。例えば、葉の状態による判定では、葉の枚数、1枚の葉の大きさ、生い茂った葉の投影面積、しおれ具合(角度、縦横比)などがあげられる。茎の状態による判定では、背丈、枝の張り具合、太さなどがあげられる。花・実の状態による判定では、数、密度、配置、実の成熟度などがあげられる。根の状態による判定では、長さ、広がり具合などがあげられる。
選択された項目において、基準時(発芽時など)からの経過時間に応じ成長曲線に基づいた数値を基準値とすることにより、モデル化することができる。
この第1育成モデルは、個体の成長の基準とするだけでなく、隣接する個体との干渉を判定する場合にも用いることができる。
また、花が成実したときの実の位置を推定した、花の位置に対する実の配置モデル(第2育成モデル)が必要とされる。
この第2育成モデルには、花・実の状態による判定では、数、密度、配置などがあげられる。
選択された項目において、花の位置に対する実の配置を推定した位置、大きさを基準値とすることにより、モデル化することができる。
この第2育成モデルは、個々の実の成長の基準とするだけでなく、隣接する実のそれぞれの大きさと隔離距離により、隣接する実の干渉を判定する場合にも用いることができる。
また、大きさ、形又は色を基準とするパターンを用いて、検出する対象の特徴を抽出する、収穫時期を判定する収穫時期判定モデル(第3育成モデル)が必要となる。
つまり、育成モデル生成部510は、判定項目として選択された項目に対応する数値をモデル化することにより基準値を生成し、育成モデル部220の初期値とする。
育成モデル生成部510は、育成モデルの生成を画像情報に基づいて生成して、更新する。生成した育成モデルと、実際の状態との乖離が大きい場合には、無理な制御量を与えることとなる場合がある。その場合には、育成モデル生成部510は、予め定めた閾値を基準に、判定し育成モデルを補正して、育成モデル部に保持された値を更新する。なお、育成モデルの更新は、段階的に定めた成長課程によって更新周期を変更してもよい。
判定部200では、検出部210によって検出された値と、育成モデル部220に保持された各育成モデルの値とに基づいて育成状況判定部240によって判定(演算)することにより、検出された値と、育成モデル部220に保持された各育成モデルの値との差を算定し、育成状況を判定する。
なお、育成モデル生成部510は、育成モデルの値を、過去に検出された検出値、過去に設定されたモデルの値などを統計処理して算定してもよい。
(周囲環境の制御)
環境制御部520は、判定された育成状況に応じて育成環境を制御する環境制御量を生成する。例えば、環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える光を制御する場合には、光制御部120によって、植物9に与える光の光量又は波長を制御する。環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える二酸化炭素濃度を制御する場合には、二酸化炭素発生部123によって、植物9が置かれている二酸化炭素濃度を制御する。環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える空気を制御する場合には、空調設備121によって、植物9に供給する空気の温度、湿度、及び、風量の少なくともいずれか1つを制御する。環境制御部520は、判定された育成状況に応じて植物9に与える水を制御する場合には、水調整設備124によって、植物9に給水する水量、水温、及び、養分濃度の少なくとも1つを制御する。
例えば、育成状況を促進させるためには、環境制御部520は、光制御部120によって、植物9に与える光の照度を高め、照射時間を長くして、光量が増加するように制御する。また、空調設備121によって、植物9の周囲温度を高めることにより、育成状況を促進させることができる。このような条件の制御では、植物の種類、育成過程などによって異なり、それぞれに適する制御内容が定められる。
周囲環境の制御は、栽培時には、環境制御部520により比較的短い周期で繰り返し行われ、異常値の検出を早く行うことにより、植物9へのダメージを低減し、適切な環境で栽培できるようにする。
(撮像位置の制御)
位置制御部530は、撮像位置移動部400を制御して、植物9を撮像する位置及び方向を指示する。位置制御部530は、撮像部300の位置、撮像方向を変更して目的に応じた画像情報を撮像するために撮像位置移動部400を制御する。
撮像位置移動部400は、多間接型のアーム部42を備える移動型検出装置40を備えていることから、撮像部300の位置を柔軟に設定することができる。
植物9の実が、葉や他の実の影になるような位置であっても、それらに影響されない位置に撮像部300を移動させることができる。これにより、撮影対象の植物9の実が葉や他の実の影に隠れていたとしても、それらに妨げられることなく、撮影対象の植物9の実を撮像部300で確実に撮像することができる。
なお、撮像部300は、アーム部40の先端部に配置するものとしたが、アーム部40の先端に近いアームや、同アームに設けられた雲台に設けられていてもよい。また、アーム部40の先端としたが、アーム部40に内蔵されていてもよい。
(生産計画の設計)
生産計画設計部540は、撮像された画像情報に基づいて生産計画を設計する。画像情報に基づいた生産計画を設計することにより、収穫するか否かの判定に限らず、植物栽培システム1の設備を有効に利用して、効率よく植物9を栽培することが可能となる。また、この生産計画は、目的の時期の出荷量を調整することにも利用できる。
