JP2013219309A - 半導体装置製造用テープ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置製造用テープ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Yoshinobu Ozaki
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陽二 片山
Yuki Nakamura
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Masanobu Miyahara
正信 宮原
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Abstract

【課題】ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることが可能な半導体装置製造用テープ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置製造用テープ1は、ダイボンディング用の接着フィルム5が、粘着フィルム6を介してダイシング用の基材フィルム4の一方面4aに積層された半導体装置製造用テープであって、基材フィルム4の他方面4bから接着フィルム5に達するように針状の工具を押し込むことで、接着フィルム5の外縁5dに沿って並ぶ複数の針孔7が形成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、半導体装置製造用テープ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法に関する。
従来、ダイボンディング用の接着フィルムが、ダイシング用の基材フィルムの一方面に積層された半導体装置製造用テープが知られている(例えば、特許文献1参照)。このような半導体装置製造用テープを用いたダイシング工程では、接着フィルム上に半導体ウェハが設置され、基材フィルムによって支持された状態で、半導体ウェハと接着フィルムとが共に個片化される。ダイボンディング工程では、個片化された半導体チップと接着フィルム片とが、基材フィルムから剥がされてピックアップされる。
特開2005−11839号公報
上記半導体装置製造用テープを用いたダイシング工程では、半導体ウェハ及び接着フィルムが基材フィルムから剥離することがないように、接着フィルムと基材フィルムとの間には十分な結合強度が求められる。一方、ダイボンディング工程では、半導体チップを破損させることがないように、接着フィルムと基材フィルムとの間の結合強度が過剰とならないことが求められる。これらの条件を満足するように接着フィルムと基材フィルムとの結合強度を設定することによって、ダイシング工程におけるの半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることができる。
しかしながら、近年では、半導体装置の小型化・高性能化に伴い半導体チップが薄肉化され、半導体チップの強度は低下する傾向がある。半導体チップの強度が低い場合、半導体チップの破損を防止できる程度まで上記結合強度を低下させると、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離を防止できない可能性がある。このため、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させるのは困難となっている。
本発明は、上記課題の解決のためになされたものであり、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることが可能な半導体装置製造用テープ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る半導体装置製造用テープは、ダイボンディング用の接着フィルムが、粘着フィルムを介してダイシング用の基材フィルムの一方面に積層された半導体装置製造用テープであって、基材フィルムの他方面から接着フィルムに達するように針状部材を押し込むことで、接着フィルムの外縁に沿って並ぶ複数の針孔が形成されていることを特徴とする。
このような半導体装置製造用テープでは、針状部材を押し込む際に作用する力によって、針孔の周囲における基材フィルムと粘着フィルムとの結合強度が高められると共に、針孔の周囲における粘着フィルムと接着フィルムとの結合強度が高められる。これにより、接着フィルムと基材フィルムとの結合強度が高くなるため、粘着フィルムの粘着力を低下させたとしても、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離を防止することができる。粘着フィルムの粘着力を低下させると、個片化された接着フィルム片と基材フィルムとの結合強度が低下するため、ダイボンディング工程における半導体チップの破損を防止することができる。従って、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることができる。
