JP5804472B2 - エステル製造方法 - Google Patents
エステル製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5804472B2 JP5804472B2 JP2011196789A JP2011196789A JP5804472B2 JP 5804472 B2 JP5804472 B2 JP 5804472B2 JP 2011196789 A JP2011196789 A JP 2011196789A JP 2011196789 A JP2011196789 A JP 2011196789A JP 5804472 B2 JP5804472 B2 JP 5804472B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- ester
- compound
- alcohol
- lanthanum nitrate
- examples
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02P—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
- Y02P20/00—Technologies relating to chemical industry
- Y02P20/50—Improvements relating to the production of bulk chemicals
- Y02P20/52—Improvements relating to the production of bulk chemicals using catalysts, e.g. selective catalysts
Landscapes
- Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
- Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
- Pyridine Compounds (AREA)
- Catalysts (AREA)
Description
[R1R2R3R4Z]+[OCO2R5]- …(1)
(R1〜R4 は同じであっても異なっていてもよく、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、Zはリン原子又は窒素原子であり、R5はアルキル基である)
[実施例1]
脱脂綿と2.0gの乾燥済みのペレット状モレキュラーシーブス5A(MS5A)を入れたソックスレー還流器に、硝酸ランタン六水和物(La(NO3)3・6H2O,17.3mg,0.04mmol と、トリ−n−オクチルホスフィン(90% purity,40μL,0.08mmol)と、蒸留して脱水処理した炭酸ジメチル(8mL)を入れ、室温で1〜2分撹拌した。次いで、混合液に第1級アルコールであるベンジルアルコール(4.0mmol)を加え、直ちに反応器を加熱還流条件(バス温110℃)まで加熱した。適宜TLCで反応の進行状態を確認しながら還流を続け、1時間後、反応終了をTLCで確認した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、少量の水(0.3〜0.5mL)を添加して、室温で5分撹拌し、反応を停止した。反応混合物を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮した。この際、炭酸ジメチルはロータリーエバポレーターにて容易に回収できた(回収率75〜85%)。濃縮物からシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル)にて生成物(エステル化合物)を単離した。生成物の収率は>99%であった。
表1に示すように、硝酸ランタン六水和物の代わりにランタントリイソプロポキシド、トリ−n−オクチルホスフィンの代わりにジエチレングリコールモノメチルエーテルを用いた以外は、実施例1と同様にして反応を行ったところ、生成物の収率は>99%であった。
表1に示すように、実施例2及び比較例2ではアルコール化合物として第2級アルコールであるシクロヘキサノール、実施例3及び比較例3ではアルコール化合物として第3級アルコールである1−アダマンタノール、実施例4及び比較例4ではアルコール化合物として第3級アルコールである1−エチニル−1−シクロヘキサノールを用いた以外は、実施例1及び比較例1と同様にして生成物を得た。但し、実施例3,4及び比較例3,4では、ランタン化合物及びリガンドの使用量を増量すると共に、反応時間も長くした。それらの結果を実施例1及び比較例1の結果も含めて表1に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.79 (s, 3H), 5.16 (s, 2H), 7.30-7.42 (m, 5H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 54.8, 69.5, 128.2 (2C), 128.4, 128.5 (2C), 135.1. IR (neat) 2958, 1750, 1442, 1269, 948 cm-1. HRMS (ESI+) calcd for C9H10NaO3 [M+Na]+ 189.0528, found 189.0529.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.18-1.60 (m, 6H), 1.75 (m, 2H), 1.91 (m, 2H), 3.76 (s, 3H), 4.61 (m, 1H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 23.5 (2C), 25.1, 31.5 (2C), 54.4, 76.7, 155.2. IR (neat) 2940, 2861, 1746, 1444, 1276, 1258 cm-1.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.66 (s, 6H), 2.11 (s, 6H), 2.19 (s, 3H), 3.70 (s, 3H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 30.8 (3C), 35.9 (3C), 40.9 (3C), 53.7, 81.7, 153.5. IR (KBr) 2911, 1744, 1445, 1311, 1254, 1045 cm-1. HRMS (FAB+) calcd for C12H19O3 [M+H]+ 211.1334, found 211.1335.