(収穫計画の設計)
収穫計画作成部550は、第3育成モデルに基づいて、収穫計画を設計する。
第3育成モデルに基づいて設計することにより、収穫可能か否かの判定の制度を高めることができる。この判定を行うことにより、例えば、それぞれの実の収穫時期を適正化させることができ、品質を揃えることが可能となる。
収穫計画を作成するための画像情報は、各植物9に対して他の処理を行う際に接近した際に、所得することもできる。或いは、過去に設計した収穫計画によって、収穫順序が策定されていれば、その収穫順に応じて検出頻度を制御することも可能である。すなわち、収穫計画により収穫時期が遅くなると判定された実に対する検出頻度を粗くして、収穫時期が近い実に対する検出頻度を高めることができるので、検出効率を高めることができる。
また、収穫時期を繰り上げ、或いは延期させる判定条件として用いることもできる。これにより、必要な出荷量に応じた量を収穫することができる。
(配置計画の設計)
配置計画設計部560は、第1育成モデルに応じて、周囲に位置する植物9の配置計画を設計する。第1育成モデルに基づいて設計することにより、成長後の植物9の個体の大きさを算定することができる。
この配置計画を策定することにより、成長過程で隣接する植物、或いは、施設との干渉を未然に防いで、効率よく植物を配置することができる。この配置計画は、いわゆる、間引きを行う場合や、互いの異なる種類の植物同士の相性が合わない場合の適切な配置等の判定基準となる。
(剪定計画の設計)
剪定計画設計部570は、第1育成モデルに応じて、植物9を剪定する剪定計画を設計する。
これにより、隣接する植物9、或いは、自らの枝に干渉する場合を推定することができ、剪定する枝とその位置を適正に選定することができる。
また、剪定計画設計部570は、第2育成モデルに応じて、植物9の花(実)を剪定する剪定計画を設計する。
これにより、植物9に成実する位置を算定することにより、自らの枝や実に干渉する場合を推定することができ、剪定する枝や実を選定し、剪定する位置を適正に選定することができる。
(植物栽培システムの制御)
本実施形態に示した植物栽培システム1では、撮像部300は、植物9を撮像し、画像情報を生成する。
撮像位置移動部400(撮像位置移動手段)は、撮像部300が撮像する位置を移動させる(多関節型の)アーム部42(ロボットアーム)を備えることにより、自由な位置と方向から植物9の状況を測定することができ、その測定された画像情報に基づいて、環境条件を制御することにより、収穫時期を制御することが可能となる。
このような、植物栽培システム1によって大規模化が容易に行えるようになることから、収穫作業を効率よく行うことが必要とされる。また、収穫作業は、従来からも労力を必要とする作業であったため、効率を向上させるだけでなく省力化を図る必要がある。
[植物の収穫処理]
続いて、植物栽培プラント4において、移動型収穫装置60が移動しながら、植物を収穫する場合を例示する。
図8を参照し、植物栽培プラント4における植物を収穫する移動型収穫装置60を示す。
図8は、本実施形態における移動型収穫装置60を示す図である。
移動型収穫装置60は、移動型車両本体61を台車とする。移動型車両本体61は、移動手段とする車輪61Wを備え、駆動部(不図示)から供給される動力により移動する。その駆動部は、移動型車両本体61に搭載されており、移動型収穫装置60を移動させる制御量に応じて車輪61Wを駆動する。
移動型車両本体61の上面には、水平方向に回転自在に支持されるブラケット62Bが設けられる。そのブラケット62Bには、アーム部62が設けられ、ブラケット62Bは、アーム部62を前後方向に転動自在に支持している。また、図8に示すように、移動型収穫装置60は、連続して接続される複数のアーム部62(62−1、62−2、62−3)を備える。
アーム部62の移動型車両本体61と反対側の先端部(62−3)には、エンドイフェクタ部63、保持部64、撮像部65が設けられている(図8(b))。
エンドイフェクタ部63は、植物9を間に挟んで保持する1対の可動部63B(爪)を供え、その可動部63Bによって植物9を収穫するために挟んで保持することができる。また、エンドイフェクタ部63は、植物9を収穫するために切り離す切断部63Cを合わせて備える。その切断部63Cは、エンドイフェクタ部63によって挟まれた植物を、エンドイフェクタ部63によって挟まれた収穫対象部の近傍で切断する。また、エンドイフェクタ部63は、植物9に接する面には、弾性体の保護部材によって覆われており、その一部には、植物9を押圧する圧力を検出する圧力センサが設けられる。エンドイフェクタ部63は、植物9を押圧する圧力を圧力センサが検出した値に応じて制御される。
また、エンドイフェクタ部63は、植物9を収穫するために挟んで保持することを必要としない場合には、切断部63Cのみを機能させて、植物9を切断することもできる(図8(c))。なお、エンドイフェクタ部63は、植物9を収穫するほかに、剪定処理においても同様に用いることができる。
保持部64は、中央部が下に凹んだ皿部を備える。その皿部は、アーム部62の先端部からエンドイフェクタ部63の向きと同じ方向に向けて、エンドイフェクタ部63の下部になるように支持されている。保持部64は、収穫する植物の収穫対象部の下部に配置されて、エンドイフェクタ部63によって切断された植物の収穫対象部を下から保持する。そして、保持部64は、収納するまでに生じうる不意な落下を防止する。