ここで、針孔は、接着フィルムの外縁からの距離が1mm以上5mm以下の範囲に形成されていることが好ましい。この場合、接着フィルムの外縁部における接着フィルムと基材フィルムとの結合強度を更に高めることができる。
また、接着フィルムの外縁に沿って隣り合う針孔の間隔が0.1mm以上5mm以下であることが好ましい。この場合、接着フィルムの外縁部における接着フィルムと基材フィルムとの結合強度を更に高めることができる。
また、接着フィルムの一方面に更にカバーフィルムが積層され、針孔はカバーフィルムに達していることが好ましい。この場合、接着フィルムの外縁部における接着フィルムと基材フィルムとの結合強度を更に高めることができる。
本発明に係る半導体装置の製造方法は、上記半導体装置製造用テープを用いた半導体装置の製造方法であって、接着フィルムの一方面のうち、針孔よりも内側の領域に半導体ウェハを設置してダイシングを行うことを特徴とする。この製造方法では、上記半導体装置製造用テープを用いるため、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることができる。また、針孔よりも内側の領域に半導体ウェハを設置するため、接着フィルムのうち針孔が形成されている部分が半導体チップに付与されることを防止することができる。
本発明に係る半導体装置は、上記半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする。この半導体装置は、上記製造方法によって製造されるため、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることができる。
本発明によれば、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させることが可能な半導体装置製造用テープ、半導体装置、及び半導体装置の製造方法を提供することができる。
本発明に係る半導体装置製造用テープの平面図である。 図1中のII−II線に沿う断面図である。 図2中の針孔の拡大図である。 接着フィルム上に半導体ウェハを設置した状態を示す図である。 図4の半導体ウェハをダイシングしている状態を示す図である。 図5の半導体チップをピックアップしている状態を示す図である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1は、本発明に係る半導体装置製造用テープの平面図である。図2は、図1中のII−II線に沿う断面図、図3は、図2中の針孔の拡大図である。
図1に示すように、半導体装置製造用テープ1は、帯状のキャリアフィルム2と、キャリアフィルム2の他方面2bに配置された複数のフィルム積層体3,3と、を備えている。フィルム積層体3,3は、キャリアフィルム2の長手方向に沿って並んでいる。各フィルム積層体3は、基材フィルム4と接着フィルム5とを有している。各フィルム積層体3において、基材フィルム4と接着フィルム5とは互いに同心の円形を呈し、基材フィルム4の外径は接着フィルム5の外径よりも大きくなっている。
図2に示されるように、各接着フィルム5の一方面5aは、キャリアフィルム2の他方面2bに貼り合わされている。各接着フィルム5の他方面5bは、基材フィルム4に粘着フィルム6を介して貼り合わされている。これにより、各基材フィルム4の一方面4aには、粘着フィルム6を介して接着フィルム5が積層され、各接着フィルム5の一方面5aには、キャリアフィルム2が積層されている。
各基材フィルム4の一方面4aのうち、接着フィルム5の外周から張り出した部分は、粘着フィルム6を介してキャリアフィルム2の他方面2bに貼り合わされている。これにより、接着フィルム5は、基材フィルム4とキャリアフィルム2との間に封入され、接着フィルム5の全表面が保護されている。
キャリアフィルム2は、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、接着フィルム5の一方面5aを保護するカバーフィルムとして機能する。キャリアフィルム2の他方面2bには、剥離性を高める表面処理が施されている。
接着フィルム5は、エポキシ樹脂、並びにエポキシ樹脂硬化剤及び硬化促進剤を含有する材料からなる接着剤層である。接着フィルム5の材料は、更に、ベース樹脂及びフィラーを含有していてもよい。