・実施例4の生成物(1−エチニルシクロヘキシルメチルカーボネート)
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.33 (m, 1H), 1.53 (m, 1H), 1.66 (m, 4H), 1.87 (m, 2H), 2.17 (m, 2H), 2.64 (s, 1H), 3.78 (s, 3H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 22.4 (2C), 24.8, 36.7 (2C), 54.2, 74.7, 77.3, 92.9, 153.3. IR (neat) 3287, 2938, 2862, 1754, 1442, 1274, 1246, 1018 cm-1. HRMS (FAB+) calcd for C10H14NaO3 [M+Na]+ 205.0841, found 205.0845.
実施例2の炭酸ジメチルの代わりに炭酸ジエチルを用いた以外は、実施例2と同様にして反応を行った(下記式参照)。そうしたところ、収率98%で生成物が得られた。
実施例6〜13では、実施例2のトリ−n−オクチルホスフィンの代わりに、表2に示すホスフィン化合物を用いた以外は、実施例2と同様にして炭酸ジメチルと第2級アルコールであるシクロヘキサノールとのエステル交換反応を行った。また、比較例5では、ホスフィン化合物を用いなかった以外は、実施例2と同様にして反応を行った。但し、実施例10〜12では、シクロヘキサノールに対してホスフィン化合物を1mol%使用した。また、実施例13では、シクロヘキサノールに対して硝酸ランタン六水和物を3mol%、(R)−BINAPを6mol%使用し、比較例5では、シクロヘキサノールに対して硝酸ランタン六水和物を3mol%使用した。それらの結果を表2に示す。
実施例14では、表3に示すように、実施例4の反応時間を10時間から3時間に短縮した以外は、実施例4と同様にして反応を行った。そうしたところ、生成物の収率は44%であった。実施例15〜20では、表3に示すランタン化合物やホスフィン化合物を使用した例であるが、実施例14と同じ反応時間3時間における生成物の収率を調べた。そうしたところ、実施例14のトリ−n−オクチルホスフィンの代わりにトリ−n−ブチルホスフィンを用いた実施例15では、実施例14と同程度の反応性を示した。また、トリ−n−ブチルホスフィンの使用量を9mol%に増やした実施例16や、実施例14のトリ−n−オクチルホスフィンの代わりにビスジフェニルホスフィノアルカンやトリフェニルホスフィンを用いた実施例17〜20では、実施例14と比べてやや収率が低下したものの良好な結果が得られた。一方、実施例14のトリ−n−オクチルホスフィンの代わりにトリエチルホスフェートを用いた比較例6、実施例14の硝酸ランタン六水和物の代わりに塩化ランタンやランタンアセチルアセテートを用いた比較例7,8では、いずれも反応性が著しく低下した。
[実施例24]
脱脂綿と2.0gの乾燥済みのペレット状モレキュラーシーブス5A(MS 5A)を入れたソックスレー還流器に、硝酸ランタン六水和物(La(NO3)3・6H2O,17.3mg,0.04mmol)と、トリ−n−オクチルホスフィン(90% purity,40μL,0.08mmol)と、蒸留して脱水処理した炭酸ジメチル(8mL)を入れ、室温で1〜2分撹拌した。得られた混合液を加熱還流条件(バス温110℃)で1時間加熱した。その混合液を室温まで冷却し、溶媒成分を減圧留去し、室温下5Torr以下で1時間乾燥し、触媒を調製した。同反応容器に溶媒としてn−ヘキサン(8mL)、カルボン酸エステルとして4−ニトロ安息香酸エステル(4.0mmol)、第1級アルコールとしてベンジルアルコール(4.0mmol)をこの順に加えた。直ちに反応器を加熱還流条件(バス温90℃)まで加熱した。適宜TLCで反応の進行状態を確認しながら還流を続け、5時間後、反応終了をTLCで確認した。その後、反応混合物を室温まで冷却し、少量の水(0.3〜0.5mL)を添加して、室温で5分撹拌し、反応を停止した。反応混合物を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮した。濃縮物からシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル)にて生成物を単離した。収率は99%であった。
硝酸ランタン六水和物の代わりにランタントリイソプロポキシド、トリ−n−オクチルホスフィンの代わりにジエチレングリコールモノメチルエーテルを用いた以外は、実施例24と同様にして反応を行ったところ、生成物の収率は98%であった。
実施例25〜29及び比較例10〜14では、カルボン酸エステルとして表4に示す化合物を使用すると共に反応時間を変更した以外は、実施例24と同様にして生成物を得た。また、実施例30及び比較例15では、カルボン酸エステルとして安息香酸メチル、アルコール化合物として第2級アルコールであるシクロヘキサノールを使用すると共に反応時間を変更した以外は、実施例24と同様にして生成物を得た。但し、実施例26,27,29及び比較例11,12,15では、表4に示すように、ランタン化合物及びリガンドの使用量を増量した。それらの結果を実施例24及び比較例9の結果も含めて表4に示す。
