JP5023259B2 - アスパラガス切断可否自動判定装置 - Google Patents
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Description
1) アスパラガスの回収容器を備えてアスパラガスの畑を走行できる走行車に、上下巾が狭く且つ走行方向の前後に所定の巾をもった略水平な光を畑のアスパラガスの芽に向けて左右方向に投射する上下一対の投光器と、光が投射された畑のアスパラガスの芽を撮影する撮影装置とを装置し、
上下一対の投光器の投射光が上下において平行となるようにし且つその上下間隔をアスパラガスの芽が収穫できるまで成長して切断できると判断できる判断基準の基準長さとし、光を投射されたアスパラガスの撮影装置の撮影画像にあらわれるアスパラガスの受光個所の短い略水平な受光ラインが上下に存在し且つ上下一対の受光ラインが同じアスパラガスの受光ラインであることの関連性を判断し、上下一対の受光ラインが同一アスパラガスの関連性ありと判断されたアスパラガスは切断できるまで成長したアスパラガスと判定し、併せて受光ラインの画像上の位置から、そのアスパラガスの位置を算出し、判定結果と位置情報の信号を出力するコンピュータ又はデジタルロジックを用いた判定位置計算回路を設けた、アスパラガス切断可否自動判定装置
2) 判定位置計算回路の関連性の判断が撮影画像中の上方と下方の各受光ラインの像の情報から各受光ラインの前後左右の位置を計算し、上方と下方の受光ラインの対の前後左右の位置の偏差を上下の受光ラインの組み合わせで計算し、上側受光ラインを特定した場合の偏差が最も小さい下側受光ラインが同一のアスパラガスの上下の受光ラインのもので関連性があると判定するものである、前記1)記載のアスパラガス切断可否自動判定装置
3) 走行車にアスパラガス撮影用フラッシュランプを設け、判定位置計算回路の関連性の判断が投光器による撮影画像の受光ラインの像と、フラッシュランプを作動させての撮影画像のアスパラガスの芽の像とを同じ座標系で重ね合わせて芽の像上に受光ラインがあるものを同一アスパラガスの上下の受光ラインのものとその関連性を判定するものである、前記1)記載のアスパラガス切断可否自動判定装置
にある。
このように、本発明によれば複数のアスパラガスが畑に近接して林立していても、切断する基準長さ以上に成長して収穫できるアスパラガスか否かの判定は、その撮影画像上での上下一対の受光ラインの存在と関連性だけで判定でき、その判定に複雑な画像処理を行う必要がなく、正確且つ容易に判定でき、判定後速やかに自動的に収穫できるものとした。
又、本発明の走行車には切断ロボットアーム装置とその制御部を搭載することで、自動収穫まで可能にできる。切断ロボットアーム装置は、ロボットアームの原点を用いた極座標で、アスパラガスの3次元上の座標を表現するのがロボットアームの制御がし易くなる。又、切断ロボットアーム装置は、現在に使用されているロボットアームが使用できるが、走行車の台上に旋回できる水平方向に伸縮自在なアームの先端に切断器と把持器を備えたシンプルなものでよい。
アスパラガスが栽培されている畑面と平行な面から傾いた光の為に上下一対の受光ラインの位置が両方とも上方向又は下方向にシフトする寸法が2cm以内で収まる範囲であれば使用可能である。
更には、アスパラガスが左右方向の位置を略同一にして前後に列べて植生している場合では、アスパラガスの受光ラインを左右列にまず区分して、各区分で前後方向の偏差が最も小さいものを同一アスパラガスの上下の受光ラインであると判断する方法等がある。
あるいは、簡単な関連性の判断方法として、アスパラガスが長い間隔(例えば20cm以上)で前後方向に1列で栽培されている場合では、下位の受光ラインから設定偏差値(例えば±10cm)以内に上位の受光ラインがあれば、これが同一アスパラガスの上下の受光ラインと判断することもできる。
本実施例1は、バッテリーとモータを用いタイヤで走行する自走タイプの走行車の車体上に垂直軸を回転自在に設け、同垂直軸に伸縮自在なアームを取り付け、同アームの先端にアスパラガスの切断と把持を可能とする切断刃を電磁ソレノイドで開閉自在にした切断ロボットを装置し、同垂直軸の上方にレーザー光を用いた上方の投光器を設け、垂直軸の下位にCCDカメラを用いた撮影装置を設け、更にその下方の車体に下のレーザー光を用いた下方の投光器を取り付けている例である。又その判定位置計算回路の関連性の判断はコンピュータのプログラムによる処理でもって請求項2記載のものである。
図2は、実施例1を示す斜視図である。
図3は、実施例1の投光器からの投光状態を示す説明図である。
図4は、実施例1の投光器からの投光状態を示す斜視図である。
図5は、実施例1の投光状態の説明図である。
図6は、撮影装置の撮影画像例を示す説明図である。
図7は、フラッシュランプを用いた撮影装置の撮影画像を示す説明図である。
図8は、レーザ光の撮影画像とフラッシュランプの撮影画像との重ね合わせの画像を示す説明図である。
図9は、実施例1の判定位置計算回路の全体の処理フロー図である。
図10は、判定位置計算回路の関連性判断ソフトのフロー図である。
図11は、フラッシュランプを用いた判定位置計算回路の処理フローを示す説明図である。
図12は、切断把持部を示す説明図である。
本実施例1のアスパラガス収穫ロボット1のタイヤ10bを畑の畦の溝に敷いた走行レール板21上に置き、バッテリー16でモータ(図示せず)を作動させてタイヤ10bを動かして畑中を走行させる。走行車10の走行停止はモータ制御部(図示せず)によって20cm程の一定走行距離毎に停止する間欠移動でなされる。