エポキシ樹脂は、2個以上のエポキシ基を有する化合物であることが好ましい。エポキシ樹脂は、硬化性や硬化物特性の点から、フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂であることが好ましい。フェノールのグリシジルエーテル型のエポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA、ビスフェノールAD、ビスフェノールS、ビスフェノールF又はハロゲン化ビスフェノールAとエピクロルヒドリンの縮合物、フェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル、クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル及びビスフェノールAノボラック樹脂のグリシジルエーテルが挙げられる。これらの中でも、ノボラック型エポキシ樹脂(クレゾールノボラック樹脂のグリシジルエーテル及びフェノールノボラック樹脂のグリシジルエーテル等)は、硬化物の架橋密度が高く、フィルム加熱時の接着強度を高くすることができる点で好ましい。これらは単独又は組み合わせで用いることができる。
エポキシ樹脂硬化剤としては、例えば、フェノール系化合物、脂肪族アミン、脂環族アミン、芳香族ポリアミン、ポリアミド、脂肪族酸無水物、脂環族酸無水物、芳香族酸無水物、ジシアンジアミド、有機酸ジヒドラジド、三フッ化ホウ素アミン錯体、イミダゾール類及び第3級アミンが挙げられる。これらの中でもフェノール系化合物が好ましく、その中でも2個以上のフェノール性水酸基を有するフェノール系化合物が特に好ましい。より具体的には、ナフトールノボラック樹脂及びトリスフェノールノボラック樹脂が好ましい。これらのフェノール系化合物をエポキシ樹脂硬化剤として用いると、パッケージ組み立てのための加熱の際のチップ表面及び装置の汚染や、臭気の原因となるアウトガスの発生を有効に低減できる。
エポキシ樹脂硬化促進剤としては、例えば、イミダゾール類やホスフィン系化合物が挙げられる。これらの中でも、イミダゾールやTPPK(テトラフェニルホスフォニウムテトラフェニルボレート)が好ましい。
ベース樹脂は、エポキシ樹脂との相溶性に優れていれば特に限定されないが、例えば、アクリルゴム、ポリイミド等を用いることができる。
フィラーは、他の成分に悪影響を及ぼさなければ特に限定はされないが、無機フィラーであることが好ましい。より具体的には、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、窒化アルミニウム、ほう酸アルミウイスカ、窒化ホウ素、結晶性シリカ、非晶性シリカ及びアンチモン酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の無機材料を含む無機フィラーが好ましい。これらの中でも、熱伝導性向上のためには、アルミナ、窒化アルミニウム、窒化ホウ素、結晶性シリカ及び非晶性シリカが好ましい。溶融粘度の調整やチクソトロピック性の付与の観点からは、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、アルミナ、結晶性シリカ及び非晶性シリカが特に好ましい。また、耐湿性を向上させる観点からは、アルミナ、シリカ、水酸化アルミニウム及びアンチモン酸化物が特に好ましい。これらは単独又は組み合わせで用いることができる。
接着フィルム5は、例えば、上述の各構成成分を含有するワニス(混合物)を調合し、これをキャリアフィルム2の他方面2bに塗布し、加熱処理することにより形成される。このとき、ガラス転移温度の異なる2種類のワニスを重ねて塗布及び乾燥してフィルムを得てもよい。この場合、ワニスを重ねて塗布する際のワニスの上下は特に制約はない。また、ワニス厚さにも特に制約はないが、高タック用ワニスの塗布量を低タック用ワニスの塗布量より少なくすることが好ましい。例えば、総厚20μmの半導体装置用接着フィルムを得る場合、高タック用ワニスの塗布量を1〜8μm程度に、低タック用ワニスの塗布量を19〜12μm程度に設定することが好ましい。これにより、ダイシング工程でバリが発生するときに、バリのタック強度が低下し、ダイシング工程後の半導体チップ同士の融着や、ピックアップミスといったピックアップ性の低下を抑制することができる。
接着フィルム5の厚さは3μm以上150μm以下である。厚さを3μm以上とすることにより被着物との良好な密着力を確保ができる。一方、厚さを150μm以下とすることにより、接着フィルム5によって被着物同士が接着された半導体装置の厚さを薄くすることができる。これらの観点から、接着フィルム5の厚さは、5μm以上100μm以下であることがより好ましく、7μm以上80μm以下であることが一層好ましい。
