JP5807421B2 - はんだ粉末用洗浄剤及びはんだ粉末の製造方法 - Google Patents
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Description
ただし、最近では、粉末粒径の更なる微小化、高歩留り化が求められるなか、ガスアトマイズ法以外に、水アトマイズ法や油中製造法、湿式還元法など、はんだ粉末の製造法が多様化している(特許文献1〜7参照)。特に油を用いて作製した粉末については、特許文献5〜7に示されるように、造粉後に洗浄工程を入れて、粉末を取り出している。
この油中製造法等により製造されたはんだ粉末を洗浄する場合、はんだ表面の清浄度を高めるために、洗浄剤として環境破壊物質であるフロン系やメチルクロロホルムなどが使用されてきたが、最近では、環境への考慮からフロン系やメチルクロロホルムなどの環境負荷物質の使用は控える動きがあり、その代替として、揮発性が高く、溶解性の高い有機溶媒が使われるようになっている。
前掲の特許文献においては、洗浄工程の詳細条件に関する記述が少なく、前述の洗浄剤では、十分な洗浄効果が得られず、はんだ粉末とフラックスとを混練後のペースト粘度、チキソ値が低下するような事例があり、かつ、リフロー時に粉末の凝集性が悪く、フリップチップ工法に適用する場合に、バンプ高さのばらつきやボイドへ悪影響を及ぼす結果となっている。
油中製造法等により造粉したはんだ粉末の洗浄に用いることで、表面に残存するカーボンを効果的に除去することができ、ペーストを所望の箇所に印刷し、リフローする際の粉末凝集性を向上させ、バンプ高さのばらつきやボイド発生の少ないはんだ粉末を得ることができる。
このはんだ粉末の製造方法において、前記洗浄工程は、前記洗浄剤を含む洗浄液を100〜500rpmにて5〜10分間攪拌する攪拌洗浄処理と、その処理の後に静置して生じた上澄み液を除去する上澄み液除去処理とを複数回繰り返し、その後、残ったスラリーをすすぎ洗浄液に浸漬し、静置して生じた上澄み液を除去した後、乾燥してはんだ粉末とする方法とするとよい。
または、本発明のはんだ粉末の製造方法において、前記洗浄工程は、前記洗浄剤を含む洗浄液に25〜40kHz、300〜600Wの超音波を5〜10分間印加する超音波洗浄処理と、該超音波洗浄処理の後に静置して生じた上澄み液を除去する上澄み液除去処理とを複数回繰り返し、その後、残ったスラリーをすすぎ洗浄液に浸漬し、静置して生じた上澄み液を除去した後、乾燥してはんだ粉末とする方法とするとよい。
前述の洗浄剤を用いる場合、超音波洗浄処理あるいは攪拌処理を加えることにより、洗浄効果を高め、より高い清浄度ではんだ粉末を製造することができる。
はんだ粉末の製造方法は、油等の液中ではんだ粉末を造粉する造粉工程と、造粉工程で得られたはんだ粉末を洗浄剤にて洗浄する洗浄工程とを有する。
このN−メチルピロリドン、2−ピロリドン、ジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン、スルホラン、γ―ブチロラクトンの中から選ばれる一種以上の成分を含む洗浄液に、洗浄力をさらに向上させるため、添加剤及び/又は安定化剤を含有してもよい。添加剤としては、ノニオン系界面活性剤があり、たとえばソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー等が挙げられる。その他、アニオン系界面活性剤やカチオン系界面活性剤も必要に応じて添加することもできる。また、安定化剤としては、炭化水素類、アルコール類、グリコール類、アミノエタノール類、ベンゾトリアゾール類、エーテル類、エステル類、アミン類、アセタール類、ケトン類、脂肪酸類等が挙げられる。添加剤では、特にポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンモノステアレート、ポリオキシエチレンセチルエーテルが好適である。
上澄み液除去処理は、洗浄液を静置することにより、はんだ粉末を沈降させ、その上澄み液を除去する処理である。
この攪拌洗浄処理、超音波洗浄処理、上澄み液除去処理の一連の処理は、2回以上複数回繰り返すとなおよい。また、洗浄液は50〜80℃に調整しておくのがより好ましい。
すすぎ洗浄処理後の乾燥処理は、真空乾燥が効果的であり、真空雰囲気中で例えば60℃、10分程度行えばよい。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、N−メチルピロリドンを用いた。この洗浄剤を室温にて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
<実施例2>
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、N−メチルピロリドンを用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、N−メチルピロリドンを用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、40kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄し、その後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、N−メチルピロリドンを用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、40kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄し、その後、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、N−メチルピロリドンを90質量%、ポリオキシエチレン(5モル付加物)モノステアレートを5質量%、ポリオキシエチレン(20モル付加物)セチルエーテルを5質量%の混合液を用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、40kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄し、その後、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、2−ピロリドンを用いた。この洗浄剤を60℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌した。静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、アセトンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、2−ピロリドンを用いた。この洗浄剤を60℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、30kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄した。その後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、アセトンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、2−ピロリドンを用いた。