撮像部65は、植物9(と該植物9の周囲の状況)を撮像し、画像情報を生成する。撮像部65は、CCD又はCMOSセンサなどを搭載した撮像装置、撮像装置に付帯する光学系、及び、撮像用の補助光の発光装置を備える。
撮像部65は、エンドイフェクタ部63の上部又は下部に設けられ、収穫する植物を撮像し、その植物の状態を検出する。撮像部65をエンドイフェクタ部63のいずれの位置に設けるかは、エンドイフェクタ部63の用途、収穫対象とする植物の種類などによって定められる。
撮像部65は、エンドイフェクタ部63の動きに応じて、撮像位置が変更され、被写体である植物9との相対位置が変化する。また、アーム部62の先端部に設けられた旋回台に撮像部65が搭載され、旋回台の制御により任意の方向に旋回可能としてもよい。これらの制御を組み合わせることにより、撮像部65は、任意の位置、任意の方向から植物9を撮像することが可能となる。
また、移動型車両本体61の上面には、収穫した植物を収納する収納部61Cが設けられている。この収納部61Cは、収穫する植物の種類、大きさ、形状、等級などによって必要に応じて分割されており、その分割に応じて、収穫した植物を分類して収納することができる。
さらに、図示していないが、移動型収穫装置60は、蓄電池と、蓄電池からの電力を供給する電源部とを備え、電源部が移動型収穫装置60に備えられている各部への電力を供給している。
図9は、本実施形態における移動型収穫装置60を示すブロック図である。図3、図8に示した構成と同じ構成には、同じ符号を附す。
移動型収穫装置60は、移動型収穫装置60に備えられている各部を制御する収穫装置制御部600を備えている。
収穫装置制御部600は、移動制御部610、収穫位置制御部620、収穫制御部630、保持制御部640、撮像制御部650、及び、収穫判定処理部680を備える。
移動制御部610は、収穫判定処理部680からの指令情報に従って、複数の車輪61Wをそれぞれ駆動して移動型収穫装置60を目標位置に移動させる制御を行う。また、移動制御部610は、移動範囲の地図情報を記憶しており、収穫判定処理部680からの指令情報は、その地図情報に応じた座標情報(目標位置座標情報)によって指示される。また、移動制御部610は、慣性航法などの手段により現在位置の位置座標を検出することができ、指示された座標情報と、現在位置の位置座標との差がなくなるように、フィードバック制御を行って、目標位置に移動させる。なお、収穫判定処理部680からの指令情報は、現在位置を基準とした相対的な位置情報であってもよい。
収穫位置制御部620は、収穫判定処理部680からの指令情報に従って、アーム部62を駆動してアーム部62の先端部を目標位置に移動させる制御を行う。また、収穫位置制御部620は、アーム部62の状態を状態変数によって示し、状態変数を用いた多値制御を行う。収穫位置制御部620は、アーム部62を移動させる範囲内に植物9が存在することを、撮像部65によって撮像された画像情報を判定することにより検出でき、植物9への接触を防止することができる。また、収穫位置制御部620は、第2育成モデルによって示される植物9の空間情報に基づいて、植物9に接触するか否かを検出してもよい。
収穫制御部630は、収穫判定処理部680からの指令情報に従って、エンドイフェクタ部63を駆動して収穫する植物を切断させる制御や、エンドイフェクタ部63を駆動して収穫する植物を挟んで保持する制御を行う。また、収穫制御部630は、エンドイフェクタ部63の状態を、圧力センサによって検出された圧力、撮像部65によって得られた画像から検出された状態に基づいて、指令情報に応じたフィードバック制御を行う。また、収穫制御部630は、収穫判定処理部680からの指令情報に従って、エンドイフェクタ部63を駆動して剪定処理を行うために植物を切断させる制御を行うこともできる。
保持制御部640は、収穫判定処理部680からの指令情報に従って、保持部64の位置を制御して収穫する植物を収穫する植物の収穫対象部の下部を保持する制御を行う。
保持制御部640は、保持部64をエンドイフェクタ部63の爪の向きと同じ方向に向けて、エンドイフェクタ部63の下部になるように制御する。保持制御部640は、保持部64を、収穫する植物の収穫対象部の下部に配置して、エンドイフェクタ部63によって切断された植物の収穫対象部を下から保持させる。そして、保持制御部640は、収穫した植物の収穫対象部が保持部64から、収納するまでに生じうる不意な落下をしないように保持させる。
撮像制御部650は、 収穫判定処理部680からの指令情報に従って、撮像部65を制御して収穫する植物9(と該植物9の周囲の状況)を撮像し、画像情報を生成させる。撮像制御部650は、撮像部65が備えている撮像装置、撮像装置に付帯する光学系、及び、撮像用の補助光の発光装置を制御する。
撮像制御部650は、アーム部62及びエンドイフェクタ部63の動きに応じて、撮像部65の撮像位置が変更され、被写体である植物9との相対位置が変化する。また、アーム部62の先端部に設けられた旋回台に撮像部65が搭載されている場合は、撮像制御部650は、旋回台の制御により撮像部65を任意の方向に旋回させることができる。これらの制御を組み合わせることにより、撮像制御部650は、撮像部65を制御して、任意の位置、任意の方向から植物9を撮像することが可能となる。
また、撮像制御部650は、撮像部65が撮像した植物9の画像情報に基づいて、植物9のための画像処理を行って、必要とされる情報を抽出する。花・実の状態の検出は、図5、図6を参照する。
