JP5807340B2 - ダイシングテープ一体型接着シート - Google Patents

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Description

本発明は、ダイシングテープ一体型接着シート及びそれを用いた半導体装置に関する。
従来、半導体チップと半導体チップ搭載用支持部材の接合には、銀ペーストが主に使用されている。ところが、近年の半導体チップの小型化及び高性能化に伴い、使用される支持部材にも小型化、細密化が要求されるようになってきている。また、携帯機器等の小型化、高密度化の要求に伴って、内部に複数の半導体チップを積層した半導体装置が開発され、量産されている。銀ペーストを用いた接合では、はみ出しや半導体チップの傾きに起因するワイヤボンディング時における不具合の発生、接着層の膜厚の制御困難性、接着層のボイド発生等により上記要求に対処しきれなくなってきている。そのため、近年、半導体チップと半導体チップ搭載用支持部材の接合に、フィルム状の接着剤(接着フィルム)が使用されるようになってきている。
接着フィルムは、下記(1)又は(2)のいずれかの方法において用いられる。特に、近年は半導体装置作製工程の簡略化を目的とし、(2)の方法において主に用いられている(例えば、特許文献1参照)。
(1)接着フィルムを任意のサイズに切り出して配線付基材、または半導体チップ上に貼り付け、半導体チップを熱圧着する。
(2)接着フィルムをシリコンウェハ全体に貼り付けた後に回転刃にて個片化し、接着フィルム付きの半導体チップを得て、それを配線付基材、半導体チップに熱圧着する。
特開2005−11839号公報
ところで、シリコンウェハを複数個のチップに切断分離するダイシング工程では、ダイシングシートとダイボンディングフィルムとが一体となった接着フィルムをシリコンウェハ全体に貼付け、リングフレームにて接着フィルム端部を固定し、回転刃にてシリコンウェハ及び接着フィルムを完全に切断する工程が一般的となってきている。そして、切断分離されたチップは、その後のピックアップ工程において、ダイシングシートからピックアップされることになる。
しかしながら、ダイシング加工時には、シリコンウェハ表面の汚染を抑制するために切削水圧力を高くする傾向にあり、ダイシングシートとリングフレームとの界面で剥離が発生してしまうことが問題となっている。また、ダイボンディングフィルムとダイシングシートとの接着性が不十分である場合、ダイシング中にダイボンディングフィルム外周部分がダイシングシートから剥離して、ダイボンディングフィルムに貼り付けられていたチップが飛散してしまうという不具合もある。
一方で、ダイボンディングフィルムとダイシングシートとの界面は、ダイシング工程後のピックアップ工程において、チップから容易に剥離する剥離容易性を備えることが求められている。
そこで本発明は、ダイシング工程におけるリングフレームの剥離及びチップの飛散を抑制できると共に、ピックアップ工程における良好なピックアップ性を達成することが可能なダイシングテープ一体型接着シート、及びそれを用いた半導体装置を提供することを目的とする。
本発明は、基材と、基材上に配置される第1の粘着層と、第1の粘着層上に配置され、第1の粘着層が露出する開口を有する第2の粘着層と、開口に配置されるダイボンディングフィルムとを備えるダイシングテープ一体型接着シートであり、開口及びダイボンディングフィルムの直径が、第2の粘着層と接触するようにダイボンディングフィルム上に配置されるシリコンウェハ直径よりも小さく、第2の粘着層の粘着力が、第1の粘着層の粘着力よりも大きく、第1の粘着層とダイボンディングフィルムとの密着力が、第2の粘着層とシリコンウェハとの密着力よりも小さく、第1の粘着層と第2の粘着層との密着力が、第2の粘着層と、第2の粘着層上に配置されるリングフレームとの密着力よりも大きい、ダイシングテープ一体型接着シートを提供する。
このようなダイシングテープ一体型接着シートであれば、ダイシング工程におけるリングフレームの剥離及びチップの飛散を抑制できると共に、ピックアップ工程における良好なピックアップ性を達成することが可能である。すなわち、開口及びダイボンディングフィルムの直径を、ダイボンディングフィルム上に配置されるシリコンウェハ直径よりも小さくすることにより、シリコンウェハの端部を第2の粘着層上に配置することができる。そのため、ダイシング中に個辺化されたシリコンウェハの端部の剥離を抑制でき、かつ、ダイボンディングフィルムに貼り付けられていたチップが飛散することを防止することが可能である。
また、第2の粘着層の粘着力が、第1の粘着層の粘着力よりも大きく、第1の粘着層とダイボンディングフィルムとの密着力が、第2の粘着層とシリコンウェハとの密着力よりも小さいことにより、個片化したダイボンディングフィルム付きチップを容易にピックアップすることが可能であると共に、ダイシング時に切削水圧力が加わった場合でもシリコンウェハの端部が第2の粘着層から剥離することを抑制することができる。
さらに、第1の粘着層と第2の粘着層との密着力が、第2の粘着層と第2の粘着層上に配置されるリングフレームとの密着力よりも大きいことにより、ダイシング加工時に切削水圧力が加わっても第2の粘着層とリングフレームとの剥離を抑制することが可能であると共に、リングフレームから第2の粘着層を剥がす際に第2の粘着層がリングフレーム側に転写することを抑制することができる。