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.40 (s, 2H), 7.33-7.50 (m, 5H), 7.73 (d, J = 9.0 Hz, 2H), 8.16 (d, J = 9.0 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 67.6, 123.5 (2C), 128.4 (2C), 128.6, 128.7 (2C), 130.8 (2C), 135.1, 135.4, 150.5, 164.5. IR (KBr) 1712, 1521, 1348, 1276, 1121 cm-1. HRMS (EI+) calcd for C14H11NO4 [M]+ 257.0688, found 257.0679.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.38 (s, 2H), 7.33-7.48 (m, 5H), 7.73 (d, J = 8.1 Hz, 2H), 8.16 (d, J = 8.1 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 67.4, 116.4, 117.9, 128.3 (2C), 128.5, 128.7 (2C), 130.1 (2C), 132.2 (2C), 133.9, 135.2, 164.7. IR (neat) 3040, 2231, 1725, 1272, 1105 cm-1. HRMS (EI+) calcd for C15H11NO2 [M]+ 237.0790, found 237.0800.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 3.84 (s, 3H), 5.33 (s, 2H), 6.91 (d, J = 8.7 Hz, 2H), 7.30-7.42 (m, 3H), 7.44 (d, J = 7.2 Hz, 2H), 8.03 (d, J = 8.7 Hz, 2H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 55.3, 66.3, 113.5 (2C), 122.4, 128.0 (2C), 128.1, 128.5 (2C), 131.6 (2C), 136.2, 163.3, 166.1. IR (neat) 2956, 1713, 1606, 1510, 1257, 1167, 1101, 1029 cm-1. HRMS (EI+) calcd for C15H14O3 [M]+ 242.0943, found 242.0949.
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 5.40 (s, 2H), 7.36-7.58 (m, 6H), 8.33 (dt, J = 5.1, 2.1 Hz, 1H), 8.78 (dd, J = 5.1, 1.8 Hz, 1H), 9.26-9.27 (m, 1H).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 2.24 (s, 3H), 3.49 (s, 2H), 5.17 (s, 2H), 7.30-7.42 (m, 5H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 30.1, 49.9, 67.1, 128.3 (2C), 128.4, 128.5 (2C), 135.1, 166.9, 200.3. IR (neat) 3034, 1743, 1409, 1316, 1149 cm-1. HRMS (EI+) calcd for C11H12O3 [M]+ 192.0786, found 192.0780.
1H NMR (CDCl3, 400 MHz) δ 1.18-1.36 (m, 2H), 1.38-1.54 (m, 2H), 1.60-1.84 (m, 4H), 1.87-2.02 (m, 2H), 2.36 (tt, J = 11.7, 3.6 Hz, 1H), 5.11 (s, 2H), 7.20-7.42 (m, 5H).
1H NMR (400 MHz, CDCl3) δ 1.00-2.10 (m, 10H), 4.98-5.09 (m, 1H), 7.40-7.48 (m, 2H), 7.52-7.60 m, 1H), 8.02-8.08 (m, 2H). 13C NMR (100 MHz, CDCl3) δ 23.6 (2C), 25.4, 31.6 (2C), 73.0, 128.2 (2C), 129.4 (2C), 130.9, 132.6, 165.9. IR (neat) 2937, 2858, 1716, 1451, 1315, 1277, 1111 cm-1. HRMS (FAB+) calcd for C13H16NaO2 [M+Na]+ 227.1048, found 227.1055.