収穫判定処理部680は、収穫司令部580から通知される、移動型収穫装置60に収穫作業を行わせる収穫位置を受け付ける。
収穫判定処理部680は、収穫司令部580から通知された、移動型収穫装置60に収穫作業を行わせる収穫位置を制御指令値として受け付ける。
収穫判定処理部680は、受け付けた制御指令値に従って、移動制御部610を制御して、車輪61Wを駆動させて、移動型収穫装置60を目標位置に移動させる。
収穫判定処理部680からの指令情報は、移動型収穫装置60が移動する範囲の地図情報に応じた座標情報(目標位置座標情報)によって指示される。
続いて、本実施形態における移動型収穫装置に係るそれぞれの処理について示す。
(収穫位置の司令)
制御部500における収穫司令部580は、移動型収穫装置60に収穫作業を指示して行わせる収穫位置を定める。
収穫司令部580は、収穫装置制御部600に対して、移動型収穫装置60に収穫作業を行わせる収穫位置を制御指令値として通知する。
収穫装置制御部600では、収穫判定処理部680が、その制御指令値である収穫位置を受ける。収穫判定処理部680からの指令情報に従って、移動制御部610が車輪61Wを駆動して移動型収穫装置60を目標位置に移動させる。
収穫判定処理部680からの指令情報は、移動型収穫装置60が移動する範囲の地図情報に応じた座標情報(目標位置座標情報)によって指示される。
(収穫位置への移動)
移動制御部610は、収穫判定処理部680からの指令情報に従って、移動型収穫装置60を移動させる。
移動制御部610は、内部の記憶領域に、移動型収穫装置60が移動する範囲の地図情報を記憶しており、収穫判定処理部680からの指令情報が、その地図情報に応じた座標情報であることから、変換することなく制御目標とすることができる。
さらに、移動制御部610は、慣性航法などの手段により現在位置の位置座標を検出することができる。仮に、初期の地図情報には登録されていない、移動に障害となる情報を付加して記憶することができる。移動制御部610は、繰り返して移動する際に、移動の障害となる箇所として判定した位置の情報や、実際に通過できた経路情報などを記憶する。これにより、移動制御部610は、障害箇所を避けて、実際に通過できた経路が集中し、通過頻度の高いところが通りやすい場所として判定することができる。このように、記憶された情報に基づいて、通路の状態を判定しながら移動することができるので、効率よい経路を選択して移動することができる。
移動制御部610は、指示された座標情報と、現在位置の位置座標との差がなくなるように、位置情報によるフィードバック制御を行って、移動型収穫装置60を目標位置に到達させる。
また、移動制御部610は、収穫判定処理部680からの指令情報を、収穫開始作業を開始させる位置として、その位置を基準に、予め定められた方向に順次移動して作業を行うことも選択できる。その選択は、収穫司令部580からの指示に応じて選択することができる。
さらに、移動制御部610は、移動効率を高めるために、位置に応じた速度制御を行ってもよい。移動制御部610は、地図情報を参照して、目標位置まで遠い場合、直線的に移動する距離が長い場合、障害物が移動経路近傍にない場合などの状況を検出し移動速度を高める。その逆に、移動制御部610は、地図情報を参照して、停止位置が近い場合、方向変換を行う場所に近い場合、障害物近傍を通過する場合、悪路を通過する場合などの状況を検出し移動速度を低減させる。また、移動制御部610は、収穫物などの積載量に応じて速度を制御してもよい。また、移動制御部610は、速度制御を行う条件として、参照した地図情報のほかに、撮像部65が検出した画像情報や、移動型収穫装置60に備える加速度センサーなどによって検出された情報に基づいて進路の状態を検出して、速度制御のた情報を用いることができる。
(収穫位置の植物の収穫対象の検出・判定)
移動型収穫装置60は、目標位置に到達すると、続いて、その位置に対応する植物9の状態を検出する。その収穫対象である植物9の花や実を、収穫対象として収穫可能であるか否かを判定する。
その判定を行う植物9の収穫対象部とする花や実の位置は、前述した実の配置モデル222として登録され管理されている。
移動型収穫装置60の収穫判定処理部680は、その実の配置モデル222(第2育成モデル)の情報に基づいて、収穫対象である植物9の花や実を、順に収穫可能であるか否かを判定し、収穫可能と判定された花や実を収穫対象部として特定する。
収穫判定処理部680による収穫可能であるか否かの判定は、撮像部65によって撮像された画像から、撮像制御部650による画像処理によって対象物の特徴抽出を行ない、前述の収穫時期判定モデル223(第3育成モデル)を基準とする判定処理により行われる。
また、収穫判定処理部680は、収穫日(収穫処理)の収穫状況に応じて、収穫時期判定モデル223を基準に調整することにより、収穫するか否かの判定レベルを制御することができる。
例えば、制御部500の収穫計画作成部550が、第3育成モデルに基づいて設計した収穫計画と、移動型収穫装置60が収穫した実際の収穫量とに基づいて、収穫判定処理部680は、当日見込まれる収穫量が、予定の収穫量より多く、明日以降の収穫量が少なく見込まれた場合、品質に影響が出ない範囲で、本日収穫する対象からはずし、明日以降と判定するように調整できる。
同じ環境の中で作付けされた植物9であれば、ほぼ同じ傾向で成長し、収穫量も同じ傾向で変化する。全領域のうちの一部分の範囲の収穫を終えた段階で、単位面積あたりの収穫量を算定し、その結果に基づいて全領域の収穫量を予測できる。
