JP5807892B2 - 集合住宅 - Google Patents

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JP5807892B2
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Description

本発明は、互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸を有する集合住宅に関する。
従来、互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸を有する集合住宅については、種々の構造のものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2005−314882公報
ところで、集合住宅において床スラブを薄くすると、
・ 各住戸の天井高を高く確保でき、
・ 建物全体の重量を軽減でき、
・ 建設コストも削減できる、
という効果が得られるが、床スラブの撓みを所定量以下に抑える必要があり、薄くするのには限界があった。
本発明は、上述の問題を解消することのできる集合住宅を提供することを目的とするものである。
請求項1に係る発明は、図1(a) (b) に例示するものであって、互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸(A,A)を有する集合住宅(1)において、
前記第1住戸(A)の床を構成する第1床スラブ(B)と、
前記第2住戸(A)の床を構成する第2床スラブ(B)と、
これらの床スラブ(B,B)の間に配置されてなる戸境耐力部材(C)と、
前記第1床スラブ(B )及び前記第2床スラブ(B )を囲繞する位置に立設されて なる複数の柱と、
前記第1床スラブ(B)の縁部(B1a)であって前記戸境耐力部材(C)が配置された縁部以外の縁部(B1a)に立設されてなる第1壁部(D)と、
前記第2床スラブ(B)の縁部(B2a)であって前記戸境耐力部材(C)が配置された縁部以外の縁部(B2a)に立設されてなる第2壁部(D)と、
前記第1床スラブ(B)を支持するように該スラブに沿って配置された第1梁部(E)と、
前記第2床スラブ(B)を支持するように該スラブに沿って配置された第2梁部(E)と、
を備え、
前記第1梁部(E)は、一端(E1a)が前記戸境耐力部材(C)に連結され、該戸境耐力部材(C)から離反する方向(+x)に延設され、かつ、前記第1壁部(D及び 前記柱には当接しないように配置され、
前記第2梁部(E)は、前記第1梁部(E)の一端(E1a)と前記戸境耐力部材(C)を挟んで対峙する位置にて一端(E2a)が前記戸境耐力部材(C)に連結され、該戸境耐力部材(C)から離反する方向(−x)に延設され、かつ、前記第2壁部(D 及び前記柱には当接しないように配置され、
前記第1梁部(E)の他端(E1b)から前記戸境耐力部材(C)までの距離(l)と、前記第2梁部(E)の他端(E2b)から前記戸境耐力部材(C)までの距離(l)とがほぼ等しくなるように設定されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明において、前記第1及び第2梁部(E ,E )は、前記第1床スラブ(B )及び前記第2床スラブ(B )を囲繞する位置に立設 されてなる柱と柱との間にて該第1床スラブ(B )及び該第2床スラブ(B )を支持 するように配置されたことを特徴とする。
請求項3に係る発明は、図2に例示するものであって、請求項1又は2に係る発明において、前記第1住戸(A)の浴室(F)と前記第2住戸(A)の浴室(F)とは前記戸境耐力部材(C)を挟んで隣接するように配置され、これらの浴室(F,F)に沿うように前記第1梁部(E)及び前記第2梁部(E)がそれぞれ配置されたことを特徴とする。