ダイボンディングフィルムが、第2の粘着層の内周部より内側に位置するよう開口に配置されていることで、粘着力が強い第2の粘着層で半導体ウェハを保持し、チップ飛びを抑制することができる。
本発明はまた、上記ダイシングテープ一体型接着シートを用いて作製した半導体装置を提供する。
本発明によれば、ダイシング工程におけるリングフレームの剥離及びチップの飛散を抑制できると共に、ピックアップ工程における良好なピックアップ性を達成することが可能なダイシングテープ一体型接着シート、及びそれを用いた半導体装置を提供することができる。
実施形態に係るダイシングテープ一体型接着シートを模式的に示す平面図である。 実施形態に係るダイシングテープ一体型接着シートの、図1のII−II線に沿った模式断面図である。 実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。 実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。
以下、本発明の好適な実施形態について必要により図面を参照して詳細に説明する。図中、同一又は同等の構成要素については同一符号を付し、重複する説明は適宜省略する。
図1は、実施形態に係るダイシングテープ一体型接着シートを模式的に示す平面図であり、図2は、実施形態に係るダイシングテープ一体型接着シートの、図1のII−II線に沿った模式断面図である。図3は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図であり、ダイシングテープ一体型接着シートにシリコンウェハ及びリングフレームを貼付けた積層物を示す模式断面図である。
図1、2に示す半導体装置製造用のダイシングテープ一体型接着シート1は、長尺の基材フィルム10と、長尺の粘着層(第1の粘着層)20と、粘着層(第2の粘着層)30と、ダイボンディングフィルム40とを備える。半導体装置製造用のダイシングテープ一体型接着シート1上には、図3に示すように、リングフレーム(ダイシングリング)50と、シリコンウェハ60とが配置される。
基材フィルム10としては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム及びアイオノマー樹脂フィルムが用いられる。基材フィルム10の厚さは、例えば15〜200μm程度が好ましく、40〜150μmがより好ましく、60〜120μmが更に好ましい。
粘着層20(第1の粘着層)は、基材フィルム10の一方の主面全体を覆うように配置されている。粘着層20の厚さは、例えば5〜50μm程度が好ましい。粘着層20を構成する接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤及びシリコーン系接着剤が用いられる。
粘着層20は、ピックアップ工程においてダイボンディングフィルム40から容易に剥離可能な弱接着性の感圧接着層である。粘着層20とダイボンディングフィルム40との密着力は、0.6N/25mm以下が好ましく、0.5N/25mm以下がより好ましく、0.4N/25mm以下がさらに好ましい。両者の密着力がこの程度であれば、ピックアップ工程において粘着層20及びダイボンディングフィルム40間で容易に剥離可能となる傾向がある。一方、粘着層20とダイボンディングフィルム40との密着力は、0.01N/25mm以上が好ましく、0.03N/25mm以上がより好ましく、0.05N/25mm以上がさらに好ましい。両者の密着力がこの程度であれば、ダイシング時にダイボンディングフィルム40が粘着層20から剥離することを、十分に抑制可能となる傾向がある。粘着層20とダイボンディングフィルム40との密着力は、例えばオリエンテック製「テンシロン引張強度試験機 RTA−100型」又はこれに類似した試験機を用いて垂直方向に200mm/分の速度で剥離(90°剥離)したときの剥離力を測定することで求めることができる。
粘着層30(第2の粘着層)は、基材フィルム10の長手方向に沿って所定の間隔をおいて粘着層20上に複数配置されている。粘着層30は、粘着層20におけるリングフレーム50の貼り付け予定領域に配置されている。
各粘着層30は、例えば、円環状をなしており、各粘着層30の中央部には、断面円形状の開口30aが粘着層30を貫通するように設けられている。粘着層20における開口30aから露出する部分25は、ダイボンディングフィルム40の貼り付け予定領域となる。粘着層30の開口30a(露出する部分25)の直径は、ダイボンディングフィルム40上に貼り付けられることになるシリコンウェハ60のウェハ径よりも小さい。また、開口30aの直径は、リングフレーム50の開口50aの内径寸法よりも小さく、リングフレーム50の開口50aの内径寸法はシリコンウェハ60のウェハ径よりも大きい。これにより、シリコンウェハ60の端部を粘着層30に貼り付けることができる。粘着層30の開口30aの直径は、例えば、シリコンウェハ60のウェハ径が8インチ(直径約200mm)の場合、190mm以上200mm未満が好ましく、粘着層30の厚さは、例えば、5〜30μm程度が好ましい。
粘着層30を構成する接着剤としては、例えば、アクリル系接着剤、ゴム系接着剤及びシリコーン系接着剤が用いられる。