移動型収穫装置60によって収穫された収穫量を、収穫計画作成部550にフィードバックすることにより、収穫計画作成部550によって設計される収穫計画を調整することも可能となる。
(収穫対象を収穫する切断位置)
収穫する植物の種類などに応じて、収穫対象を収穫する際に切り離す切断位置がそれぞれ異なっている。
図10は、収穫対象を切り離す切断位置を示す図である。
図10(a)に示すように、さくらんぼや、りんごなどの場合では、実に直接接続されている茎(枝)を長めに残した状態で切断する。一方、図10(b)に示すように、トマトや、みかんや、きゅうりなどの場合では、実に直接接続されている茎(枝)を残さないように切断する。
このように種類に応じて切断箇所を切り換えることが必要とされる。移動型収穫装置60では、植物の種類に対応させた切断箇所を予め登録しておくことにより、植物の種類情報に応じて、切断箇所を選択することができる。なお、登録された切断箇所について、植物の状態や、設定に応じて微調整することもできる。
また、このように切断箇所をパターン化することにより、切断位置の基準を定めることができるが、実際の植物のどの位置を具体的に選択するかは、それぞれの状況によって変更することが必要な場合がある。
そこで、移動型収穫装置60では、登録されたパターンを基準として、そのパターンの位置を適用することが可能であるか否かを判定し、具体的な切断位置を選択する。登録されたパターンの位置を適用可能であるか否かの判定は、撮像部65によって撮像された画像から画像処理によって対象物の特徴抽出を行ない、登録された切断箇所のパターンによって示される近傍の状態を検出することにより行われる。
例えば、収穫対象に隣接する別の実の枝を一緒に切断してしまう場合、エンドイフェクタ部63が収穫対象に隣接する別の実に接触してしまう場合などを検出した場合には、植物から収穫対象の実を切り離す位置、切り離す方向、収穫順序などの条件を変更した場合を試算して、試算した結果の中から適する条件を満たす条件に変更する。
(保持部の位置合わせ)
移動型収穫装置60では、上記の切断処理により、収穫する植物の収穫対象部が落下しないように、保持部64の位置を制御して収穫する植物9の収穫対象部の下部を保持する。
保持制御部640は、保持部64を、エンドイフェクタ部63の向きと同じ方向に向けて、収穫する植物9の収穫対象部の下部に配置する。
収穫する植物9の収穫対象部の下部に配置された保持部64を上方に移動させると、収穫する植物9の収穫対象部の下部に接触する。その接触により、収穫する植物9の収穫対象部が上方に持ち上げられる。これにより収穫する植物9の収穫対象部及び、収穫する植物9の収穫対象部に接続する枝が動くことから、背景差分などの画像処理の手法により収穫対象部の位置を正確に検出することができる。
また、保持部64の中心と、収穫する植物9の収穫対象部の中心との距離が離れている場合には、保持部64の形状が皿状であることから、保持部64は、皿の縁の部分で収穫する植物9の収穫対象部と接触する。この接触により、収穫する植物9の収穫対象部に横方向の応力が働き、横方向の動きが発生する。撮像制御部650は、この横方向の動きを背景差分や、動きベクトルを検出する画像処理の手法による画像処理を行い、収穫対象部が横方向に動いたことを検出することができる。この横方向の動きが生じた場合には、収穫する植物9の収穫対象部の中心との距離が、保持部64の中心と離れていることと、離れている方向を検出できる。保持制御部640は、撮像制御部650が検出した収穫対象部の横方向の動きから中心位置のずれを検出し、保持部64の位置を補正することにより、位置合わせを行うことができる。
(エンドイフェクタ部の位置の調整)
エンドイフェクタ部63は、収穫する植物9の収穫対象部を切断し、また、切断した植物の収穫対象部を挟んで保持する。そのため、エンドイフェクタ部63の位置を、収穫する植物9の収穫対象部の位置に精度よく合わせることができれば、収穫処理の効率を高めることができる。
エンドイフェクタ部63を収穫対象部の位置に合わせる位置制御は、以下に示す位置検出方法を選択して行うことができる。
撮像制御部650が行う位置検出の第1の方法は、植物9を異なる位置から撮像して得られた複数の画像情報に基づいて、植物9までの距離を算定する方法である。例えば、左右の目で見たときに生じる像の違いに基づいた処理である。
図11は、異なる位置から撮像して得られる複数の画像を示す図である。
図11(a)、(c)は、左目に対応する位置から収穫対象部を撮像した画像であり、図11(b)、(d)は、右目に対応する位置から収穫対象部を撮像した画像である。
また、図11(a)、(b)は、エンドイフェクタ部63の位置を調整している状態を示し、図11(c)、(d)は、エンドイフェクタ部63によって収穫対象部を保持した状態を示している。
図11において、9aが収穫対象部を示し、63Lと63Rは、それぞれエンドイフェクタ部63の左と右の爪を示す。
この方法は、1つの撮像部65の位置を左右に動かし、それぞれの位置から得られた2つの画像情報に基づいて、2次元の画像として撮像された収穫対象部をそれぞれ抽出する。そして、3次元空間における2つの撮像位置と、抽出された収穫対象部の位置との関係から、対象とする収穫対象部までの距離を検出する。
或いは、1つの撮像部65の位置を左右に動かさずに、異なる位置に光軸が配置される光学系を介して得られた被写体像を撮像部65によって撮像してもよい。また、2つの撮像部65を異なる位置に配置してもよい。