Perosaらの報告(Chem. Eur. J., 2009, vol.15, p12273)にしたがって、メチルトリn−オクチルホスホニウムメチルカーボネート([Me(n-octyl)3P]+[OCO2Me]-)を作製した。具体的には、6mLの炭酸ジメチルと4.1g(11.2mmol)のトリn−オクチルホスフィンとを6mLのメタノールに入れ、オートクレーブ中で140℃、20時間反応することにより、上述したホスホニウム塩を得た。ホスホニウム塩の構造は、1HNMR、13CNMR及び31PNMRによって確認した。なお、メチルトリn−ブチルホスホニウムメチルカーボネートやメチルトリn−オクチルアンモニウムメチルカーボネートなどの他のオニウム塩もこれと同様にして作製した。
実施例24の前半部分にしたがって触媒を調製した。その触媒を重THF溶媒にて31PNMR測定を行った。その結果、31PNMR(d8−THF)は+32.60ppmであり、参考例1で得られたメチルトリn−オクチルホスホニウムメチルカーボネートの31PNMR(d8−THF)と一致した。また、1HNMRや質量分析(ESI−MS)も、このホスホニウム塩と一致した。この結果、実施例24で調製した触媒は、メチルトリn−オクチルホスホニウムメチルカーボネートであることが判明した(下記式参照)。
脱脂綿と1.0gの乾燥済みのペレット状モレキュラーシーブス5A(MS 5A)を入れたソックスレー還流器に、硝酸ランタン六水和物(26.0mg,0.06mmol)と、メチルトリn−オクチルホスホニウムメチルカーボネート(55.3mg,0.12mol)を入れ、n−ヘキサン(4mL)を加えて室温で1〜2分撹拌した。安息香酸メチル(2.0mmol,250μL)、シクロヘキサノール(2.0mmol,211μL)を加え、反応器を加熱還流条件(バス温90℃)まで加熱した。適宜TLCで反応の進行状態を確認しながら還流を続けた。16時間経過後、反応終了をTLCで確認し、反応混合物を室温まで冷却し、少量の水(約0.3mL)を添加して、室温で5分撹拌し、反応を停止した。反応混合物を硫酸マグネシウムで乾燥後、ろ過し、ろ液を濃縮した。濃縮物からシリカゲルカラムクロマトグラフィー(n−ヘキサン:酢酸エチル)にて生成物を単離した(収率97%,収量397mg)。
実施例32〜39,比較例16〜20では、実施例31に準じて、表5に示した条件で安息香酸メチルと第2級アルコールであるシクロヘキサノールとのエステル交換反応を行った。表5から明らかなように、メチルカーボネートを対イオンとするホスホニウム塩やアンモニウム塩の存在下では、エステル交換反応による生成物が高収率で得られた(実施例32〜39)。また、ホスホニウム塩については、ホスホニウム塩を単独で用いた場合(実施例37)に比べて、ホスホニウム塩を硝酸ランタンと共に用いた場合(実施例31)の方が触媒活性が高かった。一方、アンモニウム塩については、アンモニウム塩を硝酸ランタンと共に用いた場合(実施例35,36)に比べて、アンモニウム塩を単独で用いた場合(実施例38,39)の方が触媒活性が高かった。更に、ホスホニウム塩とアンモニウム塩とを比べると、オニウム塩単独の場合には、ホスホニウム塩よりもアンモニウム塩の方が触媒活性が高かったが、硝酸ランタンを併用した場合には、アンモニウム塩よりもホスホニウム塩の方が触媒活性が高かった。なお、ハロゲンイオンやテトラフルオロボレートイオンを対イオンとするオニウム塩の存在下では、エステル交換反応はほとんど進行しなかった(比較例16〜19)。また、実施例33の硝酸ランタンをランタントリフラートに代えた比較例20では、エステル交換反応はほとんど進行しなかった。
実施例40〜42では、実施例31に準じて、表6に示した条件で酢酸エチルと第3級アルコールである1−アダマンタノールとのエステル交換反応を行った。表6から明らかなように、メチルカーボネートを対イオンとするホスホニウム塩やアンモニウム塩の存在下では、エステル交換反応による生成物が高収率で得られた(実施例40〜42)。また、ここでは、アンモニウム塩を硝酸ランタンと共に用いた場合(実施例41)の方が、アンモニウム塩を単独で用いた場合(実施例42)に比べて触媒活性が高かった。
実施例43〜44では、実施例31に準じて、表7に示した条件でプロピオン酸エチルと第1級アルコールである1−オクタノールとのエステル交換反応を行った。表7から明らかなように、メチルカーボネートを対イオンとするホスホニウム塩やアンモニウム塩の存在下では、エステル交換反応による生成物が高収率で得られた(実施例43〜44)。
実施例45〜47,比較例21では、実施例31に準じて、表8に示した条件で安息香酸メチルと第2級アルコールである2−オクタノールとのエステル交換反応を行った。表8から明らかなように、メチルカーボネートを対イオンとするホスホニウム塩やアンモニウム塩の存在下では、エステル交換反応による生成物が高収率で得られた(実施例45〜47)。これに対して、水酸化物イオンを対イオンとするアンモニウム塩の存在下では、エステル交換反応はほとんど進行しなかった(比較例21)。