この洗浄剤を60℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、30kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄し、その後、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、アセトンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、ジメチルスルホキシドを用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、炭酸プロピレンを用いた。この洗浄剤を60℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌した。静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、アセトンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、スルホランを用いた。この洗浄剤を60℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌した。静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、アセトンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、γ―ブチロラクトンを用いた。この洗浄剤を60℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌した。静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、アセトンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、トルエンを用いた。この洗浄剤を室温にて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
<比較例2>
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、トルエンを用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、トルエンをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(ひまし油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径が6μm)のSn−3質量%Ag−0.5質量%Cuからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、トルエンを用いた。この洗浄剤を70℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、40kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄し、その後、攪拌機を用いて400rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を8回繰り返した。最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
はんだ粉末を油中(大豆油)で造粉し、粒径が2〜12μm(平均粒径6μm)のPb−63質量%Snからなるはんだ粉末を得た。本粉末を洗浄工程において洗浄した。洗浄剤としては、酢酸エチルを用いた。この洗浄剤を55℃に温めて、はんだ粉末を浸漬させ、30kHz、600Wの超音波を5分間印加することにより洗浄し、その後、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌した。攪拌後、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去して、再度、洗浄剤を投入して粉末を浸漬させた。本工程を5回繰り返した。
最後に上澄み液を除去後、酢酸エチルをはんだ粉末が含有しているスラリーが全て浸漬するぐらい入れて、攪拌機を用いて300rpmにて5分間攪拌し、静置し、粉末を沈降後、上澄み液を除去した。これを、3回繰り返し、最後にはんだ粉末が含有しているスラリーを乾燥させ、粉末を得た。
以上のようにして得られた各はんだ粉末について、炭素濃度ガス分析を実施した。また、本粉末を市販のRMAタイプのロジン系フラックスを用いてフラックス比率10〜11質量%でペースト化し、このときのペースト粘度、チキソ値を測定した。また、JIS Z 3284準拠のはんだボール試験を実施し、はんだ粉末の溶融性を確認した。また、ウエハに印刷し、リフローしてバンプ形成させ、形成後のボイドレベルを測定した。
はんだ粉末の炭素濃度はLECO製CSLS−600を用いたガス分析により測定した。
ペースト粘度及びチキソ値はJIS Z 3284準拠し、マルコム製粘度計(PCU−205)を用いて測定した。
レベル1:はんだ(粉末)が溶融して、はんだは一つの大きな球となり、周囲にソルダボールがない。
レベル2:はんだ(粉末)が溶融して、はんだは一つの大きな球となり周囲に直径75μm以下のソルダボールが三つ以下ある。
レベル3:はんだ(粉末)が溶融して、はんだは一つの大きな球となり周囲に直径75μm以下のソルダボールが四つ以上あり、半連続の環状に並んではいない。
レベル4:はんだ(粉末)が溶融して、はんだは一つの大きな球となり周囲に多数の細かい球が半連続の環状に並んでいる。
レベル5:上記以外のもの。
例えば、N−メチルピロリドン、2−ピロリドンジメチルスルホキシド、炭酸プロピレン、スルホラン、γ―ブチロラクトンの中から選ばれる一種以上の成分を含む洗浄剤を用いて洗浄する前に、前掲の特許文献に記載されているような洗浄剤を用いて洗浄してもよい。
Claims (6)
- N−メチルピロリドン、2−ピロリドン、炭酸プロピレン、スルホラン、γ―ブチロラクトンの中から選ばれる一種以上の成分を含むことを特徴とするはんだ粉末用洗浄剤。
- さらに安定化剤及び/又は添加剤を含有する請求項1記載のはんだ粉末用洗浄剤。
- 液中ではんだ粉末を造粉する造粉工程と、該造粉工程で得られたはんだ粉末を、50〜80℃に調整した請求項1又は2記載の洗浄剤にて洗浄する洗浄工程とを有することを特徴とするはんだ粉末の製造方法。
- 前記洗浄工程は、前記洗浄剤を含む洗浄液を100〜500rpmにて5〜10分間攪拌する攪拌洗浄処理と、その処理の後に静置して生じた上澄み液を除去する上澄み液除去処理とを複数回繰り返し、その後、残ったスラリーをすすぎ洗浄液に浸漬し、静置して生じた上澄み液を除去した後、乾燥してはんだ粉末とすることを特徴とする請求項3記載のはんだ粉末の製造方法。
- 前記洗浄工程は、前記洗浄剤を含む洗浄液に25〜40kHz、300〜600Wの超音波を5〜10分間印加する超音波洗浄処理と、該超音波洗浄処理の後に静置して生じた上澄み液を除去する上澄み液除去処理とを複数回繰り返し、その後、残ったスラリーをすすぎ洗浄液に浸漬し、静置して生じた上澄み液を除去した後、乾燥してはんだ粉末とすることを特徴とする請求項3記載のはんだ粉末の製造方法。
- 前記洗浄工程は、前記洗浄剤を含む洗浄液に25〜40kHz、300〜600Wの超音波を5〜10分間印加する超音波洗浄処理、及び前記洗浄液を100〜500rpmにて5〜10分間攪拌する攪拌洗浄処理をいずれかの順序で連続して、あるいは同時に行う処理と、その処理の後に静置して生じた上澄み液を除去する上澄み液除去処理とを複数回繰り返し、その後、残ったスラリーをすすぎ洗浄液に浸漬し、静置して生じた上澄み液を除去した後、乾燥してはんだ粉末とすることを特徴とする請求項3記載のはんだ粉末の製造方法。
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