撮像制御部650が行う位置検出の第2の方法は、撮像部65における光学系の合焦位置に応じて変化する画像の先鋭度に基づいて植物までの距離を算定する方法である。撮像制御部650は、いわゆるカメラのオートフォーカス技術を利用して被写体までの距離を計測する。
図12は、撮像部によって撮像して得られる画像を示す図である。
図12(a)は、エンドイフェクタ部63の位置を調整している状態を示し、図11(b)は、エンドイフェクタ部63によって収穫対象部を保持した状態を示している。
図11において、9aが収穫対象部を示し、63Lと63Rは、それぞれエンドイフェクタ部63の左と右の爪を示す。爪63Lと63Rの表面には、撮像部65からの距離を示す同じ形状の目盛63I1、63I2,63I3が設けられている。
撮像部65は、撮像部65から被写体までの距離と、光学系の合焦位置が等しい場合(被写界深度の範囲内にある場合)に、その被写体にピントが合い、コントラストの高い像を得る(画像の先鋭度が高まる)。撮像制御部650は、その位置を検出することにより、被写体までの距離を計測する。
図12に示す場合では、撮像制御部650は、撮像部65を制御して、目盛63I2の位置に、その光学系の合焦位置を合わせた場合、ピントが合った位置が、目盛63I2と同じ距離にあることを検出できる。
また、撮像部65がエンドイフェクタ部63に設けられた場合は、収穫対象部の切断位置を判定する場合は、被写体に接近した状態であり、被写体までの距離が近くなる。このような近距離の撮影では、被写界深度が浅くなるので、光学系の合焦位置を用いた検出が容易となる。
(収穫と搬送)
収穫制御部630は、植物9の収穫対象部の位置に調整されたエンドイフェクタ部63によって、収穫対象部を接続する接続部位を切断し、植物9から切り離して収穫する。収穫した収穫対象部を保持部64によって保持して、移動型車両本体61の上面に設けられた収納部61Cに順次収納する。そして、収穫制御部630は、次の収穫対象部の収穫を行わせる。
収穫制御部630は、予定の収穫処理を完了するまで移動型収穫装置60の収穫処理を継続させる。予定の収穫処理は、所定の収穫量を収穫するまで、所定の範囲内の収穫を終えるまで、などの条件によって定められる。
収穫された収穫対象部が収納された収納部61Cは、搬送手段によって搬送される。
搬送手段は、自走型の搬送車、ベルトコンベアなどによって構成されてもよく、或いは、移動型収穫装置60が自ら搬送してもよい。
以上に示した実施形態により、植物栽培プラント4における収穫処理を、移動型収穫装置60により行うことができる。これにより、大規模化した植物栽培システムにおいても、収穫作業を効率よく行うことができるようになる。また、収穫作業は、従来からも労力を必要とする作業であったが、無人化した移動型収穫装置60により行うことができ、効率を向上させるだけでなく省力化を図ることが可能となる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態に示した、移動型収穫装置60が収穫する植物9の収穫対象部は、植物9との切断箇所を比較的容易に検出できる位置に配置される場合であり、例えば、地上の茎にできる実を収穫対象として例示して説明した。
本実施形態では、植物9の収穫対象部を収穫時に切断する切断箇所を容易に検出できない位置に配置される場合(図10(c)参照)を示す。例えば、そのような植物9の種類を示すと、キャベツ、レタス、白菜などがある。
このような種類の植物9の切断箇所は、例えば、地表面の高さにあり、葉の影になることから、切断箇所の位置を確認することは容易ではない。
そこで、収穫判定処理部680は、地表面を平面視した状態において、植物の中心位置を基準とした同心円内に切断箇所が存在するという特徴に基づいて、接続部位の切断位置を特定する。その植物の位置は、撮像部65から得られる画像情報に基づいて、撮像制御部650が検出する。収穫判定処理部680は、撮像制御部650が検出した位置にエンドイフェクタ部63を配置して切断するように収穫制御部630を制御して、収穫対象部を収穫する。
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の変更等も含まれる。
例えば、移動型収穫装置60において、撮像部65は、アーム部62に設けることとしたが、アーム部62と異なるアーム部に設けることとしてもよい。
また、エンドイフェクタ部63は、植物9の収穫対象部を保持する場合には、少なくとも植物9の収穫対象部が切り離されて落下しないように保持できればよく、他の構成であっても良い。エンドイフェクタ部63は、植物9の収穫対象部を保持しない場合には、可動部63Bを備えなくてもよい。
また、保持部64は、図示したように植物9の収穫対象部の下部から支える構成に代えて、収穫対象部に接触する面に吸引口を備える吸引部を設けて、吸引部によって収穫対象部を吸引させることにより保持してもよい。
また、移動型検出装置40と移動型収穫装置60は、それぞれ複数台を稼動させ、それぞれ独立した処理を行うことができる。
また、移動型収穫装置60は、移動型検出装置40が行う各種機能を備え、移動型検出装置40の機能の全部或いは一部を行うこととしてもよい。
また、図3に示した構成において、制御部500は、独立して設ける必要ななく、複数の植物栽培システム、複数の移動型収穫装置60を制御する形態としてもよい。