基材フィルム4は、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリ塩化ビニルフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、エチレン−酢酸ビニル共重合体フィルム、又はアイオノマー樹脂フィルム等である。基材フィルム4の厚さは、例えば、15μm以上200μm以下である。基材フィルム4の厚さは、40μm以上150μm以下であることがより好ましく、60μm以上120μm以下であることが一層好ましい。
粘着フィルム6は、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤、又はシリコーン系粘着剤等からなる弱粘着性の感圧粘着剤層である。粘着フィルム6の厚さは、例えば5μm以上50μm以下である。粘着フィルム6は、基材フィルム4の一方面4a全体を覆うように形成されている。
各フィルム積層体3は、キャリアフィルム2の他方面2bに形成された各接着フィルム5と、各基材フィルム4の一方面4aに形成された粘着フィルム6とを貼り合わせることで形成される。粘着フィルム6と接着フィルム5との剥離強度は、0.6N/25mm以下であり、0.5N/25mm以下であることがより好ましく、0.4N/25mm以下であることが一層好ましい。粘着フィルム6と接着フィルム5との剥離強度がこの程度であれば、ダイシング工程で個片化された接着フィルム5の接着フィルム片と粘着フィルム6とを容易に剥離させられる傾向がある。
粘着フィルム6と接着フィルム5との剥離強度は、0.01N/25mm以上であり、0.03N/25mm以上であることがより好ましく、0.05N/25mm以上であることが一層好ましい。粘着フィルム6と接着フィルム5との剥離強度がこの程度であれば、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離の発生が抑制される傾向がある。剥離強度とは、例えば、オリエンテック製「テンシロン引張強度試験機 RTA−100型」又はこれに類似した試験機を用いて、被着物同士を互いに垂直な方向に200mm/minの速度で剥離(90°剥離)したときの力である。
なお、粘着フィルム6を構成する粘着剤は、エネルギー線照射により硬化する成分を含んでいてもよい。この場合、ダイシング工程の後に粘着フィルム6にエネルギー線を照射することで、粘着フィルム6の粘着力を低下させ、接着フィルム片と粘着フィルム6とを更に容易に剥離させることができる。エネルギー線としては、紫外線、電子線、X線、β線、γ線等が挙げられる。
ここで、各フィルム積層体3には、接着フィルム5の外縁5dに沿って並ぶ複数の針孔7が形成されている(図1参照)。各針孔7は、基材フィルム4の他方面4b側から基材フィルム4を貫通し、接着フィルム5に達するように針状の工具を押し込むことで形成されている。
図3に示されるように、各針孔7の周辺では、針状の工具Tを押し込む際に作用する力によって、基材フィルム4が粘着フィルム6内に入り込み、アンカー部4cが形成されている。また、粘着フィルム6が接着フィルム5内に入り込み、アンカー部6cが形成されている。アンカー部4cが形成されることにより、基材フィルム4と粘着フィルム6との結合強度が高められ、アンカー部6cが形成されることにより、粘着フィルム6と接着フィルム5との結合強度が高められている。すなわち、各針孔7によって、基材フィルム4と接着フィルム5との結合強度が高められている。
各針孔7は、接着フィルム5も貫通し、キャリアフィルム2に達していることが好ましい。この場合、各針孔7を形成する際に、針状の工具Tがキャリアフィルム2に達する深さまで押し込まれるため、アンカー部4c及びアンカー部6cがより確実に形成され、基材フィルム4と接着フィルム5との結合強度が更に高められる。
各針孔7は、接着フィルム5の外縁5dからの距離が1mm以上5mm以下の範囲に形成されている。距離が1mm以上であると、針孔7の形成によって接着フィルム5の外縁5dがちぎれることが防止されるため、基材フィルム4と接着フィルム5との結合強度を確実に高めることができる。距離が5mm以下であると、接着フィルム5の一方面5aのうち、複数の針孔7に囲まれた領域を確保し、その領域に半導体ウェハを設置することができる。
隣り合う針孔7の間隔は、0.1mm以上5mm以下である。隣り合う針孔7の間隔が0.1mm以上であると、隣り合う針孔7同士が繋がってしまうことが防止されるため、基材フィルム4と接着フィルム5との結合強度を確実に高めることができる。隣り合う針孔7の間隔が5mm以下であると、針孔7が接着フィルム5の外縁5dに沿って密に配置されるため、基材フィルム4と接着フィルム5との結合強度を十分に高めることができる。