粘着層30は、ダイシング工程においてリングフレーム50を確実に保持することが可能な接着性を有するリングフレーム固定用の強接着性層である。粘着層30とリングフレーム50との密着力は、粘着層20と粘着層30との密着力よりも小さい。このとき、粘着層30とリングフレーム50との密着力は、ダイシング時におけるリングフレームの剥がれを抑制する観点から1.0N/25mm以上が好ましく、2.0N/25mm以上がより好ましく、3.0N/25mm以上がさらに好ましい。一方、ダイシング工程後のダイシングテープをリングフレームから剥離する際の剥離のし易さの観点から、粘着層30とリングフレーム50との密着力は10.0N/25mm以下が好ましく、8.0N/25mm以下がより好ましく、63.0N/25mm以下がさらに好ましい。両者の密着力がこの程度であれば、ダイシング工程において粘着層30からリングフレーム50が剥離してしまうことを、十分に抑制可能となる傾向がある。粘着層30とリングフレーム50との密着力は、上記と同様にして求めることができる。
粘着層30の接着力は、粘着層20の接着力よりも大きくなるように調整される。すなわち、粘着層20とダイボンディングフィルムとの密着力は、粘着層30とダイボンディングフィルムとの密着力よりも小さい。なお、粘着層の粘着力を高くするには、粘着層を構成するベースポリマーの分子量を低くする、オリゴマーやモノマーを添加する、タッキーファイアに代表される粘着付与剤を添加する、等の方法を用いることができる。このとき、粘着層を構成する粘着剤として、架橋性のアクリル酸エステル共重合体を用いる場合は、任意の架橋剤の添加量を減じることでタック力を高くすることができる。一方、粘着層の粘着力を低くするには、粘着層を構成するベースポリマーの分子量を高くする、オリゴマーやモノマーを除く、等の方法を用いることができる。このとき、粘着層を構成する粘着剤として、架橋性のアクリル酸エステル共重合体を用いる場合は、任意の架橋剤の添加量を増量することでタック力を低くすることができる。
粘着層20及び粘着層30を構成する接着剤は、放射線硬化成分を含まないことが好ましい。これにより、さらにダイシング工程前後における放射線照射工程を省略可能であり、安定したピックアップ性の確保が可能となる。なお、放射線硬化成分とは、紫外線、電子線、X線、β線、γ線等の放射線により硬化しうる成分のことをいう。
なお、粘着層20の短手方向の両端部には、粘着層30の形状に沿うように粘着層30と離れて粘着層32が配置されている。粘着層32は、粘着層30と同様の接着剤により構成されている。
ダイボンディングフィルム40は、例えば、円形状をなしている。ダイボンディングフィルム40の厚さは、例えば、1〜100μm程度が好ましい。ダイボンディングフィルム40は、構成成分として、例えば、熱硬化性成分及び/又は熱可塑性樹脂並びにフィラーを含有する。熱硬化性成分は、加熱により架橋して硬化体を形成し得る成分であり、例えば、熱硬化性樹脂を含有し、当該熱硬化性樹脂の硬化剤を任意に含有する。熱硬化性樹脂としては、従来公知のものを使用することができ、特に制限はないが、中でも半導体周辺材料としての利便性(高純度品が入手容易、品種が多い、反応性を制御しやすい)の点で、エポキシ樹脂、及び1分子中に少なくとも2個の熱硬化性イミド基を有するイミド化合物が好ましい。エポキシ樹脂は、通常エポキシ樹脂硬化剤と併用される。
エポキシ樹脂は、2個以上のエポキシ基を有する化合物が好ましい。エポキシ樹脂としては、硬化性や硬化物特性の点から、フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂が好ましい。フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ビスフェノールF又はハロゲン化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル及びビスフェノールAノボラック樹脂のグリシジルエーテルが挙げられる。これらの中でも、ノボラック型エポキシ樹脂(クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル及びフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル等)は、硬化物の架橋密度が高く、フィルム加熱時の接着強度を高くすることができる点で好ましい。これらは1種単独で又は複数組み合わせて用いることができる。
エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、フェノール系化合物、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、脂肪族酸無水物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール類及び第3級アミンが挙げられる。これらの中でもフェノール系化合物が好ましく、その中でも2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール系化合物が特に好ましい。より具体的には、ナフトールノボラック樹脂及びトリスフェノールノボラック樹脂が好ましい。これらのフェノール系化合物をエポキシ樹脂硬化剤として用いると、パッケージ組み立てのための加熱の際のチップ表面及び装置の汚染や、臭気の原因となるアウトガスの発生を有効に低減できる。