実施例48では、表9に示した条件でN−フェニルカルバミン酸メチルと第3級アルコールである1−アダマンタノールとのエステル交換反応を行った。この実施例48では、実施例24と同様、前もって硝酸ランタンとトリn−オクチルホスフィンとを炭酸ジメチルと共に1時間共沸還流し、その後、室温、<5Torr、1時間という条件で炭酸ジメチルを蒸発させて得られた触媒を使用した。実施例49では、実施例31に準じて、表9に示した条件でN−フェニルカルバミン酸メチルと第1級アルコールであるベンジルアルコールとのエステル交換反応を行った。表9から明らかなように、いずれも高収率でエステル交換反応による生成物が得られた。なお、前出の実施例30と実施例31とを比較すると、調製した触媒を単離せずそのまま使用した場合(実施例30)に比べて、単離したホスホニウム塩を触媒として使用した場合(実施例31)の方が好結果を与えている。この点を踏まえると、実施例48において、調製した触媒をそのまま使用する代わりに単離したホスホニウム塩を触媒として使用した場合には、実施例48に比べてエステル生成物がより高い収率で得られると予測される。
実施例50,51では、実施例31に準じて、表10に示した条件で炭酸ジメチルと第3級アルコールである1−アダマンタノールとのエステル交換反応を行った。そうしたところ、いずれも高収率でエステル生成物が得られた。実施例52,53では、実施例31に準じて、表10に示した条件で炭酸ジメチルと芳香族アルコールであるフェノールとのエステル交換反応を行った。そうしたところ、いずれも高収率でエステル生成物が得られた。なお、ここでは炭酸ジメチルを反応基質兼溶媒として使用したため、収率はアルコール化合物をベースに計算した。
実施例54〜57では、実施例31に準じて、表11に示した条件で、α−炭素が不斉炭素の光学活性カルボン酸エステルである(R)−フェニルグリコール酸メチルと第1級アルコールである1−ベンジルアルコールとのエステル交換反応を行った。メチルカーボネートを対イオンとするオニウム塩(ホスホニウム塩、アンモニウム塩)と硝酸ランタンとを共存させた実施例54,55では、高収率、高エナンチオ選択的に(R)−エステル生成物が得られた。これに対して、メチルカーボネートを対イオンとするオニウム塩を単独で用いた実施例56,57では、エステル生成物が高収率で得られたが、ラセミ化してしまった。こうしたことから、アルキルカーボネートを対イオンとするオニウム塩と硝酸ランタンとの複合触媒の価値は、反応基質がエピ化しないことにもあるといえる。なお、特許文献1を参考にしてランタントリイソプロポキシドとジエチレングリコールモノメチルエーテルを用いた比較例22では、エステル生成物が高収率で得られたが、ラセミ化してしまった。
実施例58〜61では、α−炭素が不斉炭素の光学活性カルボン酸エステルに対して、アルコール化合物を2当量、硝酸ランタン六水和物を3mol%、メチルトリn−オクチルホスホニウムメチルカーボネートを6mol%使用し、表12に示す条件でエステル交換反応を行った。そうしたところ、いずれも高収率、高エナンチオ選択的に光学活性エステル生成物が得られた。なお、実施例58〜61の硝酸ランタン六水和物とメチルトリn−オクチルホスホニウムメチルカーボネートの代わりに、メチルトリドデシルアンモニウムメチルカーボネートを単独で3mol%用いたところ、エステル生成物は高収率で得られたが、ラセミ化してしまった。
実施例62〜64では、表13に示すように、重合しやすいエステル化合物であるメタクリル酸メチルとアルコール化合物とのエステル交換反応を行った。実施例62では、実施例24と同様、前もって硝酸ランタンとトリn−オクチルホスフィンとを炭酸ジメチルと共に1時間共沸還流し、その後、室温、<5Torr、1時間という条件で炭酸ジメチルを蒸発させて得られた触媒を使用した。実施例63,64では、メチルトリドデシルアンモニウムメチルカーボネートを単独で使用した。そうしたところ、いずれも高収率でエステル生成物が得られた。なお、実施例62において、調製した触媒をそのまま使用する代わりに単離したホスホニウム塩を触媒として使用した場合には、実施例62に比べてエステル生成物がより高い収率で得られると予測される。また、表13には示さなかったが、触媒としてtert−ブトキシカリウムを用いたところ、種々の副生成物が生成してしまった。
Claims (14)
- エステル化合物とアルコール化合物とのエステル交換反応を硝酸ランタンとホスフィン化合物との存在下で行うことにより、エステル生成物を得る、エステル製造方法。
- 前記エステル化合物は、炭酸エステル又はカルボン酸エステルである、
請求項1に記載のエステル製造方法。 - 硝酸ランタンとホスフィン化合物と炭酸エステルとを混合し加熱したあと炭酸エステルを蒸発させることにより触媒を調製し、カルボン酸エステルとアルコール化合物とのエステル交換反応を前記触媒の存在下で行うことにより、エステル生成物を得る、エステル製造方法。