請求項4に係る発明は、図2に例示するものであって、請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明において、前記第1住戸(A)のキッチン(K)と前記第2住戸(A)のキッチン(K)とは前記戸境耐力部材(C)を挟んで隣接するように配置され、これらのキッチン(K,K)に沿うように前記第1梁部(E)及び前記第2梁部(E)がそれぞれ配置されたことを特徴とする。
請求項5に係る発明は、図4に例示するものであって、互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸(A,A)を有する集合住宅(10)において、
前記第1住戸(A)の床を構成する第1床スラブ(B)と、
前記第2住戸(A)の床を構成する第2床スラブ(B)と、
これらの床スラブ(B,B)の間に配置されてなる戸境耐力部材(C)と、
前記第1住戸(A )において前記戸境耐力部材(C)に対向するように配置されて前記第1床スラブ(B)の縁部(B1a)に連結される第1耐力部材(D)と、
を備え、
前記第1床スラブ(B)の縁部(B1a,B1b)であって、前記戸境耐力部材(C)及び前記第1耐力部材(D)の少なくともいずれか1つに接する領域には、
該縁部以外の部分であって前記第1床スラブ(B )の中央部を含む領域における前記第1床スラブ(B)の厚さよりも厚い厚板部(G)が形成されていて、該厚板部(G)が前記戸境耐力部材(C)及び前記第1耐力部材(D)の少なくともいずれか1つに連結される厚板部領域(H1a)と、
該厚板部(G)よりも板厚が薄い薄板部が形成されていて、該薄板部が前記戸境耐力部材(C)及び前記第1耐力部材(D)の少なくともいずれか1つに連結される薄板部領域(H1b)と、
が形成されたことを特徴とする。
請求項6に係る発明は、請求項5に記載の発明において、前記第1耐力部材(D)は耐力壁又は大梁であることを特徴とする。
請求項7に係る発明は、請求項5又は6に係る発明において、前記薄板部領域(H1b)は、キッチン(K)や浴室(F)の近傍に設けられていて、該キッチン(K)や該浴室(F)のための管路を下階に挿通させるための領域であることを特徴とする。
請求項8に係る発明は、図1(a) (b) 及び図5に例示するものであって、請求項5乃至7のいずれか1項に記載の発明において、前記第2床スラブ(B )の縁部(B 2a )であって前記戸境耐力部材(C)が配置された縁部以外の縁部(B 2a )に立設されてなる第2壁部(D )と、
前記第1床スラブ(B )を支持するように該スラブに沿って配置された第1梁部(E )と、
前記第2床スラブ(B )を支持するように該スラブに沿って配置された第2梁部(E )と、
を備え、
前記第1梁部(E )は、一端(E 1a )が前記戸境耐力部材(C)に連結され、該戸境耐力部材(C)から離反する方向(+x)に延設され、かつ、前記第1壁部(D )には当接しないように配置され、
前記第2梁部(E )は、前記第1梁部(E )の一端(E 1a )と前記戸境耐力部材(C)を挟んで対峙する位置にて一端(E 2a )が前記戸境耐力部材(C)に連結され、該戸境耐力部材(C)から離反する方向(−x)に延設され、かつ、前記第2壁部(D )には当接しないように配置され、
前記第1梁部(E )の他端(E 1b )から前記戸境耐力部材(C)までの距離(l )と、前記第2梁部(E )の他端(E 2b )から前記戸境耐力部材(C)までの距離(l )とがほぼ等しくなるように設定されたことを特徴とする。
請求項9に係る発明は、請求項8に係る発明において、前記薄板部領域(H1b)は、キッチン(K)や浴室(F)の近傍に設けられていて、該キッチン(K)や該浴室(F)のための管路を下階に挿通させるための領域とされ、
前記厚板部領域(H1a)は、キッチン(K)や浴室(F)の近傍以外の部分に設けられ、
前記第1及び第2梁部(E,E)は、キッチン(K,K)や浴室(F,F)に沿うように設けられていることを特徴とする。