熱可塑性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、フェノキシ樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂及びウレタン樹脂が挙げられる。これらは1種単独で又は複数組み合わせて用いることができる。
フィラーは、無機フィラーであることが好ましい。より具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ及びアンチモン酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機材料を含む無機フィラーが好ましい。これらの中でも、熱伝導性向上のためには、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、結晶性シリカ及び非晶性シリカが好ましい。溶融粘度の調整やチクソトロピック性の付与の目的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、結晶性シリカ及び非晶性シリカが好ましい。また、耐湿性を向上させるためには、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム及びアンチモン酸化物が好ましい。これらは1種単独で又は複数組み合わせて用いることができる。
なお、ダイボンディングフィルム40は、ガラス転移温度の異なる2種類のワニスを重ねて塗工及び乾燥して得られるフィルムであってもよい。この場合、ワニスの種類に特に制約はなく、ワニス厚みにも特に制約はないが、高タック用ワニスの塗布量を低タック用ワニスの塗布量より少なくすることが好ましい。例えば、総厚20μmのダイボンディングフィルム40を得る場合、高タック用ワニスの塗布量を1〜8μm程度に、低タック用ワニスの塗布量を19〜12μm程度に設定することが好ましい。これにより、ダイシング時にバリが発生した場合、バリのタック強度が増大し、隣チップ同士の融着や、ピックアップミスといったピックアップ性の低下を十分に抑制することができる。
ダイボンディングフィルム40は、開口30aと同心をなすように粘着層30の開口30a内に配置されており、粘着層20における開口30aから露出する部分25上に配置されている。また、ダイボンディングフィルム40の直径は、開口30aの直径以下であり、ダイボンディングフィルム40の外周部分は、開口30a内に位置しており、粘着層30に重なっていない。すなわち、ダイボンディングフィルム40は、粘着層30の内周部より内側に位置するよう配置されることが好ましい。ダイボンディングフィルム40の直径は、シリコンウェハ60の直径よりも小さい。
リングフレーム50は、通常は金属製又はプラスチック製の成形体である。リングフレーム50は、例えば、略円環状をなしており、リングフレーム50の外周の一部には、ガイド用の平坦切欠部(図示せず)が形成されている。リングフレーム50は、中央部に開口50aを有している。リングフレーム50の開口50aの内径寸法(直径)は、ダイシングされるシリコンウェハ60のウェハ径よりも幾分大きいことは言うまでもなく、粘着層30の開口30aの直径以上となるように調整されている。なお、リングフレーム50の形状は、円環状のものに限定されず、従来用いられている種々の形状(例えば、矩形環状)のものが用いられる。
リングフレーム50は、開口50aが開口30aと同心をなすように粘着層30上に配置されている。
シリコンウェハ60は、その端部が粘着層30に接するように、ダイボンディングフィルム40上に配置される。これにより、ダイシング工程において個片化されたシリコンウェハ60の端部がダイボンディングフィルム40から剥離する剥離起点となることが抑制されるため、半導体チップが飛散することが抑制される。シリコンウェハ60には、所要の前処理を経て回路が形成されている。ダイシング工程において、シリコンウェハ60が回路毎に個片化されて、半導体チップが得られる。
ダイシング時のチップの飛びを抑制する観点から、粘着層30とシリコンウェハ60との密着力は、1.0N/25mm以上が好ましく、1.0N/25mm以上がより好ましく、1.2N/25mm以上がさらに好ましい。両者の密着力がこの程度であれば、ダイシング時にダイボンディングフィルム40が粘着層30から剥離することを、十分に抑制可能となる傾向がある。なお、粘着層30とシリコンウェハ60との密着力の上限値は、粘着層30と接している半導体チップ部は組み立て工程に用いれないためピックアップする必要がなく特に制限はない。粘着層30とダイボンディングフィルム40との密着力は、上記と同様にして求めることができる。
以上のとおり、本実施形態のダイシングテープ一体型接着シート1は、基材フィルム10と、基材フィルム10上に配置される第1の粘着層20と、第1の粘着層20上に配置され、第1の粘着層20が露出する開口30aを有する第2の粘着層30と、開口30aに配置されるダイボンディングフィルム40と、を備えるダイシングテープ一体型接着シートであり、開口30a及びダイボンディングフィルム40の直径が、ダイボンディングフィルム40上に配置されるシリコンウェハ60の直径よりも小さく、第1の粘着層20とダイボンディングフィルム40との密着力が、第2の粘着層30とシリコンウェハ60との密着力よりも小さく、第1の粘着層20と第2の粘着層30との密着力が、第2の粘着層30と、第2の粘着層30上に配置されるリングフレーム50との密着力よりも大きい。