また、本実施形態の植物栽培プラント4は、陸上の施設であることを制限するものではない。例えば、植物栽培プラント4は、水上を航行する移動手段を備えることにより、海上を移動することも可能となる。植物栽培プラント4は、四季の気温変動に応じて、適正な緯度に移動することにより、気候による温度と、植物栽培プラントの温度差を少なくすることができ、空調設備や、水温制御設備による損失を低減させることが可能となる。その移動は、例えば、四季に応じて設定して4回程度とすることとしてもよい。
また、例えば、植物栽培プラント4は、地中、水中に構築することにより、温度の変化の少ない環境を構築することが可能となる。
なお、本実施形態の植物栽培プラント4は、一つのプラント内に複数の種類の植物9を一緒に栽培することができる。
植物栽培プラント4の内部の空間を分割する隔壁を設けて、隔てられた空間単位で栽培する植物9の種類を設定することにより実現できる。また、その隔壁の位置を移動可能な構造とすることにより、分割する空間の広さ(容量)を変更することができる。このような隔壁を設けたことにより、栽培する植物の量に応じて空間を分割することができる。
例えば、収穫が終わった空間を利用して、次の栽培の準備を開始することができる。
また、同じ種類を栽培する場合では、環境条件を変更して、収穫時期を分割された空間ごとに制御することができる。
なお、上述の植物栽培システム1、移動型検出装置40、移動型収穫装置60は、内部にコンピュータシステムを有している。そして、各機能部の動作の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータシステムが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでいうコンピュータシステムとは、CPU及び各種メモリやOS、周辺機器等のハードウェアを含むものである。
また、「コンピュータシステム」は、WWWシステムを利用している場合であれば、ホームページ提供環境(あるいは表示環境)も含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであってもよい。
1…植物栽培システム、
9…植物、
100…制御対象部、
200…判定部、
300…撮像部、
400…撮像位置移動部、
500…制御部、
60…移動型収穫装置

Claims (21)

  1. 指示された位置まで撮像部の位置を移動させて、指示された方向から植物を撮像可能とする撮像位置移動部と、
    前記撮像位置移動部によって移動させた前記撮像部の位置から撮像された前記植物の画像情報に基づいて、前記植物の育成環境を制御するとともに、前記育成環境において栽培された前記植物の育成段階の画像情報から収穫対象の配置モデル生成する制御部と、
    前記生成されている収穫対象の配置モデルの情報に基づいて前記収穫対象の位置を特定して前記植物の収穫対象を収穫する収穫部と
    を備えることを特徴とする植物栽培システム。
  2. 前記収穫部は、
    前記植物の収穫対象の位置を示す前記配置モデルが前記植物の育成段階に生成され、前記生成された前記植物の配置モデルの情報と、前記育成環境において栽培された前記植物の収穫段階の画像とから、前記植物の収穫対象の位置を特定して、前記植物の収穫対象を収穫する
    ことを特徴とする請求項1に記載の植物栽培システム。
  3. 前記収穫部は、
    果実の果柄を把持するエンドイフェクタ部と、
    前記エンドイフェクタ部を移動させる収穫アーム部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記収穫部に対して、前記収穫対象を有している前記植物の位置を指示して収穫させる収穫司令部
    を備え、
    前記収穫部は、
    前記撮像部により撮像された画像から前記収穫対象の果実の果柄を検出し、当該果柄の位置を求め、求めた当該果柄の位置に前記エンドイフェクタ部を移動させて、当該果柄を把持させて、前記指示された位置の植物の収穫対象を収穫する
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の植物栽培システム。
  4. 前記収穫部は、
    前記植物から前記収穫対象を切り離す切断部
    を備え、
    前記収穫アーム部は、
    前記切断部を移動させる
    ことを特徴とする請求項3に記載の植物栽培システム。
  5. 前記収穫部は、
    前記植物から前記収穫対象を切り離す位置を検出する位置検出部
    を備えることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の植物栽培システム。
  6. 前記エンドイフェクタ部の表面には、目盛が設けられ、
    前記位置検出部は、
    前記目盛と前記収穫対象の果実の果柄とを含むように前記植物を撮像して得られた画像情報に基づいて、前記植物までの距離を算定する撮像制御部
    を備え、
    前記位置検出部は、
    前記算定された植物までの距離に基づいて前記収穫対象の果実の果柄の位置を求め、前記求めた果柄部の位置に合うように前記エンドイフェクタ部を移動させて把持する
    ことを特徴とする請求項5に記載の植物栽培システム。
  7. 前記植物を異なる位置から撮像して得られた複数の画像情報に基づいて、前記植物までの距離を算定する撮像制御部
    を備えることを特徴とする請求項3から請求項6のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  8. 前記撮像制御部は、