- 前記触媒は、アルキルカーボネートを対イオンとするホスホニウム塩又は該ホスホニウム塩を含むランタン複合塩である、請求項3に記載のエステル製造方法。
- 前記硝酸ランタンは、硝酸ランタン六水和物又は硝酸ランタンx水和物である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のエステル製造方法。
- 副生するアルコールを反応系外へ除去しながら前記エステル交換反応を実施する、請求項1〜5のいずれか1項に記載のエステル製造方法。
- 前記硝酸ランタンと前記ホスフィン化合物とを、La原子1に対しP原子1.8〜2.2となるように用いる、
請求項1〜6のいずれか1項に記載のエステル製造方法。 - 前記アルコール化合物は、第3級アルコールであり、
前記ホスフィン化合物は、トリアルキルホスフィン(3つのアルキルは同じでも異なっていてもよい第1級アルキルである)、トリシクロアルキルホスフィン(3つのシクロアルキルは同じであっても異なっていてもよい)、ビスジアリールホスフィノアルカン(4つのアリールは同じでも異なっていてもよい)、トリアリールホスフィン(3つのアリールは同じでも異なっていてもよい)、2’−ビス(ジアリールホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(4つのアリールは同じでも異なっていてもよい)及びこれらの誘導体として、アルキル、シクロアルキル及びアリールにつき、少なくとも1つの水素原子がニトロ基、シアノ基及びアルコキシ基の少なくとも1種で置換された化合物からなる群より選ばれた1種である、
請求項1〜7のいずれか1項に記載のエステル製造方法。 - エステル化合物とアルコール化合物とのエステル交換反応をオニウム塩の存在下で行うことによりエステル生成物を得るエステル製造方法であって、
前記オニウム塩として、アルキルカーボネートを対イオンとするホスホニウム塩又はアンモニウム塩を用い、硝酸ランタンの存在下で行う、
エステル製造方法。 - 前記オニウム塩は、下記式(1)で示される化合物である、
請求項9に記載のエステル製造方法。
[R1R2R3R4Z]+[OCO2R5]- …(1)
(R1〜R4 は同じであっても異なっていてもよく、アルキル基、シクロアルキル基又はアリール基であり、Zはリン原子又は窒素原子であり、R5はアルキル基である) - 前記エステル交換反応を、単離した前記オニウム塩と硝酸ランタンの存在下で行う、請求項9又は10に記載のエステル製造方法。
- 前記エステル化合物は、炭酸エステル、カルボン酸エステル又はカルバミン酸エステルである、
請求項9〜11のいずれか1項に記載のエステル製造方法。 - 前記エステル化合物は、α−炭素が不斉炭素の光学活性カルボン酸エステルである、
請求項9〜11のいずれか1項に記載のエステル製造方法。 - 副生するアルコールを反応系外へ除去しながら前記エステル交換反応を実施する、
請求項9〜12のいずれか1項に記載のエステル製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2011196789A JP5804472B2 (ja) | 2010-10-22 | 2011-09-09 | エステル製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2010237228 | 2010-10-22 | ||
JP2010237228 | 2010-10-22 | ||
JP2011196789A JP5804472B2 (ja) | 2010-10-22 | 2011-09-09 | エステル製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2012106982A JP2012106982A (ja) | 2012-06-07 |
JP5804472B2 true JP5804472B2 (ja) | 2015-11-04 |
Family
ID=46493031
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2011196789A Active JP5804472B2 (ja) | 2010-10-22 | 2011-09-09 | エステル製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5804472B2 (ja) |
Families Citing this family (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6666193B2 (ja) * | 2015-04-22 | 2020-03-13 | 国立大学法人名古屋大学 | エステル交換反応用触媒及びそれを用いたエステル化合物の製造方法 |