半導体装置製造用のダイシングテープ一体型接着シート1は、ダイシング加工及びダイボンディング加工に用いられる。ダイシングテープ一体型接着シート1では、当該シートが粘着層20とは別に粘着層30を備えていることにより、粘着層20の接着力と粘着層30の粘着力とを個別に調整することができる。粘着層30の粘着力は、粘着層20の粘着力よりも大きい。これにより、ピックアップ工程においてダイボンディングフィルム40及びダイシングシートの粘着層20の間の剥離が容易となるように粘着層20の粘着力を調整しつつ、ダイシング工程においてリングフレーム50が粘着層30から剥離しないように粘着層30の粘着力を調整することができる。さらに、ダイシングテープ一体型接着シート1では、ダイボンディングフィルム40の直径を、ダイボンディングフィルム上に配置されるシリコンウェハ60の直径よりも小さくすることで、シリコンウェハ60の端部が粘着層30に重なることにより、粘着力が調整された粘着層30でシリコンウェハ60を固定することができる。これにより、ダイシング工程においてチップの飛散を抑制することができる。本実施形態のダイシングテープ一体型接着シート1は、100μm厚以下の極薄シリコンウェハを用いた場合でも、半導体チップの歩留まり向上が可能である。
次に、半導体装置製造用のダイシングテープ一体型接着シート1を用いた半導体装置の製造方法について説明する。
図4〜6は、実施形態に係る半導体装置の製造方法を模式的に示す工程断面図である。具体的には、図4は、シリコンウェハをダイシングブレードでダイシングする工程を示す模式断面図であり、図5は、個片化したダイボンディングフィルム付き半導体チップをピックアップする工程を示す模式断面図であり、図6は、ピックアップしたダイボンディングフィルム付き半導体チップを用いた半導体装置を示す模式断面図である。
ダイシングテープ一体型接着シート1にシリコンウェハ60が積層された積層体は、基材層とダイボンディングフィルム40とが積層された接着フィルム、及び、基材フィルム10と粘着層(粘着層20及び粘着層30)とダイボンディングフィルム40とがこの順に積層された接着フィルムのいずれを用いても得ることができる。
基材層とダイボンディングフィルム40とが積層された接着フィルムを用いる場合、例えば、以下の(1)又は(2)に示す方法により、ダイシングテープ一体型接着シート1にシリコンウェハ60が積層された積層体を得ることができる。
(1)まず、接着フィルムのダイボンディングフィルム40と、シリコンウェハ60とを貼り合わせる。次に、接着フィルムの基材層をはく離し、基材フィルム10と粘着層(粘着層20及び粘着層30)とが積層されたダイシングテープの粘着層とダイボンディングフィルム40とを貼り合わせる。
(2)まず、接着フィルムのダイボンディングフィルム40と、基材フィルム10と粘着層(粘着層20及び粘着層30)が積層されたダイシングテープの粘着層とを貼り合わせる。次に、接着フィルムの基材層を剥離し、ダイボンディングフィルム40とシリコンウェハ60とを貼り合わせる。
基材フィルム10と粘着層(粘着層20及び粘着層30)とダイボンディングフィルム40とがこの順に積層された接着フィルムを用いる場合は、接着フィルムのダイボンディングフィルム40とシリコンウェハ60とを貼り合わせることにより、ダイシングテープ一体型接着シート1にシリコンウェハ60が積層された積層体を得ることができる。
なお、上記のいずれの方法においても、粘着層(粘着層20及び粘着層30)とダイボンディングフィルム40とは、ダイボンディングフィルム40の外周部分が粘着層30に重ならないように粘着層20上に積層される。
このような方法にて、ダイシングテープ一体型接着シート1にシリコンウェハ60が積層された積層体を得た後に、ダイシングテープ一体型接着シート1の粘着層30上にリングフレーム50が配置される。
次に、図4に示すように、上記積層体を切断装置(ダイサー)の回転刃70で切断し、ダイボンディングフィルム45が半導体チップ65に接着してなる所望の大きさの接着フィルム付半導体チップ80を得る。ダイシング工程では、接着フィルムを完全に切断するフルカット工法を用いることが可能であり、接着フィルムを完全に切断せず一部を残す工法(ハーフカット工法)を用いることも可能である。
シリコンウェハ60を切断する際に使用するダイサーや回転刃(ブレード)は、一般に市販されているものを使用することができる。ダイサーとしては、例えば、株式会社ディスコ社製のフルオートマチックダイシングソー6000シリーズやセミオートマチックダイシングソー3000シリーズなどが使用できる。ブレードとしては、例えば、株式会社ディスコ社製のダイシングブレードNBC−ZH05シリーズやNBC−ZHシリーズなどが使用できる。
また、半導体装置製造用接着シート1とシリコンウェハ60との積層物を切断する工程において、例えば株式会社ディスコ社製のフルオートマチックダイシングソー6000シリーズなどの回転刃だけではなく、例えば株式会社ディスコ社製のフルオートマチックレーザソー7000シリーズなどのレーザを用いることもできる。
ダイシング工程の後、図5に示すように、粘着層20とダイボンディングフィルム45との界面で剥離し、接着フィルム付半導体チップ80がピックアップされる。そして、ピックアップされた接着フィルム付半導体チップ80は、図6に示すように、支持基材85にマウントされる。