請求項10に係る発明は、図5に例示するものであって、請求項8又は9に係る発明において、前記第1梁部(E)は、一端が前記厚板部(G)の端部に連結され、該厚板部(G)から離反する方向(+x)に延設され、かつ、前記第1耐力部材(D)には当接しないように配置されたことを特徴とする。
なお、括弧内の番号などは、図面における対応する要素を示す便宜的なものであり、従って、本記述は図面上の記載に限定拘束されるものではない。
請求項1、2、及び8乃至10に係る発明によれば、前記第1及び第2床スラブは前記第1及び第2梁部によって支持されるので、各スラブを従来より薄くしても各スラブの撓みを所定量以下に抑えることができる。そして、各スラブを従来より薄くできるので、各住戸の天井高を高く確保でき、建物全体の重量を軽減でき、建設コストも削減できるという効果が得られる。また、本発明によれば、重量がかかる部分(例えば、キッチンや浴室など)を前記第1及び第2梁部の近傍に配置すれば床スラブの撓みへの影響を最小限に抑えることが可能である。そして、前記第1及び第2梁部は、前記戸境耐力部材から所定量の長さ(つまり、前記第1及び第2梁部には当接しないような長さ)だけ設ければ良いので、その分、材料費や建設費を削減することができ、梁部が配置されていない部分(つまり、前記第1梁部の端部と前記第1壁部との間、及び前記第2梁部の端部と前記第2壁部との間)が存在するので、廊下側やバルコニー側への配管も容易になるという効果を奏する。さらに、本発明によれば、前記第1梁部の他端(つまり、前記戸境耐力部材から離間した側の端部)から前記戸境耐力部材までの距離と、前記第2梁部の他端(つまり、前記戸境耐力部材から離間した側の端部)から前記戸境耐力部材までの距離とがほぼ等しくなるように設定されているので、
・ 前記第1梁部により前記戸境耐力部材に生じるモーメントと、
・ 前記第2梁部により前記戸境耐力部材に生じるモーメントと、
がほぼ等しくなって釣り合い、該戸境耐力部材にねじれが生ずることも無い。
請求項3及び4に係る発明によれば、浴室やキッチンの重量を前記第1及び第2梁部にて支えることができるので、前記第1及び第2床スラブへの重量負担を軽減でき、各床スラブをより一層薄くすることができる。
請求項5乃至10に係る発明によれば、床スラブを従来より薄くできるので、各住戸の天井高を高く確保でき、建物全体の重量を軽減でき、建設コストも削減できるという効果が得られる。また、前記第1床スラブの縁部には、厚板部領域だけでなく薄板部領域が形成されているので、該薄板部領域を使って配管(上水管や下水管やガス管)を下階に挿通させることができる。
図1(a) は、本発明に係る集合住宅の構造の一例を示す水平断面図であって、(b) は、その部分断面斜視図である。 図2は、本発明に係る集合住宅の構造の他の例を示す水平断面図である。 図3は、本発明に係る集合住宅の構造のさらに他の例を示す水平断面図である。 図4(a)は、本発明に係る集合住宅の構造の一例を示す水平断面図であって、(b) は、その部分断面斜視図である。 図5は、本発明に係る集合住宅の構造の他の例を示す水平断面図である。
以下、図1乃至図5に沿って、本発明の実施の形態について説明する。
本発明に係る集合住宅は、図1(a) (b) に符号1で例示するものであって、互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸A,Aを有し、
・ 前記第1住戸Aの床を構成する第1床スラブBと、
・ 前記第2住戸Aの床を構成する第2床スラブBと、
・ これらの床スラブB,Bの間に配置されてなる戸境耐力部材(例えば、耐力壁や大梁)Cと、
・ 前記第1床スラブBの縁部であって前記戸境耐力部材Cが配置された縁部以外の縁部B1aに立設されてなる第1壁部Dと、
・ 前記第2床スラブBの縁部B2aであって前記戸境耐力部材Cが配置された縁部以外の縁部B2aに立設されてなる第2壁部Dと、
・ 前記第1床スラブBを支持するように該スラブBに沿って配置された第1梁部Eと、
・ 前記第2床スラブBを支持するように該スラブBに沿って配置された第2梁部Eと、