続いて、半導体装置製造用テープ1を用いた半導体装置の製造方法について説明する。
図4は、接着フィルム上に半導体ウェハを設置した状態を示す図である。図5は、半導体ウェハをダイシングしている状態を示す図である。図6は、図5の半導体チップをピックアップしている状態を示す図である。半導体装置の製造には、半導体装置製造用テープ1から剥離したフィルム積層体3を用いる。
まず、図4に示すように、接着フィルム5の一方面5aのうち、各針孔7よりも内側の領域に半導体ウェハ8の他方面8bを張り合わせる。また、基材フィルム4の一方面4aのうち、接着フィルム5よりも外側の部分に、粘着フィルム6を介して補強用のリングフレーム9の他方面9bを貼り付ける。リングフレーム9は、金属製又はプラスチック製の円環状の成形体である。リングフレーム9の内径(直径)は、半導体ウェハ8の外径(直径)よりも大きく、且つ接着フィルム5の外径よりも大きい。リングフレーム9の形状は円環状に限られず、例えば、矩形環状であってもよい。
次に、図5に示すように、回転刃等のブレード10によって半導体ウェハ8及び接着フィルム5を切断し、半導体チップ8p及び接着フィルム片5pの複数の対に個片化する(ダイシング工程)。このとき、接着フィルム5を厚さ方向で完全に切断してもよく(フルカット工法)、接着フィルム5を厚さ方向で完全に切断せず一部を残してもよい(ハーフカット工法)。
ダイシング工程には、市販されているダイサーを使用することができる。ダイサーとしては、例えば、株式会社ディスコ社製のフルオートマチックダイシングソー6000シリーズやセミオートマチックダイシングソー3000シリーズ等が挙げられる。ブレード10としては、例えば、株式会社ディスコ社製のダイシングブレードNBC−ZH05シリーズやNBC−ZHシリーズ等が挙げられる。
また、ダイシング工程には、ブレード10の代わりにレーザを用いることができる。レーザ式のダイサーとしては、例えば、株式会社ディスコ社製のフルオートマチックレーザソー7000シリーズ等が挙げられる。
次に、図6に示すように、半導体チップ8p及び接着フィルム片5pの各対をピックアップし、各半導体装置の支持部材等に接着する(ダイボンディング工程)。以後、ワイヤボンディング工程等を経て各半導体装置を完成させる。
以上説明した半導体装置製造用テープ1では、針孔7を形成することにより、接着フィルム5と基材フィルム4との結合強度が高められているため、粘着フィルム6の粘着力を低下させたとしても、ダイシング工程における半導体ウェハ8の剥離を防止することができる。粘着フィルム6の粘着力を低下させると、個片化された接着フィルム片5pと基材フィルム4との結合強度が低下するため、ダイボンディング工程における半導体チップ8pの破損を防止することができる。従って、ダイシング工程における半導体ウェハ8の剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップ8pの破損防止とを両立させることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。例えば、接着フィルム5及び基材フィルム4の形状は円形に限られず、半導体ウェハ8やリングフレーム9の形状にあわせ適宜変更可能である。
続いて、本発明の実施例について説明する。
[接着フィルム5A,5Bの準備]
表1に示す接着剤組成物を溶剤に溶解した塗料を、キャリアフィルム2上に塗布し、乾燥することで、厚さ25μmの接着フィルム5A,5Bを準備した。キャリアフィルム2には、厚さ50μmのポリエステルフィルムを用いた。また、乾燥後の接着フィルム5A,5Bを160℃に加温し、2.0MPaで18秒間加圧したときに、接着剤のはみ出し量が150〜1000μmとなるように、接着フィルム5A,5Bの乾燥条件を設定した。具体的には、乾燥温度を100〜200℃とし、乾燥時間を1〜5分とした。溶剤には、トルエン、キシレン、クロルベンゼン等の芳香族系、メチルエチルケトン、メチルエチルイソブチルケトン等のケトン系、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、Nメチルピロドリン等の非プロトン系極性溶剤を単独又は組み合わせで用いることができるが、ここではシクロヘキサノンを用いた。
Figure 2013219309

[粘着フィルム6Aの準備]