その後、接着フィルム付半導体チップ80の半導体チップ65は、ワイヤ90を介して支持基材85上の外部接続端子(図示せず)と接続される。そして、半導体チップ65を含む積層体を封止樹脂層95によって封止して、図6に示す半導体装置100が得られる。
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、粘着層30は、円環状であることに限られるものではなく、矩形環状であってもよい。この場合、通常、矩形環状を有するリングフレームが用いられ、矩形状のダイボンディングフィルムが用いられる。また、粘着層30は、粘着層20上に複数配置されていることに限られるものではなく、半導体装置100の製造個数に応じて粘着層20上に少なくとも一つ配置されていればよい。
以下、本発明を実施例により詳細に説明するが、本発明は、これらに制限されるものではない。
1.ダイボンディングフィルムの作製
温度計、攪拌機及び塩化カルシウム管を備えた500mLの四つ口フラスコに、エーテルジアミン2000(BASF社製)(0.02モル)、1,12―ジアミノドデカン(0.08モル)及びN−メチル−2−ピロリドン150gをとり、60℃にて撹拌し、ジアミンを溶解した。ジアミンの溶解後、2,2−ビス[4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル]プロパン二無水物(0.1モル)を少量ずつ添加した。60℃で1時間反応させた後、Nガスを吹き込みながら170℃で加熱し、水を溶剤の一部と共沸除去した。この反応液をポリイミド樹脂のNMP溶液として得た。
上記で得たポリイミド樹脂のNMP溶液(ポリイミド樹脂を100重量部含む)に、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(東都化成製)4重量部、4,4’−[1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール(本州化学製)2重量部、テトラフェニルホスホニウムテトラフェニルボラート(東京化成製)0.5重量部加えた。さらに、窒化硼素フィラー(水島合金鉄製)を固形分の全質量に対して25質量%、アエロジルフィラーR972(日本アエロジル製)を固形分の全重量に対して3重量%となるように加え、よく混錬してワニスを得た。調合したワニスを剥離処理済みのポリエチレンテレフタレートフィルム上に塗布し、80℃で30分間加熱し、続いて120℃で30分間加熱した。その後、室温(25℃)でポリエチレンテレフタレートフィルムを剥して、厚さ25μmの接着フィルムをダイボンディングフィルムとして得た。
2.ダイシングテープの作製
(1)粘着層A(第1の粘着層)と基材との積層品
主モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート及びメチルメタクリレートを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルメタクリレート及びアクリル酸を用いて、溶液重合法にて接着剤であるアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体の重量平均分子量は40万であり、ガラス転移点は−38℃であった。このアクリル共重合体100重量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(三菱化学株式会社製)を15重量部配合した接着剤溶液を調製した。この接着剤溶液を、シリコーン系離型剤を塗布したニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ38μm)の上に、乾燥時の粘着層厚さが10μmになるよう塗工した。これを100℃で2分間乾燥してセパレータ上に粘着層を形成後、ポリオレフィンフィルム(厚さ100μm)を当該粘着層面にラミネートした。この多層フィルムを室温で1週間放置し十分にエージングを行った後、試験に使用した。
(2)粘着層B(第2の粘着層)
主モノマーとしてブチルアクリレート、エチルアクリレート及びアクリロニトリルを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルアクリレートを用いて、溶液重合法にて接着剤であるアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体の重量平均分子量は70万であり、ガラス転移点は−30℃であった。このアクリル共重合体100質量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製)を2.2質量部配合した接着剤溶液を調製した。この接着剤溶液を、シリコーン系離型剤を塗布したニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ25μm)の上に、乾燥時の粘着層厚さが20μmになるよう塗工した。これを100℃で2分間乾燥してセパレータ上に粘着層を形成後、シリコーン系離型剤を塗布した別の二軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ25μm)を当該粘着層面にラミネートした。
(3)粘着層a(第2の粘着層)
主モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレート及びメチルメタクリレートを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルメタクリレート及びアクリル酸を用いて、溶液重合法にて接着剤であるアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体の重量平均分子量は40万であり、ガラス転移点は−38℃であった。このアクリル共重合体100重量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(三菱化学株式会社製)を15重量部配合した接着剤溶液を調製した。この接着剤溶液を、シリコーン系離型剤を塗布したニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ38μm)の上に、乾燥時の粘着層厚さが20μmになるよう塗工した。これを100℃で2分間乾燥してセパレータ上に粘着層を形成後、シリコーン系離型剤を塗布した別の二軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ25μm)を当該粘着層面にラミネートした。
(4)粘着層b(第1の粘着層)と基材との積層品
主モノマーとしてブチルアクリレート、エチルアクリレート及びアクリロニトリルを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルアクリレートを用いて、溶液重合法にて接着剤であるアクリル共重合体を得た。このアクリル共重合体の重量平均分子量は70万であり、ガラス転移点は−30℃であった。このアクリル共重合体100質量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製)を2.2質量部配合した接着剤溶液を調製した。この接着剤溶液を、シリコーン系離型剤を塗布したニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ38μm)の上に、乾燥時の粘着層厚さが10μmになるよう塗工した。これを100℃で2分間乾燥してセパレータ上に粘着層を形成後、ポリオレフィンフィルム(厚さ100μm)を当該接着剤層面にラミネートした。この多層フィルムを室温で1週間放置し十分にエージングを行った後、試験に使用した。
3.半導体ウェハの積層品の作製
(実施例1)
上記(1)の粘着層Aと基材との積層品(ダイシングテープ)の粘着層A上に、直径195mmの円環状に切り抜いた上記(2)の粘着層Bを、リングフレーム固定用の粘着層として貼り付けた。その後、直径193mmに円形加工したダイボンディングフィルムを(2)の粘着層Bと同心をなすように貼り付け、ダイシングテープ一体型接着シートを作製した。そして、株式会社JCM社製の「DM−300−H」を用いて、直径8インチ、厚み50μmの半導体ウェハをこのダイボンディングフィルムと同心をなすように60℃の熱板上で貼り合わせて、半導体ウェハの積層品を作製した。
(比較例1)
上記(2)の粘着層Bに代えて(3)の粘着層aを用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体ウェハの積層品を作製した。
(比較例2)
上記(1)において乾燥条件を100℃で10分間に変更し、上記(2)において乾燥条件を80℃で2分間に変更したこと以外は実施例1と同様にして、半導体ウェハの積層品を作製した。
(比較例3)
上記(1)の粘着層Aと基材との積層品に代えて(4)の粘着層bと基材との積層品を用いたこと以外は実施例1と同様にして、半導体ウェハの積層品を作製した。
(比較例4)
上記(2)の粘着層Bを直径210mmの円環状に切り抜き、粘着層Bが半導体ウェハと接しない構造としたこと以外は実施例1と同様にして、の積層品を作製した。
(比較例5)
上記(1)の粘着層Aと基材との積層品に代えて(4)の粘着層bと基材との積層品を用いたこと、及び上記(2)の粘着層Bに代えて(3)の粘着層aを用いたこと、以外は実施例1と同様にして、半導体ウェハの積層品を作製した。
4.各種評価
(密着力の評価)
上記実施例1及び比較例1〜6で作製したサンプル(半導体ウェハの積層品)について、各界面における密着力の測定は以下のとおり行った。
(i)粘着層とリングフレーム界面の密着力
粘着層を30℃、線圧5kgf、10mm/sの条件でリングフレームに貼付け、ダイサーにて25mm幅に切断した。そして、テンシロン引張強度試験機「RTA−100型」を用いて、垂直方向に200mm/minの速度で粘着層を剥離したときの強度を、強粘着層とリングフレーム界面の密着力とした。
(ii)粘着層界面の密着力
一方の粘着層を60℃、線圧5kgf、10mm/sの条件でもう一方の粘着層に貼付けたこと以外は、(i)と同様にして測定した。
(iii)粘着層とダイボンディングフィルム界面の密着力
粘着層を60℃、線圧5kgf、10mm/sの条件でダイボンディングフィルムに貼付けたこと以外は、(i)と同様にして測定した。
(ダイシング工程)