を備えている。そして、前記第1梁部Eは、
・ 一端E1aが前記戸境耐力部材Cに連結され、
・ 該戸境耐力部材Cから離反する方向+xに延設され、かつ、
・ 前記第1壁部Dには当接しないように
配置されている。また、前記第2梁部Eは、
・ 前記第1梁部Eの一端E1aと前記戸境耐力部材Cを挟んで対峙する位置にて一端E2aが前記戸境耐力部材Cに連結され、
・ 該戸境耐力部材Cから離反する方向−x(前記第1梁部Eが延設される方向+xとは逆の方向)に延設され、かつ、
・ 前記第2壁部Dには当接しないように
配置されている。さらに、前記第1梁部Eの他端(つまり、前記戸境耐力部材Cから離間した側の端部)E1bから前記戸境耐力部材Cまでの距離lと、前記第2梁部Eの他端(つまり、前記戸境耐力部材Cから離間した側の端部)E2bから前記戸境耐力部材Cまでの距離lとがほぼ等しくなるように設定されている。なお、前記床スラブB,B、前記戸境耐力部材C、前記壁部D,D及び前記梁部E,Eは鉄筋コンクリート造である。また、図示の前記第1及び第2梁部E,Eは、前記第1及び第2床スラブB,Bの上面に配置されているが、もちろんこれに限られるものではなく、下面に配置されていても良い。さらに、前記第1及び第2梁部E,Eは、前記床スラブB,Bや前記戸境耐力部材Cと鉄筋で連結されていると良い。
本発明によれば、前記第1及び第2床スラブB,Bは前記第1及び第2梁部E,Eによって支持されるので、各スラブを従来より薄くしても各スラブの撓みを所定量以下に抑えることができる。そして、各スラブを従来より薄くできるので、各住戸の天井高を高く確保でき、建物全体の重量を軽減でき、建設コストも削減できるという効果が得られる。また、本発明によれば、重量がかかる部分(例えば、キッチンや浴室など)を前記第1及び第2梁部E,Eの近傍に配置すれば床スラブの撓みへの影響を最小限に抑えることが可能である。そして、前記第1及び第2梁部E,Eは、前記戸境耐力部材Cから所定量の長さ(つまり、前記第1及び第2梁部E,Eには当接しないような長さ)だけ設ければ良いので、その分、材料費や建設費を削減することができ、梁部E,Eが配置されていない部分(つまり、前記第1梁部Eの端部E1bと前記第1壁部Dとの間、及び前記第2梁部Eの端部E2bと前記第2壁部Dとの間)が存在するので、廊下側やバルコニー側への配管も容易になるという効果を奏する。さらに、本発明によれば、前記第1梁部Eの他端(つまり、前記戸境耐力部材Cから離間した側の端部)E1bから前記戸境耐力部材Cまでの距離lと、前記第2梁部Eの他端(つまり、前記戸境耐力部材Cから離間した側の端部)E2bから前記戸境耐力部材Cまでの距離lとがほぼ等しくなるように設定されているので、
・ 前記第1梁部Eにより前記戸境耐力部材Cに生じるモーメント(図1(b) の符号+M参照)と、
・ 前記第2梁部Eにより前記戸境耐力部材Cに生じるモーメント(図1(b) の符号−M参照)と、
がほぼ等しくなって釣り合い、該戸境耐力部材Cにねじれが生ずることも無い。
この場合、図2に示すように、前記第1住戸の浴室Fと前記第2住戸の浴室Fとを、前記戸境耐力部材Cを挟んで隣接するように配置し、これらの浴室F,Fに沿うように前記第1梁部E及び前記第2梁部Eをそれぞれ配置すると良い。また、前記第1住戸のキッチンKと前記第2住戸のキッチンKとを、前記戸境耐力部材Cを挟んで隣接するように配置し、これらのキッチンK,Kに沿うように前記第1梁部E及び前記第2梁部Eをそれぞれ配置すると良い。そのようにした場合には、浴室やキッチンの重量を前記第1及び第2梁部E,Eにて支えることができるので、前記第1及び第2床スラブB,Bへの重量負担を軽減でき、各床スラブB,Bをより一層薄くすることができる。
なお、前記第1及び第2梁部E,Eは、図1(a) (b) 及び図2に示すように前記戸境耐力部材Cと直交する方向±xに延設することが好ましいが、該方向±x以外に延設したものを本発明の範囲から除外するものでは無い。また、図1及び図2には板状の集合住宅を示しているが、もちろんこれに限られるものではなく、図3に示すような集合住宅に本発明を適用するようにしても良い。