JP2016210690A (ja) * | 2015-04-30 | 2016-12-15 | 株式会社クラレ | (メタ)アクリル酸エステル化合物の製造方法 |
GB2558256B (en) * | 2016-12-23 | 2019-12-18 | Henkel IP & Holding GmbH | Process for preparing electron deficient olefin precursors |
GB2558253B (en) | 2016-12-23 | 2019-12-11 | Henkel IP & Holding GmbH | Process for preparing electron deficient olefins |
GB2558264B (en) | 2016-12-23 | 2019-11-20 | Henkel IP & Holding GmbH | Process for preparing electron deficient olefins |
GB2558260B (en) | 2016-12-23 | 2019-11-20 | Henkel IP & Holding GmbH | Process for preparing electron deficient olefin precursors |
GB2558262B (en) | 2016-12-23 | 2019-05-15 | Henkel IP & Holding GmbH | Process for preparing electron deficient olefins |
CN110003452B (zh) * | 2018-01-05 | 2021-05-11 | 中国石油化工股份有限公司 | 一种催化剂组合物及聚丙交酯的制备方法 |
CN112142788A (zh) * | 2019-06-27 | 2020-12-29 | 南京韦福化工技术有限公司 | 一种三正丁基鏻的制备方法 |
Family Cites Families (11)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH07330671A (ja) * | 1994-06-07 | 1995-12-19 | Res Dev Corp Of Japan | エステル化合物の製造法 |
JP3801227B2 (ja) * | 1995-03-03 | 2006-07-26 | 三菱瓦斯化学株式会社 | グリシジルメタクリレートまたはグリシジルアクリレートの製造方法 |
GB9801372D0 (en) * | 1998-01-23 | 1998-03-18 | Tioxide Specialties Ltd | Esterification process |
US5840957A (en) * | 1998-03-16 | 1998-11-24 | E. I. Du Pont De Nemours And Company | Transesterification process using lanthanum compound catalyst |
JP4656351B2 (ja) * | 2000-03-01 | 2011-03-23 | Dic株式会社 | エステル交換反応によるエステルの製造方法 |
JP2003171345A (ja) * | 2001-12-05 | 2003-06-20 | Dainippon Ink & Chem Inc | エステル交換反応法、及びこれに用いる新規触媒 |
JP5167483B2 (ja) * | 2007-03-30 | 2013-03-21 | 国立大学法人名古屋大学 | エステル化合物の製造方法 |
JPWO2009133846A1 (ja) * | 2008-04-28 | 2011-09-01 | 国立大学法人山口大学 | 脂肪酸アルキルエステルの製造方法及び脂肪酸アルキルエステルの製造用触媒 |
JP2011046832A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Ube Industries Ltd | 脂肪酸アルキルエステルの製造方法及び脂肪酸アルキルエステル製造用触媒 |
JP2011046834A (ja) * | 2009-08-27 | 2011-03-10 | Ube Industries Ltd | 脂肪酸アルキルエステルの製造方法および脂肪酸アルキルエステルの製造用添加剤 |
JP2011208021A (ja) * | 2010-03-30 | 2011-10-20 | Ube Material Industries Ltd | 脂肪酸アルキルエステルの製造方法及び脂肪酸アルキルエステル製造用触媒 |
-
2011