この撮影装置14の撮影画像情報は、判定位置計算回路19に入力され、受光ライン(光点ともいう)の撮影画像上の座標(u,v)が決定され、下位のレーザー光の投光器11の受光ラインの位置を、鉛直方向の座標Zの原点とし、撮影装置のレンズの光学軸線上のCCDの位置を前後方向(Y軸)、左右方向(X軸)の原点とするXYZの座標系に下記の計算方法により座標変換する。
下側の投光器11が z=0 のXY平面に照射されているとすると、XY平面からUV平面への透視変換であり次の数2の式が成り立つ。
n点をTVカメラの撮影装置14で測定することで決定できる。よって、 n が4以上の場合はTVカメラの姿勢を表すベクトルh
は最小二乗誤差を満たす次の数5の式で計算できる。
T-1 と一致する。
この式を用いて b11〜b32 を求める事ができるので、ラスタ座標(u,v)から下側の受光ライン上の3次元座標系(x,y)は数3の式を変形して下記数6の式
なお、これらの式は線形の計算式であるのでラスタ座標(u,v)と3次元座標系(x,y)は1対1に対応する。よって、投光器とTVカメラの撮影装置の位置関係を固定すれば、これらの式を事前に計算しておきテーブルを作成することにより、高速に算出することができる。
その判断は、下側の受光ラインのXYZ座標のXY座標の中間点のX座標の最大値と最小値の中間の値x0 1とY座標の最大値と最小値の中間の値y0 1の座標(x0 1,y0 1)を求める。
同様に、上側の受光ラインのXYZ座標の中間点の座標(x0 2,y0 2)を算出する。
上下の受光ラインの偏差を中間値の差として求める。
△x=x0 2−x0 1,△y=y0 2−y0 1,△l2=△x2+△y2
これが上下の対の一組の受光ラインの偏差△l2となる。
ロボットアーム制御部20は切断すべき判定結果であれば、その下位の受光ライン(x,y,0)の情報に基づき、伸縮アーム15aを垂直軸13まわりに回転させ、又伸縮アーム15aを適正な長さに伸縮させ、又モータ15cを作動させて偏心腕15bを所定の角度にして、偏心腕15bの切断把持器15dの切断刃を開いて近づけアスパラガスの下位の受光ラインの位置(x,y,0)で切断刃を閉じてアスパラガスを切断し、又切断刃に付設した把持部で切断されたアスパラガスを把持し、モータ15c、伸縮アーム15a、垂直軸13を作動させて把持したアスパラガスを回収容器10dの上方まで移動し、把持部を開放して切断したアスパラガスを回収容器10d内に落下させて収容する。これらのロボットアームの機能はロボットアームの公知技術のものである。
その後、走行車10を20cm程走行させて停車させ、同様にアスパラガスの撮影と判断とアスパラガスの回収容器10dへの移載を行って、畑に沿って25cm以上のアスパラガスを自動的に収穫していくものである。
この関連性判定ソフトであれば、大きく傾いたアスパラガス、大きく曲がったアスパラガスでも、同一のアスパラガスの上下の受光ラインであることの関連性が精度よく判定できる。
10 走行車
10a 車体
10b タイヤ
10c 牽引台車
10d 回収容器
10e レール
11,12 投光器
11a 光遮断板
11b スリット
13 垂直軸
14 撮影装置
15 切断ロボットアーム装置
15a 伸縮アーム
15b 偏心腕
15c モータ
15d 切断把持器
16 バッテリー
17 駆動装置
18 制御部
19 判定位置計算回路
20 ロボットアーム制御部
21 走行レール板
30 フラッシュランプ
A アスパラガス
L1 下側受光ライン
L2 上側受光ライン
Claims (3)
- アスパラガスの回収容器を備えてアスパラガスの畑を走行できる走行車に、上下巾が狭く且つ走行方向の前後に所定の巾をもった略水平な光を畑のアスパラガスの芽に向けて左右方向に投射する上下一対の投光器と、光が投射された畑のアスパラガスの芽を撮影する撮影装置とを装置し、
上下一対の投光器の投射光が上下において平行となるようにし且つその上下間隔をアスパラガスの芽が収穫できるまで成長して切断できると判断できる判断基準の基準長さとし、光を投射されたアスパラガスの撮影装置の撮影画像にあらわれるアスパラガスの受光個所の短い略水平な受光ラインが上下に存在し且つ上下一対の受光ラインが同じアスパラガスの受光ラインであることの関連性を判断し、上下一対の受光ラインが同一アスパラガスの関連性ありと判断されたアスパラガスは切断できるまで成長したアスパラガスと判定し、併せて受光ラインの画像上の位置から、そのアスパラガスの位置を算出し、判定結果と位置情報の信号を出力するコンピュータ又はデジタルロジックを用いた判定位置計算回路を設けた、アスパラガス切断可否自動判定装置。 - 判定位置計算回路の関連性の判断が撮影画像中の上方と下方の各受光ラインの像の情報から各受光ラインの前後左右の位置を計算し、上方と下方の受光ラインの対の前後左右の位置の偏差を上下の受光ラインの組み合わせで計算し、上側受光ラインを特定した場合の偏差が最も小さい下側受光ラインが同一のアスパラガスの上下の受光ラインのもので関連性があると判定するものである、請求項1記載のアスパラガス切断可否自動判定装置。
- 走行車にアスパラガス撮影用フラッシュランプを設け、判定位置計算回路の関連性の判断が投光器による撮影画像の受光ラインの像と、フラッシュランプを作動させての撮影画像のアスパラガスの芽の像とを同じ座標系で重ね合わせて芽の像上に受光ラインがあるものを同一アスパラガスの上下の受光ラインのものとその関連性を判定するものである、請求項1記載のアスパラガス切断可否自動判定装置。
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