主モノマーとして2−エチルヘキシルアクリレートとメチルメタクリレートを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルメタクリレートとアクリル酸を用い、溶液重合法にてアクリル共重合体を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量は40万、ガラス転移点は−38℃であった。アクリル共重合体100重量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(三菱化学株式会社製)を15重量部配合した粘着剤溶液を調整した。粘着剤溶液を、シリコーン系離型剤を塗布したニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ38μm)の上に塗布し、乾燥することで、厚さ20μmの粘着フィルム6Aを準備した。更に基材フィルム4として、ポリオレフィンフィルム(厚さ100μm)を粘着フィルム6Aの表面ににラミネートした。この粘着フィルム6A及び基材フィルム4を室温で1週間放置し、十分にエージングを行った。
[粘着フィルム6Bの準備]
主モノマーとしてブチルアクリレートとエチルアクリレート、アクリロニトリルを用い、官能基モノマーとしてヒドロキシエチルアクリレートを用い、溶液重合法にてアクリル共重合体を得た。アクリル共重合体の重量平均分子量は70万、ガラス転移点は−30℃であった。アクリル共重合体100重量部に対し、多官能イソシアネート架橋剤(日本ポリウレタン工業株式会社製)を2.2重量部配合した粘着剤溶液を調整した。粘着剤溶液を、シリコーン系離型剤を塗布したニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータ(厚さ25μm)の上に塗布し、乾燥することで、厚さ10μmの粘着フィルム6Aを準備した。更に、基材フィルム4として、ポリオレフィンフィルム(厚さ100μm)を粘着フィルム6Bの表面にラミネートした。この粘着フィルム6B及び基材フィルム4を室温で1週間放置し十分にエージングを行った。
[実施例及び比較例の準備]
(実施例1)
粘着フィルム6Aのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Aと粘着フィルム6Aとを貼り合わせた。接着フィルム5Aの外縁5dから1mmの部分に1mm間隔にて針孔7を形成した。
(実施例2)
粘着フィルム6Aのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Bと粘着フィルム6Aとを貼り合わせた。接着フィルム5Bの外縁5dから1mmの部分に1mm間隔にて針孔7を形成した。
(比較例1)
粘着フィルム6Aのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Aと粘着フィルム6Aとを貼り合わせた。針孔7を形成しなかった。
(比較例2)
粘着フィルム6Aのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Bと粘着フィルム6Aとを貼り合わせた。針孔7を形成しなかった。
(比較例3)
粘着フィルム6Bのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Aと粘着フィルム6Bとを貼り合わせた。接着フィルム5Aの外縁5dから1mmの部分に1mm間隔にて針孔7を形成した。
(比較例4)
粘着フィルム6Bのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Bと粘着フィルム6Bとを貼り合わせた。接着フィルム5Bの外縁5dから1mmの部分に1mm間隔にて針孔7を形成した。
(比較例5)
粘着フィルム6Bのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Aと粘着フィルム6Bとを貼り合わせた。針孔7を形成しなかった。
(比較例6)
粘着フィルム6Bのニ軸延伸ポリエステルフィルムセパレータを剥離し、接着フィルム5Bと粘着フィルム6Bとを貼り合わせた。針孔7を形成しなかった。
[評価用ウェハの準備]
直径8インチの半導体ウェハ8の一方面8aに、回路保護層として日立化成デュポンマイクロシステムズ社製「HD−8820」を製膜した。具体的には、半導体ウェハ8の一方面8aに「HD−8820」含有ワニスを10g滴下し、800rpmで20秒、続いて2500rpmで30秒回転させ、一方面8a全体にワニスを塗布した。次に、半導体ウェハ8を100℃のホットプレート上で30秒加熱し、さらに125℃のホットプレート上で30秒加熱した。次に、250℃のオーブンで30分加熱し、320℃のオーブンで30分加熱し、回路保護層付き半導体ウェハ8を得た。回路保護層の厚さは7μmであった。次に、ドライポリッシュによって半導体ウェハ8の他方面8bを研削し、回路保護層を含む半導体ウェハ8の厚さを40μmとした。これを評価用ウェハ8Aとした。