一方、本発明に係る集合住宅は、図4に符号10で例示するものであって、互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸A,Aを有し、
・ 前記第1住戸Aの床を構成する第1床スラブBと、
・ 前記第2住戸Aの床を構成する第2床スラブBと、
・ これらの床スラブB,Bの間に配置されてなる戸境耐力部材(例えば、耐力壁や大梁)Cと、
・ 前記第1住戸Aにおいて前記戸境耐力部材Cに対向するように配置されて前記第1床スラブBの縁部B1aに連結される第1耐力部材(例えば、耐力壁や大梁)Dと、
を備えている。そして、前記第1床スラブBの縁部B1a,B1bであって、前記戸境耐力部材C及び前記第1耐力部材Dの少なくともいずれか1つに接する領域には、
・ “該縁部以外の部分であって該縁部よりも広い領域(つまり、縁部以外の領域であって、スラブの中央部を含む領域)”における前記第1床スラブの厚さよりも厚い厚板部Gが形成されていて、該厚板部Gが前記戸境耐力部材C及び前記第1耐力部材Dの少なくともいずれか1つに連結される厚板部領域H1aと、
・ 該厚板部Gよりも板厚が薄い薄板部が形成されていて、該薄板部が前記戸境耐力部材C及び前記第1耐力部材Dの少なくともいずれか1つに連結される薄板部領域H1bと、
が形成されている。本発明によれば、該厚板部Gを形成した部分の幅W(床スラブBの幅)は、該厚板部Gを形成していない部分の幅W(床スラブBの幅)よりも小さくなるが、その結果、厚板部Gの側方部分(つまり、図4(a) に符号J1aで示す部分)の撓みは(厚板部Gを形成しない場合に比べて)減り、床スラブを従来より薄くしても床スラブ全体の撓みを所定量以下に抑えることができる。そして、床スラブを従来より薄くできるので、各住戸の天井高を高く確保でき、建物全体の重量を軽減でき、建設コストも削減できるという効果が得られる。また、前記第1床スラブBの縁部B1a又はB1bには、厚板部領域H1aだけでなく薄板部領域H1bが形成されているので、該薄板部領域H1bを使って配管(上水管や下水管やガス管)を下階に挿通させることができる。
この場合、前記薄板部領域H1bは、キッチン(図2の符号K,K参照)や浴室(同図の符号F,F参照)の近傍に設けていて(不図示)、該キッチンK,Kや該浴室F,Fのための管路を下階に挿通させるための領域にすると良い。なお、前記床スラブB,B、前記厚板部G,前記第1耐力部材D及び前記戸境耐力部材C等は鉄筋コンクリート造である。また、前記厚板部Gは、図4(b) に示すように床スラブ上方に突出するように形成しても、或いは床スラブ下方に突出するように形成しても良い。
一方、本発明に係る集合住宅は、図5に符号20で例示するものであって、上述した第1及び第2梁部E,Eと、上述した厚板部領域H1a及び薄板部領域H1bと、を備えたことを特徴とする。この場合、前記薄板部領域H1bは、キッチン(図2の符号K,K参照)や浴室(同図の符号F,F参照)の近傍に設けていて、該キッチンK,Kや該浴室F,Fのための管路を下階に挿通させるための領域とし、前記厚板部領域H1aは、キッチンK,Kや浴室F,Fの近傍以外の部分に設け、前記第1及び第2梁部E,Eは、キッチンK,Kや浴室F,Fに沿うように設けるようにすると良い。また、前記第1梁部Eは、一端を前記厚板部Gの端部に連結し、該厚板部Gから離反する方向+xに延設し、かつ、前記第1壁部Dには当接しないように配置すると良い。そのようにした場合には、前記第1及び第2床スラブB,Bは前記第1及び第2梁部E,Eによって支持されるので、各スラブを従来より薄くしても各スラブの撓みを所定量以下に抑えることができる。そして、各スラブを従来より薄くできるので、各住戸の天井高を高く確保でき、建物全体の重量を軽減でき、建設コストも削減できるという効果が得られる。また、本発明によれば、重量がかかる部分(キッチンや浴室)が前記第1及び第2梁部E,Eの近傍に配置されているので床スラブの撓みへの影響を最小限に抑えることが可能である。そして、前記第1及び第2梁部E,Eは、前記戸境耐力部材Cから所定量の長さ(つまり、前記第1及び第2梁部E,Eには当接しないような長さ)だけ設ければ良いので、その分、材料費や建設費を削減することができ、梁部E,Eが配置されていない部分(つまり、前記第1梁部Eの端部E1bと前記第1壁部Dとの間、及び前記第2梁部Eの端部E2bと前記第2壁部Dとの間)が存在するので、廊下側やバルコニー側への配管も容易になるという効果を奏する。さらに、本発明によれば、前記第1梁部Eの他端(つまり、前記戸境耐力部材Cから離間した側の端部)E1bから前記戸境耐力部材Cまでの距離lと、前記第2梁部Eの他端(つまり、前記戸境耐力部材Cから離間した側の端部)E2bから前記戸境耐力部材Cまでの距離lとがほぼ等しくなるように設定されているので、
・ 前記第1梁部Eにより前記戸境耐力部材Cに生じるモーメント(図1(b) の符号+M参照)と、
・ 前記第2梁部Eにより前記戸境耐力部材Cに生じるモーメント(図1(b) の符号−M参照)と、
がほぼ等しくなって釣り合い、該戸境耐力部材Cにねじれが生ずることも無い。また、厚板部Gを形成することにより、床スラブを従来より薄くしても床スラブ全体の撓みを所定量以下に抑えることができる。そして、床スラブを従来より薄くできるので、各住戸の天井高を高く確保でき、建物全体の重量を軽減でき、建設コストも削減できるという効果が得られる。また、前記第1床スラブBの縁部B1a又はB1bには、厚板部領域H1aだけでなく薄板部領域H1bが形成されているので、該薄板部領域H1bを使って配管(上水管や下水管やガス管)を下階に挿通させることができる。
1 集合住宅
10 集合住宅
第1住戸
第2住戸
第1床スラブ
1a 第1床スラブの縁部
第2床スラブ
2a 第2床スラブの縁部
C 戸境耐力部材
第1壁部、第1耐力部材
第2壁部
第1梁部
1a 第1梁部の一端
1b 第1梁部の他端
第2梁部
2a 第2梁部の一端
2b 第2梁部の他端
,F 浴室
厚板部
1a 厚板部領域
1b 薄板部領域
,K キッチン

Claims (10)

  1. 互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸を有する集合住宅において、
    前記第1住戸の床を構成する第1床スラブと、
    前記第2住戸の床を構成する第2床スラブと、
    これらの床スラブの間に配置されてなる戸境耐力部材と、
    前記第1床スラブ及び前記第2床スラブを囲繞する位置に立設されてなる複数の柱と、
    前記第1床スラブの縁部であって前記戸境耐力部材が配置された縁部以外の縁部に立設されてなる第1壁部と、
    前記第2床スラブの縁部であって前記戸境耐力部材が配置された縁部以外の縁部に立設されてなる第2壁部と、
    前記第1床スラブを支持するように該スラブに沿って配置された第1梁部と、
    前記第2床スラブを支持するように該スラブに沿って配置された第2梁部と、
    を備え、
    前記第1梁部は、一端が前記戸境耐力部材に連結され、該戸境耐力部材から離反する方向に延設され、かつ、前記第1壁部及び前記柱には当接しないように配置され、
    前記第2梁部は、前記第1梁部の一端と前記戸境耐力部材を挟んで対峙する位置にて一端が前記戸境耐力部材に連結され、該戸境耐力部材から離反する方向に延設され、かつ、前記第2壁部及び前記柱には当接しないように配置され、
    前記第1梁部の他端から前記戸境耐力部材までの距離と、前記第2梁部の他端から前記戸境耐力部材までの距離とがほぼ等しくなるように設定された、
    ことを特徴とする集合住宅。
  2. 前記第1及び第2梁部は、前記第1床スラブ及び前記第2床スラブを囲繞する位置に立 設されてなる柱と柱との間にて該第1床スラブ及び該第2床スラブを支持するように配置 された、