    前記画像情報を得る光学系の合焦位置に応じて前記植物までの距離を算定する
    ことを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の植物栽培システム。
  9. 前記収穫部は、
    前記収穫対象を保持する保持部
    を備えることを特徴とする請求項3から請求項8のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  10. 前記制御部は、
    前記収穫部を制御して、前記収穫対象を前記植物から切り離す位置及び切り離す方向を指示する
    ことを特徴とする請求項3から請求項9のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  11. 前記植物を撮像し、前記画像情報を生成する前記撮像部
    を備えることを特徴とする請求項3から請求項10のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  12. 前記収穫アーム部には、前記植物の収穫対象の収穫段階で、前記エンドイフェクタ部の位置と当該収穫対象を切断する位置との位置関係を特定する画像情報を生成する収穫時画像撮像部が設けられ、
    前記収穫時画像撮像部は、前記エンドイフェクタ部の開口状態を検出できる位置に配置されている
    ことを特徴とする請求項10に記載の植物栽培システム。
  13. 前記収穫時画像撮像部は、写体に合焦する光学系を有しており、合焦状態を調整して合焦した距離に基づいて収穫対象の位置を検出する
    ことを特徴とする請求項12に記載の植物栽培システム。
  14. 前記撮像位置移動部は、
    前記撮像部の位置を移動させる撮像アーム部を備え、
    前記撮像アーム部には、前記撮像部である育成時画像撮像部が備えられており、
    前記制御部は、
    前記撮像位置移動部を制御して、前記植物を撮像する位置及び方向を指示する
    ことを特徴とする請求項11から請求項13のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  15. 前記制御部は、
    前記撮像位置移動部により前記撮像部の位置を制御する位置制御部
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項14のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  16. 前記植物の育成モデルに基づいて育成状況を判定する判定部
    を備え、
    前記判定部は、
    前記植物の画像情報と成育状況とを記憶する状況記憶部と、
    前記撮像された植物の画像情報から、該植物の成育状況を検出し、該画像情報と該成育状況を関連づけて前記状況記憶部に記憶させる検出部と、
    前記記憶された画像情報と成育状況の少なくともいずれか一方を用いて、前記植物の育成モデルに基づいて育成状況を判定する育成状況判定部と、
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項15のいずれか1項に記載の植物栽培システム。
  17. 前記植物の収穫時期の判定に用いる前記植物の育成モデルを、前記画像情報から生成する育成モデル生成部
    を備えることを特徴とする請求項16に記載の植物栽培システム。
  18. 前記制御部は、
    前記植物の配置モデルに基づいて、前記植物の収穫計画を作成する収穫計画作成部
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項17に記載の植物栽培システム。
  19. 請求項1から請求項18のいずれか1項に記載の植物栽培システム
    を備えることを特徴とする植物栽培プラント。
  20. 指示された位置まで撮像部の位置を移動させて、指示された方向から植物を撮像可能とする撮像位置移動部と、前記撮像位置移動部によって移動させた前記撮像部の位置から撮像された前記植物の画像情報に基づいて、前記植物の育成環境を制御するとともに、前記育成環境において栽培された前記植物の育成段階の画像情報から収穫対象の配置モデルを生成する制御部と、を備える植物栽培システムにおいて用いられる収穫装置であって、
    前記植物の収穫対象を切り離す切断部と、
    前記切断部を移動させる収穫アーム部と
    記植物の育成段階の画像情報ら前記生成されている収穫対象の配置モデルの情報に基づいて前記収穫対象の位置を特定して、前記植物の収穫対象を収穫するように制御する収穫制御部と、
    を備えることを特徴とする収穫装置。
  21. 撮像位置移動部が、指示された位置まで撮像部の位置を移動させて、指示された方向から植物を撮像可能とする撮像位置移動過程と、
    制御部が、前記撮像位置移動部によって移動された前記撮像部の位置から撮像された前記植物の画像情報に基づいて、前記植物の育成環境を制御するとともに、前記育成環境において栽培された前記植物の育成段階の画像情報から収穫対象の配置モデルを生成する制御過程と、
    収穫部が、前記生成されている収穫対象の配置モデルの情報に基づいて前記収穫対象の位置を特定して、前記植物の収穫対象を収穫する収穫過程と
    を含むことを特徴とする植物栽培方法。
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