株式会社ディスコ社製のフルオートダイサー「DFD−6361」を用いて、上記実施例1及び比較例1〜5で作製したサンプルを切断した。サンプルの切断では、直径250mmの開口を有する円環状のリングフレームを用いた。サンプルの切断では、ブレード1枚で加工が完了するシングルカット方式を採用し、株式会社ディスコ社製のダイシングブレード「NBC−ZH104F−SE 27HDBB」をブレードとして用いた。サンプルの切断は、ブレード回転数45,000rpm、切断速度50mm/sの条件にて行った。切断時のブレードハイトは、ダイシング基材を20μm切り込む設定(80μm)とした。半導体ウェハは10×10mmのサイズに切断し、半導体チップを得た。
ダイシング工程においてリングフレームと粘着層間とが剥離した場合、又は、ダイシング工程においてダイボンディングフィルムの剥離や半導体チップ飛びが生じた場合をそれぞれ不良(B)と判定し、上記不具合が発生しなかったものを良好(A)と判定した。
(ピックアップ工程)
上記工程で得られた半導体チップのピックアップ性について、ルネサス東日本セミコンダクタ社製フレキシブルダイボンダー「DB−730」を使用して評価した。ピックアップ用コレットには、マイクロメカニクス社製「RUBBER TIP 13−087E−33(サイズ:10×10mm)」を用い、突上げピンには、マイクロメカニクス社製の「EJECTOR NEEDLE SEN2−83−05(直径:0.7mm、先端形状:直径350μmの半円)」を用いた。突上げピンは、ピン中心間隔4.2mmで9本配置した。ピックアップ時のピンの突上げ速度:10mm/s、突上げ高さ:1000μmの条件でピックアップ性を評価した。連続100チップをピックアップし、チップ割れやピックアップミス等が発生しなかった場合を良好(A)、1チップでもチップ割れやピックアップミス等が発生した場合を不良(B)と判定した。
(リングフレームへの転写の有無)
ピックアップ工程後、サンプルをリングフレームから剥がした際の、リングフレームへの粘着層の転写の有無を評価した。具体的には、リングフレームを固定した状態で、シリコンウェハ貼付け面側から各積層品を押すことによりリングフレームと粘着層とを剥がしたとき、粘着層界面で剥離が生じ、リングフレームへの粘着層の転写が発生しなかったものを良好(A)、転写が発生したものを不良(B)と判定した。
上記実施例1及び比較例1〜6で作製したサンプル、及び、ダイシング工程及びピックアップ工程における各種評価の結果を表1に示す。
Figure 0005807340
比較例1は、第2の粘着層とリングフレームとの密着力が弱く、ダイシング時にリングフレームから第2の粘着層が剥離してしまった。
比較例2は、第1の粘着層と第2の粘着層との密着力が、第2の粘着層とリングフレームとの密着力が同程度のため、リングフレームからダイシングテープを剥がす際に第1の粘着層と第2の粘着層との界面で剥離が発生し、リングフレームに第2の粘着層が転写してしまった。
比較例3は、第1の粘着層とダイボンディングフィルムとの密着力が強く、ピックアップ時にチップ割れやピックアップミスが発生してしまった。
比較例4は、強粘着層である第2の粘着層と半導体ウエハとが接していないため、ダイシング時に半導体チップ飛びが発生してしまった。
比較例5は、第1の粘着層とダイボンディングフィルムとの密着力が強く、第2の粘着層と半導体ウェハ及びリングフレームとの密着力が弱かった。そのため、ダイシング時にリングフレームから第2の粘着層が剥離し、チップ割れ等が発生してしまった。
以上の結果から、半導体装置を製造する際に、本発明のダイシングテープ一体型接着シートを用いることにより、ダイシング工程におけるリングフレームの剥離及びチップの飛散を抑制できると共に、ピックアップ工程における良好なピックアップ性を達成することが可能な可能となることが確認された。本発明によれば、ダイボンディングフィルム付き半導体チップを容易にピックアップすることが可能となることで、半導体装置の製造における歩留まりを向上することが可能となる。
1…ダイシングテープ一体型接着シート1、10…基材フィルム、20…粘着層(第1の粘着層)、25…開口から露出する部分、30…粘着層(第2の粘着層)、30a…開口、40,45…ダイボンディングフィルム、50…リングフレーム、60…半導体ウェハ(シリコンウェハ)、100…半導体装置。

Claims (2)

  1. 基材と、
    前記基材上に配置される第1の粘着層と、
    前記第1の粘着層上に配置され、前記第1の粘着層が露出する開口を有する第2の粘着層と、
    前記開口に配置されるダイボンディングフィルムと、を備えるダイシングテープ一体型接着シートであり、
    前記開口及び前記ダイボンディングフィルムの直径が、前記第2の粘着層と接触するように前記ダイボンディングフィルム上に配置されるシリコンウェハの直径よりも小さく、
    前記第2の粘着層の粘着力が、前記第1の粘着層の粘着力よりも大きく、
    前記第1の粘着層と前記ダイボンディングフィルムとの密着力が、前記第2の粘着層と前記シリコンウェハとの密着力よりも小さく、
    前記第1の粘着層と前記第2の粘着層との密着力が、前記第2の粘着層と前記第2の粘着層上に配置されるリングフレームとの密着力よりも大きい、ダイシングテープ一体型接着シート。
  2. 前記ダイボンディングフィルムが、前記第2の粘着層の内周部より内側に位置するよう前記開口に配置されている、請求項1に記載のダイシングテープ一体型接着シート。
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