    ことを特徴とする請求項1に記載の集合住宅。
  3. 前記第1住戸の浴室と前記第2住戸の浴室とは前記戸境耐力部材を挟んで隣接するように配置され、これらの浴室に沿うように前記第1梁部及び前記第2梁部がそれぞれ配置された、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の集合住宅。
  4. 前記第1住戸のキッチンと前記第2住戸のキッチンとは前記戸境耐力部材を挟んで隣接するように配置され、これらのキッチンに沿うように前記第1梁部及び前記第2梁部がそれぞれ配置された、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の集合住宅。
  5. 互いに隣接するように配置される第1及び第2住戸を有する集合住宅において、
    前記第1住戸の床を構成する第1床スラブと、
    前記第2住戸の床を構成する第2床スラブと、
    これらの床スラブの間に配置されてなる戸境耐力部材と、
    前記第1住戸において前記戸境耐力部材に対向するように配置されて前記第1床スラブの縁部に連結される第1耐力部材と、
    を備え、
    前記第1床スラブの縁部であって、前記戸境耐力部材及び前記第1耐力部材の少なくともいずれか1つに接する領域には、
    該縁部以外の部分であって前記第1床スラブの中央部を含む領域における前記第1床スラブの厚さよりも厚い厚板部が形成されていて、該厚板部が前記戸境耐力部材及び前記第1耐力部材の少なくともいずれか1つに連結される厚板部領域と、
    該厚板部よりも板厚が薄い薄板部が形成されていて、該薄板部が前記戸境耐力部材及び前記第1耐力部材の少なくともいずれか1つに連結される薄板部領域と、
    が形成された、
    ことを特徴とする集合住宅。
  6. 前記第1耐力部材は耐力壁又は大梁である、
    ことを特徴とする請求項5に記載の集合住宅。
  7. 前記薄板部領域は、キッチンや浴室の近傍に設けられていて、該キッチンや該浴室のための管路を下階に挿通させるための領域である、
    ことを特徴とする請求項5又は6に記載の集合住宅。
  8. 前記第2床スラブの縁部であって前記戸境耐力部材が配置された縁部以外の縁部に立設されてなる第2壁部と、
    前記第1床スラブを支持するように該スラブに沿って配置された第1梁部と、
    前記第2床スラブを支持するように該スラブに沿って配置された第2梁部と、
    を備え、
    前記第1梁部は、一端が前記戸境耐力部材に連結され、該戸境耐力部材から離反する方向に延設され、かつ、前記第1耐力部材には当接しないように配置され、
    前記第2梁部は、前記第1梁部の一端と前記戸境耐力部材を挟んで対峙する位置にて一端が前記戸境耐力部材に連結され、該戸境耐力部材から離反する方向に延設され、かつ、前記第2壁部には当接しないように配置され、
    前記第1梁部の他端から前記戸境耐力部材までの距離と、前記第2梁部の他端から前記戸境耐力部材までの距離とがほぼ等しくなるように設定された、
    ことを特徴とする請求項5乃至7のいずれか1項に記載の集合住宅。
  9. 前記薄板部領域は、キッチンや浴室の近傍に設けられていて、該キッチンや該浴室のための管路を下階に挿通させるための領域とされ、
    前記厚板部領域は、キッチンや浴室の近傍以外の部分に設けられ、
    前記第1及び第2梁部は、キッチンや浴室に沿うように設けられている、
    ことを特徴とする請求項8に記載の集合住宅。
  10. 前記第1梁部は、一端が前記厚板部領域の端部に連結され、該厚板部領域から離反する方向に延設され、かつ、前記第1耐力部材には当接しないように配置された、
    ことを特徴とする請求項8又は9に記載の集合住宅。
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