[半導体ウェハの剥離有無の評価]
上記のようにして得られた評価用ウェハ8Aの他方面8bを、実施例1,2及び比較例1〜6のの接着フィルム5A,5Bの一方面5aに貼り合わせ、試験サンプルを得た。各試験サンプルの貼り合わせは、株式会社JCM社製DM−300−Hを用い、60℃にて行った。
次に、株式会社ディスコ社製のフルオートダイサー「DFD−6361」を用いて、各試験サンプルの評価用ウェハ8A及び接着フィルム5A,5Bを切断した。サンプルの切断では、直径250mmの開口を有する円環状のリングフレーム9を用いた。また、ブレード1枚で加工が完了するシングルカット方式を採用し、株式会社ディスコ社製のダイシングブレード「NBC−ZH104F−SE 27HDBB」をブレード10として用いた。ブレード10の回転数を45,000rpmとし、ブレード10の送り速度を50mm/sとした。また、基材フィルム4に深さ20μmで切り込むようにブレードハイトを設定した。このようにして、評価用ウェハ8A及び接着フィルム5A,5Bを10mm×10mmの半導体チップ8p及び接着フィルム片5pに個片化した。
以上の工程において、接着フィルムのダイシングテープからの剥離有無を調べ、剥離無を良好、剥離有を不良とした。実施例1,2及び比較例3〜6の評価結果は良好、比較例1,2の評価結果は不良であった。
[半導体チップの破損有無の評価]
上記評価結果が良好であった実施例1,2及び比較例3〜6について、ピックアップにおける半導体チップ8pの破損の有無を評価した。具体的には、半導体チップ8p及び接着フィルム片5pの各対を、ルネサス東日本セミコンダクタ社製「フレキシブルダイボンダーDB−730」を使用してピックアップした。ピックアップ用コレットにはマイクロメカニクス社製「RUBBER TIP 13−087E−33(サイズ:10×10mm)」、突上げピンにはマイクロメカニクス社製「EJECTOR NEEDLE SEN2−83−05(直径:0.7mm、先端形状:直径350μmの半円)」を用いた。突上げピンは、ピン中心間隔4.2mmで9本配置した。ピックアップ時のピンの突上げ速度を10mm/s、突上げ高さを400μmとした。
このようにして20対を連続でピックアップし、チップ割れやピックアップミスが発生しなかった場合を良好、1チップでもチップ割れやピックアップミスが発生した場合を不良とした。実施例1,2は良好、比較例3〜6は不良であった。
以上の結果から、針孔7を形成することによって接着フィルム5と基材フィルム4との結合強度を高めつつ、粘着フィルム6の粘着力を低下させることによって、ダイシング工程における半導体ウェハの剥離防止と、ダイボンディング工程における半導体チップの破損防止とを両立させられることが確認された。
1…半導体装置製造用テープ、2…キャリアフィルム、4…基材フィルム、4a…一方面、4b…他方面、5…接着フィルム、5a…一方面、5d…外縁、6…粘着フィルム、7…針孔、8…半導体ウェハ。

Claims (6)

  1. ダイボンディング用の接着フィルムが、粘着フィルムを介してダイシング用の基材フィルムの一方面に積層された半導体装置製造用テープであって、
    前記基材フィルムの他方面から前記接着フィルムに達するように針状部材を押し込むことで、前記接着フィルムの外縁に沿って並ぶ複数の針孔が形成されていることを特徴とする半導体装置製造用テープ。
  2. 前記複数の針孔のそれぞれは、前記接着フィルムの外縁からの距離が1mm以上5mm以下の範囲に形成されていることを特徴とする請求項1記載の半導体装置製造用テープ。
  3. 前記接着フィルムの外縁に沿って隣り合う前記針孔の間隔が0.1mm以上5mm以下であることを特徴とする請求項1又は2記載の半導体装置製造用テープ。
  4. 前記接着フィルムの一方面に更にカバーフィルムが積層され、
    前記針孔は前記カバーフィルムに達していることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項記載の半導体装置製造用テープ。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項記載の半導体装置製造用テープを用いた半導体装置の製造方法であって、
    前記接着フィルムの一方面のうち、前記針孔よりも内側の領域に半導体ウェハを設置してダイシングを行うことを特徴とする半導体装置の製造方法。
  6. 請求項5記載の半導体装置の製造方法によって製造されたことを特徴とする半導体装置。
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