- 2011-09-09 JP JP2011196789A patent/JP5804472B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2012106982A (ja) | 2012-06-07 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5804472B2 (ja) | エステル製造方法 | |
US10421705B2 (en) | Carboxylic acid ester production method | |
CA2913520A1 (en) | Synthesis of alpha, beta-unsaturated carboxylic acid (meth)acrylates from olefins and co2 | |
WO2012105431A1 (ja) | β-フルオロアルコール類の製造方法 | |
JP2019194256A (ja) | カルボン酸エステルの製造方法 | |
JP2009263392A (ja) | アルコールの製造法 | |
JP3251525B2 (ja) | 3−オキソカルボン酸エステルの製造方法 | |
JP6160627B2 (ja) | 新規脂環式ジカルボン酸エステル化合物、及びその製造方法 | |
CN109438237B (zh) | 一种3-乙氧基丙烯酸乙酯的制备方法 | |
CN106674281B (zh) | 一种瑞舒伐他汀中间体化合物、制备方法及其用途 | |
JP5201620B2 (ja) | ホスホニウムイオン液体、ビアリール化合物の製造方法およびイオン液体の使用方法 | |
JP4305388B2 (ja) | 1,2,4−ブタントリオールの製造方法 | |
EP3778546B1 (en) | Method for preparing (meth)acrylic acid ester-based compound | |
WO2021014988A1 (ja) | α-アシロキシカルボン酸エステルの製造方法 | |
CN111484523B (zh) | 一种光学纯反式-2-(二苯基膦)-1-环己甲酸的制备方法 | |
JP5167483B2 (ja) | エステル化合物の製造方法 | |
JP6782632B2 (ja) | アセト酢酸エステルアルカリ塩の製造方法および脂肪族ジケトンの製造方法 | |
JP4810111B2 (ja) | アルコラート化合物の製造方法 | |
JP2010180142A (ja) | シクロヘキサンカルボニトリルの製造方法 | |
KR101654787B1 (ko) | 팔라듐 케토이미네이트 착화합물을 함유하는 촉매 조성물 및 이를 이용한 크로스커플링 화합물의 제조 방법 | |
JP6766459B2 (ja) | カルボン酸エステルの製造方法 | |
US20100305352A1 (en) | Method for the production of optically active alpha alkyl carbonyl compounds | |
JP4408146B2 (ja) | α−ヒドロキシアルキル−γ−ブチロラクトン類の製造方法 | |
JP2009107943A (ja) | ビスホスフィンオキシドの製造方法 | |
CN111253255A (zh) | 一种3-溴丙酸酯类化合物的制备方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A711 Effective date: 20131021 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20140908 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20140908 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20150430 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20150512 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20150703 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20150728 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20150825 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5804472 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S533 | Written request for registration of change of name |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |